JP6846660B2 - 薬剤供給装置及びそれを用いた水浄化システム - Google Patents

薬剤供給装置及びそれを用いた水浄化システム Download PDF

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Description

本発明は、薬剤供給装置及び水浄化システムに関する。詳細には、本発明は、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給することができる薬剤供給装置及びそれを用いた水浄化システムに関する。
一般に、浄水場では河川や貯水池などの水源から被処理水が取水され、凝集、フロック形成、沈殿、ろ過及び消毒の単位プロセスを経て、被処理水から懸濁質とコロイド質が除去される(例えば、特許文献1参照)。
近年、被処理水の浄化を行う薬剤供給装置として、種々の薬剤供給装置が提案されている。例えば、特許文献1では、凝集剤貯槽、凝集剤移送定量ポンプ、浄化処理終了後の処理水を給水源とする給水装置、インジェクター及びノズル装着注入配管を含む凝集剤注入装置が提案されている。
特許第5121983号公報
社会基盤の整備が進んでいない新興国においては、公共の水処理施設を有していない地域も多く存在する。このような地域では、各家庭に水処理装置を設置することにより、水を浄化したいというニーズがある。特に、被処理水中に含まれている金属イオンやシリカなどの濁質成分を、家庭に設置された水処理装置によって除去したいというニーズがある。
しかしながら、特許文献1に開示されているような凝集剤注入装置では、公共の浄水場で水浄化を行うことが前提とされている。そして、特許文献1の凝集剤注入装置で用いられている定量ポンプは一般的に高価であり、家庭に設置された水処理装置に適用することは困難である。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給する薬剤供給装置及びそれを用いた水浄化システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様に係る薬剤供給装置は、薬剤が浸透可能な膜と、膜を支持する膜支持部と、を含み、薬剤を収容する薬剤収容部と、膜に被処理水を供給する水供給部と、水供給部から供給された被処理水と、膜を浸透した薬剤とを混合する混合部と、薬剤が混合された被処理水を排出する排出部と、を備える。
また、本発明の第二の態様に係る水浄化システムは、薬剤供給装置と、薬剤供給装置が設けられた第一バイパス配管と、第一バイパス配管と並列に配置され、薬剤供給装置に対して上流側に配置されたポンプと薬剤供給装置に対して下流側に配置されたろ過装置とを接続する主配管と、を備える。
図1は、実施形態1に係る薬剤供給装置の一例を示す断面図である。 図2は、実施形態2に係る薬剤供給装置の一例を示す断面図である。 図3は、実施形態3に係る薬剤供給装置の一例を示す断面図である。 図4は、実施形態4に係る薬剤供給装置の一例を示す断面図である。 図5は、実施形態5に係る薬剤供給装置の一例を示す断面図である。 図6は、実施形態6に係る薬剤供給装置の一例を示す断面図である。 図7は、実施形態1に係る水浄化システムの一例を示す模式図である。 図8は、実施形態2に係る水浄化システムの一例を示す模式図である。 図9は、実施形態3に係る水浄化システムの一例を示す模式図である。 図10は、実施形態4に係る水浄化システムの一例を示す模式図である。 図11は、実施形態5に係る水浄化システムの一例を示す模式図である。 図12は、実施例1で用いた薬剤供給装置の断面図である。 図13は、実施例1で用いた水浄化システムの構成を示す模式図である。 図14は、比較例1で用いた水浄化システムの構成を示す模式図である。 図15は、比較例2で用いた水浄化システムの構成を示す模式図である。 図16は、実施例及び比較例の水浄化システムで浄化された水について、運転時間と濁度との関係を示すグラフである。
以下、本実施形態に係る薬剤供給装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書において、水浄化システムで水質が改善される、井戸、河川若しくは池等の水源から汲み出した水又は雨水を「被処理水」という。そして、水質が改善されて浄化された被処理水を「浄水」という。
[薬剤供給装置1]
本実施形態に係る薬剤供給装置1を、実施形態1〜実施形態6に係る薬剤供給装置1A〜薬剤供給装置1Fを用いて説明するが、本実施形態はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
本実施形態に係る薬剤供給装置1Aについて、図1を用いて説明する。本実施形態に係る薬剤供給装置1Aは、薬剤収容部2と、水供給部3と、混合部4と、排出部5と、を備える。
また、本実施形態の薬剤供給装置1Aは外側収容部10を備えている。外側収容部10には、薬剤収容部2と、水供給部3と、混合部4とが収容されている。外側収容部10は、蓋部10aと、側部10bと、底部10cと、を含む。側部10bの形状は特に限定されないが、本実施形態では略円筒状に形成されており、一方の開放部を覆うように底部10cが設けられ、もう一方の開放部を蓋部10aが取り外し可能なように設けられている。そして、底部10cに対して外側収容部10の外側に、被処理水を導入する導入部11と、薬剤8が供給された被処理水が排出される排出部5とが設けられている。
薬剤収容部2は、膜6と膜支持部7とを含む。そして、薬剤収容部2は薬剤8を収容する。図1の実施形態では、膜6と膜支持部7により形成された空間に薬剤8が収容されている。
膜支持部7は膜6を支持する。実施形態1では、膜支持部7は円筒状に形成されており、円周上のいずれの位置においても膜支持部7の側壁の長さが略同一となっている。そして、膜支持部7の一端の開放部が膜6によって全体的に覆われている。
膜6は薬剤8が浸透可能である。薬剤8が膜6に浸透することにより、膜6の内部に薬剤8が保持される。そのため、膜6に被処理水が供給されることで、薬剤8と被処理水とが接触して混合される。膜6は薬剤8が浸透可能であれば特に限定されないが、膜6は孔を有し、孔の孔径が薬剤8に含まれる有効成分の分子の大きさより大きいことが好ましい。膜の孔径をこのような大きさとすることにより、薬剤8に含まれる有効成分を、膜6内に適量保持することができる。なお、膜6は孔を有し、孔の孔径が0.01μm〜10μmであることがより好ましい。膜6の孔径を0.01μm以上とすることにより、被処理水の薬剤8の濃度を素早く適正な濃度にすることができる。また、膜6の孔径を10μm以下とすることにより、過剰の薬剤8が供給されてしまうのを抑制することができる。
膜6を形成する材料は特に限定されないが、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン及びアルミナなどのセラミックからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらのなかでも、洗浄の容易さ、柔軟性、取り扱いの容易さなどの観点から、膜6を形成する材料は、酢酸セルロースであることが好ましい。膜6の具体例としては、例えば、MF膜(Microfiltration Membrane)、UF膜(Ultrafiltration Membrane)などが挙げられる。
膜6の厚さは特に限定されないが、1μm〜100μmであることが好ましい。膜6の厚さを1μm以上とすることにより、膜の破損を抑制することができる。また、膜6の厚さを100μm以下とすることにより、被処理水への薬剤8の供給を円滑にすることができる。
薬剤収容部2は薬剤供給装置1Aから取り外し可能であることが好ましい。薬剤収容部2を薬剤供給装置1Aから取り外し可能にすることで、薬剤供給装置1Aの外部で薬剤収容部2に薬剤8を補充することができる。また、薬剤収容部2を薬剤供給装置1Aから取り外し可能にすることで、薬剤8が補充された交換用の薬剤収容部2と、薬剤8が使用されて残量が少なくなった薬剤収容部2とを容易に取り替えることができる。
薬剤8は、被処理水を処理するのに寄与する有効成分を含んでいれば特に限定されない。薬剤8としては、例えば、酸化剤、凝集剤などが挙げられる。
酸化剤は、被処理水中の金属イオンを酸化させる。具体的には、被処理水中に含まれる二価の鉄イオンを、三価の鉄イオンに酸化させる作用を有する。二価の鉄イオンは、空気中の酸素によって酸化され、水に溶けにくいFe(OH)やFeなどの形態に徐々に変化し、生活用水中で析出してしまう場合がある。そのため、被処理水に酸化剤を添加することにより、水に溶解した二価の鉄イオンを、強制的に三価の鉄イオンに酸化させ、水に溶けにくいコロイドを形成することができる。なお、鉄を例として説明したが、酸化剤により酸化される金属イオンは鉄に限定されない。
酸化剤は、被処理水への添加が容易にでき、金属イオンを効率的に酸化させることから、オゾン又は塩素を含むことが好ましい。これらのなかでも、酸化剤としては塩素系薬剤が好ましい。塩素系薬剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム及び塩素化イソシアヌル酸からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。次亜塩素酸カルシウムとしては、さらし粉(有効塩素30%)及び高度さらし粉(有効塩素70%)の少なくとも一つを用いることができる。塩素化イソシアヌル酸としては、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸カリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、及びジクロロイソシアヌル酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。この中でも、次亜塩素酸ナトリウムは液体であり、定量ポンプによる注入方式を用いて被処理水に定量的に添加できるため、特に好ましく用いることができる。また、無機系の高度さらし粉は被処理水に対する溶解性が非常に高いため、高い酸化作用を発揮することができる。
凝集剤は、酸化剤により形成されたコロイドなどを凝集させ、フロックを形成することができる。形成されたフロックはろ過装置などで容易に除去することができる。凝集剤としては特に限定されないが、例えばアルミニウム系凝集剤、鉄系凝集剤が挙げられる。アルミニウム系凝集剤としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムが挙げられる。鉄系凝集剤としては、例えば、硫酸第一鉄(FeSO)、硫酸第二鉄(Fe(SO)、塩化第二鉄(FeCl)、ポリ硫酸第二鉄([Fe(OH)(SO3−n/2)、ポリシリカ−鉄凝集剤([SiO・[Fe])などが挙げられる。
薬剤8の状態は特に限定されず、固体薬剤であっても、液体薬剤であってもよい。また、固体薬剤の形状も特に限定されない。固体薬剤としては、例えば、タブレット状、顆粒などの形状が挙げられる。
固体薬剤の場合は、水供給部3から供給された被処理水が膜6に浸透し、膜6と接する固体薬剤を溶解させる。被処理水に溶解された固体薬剤は、有効成分を含む液体薬剤として膜6内に保持される。そして、水供給部3から供給された被処理水が膜6と接触することにより、薬剤8と被処理水とが混合される。
水供給部3は、膜6に被処理水を供給する。水供給部3は、膜6に対して薬剤8とは反対側に配置されている。被処理水が膜6に供給されることにより、膜6に保持された薬剤8と被処理水とが接触して混合される。実施形態1では、水供給部3は、膜6と接触する被処理水の量が多くなるように、薬剤収容部2の径方向略中央部に被処理水が供給されるように配置されている。そして、水供給部3は、混合部4の径方向略中央部において、底部10cに接続されている。水供給部3は膜6に被処理水を供給することができるものであれば特に限定されないが、例えばノズルなどを用いることができる。
水供給部3は、供給口3aと側部3bと排出口3cとを含んでいる。導入部11と水供給部3とが供給口3aを介して連通するように、側部3bが形成されている。そして、導入部11から導入された被処理水は供給口3aを通って排出口3cから排出され、膜6に被処理水が供給される。なお、実施形態1では、水供給部3は、直線状をしているが、水供給部3の形状は特に限定されない。
水供給部3は、膜6の厚さ方向において、膜6と水供給部3が隙間を有して配置されている。また、特に限定されないが、水供給部3は、膜6の厚さ方向が水供給部3から供給される被処理水の供給方向に対して略平行になるように配置されている。なお、ここでいう被処理水の供給方向とは、水供給部3の先端部における被処理水の放出方向をいう。また、ここでいう略平行とは、膜6の厚さ方向が水供給部3から供給される被処理水の供給方向に対して±15度程度傾いてもよい。
水供給部3から供給される被処理水の供給量は、被処理水が膜6に接触可能な供給量であることが好ましい。被処理水を膜6に接触させることにより、混合部4で被処理水と薬剤8とを混合することができるためである。具体的には、被処理水の流量が線速度8cm/s〜10cm/sであり、水供給部3の膜6側の先端と膜との隙間は5mm〜10mmであることが好ましい。被処理水の流速並びに水供給部3の先端と膜6との隙間を上記範囲とすることにより、被処理水を膜に接触させるとともに、膜6が被処理水によって損傷するのを抑制することができる。
水供給部3の先端に、膜6の平面方向において膜6の大きさよりも小さい台座部9が設けられることが好ましい。このような台座部9を設けることにより、水供給部3から供給された被処理水が台座部9と膜6との間を通過するため、被処理水が膜6と長時間接触した状態を維持することができる。そのため、被処理水に対する薬剤8の供給量をより一定に保つことができる。なお、台座部9の天面と膜6の下面との間の距離は、2mm〜10mmであることが好ましい。台座部9と膜6との間の距離をこのような範囲とすることにより、膜6と被処理水とをより安定して接触させることができる。また、混合部4の内壁と台座部9の径方向外側との間の距離は、2mm〜10mmであることが好ましい。混合部4と台座部9との間の距離をこのような範囲とすることにより、被処理水と膜6とを安定して接触させるだけでなく、薬剤8が供給された被処理水を円滑に排出することができる。
台座部9は、断面視略中央部に孔が設けられ、水供給部3と連通するように水供給部3の先端と接続されている。台座部9は、断面視略中央部の孔から外側に広がるように上面視で円状に形成されている。なお、図示されていないが、台座部9の表面には、膜6を支持する突起が設けられていてもよい。このような突起を台座部9に設けることにより、膜6がたるまないように突起で膜6を支持することができる。
混合部4は、水供給部3から供給された被処理水と、膜6を浸透した薬剤8とを混合する。混合部4の形状は特に限定されないが、本実施形態では、混合部4は略円筒状であり、膜支持部7と混合部4との間に膜6が挟まれるようにして配置されている。また、本実施形態では、混合部4の内部に水供給部3が配置されている。そして、混合部4と膜6により形成された空間で、水供給部3から薬剤8が保持された膜6に被処理水が供給され、混合部4で被処理水と薬剤8が混合される。その後、薬剤8が混合された被処理水は、混合部4から排出部5へ移動する。
排出部5は、薬剤8が混合された被処理水を排出する。排出部5から排出された薬剤8を含む被処理水は、例えばろ過装置などでろ過され、ユーザーにより生活用水として使用される。なお、排出部5には、排出部5に溜まった被処理水を排出する水抜詮12を設けてもよい。
(実施形態2)
次に、図2を用いて、実施形態2に係る薬剤供給装置1Bを説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態2に係る薬剤供給装置1Bでは、膜6の厚さ方向が水供給部3から供給される被処理水の供給方向に対して傾いて配置されている。すなわち、膜6の厚さ方向が水供給部3から供給される被処理水の供給方向と平行とならないように配置されている。具体的には、膜6の厚さ方向が水供給部3の伸長方向に対して傾いて配置されている。
このように膜6を傾かせることにより、被処理水が接触したところから上方では、膜6と被処理水が接触しにくいが、被処理水が接触したところから下方では、被処理水が垂れて濡れ広がりやすい。そのため、被処理水を噴き上げる高さを、被処理水の流速などを制御することにより、膜6と被処理水の接触面積を容易に変更することができる。具体的には、被処理水を噴き上げる高さを高くすると、膜6と被処理水の接触面積を広くすることができる。また、被処理水を噴き上げる高さを低くすると、膜6と被処理水の接触面積を狭くすることができる。したがって、供給される被処理水の流速を制御するという簡易な手段により、被処理水中の薬剤8の濃度を容易に変更することができる。
なお、膜の厚さ方向は、水供給部3から供給される被処理水の供給方向に対して45度〜89度傾いていることが好ましい。膜6の傾きをこのような範囲とすることにより、膜6と被処理水との接触面積を調節しやすくなる。膜6の傾きは、89度を超えない範囲で、膜6の傾きが大きい方が、膜6と被処理水との接触面積を調節しやすいため好ましい。
(実施形態3)
次に、図3を用いて、実施形態3に係る薬剤供給装置1Cを説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態3に係る薬剤供給装置1Cでは、実施形態2と同様に、膜6の厚さ方向が水供給部3から供給される被処理水の供給方向に対して傾いて配置されている。また、実施形態3に係る薬剤供給装置1Cでは、水供給部3は、混合部4における径方向略中央よりも外側に配置されている。さらに、実施形態3に係る薬剤供給装置1Cでは、水供給部3の膜6側の先端部が、混合部4の径方向中心側に屈曲して屈曲部3dが形成されている。
このように、実施形態3に係る薬剤供給装置1Cでは、水供給部3の先端部が屈曲している。そのため、膜6の傾きと水供給部3の屈曲による傾きとの組合せで、膜6と被処理水との接触面積を変更でき、被処理水中の薬剤8の濃度をより細かに制御することができる。また、水供給部3の先端を屈曲させることにより、膜6と水供給部3の先端との高さ方向の位置関係を調節することにより、膜6と被処理水との接触面積を容易に変えることができる。なお、水供給部3の先端部が屈曲することにより形成される屈曲部3dの角度は、135度以上180未満であることが好ましい。屈曲部3dの角度をこのような範囲とすることにより、水供給部3による被処理水の噴き上げ高さを十分な高さとすることができ、膜6と被処理水との接触面積を広くすることができる。なお、屈曲部3dの角度が180度の場合は、水供給部3が直線状の場合に相当する。
水供給部3の先端部が屈曲しており、薬剤収容部2が回転可能に設けられていることが好ましい。薬剤収容部2を薬剤供給装置1Cに対して回転可能に設けることにより、被処理水の噴き上げ高さだけでなく、薬剤収容部2を回転させるという簡易な方法で、膜6と被処理水の供給方向とが形成する角度を変更することができる。したがって、膜6と被処理水との接触面積を制御し、被処理水に供給する薬剤8の濃度をより簡易に細かく制御することができる。
(実施形態4)
次に、図4を用いて、実施形態4に係る薬剤供給装置1Dを説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態4では、実施形態2及び実施形態3と同様に、膜6の厚さ方向が水供給部3から供給される被処理水の供給方向に対して傾いて配置されている。ただし、実施形態4では、薬剤収容部2の一部が混合部4の内部に収容されている。
そのため、実施形態2のように、薬剤収容部2及び混合部4の側壁の長さを周上で変更する必要がなく、円柱状や直方体のような独立した形状の薬剤収容部2及び混合部4をそれぞれ用いることができる。そして、このような簡易な構成であっても、実施形態2及び実施形態3と同様に、供給される被処理水の流速を制御するという簡易な手段により、被処理水中の薬剤8の濃度を容易に変更することができる。また、薬剤収容部2を回転可能に設けることにより、実施形態3のように、被処理水に供給する薬剤8の濃度をより簡易に細かく制御することができる。
(実施形態5)
次に、図5を用いて、実施形態5に係る薬剤供給装置1Eを説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態5に係る薬剤供給装置1Eは、実施形態4に係る薬剤供給装置1Dにおいて、実施形態3と同様に、水供給部3の先端部が屈曲している。具体的には、実施形態5に係る薬剤供給装置1Eでは、水供給部3の膜6側の先端部が、混合部4の径方向中心側に屈曲して屈曲部3dが形成されている。
膜6と水供給部3を傾かせることにより、実施形態3と同様に、膜6の傾きと水供給部3の屈曲による傾きとの組合せで、膜6と被処理水との接触面積を変更でき、被処理水中の薬剤8の濃度をより細かに制御することができる。また、水供給部3の先端を屈曲させ、膜6と水供給部3の先端との高さ方向の位置関係を調節することにより、膜6と被処理水との接触面積を容易に変えることができる。
(実施形態6)
次に、図6を用いて、実施形態6に係る薬剤供給装置1Fを説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態6に係る薬剤供給装置1Fでは、膜支持部7の下面全体に膜6が被覆されておらず、膜支持部7の下面の一部のみが膜6で被覆されている。そして、膜6で被覆されなかった膜支持部7一部は、薬剤8が浸透しない底部2aが形成され、薬剤8が浸透できないように形成されている。
そして、膜6の一部だけを傾かせることにより、膜6の傾きを大きくすることができることから、被処理水の噴出高さで被処理水の薬剤8の濃度をより容易に調節することができる。また、膜6の一部だけを傾かせることにより、薬剤収容部2で収容可能な薬剤8の量も増加させることができる。
以上の通り、本実施形態に係る薬剤供給装置は、薬剤が浸透可能な膜と、膜を支持する膜支持部と、を含み、薬剤を収容する薬剤収容部と、膜に被処理水を供給する水供給部と、を備える。さらに、薬剤供給装置は、水供給部から供給された被処理水と、膜を浸透した薬剤とを混合する混合部と、薬剤が混合された被処理水を排出する排出部と、を備える。
本実施形態に係る薬剤供給装置では、薬剤を浸透可能な膜に、被処理水が供給される。そのため、被処理水の流量に応じて薬剤が供給される。そして、被処理水と薬剤とは、混合部において混合される。そのため、被処理水と薬剤とは一定の濃度で均一に混合される。したがって、本実施形態に係る薬剤供給装置によれば、簡易な構成で薬剤を定量的に被処理水へ混合することができる。したがって、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給することができる。
[水浄化システム100]
本実施形態に係る水浄化システム100を、実施形態1〜実施形態5を用いて説明するが、本実施形態はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
まず、図7を用いて、実施形態1に係る水浄化システム100Aについて説明する。本実施形態に係る水浄化システム100Aには、上述した薬剤供給装置1を用いることができる。このような薬剤供給装置1を用いることにより、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給することができる。具体的には、本実施形態に係る水浄化システム100Aは、上記薬剤供給装置1と、第一バイパス配管132と、主配管150と、を備える。
図7に示すように、主配管150は、その一方が井水に浸かった状態となっており、もう一方が建物の内部の水詮などに接続されている。そして、主配管150には、井戸から被処理水(井水)を汲み上げるためのポンプ110と、被処理水に含まれる濁質成分をろ過するろ過装置140が設けられている。
主配管150は、ポンプ110とろ過装置140とを接続する。そして、ポンプ110により汲み上げられ、主配管150を通過する被処理水が、ろ過装置140を通って、ユーザーにより生活用水として使用される。
ポンプ110は、薬剤供給装置1に対して上流側に配置される。ポンプ110は、被処理水を汲み上げ、水浄化システム100Aまで送水することが可能ならば、特に限定されない。ポンプ110としては、例えば、圧力スイッチを内蔵した自動ポンプを用いることができる。
図7に示すように、水浄化システム100Aでは、井水からポンプ110により汲み上げられ、主配管150を通過してきた被処理水に、酸化剤及び凝集剤を添加し、凝集物をろ過装置140でろ過する例を示している。図7に示すように、酸化剤は酸化剤供給装置121で供給され、凝集剤は凝集剤供給装置131から供給される。なお、薬剤供給装置1は酸化剤供給装置121であってもよいが、本実施形態では上記薬剤供給装置1が凝集剤供給装置131である例について説明する。
酸化剤供給装置121は、被処理水に酸化剤を供給する。酸化剤供給装置121は、第二バイパス配管122に設けられる。主配管150は、第二バイパス配管122と並列に配置されている。第二バイパス配管122の上流側の端部は、接続部123において、主配管150と接続されている。また、第二バイパス配管122の下流側の端部は、接続部124において、主配管150と接続されている。そして、ポンプ110により汲み上げられ、主配管150を通過する被処理水の一部が、接続部123を介して第二バイパス配管122を通過し、酸化剤供給装置121へ供給される。そして、酸化剤供給装置121で酸化剤が供給された被処理水は、第二バイパス配管122を通過して接続部124を介して主配管150へ戻る。
凝集剤供給装置131は、酸化剤が供給された被処理水に凝集剤を供給する。上述したように、本実施形態では、上記薬剤供給装置は凝集剤供給装置131である。凝集剤供給装置131(薬剤供給装置1)は、第一バイパス配管132に設けられる。主配管150は、第一バイパス配管132と並列に配置される。凝集剤供給装置131は、酸化剤供給装置121により酸化剤が供給された被処理水に、凝集剤を供給する。凝集剤は、酸化剤の作用によってコロイド化された金属成分を凝集させるために用いられる。第一バイパス配管132の上流側の端部は、接続部133において、主配管150と接続されている。第一バイパス配管132の下流側の端部は、接続部134において、主配管150と接続されている。そして、酸化剤が供給され、主配管150を通過する被処理水の一部が、接続部133を介して第一バイパス配管132を通過し、凝集剤供給装置131へ供給される。そして、凝集剤供給装置131で凝集剤が供給された被処理水は、第一バイパス配管132を通過して接続部134を介して主配管150へ戻る。
凝集剤供給装置131では、上記の通り、被処理水が導入部11から水供給部3に送水される。そして、被処理水は、水供給部3から薬剤収容部2の膜6に供給され、混合部4において凝集剤(薬剤8)と混合される。そして、凝集剤が混合された被処理水は、排出部5より排出され、主配管150へ戻る。
本実施形態では、上記のように、第一バイパス配管132に凝集剤供給装置131が設けられている。そのため、例えば、ユーザーが使用する水の流量の変動が大きくなった場合であっても、主配管150と第一バイパス配管132によって凝集剤供給装置131を通過する被処理水の流量の変動を抑制することができる。したがって、被処理水に供給する薬剤8の濃度をより一定に制御することができる。また、流量の変動が抑制され、勢いの強い被処理水が膜6に供給されることが少なくなるため、膜6の破損も抑制することができる。さらに、流量の変動が抑制されるため、水流の勢いで凝集剤供給装置131内の空気が外部に排出され、凝集剤供給装置131内が被処理水で満たされてしまうのを抑制することができる。
圧力調節部125が、接続部123及び接続部124の間における主配管150の内部に設けられていてもよい。同様に、圧力調節部135が、接続部133及び接続部134の間における主配管150の内部に設けられていてもよい。圧力調節部125及び圧力調節部135は、被処理水が通過する流路を狭くして、これらの前後に水圧差を生じさせることにより、第二バイパス配管122及び第一バイパス配管132を流れる被処理水の流量を調節することができる。圧力調節部125及び圧力調節部135は、被処理水の流量を調節することができれば特に限定されない。圧力調節部125及び圧力調節部135は、開閉弁、オリフィス、ベンチュリー管などをそれぞれ用いることができる。
流量調節部126及び流量調節部136が、第二バイパス配管122及び第一バイパス配管132にそれぞれ設けられていてもよい。流量調節部126及び流量調節部136は、第二バイパス配管122及び第一バイパス配管132を流れる被処理水の流量を調節することができる。流量調節部126及び流量調節部136としては、例えば開閉弁を用いることができる。
ろ過装置140は、凝集剤供給装置131(薬剤供給装置1)に対して下流側に配置される。ろ過装置140は、凝集剤が供給された被処理水により凝集した濁質成分などを除去し、ユーザーが使用する浄水を生成することができる。本実施形態においては、ろ過装置140は、砂ろ過部141を含む。砂ろ過部は、例えばマンガン砂などの砂粒により形成することができる。マンガン砂の密度は、例えば2.57g/cm〜2.67g/cmとすることができる。マンガン砂のマンガン付着量は、0.3mg/g以上であることが好ましい。ただし、ろ過装置140は、一般のろ過砂(2.5g/cm)で形成されていてもよい。
(実施形態2)
次に、図8を用いて、実施形態2に係る水浄化システム100Bについて説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態2では、主配管150は、第一バイパス配管132と並列に配置されている。また、主配管150は、第二バイパス配管122と並列に配置されている。さらに、第二バイパス配管122は、第一バイパス配管132と並列に配置されている。
第二バイパス配管122の上流側の端部は、接続部123において、主配管150と接続されている。第二バイパス配管122の下流側の端部は、接続部124において、主配管150と接続されている。また、第一バイパス配管132の上流側の端部は、接続部133において、第二バイパス配管122における酸化剤供給装置121の上流側と接続されている。第一バイパス配管132の下流側の端部は、接続部134において、第二バイパス配管122における酸化剤供給装置121の下流側と接続されている。
そして、ポンプ110により汲み上げられ、主配管150を通過する被処理水の一部が、第二バイパス配管122へ供給される。そして、第二バイパス配管122を通過する被処理水の一部が接続部133を介し第一バイパス配管132を通過して凝集剤供給装置131へ供給される。凝集剤供給装置131で凝集剤が供給された被処理水は、第一バイパス配管132を通過して接続部134を介して第二バイパス配管122へ戻る。
一方、第二バイパス配管122を通過する被処理水の一部は、酸化剤供給装置121へ供給される。酸化剤が供給された被処理水は、凝集剤が供給された被処理水と接続部134で合流する。接続部134より下流の第二バイパス配管122では、酸化剤が供給された被処理水と凝集剤が供給された被処理水が、混合され接続部124を介して主配管150へ戻る。
実施形態2では、このような配置とすることにより、実施形態1で用いられていた2つの圧力調節部135を用いる必要がなくなる。そのため、製造コストのより低い水浄化システムを提供することができる。
(実施形態3)
次に、図9を用いて、実施形態3に係る水浄化システム100Cについて説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態3では、実施形態2に加え、第一バイパス配管132における凝集剤供給装置131の下流に被処理水の逆流を防止する逆流防止弁137が設けられている。
実施形態3では、このような逆流防止弁137を設けることにより、バルブ開度のバランスなどにより、本来の流れ方向とは逆向きに被処理水が流れた場合であっても、酸化剤を含む被処理水が凝集剤供給装置131に逆流するのを防止することができる。そのため、酸化剤に対する耐性が低い材料を、凝集剤供給装置131の膜6などに用いた場合であっても、凝集剤供給装置131が酸化劣化するのを抑制することができる。また、酸化剤と凝集剤とが反応すると有害な塩素ガスなどが発生するような場合であっても、このようなガスの発生を抑制することができる。
(実施形態4)
次に、図10を用いて、実施形態4に係る水浄化システム100Dについて説明する。なお、実施形態1と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態4では、第一バイパス配管132の上流側は第二バイパス配管122と接続されている。また、第一バイパス配管132の下流側は、主配管150と接続されている。さらに、第二バイパス配管122の下流側は、主配管150と接続されている。そして、第一バイパス配管132の下流側と主配管150との接続部134は、第二バイパス配管122の下流側と主配管150との接続部124とは異なる位置に配置されている。
具体的には、第二バイパス配管122の上流側の端部は、接続部123において、主配管150と接続されている。第二バイパス配管122の下流側の端部は、接続部124において、主配管150と接続されている。また、第一バイパス配管132の上流側の端部は、接続部133において、第二バイパス配管122と接続されている。第一バイパス配管132の下流側の端部は、接続部134において、主配管150と接続されている。
実施形態4では、第一バイパス配管132の下流側と主配管150との接続部134は、第二バイパス配管122の下流側と主配管150との接続部124とは異なる位置に接続されている。そのため、第二バイパス配管122内に凝集剤が混入しにくく、酸化剤と凝集剤とが反応するのを抑制することができる。そして、このような副反応が抑制されるため、第二バイパス配管122内で被処理水中の金属イオンを十分に酸化することができる。
第一バイパス配管132の下流側と主配管150との接続部134は、第二バイパス配管122の下流側と主配管150との接続部124よりも下流側に配置されていることが好ましい。被処理水中の金属イオンは、酸化された状態の方が、凝集剤によって凝集されやすい。そのため、このような配置とすることにより、酸化されてコロイド状になった金属成分を凝集させることができ、濁質成分の除去効率を向上させることができる。
(実施形態5)
次に、図11を用いて、実施形態5に係る水浄化システム100Eについて説明する。なお、上記実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。実施形態5では、実施形態4に加え、第一バイパス配管132における凝集剤供給装置131の下流に被処理水の逆流を防止する逆流防止弁137が設けられている。
実施形態5では、このような逆流防止弁137を備えることにより、バルブ開度のバランスなどで、逆向きに被処理水が流れた場合であっても、酸化剤を含む被処理水が凝集剤供給装置131に逆流するのを防止することができる。そのため、酸化剤に対する耐性が低い材料を、凝集剤供給装置131の膜6などに用いた場合であっても、凝集剤供給装置131が酸化劣化するのを抑制することができる。また、酸化剤と凝集剤とが反応すると有害な塩素ガスなどが発生するような場合であっても、このようなガスの発生を抑制することができる。
以上のように、本実施形態に係る水浄化システムは、上記薬剤供給装置と、薬剤供給装置が設けられた第一バイパス配管と、を備える。さらに、水浄化システムは、第一バイパス配管と並列に配置され、薬剤供給装置に対して上流側に配置されたポンプと薬剤供給装置に対して下流側に配置されたろ過装置とを接続する主配管を備える。
そのため、例えば、ユーザーが使用する水の流量の変動が大きくなった場合であっても、薬剤供給装置に過剰な量の被処理水が供給されるのを抑制することができる。また、本実施形態に係る水浄化システムは、上記実施形態に係る薬剤供給装置を用いるため、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給することができる。
以下、本実施形態における薬剤供給装置の作用を実施例によりさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、図12に示す凝集剤供給装置231(薬剤供給装置)及び図13に示す水浄化システム200を用い、濁質成分の除去性能を確認した。
図12に示すように、凝集剤供給装置231は、台座部を有しない以外は、図1に示す薬剤供給装置1Aとほぼ同様の構成をしている。凝集剤供給装置231の高さは300mmであり、外側収容部60の内径は125mmである。外側収容部60の内側には凝集剤供給装置231が配置されている。
凝集剤供給装置231は、内径が52mm、高さが100mmである薬剤収容部52を備えており、薬剤収容部52に薬剤58が収容されている。薬剤58としては、ポリ塩化アルミニウムの濃度が11%である液体の凝集剤を用いた。薬剤収容部52には膜56が設けられており、膜56が有する孔の平均孔径は0.45μmである。
薬剤収容部52の下方には高さが100mmの混合部54が設けられており、混合部54の内部に内径が20mmの水供給部53が設けられている。被処理水は、水供給部53から膜56に2.0L/minの流量で供給され、混合部54で凝集剤と混合され、排出部55から排出される。なお、膜56の下面と水供給部53の先端との間の距離は5mmである。
水浄化システム200は、図13に示すように、被処理水を貯水する貯水タンク250と、酸化剤を供給する酸化剤供給タンク221と、凝集剤を供給する凝集剤供給装置231と、ろ過装置240と、を備えている。貯水タンク250内の被処理水は、供給ポンプ210により2.0L/minの流量で送水される。
被処理水は、凝集剤供給装置231に供給される。なお、供給ポンプ210の上流には、被処理水の流量を測定する流量計255が設置されている。貯水タンク250内の被処理水には、濁度が100NTU(Nephelometric Turbidity Unit)となるようにカオリンが添加されている。
酸化剤供給タンク221は、凝集剤供給装置231の上流側であって、供給ポンプ210の下流側に設けられており、被処理水の塩素濃度が10ppmとなるように、定量ポンプ228で酸化剤が供給される。
ろ過装置240は、凝集剤供給装置231の下流側に設けられている。ろ過装置240には、内径が100mmで長さが715mmの円筒型の容器が用いられている。ろ過装置内部には、粒度が20×50メッシュの活性炭を400mL、粒子径が0.35mmのマンガン砂を1800mL、粒子径が4〜8mmの砂利を500mL、上流側からこの順で積層されている。
[比較例1]
図14に示すように、凝集剤供給装置231を取り除いた以外は、実施例1と同様にして水浄化システム300を作製した。
[比較例2]
図15に示すように、凝集剤供給装置231に代えて、凝集剤供給タンク239と定量ポンプ238を用いて凝集剤を被処理水に供給した以外は、実施例1と同様にして水浄化システム400を作製した。
[評価]
各例の水浄化システムを用いて得られた浄水の濁度を測定することにより、濁質成分であるカオリンの除去性能を確認した。測定結果を図16に示す。なお、図16のグラフは、縦軸を浄水の濁度とし、横軸を水浄化システムの運転時間(分)としている。
図16に示すように、凝集剤を添加しない場合は、比較例1の水浄化システム300のように、濁度を十分に低下させることができない。一方、実施例1の水浄化システム200で得られた浄水は、比較例2の水浄化システム400で得られた浄水と同等程度にまで濁度を低下させることができた。したがって、実施例1のような凝集剤供給装置231を用いた場合、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給できることが確認できた。
特願2017−163419号(出願日:2017年8月28日)の全内容は、ここに援用される。
以上、本実施形態の内容を説明したが、本実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
本発明によれば、定量ポンプのような高価な機器を用いなくても、定量の薬剤を被処理水に供給することができる薬剤供給装置及びそれを用いた水浄化システムを得ることができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F 薬剤供給装置
2 薬剤収容部
3 水供給部
4 混合部
5 排出部
6 膜
7 膜支持部
8 薬剤
100,100A,100B,100C,100D,100E 水浄化システム
110 ポンプ
121 酸化剤供給装置
122 第二バイパス配管
131 凝集剤供給装置(薬剤供給装置)
132 第一バイパス配管
137 逆流防止弁
140 ろ過装置
150 主配管

Claims (11)

  1. 薬剤供給装置と、
    前記薬剤供給装置が設けられた第一バイパス配管と、
    前記第一バイパス配管と並列に配置され、前記薬剤供給装置に対して上流側に配置されたポンプと前記薬剤供給装置に対して下流側に配置されたろ過装置とを接続する主配管と、
    被処理水に酸化剤を供給する酸化剤供給装置が設けられた第二バイパス配管と、
    を備え、
    前記薬剤供給装置は前記酸化剤が供給された被処理水に凝集剤を供給する凝集剤供給装置であり、
    前記第一バイパス配管の上流側は前記第二バイパス配管と接続されており、
    前記第一バイパス配管の下流側は、前記主配管と接続されており、
    前記第二バイパス配管の下流側は、前記主配管と接続されており、
    前記第一バイパス配管の下流側と前記主配管との接続部は、前記第二バイパス配管の下流側と前記主配管との接続部とは異なる位置に配置されており、
    前記薬剤供給装置は、
    前記凝集剤が浸透可能な膜と、前記膜を支持する膜支持部と、を含み、前記凝集剤を収容する薬剤収容部と、
    前記膜に前記被処理水を供給する水供給部と、
    前記水供給部から供給された前記被処理水と、前記膜を浸透した凝集剤とを混合する混合部と、
    前記凝集剤が混合された前記被処理水を排出する排出部と、
    を備える水浄化システム
  2. 前記膜は孔を有し、前記孔の孔径が前記凝集剤に含まれる有効成分の分子の大きさより大きい請求項1に記載の水浄化システム
  3. 前記膜は孔を有し、前記孔の孔径が0.01μm〜10μmである請求項1又は2に記載の水浄化システム
  4. 前記水供給部から供給される前記被処理水の供給量は、被処理水が前記膜に接触可能な供給量である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水浄化システム
  5. 前記薬剤収容部は取り外し可能である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水浄化システム
  6. 前記水供給部の先端に、前記膜の平面方向において前記膜の大きさよりも小さい台座部が設けられた請求項1〜5のいずれか1項に記載の水浄化システム
  7. 前記膜の厚さ方向が前記水供給部から供給される被処理水の供給方向に対して傾いて配置された請求項1〜6のいずれか1項に記載の水浄化システム
  8. 前記膜の厚さ方向は、前記水供給部から供給される被処理水の供給方向に対して45度〜89度傾いている請求項1〜7のいずれか1項に記載の水浄化システム
  9. 前記水供給部の先端部が屈曲している請求項1〜8のいずれか1項に記載の水浄化システム
  10. 前記水供給部の先端部が屈曲しており、前記薬剤収容部が回転可能に設けられている請求項1〜9のいずれか1項に記載の水浄化システム
  11. 薬剤供給装置と、
    前記薬剤供給装置が設けられた第一バイパス配管と、
    前記第一バイパス配管と並列に配置され、前記薬剤供給装置に対して上流側に配置されたポンプと前記薬剤供給装置に対して下流側に配置されたろ過装置とを接続する主配管と、
    被処理水に酸化剤を供給する酸化剤供給装置が設けられた第二バイパス配管と、
    を備え、
    前記薬剤供給装置は前記酸化剤が供給された被処理水に凝集剤を供給する凝集剤供給装置であり、
    前記第二バイパス配管は、前記第一バイパス配管と並列に配置されており、
    前記第一バイパス配管における前記薬剤供給装置の下流に被処理水の逆流を防止する逆流防止弁が設けられ、
    前記薬剤供給装置は、
    薬剤が浸透可能な膜と、前記膜を支持する膜支持部と、を含み、前記凝集剤を収容する薬剤収容部と、
    前記膜に前記被処理水を供給する水供給部と、
    前記水供給部から供給された前記被処理水と、前記膜を浸透した薬剤とを混合する混合部と、
    前記凝集剤が混合された前記被処理水を排出する排出部と、
    を備える水浄化システム。
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