JP6859911B2 - コーティング剤、アンダーコート層付き基材フィルムおよび金属薄膜層付き積層フィルム - Google Patents
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Description
また、かかる銅メッシュフィルムを製造する上で、基材上にアンダーコート処理を施す工程と、蒸着あるいはスパッタリングによる製膜工程の間に、一旦ロールで巻き取る工程が入ることが一般的であり、ロール巻き取り時に傷が入らない程度の耐擦傷性や硬度が求められているが、特許文献1においては、そういった点について考慮されておらず、充分でないものであった。
本発明に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)およびポリエステル系ポリオール化合物(a3)の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)を含有するものである。ここで、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の構成成分について説明する。
水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)はエチレン性不飽和基を2個以上有することを特徴とするものであり、例えば、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイル−オキシプロピルメタクリレート等のエチレン性不飽和基を2個含有する水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を3個以上含有する水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物等が挙げられる。これら水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)は1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
上記の多価イソシアネート系化合物(a2)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式系ポリイソシアネート、或いはこれらポリイソシアネートの3量体化合物または多量体化合物、アロファネート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート等が挙げられる。これら多価イソシアネート系化合物(a2)は1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明に用いるポリエステル系ポリオール化合物(a3)は、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物、および多価アルコールと多価カルボン酸と環状エステルとの3種類の成分による反応物の少なくとも一方からなる化合物である。
高速液体クロマトグラフィーにおいては、高速液体クロマトグラフ(日本ウォーターズ社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより、標準ポリスチレン分子量換算による数平均分子量を測定することができる。
(i)上記の水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)、ポリエステル系ポリオール化合物(a3)を、反応器に一括または別々に仕込み反応させる方法、
(ii)ポリエステル系ポリオール化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)とを予め反応させて得られる反応生成物に、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)を反応させる方法、
(iii)多価イソシアネート系化合物(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)とを予め反応させて得られる反応生成物に、ポリエステル系ポリオール化合物(a3)を反応させる方法、
等が挙げられるが、反応の安定性や副生成物の低減等の点から(ii)の方法が好ましい。
〔式(1)〕ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)のエチレン性不飽和基含有量(mmol/g)= 水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)のエチレン性不飽和基含有量(mmol/g)×(ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)中の水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の重量/ウレタン(メタ)アクリレート系化合物の重量(A))
本発明に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、更に光重合開始剤(B)を含有させることが、ごく短時間の紫外線等の活性エネルギー線照射により硬化させることが可能となる点で好ましい。
かかるアルキッド樹脂は、塗布時の造膜性を付与する作用や、金属薄膜面との接着性を上げる作用を有する。
上記コーティング剤には、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物以外に、増感剤、シリカ、フィラー、電解質塩、染顔料、可塑剤、ワックス類、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、乳化剤、ゲル化剤、シランカップリング剤、安定剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤、架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色防止剤、油、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、安定剤、補強剤、艶消し剤、研削剤、有機微粒子、無機微粒子、高分子化合物(ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)以外のウレタン(メタ)アクリレート化合物、アクリル樹脂、(メタ)アクリレート基を有しないポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等)等を配合することも可能である。
また、20℃における粘度は、通常50〜1,000mPa・sである。なお、粘度の測定法はB型粘度計による。
上記アンダーコート層付き基材フィルムは、上記コーティング剤を基材フィルムに塗工した後、必要に応じて乾燥工程を経て溶剤を除去し、その後、活性エネルギー線を照射し硬化させることにより得られる。
紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。
本発明の金属薄膜層付き積層フィルムは、上記アンダーコート層付き基材フィルムのコート層上に、金属薄膜層を成膜することにより得られる。
また、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物の重量平均分子量および粘度は、前述の方法にしたがって測定した。
[製造例1]
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート112g(0.50モル)、ポリエステルポリオール442g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸,イソフタル酸、多価アルコール成分:1,6−ヘキサメチレンジオール、水酸基価63.8mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量1760、0.25モル)、希釈溶媒として酢酸エチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が2.8%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価117mgKOH/gであるペンタエリスリトールのアクリル酸付加物247g(0.51モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A−1)(重量平均分子量:12,000、粘度:29,000mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:3.25mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート81g(0.37モル)、ポリエステルポリオール315g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸,イソフタル酸、多価アルコール成分:1,6−ヘキサメチレンジオール、水酸基価65.2mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量1720、0.18モル)、希釈溶媒として酢酸ブチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が2.6%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価52mgKOH/gであるジペンタエリスリトールのアクリル酸付加物404g(0.37モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A−2)(重量平均分子量:13,000、粘度:5,800mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:5.05mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン72g(0.37モル)、ポリエステルポリオール319g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸,イソフタル酸、多価アルコール成分:1,6−ヘキサメチレンジオール、水酸基価65.2mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量1720、0.19モル)、希釈溶媒として酢酸ブチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が2.6%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価52mgKOH/gであるジペンタエリスリトールのアクリル酸付加物410g(0.38モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A−3)(重量平均分子量:17,000、粘度:27,000mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:5.12mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート106g(0.48モル)、ポリエステルポリオール409g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸,イソフタル酸、多価アルコール成分:1,6−ヘキサメチレンジオール、水酸基価65.2mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量1720、0.24モル)、希釈溶媒として酢酸ブチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が2.8%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価96mgKOH/gであるジペンタエリスリトールのアクリル酸付加物285g(0.49モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A−4)(重量平均分子量:18,000、粘度:190,000mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:3.42mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート138g(0.62モル)、ポリエステルポリオール289g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸,イソフタル酸、多価アルコール成分:1,6−ヘキサメチレンジオール、水酸基価121.0mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量927、0.31モル)、希釈溶媒として酢酸エチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が4.2%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価96mgKOH/gであるジペンタエリスリトールのアクリル酸付加物373g(0.64モル)、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A−5)(重量平均分子量:14,000、粘度:20,000mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:4.48mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート68g(0.30モル)、ポリエステルポリオール309g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:イソフタル酸、多価アルコール成分:3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、水酸基価55.2mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量2033、0.15モル)、希釈溶媒として酢酸ブチル300g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が1.9%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価54mgKOH/gであるジペンタエリスリトールのアクリル酸付加物324g(0.31モル)、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A−6)(重量平均分子量:11,000、粘度:1,200mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:4.62mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート222g(1.00モル)、ポリエステルポリオール459g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸,イソフタル酸、多価アルコール成分:1,6−ヘキサメチレンジオール、水酸基価122.0mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量920、0.50モル)、希釈溶媒として酢酸エチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が4.8%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価483mgKOH/gである2−ヒドロキシエチルアクリレート119g(1.02モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A’−1)(重量平均分子量:5,500、粘度:3,500mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:1.28mmol/g)を得た。
内温計、撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート76g(0.34モル)、ポリエステルポリオール344g(直鎖構造2官能、多価カルボン酸成分:アジピン酸、多価アルコール成分:エチレングリコール,1,4−テトラメチレンジオール、水酸基価56.0mgKOH/g、水酸基価から計算される数平均分子量2004、0.17モル)、希釈溶媒として酢酸ブチル200g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、70℃で反応させた。残存イソシアネート基が2.3%以下となった時点で60℃まで冷却し、水酸基価52mgKOH/gであるジペンタエリスリトールのアクリル酸付加物380g(0.35モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.4gを更に仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート系化合物(A’−2)(重量平均分子量:11,000、粘度:10,200mPa・s/20℃、エチレン性不飽和基含有量:4.74mmol/g)を得た。
製造例1にて作製したウレタンアクリレート系化合物(A−1)の樹脂分100部に対して、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン社製、商品名:Irgacure184)4部を加え、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。その後、固形分40%となるように酢酸エチルを希釈溶媒として上記の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に加えることにより、コーティング剤を得た。
製造例2にて作製したウレタンアクリレート系化合物(A−2)の樹脂分100部に対して、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン社製、商品名:Irgacure184)4部を加え、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。その後、固形分40%となるように酢酸ブチルを希釈溶媒として上記の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に加えることにより、コーティング剤を得た。
実施例2におけるウレタンアクリレート系化合物(A−2)の代わりに、製造例3にて作製したウレタンアクリレート系化合物(A−3)を用いた他は、製造例2と同様に配合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤を得た。
実施例2におけるウレタンアクリレート系化合物(A−2)の代わりに、製造例4にて作製したウレタンアクリレート系化合物(A−4)を用いた他は、製造例2と同様に配合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤を得た。
実施例1におけるウレタンアクリレート系化合物(A−1)の代わりに、製造例5にて作製したウレタンアクリレート系化合物(A−5)を用いた他は、製造例1と同様に配合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤を得た。
実施例2におけるウレタンアクリレート系化合物(A−2)の代わりに、製造例6にて作製したウレタンアクリレート化合物(A−6)を用いた他は、製造例2と同様に配合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤を得た。
比較製造例1にて作製したウレタンアクリレート系化合物(A’−1)の樹脂分100部に対して、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン社製、商品名:Irgacure184)4部を加え、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。その後、固形分40%となるように酢酸エチルを希釈溶媒として上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に加えることにより、コーティング剤を得た。
比較製造例2にて作製したウレタンアクリレート化合物(A’−2)の樹脂分100部に対して、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン社製、商品名:Irgacure184)4部を加え、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。その後、固形分40%となるように酢酸ブチルを希釈溶媒として上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に加えることにより、コーティング剤を得た。
実施例1,5および比較例1で調製したコーティング剤を、易接着ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製;コスモシャインA4300、厚み125μm)上に、バーコーターによって塗布し、60℃で3分間乾燥させた後、高圧水銀灯にて積算光量800mJ/cm2となるように紫外線照射し、コーティング剤を硬化させ、膜厚5μmの塗膜サンプル(アンダーコート層付き基材フィルム)を作製した。
また、実施例2、3、4、6および比較例2で調製したコーティング剤において、塗布後の乾燥時間を90℃で3分間とした以外は上記と同様に実施して、評価用塗膜サンプルを作製した。
以降の評価は上記で得た評価用塗膜サンプルを用いて行った。
上記の評価用塗膜サンプルを用いて、JIS K 5600−5−4に準じて鉛筆硬度を測定し、下記の通り評価した。
(評価基準)
○・・・H以上
△・・・F〜HB
×・・・2B以下
上記の評価用塗膜サンプルを用いて、真鍮ブラシにて荷重500gで10往復回塗膜表面を擦り、傷の有無を目視で確認し、下記の通り評価した。
(評価基準)
○・・・傷がなかった
△・・・少し傷があった
×・・・多数の傷があった
上記の評価用塗膜サンプルのアンダーコート層上に、抵抗加熱式真空蒸着装置(サンユー電子社製「SVC−700TM、SVC−700−2」)を用いて銅薄膜を膜厚500nmで形成し、銅薄膜層付き積層フィルムを得た。得られたフィルムについて、銅薄膜とアンダーコート層との密着性を、1mmクロスカット碁盤目密着試験を行い、下記の通り評価した。
(評価基準)
○・・・91/100以上(残存個数(剥離や欠けのなかったマス目の数)/測定個数)
△・・・80/100以上、90/100以下
×・・・79/100以下
上記の金属密着性評価にて作成した銅薄膜付フィルムの銅薄膜層表面を目視にて確認し、以下の通り評価した。
(評価基準)
○・・・曇りがなく金属光沢が得られた
△・・・わずかに白化が見られるが光沢があった
×・・・全面が白化し金属光沢が失われていた
一方、特定の水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)を含有しない比較例1については、鉛筆硬度、耐擦傷性、金属薄膜層の外観が劣っていた。また、ポリエステル系ポリオール化合物(a3)の多価カルボン酸成分として、イソフタル酸およびイソフタル酸のエステル形成性誘導体のいずれも含有しない比較例2については、耐擦傷性、金属密着性が劣っていた。
Claims (8)
- 水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)およびポリエステル系ポリオール化合物(a3)の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)を含有し、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)がエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物であり、ポリエステル系ポリオール化合物(a3)が、イソフタル酸、およびイソフタル酸のエステル形成性誘導体の少なくとも一方由来の構成成分を含有するものである活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含有してなるコーティング剤であって、金属薄膜のアンダーコート剤として用いることを特徴とするコーティング剤。
- 水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基価が、40mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1記載のコーティング剤。
- ポリエステル系ポリオール化合物(a3)が水酸基を2個有するポリオール化合物であることを特徴とする請求項1または2記載のコーティング剤。
- ポリエステル系ポリオール化合物(a3)の数平均分子量が、500〜50,000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項にコーティング剤。
- ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の重量平均分子量が、1,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコーティング剤。
- ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)のエチレン性不飽和基含有量が0.05〜8mmol/gであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のコーティング剤。
- 基材フィルム上に、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコーティング剤からなるアンダーコート層を有することを特徴とするアンダーコート層付き基材フィルム。
- 請求項7記載のアンダーコート層付き基材フィルムのアンダーコート層上に、金属薄膜層を有することを特徴とする金属薄膜層付き積層フィルム。
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