JP6853181B2 - 製織用筬を製造するための方法及び装置、並びに筬 - Google Patents

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Description

筬(リード)及び筬の製造方法は周知である。従来の製織工程において、筬は、杼口を通じて挿入されたばかりの緯糸を既に織られた布に対して押し付けるために使用される。このため、筬は、その幅方向に配列された一列の筬羽を有する。これらの筬羽の間の隙間によって経糸のための空間が形成される。一般に、筬羽は、筬のフレーム部材によって制限されており、それによって、筬は、一定の度合いの安定性及び取扱容易性を有する。これらのフレーム部材は、通常、U字形であり、例えば、軽金属からなる。
この種の筬の製造方法は多数知られており、それらの方法は、様々な文献の中でも特に独国特許出願公開第2226194号に記載されている。
1つの方法によれば、まず、半円形の棒体を使用して筬羽の端部にワイヤを巻回するのが通例である。1つの理由は、これらのワイヤによって、製織工程の間に経糸に必要な空間を与えるために要求される筬羽間の距離が定まるためである。他の理由は、これらのワイヤによって、筬羽同士の最初の相互連結が確立するためである。さらなる製造工程において、筬羽の端部は、U字形の外形内に挿入され、そこに埋め込まれる。この際、好ましくは、合成樹脂または他の接着剤が使用され、これによって、上述した筬のフレーム部材が形成される。筬羽の周りにワイヤを巻回することによって上述した隙間の幅を設定することに加えて、筬羽の縁部間で螺旋バネが押圧され、これは、これらの間の所望の距離を正確に設定するために役立つ。その後、これらの螺旋バネ及びワイヤを備えた半円形の棒体は、筬のフレーム部材と同面の接着剤層で覆われる。筬羽の周りに巻回するためのワイヤ及び螺旋バネ用のワイヤは、高度に均一な直径を有する必要があり、かつ、必要な全ての筬羽間の間隔に対応するような在庫を維持する必要がある。ワイヤの直径及び筬羽の厚みのばらつきは避けられないため、巻回工程は、常時監視される必要がある。
上述した文献に記載された、筬の別の製造方法には、隙間の幅を設定するために筬羽間にスペーサを挿入するまたは接着することが含まれる。筬羽の端部は自由のままとされ、後に筬のフレーム部材に接着される。次いで、スペーサは、取り除かれるかまたは溶解される。
特開2001−3240号公報には、筬を製造するための作業工程が開示されている。詳細には開示されていない作業工程によって、対象の筬羽が相互に間隔をおいて定位置に固定された後、それぞれの一対の筬羽の間に、関連する筬羽間の隙間内の接着剤を押し出すことによって綜絖の目が形成される。独国特許出願公開第2150275号には、筬を製造するための別の方法が開示されている。この方法では、最初に、筬のフレーム部材の熱可塑性ポリマーからなる一部が加熱によって軟化される。次いで、筬羽がその部分に押し込まれる。
上述した方法の欠点は、筬羽間の必要な距離を正確に確保するために、高価なスペーサを使用するまたは使用する必要があり、これは、さらに、幾分かの誤差が生じることも意味する。これらの半完成品を挿入するのは煩雑であり、また、広範な種類の在庫を抱える必要がある。この当然の結果として、コストが高騰する。
最後に上述した方法では、これらのスペーサは、筬羽間の隙間から取り除く必要があり、これによって、筬羽の間隔にさらなる不正確さが生じる。加えて、上述した方法は、高価なスペーサを挿入する必要があるため、安価ではない。
この状況に鑑みて、本発明の目的は、筬を製造するための安価かつ正確な方法を、その方法を実行するための装置とともに提供することである。
この目的は、請求項1及び11に記載した方法によって達成される。請求項12は、請求項1に従って製造することができる筬に関する。
この目的は、筬羽間の必要な距離を正確に設定し、かつ初期的に筬羽を互いに固定するために、筬羽に所定量の粘性物質が備えられる方法によって達成される。この方法で製造される筬では、半完成品及びそれらの挿入方法によってもたらされる間隔の誤差がないため、筬羽の間隔の均一性が向上する。
筬羽は、帯状またはテープ状のものである。筬羽の長さは、杼口の形状及び杼口に対する筬羽の動きによって定められる。織機に設置される筬羽の長手方向は、基本的に、高さ方向に相当し、経糸に対して直交する方向である。筬羽の長さは、ひとつには、経糸の動きのために十分な余裕を提供するものである。加えて、筬羽の端部を筬のフレーム部材中に埋め込み、それによって筬を安定化させることが可能でなければならない。特に、高密度の筬の場合、筬の幅方向に沿って測定される筬羽の厚みは、筬羽同士の隙間と同程度の(同じ桁数の範囲内の)大きさであり、筬羽の幅と同様に、筬の剛性要件を理由の一部として定められる。低密度の筬の場合、筬羽の幅の隙間の幅に対する比率を、例えば、筬羽の厚みに隙間の幅を加えてなる距離の70%を隙間が占めるように、変更するものであってもよい。空気噴射式織機における筬用の筬羽は、織物側が空気通路を形成するための特別な形に形成されるものであってもよい。全ての筬羽に共通の特徴は、ある程度の面領域を有する側面は、2つの互いに反対側の側面のみであることである。筬羽の他の側面は、狭い縁部に過ぎない。
筬を製造するために、筬羽を、それらが互いの面領域を対向させて重ね合わされるように一列に配列することが有利である。これらの表面、特に、後に筬のフレーム部材によって覆われる筬羽の端部には、所定量の粘性物質が付着される。この理由の1つは、この付着される物質によって、筬羽同士が互いに離れた状態が維持されるためである。別の理由は、仮に、この物質が接着剤であった場合、この物質によって筬羽同士を恒久的に結合することが可能となるためである。
粘着物質を付着させることによって形成される、上述した筬羽間の隙間を適正な大きさとするために、付着される所定量は、指定された量に正確に維持される必要がある。このため、計量装置によって粘性物質の正しい量を計量すること、すなわちそれを分配することが可能であれば、有利である。一般的に、この分配は、筬羽同士が組み合わせられる前に実行される。通常、この分配は、筬羽を包まないように実行される。むしろ、付着前に特定された量が、該当の筬羽の1つの面領域に付着される。この所定量は、例えば操作者が計量装置に伝えるものであってもよい。有利には、計量装置用の制御装置が使用され、この制御装置は、使用される物質及び筬羽間に必要な距離、及び/または他のデータに基づいて所定量を定めるものである。
物質が滴状に付着される場合、例えば、滴が付着された第1の筬羽の表面上の滴の高さが、第1の筬羽と第2の筬羽が結合されたときの、それらの間の距離を定める。このため、滴の形状は(したがって、高さも)、その接触特性(例えば、濡れ性)に依存して、何度か変化する可能性があることを考慮に入れなければならない。粘性物質が第1の筬羽を濡らしたならば、滴は、境界面で特定の形状をとる。そして、第1の筬羽を第2筬羽と接触させたとき、滴は、第2の境界面でこの種の特定の形状をとる。滴の高さは、この段階で2つの表面の間に閉じ込められて変形され、その体積に応じて変化する。後述するように、滴の高さは(したがって形状も)、筬羽を相互に接触させたときに選択的に変化するものであってもよい。
一般的に、本発明に従う方法は、体積または重量が指定され、それが2つの筬羽を離して配置するために使用される。これらの体積は、多くの場合、複数の筬羽を逐次的に離して配置するものである。上述した先行技術の方法では、多くの場合、ワイヤまたは筬羽を離して配置するために使用される他の固体部材を埋め込み、それによって筬羽を定位置に固定するために、接着剤(すなわち粘性物質)を使用する。しかし、これらの方法は、本発明に類似するような所定の体積を使用するものではない。さらに、従来の方法は、その量がどのように定められのかに関わらず、(初期的に)筬羽間の距離を設定するために粘性物質を使用するものではない。
使用される物質の粘度は、付着された物質が筬羽間の必要な距離を維持可能な程度に十分に高い必要がある。一方、この粘度は、流動性に欠くためにもはや所定量の物質を付着できない程高くてはいけない。物質は、計量装置によって付着されるものであってもよく、この計量装置は、スクリュー、圧力サージ、熱的もしくは圧電性のアクチュエータ、または他のシステムを使用して物質を輸送するものであってもよい。これらは、例えば、インクジェット方式のプリンターで使用される種類のものであってもよい。それぞれの異なるシステムは、特定の粘度の物質を処理することができる。物質の粘度(したがってその流動性)は、この物質の処理またはその筬羽への付着の間、所定量の粘性物質が分配され得る範囲で移動するものであれば、有利である。一方、粘度は、この時点で、または物質の付着後の予想し得る時間だけ、2つの筬羽の恒久的に離れた配置を維持する程十分に高ければ、有利である。あらゆる種類の接着剤、またそれだけでなく、あらゆる種類の樹脂及びパラフィンは、これらの要件を満たす。多くの場合、粘性物質の物理的または化学的状態を、物質をこのように処理可能な状態とするために、温度範囲または他の物理的環境パラメータを設定することが必要である。上述した事実から、熱可塑性プラスチックまたは相互に反応性を有する物質の混合物も、本明細書にいう粘性物質として考えることができる。
本発明の全ての実施形態において、初期的な筬羽間の間隔を確立するために使用される所定量の初期的に粘性かつ処理の間には分配可能な物質が、完成品の筬の筬羽同士の間に依然として存在すれば、有利である。これは、結合された筬羽の端部が追加の粘性物質(これも硬化される)で覆われる場合でも同様である。上述した両方の粘性物質、すなわち所定量の初期的に粘性の物質と、それに加えて埋め込み用合成物とは、最後に言及した例に存在する。勿論、これは、特に筬羽の端部に対して適用される。特に、これらの端部において、これらの2つの物質は、それぞれの直近に存在するかまたは互いに直接接触するものであってもよい。高い頻度で見られるのは、所定量の第1の物質が埋め込み用合成物によって囲まれる態様である。
本発明に従う製造方法は、特に、高密度の筬(例えば、50筬羽/cm以上)に対して有利である。それは、高い繰り返し精度で、したがって、本発明に従わない方法で使用される半完成品のばらつきよりも低く維持されるばらつきで、適切な量(例えば、500pl(ピコリットル)以下)の物質を付着させることが可能であるためである。
所定量の粘性物質は、滴状に、点状に、ビード状に、または、粘性物質を広げることにより形成される面状に、付着されるものであってもよい。筬羽は、その長さと幅の全体にわたって正確な間隔を置いて配置され、それによって表面同士の平行性が確保される必要がある。上述したように、付着された物質の高さは、少なくともその硬化状態において、筬羽間の間隔を定める。付着された物質の面積は、粘性物質を付着させるために必要な時間に影響を及ぼし、また、面積が増大するほど高価になる。面積を増大させることによって、筬羽同士の平行性及び接着結合部の強度が向上する場合もある。付着された物質の配置構成は、後に筬のフレーム部材に接着結合するために使用可能な筬羽の残りの面領域に影響を及ぼし、また、フレーム部材への後の結合の間の流動性にも影響を及ぼす可能性がある。例示された実施形態において、個々の配置構成が図示され、それらの作用が説明される。
一般的に、筬羽は鋼からなる。筬の製造の間、筬羽は、筬羽用帯状部材のコイルから直接解かれて、所定の長さに切断されるものであってもよい。次いで、個々の筬羽の1つの面領域に所定量の粘性物質が付着される。次いで、粘性物質が付着された筬羽の面を、別の筬羽と接触させる。上述した最初の2つのステップのタイミングに関して、他の有利な可能性として、粘性物質は、筬羽となる部材に対して所定の長さに切断される前に付着されるものであってもよい。一般的には、粘性物質は、工程の間の面領域に粘性物質を供給可能な任意のタイミングで、その時に筬羽が輸送ステップにあるか、または製造における有利なもしくは必須の他のステップにあるか、あるいは、所定の長さに切断されているか否かに関わらず、付着させることも可能である。粘性物質の面領域への均一な付着のための重要な前提条件は、計量装置を面領域に接近させ易いことである。有利には、粘性物質は、最後に装着された筬羽に付着されるものであってもよい。複数の計量装置が使用される場合、粘性物質を、次のステップで組み合わせることが予定されている筬羽にも付着させることができる。
しかし、本発明に従う筬は、一般に、粘性物質を逐次的に付着させることによって製造される。1または複数の付着は、2つの筬羽の間に必要な間隔を確立するように機能する。先行技術の方法では、筬羽間の間隔は固体物体で形成されており、同時に、この固体物体は、筬の上側及び下側のフレーム部材中に埋め込まれる。本発明に従う筬において、フレーム部材中への同時の埋め込みを除外することは意図されていない。
筬羽間の最初の恒久的な接続は、接着剤によって形成されるものであってもよい。この接着剤は、初期的に粘性の形で所定量が付着される。何らかの要因に選択的に影響され得る硬化特性を備えた接着剤が特に好ましい。接着剤が硬化したならば、結合された筬羽を、次の工程(例えば、筬のフレーム部材への接着結合)に、筬羽間の間隔または平行性が移送工程によって損なわれる危険性なく、送ることができる。
エネルギー入力によって影響され得る硬化特性を有する接着剤を使用すれば、さらに有利である。例えば、UV光または高温の影響の下で硬化が速くなる接着剤が使用されるものであってもよい。他の方法で活性化される接着系、または、速硬化性接着剤を使用することも考えられる。このように、上述したエネルギー入力によって活性化される物質が有利である。ここで、活性化とは、例えば、化学反応が生じることを意味する。
特に有利な方法に従えば、複数の異なる粘性物質が付着される。結合工程において、様々に異なる粘性物質が付着されるものであってもよい。様々に異なる粘性物質は、それぞれ異なる硬化特性を有するものであってもよい。
例えば、第1の粘性物質は、付着時に直ちに硬化する距離維持用物質であってもよい。この粘性物質は、スペーサとしてのみ機能し、接着作用は有しない。このような材料の可能な一例は、パラフィンである。硬化した距離維持用物質は、筬羽の間隔をおいた配置を、例えば毛管力に対抗して、高い信頼性をもって維持するために十分な強度を有する必要がある。
物質が硬化した後に、筬から洗い落とす、あるいは取り除くことが可能な距離維持用物質を使用することが特に有利である。距離維持用物質は、例えば溶剤または熱の補助または作用によって、洗い落とされるかまたは取り除かれるものであってもよい。洗い落とすことが可能な距離維持用物質を使用することによって、製織の間に経糸が通過する領域にも筬羽間の「スペーサ」を付着させることが可能となり、これによって、非常に有利なことに、必要な間隔及び平行性を確立することが容易になる。
上述したように、第2の粘性物質は、接着剤であってもよい。2つの筬羽を恒久的に結合するために、接着剤は、1つの筬羽を別の筬羽と接触させる前に硬化するものであってはならない。距離維持用物質は、それが速く硬化し、筬羽が結合される前に既にその最終的な強度に達しているように、選択されるものであってもよい。次いで、筬羽同士は、距離維持用物質がそれ以上の接近を阻止するまで押し付けられ、次いで、接着剤が硬化される。上述したように、接着剤の硬化は、エネルギー入力または他の方法によって開始または補助されるものであってもよい。
2種類よりも多くの異なる粘性物質を使用することも考えられる。例えば、距離維持用物質として複数の異なる物質を使用することが有利である場合もある。製織の間に経糸が通過する領域内では、物質を取り除くことが必須であるため、洗い落とすまたは取り除くことができる距離維持用物質のみが可能である。筬のフレーム部材に覆われる端部では、洗い落とすことができない距離維持用物質を使用することも可能である。有利な距離維持用物質には、硬化後も塑性変形可能な物質も含まれる。この利点は、例えば、後述する自動制御された方法において重要である。
特に複数の粘性物質が使用される場合、それぞれの粘性物質に対して異なる所定量を使用することもできる。例えば、この所定量は、硬化が速い距離維持用物質の、筬羽の面領域から測定される高さが、付着される接着剤の高さよりも低くなるように選択されるものであってもよい。これによって、距離維持用物質が正しい間隔を確立するとともに、接着剤が、直接接着剤が十分に付着されなかった筬羽を濡らし、それによって十分に強い接着結合部が確保されることを、確実にすることができる。結合工程の間の接触圧は、両方の筬羽を距離維持用物質に接触させるために粘性接着剤が十分に移動する程度に十分に高くなければならない。上述したように、2種類よりも多くの異なる粘性物質を使用し、それぞれの粘性物質に対して異なる所定量を使用することも可能である。粘性物質の所定量は、例えば、粘性物質が面領域の端部に付着されるか、または、製織の間に経糸が通過する中央部に付着されるかに応じて変えることもできる。
筬羽の結合の間、筬羽間の隙間の大きさを測定して監視し、その精密な調整のための制御ループを設定することが有用である場合がある。測定は、例えば光学的に実施されるが、他の任意の適切な測定方法を使用することも考えられる。閉ループ制御システムに関して有利な幾つか手順は、次の通りである。
・制御システムは、例えば、硬化状態においても変形(例えば、塑性変形)可能な距離維持用物質の使用に基づくものであってもよい。既存の筬羽に結合される新たな筬羽に対する接触圧の調整、または筬羽同士の相対的な位置の調整により、この種の距離維持用物質を、必要な筬羽間距離が得られるまで(塑性的に)変形させることができる。
・1つまたは複数の粘性物質を付着させる前に、現在の測定値の関数として1つまたは複数の所定量の粘性物質を調整することも有利であると考えられる。
・上述した2つの制御変数を組み合わせること、または追加の制御変数を含めることも考えられる。
筬羽同士を組み合わせる操作装置を適切に制御することによって、筬羽間の距離が調整される方法を使用することも有利である場合がある。例えば、最後に取り付けられた筬羽を、第1の接着剤が硬化するまで操作装置によって保持するものであってもよい。所定量の接着剤は、両方の筬羽を確実に濡らして、接着剤の硬化後にそれらの筬羽が結合されるために十分なサイズにする必要がある。このとき、距離維持用物質は不要となる。
筬を製造するための本発明に従う装置は、基本的には、1つまたは複数の粘性物質を筬羽に付着させるために設定された計量装置を特徴とするものである。付着されるそれぞれの粘性物質の量及び/またはそれぞれの付着工程のための量を個別に定めることが可能であれば、有利である。計量装置は、上述した原理のうちの1つに従って粘性物質を付着させるものであってもよく、また、特に距離維持用物質のために、加熱装置を備えるものであってもよい。必要な粘性物質を計量して供給するために役立つ追加の装置を備えるものであってもよい。
粘性物質を面領域に付着させる準備が整った位置に筬羽を配置する第1の操作装置によって、利点が提供される。この操作装置に先行して、帯状部材を解いてそれを所定の長さに切断する装置、及び/または、個別に準備された筬羽のための貯蔵場所が存在するものであってもよい。貯蔵場所に筬羽を貯蔵することは、特に空気噴射式織機の筬羽の場合に有利である。このような筬羽は、空気溝を含む形状を備えている。この第1の操作装置は、筬羽をコーティング用に準備された位置に配置するように設定される。筬羽の面領域の全ての部分に1つまたは複数の粘性物質を付着させることを可能にするために、コーティング用の位置にある筬羽及び/または計量装置は、少なくとも2軸に沿って相対移動可能である必要がある。さらに、コーティング用の位置にある筬羽と計量装置との間の距離を調整するためのさらなる軸、あるいは他の複数の軸を備えるものであってもよい。少なくとも第2の操作装置が備えられていてもよい。この操作装置は、コーティングされた筬羽をコーティング用の位置から収集し、そのコーティングされた面を、以前に取り付けられた筬羽と接触させるものである。上述したように、この第2の操作装置は、新たにコーティングされた筬羽を先行する筬羽と接触させる相対位置を、各筬羽に対して個別に定めることが可能なように設定されるものであってもよい。
本発明に従う筬は、それぞれの隣接する2つの筬羽の間に、所定量の硬化された初期的に粘性の物質を含む少なくとも1つの物体を有する。この物体は、それぞれの隣接する筬羽の面領域と接触する。このような1つまたは複数の物体、または、これらの物体のうちの幾つかは、筬羽間の恒久的な接着結合部を形成するものであってもよく、及び/または、筬羽間の隙間の大きさを設定するものであってもよい。ここで、硬化された物質の体積は、粘性の低い物質の体積とは異なる可能性を考慮する必要がある。
このような1つまたは複数の物体は、滴状、ビード状、または(上述したような)他の形状を取るものであってもよく、筬羽の面領域の様々に異なる大きさの領域を覆うものであってもよい。1つまたは複数の物体は、所定量の硬化された初期的に粘性の物質を含み、筬羽の端部に配置される。本発明において、筬羽の端部とは、長手方向に見たときの外側の部分であり、筬のフレーム部材によって覆われる部分である。筬に取り付けられた筬羽の長手方向は、筬の高さ方向に対応する。少なくとも筬のフレーム部材が固定される端部において、隣接する筬羽間に、筬のフレーム部材が筬羽に固定するために使用される接着剤または(例えば、半田等の)他の固定手段が存在する領域が存在すれば、有利である。
一般に、隣接する筬羽間には、所定量の硬化された初期的に粘性の物質からなる複数の物体が配置される。これらの物体のうちの少なくとも幾つかは、好ましくは、同一の体積を有する。この種の同一の体積を有する物体は、特に、粘性物質が点状にまたは他の表面積の小さい形状で付着される場合に得られる。このとき、体積には、計量装置の誤差の限界によって定まる大きさと同程度(同じ桁数の範囲内)の差異のみが生じる。これは、間隔を形成するためにこれらの物体のみが使用され、そして、例えば筬羽の製造方法の自動制御される変形例を選択しなかった場合、筬羽間の間隔の均一性は、計量装置の精度に依存することを意味する。硬化された初期的に粘性の物質からなる物体の大きさのばらつきから派生する、筬羽間の隙間の大きさのばらつきによって、通常使用されているワイヤまたはワイヤからなるコイルのような半完成品を使用する場合よりも、間隔の不正確性が低減する。粘性物質に対して、特定のパーセンテージの固体物体が追加されるものであってもよく、これらの固体物体を適正な間隔を維持することに役立てるものであってもよい。また、粘性物質に対して、接着技術において一般的な他の添加剤が追加されるものであってもよい。しかし、特に、上述したように、閉ループまたは開ループの制御システムが組み込まれた工程が使用される場合、粘性物質中に固体物体を使用することなく作業することが有利である可能性もある。
筬は、筬羽が互いに結合されるだけでなく、外部から1つまたは複数の部材が取り付けられる周縁部分/フレーム領域を有している。これらの部材は、上述したように筬羽に結合されるものであってもよい。これらの部材は、最初に筬羽同士が互いに結合された後に、筬羽に結合されるものであってもよい。これらの部材によって、筬の安定性が向上し、筬羽に直接力をかけることなく筬を筬框(スレー)に固定することが可能となる。先行技術の筬では、筬の頂部及び底部に、対称的なU字形部材が使用されることが多い。先行技術の方法に従って筬羽を覆う場合、通常、筬羽は、経糸入口側と経糸出口側で対称的に(すなわち、高さ方向に関して同じ位置で)埋め込まれる/制限されることになる。この場合、非対称に覆うことによって、ワイヤの滑りが生じる可能性があり、これが、このように筬羽を非対称に覆うことが先行技術のどこにも言及されていない理由である。
本発明に従う筬は、その末端の作用において非対称な形状を備えるフレームを有するものであってもよい。単一の非対称な形状も考えられる。しかし、板状物体の形の2以上の平坦なまたはL字形の形状を周縁部分に取り付けることも考えられる。筬の周縁部分は、部材間の隙間を含むものであってもよい。また、筬の周縁部分は、頂部において完全に開いているものであってもよく、この場合、筬羽は、この箇所で追加の部材によって覆われていない。個別の部材または板状部材は、可能な結合工程の間に、接着剤を選択的に案内するか、または接着剤の漏れを防止するために、延長部を有するものであってもよい。1つの可能な構成は、上側の周縁部分の整経ビームに近い側において、部材が上方から筬羽の中央領域内に達する距離が短い構成である。但し、筬の頂部または底部において、前側または後側のフレーム部材の中央領域内への延長がより長いまたはより短い任意の他の構成も考えられる。この種の寸法によって、好ましくは、周縁部分の寸法を特定の杼口形状及び杼口形状に対する筬の動きに応じて適応させることによって、筬の全体的な高さを低減することが可能となる。この場合、周縁部分/フレーム領域は、高さ方向に見たときに、筬の、経糸が遮られずに通過することができない部分である。これは、筬のフレームまたは先行技術の筬における螺旋バネまたは巻き付けワイヤのためである。本発明に従う筬は、その全体的な高さが低減可能であるため、織機内での動作時に筬の安定性が向上する。これは、特に高密度の筬の場合に当てはまる。全体的な高さは、高さ方向に測定され、筬の高さ方向の最大延長を示すものである。
複数の物体を使用して周縁部分を形成することは、例えば結合の間に有利な場合がある。個々の板状部材を装着している間、接着剤(これは、板状部材に事前に付着されているものであってもよい)を、U字形部材の場合よりも容易に、接着剤用として利用可能な空間内に押し込めることができる。これによって、空間を完全に充填することが可能となる。さらなる利点は、様々な板状部材に対して異なる材料または厚みを使用することができることである。例えば、フレーム部材の剛性を選択的に調整することができ、他の材料特性も任意に選択することができる。この場合、空間方向は、空間内の方向である。多くの場合、これらの空間方向は互いに直交していれば、有利である。
以下、本発明を、その実施形態及び図面に基づいてさらに詳細に説明する。有利には、個々の実施形態に対応して記載された特徴は、一般に、その最も一般的な形で本発明に適用される。
図1は、従来の筬を、筬羽の麺量を見る方向から見た断面図である。 図2は、本発明に従う筬を、筬羽の面領域を見る方向から見た断面図である。 図3は、本発明に従う別の筬を、筬羽の面領域を見る方向から見た断面図である。 図4は、本発明に従う筬の筬羽の積層体の詳細を、経糸方向から見た断面図である。 図5は、本発明に従う装置を示す図である。 図6は、筬を示す図である。 図7は、図6に示す筬と同様の筬を示す図である。
図1は、従来の筬9を、筬羽1の面領域8を見る方向から見た断面図である。この視線方向は、筬9の幅方向Bに相当する。筬羽1は、それぞれについてその頂部及び底部において筬9のフレーム2によって制限されている。フレーム2は、U字形部材として実施されている。筬羽1と筬9のフレーム2とを結合する接着剤の図示は省略されている。この接着剤は、U字形部材と筬羽1との間の空間(図示は省略する)内に存在し、また、ある程度、隣接する筬羽の面領域8間の空間内に存在する。筬9のフレーム2に隣接する半円形の棒体3、及び、棒体3の周りに巻回されたワイヤ4も、図示されている。加えて、この図には、それぞれの半円形の棒体に隣接する3つの螺旋バネ5が示されている。螺旋バネ5及び半円形の棒体3は、筬9のフレーム2と同面の接着剤の覆い6によって覆われている。
例えば螺旋バネの数の点で異なる、多くの先行技術の実施形態が知られている。さらに、これらの螺旋バネ5は、筬羽9のフレーム2のU字形の形状内に配置される場合もある。しかし、全ての可能な先行技術の変形例は、その品質を損なう2つの特徴を有している。第1に、筬羽1及び半円形の棒体3の周りに巻回されたワイヤ4は、筬9のフレーム2に導入された接着剤をフレーム2の内部に制限し、筬羽1は、ワイヤ4と螺旋バネ5との間で結合されない。第2に、筬羽1は、ワイヤ4によって半円形の棒体3の間に固定され、その結果、筬羽1の幅の不可避のばらつきのため、個々の筬羽1は、適正に固定されない(狭幅の筬羽1の場合)か、または、曲げられる(広幅の筬羽1の場合)。
図2は、本発明に従う筬を、筬羽1の面領域8を見る方向から見た断面図である。この最初に例示された実施形態では、後述する本発明に従う全ての例示的な実施形態と同様に、半円形の棒体3、ワイヤ4、または螺旋バネ5は不要であり、したがって、それらを覆う接着剤6もないことが明らかである。したがって、全体的な高さ(全高)Gが同じであるにも関わらず、筬9の2つのフレーム部材2の間の空間(中間空間)が、高さ方向Hに関して増大することが分かる。この特徴は、本発明に従う筬9を、その全高Gを低く設計することができる点で、有利に使用することができる。製織の間に優勢な慣性力を考慮すると、この寸法により、耐用寿命を増大させ、織機への負荷を低減させることができる。
図を簡明にするため、図2には、筬9のフレーム2と筬羽1との間の空間は図示されていない。筬9のフレーム2を筬羽1に結合するために使用される接着剤も、図を簡明にするために、省略されている。筬9の上側のフレーム9内に、12個の円が示されている。これらの円は、滴状接着剤10または点状スペーサ11を示すものである。円の数、円の配列の形態、及び、滴状接着剤10または点状スペーサ11という名称は、本明細書において無作為に選択されたものであり、対象となる筬9に対する要件に応じて任意に適応させることができる。特に、滴状接着剤10のみを使用するものであってもよい。さらに、特定の用途に対して有利である場合、異なる滴状接着剤10または点状スペーサ11は、異なる物質を含むものであってもよい。図2に示す、筬9の下側のフレーム2内の領域についても同様である。ここでは、例示として、延長された形のビート状接着剤/スペーサ13と、閉じた形のビード状接着剤/スペーサ14が示されている。
図2に示す高さ方向Hの中央部分、すなわち筬9の2つのフレーム部材2の間の部分には、9個の円が図示されている。これらの円は、中間空間の点状スペーサ12と呼ばれる。ここでも、それぞれ3つの点状スペーサからなる3列という配列形態は、任意である。全ての例示する実施形態において、任意の他の配列形態が可能である。これらの「点状スペーサ」が、たといこのような名称が付されていても、接着性を有する可能性も除外されない。この中央部分は、織機において筬羽1の間を経糸が案内される部分であり、この部分において重要なことは、筬の製造が完了したときに、スペーサをほとんど残留物なく取り除くことが可能であることである。
図3は、本発明に従う筬9を、筬羽1の面領域8を見る方向から見た断面図である。筬9の下側のフレーム2内の滴状接着剤10及び点状スペーサ11の配列は、図2のものとは異なっている。面状接着剤/スペーサ15は、該当する材料を付着させるためのさらに別の態様を示すものである。延長されたビード状接着剤/スペーサ13は、筬羽1の側辺に対して斜めの角度で付着されている。この種の特別な構成は、後の固定のために筬9のフレーム2内に付着された接着剤が、筬の2つのフレーム部材2間の領域に入り込むことを防止するために役立てることができる。これは、経糸の移動の妨げにならないように、後に取り除く必要がある。延長されたビード状接着剤/スペーサ13は、直線だけでなく、曲線の形で実施することも考えられる。
図3には、筬9の多部品式フレーム20の様々な可能な構成も開示されている。ここで、筬9の多部品式フレーム20は、非対称である。経糸入口側41の外形と経糸出口側42の外形は、高さ方向Hに関して延長の度合いが異なっている。特に、第1のフレーム部材21には、突出部24が備えられていてもよい。この突出部24は、筬9の多部品式フレーム20を固定するための接着剤が、経糸が案内される部分である筬の中央領域に入り込むことを防止する、シールリップとしての機能を果たすものであってもよい。明確性のため、経糸方向Kが図示されている。経糸入口側には符号41が付され、経糸出口側には符号42が付されている。筬9の多部品式フレーム20に関して考えられる別の構成において、図示された部材22の位置にある部材は省略されるものであってもよい。
図4は、筬羽1の積層体7の詳細を示す、経糸方向Kから見た模式断面図である。図4には、全ての滴状接着剤及び点状スペーサが四角形の断面で示されている点で、簡略化も施されている。一連の手順及び広範なパラメータに応じて、滴状接着剤及び/または点状スペーサの断面図における側面は、凹形または凸形であってもよい。筬羽1は、図の右端で切断された形で示されている。さらに、点状スペーサ11と中間空間の点状スペーサ12との間の距離の、図示された距離T(この場合、筬羽の厚みと筬羽間の隙間の幅とからなる)に対する比率は、不正確であるか、または、少なくとも図2及び図3で使用されている縮尺には対応していない場合がある。
図4には、4つの筬羽1の断面が示されている。筬羽の積層体7は、上方から5つ目の筬羽を追加するための準備が整っている状態である。ここで、筬9は、0.5m以下から4m以上の長さを有するものであってもよく、それに応じて多数の筬羽1を有するものであってもよい。本発明の方法では、製造される筬の長さに関して上限や下限はない。上述したように、図示された筬羽の積層体7は、上方から5つ目の筬羽を追加する準備が整った状態である。点状スペーサ11、(この例では、高くつくられた)滴状接着剤16、及び、中間空間の点状スペーサ12は、最上部の筬羽上に既に付着されている。上述したように、これらの全ての点状スペーサ/滴は、追加される次の筬羽に付着されるものであってもよい。例えば作業効率のために、接着剤/スペーサを、筬羽の積層体7と追加される次の筬羽1の両方に付着させるものであってもよい。
図4には、有利な実施形態の2つのさらなる例が示されている。最下部の筬羽1と最下部から2番目の筬羽1との間に、接着剤/スペーサの積層体17が示されている。複数の滴状接着剤及び点状スペーサをお互い隣同士に配置する(これによって、ビード状及び面状に形成する)だけでなく、複数の接着滴及び点状スペーサは、互いに積み重ねられるように配置することもできる。図には、低い点状スペーサ18も示されている。特に、異なる複数の粘性物質が使用される場合には、異なる所定量が選択されるものであってもよく、これによって、高い滴状接着剤/点状スペーサ16及び低い滴状接着剤/点状スペーサ18を使用することが可能となる。
図5は、本発明に従う装置30の例を示す図である。筬羽用帯状部材32は、筬羽用帯状部材のコイル31から、この場合は真空把持装置35である操作装置に供給される。切断装置33は、帯状部材32から筬羽1を切り離し、次いで、筬羽は、真空把持装置35に保持される。真空把持装置35は、模式的な断面図として示されており、真空把持装置35の排気された空間36も示されている。真空把持装置35は、計量装置34に対して筬羽1の面領域8を呈示する。計量装置34は、所定量の1つまたは複数の粘性物質を面領域8に付着させる。滴状接着剤/点状スペーサ10〜18が、筬羽1の面領域8上に既に図示されており、また、滴状接着剤/点状スペーサ19は、まだ計量装置34と筬羽1との間の空気中に存在する。筬羽1は、38の符号が付された方向へのさらなる移動によって、筬羽の積層体7に結合される。筬の距離T(筬羽の幅に加えて筬羽間の隙間の幅)と、様々な形状の滴状接着剤及び点状スペーサ10〜18が示されている。
図6は、本発明に従う筬9を示す図である。明確さのため、高さ方向Hの全高G、筬の幅方向B、及び経糸方向Kが示されている。筬9のフレーム領域25も示されている。筬のフレーム領域25は、高さ方向Hに見たときに、経糸が筬9を通過できない筬9の部分である。本発明に従う筬9において、フレーム領域はフレーム部材2、20から始まる。先行技術の筬では、筬9のフレーム領域25は、筬羽1に巻き付けられた螺旋バネ5またはワイヤ4から始まる。
図7は、図5に示す筬と同様の筬9を示す図である。筬9の上側のフレーム部材2の図示は省略されており、これによって、この省略がなければ筬9のフレーム部材2によって隠されている初期的に粘性の(最初の及び追加の)物体39が可視化されている。図7に示す実施形態において、これら複数の初期的に粘性の物体は、同一の体積を有する。
1:筬羽
2:筬のフレーム、U字形部材
3:半円形の棒体
4:ワイヤ
5:螺旋バネ
6:接着剤の覆い
7:筬羽の積層体
8:筬羽の面領域
9:筬
10:滴状接着剤、所定量
11:点状スペーサ、所定量
12:中間空間の点状スペーサ、所定量
13:端部が開いたビード状接着剤/スペーサ、所定量
14:閉じたビード状接着剤/スペーサ、所定量
15: 面状接着剤/スペーサ、所定量
16:高い滴状、ビード状、または面状接着剤、所定量
17:接着剤/スペーサの積層体、所定量
18:低い点状スペーサ、所定量
19:空気中の滴状接着剤/点状スペーサ
20:多部品式筬フレーム
21:第1のフレーム部材
22:第2のフレーム部材
23:第3のフレーム部材
24:突出部
25:筬のフレーム/周縁領域
30:装置
31:筬羽用帯状部材のコイル
32:筬羽用帯状部材
33:切断装置
34:計量装置
35:真空把持装置
36:真空把持装置内の排気された空間
37:真空把持装置の第1の移動方向
38:真空把持装置の第2の移動方向
39:初期的に粘性(最初の及び追加の)物体
41:経糸入口側
42:経糸出口側
A:筬羽間距離(=隙間の幅)
B:筬9の幅方向、面領域8に直交する方向
E:筬羽の端部
G:筬9の全高
H:高さ方向
K:経糸方向
T:筬羽の厚みに筬羽間の隙間の幅を加えてなる距離

Claims (15)

  1. 筬(9)の筬羽(1)を形成するために、帯状またはテープ状の物体(1)が筬(9)の幅方向(B)に所定の距離(A)だけ間隔をおいて結合される、製織用筬を製造するための方法であって、
    ・所定の筬羽間距離を正確に設定するために、少なくとも1つの帯状またはテープ状の物体(1)に対して、該物体の、筬(9)の幅方向(B)に対向する面領域(8)に、特に該物体の端部(E)に、付着された少なくとも1つの所定量の粘性物質(10−16)が備えられ、
    ・次いで、帯状またはテープ状の物体は、次の帯状またはテープ状の物体に結合される、ことを特徴とする方法。
  2. 所定量の粘性物質(10−18)は、滴状(10、11、12)、層状(15)、点状(10、11、12)、またはビード状(13、14)に、付着されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ・少なくとも1つの帯状またはテープ状の物体(1)は、所定の長さに切断され、
    ・少なくとも1つの面領域(8)に付着された所定量の粘性物質(10−18)を有し、
    ・次いで、別の帯状またはテープ状の物体(1)と結合される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 少なくとも2つの帯状またはテープ状の物体(1)の間に、所定量の少なくとも1つの粘性物質(10−18)を用いて恒久的な結合部(10)が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 少なくとも2つの帯状またはテープ状の物体(1)間の距離(A)は、所定量の少なくとも1つの粘性物質(10−18)を用いて恒久的に設定されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 少なくとも2つの帯状またはテープ状の物体(1)間の距離(A)の設定は、2つの帯状またはテープ状の物体(1)を初期的に組み合わせたときに早くも実施されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 硬化がエネルギー入力によって大きく影響を受け得る少なくとも1つの粘性物質が使用されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. それぞれ異なる硬化特性を有する少なくとも第1及び第2の粘性物質が使用されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 少なくとも1つの粘性物質は、2つの帯状またはテープ状の物体(1)が最初に組み合わされる前に、少なくとも部分的に硬化されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 少なくとも2つの帯状またはテープ状の物体(1)間の距離が、それらが組み合わされかつ所定量の粘性物質(10−18)が付着された後に測定され、及び/または、少なくとも2つの帯状またはテープ状の物体(1)を結合するために使用される接触圧が、前記距離の測定値に従って開ループまたは閉ループの制御システムにより制御されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 所定量の粘性物質(10−18)を筬羽(1)の面領域(8)に付着させることが可能な計量装置(34)を有する、製織用筬を製造するための筬羽結合用の装置であって、
    粘性物質がコーティングされた筬羽を、粘性物質のコーティング用の位置から、筬羽の粘性物質がコーティングされた面が以前に取り付けられた筬羽と接触する位置に移送するための少なくとも1つの操作装置を含む、ことを特徴とする装置。
  12. 筬羽(8)の機能を担い、かつ筬(9)の幅方向(B)に所定の距離(A)をおいて一列に配列された、筬(9)の高さ方向(H)に延びる複数の帯状またはテープ状の物体(1)を含む製織用筬であって、筬羽の端部には、所定量の硬化された初期的に粘性の埋め込み用合成物が存在し、
    所定量の硬化された初期的に粘性の、筬羽に付着される時点では分配可能な物質からなる少なくとも第1の物体(39)を含み、該第1の物体は、2つの帯状またはテープ状の物体(1)の面領域(8)の間に配置され、2つの帯状またはテープ状の物体(1)の面領域と接触
    前記第1の物体(39)の少なくとも一部は、第1の帯状またはテープ状の物体(1)の2つの互いに反対側の面領域(8)のうちの一方の面領域(8)と該一方の面領域(8)に対向する第2の帯状またはテープ状の物体(1)の面領域(8)の間、及び、前記第1の帯状またはテープ状の物体(1)の2つの互いに反対側の面領域(8)のうちの他方の面領域(8)と該他方の面領域(8)に対向する第3の帯状またはテープ状の物体(1)の面領域(8)の間に配置される、ことを特徴とする製織用筬。
  13. 少なくとも1つの別の物体(39)を含み、該物体も、所定量の硬化された初期的に粘性の物質からなり、第1の物体と同じ体積を有することを特徴とする請求項12に記載の製織用筬。
  14. 筬羽(1)が相互連結される少なくとも1つのフレーム領域(25)を含み、該筬羽(1)が相互連結される少なくとも1つのフレーム領域(25)に取り付けられる部材は、筬の経糸入口側と経糸出口側の2つの側のうちの1つの側の方が、前記高さ方向(H)に見たときに、筬(9)の頂部または底部において、筬(9)の中央領域に延びる距離が他の側よりも短いこと、を特徴とする請求項12または13に記載の製織用筬。
  15. ・少なくとも1つのフレーム領域(25)は、
    ・板状物体(21、22、23)によって少なくとも前記高さ方向(H)並びに前記高さ方向(H)と前記幅方向(B)に直交する方向の2つの空間方向に制限され、
    ・第1の空間方向にフレーム領域を制限する少なくとも1つの板状物体(21、22、23)は、第2の空間方向にフレーム領域を制限する少なくとも1つの板状物体(21、22、23)と一体には構成されない、ことを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載の製織用筬。
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