JPH09184181A - 温水洗浄便座 - Google Patents
温水洗浄便座Info
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- JPH09184181A JPH09184181A JP27970196A JP27970196A JPH09184181A JP H09184181 A JPH09184181 A JP H09184181A JP 27970196 A JP27970196 A JP 27970196A JP 27970196 A JP27970196 A JP 27970196A JP H09184181 A JPH09184181 A JP H09184181A
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- JP
- Japan
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- water
- drug
- release cartridge
- cartridge
- sustained
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 洗浄ノズルが長期に亘って殺菌状態に保たれ
る温水洗浄便座を提供する。 【解決手段】 貯湯槽と、洗浄ノズルと、貯湯槽と洗浄
ノズルとを連結する配水管と、水溶性の液状の薬剤又は
水溶性の薬剤と該薬剤の飽和水溶液とが充填された空気
層を含まない硬質材容器と、硬質材容器に形成された単
一の開口と、該開口を覆う多孔質膜とを有する薬剤徐放
カートリッジとを備え、薬剤徐放カートリッジは前記開
口を前記配水管の流路に連通させ、且つ前記開口を前記
流路の上流側へ差し向けた状態で前記配水管に装着され
ている。
る温水洗浄便座を提供する。 【解決手段】 貯湯槽と、洗浄ノズルと、貯湯槽と洗浄
ノズルとを連結する配水管と、水溶性の液状の薬剤又は
水溶性の薬剤と該薬剤の飽和水溶液とが充填された空気
層を含まない硬質材容器と、硬質材容器に形成された単
一の開口と、該開口を覆う多孔質膜とを有する薬剤徐放
カートリッジとを備え、薬剤徐放カートリッジは前記開
口を前記配水管の流路に連通させ、且つ前記開口を前記
流路の上流側へ差し向けた状態で前記配水管に装着され
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は温水洗浄便座に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】便座本体と、貯湯槽と、洗浄ノズルと、
貯湯槽と洗浄ノズルとを連結する配水管とを備える温水
洗浄便座が広く使用されている。温水洗浄便座の洗浄ノ
ズルは常に清潔に保つ必要がある。従来、洗浄ノズルを
清潔に保つために、洗浄ノズルの吐出水で洗浄ノズル自
体を洗浄する等の対策が採られてきた。
貯湯槽と洗浄ノズルとを連結する配水管とを備える温水
洗浄便座が広く使用されている。温水洗浄便座の洗浄ノ
ズルは常に清潔に保つ必要がある。従来、洗浄ノズルを
清潔に保つために、洗浄ノズルの吐出水で洗浄ノズル自
体を洗浄する等の対策が採られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の洗浄ノズルを清
潔に保ための対策は、洗浄ノズルを殺菌することができ
ず、不完全なものであった。本発明は上記の問題点に鑑
みてなされたものであり、洗浄ノズルが長期に亘って殺
菌状態に保たれる温水洗浄便座を提供することを目的と
する。
潔に保ための対策は、洗浄ノズルを殺菌することができ
ず、不完全なものであった。本発明は上記の問題点に鑑
みてなされたものであり、洗浄ノズルが長期に亘って殺
菌状態に保たれる温水洗浄便座を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、便座本体と、貯湯槽と、洗浄ノ
ズルと、貯湯槽と洗浄ノズルとを連結する配水管と、水
溶性の液状の薬剤又は水溶性の薬剤と該薬剤の飽和水溶
液とが充填された空気層を含まない硬質材容器と、硬質
材容器に形成された単一の開口と、該開口を覆う多孔質
膜とを有する薬剤徐放カートリッジとを備え、薬剤徐放
カートリッジは前記開口を前記配水管の流路に連通さ
せ、且つ前記開口を前記流路の上流側へ差し向けた状態
で前記配水管に装着されていることを特徴とする温水洗
浄便座を提供する。
に、本発明においては、便座本体と、貯湯槽と、洗浄ノ
ズルと、貯湯槽と洗浄ノズルとを連結する配水管と、水
溶性の液状の薬剤又は水溶性の薬剤と該薬剤の飽和水溶
液とが充填された空気層を含まない硬質材容器と、硬質
材容器に形成された単一の開口と、該開口を覆う多孔質
膜とを有する薬剤徐放カートリッジとを備え、薬剤徐放
カートリッジは前記開口を前記配水管の流路に連通さ
せ、且つ前記開口を前記流路の上流側へ差し向けた状態
で前記配水管に装着されていることを特徴とする温水洗
浄便座を提供する。
【0005】本発明に係る温水洗浄便座においては、配
水管から、薬剤徐放カートリッジに形成された単一の開
口を通って、薬剤徐放カートリッジ内に洗浄水が侵入
し、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の液状の殺菌効果
を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有する薬剤の飽和
水溶液が、前記単一の開口を通って、配水管を流れる洗
浄水中へ放出される。薬剤徐放カートリッジの開口は多
孔質膜によって覆われており、薬剤徐放カートリッジ内
には圧力変動によって体積が変化する空気が存在せず、
薬剤徐放カートリッジは硬質材で形成され外圧を加えて
も変形しないので、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の
液状の殺菌効果を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有
する薬剤の飽和水溶液は、過剰放出されることなく安定
して配水管を流れる洗浄水中に徐放される。徐放された
殺菌効果を有する薬剤によって洗浄水は殺菌性の洗浄水
となる。殺菌性の洗浄水は、洗浄ノズルから吐出され、
洗浄対象である人体局部を洗浄殺菌し、且つ洗浄ノズル
を殺菌する。殺菌効果を有する水溶性の液状の薬剤又は
殺菌効果を有する水溶性の薬剤の飽和水溶液は安定して
配水管を流れる洗浄水中に徐放されるので、洗浄ノズル
は長期に亘って殺菌状態に保たれる。従って本発明によ
り、洗浄ノズルが長期に亘って殺菌状態に保たれる温水
洗浄便座が提供される。
水管から、薬剤徐放カートリッジに形成された単一の開
口を通って、薬剤徐放カートリッジ内に洗浄水が侵入
し、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の液状の殺菌効果
を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有する薬剤の飽和
水溶液が、前記単一の開口を通って、配水管を流れる洗
浄水中へ放出される。薬剤徐放カートリッジの開口は多
孔質膜によって覆われており、薬剤徐放カートリッジ内
には圧力変動によって体積が変化する空気が存在せず、
薬剤徐放カートリッジは硬質材で形成され外圧を加えて
も変形しないので、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の
液状の殺菌効果を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有
する薬剤の飽和水溶液は、過剰放出されることなく安定
して配水管を流れる洗浄水中に徐放される。徐放された
殺菌効果を有する薬剤によって洗浄水は殺菌性の洗浄水
となる。殺菌性の洗浄水は、洗浄ノズルから吐出され、
洗浄対象である人体局部を洗浄殺菌し、且つ洗浄ノズル
を殺菌する。殺菌効果を有する水溶性の液状の薬剤又は
殺菌効果を有する水溶性の薬剤の飽和水溶液は安定して
配水管を流れる洗浄水中に徐放されるので、洗浄ノズル
は長期に亘って殺菌状態に保たれる。従って本発明によ
り、洗浄ノズルが長期に亘って殺菌状態に保たれる温水
洗浄便座が提供される。
【0006】本発明の好ましい態様においては、薬剤徐
放カートリッジは配水管の外側に装着され、薬剤徐放カ
ートリッジの開口近傍部は配水管内へ差し込まれてい
る。薬剤徐放カートリッジを配水管の外側に装着するこ
とにより、薬剤徐放カートリッジの交換が容易になる。
放カートリッジは配水管の外側に装着され、薬剤徐放カ
ートリッジの開口近傍部は配水管内へ差し込まれてい
る。薬剤徐放カートリッジを配水管の外側に装着するこ
とにより、薬剤徐放カートリッジの交換が容易になる。
【0007】本発明の好ましい態様においては、薬剤徐
放カートリッジは一端が閉鎖され他端が開放された筒体
であり、薬剤徐放カートリッジは配水管内に配設されて
おり、薬剤徐放カートリッジと配水管の囲壁との間に隙
間がある。一端が閉鎖され他端が開放された筒体から成
る薬剤徐放カートリッジを配水管内に配設し、薬剤徐放
カートリッジと配水管の囲壁との間に隙間を形成するこ
とにより、薬剤徐放カートリッジが配水管によって保護
され、外力によって薬剤徐放カートリッジが破損する等
の事故の発生が防止される。
放カートリッジは一端が閉鎖され他端が開放された筒体
であり、薬剤徐放カートリッジは配水管内に配設されて
おり、薬剤徐放カートリッジと配水管の囲壁との間に隙
間がある。一端が閉鎖され他端が開放された筒体から成
る薬剤徐放カートリッジを配水管内に配設し、薬剤徐放
カートリッジと配水管の囲壁との間に隙間を形成するこ
とにより、薬剤徐放カートリッジが配水管によって保護
され、外力によって薬剤徐放カートリッジが破損する等
の事故の発生が防止される。
【0008】本発明の好ましい態様においては、温水洗
浄便座は配水管から薬剤徐放カートリッジへ流入する水
量を調節する水量調節装置を備える。配水管から薬剤徐
放カートリッジへ流入する水量を調節する水量調節装置
を配設することにより、薬剤の徐放量の調節が可能とな
る。
浄便座は配水管から薬剤徐放カートリッジへ流入する水
量を調節する水量調節装置を備える。配水管から薬剤徐
放カートリッジへ流入する水量を調節する水量調節装置
を配設することにより、薬剤の徐放量の調節が可能とな
る。
【0009】本発明の好ましい態様においては、温水洗
浄便座は温水洗浄便座の不使用時に薬剤徐放カートリッ
ジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止装置を
備える。温水洗浄便座の不使用時に薬剤徐放カートリッ
ジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止装置を
配設することにより、温水洗浄便座の不使用時に配水管
内の残留水中に薬剤が漏出し、早期に薬剤が用尽される
事態の発生が防止される。
浄便座は温水洗浄便座の不使用時に薬剤徐放カートリッ
ジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止装置を
備える。温水洗浄便座の不使用時に薬剤徐放カートリッ
ジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止装置を
配設することにより、温水洗浄便座の不使用時に配水管
内の残留水中に薬剤が漏出し、早期に薬剤が用尽される
事態の発生が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る温水洗浄便
座を図1、2に基づいて説明する。図1に示すように、
温水洗浄便座Aは、配水管1を備えている。配水管1の
上流域にポンプ2が接続されている。配水管1の中流域
に貯湯槽3が接続されている。貯湯槽3には図示しない
ヒーターが取り付けられている。配水管1の下流域に膨
出部1aが形成されている。膨出部1aに薬剤徐放カー
トリッジ4が装着されている。配水管1の下流端部は便
座本体5内に取り込まれ、下流端に洗浄ノズル6が接続
されている。配水管1の上流端は、水道配管に接続され
ている。
座を図1、2に基づいて説明する。図1に示すように、
温水洗浄便座Aは、配水管1を備えている。配水管1の
上流域にポンプ2が接続されている。配水管1の中流域
に貯湯槽3が接続されている。貯湯槽3には図示しない
ヒーターが取り付けられている。配水管1の下流域に膨
出部1aが形成されている。膨出部1aに薬剤徐放カー
トリッジ4が装着されている。配水管1の下流端部は便
座本体5内に取り込まれ、下流端に洗浄ノズル6が接続
されている。配水管1の上流端は、水道配管に接続され
ている。
【0011】薬剤徐放カートリッジ4の装着状態を、図
2に基づいて詳述する。接続金具7が、膨出部1aと、
膨出部1aの上流側の配水管1の下流端とに螺合してい
る。接続金具7は、図示しないサーボモータにより所定
角度範囲で両方向に回転駆動され、軸線方向へ移動でき
る。膨出部1aから、膨出部1aの下流側の配水管1が
延びている。膨出部1aに、空気弁8と水抜弁9とが取
り付けられている。殺菌作用と残留塩素除去作用とを有
するアスコルビン酸の粉末又は粒状体とアスコルビン酸
の飽和水溶液とによって満たされ、内部に圧縮性の空気
が存在しない、アクリル樹脂等の硬質材料から成り、一
端が開放され、開放端が多孔質膜4aで覆われた筒状の
薬剤徐放カートリッジ4が、膨出部1aの外側に装着さ
れている。薬剤徐放カートリッジ4の開放端近傍部は、
膨出部1aに取り付けられた揺動蓋10を押し開いて、
膨出部1a内へ差し込まれている。薬剤徐放カートリッ
ジ4の開放端は、接続金具7の下流端に向かい合ってい
る。
2に基づいて詳述する。接続金具7が、膨出部1aと、
膨出部1aの上流側の配水管1の下流端とに螺合してい
る。接続金具7は、図示しないサーボモータにより所定
角度範囲で両方向に回転駆動され、軸線方向へ移動でき
る。膨出部1aから、膨出部1aの下流側の配水管1が
延びている。膨出部1aに、空気弁8と水抜弁9とが取
り付けられている。殺菌作用と残留塩素除去作用とを有
するアスコルビン酸の粉末又は粒状体とアスコルビン酸
の飽和水溶液とによって満たされ、内部に圧縮性の空気
が存在しない、アクリル樹脂等の硬質材料から成り、一
端が開放され、開放端が多孔質膜4aで覆われた筒状の
薬剤徐放カートリッジ4が、膨出部1aの外側に装着さ
れている。薬剤徐放カートリッジ4の開放端近傍部は、
膨出部1aに取り付けられた揺動蓋10を押し開いて、
膨出部1a内へ差し込まれている。薬剤徐放カートリッ
ジ4の開放端は、接続金具7の下流端に向かい合ってい
る。
【0012】本実施例に係る温水洗浄便座Aの作動を説
明する。ユーザーが図示しない洗浄ボタンを押すと、図
示しない制御装置の指令によりポンプ2が作動し、水道
水が貯湯槽3へ流入する。貯湯槽3内の温水が流入した
水道水に押されて貯湯槽3から流出する。貯湯槽3から
流出した温水の洗浄水は、配水管1と接続金具7とを通
って、膨出部1aへ流入する。膨出部1aへ流入した温
水の洗浄水の一部は、多孔質膜4aの中央部を通って薬
剤徐放カートリッジ4へ流入し、残余の部分は、薬剤徐
放カートリッジ4の周囲を流れ、膨出部1aの下流側の
配水管1へ流入する。
明する。ユーザーが図示しない洗浄ボタンを押すと、図
示しない制御装置の指令によりポンプ2が作動し、水道
水が貯湯槽3へ流入する。貯湯槽3内の温水が流入した
水道水に押されて貯湯槽3から流出する。貯湯槽3から
流出した温水の洗浄水は、配水管1と接続金具7とを通
って、膨出部1aへ流入する。膨出部1aへ流入した温
水の洗浄水の一部は、多孔質膜4aの中央部を通って薬
剤徐放カートリッジ4へ流入し、残余の部分は、薬剤徐
放カートリッジ4の周囲を流れ、膨出部1aの下流側の
配水管1へ流入する。
【0013】薬剤徐放カートリッジ4内へ流入した飲料
水は、図2で破線の矢印で示すように、薬剤徐放カート
リッジ4の中心部を閉鎖端へ向かって進みつつ径方向へ
拡散し、流れの方向を変え、薬剤徐放カートリッジ4の
囲壁に沿う円筒状の流れとなって、薬剤徐放カートリッ
ジ4の開放端へ向かって進む。アスコルビン酸が洗浄水
中に溶解し、洗浄水はアスコルビン酸の飽和水溶液とな
る。アスコルビン酸飽和水溶液は、薬剤徐放カートリッ
ジ4の開放端を覆う多孔質膜4aの周縁から薬剤徐放カ
ートリッジ4の外部へ流出し、薬剤徐放カートリッジ4
の周囲を流れる洗浄水に混入する。アスコルビン酸の飽
和水溶液が混入した殺菌性の温水の洗浄水は、配水管1
の下流端部を通り、洗浄ノズル6から吐出され、洗浄対
象である人体局部を洗浄殺菌し、且つ洗浄ノズル6を殺
菌する。アスコルビン酸は残留塩素除去作用があるの
で、アスコルビン酸飽和水溶液の混入によって残留塩素
が除去された温水の洗浄水を使用することにより、残留
塩素によって人体局部が受ける刺激を回避することがで
きる。
水は、図2で破線の矢印で示すように、薬剤徐放カート
リッジ4の中心部を閉鎖端へ向かって進みつつ径方向へ
拡散し、流れの方向を変え、薬剤徐放カートリッジ4の
囲壁に沿う円筒状の流れとなって、薬剤徐放カートリッ
ジ4の開放端へ向かって進む。アスコルビン酸が洗浄水
中に溶解し、洗浄水はアスコルビン酸の飽和水溶液とな
る。アスコルビン酸飽和水溶液は、薬剤徐放カートリッ
ジ4の開放端を覆う多孔質膜4aの周縁から薬剤徐放カ
ートリッジ4の外部へ流出し、薬剤徐放カートリッジ4
の周囲を流れる洗浄水に混入する。アスコルビン酸の飽
和水溶液が混入した殺菌性の温水の洗浄水は、配水管1
の下流端部を通り、洗浄ノズル6から吐出され、洗浄対
象である人体局部を洗浄殺菌し、且つ洗浄ノズル6を殺
菌する。アスコルビン酸は残留塩素除去作用があるの
で、アスコルビン酸飽和水溶液の混入によって残留塩素
が除去された温水の洗浄水を使用することにより、残留
塩素によって人体局部が受ける刺激を回避することがで
きる。
【0014】薬剤徐放カートリッジ4の開放端が多孔質
膜6aによって覆われているので、膨出部1aを流れる
洗浄水の一部が徐々に薬剤徐放カートリッジ4内へ流入
する。この結果、薬剤徐放カートリッジ4内の洗浄水と
アスコルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。薬剤徐放
カートリッジ4内には圧力変動によって体積が変化する
空気が存在しないので、薬剤徐放カートリッジ4内の洗
浄水とアスコルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。薬
剤徐放カートリッジ4が硬質材で形成され内外圧差によ
る変形を生じないので薬剤徐放カートリッジ4内の洗浄
水とアスコルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。この
結果、薬剤徐放カートリッジ4内のアスコルビン酸飽和
水溶液は、膨出部1aを流れる洗浄水中に過剰放出され
ることなく安定して徐放される。薬剤徐放カートリッジ
4内のアスコルビン酸は安定して膨出部1aを流れる洗
浄水中に徐放されるので、温水洗浄便座Aは長期間に亘
って安定して洗浄ノズル6を殺菌状態に保つことができ
る。
膜6aによって覆われているので、膨出部1aを流れる
洗浄水の一部が徐々に薬剤徐放カートリッジ4内へ流入
する。この結果、薬剤徐放カートリッジ4内の洗浄水と
アスコルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。薬剤徐放
カートリッジ4内には圧力変動によって体積が変化する
空気が存在しないので、薬剤徐放カートリッジ4内の洗
浄水とアスコルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。薬
剤徐放カートリッジ4が硬質材で形成され内外圧差によ
る変形を生じないので薬剤徐放カートリッジ4内の洗浄
水とアスコルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。この
結果、薬剤徐放カートリッジ4内のアスコルビン酸飽和
水溶液は、膨出部1aを流れる洗浄水中に過剰放出され
ることなく安定して徐放される。薬剤徐放カートリッジ
4内のアスコルビン酸は安定して膨出部1aを流れる洗
浄水中に徐放されるので、温水洗浄便座Aは長期間に亘
って安定して洗浄ノズル6を殺菌状態に保つことができ
る。
【0015】接続金具7を回転駆動する図示しないサー
ボモータを駆動し、接続金具7を軸線方向へ移動させ、
薬剤徐放カートリッジ4の開放端と接続金具7の下流端
との間の距離を調節して、多孔質膜4a近傍の水圧分布
を調節し、薬剤徐放カートリッジ4内へ流入する洗浄水
の量を調節できる。これにより、アスコルビンル酸飽和
水溶液の徐放量を制御でき、洗浄水の殺菌力を制御でき
る。
ボモータを駆動し、接続金具7を軸線方向へ移動させ、
薬剤徐放カートリッジ4の開放端と接続金具7の下流端
との間の距離を調節して、多孔質膜4a近傍の水圧分布
を調節し、薬剤徐放カートリッジ4内へ流入する洗浄水
の量を調節できる。これにより、アスコルビンル酸飽和
水溶液の徐放量を制御でき、洗浄水の殺菌力を制御でき
る。
【0016】薬剤徐放カートリッジ4を、膨出部1aか
ら所定距離引き出すと、薬剤徐放カートリッジ4によっ
て押し開かれていた揺動蓋10が図2で一点鎖線で示す
位置まで揺動し、薬剤徐放カートリッジ4の開放端を閉
鎖する。従って、薬剤徐放カートリッジ4の開放端を閉
鎖し、アスコルビンル酸飽和水溶液が添加されていない
洗浄水を洗浄ノズルから吐出することもできる。
ら所定距離引き出すと、薬剤徐放カートリッジ4によっ
て押し開かれていた揺動蓋10が図2で一点鎖線で示す
位置まで揺動し、薬剤徐放カートリッジ4の開放端を閉
鎖する。従って、薬剤徐放カートリッジ4の開放端を閉
鎖し、アスコルビンル酸飽和水溶液が添加されていない
洗浄水を洗浄ノズルから吐出することもできる。
【0017】温水洗浄便座Aが使用され、膨出部1aを
洗浄水が流れている時は、膨出部1a内の水圧により空
気弁8、水抜弁9が閉鎖されている。温水洗浄便座Aが
不使用状態となって、膨出部1a内の洗浄水の流れが停
止すると、膨出部1a内の水圧が低下し、空気弁8、水
抜弁9が開放され、膨出部1a内の洗浄水が水抜弁9を
介して外部へ放出される。この結果、温水洗浄便座Aが
不使用状態にある時に、膨出部1a内の残留水中にアス
コルビンル酸飽和水溶液が漏出し、薬剤徐放カートリッ
ジ4内のアスコルビンル酸が早期に用尽される事態の発
生が防止される。
洗浄水が流れている時は、膨出部1a内の水圧により空
気弁8、水抜弁9が閉鎖されている。温水洗浄便座Aが
不使用状態となって、膨出部1a内の洗浄水の流れが停
止すると、膨出部1a内の水圧が低下し、空気弁8、水
抜弁9が開放され、膨出部1a内の洗浄水が水抜弁9を
介して外部へ放出される。この結果、温水洗浄便座Aが
不使用状態にある時に、膨出部1a内の残留水中にアス
コルビンル酸飽和水溶液が漏出し、薬剤徐放カートリッ
ジ4内のアスコルビンル酸が早期に用尽される事態の発
生が防止される。
【0018】薬剤徐放カートリッジ4は、配水管1の膨
出部1aの外側に装着されているで、薬剤徐放カートリ
ッジ4の取り替え作業が容易である。
出部1aの外側に装着されているで、薬剤徐放カートリ
ッジ4の取り替え作業が容易である。
【0019】図3に示す薬剤徐放カートリッジ付シャワ
ーヘッドを対象として、本発明で用いた薬剤徐放カート
リッジの薬剤徐放性能試験を行った。図3に示す薬剤徐
放カートリッジ付シャワーヘッドの構造を説明する。薬
剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド21は、下流端に
多孔板から成る吐出口22aが形成され、上流端にねじ
部22bが形成され、内部に上流端から下流端に至る流
路22cが形成された筒体によって構成される第1部分
22と、下流端にねじ部23aが形成され、内部に上流
端から下流端に至る流路23bが形成された筒体によっ
て構成される第2部分23とを備えている。第2部分2
3の流路23bは、上流端から延びる小径部23b
1 と、小径部23b1 に接続し、下流端へ向かって漏斗
状に広がる拡径部23b2 とにより構成されている。第
2部分23には水抜弁24が取り付けられている。第2
部分23は、ねじ部23aが第1部分22のねじ部22
bに螺合した状態で、第1部分22に連結されている。
第2部分23の上流端は、給水ホース100に接続され
ている。
ーヘッドを対象として、本発明で用いた薬剤徐放カート
リッジの薬剤徐放性能試験を行った。図3に示す薬剤徐
放カートリッジ付シャワーヘッドの構造を説明する。薬
剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド21は、下流端に
多孔板から成る吐出口22aが形成され、上流端にねじ
部22bが形成され、内部に上流端から下流端に至る流
路22cが形成された筒体によって構成される第1部分
22と、下流端にねじ部23aが形成され、内部に上流
端から下流端に至る流路23bが形成された筒体によっ
て構成される第2部分23とを備えている。第2部分2
3の流路23bは、上流端から延びる小径部23b
1 と、小径部23b1 に接続し、下流端へ向かって漏斗
状に広がる拡径部23b2 とにより構成されている。第
2部分23には水抜弁24が取り付けられている。第2
部分23は、ねじ部23aが第1部分22のねじ部22
bに螺合した状態で、第1部分22に連結されている。
第2部分23の上流端は、給水ホース100に接続され
ている。
【0020】第1部分22の流路22c内に、薬剤徐放
カートリッジ25が挿入されている。薬剤徐放カートリ
ッジ25は、アクリル樹脂等の硬質材料から成る容器、
より詳しくは一端が閉鎖され他端が完全開放された直円
筒体25aと、直円筒体25aの開放端を覆う多孔質膜
25bとにより構成されている。直円筒体25aの外面
には、複数の突起25cが形成されている。薬剤徐放カ
ートリッジ25は、残留塩素除去機能を有するアスコル
ビン酸の粉末とアスコルビン酸飽和水溶液とによって満
たされており、薬剤徐放カートリッジ25内には圧縮性
の空気は存在しない。薬剤徐放カートリッジ25の製造
工程において、脱気した純水を用い、且つ、空気の混入
を防止しつつ直円筒体25aの開放端を多孔質膜25b
で覆うことにより、薬剤徐放カートリッジ25から空気
を完全に排除することができる。薬剤徐放カートリッジ
25は、多孔質膜25bによって覆われた開放端を上流
側へ向けて第2部分23の流路の拡径部23b2 内に位
置させ、突起25cを第1部分22を構成する筒体の内
面に当接させた状態で、第1部分22の流路22c内に
挿入されている。薬剤徐放カートリッジ25の周囲に、
環状流路22dが形成されている。
カートリッジ25が挿入されている。薬剤徐放カートリ
ッジ25は、アクリル樹脂等の硬質材料から成る容器、
より詳しくは一端が閉鎖され他端が完全開放された直円
筒体25aと、直円筒体25aの開放端を覆う多孔質膜
25bとにより構成されている。直円筒体25aの外面
には、複数の突起25cが形成されている。薬剤徐放カ
ートリッジ25は、残留塩素除去機能を有するアスコル
ビン酸の粉末とアスコルビン酸飽和水溶液とによって満
たされており、薬剤徐放カートリッジ25内には圧縮性
の空気は存在しない。薬剤徐放カートリッジ25の製造
工程において、脱気した純水を用い、且つ、空気の混入
を防止しつつ直円筒体25aの開放端を多孔質膜25b
で覆うことにより、薬剤徐放カートリッジ25から空気
を完全に排除することができる。薬剤徐放カートリッジ
25は、多孔質膜25bによって覆われた開放端を上流
側へ向けて第2部分23の流路の拡径部23b2 内に位
置させ、突起25cを第1部分22を構成する筒体の内
面に当接させた状態で、第1部分22の流路22c内に
挿入されている。薬剤徐放カートリッジ25の周囲に、
環状流路22dが形成されている。
【0021】薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1の作動を説明する。給水ホース100から薬剤徐放カ
ートリッジ付シャワーヘッド21に水道水が供給され
る。図3で実線の矢印で示すように、第2部分23の流
路の拡径部23b2 を流れる水道水の一部は環状流路2
2dへ流入し、他の一部は、直円筒体25aの開放端の
中央部を通って薬剤徐放カートリッジ25内へ流入す
る。薬剤徐放カートリッジ25内へ流入した水道水は、
図3で破線の矢印で示すように、直円筒体25aの中心
部を閉鎖端へ向かって進みつつ径方向へ拡散し、流れの
方向を変え、直円筒体25aの囲壁に沿う円筒状の流れ
となって、直円筒体25aの開放端へ向かって進む。ア
スコルビン酸が水道水中に溶解し、水道水はアスコルビ
ン酸飽和水溶液となる。アスコルビン酸飽和水溶液は、
直円筒体25aの開放端の周縁から薬剤徐放カートリッ
ジ25の外部へ流出し、環状流路22dへ流入する水道
水に混入する。水道水に混入したアスコルビン酸によ
り、水道水中の残留塩素が除去される。塩素臭が除去さ
れた水道水が、シャワーヘッド21から吐出されること
により、シャワー利用者の快適感が増大する。
1の作動を説明する。給水ホース100から薬剤徐放カ
ートリッジ付シャワーヘッド21に水道水が供給され
る。図3で実線の矢印で示すように、第2部分23の流
路の拡径部23b2 を流れる水道水の一部は環状流路2
2dへ流入し、他の一部は、直円筒体25aの開放端の
中央部を通って薬剤徐放カートリッジ25内へ流入す
る。薬剤徐放カートリッジ25内へ流入した水道水は、
図3で破線の矢印で示すように、直円筒体25aの中心
部を閉鎖端へ向かって進みつつ径方向へ拡散し、流れの
方向を変え、直円筒体25aの囲壁に沿う円筒状の流れ
となって、直円筒体25aの開放端へ向かって進む。ア
スコルビン酸が水道水中に溶解し、水道水はアスコルビ
ン酸飽和水溶液となる。アスコルビン酸飽和水溶液は、
直円筒体25aの開放端の周縁から薬剤徐放カートリッ
ジ25の外部へ流出し、環状流路22dへ流入する水道
水に混入する。水道水に混入したアスコルビン酸によ
り、水道水中の残留塩素が除去される。塩素臭が除去さ
れた水道水が、シャワーヘッド21から吐出されること
により、シャワー利用者の快適感が増大する。
【0022】薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1においては、薬剤徐放カートリッジ25の開放端が多
孔質膜25bによって覆われているので、第2部分23
の流路の拡径部23b2 を流れる水道水の一部が徐々に
薬剤徐放カートリッジ25内へ流入する。この結果、薬
剤徐放カートリッジ25内の水道水とアスコルビン酸飽
和水溶液の流れが安定する。薬剤徐放カートリッジ25
内には圧力変動によって体積が変化する空気が存在しな
いので、薬剤徐放カートリッジ25内の水道水とアスコ
ルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。薬剤徐放カート
リッジ25が硬質材で形成され内外圧差による変形を生
じないので薬剤徐放カートリッジ25内の水道水とアス
コルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。この結果、薬
剤徐放カートリッジ25内のアスコルビン酸飽和水溶液
は、シャワーの使用中に過剰放出されることなく、環状
流路22dへ流入する水道水中に安定して徐放される。
1においては、薬剤徐放カートリッジ25の開放端が多
孔質膜25bによって覆われているので、第2部分23
の流路の拡径部23b2 を流れる水道水の一部が徐々に
薬剤徐放カートリッジ25内へ流入する。この結果、薬
剤徐放カートリッジ25内の水道水とアスコルビン酸飽
和水溶液の流れが安定する。薬剤徐放カートリッジ25
内には圧力変動によって体積が変化する空気が存在しな
いので、薬剤徐放カートリッジ25内の水道水とアスコ
ルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。薬剤徐放カート
リッジ25が硬質材で形成され内外圧差による変形を生
じないので薬剤徐放カートリッジ25内の水道水とアス
コルビン酸飽和水溶液の流れが安定する。この結果、薬
剤徐放カートリッジ25内のアスコルビン酸飽和水溶液
は、シャワーの使用中に過剰放出されることなく、環状
流路22dへ流入する水道水中に安定して徐放される。
【0023】薬剤徐放カートリッジ25は一端が閉鎖さ
れ他端が開放された筒体なので、薬剤徐放カートリッジ
付シャワーヘッド21の流路22c内に容易に挿入でき
る。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド21におい
ては、薬剤徐放カートリッジ25がシャワーヘッド21
の流路22c内に配設されているので、薬剤徐放カート
リッジ25がシャワーヘッド21によって保護され、外
力によって薬剤徐放カートリッジ25が破損する等の事
故の発生が防止される。
れ他端が開放された筒体なので、薬剤徐放カートリッジ
付シャワーヘッド21の流路22c内に容易に挿入でき
る。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド21におい
ては、薬剤徐放カートリッジ25がシャワーヘッド21
の流路22c内に配設されているので、薬剤徐放カート
リッジ25がシャワーヘッド21によって保護され、外
力によって薬剤徐放カートリッジ25が破損する等の事
故の発生が防止される。
【0024】薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1においては、薬剤徐放カートリッジ25の開放端の開
口面積が十分に大きいので、前記開口中の流路23b2
から薬剤徐放カートリッジ25内へ流入する水が通過す
る部分と、薬剤徐放カートリッジ25から流路23b2
へ放出されるアスコルビン酸飽和水溶液が通過する部分
とが、重ならない。この結果、薬剤徐放カートリッジ2
5内の液体の流れが安定し、薬剤徐放カートリッジ25
内のアスコルビン酸飽和水溶液が安定して徐放される。
1においては、薬剤徐放カートリッジ25の開放端の開
口面積が十分に大きいので、前記開口中の流路23b2
から薬剤徐放カートリッジ25内へ流入する水が通過す
る部分と、薬剤徐放カートリッジ25から流路23b2
へ放出されるアスコルビン酸飽和水溶液が通過する部分
とが、重ならない。この結果、薬剤徐放カートリッジ2
5内の液体の流れが安定し、薬剤徐放カートリッジ25
内のアスコルビン酸飽和水溶液が安定して徐放される。
【0025】薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1においては、第1部分22と第2部分23との螺合角
度を調節することにより、小径流路23b1 の下流端と
薬剤徐放カートリッジ25の開放端との間の距離を調節
し、多孔質膜25b近傍の水圧分布を調節し、薬剤徐放
カートリッジ25内へ流入する水道水の量を調節でき
る。これにより、アスコルビン酸飽和水溶液の徐放量を
制御できる。環状流路22dへ流入する水道水は、拡径
流路23b2 の囲壁に沿ってスムーズに流れるので、薬
剤徐放カートリッジ25の開放端近傍で、水道水の流れ
が乱れるおそれは無い。この結果、薬剤徐放カートリッ
ジ25内のアスコルビン酸飽和水溶液が安定して徐放さ
れる。
1においては、第1部分22と第2部分23との螺合角
度を調節することにより、小径流路23b1 の下流端と
薬剤徐放カートリッジ25の開放端との間の距離を調節
し、多孔質膜25b近傍の水圧分布を調節し、薬剤徐放
カートリッジ25内へ流入する水道水の量を調節でき
る。これにより、アスコルビン酸飽和水溶液の徐放量を
制御できる。環状流路22dへ流入する水道水は、拡径
流路23b2 の囲壁に沿ってスムーズに流れるので、薬
剤徐放カートリッジ25の開放端近傍で、水道水の流れ
が乱れるおそれは無い。この結果、薬剤徐放カートリッ
ジ25内のアスコルビン酸飽和水溶液が安定して徐放さ
れる。
【0026】薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1においては、シャワー使用中はシャワーヘッド内の水
圧により閉鎖される構造の水抜き弁24がシャワー使用
後に開放され、水抜き弁24を介して、流路22c、2
2d、23b2 、23b1 内の水を、外部へ放出するこ
とができる。この結果、シャワー不使用中にシャワーヘ
ッド21内の残留水中にアスコルビン酸が溶出し、薬剤
徐放カートリッジ25内のアスコルビン酸が早期に用尽
される事態の発生が防止される。
1においては、シャワー使用中はシャワーヘッド内の水
圧により閉鎖される構造の水抜き弁24がシャワー使用
後に開放され、水抜き弁24を介して、流路22c、2
2d、23b2 、23b1 内の水を、外部へ放出するこ
とができる。この結果、シャワー不使用中にシャワーヘ
ッド21内の残留水中にアスコルビン酸が溶出し、薬剤
徐放カートリッジ25内のアスコルビン酸が早期に用尽
される事態の発生が防止される。
【0027】差分法による汎用流体解析プログラムを用
い、下記の条件で、シャワーヘッド内の流体の流動解析
を行った。 流体 : H2O (密度ρ=992.3 Kg/m3、動粘性係数ν=
0.667×10-6 m2/sec) 流量 : 0.167 ×10 -3 m3/sec 多孔質膜による抵抗 : 5.5 ×10 -3 m/sec (at △
p=9.8×102 Pa) 解析条件 : No slip 条件 薬剤徐放カートリッジ外径 : 18mm 薬剤徐放カートリッジ内径 : 16mm 薬剤徐放カートリッジ長 : 100mm シャワーヘッド内径 : 22mm シャワーヘッド長 : 300mm 薬剤徐放カートリッジの配設位置 : シャワーヘッド
の長さ方向の中央部に、シャワーヘッドに同軸に、開放
端を上流側ヘ向けて配置した。
い、下記の条件で、シャワーヘッド内の流体の流動解析
を行った。 流体 : H2O (密度ρ=992.3 Kg/m3、動粘性係数ν=
0.667×10-6 m2/sec) 流量 : 0.167 ×10 -3 m3/sec 多孔質膜による抵抗 : 5.5 ×10 -3 m/sec (at △
p=9.8×102 Pa) 解析条件 : No slip 条件 薬剤徐放カートリッジ外径 : 18mm 薬剤徐放カートリッジ内径 : 16mm 薬剤徐放カートリッジ長 : 100mm シャワーヘッド内径 : 22mm シャワーヘッド長 : 300mm 薬剤徐放カートリッジの配設位置 : シャワーヘッド
の長さ方向の中央部に、シャワーヘッドに同軸に、開放
端を上流側ヘ向けて配置した。
【0028】解析によって得られた、通水開始20秒後
の薬剤徐放カートリッジの開放端近傍の流体の水圧分布
の等高線と速度ベクトルの分布とを図4に示す。図4か
ら、薬剤徐放カートリッジの開放端の中央部では多孔質
膜の外面に加わる水圧が多孔質膜の内面に加わる水圧、
すなわち薬剤徐放カートリッジ内部の水圧よりも大き
く、他方、薬剤徐放カートリッジの開放端の周縁部では
多孔質膜の外面に加わる水圧が多孔質膜の内面に加わる
水圧よりも小さく、この結果、薬剤徐放カートリッジの
開放端の中央部ではシャワーヘッドの流路から薬剤徐放
カートリッジ内へ水が流入し、薬剤徐放カートリッジの
開放端の周縁部では薬剤徐放カートリッジからシャワー
ヘッドの流路ヘ水が流出する事が確認される。
の薬剤徐放カートリッジの開放端近傍の流体の水圧分布
の等高線と速度ベクトルの分布とを図4に示す。図4か
ら、薬剤徐放カートリッジの開放端の中央部では多孔質
膜の外面に加わる水圧が多孔質膜の内面に加わる水圧、
すなわち薬剤徐放カートリッジ内部の水圧よりも大き
く、他方、薬剤徐放カートリッジの開放端の周縁部では
多孔質膜の外面に加わる水圧が多孔質膜の内面に加わる
水圧よりも小さく、この結果、薬剤徐放カートリッジの
開放端の中央部ではシャワーヘッドの流路から薬剤徐放
カートリッジ内へ水が流入し、薬剤徐放カートリッジの
開放端の周縁部では薬剤徐放カートリッジからシャワー
ヘッドの流路ヘ水が流出する事が確認される。
【0029】薬剤徐放カートリッジの多孔質膜の内表面
から薬剤徐放カートリッジ内部へ2mm離れた位置で、
且つ薬剤徐放カートリッジの中心線から径方向に0.2
5mm離れた位置(A)、2.75mm離れた位置
(B)、5.25mm離れた位置(C)、7.75mm
離れた位置(D)における、流体の軸方向の速度成分
(下流へ向かう方向を正、上流へ向かう方向を負とす
る)の経時変化を図5に示す。図5から、薬剤徐放カー
トリッジ内へ流入する水の流れと薬剤徐放カートリッジ
から流出する水の流れとが、流水開始後短時間内に定常
状態に達すること、すなわち、薬剤徐放カートリッジか
ら薬剤が安定して徐放されることが確認される。
から薬剤徐放カートリッジ内部へ2mm離れた位置で、
且つ薬剤徐放カートリッジの中心線から径方向に0.2
5mm離れた位置(A)、2.75mm離れた位置
(B)、5.25mm離れた位置(C)、7.75mm
離れた位置(D)における、流体の軸方向の速度成分
(下流へ向かう方向を正、上流へ向かう方向を負とす
る)の経時変化を図5に示す。図5から、薬剤徐放カー
トリッジ内へ流入する水の流れと薬剤徐放カートリッジ
から流出する水の流れとが、流水開始後短時間内に定常
状態に達すること、すなわち、薬剤徐放カートリッジか
ら薬剤が安定して徐放されることが確認される。
【0030】図3に示す薬剤徐放カートリッジ付シャワ
ーヘッド21を用いて、水道水中の残留塩素除去能力の
測定実験を行った。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘ
ッド21の把持部の内径、すなわち環状流路22dの外
径を24mmとし、薬剤徐放カートリッジ25を構成す
る直円筒体25aの外径×内径×長さを20mm×16
mm×120mmとした。直円筒体25aの開放端を覆
う多孔質膜25bとして、ポリエステル繊維をセルロー
スアセテート樹脂で被覆した細孔径が10μmの多孔質
膜を、公称繊維径2μm、公称細孔径4.3〜4.7μ
mの極細ポリエステル繊維の織布でサンドイッチしたも
のを用いた。薬剤徐放カートリッジ25内に、アスコル
ビン酸粉末20gを充填し、更に脱気した純水を満たし
て、薬剤徐放カートリッジ25から空気を完全に排除し
た。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド21に、残
留塩素を1.5mg/dm3 以上の濃度で含有する40
℃の水道水を、通水流量10dm3 /分、通水時の水圧
0.4kgf/cm2 で、1日に付き20分すなわち2
00dm3 通水した。通水停止後、水抜き弁4を介して
シャワーヘッド21内の残留水を放出し、24時間以上
放置した。以後、上記の通水と、残留水の放出と、放置
とを繰り返した。20分の通水中、通水開始後1分、5
分、10分、20分の時点で、薬剤徐放カートリッジ付
シャワーヘッド21の残留塩素除去能力(薬剤徐放カー
トリッジ付シャワーヘッド21に供給される水道水の残
留塩素濃度と、薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド
21から吐出される水の残留塩素濃度との差)を測定し
た。計測結果を、図6に示す。図6から、略1mg/d
m3 の残留塩素除去能力が各通水中に安定して維持さ
れ、且つ、長期に亘って安定して維持されていることが
分かる。
ーヘッド21を用いて、水道水中の残留塩素除去能力の
測定実験を行った。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘ
ッド21の把持部の内径、すなわち環状流路22dの外
径を24mmとし、薬剤徐放カートリッジ25を構成す
る直円筒体25aの外径×内径×長さを20mm×16
mm×120mmとした。直円筒体25aの開放端を覆
う多孔質膜25bとして、ポリエステル繊維をセルロー
スアセテート樹脂で被覆した細孔径が10μmの多孔質
膜を、公称繊維径2μm、公称細孔径4.3〜4.7μ
mの極細ポリエステル繊維の織布でサンドイッチしたも
のを用いた。薬剤徐放カートリッジ25内に、アスコル
ビン酸粉末20gを充填し、更に脱気した純水を満たし
て、薬剤徐放カートリッジ25から空気を完全に排除し
た。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド21に、残
留塩素を1.5mg/dm3 以上の濃度で含有する40
℃の水道水を、通水流量10dm3 /分、通水時の水圧
0.4kgf/cm2 で、1日に付き20分すなわち2
00dm3 通水した。通水停止後、水抜き弁4を介して
シャワーヘッド21内の残留水を放出し、24時間以上
放置した。以後、上記の通水と、残留水の放出と、放置
とを繰り返した。20分の通水中、通水開始後1分、5
分、10分、20分の時点で、薬剤徐放カートリッジ付
シャワーヘッド21の残留塩素除去能力(薬剤徐放カー
トリッジ付シャワーヘッド21に供給される水道水の残
留塩素濃度と、薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド
21から吐出される水の残留塩素濃度との差)を測定し
た。計測結果を、図6に示す。図6から、略1mg/d
m3 の残留塩素除去能力が各通水中に安定して維持さ
れ、且つ、長期に亘って安定して維持されていることが
分かる。
【0031】流入口と流出口とを有するアスコルビン酸
が充填された薬剤徐放カートリッジが、シャワーヘッド
に装着され、薬剤徐放カートリッジの流入口と流出口と
が、シャワーヘッド内部の流路に連通している、特開平
6−296902号の図2に相当する市販の薬剤徐放機
能付シャワーヘッドを用いて、水道水中の残留塩素除去
能力の測定実験を行った。薬剤徐放機能付シャワーヘッ
ドに、残留塩素を1.5mg/dm3 以上の濃度で含有
する40℃の水道水を、通水流量10dm3 /分、通水
時の水圧0.4kgf/cm2 で、1日に付き20分す
なわち200dm3 通水した。通水停止後、24時間以
上放置した。以後、上記の通水と、放置とを繰り返し
た。20分の通水中、通水開始後5分、10分、20分
の時点で、薬剤徐放機能付シャワーヘッドの残留塩素除
去能力を測定した。計測結果を、図7に示す。図7か
ら、特開平6−296902号の図2に相当する市販の
薬剤徐放機能付シャワーヘッドでは、各通水において、
通水開始直後にはアスコルビン酸が過剰に溶出し、通水
時間の経過と共に、アスコルビン酸の溶出量が急激に減
少していること、すなわち、安定したアスコルビン酸の
徐放が期待できないことが分かる。上記市販の薬剤徐放
機能付シャワーヘッドでは、アスコルビン酸が過剰に溶
出するので、薬剤徐放カートリッジ内のアスコルビン酸
の消耗が激しく、薬剤徐放カートリッジの寿命が短い。
が充填された薬剤徐放カートリッジが、シャワーヘッド
に装着され、薬剤徐放カートリッジの流入口と流出口と
が、シャワーヘッド内部の流路に連通している、特開平
6−296902号の図2に相当する市販の薬剤徐放機
能付シャワーヘッドを用いて、水道水中の残留塩素除去
能力の測定実験を行った。薬剤徐放機能付シャワーヘッ
ドに、残留塩素を1.5mg/dm3 以上の濃度で含有
する40℃の水道水を、通水流量10dm3 /分、通水
時の水圧0.4kgf/cm2 で、1日に付き20分す
なわち200dm3 通水した。通水停止後、24時間以
上放置した。以後、上記の通水と、放置とを繰り返し
た。20分の通水中、通水開始後5分、10分、20分
の時点で、薬剤徐放機能付シャワーヘッドの残留塩素除
去能力を測定した。計測結果を、図7に示す。図7か
ら、特開平6−296902号の図2に相当する市販の
薬剤徐放機能付シャワーヘッドでは、各通水において、
通水開始直後にはアスコルビン酸が過剰に溶出し、通水
時間の経過と共に、アスコルビン酸の溶出量が急激に減
少していること、すなわち、安定したアスコルビン酸の
徐放が期待できないことが分かる。上記市販の薬剤徐放
機能付シャワーヘッドでは、アスコルビン酸が過剰に溶
出するので、薬剤徐放カートリッジ内のアスコルビン酸
の消耗が激しく、薬剤徐放カートリッジの寿命が短い。
【0032】図3の薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘ
ッド21を用い、水道水中の残留塩素除去能力の測定実
験を行った。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1の把持部の内径、すなわち環状流路22dの外径を2
4mmとし、薬剤徐放カートリッジ25を構成する直円
筒体5aの外径×内径×長さを20mm×16mm×1
20mmとした。図8(a)、(c)、(d)に示すよ
うに、直円筒体25aの開放端の、直円筒体25aの軸
線に対する角度を種々に変えて、該角度が薬剤徐放カー
トリッジ付シャワーヘッド21の残留塩素除去能力に及
ぼす影響を調べた。また、図8(b)に示すように、直
円筒体25aの開放端を下流側へ向けた場合、図8
(e)に示すように、直円筒体25aの両端を閉鎖し、
延在方向の中央部に開口を設けた場合についても、水道
水中の残留塩素除去能力の測定実験を行った。図8
(a)〜(d)において、直円筒体25aの開放端を覆
う多孔質膜25bとして、公称繊維径2μm、公称細孔
径4.3〜4.7μmの極細ポリエステル繊維の織布を
用いた。図8(e)の開口も、公称繊維径2μm、公称
細孔径4.3〜4.7μmの極細ポリエステル繊維の織
布で覆った。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1に、残留塩素を1.5mg/dm3 以上の濃度で含有
する10℃〜14℃の水道水を、通水時の水圧0.4k
gf/cm2 で、通水流量を種々に変えて通水し、薬剤
徐放カートリッジ付シャワーヘッド21の残留塩素除去
能力を測定した。
ッド21を用い、水道水中の残留塩素除去能力の測定実
験を行った。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1の把持部の内径、すなわち環状流路22dの外径を2
4mmとし、薬剤徐放カートリッジ25を構成する直円
筒体5aの外径×内径×長さを20mm×16mm×1
20mmとした。図8(a)、(c)、(d)に示すよ
うに、直円筒体25aの開放端の、直円筒体25aの軸
線に対する角度を種々に変えて、該角度が薬剤徐放カー
トリッジ付シャワーヘッド21の残留塩素除去能力に及
ぼす影響を調べた。また、図8(b)に示すように、直
円筒体25aの開放端を下流側へ向けた場合、図8
(e)に示すように、直円筒体25aの両端を閉鎖し、
延在方向の中央部に開口を設けた場合についても、水道
水中の残留塩素除去能力の測定実験を行った。図8
(a)〜(d)において、直円筒体25aの開放端を覆
う多孔質膜25bとして、公称繊維径2μm、公称細孔
径4.3〜4.7μmの極細ポリエステル繊維の織布を
用いた。図8(e)の開口も、公称繊維径2μm、公称
細孔径4.3〜4.7μmの極細ポリエステル繊維の織
布で覆った。薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド2
1に、残留塩素を1.5mg/dm3 以上の濃度で含有
する10℃〜14℃の水道水を、通水時の水圧0.4k
gf/cm2 で、通水流量を種々に変えて通水し、薬剤
徐放カートリッジ付シャワーヘッド21の残留塩素除去
能力を測定した。
【0033】計測結果を、図9に示す。図9から、直円
筒体25aの開放端の、直円筒体25aの軸線に対する
角度が45°の場合、60°の場合、90°の場合に
は、吐水流量の増大に伴って、薬剤徐放カートリッジ付
シャワーヘッド21の残留塩素除去能力が増大するこ
と、すなわち、吐出水中のアスコルビン酸濃度が増大す
ることが分かる。他方、直円筒体25aの開放端を下流
側へ向けた場合には、アスコルビン酸が吐水中に殆ど溶
出しないことが分かる。また、直円筒体25aの両端を
閉鎖し、延在方向の中央部に開口を設けた場合には、吐
水流量の増大に伴って吐出水中のアスコルビン酸濃度が
増大するが、吐水流量が8dm3 /分を越えると、吐水
流量の増大に伴って吐出水中のアスコルビン酸濃度が減
少することが分かる。図9から判断して、直円筒体25
aの開放端が上流側へ差し向けられ、直円筒体25aの
開放端の、直円筒体25aの軸線に対する角度が30°
〜90°であれば、シャワーの吐出流量の増大に伴っ
て、直円筒体25aからのアスコルビン酸の徐放量は増
大し、吐出水中のアスコルビン酸濃度は増大するものと
考えられる。すなわち、直円筒体25aの開放端を上流
側へ差し向け、直円筒体25aの開放端の、直円筒体2
5aの軸線に対する角度を30°〜90°に設定するこ
とにより、一般に快適な吐出流量とされる8dm3 /分
〜12dm3 /分の範囲で、吐出水中のアスコルビン酸
濃度が低下し、塩素臭のある水がシャワーヘッドから吐
出する事態の発生が防止されると考えられる。
筒体25aの開放端の、直円筒体25aの軸線に対する
角度が45°の場合、60°の場合、90°の場合に
は、吐水流量の増大に伴って、薬剤徐放カートリッジ付
シャワーヘッド21の残留塩素除去能力が増大するこ
と、すなわち、吐出水中のアスコルビン酸濃度が増大す
ることが分かる。他方、直円筒体25aの開放端を下流
側へ向けた場合には、アスコルビン酸が吐水中に殆ど溶
出しないことが分かる。また、直円筒体25aの両端を
閉鎖し、延在方向の中央部に開口を設けた場合には、吐
水流量の増大に伴って吐出水中のアスコルビン酸濃度が
増大するが、吐水流量が8dm3 /分を越えると、吐水
流量の増大に伴って吐出水中のアスコルビン酸濃度が減
少することが分かる。図9から判断して、直円筒体25
aの開放端が上流側へ差し向けられ、直円筒体25aの
開放端の、直円筒体25aの軸線に対する角度が30°
〜90°であれば、シャワーの吐出流量の増大に伴っ
て、直円筒体25aからのアスコルビン酸の徐放量は増
大し、吐出水中のアスコルビン酸濃度は増大するものと
考えられる。すなわち、直円筒体25aの開放端を上流
側へ差し向け、直円筒体25aの開放端の、直円筒体2
5aの軸線に対する角度を30°〜90°に設定するこ
とにより、一般に快適な吐出流量とされる8dm3 /分
〜12dm3 /分の範囲で、吐出水中のアスコルビン酸
濃度が低下し、塩素臭のある水がシャワーヘッドから吐
出する事態の発生が防止されると考えられる。
【0034】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は上記実施例に限定されない。図1、2の実施例におい
て、膨出部1aの外側に薬剤徐放カートリッジ4を装着
するのに代えて、図3の薬剤徐放カートリッジ付シャワ
ーヘッド21と同様に、膨出部1a内に薬剤徐放カート
リッジ4を配設しても良い。膨出部1aによって薬剤徐
放カートリッジ4が保護され、薬剤徐放カートリッジ4
が外力によって破損する等の事故の発生が防止される。
なお、薬剤徐放カートリッジ4の取り替え作業を容易に
するために、膨出部1aに蓋部材を取り付けるのが望ま
しい。
は上記実施例に限定されない。図1、2の実施例におい
て、膨出部1aの外側に薬剤徐放カートリッジ4を装着
するのに代えて、図3の薬剤徐放カートリッジ付シャワ
ーヘッド21と同様に、膨出部1a内に薬剤徐放カート
リッジ4を配設しても良い。膨出部1aによって薬剤徐
放カートリッジ4が保護され、薬剤徐放カートリッジ4
が外力によって破損する等の事故の発生が防止される。
なお、薬剤徐放カートリッジ4の取り替え作業を容易に
するために、膨出部1aに蓋部材を取り付けるのが望ま
しい。
【0035】図1、2の実施例において、アスコルビン
酸に代えて、他の殺菌効果を有する薬剤を薬剤徐放カー
トリッジ4に充填しても良い。また、前記殺菌効果を有
する薬剤に加えて亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム
等の還元剤を薬剤徐放カートリッジ4に充填して、洗浄
水の残留塩素を除去しても良い。充填される薬剤は水溶
性の液体でも良く、水溶性の固体でも良い。
酸に代えて、他の殺菌効果を有する薬剤を薬剤徐放カー
トリッジ4に充填しても良い。また、前記殺菌効果を有
する薬剤に加えて亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム
等の還元剤を薬剤徐放カートリッジ4に充填して、洗浄
水の残留塩素を除去しても良い。充填される薬剤は水溶
性の液体でも良く、水溶性の固体でも良い。
【0036】図1、2の実施例において、空気弁8、水
抜弁9を廃止し、温水洗浄便座Aの不使用時に、薬剤徐
放カートリッジ4を、膨出部1aから所定距離引き出
し、揺動蓋10で薬剤徐放カートリッジ4の開放端を閉
鎖して、膨出部1a内の残留水中へのアスコルビン酸飽
和水溶液の漏出を防止しても良い。
抜弁9を廃止し、温水洗浄便座Aの不使用時に、薬剤徐
放カートリッジ4を、膨出部1aから所定距離引き出
し、揺動蓋10で薬剤徐放カートリッジ4の開放端を閉
鎖して、膨出部1a内の残留水中へのアスコルビン酸飽
和水溶液の漏出を防止しても良い。
【0037】図1、2の実施例において、薬剤徐放カー
トリッジ4を貯湯槽3の上流で且つポンプ2の下流に配
設しても良い。
トリッジ4を貯湯槽3の上流で且つポンプ2の下流に配
設しても良い。
【0038】多孔質膜4a、25bの膜面積、孔径、膜
厚、材質、孔密度等を適宜選択することにより、薬剤の
種類、配水管内の洗浄水の流量等に応じて、薬剤徐放量
を所望の値に調整し、洗浄水中の薬剤濃度を所望の値に
調整できる。
厚、材質、孔密度等を適宜選択することにより、薬剤の
種類、配水管内の洗浄水の流量等に応じて、薬剤徐放量
を所望の値に調整し、洗浄水中の薬剤濃度を所望の値に
調整できる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る温水洗浄便座においては、
配水管から、薬剤徐放カートリッジに形成された単一の
開口を通って、薬剤徐放カートリッジ内に洗浄水が侵入
し、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の液状の殺菌効果
を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有する薬剤の飽和
水溶液が、前記単一の開口を通って、配水管を流れる洗
浄水中へ放出される。薬剤徐放カートリッジの開口は多
孔質膜によって覆われており、薬剤徐放カートリッジ内
には圧力変動によって体積が変化する空気が存在せず、
薬剤徐放カートリッジは硬質材で形成され外圧を加えて
も変形しないので、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の
液状の殺菌効果を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有
する薬剤の飽和水溶液は、過剰放出されることなく安定
して配水管を流れる洗浄水中に徐放される。徐放された
殺菌効果を有する薬剤によって洗浄水は殺菌性の洗浄水
となる。殺菌性の洗浄水は、洗浄ノズルから吐出され、
洗浄対象である人体局部を洗浄殺菌し、且つ洗浄ノズル
を殺菌する。殺菌効果を有する水溶性の液状の薬剤又は
殺菌効果を有する水溶性の薬剤の飽和水溶液は安定して
配水管を流れる洗浄水中に徐放されるので、洗浄ノズル
は長期に亘って殺菌状態に保たれる。従って本発明によ
り、洗浄ノズルが長期に亘って殺菌状態に保たれる温水
洗浄便座が提供される。
配水管から、薬剤徐放カートリッジに形成された単一の
開口を通って、薬剤徐放カートリッジ内に洗浄水が侵入
し、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の液状の殺菌効果
を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有する薬剤の飽和
水溶液が、前記単一の開口を通って、配水管を流れる洗
浄水中へ放出される。薬剤徐放カートリッジの開口は多
孔質膜によって覆われており、薬剤徐放カートリッジ内
には圧力変動によって体積が変化する空気が存在せず、
薬剤徐放カートリッジは硬質材で形成され外圧を加えて
も変形しないので、薬剤徐放カートリッジ内の水溶性の
液状の殺菌効果を有する薬剤又は水溶性の殺菌効果を有
する薬剤の飽和水溶液は、過剰放出されることなく安定
して配水管を流れる洗浄水中に徐放される。徐放された
殺菌効果を有する薬剤によって洗浄水は殺菌性の洗浄水
となる。殺菌性の洗浄水は、洗浄ノズルから吐出され、
洗浄対象である人体局部を洗浄殺菌し、且つ洗浄ノズル
を殺菌する。殺菌効果を有する水溶性の液状の薬剤又は
殺菌効果を有する水溶性の薬剤の飽和水溶液は安定して
配水管を流れる洗浄水中に徐放されるので、洗浄ノズル
は長期に亘って殺菌状態に保たれる。従って本発明によ
り、洗浄ノズルが長期に亘って殺菌状態に保たれる温水
洗浄便座が提供される。
【0040】薬剤徐放カートリッジを配水管の外側に装
着することにより、薬剤徐放カートリッジの交換が容易
になる。
着することにより、薬剤徐放カートリッジの交換が容易
になる。
【0041】一端が閉鎖され他端が開放された筒体から
成る薬剤徐放カートリッジを配水管内に配設し、薬剤徐
放カートリッジと配水管の囲壁との間に隙間を形成する
ことにより、薬剤徐放カートリッジが配水管によって保
護され、外力によって薬剤徐放カートリッジが破損する
等の事故の発生が防止される。
成る薬剤徐放カートリッジを配水管内に配設し、薬剤徐
放カートリッジと配水管の囲壁との間に隙間を形成する
ことにより、薬剤徐放カートリッジが配水管によって保
護され、外力によって薬剤徐放カートリッジが破損する
等の事故の発生が防止される。
【0042】配水管から薬剤徐放カートリッジへ流入す
る水量を調節する水量調節装置を配設することにより、
薬剤の徐放量の調節が可能となる。
る水量を調節する水量調節装置を配設することにより、
薬剤の徐放量の調節が可能となる。
【0043】温水洗浄便座の不使用時に薬剤徐放カート
リッジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止装
置を配設することにより、温水洗浄便座の不使用時に配
水管内の残留水中に薬剤が漏出し、早期に薬剤が用尽さ
れる事態の発生が防止される。
リッジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止装
置を配設することにより、温水洗浄便座の不使用時に配
水管内の残留水中に薬剤が漏出し、早期に薬剤が用尽さ
れる事態の発生が防止される。
【図1】本発明の実施例に係る温水洗浄便座の構成図で
ある。
ある。
【図2】本発明の実施例に係る温水洗浄便座の薬剤徐放
カートリッジの取付状態を示す、前記取付部近傍の断面
図である。
カートリッジの取付状態を示す、前記取付部近傍の断面
図である。
【図3】薬剤徐放カートリッジの性能試験の対象とした
薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッドの断面図であ
る。
薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッドの断面図であ
る。
【図4】差分法による汎用流体解析プログラムを用いた
シャワーヘッド内の流体の流動解析によって得られた、
薬剤徐放カートリッジの開放端近傍の流体の圧力分布と
流速分布とを示す図である。
シャワーヘッド内の流体の流動解析によって得られた、
薬剤徐放カートリッジの開放端近傍の流体の圧力分布と
流速分布とを示す図である。
【図5】差分法による汎用流体解析プログラムを用いた
シャワーヘッド内の流体の流動解析によって得られた、
薬剤徐放カートリッジの開放端での複数の径方向位置に
おける流体の速度の経時変化を示す図である。
シャワーヘッド内の流体の流動解析によって得られた、
薬剤徐放カートリッジの開放端での複数の径方向位置に
おける流体の速度の経時変化を示す図である。
【図6】図3の薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド
の残留塩素除去能力を示す図である。
の残留塩素除去能力を示す図である。
【図7】従来技術に係る薬剤徐放カートリッジ付シャワ
ーヘッドの残留塩素除去能力を示す図である。
ーヘッドの残留塩素除去能力を示す図である。
【図8】図3の薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド
が備える薬剤徐放カートリッジの種々の形態を示す、薬
剤徐放カートリッジの縦断面図である。
が備える薬剤徐放カートリッジの種々の形態を示す、薬
剤徐放カートリッジの縦断面図である。
【図9】薬剤徐放カートリッジの形態の相違が、図3の
薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッドの残留塩素除去
能力に与える影響を示す図である。
薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッドの残留塩素除去
能力に与える影響を示す図である。
A 温水洗浄便座 1 配水管 1a 膨出部 2 ポンプ 3 貯湯槽 4 薬剤徐放カートリッジ 4a 多孔質膜 5 便座本体 6 洗浄ノズル 7 接続金具 8 空気弁 9 水抜弁 10 揺動蓋 21 薬剤徐放カートリッジ付シャワーヘッド 22 第1部分 23 第2部分 24 水抜弁 25 薬剤徐放カートリッジ 25b 多孔質膜
Claims (5)
- 【請求項1】 便座本体と、貯湯槽と、洗浄ノズルと、
貯湯槽と洗浄ノズルとを連結する配水管と、水溶性の液
状の薬剤又は水溶性の薬剤と該薬剤の飽和水溶液とが充
填された空気層を含まない硬質材容器と、硬質材容器に
形成された単一の開口と、該開口を覆う多孔質膜とを有
する薬剤徐放カートリッジとを備え、薬剤徐放カートリ
ッジは前記開口を前記配水管の流路に連通させ、且つ前
記開口を前記流路の上流側へ差し向けた状態で前記配水
管に装着されていることを特徴とする温水洗浄便座。 - 【請求項2】 薬剤徐放カートリッジは配水管の外側に
装着され、薬剤徐放カートリッジの開口近傍部は配水管
内へ差し込まれていることを特徴とする請求項1に記載
の温水洗浄便座。 - 【請求項3】 薬剤徐放カートリッジは一端が閉鎖され
他端が開放された筒体であり、薬剤徐放カートリッジは
配水管内に配設されており、薬剤徐放カートリッジと配
水管の囲壁との間に隙間があることを特徴とする請求項
1に記載の温水洗浄便座。 - 【請求項4】 配水管から薬剤徐放カートリッジへ流入
する水量を調節する水量調節装置を備えることを特徴と
する請求項1乃至3の何れか1項に温水洗浄便座。 - 【請求項5】 温水洗浄便座の不使用時に薬剤徐放カー
トリッジから薬剤が漏出するのを防止する薬剤漏出防止
装置を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
1項に記載の温水洗浄便座。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27970196A JPH09184181A (ja) | 1995-11-02 | 1996-10-22 | 温水洗浄便座 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-308581 | 1995-11-02 | ||
JP30858195 | 1995-11-02 | ||
JP27970196A JPH09184181A (ja) | 1995-11-02 | 1996-10-22 | 温水洗浄便座 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09184181A true JPH09184181A (ja) | 1997-07-15 |
Family
ID=26553450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27970196A Pending JPH09184181A (ja) | 1995-11-02 | 1996-10-22 | 温水洗浄便座 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09184181A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100473883B1 (ko) * | 2000-10-23 | 2005-03-07 | 안영남 | 소독기능을 갖는 변기용 비데장치 |
KR101278757B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2013-06-25 | 고신대학교 산학협력단 | 전립선 강화를 위한 장치 |
KR101278844B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2013-07-01 | 고신대학교 산학협력단 | 전립선 질환 치료 장치 |
KR101426150B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2014-08-04 | 고신대학교 산학협력단 | 전립선 건강을 위한 장치 |
CN109972712A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-07-05 | 中山市国安环保设备有限公司 | 一种厕所的加热清洗用具 |
CN111065604A (zh) * | 2017-08-28 | 2020-04-24 | 松下知识产权经营株式会社 | 药剂供给装置及使用该药剂供给装置的水净化系统 |
-
1996
- 1996-10-22 JP JP27970196A patent/JPH09184181A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100473883B1 (ko) * | 2000-10-23 | 2005-03-07 | 안영남 | 소독기능을 갖는 변기용 비데장치 |
KR101278757B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2013-06-25 | 고신대학교 산학협력단 | 전립선 강화를 위한 장치 |
KR101278844B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2013-07-01 | 고신대학교 산학협력단 | 전립선 질환 치료 장치 |
KR101426150B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2014-08-04 | 고신대학교 산학협력단 | 전립선 건강을 위한 장치 |
CN111065604A (zh) * | 2017-08-28 | 2020-04-24 | 松下知识产权经营株式会社 | 药剂供给装置及使用该药剂供给装置的水净化系统 |
CN109972712A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-07-05 | 中山市国安环保设备有限公司 | 一种厕所的加热清洗用具 |
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