以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる情報処理システム、機器、プログラム、情報処理装置の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の情報処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システム1は、機器10と、情報処理装置20とを、備える。機器10及び情報処理装置20は、ネットワーク2を介して接続されている。ネットワーク2は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)などにより実現できる。
機器10は、情報処理装置20の運営業者である機器メーカや機器ベンダなどにより、顧客に販売又はリースされた機器であり、当該顧客の顧客環境に設置されている。機器10は、例えば、印刷装置、複写機、複合機、スキャナ装置、及びファクシミリ装置等の画像形成装置、プロジェクタ、カメラ、エアコン、冷蔵庫、蛍光灯、自販機、及びハンドヘルド型端末等の各種電子機器、並びにPC(Personal Computer)等の情報処理装置などが挙げられる。複合機は、複写機能、印刷機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有するものである。本実施形態では、機器10が画像形成装置である場合を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。なお、図1に示す例では、機器10は、1台のみ図示されているが、複数台存在していてもよい。
図2は、本実施形態の機器10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、機器10は、コントローラ910とエンジン部(Engine)960とをPCIバスで接続した構成となる。コントローラ910は、機器10の全体の制御、描画、通信、及び操作表示部920からの入力を制御するコントローラである。エンジン部960は、PCIバスに接続可能なエンジンであり、例えば、スキャナ等のスキャナエンジンなどである。エンジン部960には、エンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分も含まれる。
コントローラ910は、CPU(Central Processing Unit)911と、ノースブリッジ(NB)913と、システムメモリ(MEM−P)912と、サウスブリッジ(SB)914と、ローカルメモリ(MEM−C)917と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)916と、ハードディスクドライブ(HDD)918とを有し、ノースブリッジ(NB)913とASIC916との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス915で接続した構成となる。また、MEM−P912は、ROM(Read Only Memory)912aと、RAM(Random Access Memory)912bとをさらに有する。
CPU911は、機器10の全体制御を行うものであり、NB913、MEM−P912およびSB914からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB913は、CPU911とMEM−P912、SB914、AGPバス915とを接続するためのブリッジであり、MEM−P912に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P912は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM912aとRAM912bとからなる。ROM912aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM912bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB914は、NB913とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB914は、PCIバスを介してNB913と接続されている。
ASIC916は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス915、PCIバス、HDD918およびMEM−C917をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC916は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC916の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C917を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部960との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC916には、PCIバスを介して、USB940、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース(I/F)950が接続される。操作表示部920及び通信インタフェース(I/F)930は、ASIC916に直接接続されている。
MEM−C917は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD918は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGPバス915は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P912に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
情報処理装置20は、前述の機器メーカや機器ベンダなどの運営業者により運営され、当該運営業者により顧客に販売又はリースされた機器10を遠隔で管理するサーバ装置であり、例えば、1台以上のコンピュータにより実現できる。本実施形態では、情報処理装置20が1台のコンピュータにより実現されている場合を例に取り説明するが、これに限定されず、2台以上のコンピュータにより情報処理システムとして実現されていてもよい。
図3は、本実施形態の情報処理装置20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置20は、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)などの制御装置21と、ROMやRAMなどの主記憶装置22と、HDDやSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置23と、ディスプレイなどの表示装置24と、キーボードやマウスなどの入力装置25と、通信インタフェースなどの通信装置26と、を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
なお情報処理システム1では、情報処理装置20による遠隔管理を実現するため、機器10及び情報処理装置20のそれぞれは、RPC(Remote Procedure Call)により、相互実装するアプリケーションのメソッドに対する処理の要求及び応答を送受信できるようにされている。なお、RPCは、PPP(Point to Point Protocol)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、SOAP(Simple Object Access Protocol)、HTTP(HyperText Transfer Protocol)、及びHTTPS(HyperText Transfer Protocol Secure)などのプロトコルを利用した通信を行うことによって実現できる。
また本実施形態では、情報処理装置20から機器10への要求は、機器10から情報処理装置20に対して定期的に行われるポーリングのレスポンスにて行われるものとする。これにより、ファイアウォールのパケットフィルタリング機能などにより、外部からの情報処理装置20へのアクセスが遮断されるような状況下においても、情報処理装置20は、機器10の遠隔管理を実現できる。
図4は、本実施形態の機器10のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、機器10は、アプリケーション層のソフトウェアとして、ネットワークアプリ111と、コピー用のアプリケーションであるコピーアプリ112と、ファックス用のアプリケーションであるファックスアプリ113と、プリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ114と、スキャナ用のアプリケーションであるスキャナアプリ115と、ネットファイルアプリ116と、ウェブ(WEB)ページ閲覧用のアプリケーションであるウェブアプリ117と、を含む。
ネットワークアプリ111は、ネットワーク2を介した通信を行うアプリケーションであり、機器10の状態を示す状態情報、カウンタ情報、及びファームウェアバージョン情報を、情報処理装置20に通知したり、異常や消耗品の残量切れなどの障害の発生を、情報処理装置20に通知したりする。
なお、以下では、状態情報、カウンタ情報、及びファームウェアバージョン情報など予め通知するタイミングが定められた情報の通知を単に「通知」と称し、障害の発生など不定期なタイミングでの情報の通知を「コール」と称する場合がある。
また図4に示すように、機器10は、サービス層のソフトウェアとして、UIを制御するUI制御部121と、エンジン制御部122と、メモリを制御するメモリ制御部123と、通信制御部124と、ファックス機能を実現するためのファックス制御部125と、システム制御部126と、画像ファイルの転送を制御する画像制御部127と、ユーザ情報を管理するユーザ管理部128と、を含む。
エンジン制御部122は、エンジン170を制御する。エンジン170としては、プロッタやスキャナエンジンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
通信制御部124は、外部と通信する際のネットワーク2とアプリケーション層のアプリとの仲介処理を行う。
システム制御部126は、アプリケーション層の各アプリと、サービス層の各サービス及びエンジン170と、の間の責務調停を行う。
なおアプリケーション層の各アプリと、サービス層の各サービスとのやり取りは、インタフェース120を介して行われる。
主制御部130は、システムの制御やリソースの管理を行う。
OS140は、UNIX(登録商標)やLINUX(登録商標)などの汎用OS(Operating System)を用いればよい。
画像管理部150は、画像を一時保存するメモリを管理する。
なおサービス層の各サービス、主制御部130、OS140、及び画像管理部150と、エンジン170とのやり取りは、インタフェース160を介して行われる。
図5は、本実施形態の情報処理システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、機器10は、UI制御部121と、通信制御部124と、システム制御部126と、障害検出部181と、記憶部182と、保守作業操作検出部183と、を含む。UI制御部121は、受付部1211及び解析結果出力部1212を含む。通信制御部124は、情報通知部1241及び解析結果情報受信部1242を含む。システム制御部126は、状態制御部1261を含む。
UI制御部121、通信制御部124、システム制御部126、受付部1211、解析結果出力部1212、情報通知部1241、解析結果情報受信部1242、及び状態制御部1261は、例えば、CPU911及びシステムメモリ912などにより実現できる。
障害検出部181及び保守作業操作検出部183は、例えば、CPU911及びシステムメモリ912などにより実現してもよいし、エンジン部960などにより実現してもよい。本実施形態では、アプリケーション層の各アプリ、サービス層の各サービス、主制御部130、OS140、画像管理部150、及びエンジン170それぞれが、障害検出部181及び保守作業操作検出部183を有していることを想定しているが、これに限定されるものではない。
記憶部182は、例えば、HDD918などにより実現できる。
また図5に示すように、情報処理装置20は、情報受信部251と、解析部253と、記憶部255と、解析結果情報送信部257と、を含む。情報受信部251、解析部253、及び解析結果情報送信部257は、例えば、制御装置21及び主記憶装置22などにより実現できる。記憶部255は、例えば、補助記憶装置23などにより実現できる。
障害検出部181は、機器10における障害の発生を検出する。
情報通知部1241は、障害検出部181により検出された障害の種別を示す障害種別情報を情報処理装置20に通知し、情報受信部251は、機器10から、当該障害種別情報を受信する。
これにより、情報処理装置20を運営する運営業者のオペレータと機器10の顧客との間で電話確認等が行われ、障害の保守が必要な場合には、情報処理装置20を運営する運営業者のサービスマンなどの保守担当者が、機器10の顧客の元に派遣される。
受付部1211は、障害の保守開始を指示する保守開始指示操作や、障害の保守終了を指示する保守終了指示操作を受け付ける。受付部1211は、例えば、保守担当者が保守作業を開始する際に、操作表示部920から行われた保守開始指示操作を受け付け、保守担当者が保守作業を終了する際に、操作表示部920から行われた保守終了指示操作を受け付ける。
状態制御部1261は、受付部1211により受け付けられた保守開始指示操作に基づいて、情報処理装置20に対する保守作業操作情報以外の情報の通知が禁止される保守作業状態を有効化し、受付部1211により受け付けられた保守終了指示操作に基づいて、保守作業状態を無効化する。保守作業操作情報は、保守担当者により行われる保守作業操作を示す情報であり、保守作業操作情報以外の情報としては、前述の「通知」や「コール」が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、状態制御部1261は、記憶部182に記憶されている保守作業状態フラグの値を「1」に設定することで、保守作業状態を有効化し、保守作業状態フラグの値を「0」に設定することで、保守作業状態を無効化する。なお本実施形態では、保守作業状態フラグは、「0」と「1」のいずれかの値を取り、「0」の場合、保守作業状態が無効化されていることを示し、「1」の場合、保守作業状態が有効化されていることを示すものとするがこれに限定されるものではない。
また受付部1211は、情報処理装置20に対する保守作業操作情報の通知が許可される保守作業操作情報通知状態を有効化する有効化操作や、保守作業操作情報通知状態を無効化する無効化操作を受け付ける。受付部1211は、任意のタイミングで、保守担当者により操作表示部920から行われた有効化操作や無効化操作を受け付ける。
状態制御部1261は、受付部1211により受け付けられた有効化操作に基づいて、保守作業操作情報通知状態を有効化し、受付部1211により受け付けられた無効化操作に基づいて、保守作業操作情報通知状態を無効化する。
例えば、状態制御部1261は、記憶部182に記憶されている保守作業操作情報通知状態フラグの値を「0」に設定することで、保守作業操作情報通知状態を有効化し、保守作業操作情報通知状態フラグの値を「1」に設定することで、保守作業操作情報通知状態を無効化する。なお本実施形態では、保守作業操作情報通知状態フラグは、「0」と「1」のいずれかの値を取り、「1」の場合、保守作業操作情報通知状態が無効化されていることを示し、「0」の場合、保守作業操作情報通知状態が有効化されていることを示すものとするがこれに限定されるものではない。
つまり、保守作業状態フラグの値と保守作業操作情報通知状態フラグの値との組み合わせから、図6に示すように、保守作業操作情報以外の情報の通知の許可/禁止、及び保守作業操作情報の通知の許可/禁止が定まる。
保守作業操作検出部183は、保守担当者による障害を保守するための保守作業操作を検出する。
情報通知部1241は、保守作業操作検出部183により検出された保守作業操作を示す保守作業操作情報を情報処理装置20に通知し、情報受信部251は、機器10から、当該保守作業操作情報を受信する。具体的には、情報通知部1241は、保守作業操作情報通知状態が有効化されていれば(保守作業操作情報通知状態フラグ「0」であれば)、保守作業操作情報を情報処理装置20に通知し、情報受信部251は、機器10から、当該保守作業操作情報を受信する。
解析部253は、情報受信部251により受信された保守作業操作情報が示す保守作業操作(保守作業操作検出部183により検出された保守作業操作)が障害の保守における正しい操作であるか否かを解析する。
記憶部255は、障害種別情報毎に、当該障害種別情報が示す障害を保守するための、作業順序が定められた1以上の保守作業操作で構成される保守作業手順情報を対応付けて記憶する。図7は、本実施形態の記憶部255に記憶されている情報の一例を示す図である。図7に示す例では、障害種別情報が示す障害種別が「X」の場合、保守作業手順情報が示す保守作業手順は、「保守作業操作A」→「保守作業操作B」→「保守作業操作C」→「保守作業操作D」と定められている。
なお、「保守作業操作A」は、機器10のドアを開ける操作、「保守作業操作B」は、機器10から部品αを取り出す操作、「保守作業操作C」は、機器10に部品α’を取り付ける操作、「保守作業操作D」は、機器10のドアを閉める操作などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、部品α及び部品α’は、同一部品であって、部品αは、故障又は消耗した部品であり、部品α’は、新品の部品であるものとするが、これに限定されるものではない。
解析部253は、情報受信部251により保守開始前に受信された障害種別情報に対応付けられた保守作業手順情報を記憶部255から取得しておき、取得した保守作業手順情報に基づいて、情報受信部251により受信された保守作業操作情報が示す保守作業操作が障害の保守における正しい操作であるか否かを解析する。そして解析部253は、正しい操作であれば、解析結果として正しい操作が実施された旨を示す解析結果情報を生成し、正しい操作でなければ、解析結果として正しい操作が実施されていない旨を示す解析結果情報を生成する。
例えば、図7に示す保守作業手順情報「A→B→C→D」が取得され、情報受信部251により最初に保守作業操作情報が受信された場合、解析部253は、受信した保守作業操作情報が示す保守作業操作が保守作業操作Aであるか否かを判定する。具体的には、機器10に設置されたドアの開閉を検知するセンサの情報を取得し、センサの情報からドアが開かれたか、あるいはドアが閉じられたかを判断する。同様に、機器10に設置された部品αの取り付けを検知するセンサの情報から、部品αが取り出されたか、部品α’が取り付けられたかを判断すると良い。なお、新品の部品への交換等を検知する場合、新たな部品α’が取り付けられたことを検知するため、例えば部品固有の識別情報(製造番号等部品それぞれを一意に特定するための情報)を取得するようにし、過去に取り付けられた部品の製造番号と照合して、新たに取り付けられた部品が今まで取り付けられた部品と異なる識別番号を有しているか、等を判断しても良い。
そして解析部253は、保守作業操作Aであれば、正しい操作であると判断し、図8に示すような内容を示す解析結果情報を生成し、保守作業操作Aでなければ、図9に示すような内容を示す解析結果情報を生成する。
また解析部253は、保守作業操作Aであれば、保守作業手順情報「A→B→C→D」のうち、保守作業操作Aまで完了したことを記憶しておき、保守作業操作Aでなければ、保守作業手順情報「A→B→C→D」のうち、保守作業操作Aがまだ完了していないことを記憶しておく。これにより、現在完了している手順が分かるので、情報受信部251により次の保守作業操作情報が受信された場合であっても、保守作業操作Aまで完了しているのであれば、保守作業操作Bであるか否かの解析を行い、保守作業操作Aが完了していないのであれば、保守作業操作Aであるか否かの解析を行うことができる。
解析結果情報送信部257は、解析部253の解析結果を示す解析結果情報を機器10に送信し、機器10の解析結果情報受信部1242は、当該解析結果情報を受信する。
解析結果出力部1212は、解析部253の解析結果(解析結果情報が示す解析結果)を出力する。例えば解析結果出力部1212は、解析結果情報が示す解析結果を操作表示部920上で出力する。例えば、前述のように、保守作業操作情報が示す保守作業操作が保守作業操作Aであれば、解析結果出力部1212は、図8に示す内容を示す解析結果を操作表示部920上で画面出力し、保守作業操作情報が示す保守作業操作が保守作業操作Aでなければ、解析結果出力部1212は、図9に示す内容を示す解析結果を操作表示部920上で画面出力する。
これにより、保守担当者は、自身が行った保守作業操作が、障害の保守における正しい操作であるか否かを確認できる。
図10は、本実施形態の情報処理システム1で行われる障害種別情報の通知処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図10に示す例では、保守作業状態は無効化(保守作業状態フラグの値「0」)されているものとする。
まず、障害検出部181により機器10における障害の発生が検出されると、システム制御部126に障害の発生が通知される(ステップS101)。
続いて、システム制御部126は、通信制御部124に障害発生を通知する(ステップS103)。なお、アプリケーション層の各アプリ、サービス層の各サービス、主制御部130、OS140、画像管理部150、及びエンジン170それぞれが、障害発生に応じた処理を行うことも想定されるため、実際には、システム制御部126は、アプリケーション層の各アプリ、サービス層の各サービス、主制御部130、OS140、画像管理部150、及びエンジン170それぞれに障害発生を通知する。
続いて、通信制御部124は、システム制御部126に保守作業状態フラグを要求する(ステップS105)。
続いて、システム制御部126は、記憶部182から保守作業状態フラグ(前述の通り、値は「0」)を取得し、通信制御部124に提供する(ステップS107)。
続いて、通信制御部124は、保守作業状態フラグの値が「0」であり、保守作業状態が無効化されているため、システム制御部126に障害種別情報を要求する(ステップS109)。
続いて、システム制御部126は、ステップS101で発生した障害の種別を示す障害種別情報を通信制御部124に提供する(ステップS111)。
続いて、情報通知部1241は、障害種別情報を情報処理装置20に通知し、情報受信部251は、機器10から、当該障害種別情報を受信し(ステップS113)、受信した旨を機器10に返信する。
図11は、本実施形態の情報処理システム1で行われる保守開始後の処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図11に示す例では、保守作業操作情報通知状態は有効化(保守作業操作情報通知状態フラグの値「0」)されているものとする。
まず、受付部1211は、保守担当者が保守作業を開始する際に、操作表示部920から行われた保守開始指示操作を受け付ける(ステップS201)。
続いて、受付部1211は、システム制御部126に保守作業状態の有効化を依頼する(ステップS203)。
続いて、状態制御部1261は、記憶部182に記憶されている保守作業状態フラグの値を「1」に設定し、保守作業状態を有効化する(ステップS205)。
続いて、状態制御部1261は、受付部1211に、保守作業状態を有効化した旨を通知する(ステップS207)。
続いて、障害検出部181により機器10における障害の発生が検出されると、システム制御部126に障害の発生が通知される(ステップS209)。
続いて、システム制御部126は、通信制御部124に障害発生を通知する(ステップS211)。なお、アプリケーション層の各アプリ、サービス層の各サービス、主制御部130、OS140、画像管理部150、及びエンジン170それぞれが、障害発生に応じた処理を行うことも想定されるため、実際には、システム制御部126は、アプリケーション層の各アプリ、サービス層の各サービス、主制御部130、OS140、画像管理部150、及びエンジン170それぞれに障害発生を通知する。
続いて、通信制御部124は、システム制御部126に保守作業状態フラグを要求する(ステップS213)。
続いて、システム制御部126は、記憶部182から保守作業状態フラグ(前述の通り、値は「1」)を取得し、通信制御部124に提供する(ステップS215)。
続いて、通信制御部124は、保守作業状態フラグの値が「1」であり、保守作業状態が有効化されているため、情報処理装置20への障害種別情報の通知を中止する(ステップS217)。
以降、障害が発生すると、ステップS209〜S217の処理が繰り返される。
続いて、保守作業操作検出部183により保守担当者による保守作業操作の発生が検出されると、システム制御部126に保守作業操作の発生が通知される(ステップS219)。
続いて、システム制御部126は、通信制御部124に保守作業操作発生を通知する(ステップS221)。なお、アプリケーション層の各アプリ、及びサービス層の各サービスそれぞれが、障害発生に応じた処理を行うことも想定されるため、実際には、システム制御部126は、アプリケーション層の各アプリ、及びサービス層の各サービスそれぞれに保守作業操作発生を通知する。
続いて、通信制御部124は、システム制御部126に保守作業操作情報通知状態フラグを要求する(ステップS223)。
続いて、システム制御部126は、記憶部182から保守作業操作情報通知状態フラグ(前述の通り、値は「0」)を取得し、通信制御部124に提供する(ステップS225)。
続いて、通信制御部124は、保守作業操作情報通知状態フラグの値が「0」であり、保守作業操作情報通知状態が有効化されているため、システム制御部126に保守作業操作情報を要求する(ステップS227)。
続いて、システム制御部126は、ステップS219で発生した保守作業操作を示す保守作業操作情報を通信制御部124に提供する(ステップS229)。
続いて、情報通知部1241は、保守作業操作情報を情報処理装置20に通知し、情報受信部251は、機器10から、当該保守作業操作情報を受信する(ステップS231)。
続いて、解析部253は、情報受信部251により受信された保守作業操作情報が示す保守作業操作が障害の保守における正しい操作であるか否かを解析し、解析結果を示す解析結果情報を生成する(ステップS233)。
続いて、解析結果情報送信部257は、解析部253の解析結果を示す解析結果情報を機器10に送信し、機器10の解析結果情報受信部1242は、当該解析結果情報を受信する(ステップS235)。
続いて、通信制御部124は、システム制御部126に解析結果の表示を要求する(ステップS237)。
続いて、システム制御部126は、解析結果出力部1212に解析結果の表示を要求する(ステップS239)。
続いて、解析結果出力部1212は、解析結果を操作表示部920上で画面表示する(ステップS241)。
以降、保守作業操作が発生すると、ステップS219〜S241の処理が繰り返される。
続いて、受付部1211は、保守担当者が保守作業を終了する際に、操作表示部920から行われた保守終了指示操作を受け付ける(ステップS243)。
続いて、受付部1211は、システム制御部126に保守作業状態の無効化を依頼する(ステップS245)。
続いて、状態制御部1261は、記憶部182に記憶されている保守作業状態フラグの値を「0」に設定し、保守作業状態を無効化する(ステップS247)。
続いて、状態制御部1261は、受付部1211に、保守作業状態を無効化した旨を通知する(ステップS249)。
図12は、本実施形態の情報処理システム1で行われる保守作業操作情報通知状態の無効化処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図12に示す処理は、任意のタイミングで行うことができる。
まず、受付部1211は、保守担当者により操作表示部920から行われた保守作業操作情報通知状態を無効化する無効化操作を受け付ける(ステップS301)。
続いて、受付部1211は、システム制御部126に保守作業操作情報通知状態の無効化を依頼する(ステップS303)。
続いて、状態制御部1261は、記憶部182に記憶されている保守作業操作情報通知状態フラグの値を「1」に設定し、保守作業操作情報通知状態を無効化する(ステップS305)。
続いて、状態制御部1261は、受付部1211に、保守作業操作情報通知状態を無効化した旨を通知する(ステップS307)。
図13は、本実施形態の通信制御部124で行われる処理の詳細例を示すフローチャートである。
まず、通信制御部124は、システム制御部126から障害発生が通知されると(ステップS401でYes)、システム制御部126から保守作業状態フラグを取得する(ステップS403)。なお、システム制御部126から障害発生が通知されない場合(ステップS401でNo)、ステップS411へ進む。
続いて、通信制御部124は、保守作業状態フラグの値が「0」であるか否かを確認する(ステップS405)。
保守作業状態フラグの値が「0」である場合(ステップS405でYes)、通信制御部124は、システム制御部126から障害種別情報を取得し(ステップS407)、情報処理装置20へ通知する(ステップS409)。なお、保守作業状態フラグの値が「1」である場合(ステップS405でNo)、ステップS411へ進む。
続いて、通信制御部124は、システム制御部126から保守作業操作発生が通知されると(ステップS411でYes)、システム制御部126から保守作業操作情報通知状態フラグを取得する(ステップS413)。なお、システム制御部126から保守作業操作発生が通知されない場合(ステップS411でNo)、ステップS401へ進む。
続いて、通信制御部124は、保守作業操作情報通知状態フラグの値が「0」であるか否かを確認する(ステップS415)。
保守作業操作情報通知状態フラグの値が「0」である場合(ステップS415でYes)、通信制御部124は、システム制御部126から保守作業操作情報を取得し(ステップS417)、情報処理装置20へ通知し(ステップS419)、情報処理装置20から保守作業操作情報の解析結果を受信し(ステップS421)、システム制御部126に解析結果の表示を要求する(ステップS423)。そしてステップS401へ戻る。なお、保守作業状態フラグの値が「1」である場合(ステップS415でNo)、ステップS401へ進む。
以上のように本実施形態によれば、保守担当者は、自身が行った保守作業操作が、障害の保守における正しい操作であるか否かを確認できる。特に本実施形態によれば、保守作業中に保守作業操作情報を情報処理装置20に通知するが、前述の「通知」や「コール」を情報処理装置に通知しない。このため、情報処理装置20を運営する運営業者のオペレータと機器10の顧客との間での不要な電話確認等を抑制しつつ、保守担当者は、自身が行った保守作業操作が、障害の保守における正しい操作であるか否かを確認できる。
(変形例)
上記実施形態において、例えば、図8に示す画面上で、保守作業操作情報通知状態の無効化を設定できるようにしてもよい。このようにすれば、障害の保守とともに他の作業を行いたい場合に、保守作業操作の解析が行われ、誤った操作であると解析されてしまうことを防止でき、保守担当者は、任意の保守作業操作を行うことができる。
(第2実施形態)
ところで、保守担当者は、保守をより効率的に行うために、目的の保守だけでなく、追加保守(障害から復旧させるような保守ではなく、障害の発生を事前に回避するような事前保守等)を行うことが求められており、このような追加保守の指示をサーバから保守担当者が所持する端末装置に指示する技術も知られている(例えば、特開2016−071871号公報参照)。
但し、上記のような技術では、サーバから指示される追加保守を、作業負担が低く、かつ障害の発生を事前に回避できる可能性がよいなどの効率的な保守に限定していることが多く、実際には、機器の状態に応じて、追加保守以外の作業(メンテナンス)も行うことが好ましいという現状がある。
しかしながら、現状では、追加保守以外の作業(メンテナンス)を行うか否かは、保守担当者の熟練度に依存することが多い。つまり、熟練度の高い保守担当者であれば、機器の状態に応じて、追加保守以外の有用な作業(メンテナンス)を把握でき、このような作業(メンテナンス)を自発的に行えるが、熟練度の低い保守担当者の場合、機器の状態を確認しても、追加保守以外の有用な作業(メンテナンス)を把握できず、自発的に追加保守以外の有用な作業(メンテナンス)行うことができない。
そこで第2実施形態では、追加保守だけでなく、追加して行うことが望ましい作業についてもサーバから保守担当者が所持する端末装置に指示し、保守をより効率的に行わせる例について説明する。以下では、第1実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
図14は、第2実施形態の情報処理システム1001の構成の一例を示すブロック図である。図14に示すように、情報処理システム1001は、機器10と、情報処理装置1020と、端末1030とを、備える。
機器10、情報処理装置1020、及び端末1030は、ネットワーク2を介して接続されている。なお、端末1030は、保守担当者が所持する端末であり、例えば、スマートデバイスなどの携帯端末が挙げられるが、これに限定されるものではない。端末1030のハードウェア構成は、情報処理装置1020のハードウェア構成(例えば、図3参照)と同様の構成で実現できるため、説明を省略する。
図15は、第2実施形態の情報処理装置1020及び端末1030の機能構成の一例を示すブロック図である。図15に示すように、情報処理装置1020は、機器情報取得部1401と、予測モデル記憶部1403と、第1の解析部1405と、第2の解析部1407と、出力部1409と、保守内容情報取得部1411と、保守内容情報記憶部1413と、第3の解析部1415と、を含む。機器情報取得部1401、第1の解析部1405、第2の解析部1407、出力部1409、保守内容情報取得部1411、及び第3の解析部1415は、例えば、制御装置21及び主記憶装置22などにより実現できる。予測モデル記憶部1403及び保守内容情報記憶部1413は、例えば、補助記憶装置23などにより実現できる。
また、端末1030は、表示制御部1301と、保守内容情報送信部1303と、を含む。表示制御部1301及び保守内容情報送信部1303は、例えば、制御装置及び主記憶装置などにより実現できる。
機器情報取得部1401は、機器10から、当該機器10に関する機器情報を取得する。機器情報は、機器10を識別する識別情報、及び機器10の状態に関する状態情報などを含む。識別情報は、例えば、シリアルナンバー、モデル名、及びMACアドレスなどが挙げられる。状態情報は、例えば、機器10で発生した障害に関する障害情報や消耗部品に関する消耗部品情報などが挙げられる。
予測モデル記憶部1403は、追加保守項目や追加して行うことが望ましい作業項目を予測するための予測モデルを記憶する。図16は、第2実施形態の予測モデルの一例を示す図である。図16に示す例では、予測対象、保守条件、保守内容、及び保守コストが、追加保守項目の予測に用いられ、提案条件及び提案内容が追加して行うことが望ましい作業項目の予測に用いられる。
第1の解析部1405は、機器情報取得部1401により取得された機器情報に基づいて、機器10を保守する際に追加して行う追加保守の必要の有無を解析する。具体的には、第1の解析部1405は、予測モデル記憶部1403に記憶されている予測モデルを用いて、予測対象毎に、取得した機器情報を適用し、保守条件、保守ヒット率、及び保守コストを加味して、保守内容を追加保守として行う必要があるか否かを解析する。
第2の解析部1407は、機器情報取得部1401により取得された機器情報に基づいて、機器10を保守する際に追加して行うことが望ましい作業の有無を解析する。具体的には、第2の解析部1407は、予測モデル記憶部1403に記憶されている予測モデルを用いて、提案条件毎に、取得した機器情報を適用し、提案条件を加味して、提案内容を追加して行うことが望ましい作業であるか否かを解析する。
出力部1409は、第1の解析部1405の解析結果及び第2の解析部1407の解析結果に基づく保守指示を端末1030に出力する。
表示制御部1301は、情報処理装置1020から送信された保守指示を表示装置に表示させる。例えば、表示制御部1301は、図17に示すような保守指示画面を表示させる。なお、図17に示す例では、「保守作業」は、元々予定されていた保守であり、「追加保守」は、第1の解析部1405の解析の結果、行う必要があると解析された保守であり、「提案内容」は、第2の解析部1407の解析の結果、追加して行うことが望ましいと解析された作業である。
これにより、端末1030を所持する保守担当者は、機器10に対し、追加保守だけでなく、追加して行うことが望ましい作業(メンテナンス)も把握して行うことができる。なお本実施形態では、保守担当者が機器10に対し行った保守内容も情報処理装置1020で収集するため、保守担当者は、図18に示すように、図17に示す保守指示画面に対し、機器10に対し行った保守内容を入力装置などから入力する。
保守内容情報送信部1303は、入力された保守内容を示す保守内容情報を情報処理装置1020に送信する。
機器情報取得部1401は、保守担当者が機器10に対し保守を行った後、機器10から、当該機器10に関する機器情報を再取得する。
保守内容情報取得部1411は、端末1030から送信された保守内容情報を取得し、保守内容情報記憶部1413に記憶する。図19は、第2実施形態の保守内容情報記憶部1413に記憶されている保守内容情報の一例を示す図である。図19に示す例では、追加して行うことが望ましい作業についての、作業内容や保守後経過記憶がされている。なお、保守後経過については、保守内容情報取得部1411が、機器情報取得部1401により再取得された機器情報に基づいて判定し、判定結果を保守内容情報に含めている。
第3の解析部1415は、保守内容情報取得部1411により取得された(保守内容情報記憶部1413に記憶されている)保守内容情報と機器情報取得部1401により再取得された機器情報とに基づいて、機器10に対して行われた保守作業の効果を解析する。例えば、保守内容情報に含まれる作業内容毎に、再取得された機器情報(例えば、保守後のセンサ値)に基づいて、機器10に対して行われた保守作業の効果を解析する。
出力部1409は、第3の解析部1415の解析結果を端末1030に出力する。
表示制御部1301は、情報処理装置1020から送信された第3の解析部1415の解析結果を表示装置に表示させる。例えば、表示制御部1301は、図20に示すような、追加して行うことが望ましい作業についての効果確認画面を表示させる。
図21は、第2実施形態の情報処理装置1020で行われる保守指示処理の一例を示すフローチャートである。
まず、機器情報取得部1401は、機器10から、当該機器10に関する機器情報を取得する(ステップS1001)。
続いて、第1の解析部1405は、予測モデル記憶部1403に記憶されている予測モデルを用いて、予測対象毎に、取得した機器情報を適用し、保守条件、保守ヒット率、及び保守コストを加味して、保守内容を追加保守として行う必要があるか否かを解析する第1の解析を行う(ステップS1003)。
そして、第1の解析部1405は、第1の解析の結果、追加保守が必要であれば(ステップS1005でYes)、必要となる追加保守の内容を保守指示に追加する(ステップS1007)。なお、追加保守が必要でなければ(ステップS1005でNo)、ステップS1007の処理は行われない。
続いて、第2の解析部1407は、予測モデル記憶部1403に記憶されている予測モデルを用いて、提案条件毎に、取得した機器情報を適用し、提案条件を加味して、提案内容を追加して行うことが望ましい作業であるか否かを解析する第2の解析を行う(ステップS1009)。
そして、第2の解析部1407は、第2の解析の結果、追加して行うことが望ましい作業があれば(ステップS1011でYes)、追加して行うことが望ましい作業の内容を保守指示に追加する(ステップS1013)。なお、追加して行うことが望ましい作業がなければ(ステップS1011でNo)、ステップS1013の処理は行われない。
続いて、出力部1409は、第1の解析部1405の解析結果及び第2の解析部1407の解析結果に基づく保守指示を端末1030に出力する(ステップS1015)。
図22は、第2実施形態の情報処理システム1001で行われる保守指示処理後の処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、出力部1409は、第1の解析部1405の解析結果及び第2の解析部1407の解析結果に基づく保守指示を端末1030に出力する(ステップS1031)。
続いて、表示制御部1301は、情報処理装置1020から送信された保守指示を表示装置に表示させる(ステップS1033)。
続いて、端末1030を所持する保守担当者により、機器10に対し行った保守内容が入力されると、保守内容情報送信部1303は、入力された保守内容を示す保守内容情報を情報処理装置1020に送信し、保守内容情報取得部1411は、この保守内容情報を取得し、保守内容情報記憶部1413に記憶する(ステップS1035)。
続いて、機器情報取得部1401は、保守担当者が機器10に対し保守を行った後、機器10から、当該機器10に関する機器情報を再取得する(ステップS1037)。
続いて、第3の解析部1415は、保守内容情報取得部1411により取得された(保守内容情報記憶部1413に記憶されている)保守内容情報と機器情報取得部1401により再取得された機器情報とに基づいて、機器10に対して行われた保守作業の効果を解析する(ステップS1039)。
続いて、出力部1409は、第3の解析部1415の解析結果を端末1030に出力する(ステップS1041)。
続いて、表示制御部1301は、情報処理装置1020から送信された第3の解析部1415の解析結果を表示装置に表示させる(ステップS1043)。
以上のように第2実施形態によれば、追加保守だけでなく、追加して行うことが望ましい作業についても情報処理装置から保守担当者が所持する端末装置に指示するので、保守をより効率的に行わせることができる。
なお、上述の実施形態では、望ましい作業を情報処理装置から保守担当者が所持する端末装置に指示するように説明をしたが、端末装置に提示する内容はこれに限らず、例えば、図16に記載のように“センサ値が上昇傾向です”といった機器状態が通常状態とは異なることを示す情報を提示しても良い。これにより、提示された情報を閲覧した保守員が対応を検討して作業することで機器の状態変化に対して早期に対応できる可能性がある。
また、端末装置に提示する内容の具体例として、例えば、機器の状態が複合機の手差し印刷回数が上昇傾向であれば、「手差し給紙による印刷が増えています」といった通知や、「手差し方法の指導」といった作業の提示を行うようにすると良い。
また、第1の解析部による解析により指示される保守と、第2の解析部による解析により提示される作業とでは、予測の確率の高さ、作業効率等によってどちらにするか決定しても良い。例えば、予測確率が高く、作業効率が高い(保守時間が短い、部品コストが低い等)場合、第1の解析部による解析により指示される保守として提示すると良い。一方で、予測の確率が低い、あるいは、異常による故障リスクが特定されておらず(センサ値が正常範囲内を超過することで発生する故障が特定されていない、センサ値を正常範囲内に戻すために必要な保守作業が特定されていない等、異常値と故障との因果関係や、異常値と保守作業との因果関係が特定されていない)、作業コストが高い(部品コストが高い、保守時間が長い・どの程度の時間がかかるか不明等)場合、第2の解析部による解析により提示される作業として提示すると良い。このようにすることで、故障の予測の不一致による不要な保守を防ぎ、保守コストの上昇を抑えることができる。
また、例えば、図16のように「センサ値が上昇しています」という状態に対して、図18に示すように保守員が実施した保守作業の情報を収集することで、図20に示すように異常値に対して効果的な保守作業を特定できる可能性があるため、これらの情報を予測モデルに反映(保守後良好確率が所定値を超える場合、提示内容を図20の作業内容に置き換える、第1の解析部による解析により指示される保守とする等)することができる。
(プログラム)
上記実施形態の機器10及び情報処理装置20(以下、「上記実施形態の各装置」と称する)で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供される。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するようにしてもよい。
上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、例えば、CPUがROMからプログラムをRAM上に読み出して実行することにより、上記各機能部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
なお、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。