JPH10308324A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

電子部品及びその製造方法

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JPH10308324A
JPH10308324A JP13173097A JP13173097A JPH10308324A JP H10308324 A JPH10308324 A JP H10308324A JP 13173097 A JP13173097 A JP 13173097A JP 13173097 A JP13173097 A JP 13173097A JP H10308324 A JPH10308324 A JP H10308324A
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resin
winding
electronic component
wound
folding
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JP13173097A
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Tamiji Imai
井 民 治 今
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Nissei Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissei Electric Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/18Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/224Housing; Encapsulation
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/32Wound capacitors

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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造工程を簡略することによってコストダウ
ンが図れ、なおかつ、品質上の安定性、信頼性に優れた
電子部品及びその製造方法を提供すること。 【構成】 プラスチックフィルム若しくはシート等から
なる帯状の絶縁体と、同じく帯状の金属導電体とを一組
以上重ね合せて巻回または折畳むことによって素子本体
が構成され、その素子本体の巻回側面または折畳み側面
から外部電極が導出された電子部品素子を有しており、
前記素子本体の巻回または折畳み側面を、素子内部に塗
布された一部の熱硬化性液状樹脂または粉体樹脂若しく
は粘性樹脂によって封口するものである。これによって
製造工程の簡略化、大幅なコストダウン、電子部品とし
ての小形化及び歩留り向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響機器や通信機とい
った電子機器に使用される小形の電子部品、特にフィル
ムコンデンサのような電子部品及びその製造技術の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、多くの電子部品は、電子
機器中において素子を保護する目的から、また、種々の
電気的特性や信頼性を確保するため、素子表面に樹脂や
金属ケースといった外装体が施されている。
【0003】一口に外装体といっても、素子の種類や形
状によって様々な方法がとられている。一般的に樹脂外
装の場合は小形のものに、また、金属ケースの場合は大
形のものに比較的多く採用されている。そのため、主に
小形の電子部品を対象としているここでは専ら樹脂外装
についての説明とする。
【0004】例えば、巻回形のフィルムコンデンサの場
合、素子構造との関係から次のような方法によって外装
がなされており、図13はその従来の製造工程を示すブ
ロック図である。
【0005】すなわち、コンデンサ素子Aは、帯状のプ
ラスチックフィルムaとこれより幅の狭い金属箔bを交
互に二枚ずつ重ね合せて図14に示すように巻回する
か、或いは図15に示すように折り畳んで素子本体cを
形成し、その形成中に、外部電極であるリード線dが夫
々の金属箔bに取り付けられている。
【0006】このコンデンサ素子Aは、その後、図16
に示すようなプレスeにより扁平に押圧してフィルムa
と金属箔bとの密着性が高められている。
【0007】そして、このような素子本体cを、図17
に示す含浸装置f中に投入し、熱硬化性樹脂g等で含浸
し、これを図18に示すような加熱手段(ヒータ)hに
より一旦加熱して乾燥させる。場合によっては、更に、
その上から、図19に示すように、熱硬化性の外装樹脂
iの入った樹脂槽j中にディップして充分塗布し、その
後、加熱手段hによって素子本体cに付着した樹脂iの
全体を完全に硬化させる。
【0008】こうしてできたフィルムコンデンサは、最
終的に外装樹脂iの表面に捺印等を施こし製品化されて
いる。このような従来の樹脂外装方法によれば、素子外
周への塗装は充分に行なえ、機械的強度や耐熱性といっ
た所定の機能を果たしている。
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のよう
に、素子本体の外側から樹脂g,iを塗布する方法である
と、たとえ真空雰囲気中であっても素子中央付近まで樹
脂gを充分含浸させることが極めて難かしかった。それ
はコンデンサとしての諸特性を確保するにはどうしても
金属箔bとフィルムaとの密着性を高める必要性があっ
て所定の引張強度をもたせて巻回させているためであ
り、また、常に一定の条件のもとに含浸させたとしても
素子ごとに樹脂の浸透度が異なりやすいからである。そ
のため、性能的に不揃いが生じやすく、歩留や信頼性へ
の悪影響になっていた。
【0009】更に、従来のディップ方式のような外装方
法では、素子表面を満遍なく樹脂被覆させるためには、
樹脂槽j中に素子本体cを浸す際、ある程度深く浸漬さ
せなければならない。
【0010】そうすると、リード線dに樹脂g,iが必
要以上に付着し、それを除去するか、或いは付着しない
ように何らかの処理を施さなければならない煩わしさが
ある。 このような問題を少しでもなくすため、個々の
材料を改良したり、或いは製造上において、工程を変え
るなど従来から様々な検討がなされてきたが、しかし、
かえってコストアップにつながるなど、これといった思
うような解決策となるまでに至っていなかった。
【0011】本発明は、上記のような点に鑑みなされた
もので製造工程を簡略することによってコストダウンが
図れ、なおかつ、小形化、品質上の安定性・信頼性に優
れた電子部品及び上記従来のいくつかの問題点を一挙に
解決することのできる製造方法を提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の電子部品はプラスチックフィルム若しくは
シート等からなる帯状の絶縁体と、同じく帯状の金属導
電体とを一組以上重ね合せて巻回または折畳むことによ
って素子本体が構成され、その素子本体の巻回側面また
は折畳み側面から外部電極が導出された電子部品素子を
有しており、前記素子本体の巻回または折畳み側面を、
素子内部に塗布された一部の熱硬化性液状樹脂または粉
体樹脂若しくは粘性樹脂によって封口したものである。
【0013】また、本発明の電子部品の製造方法として
は、プラスチックフィルムまたはシート等からなる帯状
の絶縁体と、同じく帯状の金属導電体とを一組以上重ね
合わせて巻回または折畳むことによって素子本体を形成
し、その素子本体の巻回側面または折畳み側面から外部
電極を導出させた電子部品の製造方法において、前記絶
縁体または金属導電体の少なくとも何れかの面の全面或
いは部分的に熱硬化性液状樹脂または粉体樹脂若しくは
粘性樹脂を塗布し乍ら絶縁体及び金属導電体を巻回また
は折畳み、該巻回または折畳み工程終了後に素子本体を
プレス等の押圧手段によって扁平化し、これにより素子
内部に塗布した前記何れかの樹脂を巻回側面または折畳
み側面に押し出し、その樹脂を硬化させることによって
前記巻回側面または折畳み側面を封口するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。
【0015】
【実施例1】第1の実施例としては巻回形フィルムコン
デンサにおける引出リード形のものに適用させた場合に
ついて説明する。
【0016】図1はその製造工程をブロック図で示して
いる。図で示す通り、この工程を大きく分けると、素子
巻取工程とプレス(加熱併用)工程からなり、基本的に
はこれで製品ができてしまい、従来の工程と比較する
と、非常に簡素化されている。工程順に沿って説明して
いくと、まず、ここでのコンデンサ素子巻取工程は、ア
ルミや銅を主体とする帯状の金属箔1と、ポリエチレン
テレフタレート(以下PETという)やポリプロピレン
(以下PPという)またはポリフェニレンスルフィド
(以下PPSという)等の帯状のプラスチックフィルム
2とを一対(二枚ずつ)用意する。この点においては従
来と同じである。
【0017】次に、これを交互に重ね合せ、図2に示す
ように、素子巻取機の巻芯3で巻回し、円筒状のフィル
ムコンデンサ素子Bを形成する。その際、前記巻芯3の
近傍に配設されている樹脂注入ノズル4からフィルム面
にエポキシ等の熱硬化性樹脂(以下、単に樹脂という)
5を供給する。なお、場合によっては金属箔1上であっ
てもよく、また、必要に応じ両方でもよい。
【0018】樹脂注入ノズル4は、巻回されるフィルム
面に接するか若しくは接近させる位置に先端開口部6
が、また、反対に後方はチューブ7を介して樹脂供給源
(樹脂槽)8に接続されている。
【0019】樹脂5は、巻芯3の回転中、ポンプ9によ
って開口部6へ送られ、フィルム面に滴下し、巻芯3の
停止中は同期して供給が止まるように設定されている。
【0020】樹脂5の吐出量は、フィルム幅にもよるが
5〜6mm幅程度のものであれば数ml/min程度に設定
し、素子巻取り速度、すなわち、巻芯3の回転速度との
関係において、速度が速ければより液状に、また逆に遅
ければ粘性の高いものとする。これ等の点に応じ樹脂注
入ノズル4の先端開口部6の内径は適宣調整する。
【0021】このように樹脂5をフィルム面上略中央に
塗布し乍ら金属箔1とプラスチックフィルム2を巻回
し、リード線10を巻回途中で夫々の金属箔1に溶接
し、同方向に引き出せば図3に示すような円筒状のフィ
ルムコンデンサ素子Bができあがる。
【0022】次いで、このようにして形成されたフィル
ムコンデンサ素子Bを図4に示すようなプレス手段11
によって押圧し、円筒状のものから扁平にする(図はそ
の途中を示す)。すると、素子内の樹脂5は巻回側面1
2からにじみ出し、図5に示すように、両方の巻回側面
12の全体を隙間なく覆うことができる。しかも、この
時プレス手段11には、その内部にヒータ16が内蔵さ
れているため、巻回側面12から押し出された樹脂5
も、また、素子内の樹脂もヒータ16の加熱により急速
に硬化し、巻回側面12は、素子Bが扁平になるのと略
同時に封口できる。なお、プレス手段11には加熱板を
用いてもよい。
【0023】この場合、はみ出した樹脂5は、素子Bの
中央部から押し出されるものであるため、素子内部の気
泡も一緒に押し出されてしまい、金属箔1とプラスチッ
クフィルム2とは極めて高い密着性を得ることができ
る。
【0024】そして、外側のフィルム面上に捺印すれ
ば、図6に示すように、引き出しリード形のフィルムコ
ンデンサ17ができあがる。
【0025】なお、ここでは樹脂5に熱硬化性のエポキ
シ樹脂を使用した場合について説明したが、他にUV樹
脂と併用させてもよい。
【0026】
【実施例2】次に、巻回形フィルムコンデンサにおける
面実装形のものに適用させた場合について説明する。
【0027】図7はその素子の巻取り工程を示してお
り、この場合、素子本体13は、実施例1同様、アルミ
等からなる帯状の金属箔14とPETやPPといった帯
状のプラスチックフィルム15を二枚ずつ交互に重ね合
わせて巻回する。
【0028】その巻回によって、円筒状のフィルムコン
デンサ素子Cを形成する。その際、巻回される素子本体
13のフィルム面18近傍に設けられた樹脂注入ノズル
4から、前記フィルム面18には樹脂5が供給される。
なお、この場合もフィルム面18に限らず、金属箔14
上であってもよく、必要に応じ両方でもよい。樹脂5は
熱硬化性のエポキシ系のものを使用する。
【0029】そして、この場合、面実装形であるため、
外部電極については、これに応じ図7に示すような扁平
なリード部材19を用いる。リード部材19は、素子本
体13の両方の巻回側面20から夫々一枚ずつ引き出さ
れる。引出し方は板面が平行になるように各金属箔14
に取りつける。
【0030】こうして形成された円筒状のフィルムコン
デンサ素子Cは、プレス手段11によって押圧され、素
子本体13が偏平状に形成される。扁平形状は、リード
部材19の板面が水平になるようにする。
【0031】そうすると、フィルムコンデンサ素子C内
の樹脂5は巻回側面20からにじみ出し、両方の巻回側
面20の全体を隙間なく、しかも、リード部材19の先
端側21が埋まらない程度に覆うことができる。
【0032】そして、この時プレス手段11中のヒータ
16によって加熱し、巻回側面20からはみ出した樹脂
5及び素子内部の樹脂5は共に急速に硬化し、巻回側面
20を封口する。
【0033】その後、両方のリード部材19を、図8に
示すように、素子本体13の底面側に折り曲げれば、リ
フロー方式等のはんだ付が可能な面実装形のフィルムコ
ンデンサ22が形成できる。
【0034】
【実施例3】図9は、本発明をコイルに適用させた場合
を示している。
【0035】この場合、コイル素子Dの形成方法として
は、帯状の金属箔24と同じく帯状のプラスチックフィ
ルム25を夫々一枚ずつ使用し、これを重ね合せて、上
記実施例と同様の巻取機によって巻回する。この時、金
属箔24上か若しくはプラスチックフィルム25上の少
なくとも何れかの面に樹脂5を塗布しながら巻回する。
なお、引出リード線26は、金属箔24の巻き始めと
巻き終りに夫々溶接して同方向か若しくは逆方向に導出
させる。
【0036】次に、巻き取ったコイル素子Dをプレス手
段11によって、加熱しながら押圧し、円筒状のものか
ら扁平にする。これにより、樹脂5はコイル素子Dの巻
回側面27から押し出され、同時に加熱しているため、
巻回側面27からにじみ出され乍ら、直ちに硬化しはじ
め、完全に巻回側面27を覆うころには樹脂5も充分硬
化して巻回側面27を封口することができる。
【0037】その後は、一番外側のフィルム上に捺印等
を施せば、コンデンサ同様箔形のコイルとして形成でき
る。
【0038】
【実施例4】図10は、フィルム巻回形の三端子フィル
タに適用させた場合を示す。
【0039】この場合、フィルタ素子Eの形成方法もフ
ィルムコンデンサ素子の形成方法同様、帯状のプラスチ
ックフィルム29と同じく帯状の金属箔30を交互に二
枚ずつ重ね合せ、これを前記各実施例と同様に素子巻取
機(図示せず)によって巻回する。この時、フィルム2
9上か若しくは金属箔30上少なくとも何れかの面に液
状または粘性の樹脂5を塗布しながら巻回する。
【0040】そして、引出リード線31は、二枚の金属
箔30の内、一方の金属箔に一本、他方の金属箔の巻き
始め側と、巻き終り付近に夫々一本ずつの二本を取り付
ける。 こうして巻回したフィルタ素子Eをプレス手段
11によって押圧し、扁平にするが、この場合、引出リ
ード線31が3本であるため、押圧の際、各引出リード
線31同士が接触しないように押圧位置を特定する必要
がある。すなわち、3本の引出リード線31が等間隔に
並ぶように素子本体32を押圧する。押圧によって、樹
脂5は巻回側面33からにじみ出す。
【0041】この場合もプレス手段11中のヒータ16
によって素子本体32を押圧すると同時に加熱し、押し
出された樹脂5及び素子本体32内の樹脂5は直ちに硬
化し、巻回側面33を封口することができる。そして、
フィルム29の最外層に捺印すれば三端子形のフィルタ
ができあがる。
【0042】
【実施例5】図11は折畳み形のフィルムコンデンサに
適用させた場合を示している。この場合、素子形成方法
は帯状のプラスチックフィルム34と同じく帯状の金属
箔35を交互に二枚ずつ重ね合せ、これを二本の細いア
ームやピンといった係合子36で引掛けながら折畳む。
【0043】この係合子36の夫々中央付近には小さな
樹脂吐出口37が設けられており、また、この係合子3
6の終端側38はチューブを介して樹脂槽に接続されて
いる。 樹脂吐出口37からは、係合子36がフィルム
34または金属箔35に掛止するたびに樹脂5がにじみ
出し、折畳んだフィルム34または金属箔35の内側へ
線状に塗布していく。
【0044】なお、引出しリード線40は、フィルム3
4及び金属箔35を折畳む途中、金属箔35の適当な個
所に溶接する。
【0045】このようにして形成した素子Fを次の工程
であるプレス手段11によって押圧しながら加熱すれ
ば、素子Fの折畳み側面39から樹脂5がにじみ出ると
同時に硬化し、折畳み側面39を完全に封口することが
できる。
【0046】
【実施例6】上記各実施例においては、塗布する樹脂に
液状または粘性のあるものを使用したが、ここでは粉末
状の熱硬化性樹脂を使用した巻回形フィルムコンデンサ
の製造方法について説明する。
【0047】まず、コンデンサ素子Gの巻取工程は、ア
ルミや銅を主体とする帯状の金属箔41とPETやPP
またはPPS等のプラスチックフィルム42を交互に重
ね合せ、これを図12に示す方法によって巻き取る。
【0048】この場合、フィルム42上に粉末状の樹脂
43を塗布するが、樹脂注入ノズル44の吐出口45
は、素子Gの中心、すなわち巻芯3の位置よりも若干フ
ィルム引込側46に寄った位置に配設してある。これに
より素子巻取時、樹脂43は金属箔41とフィルム42
との間で挟み込まれ、飛散しないよう瞬間的に巻き込ん
でしまう。このため、たとえ粉末状の樹脂43であって
もフィルム幅の全域または液状若しくは粘性の樹脂5同
様フィルム面上への部分的な塗布ができる。
【0049】なお、この場合、樹脂43の品質を保つた
めに、吐出口45と樹脂供給源である樹脂槽47はでき
るだけ接近させた方がよい。
【0050】そして、巻回し終った素子43は、一旦加
熱して樹脂43を溶融し、その後、プレス手段11によ
って押圧しながら更に加熱すると巻回側面48からにじ
み出した樹脂43は硬化し、巻回側面48を完全に封口
することができる。
【0051】ところで、上記実施例においては、金属導
電体として金属箔を使用した場合について説明したが、
他にフィルム上に金属を蒸着させた金属化フィルムでも
よい。 金属化フィルムを使用する場合には、外部電極
を形成する際、一般的に素子の巻回側面にメタリコンを
施す必要がある。しかし、巻回側面の全面に、メタリコ
ンを施こすと樹脂をはみ出せなくなるため、巻回側面の
一部をマスキングして金属溶射を行なう。例えば、予め
扁平方向に沿った線状にメタリコンし、これに溶接して
リード線を取り付けた後、押圧してメタリコンしていな
い部分から樹脂をはみ出させるか、或いは、押圧しても
被メタリコン面まではみ出さない程度に樹脂量を調節
し、素子を偏平化して封口した後、メタリコンを施こし
てリード線を取り付けるようにしてもよい。
【0052】また、金属導電体の素材として、アルミや
銅等の単体のもの以外に、これ等の金属や他の金属の合
金であってもよい。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子部品及びそ
の製造方法は、従来のもののように、素子形成後に樹脂
を下塗り乾燥・上塗り乾燥といった繰り返し作業を一切
行なわず、素子形成時のプレス工程で素子外装してしま
うため、製造上工程が極めて簡略化できる。
【0054】また、使用する樹脂も少なくて済むため、
地球に優しい省資源設計となり、電子部品として大幅な
コストダウンを図ることができると共に小形化に有効で
ある。 そして、素子内部に樹脂を直接塗布し、それを
外から圧力を加えて押し出すため、素子内の樹脂は均一
に、しかも素子内部の全体に行き渡る。従って、品質に
不揃いがなく、信頼性及び歩留りの向上を図ることがで
きる利点を有するものである。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子部品の製造工程を表わすブ
ロック図である。
【図2】同実施例1の製造工程中の樹脂を塗布している
状態を示す斜視図である。
【0056】
【図3】同実施例1の製造工程中における素子の巻回し
終った状態を示す斜視図である。
【0057】
【図4】同実施例1の製造工程中、プレス途中を表わす
正面図である。
【0058】
【図5】同実施例1の製造工程中、プレス及び加熱して
巻回側面を完全に封口した状態を表わす斜視図である。
【0059】
【図6】同実施例1の完成した状態を示す正面図であ
る。
【0060】
【図7】本発明の実施例2の製造工程中、樹脂を塗布し
ている状態を示す斜視図である。
【0061】
【図8】同実施例2の完成した状態を示す正面図であ
る。
【0062】
【図9】本発明の実施例3の製造工程中、樹脂を塗布し
ている状態を示す斜視図である。
【0063】
【図10】本発明の実施例4の製造工程中、樹脂を塗布
している状態を示す斜視図である。
【0064】
【図11】本発明の実施例5の製造工程中、樹脂を塗布
している状態を示す斜視図である。
【0065】
【図12】本発明の実施例6の製造工程中、樹脂を塗布
している状態を示す斜視図である。
【0066】
【図13】従来のフイルムコンデンサの製造工程を示す
ブロック図である。
【図14】同巻回形の素子構造を示す斜視図である。
【0067】
【図15】同折畳み形の素子構造を示す斜視図である。
【0068】
【図16】同製造工程中の素子プレス工程を示す正面図
である。
【0069】
【図17】同製造工程中の素子含浸工程を示す正面図で
ある。
【0070】
【図18】同製造工程中の素子加熱工程を示す正面図で
ある。
【0071】
【図19】同製造工程中の外装樹脂塗布工程を示す正面
図である。
【0072】
【符号の説明】
1:金属箔 2:プラスチックフィルム 3:巻芯 4:樹脂注入ノズル 5:樹脂 6:先端開口部 7:チューブ 8:樹脂供給源 9:ポンプ 10:リード線 11:プレス手段 12:巻回側面 13:素子本体 14:金属箔 15:プラスチックフィルム 16:ヒータ 17:フィルムコンデンサ 18:フィルム面 19:リード部材 20:巻回側面 36:係合子 37:樹脂吐出口 39:折畳み側面 43:樹脂 44:樹脂注入ノズル 45:吐出口 47:樹脂槽

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルム若しくはシート等か
    らなる帯状の絶縁体と、同じく帯状の金属導電体とを一
    組以上重ね合せて巻回または折畳むことによって素子本
    体が構成され、その素子本体の巻回側面または折畳み側
    面から外部電極が導出された電子部品素子を有してお
    り、前記素子本体の巻回または折畳み側面は、素子内部
    に塗布された一部の熱硬化性液状樹脂または粉体樹脂若
    しくは粘性樹脂によって封口されていることを特徴とす
    る電子部品。
  2. 【請求項2】前記電子部品素子は、巻回形コンデンサ、
    コイルまたは巻回形フィルタ用であることを特徴とする
    請求項1記載の電子部品。
  3. 【請求項3】前記外部電極は、引出リード形または面実
    装用の接続端子であることを特徴とする請求項1記載の
    電子部品。
  4. 【請求項4】前記巻回側面または折畳み側面の封口樹脂
    は、素子本体が押圧された際の被はみ出樹脂またははみ
    出す直前の樹脂であることを特徴とする請求項1記載の
    電子部品。
  5. 【請求項5】プラスチックフィルムまたはシート等から
    なる帯状の絶縁体と、同じく帯状の金属導電体とを一組
    以上重ね合せて巻回または折畳むことによって素子本体
    を形成し、その素子本体の巻回側面または折畳み側面か
    ら外部電極を導出させた電子部品の製造方法において、
    前記絶縁体または金属導電体の少なくとも何れかの面の
    全面或いは部分的に熱硬化性液状樹脂または粉体樹脂若
    しくは粘性樹脂を塗布し乍ら絶縁体及び金属導電体を巻
    回または折畳み、該巻回または折畳み工程終了後に素子
    本体をプレス等の押圧手段によって扁平化し、これによ
    り素子内部に塗布した前記何れかの樹脂を巻回側面また
    は折畳み側面に押し出し、その樹脂を硬化させることに
    よって前記巻回側面または折畳み側面を封口することを
    特徴とする電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】前記押圧手段には、加熱手段を付設し、巻
    回または折畳んだ素子本体に対し、プレスと樹脂の硬化
    を同時または略同時に行うことを特徴とする請求項5記
    載の電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】前記押圧手段と加熱手段とを一体となした
    加熱板によって、前記素子本体へ加熱押圧を同時に行う
    ことを特徴とする請求項5記載の電子部品の製造方法。
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