JPH0612741B2 - フイルムコンデンサの製造方法 - Google Patents

フイルムコンデンサの製造方法

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JPH0612741B2
JPH0612741B2 JP3440087A JP3440087A JPH0612741B2 JP H0612741 B2 JPH0612741 B2 JP H0612741B2 JP 3440087 A JP3440087 A JP 3440087A JP 3440087 A JP3440087 A JP 3440087A JP H0612741 B2 JPH0612741 B2 JP H0612741B2
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pellet
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pellets
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民治 今井
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Nissei Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子機器回路に用いられるフィルムコンデン
サであって、外装被覆のない簡易型でありながら、十分
なリード線の引張強度があり、耐候性もよく、また外
形、形状寸法および所定のリードピッチを保つフィルム
コンデンサの製造方法に関する。
[従来の技術] アルミなどの金属箔と誘電体とを交互に巻回し、その巻
回途中において、リード線を金属箔に溶接などにより固
着して、そのリード線を同一方向に導出してなる所謂箔
形タブ構造のフィルムコンデンサは、巻回素子そのまま
の円筒形または加熱押圧して扁平形で使われるが、その
ままでは、リード線の引張強度が弱く、また素子端面か
らの吸湿の問題がある。素子側面からの吸湿に関しては
素子のフィルムのみを延長して適切な長さを、巻き加え
ることによって、機械的衝撃に耐え、且つ、吸湿などに
対する耐候性能を増加することはできる。
しかし、端面は弱いので、端面の補強に関して種々の改
良がなされている。例えば公知の、特願昭58-82557号で
は、特にリード線の引張強度を増大させるため、素子両
端面に、熱硬化性樹脂の半硬化状態(B状態)の端面と
略同大のペレットを載置し、加熱により溶融硬化させ
て、端面を封口する製造方法について提示している。特
願昭58-82557号では、素子を熱硬化性樹脂で含浸し、そ
の後加熱硬化させたものでも、また含浸しないものでも
適用されると述べているが、外装なしでも実用に供し得
るという点を考慮すると、一般的には樹脂含浸すること
が望ましい。この場合、素子両端面は含浸後硬化してい
るので、平坦という訳にはいかず、たとえ接着剤をもっ
て、前記のペレットを載置したとしても、加熱、溶融、
硬化して、ペレットで効果的に正しく封口することは、
難しい。本発明は、この点に着目し、上記の点に改善を
加えて問題点を解決することにより外装なしの良質のフ
ィルムコンデンサを得ることができた。
[問題点を解決するための手段] 特願昭58-82557号(特開昭59-208713号)では、素子を
含浸する場合は予め素子を含浸、硬化させておき、その
後に両端面に、ペレットを載置して、加熱、溶融させる
ので、全体の硬化に、長時間を要すると共に、上記の如
く、ペレットの載置位置も適切でない場合もある。本願
では、含浸後の加熱、硬化とペレットの加熱、溶融、硬
化とを同時に行う方法をとった。そのために、一方のペ
レットには、予め、リード線を挿入する小穴または任意
形状の欠損部を設けておき、また両ペレットには、1個
以上の含浸用穴をあけておく。従って、ペレットは上記
の如く貫通穴をあけたものでも、または、リード線部分
を避けた任意の形のものでもよい。この場合、素子のリ
ードピッチをペレットの貫通穴により、基板挿入に必要
な所定の寸法に若干調整することもできる、その場合、
リード線はアルミなどの電極箔に一般に溶接して導出し
ているので、素子のリード線は、そのままでは動き易い
ため、巻取時に、電極箔の溶接箇所に接着剤を添加する
か、またはテープ等の小片でおさえるなどして固着さ
せ、リード線の導出部を若干曲げても素子がいたまない
ようにしておくとよい。素子端面へペレットを載置する
には、小量の熱硬化性接着剤を用い押さえておくのがよ
い。すなわち、ペレットは予め端面に正しく載置するこ
とができる。
以上のように素子にペレットを載置した後は、低粘度の
熱硬化性樹脂槽に浸漬して、ペレットの含浸穴より含浸
する。この場合、素子内によく含浸させるためにも、真
空中にて含浸するのがよい。含浸後は、端面のペレット
部分を軽くポリウレタン等のスポンジで拭った後、加熱
硬化炉に入れ、含浸液の硬化並びに熱硬化性の半硬化状
態(B状態)のペレットも同時に加熱、溶融、硬化を行
なう、言わば一体の熱処理をする。
尚、加熱、溶融、硬化過程で成形治具により押圧しなが
ら硬化させ、整形させることにより、より、外形・形状
寸法の精度が一層よいコンデンサを得ることができる。
本発明の実施例として後述する。
[作用並びに実施例] 以下、図について説明する。
第1図は本発明により、製造されたポリエチレンテレフ
タレートフィルムを用いたフィルムコンデンサ14の斜視
図である。端面は加熱により溶融、硬化して、穴や切込
みなどが埋まって整った形になる。先ず実施例1を示そ
う。第2図は、素子1に載置する本発明に使用する一般
のペレット2を示したもので、ペレット2は端面に比べ
略同大である。ペレット3は切込み10をリード線8に引
き掛けて載置する。載置には接着剤を付け軽く押さえる
ことが望ましい。素子1のリード線が導出していない方
の端面には、小穴または切込みのないペレット4を使用
するか、また、ペレット3をそのまま用いてもよい。上
記の如く接着剤でとめるのがよい。第3図はそのように
してペレット3,4を載置した素子12を示す。第4図
は、実施例2を示す説明図であり、ペレット5を用いた
場合を示す。この場合は素子のリードピッチが例えば3.
5mmで、これを5.0mmにしたい場合に5.0mmの間隔にリー
ド線を引き出し得るよう斜めにあいた貫通小穴をもつも
ので、本発明の構成用件の1つである所定の寸法にリー
ド間隔を変える役目もペレット5はもっている。この場
合、素子のリード線と電極箔とは固着していないといけ
ないので、二点の溶接だけではリード線を曲げるとき素
子をいためるので、リード線部分に接着剤をつけるか、
粘着テープで押さえるかなどの方法により素子を巻回す
る必要があることは、前記の通りである。対面のペレッ
トは4または3を用いる。第5図、第6図は、実施例3
の説明図であり、ペレット6および7を用いた他の例で
ある。この場合は、リード線を実施例2の如く広げる場
合であるが、底面に沿って曲げ、また導出方向に再度曲
げたもので、この曲部に嵌め込むように、ペレット6に
は、溝11をつてある。また、他の端面部には、第6図の
ようにリード線の溶接部分の先端8′をフィルムの端面
より若干突出させてあり、これによって、ペレット7に
押しつけて固定させるので、第6図のペレット6,7の
場合には必ずしも接着剤を要しない。リード線の溶接部
分には接着剤22をつけ、電極箔とリード線を固着させて
いる。ペレット2の厚さは0.3〜1.5mm位がよいが、特に
限定せられるものではなく設計に応じて定めてよい。
第5図のペレット6には、3つの含浸用穴9があいてい
るが、この穴9は1個に限らず、含浸のし易さ、並び
に、加熱、硬化後の端面の仕上り具合を考慮し、任意に
定めることができる。なお、穴9の大きさは1〜3mmφ
程度の孔がよい。
第6図の13は、実施例3の場合の素子を示す。
第7図は、各実施例に共通に使える浸漬含浸槽16に、素
子12をテーピング治具15につけて、熱硬化性含浸樹脂液
17に浸漬含浸するところを示したもので、真空含浸す
る。含浸液は含浸穴より素子内に浸透する。
含浸後、素子両端面のペレット上の含浸液を軽くポリウ
レタン等のスポンジで拭きとり、第8図の加熱硬化炉18
に入れる。図は素子群13が矢印Aの如く炉内で移動進行
し、加熱、溶融、硬化される状態の一部を示したもので
ある。19は、ヒータ類であり、21はテーピング治具を示
す。
上記実施例1、2、3共、第8図の加熱、硬化の方法で
一応の外形・形状のものがバラツキなく得られるが、更
に、外形寸法等に特に精度を要求する場合には、実施例
4として次の第9図の方法による。すなわち、第9図
は、加熱硬化炉中18の素子群13の途中にて、成形治具20
により、B方向に溶融素子を整形するものである。この
成形治具により押圧しながら加熱硬化することにより、
外形・形状寸法のバラツキのない製品が得られ、製造上
有効な方法である。13′は成形治具により押圧され加熱
硬化していくコンデンサを示したもの、またこれらのコ
ンデンサ群は間欠的に進む。
尚、材料について説明する。含浸用の低粘度樹脂は素子
との密着性、樹脂間の密着性、その他機械的、電気的ま
た耐候的性能を考え、その粘度は500cps以下程度が適切
であり、通常エポキシ樹脂を主体にしたものが適するエ
ポキシ樹脂に限らず、他の適切な樹脂を使うこともでき
その選択を限定するものではないが、熱硬化性の樹脂で
要求する性能を維持できるよう選ぶ必要がある。
また含浸は50mmHg以下に真空度をあげ行う必要がある。
誘電体フィルムとしては、実施例のポリエチレンテレフ
タレートをはじめ、ポリプロピレン、ポリカーボネイ
ト、ポリフェニレンサルフィドなど、フィルムコンデン
サとして適切な熱可塑性フィルムすべてに、またはそれ
らのうちの2種を組み合わせた場合の何れにも本発明を
適用することができる。加うるに、第9図の成形治具を
用いて、素子を押圧しながら加熱、溶融、硬化する工程
は樹脂を含浸しないペレットだけつけた素子にも適用で
き、フィルムコンデンサを得ることができるのは当然で
ある。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明は、外装をしないフィルムコン
デンサで、素子端面部に含浸穴をもった熱硬化性樹脂の
半硬化状のペレットを端面に載置すると共に、一方のペ
レットは、所定の寸法に、リード線を導出できるように
小穴等を設けた構成で、低粘度の熱硬化性樹脂液により
含浸を容易にし、且つ含浸液とペレットの加熱硬化を同
時に行う方法により、同一方向リード導出の均整のとれ
た端面をもつ箔型タブ構造のフィルムコンデンサを得る
方法を提供したものであり、樹脂硬化時間も従来より短
くなり、また、リードピッチの標準化対応、リード線引
張強度の増大、加うるに、外装なしでも耐湿性並びに寸
法精度のよいコンデンサを安価に且つ能率的に製造し得
るなど種々の効果をもつものであって、産業上、有用な
発明である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のより製造されたフィルムコンデンサの
完成品の斜視図。第2図は素子端面とペレットを示す説
明図。第3図はペレットを載置したもので、含浸、加
熱、硬化させて実施例1となるもの。 第4図は、実施例2となる素子とペレットを示す。 第5図は、実施例3となる素子、ペレットおよび第6図
は、第5図においてペレットを載置した素子を示す。 第7図は、素子群をテーピングして含浸する樹脂含浸槽
の1例。 第8図は、加熱硬化炉における硬化の状態の一部を示す
説明図。 第9図は、硬化炉における加熱硬化中に、成形治具を設
置し、押圧し整形する方法の一部を示す説明図。 1……フィルムコンデンサ素子 2……熱硬化性樹脂半硬化状ペレットで本発明の一般の
もの。 3.4.5.6.7……各種のペレット 8……リード線 8′……第5図の実施例3のリード線の溶接部の先端 9……含浸用孔 10……切込み 11……ペレットのつけた溝 12.13……ペレットをつけた素子 13′……成形治具により加熱押圧され加熱硬化していく
素子 14……本発明によるフィルムコンデンサ 15……テーピング治具 16……樹脂含浸槽 17……含浸樹脂 18……加熱硬化炉 19……加熱用ヒーター 20……成形用治具 21……テーピング治具 22……接着剤 A……加熱硬化炉中のフィルムコンデンサの進行方向 B……成形治具の押圧方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属電極箔と、この金属電極箔より幅の広
    い誘電体フィルムとを交互に重ねて巻回し、その巻回途
    中にて、リード線を前記金属箔に固着し、同一方向に導
    出するコンデンサ素子において、このコンデンサ素子の
    巻回両端面と大きさが略等しい2枚の熱硬化性樹脂の半
    硬化状態の平板状ペレットであって、1ケ以上の含浸用
    穴を有し、且つその中の1枚はリード線を所定ピッチに
    引き出し得る小穴または任意形状の欠損部を有する前記
    ペレットより、リード線を導出すると共に、夫々のペレ
    ットを両端面に接着または載置固定し、次に含浸用穴か
    ら低粘度の熱硬化性樹脂液を含浸した後、前記半硬化状
    ペレットと共に同時に加熱、溶融、硬化することを特徴
    とするフィルムコンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】加熱、溶融、硬化する過程において於て任
    意に成形治具により押圧しながら硬化させることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載のフィルムコンデンサ
    製造方法。
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