JP2015013267A - 混合撹拌滞留装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薬剤によって化学的処理を行う排水処理装置において、簡便に薬剤の添加量、反応時間、滞留時間を制御でき、省エネルギーで、かつ省スペースな装置を提供する。【解決手段】薬剤によって化学的処理を行う排水処理装置において、原水の送液力のみを利用して薬剤を原水に連続添加し、かつ該送液力により処理タンク内に渦巻き状の水流を発生させることで薬剤を撹拌し、処理タンクの容量により滞留時間を制御することで、薬剤の反応時間を制御する。原水の送液力のみによって生じる原水配管内の動水圧と静水圧によって、薬剤の混合量を制御し、場合によっては隔膜として孔拡散膜を使用することを特徴とする。【選択図】図1

Description


本発明は薬剤を利用して化学的に廃水を処理する装置に関する。詳しくは薬剤を原水に混合し、かつ撹拌、滞留させ、薬剤の化学的反応を効率的に生じさせる排水処理装置に関する。

薬剤により化学的に廃水を処理する場合、単純な薬注ポンプと撹拌タンクの組み合わせが基本的な装置の構成になる。薬剤処理では薬剤処理対象の物質との接触がその化学的反応を利用した処理には欠かせないため、その基本構成物質にさらに物質観の接触の工夫を加えることになる。反応を効率的に行うためには、接触回数、接触時間、反応速度のいずれかあるいはいずれも増加させる必要がある。できるだけ効率的に物質観の混合と接触する回数を増加させるため曝気装置を併用したり、流路を複雑にするなどの工夫が見られる。たとえば「特開2013-031814汚濁排水に凝集剤を添加する新規連続汚濁排水処理装置及び方法」では反応時間を調整するため反応管の容積を工夫している。

薬剤処理装置の創意工夫は、薬剤の反応効率の向上以外に、省エネルギー化、省スペース化も重要な目的となる。たとえば「実登3089604廃水処理装置」の場合、混合手段として渦流化したり、混合部をコイル状にして装置外部に巻きつけたりするなどして工夫している。

さらに低コスト化も既存技術が競っている技術的工夫である。低コスト化とは省エネルギー化、省スペース化の他に省力化を計ることによって生じる経済的効果である。たとえば「特開2003-093803含油排水処理方法」では高度な処理と低コスト化を両立させるため、薬剤処理と膜分離処理を組み合わせ、それらの処理条件を工夫し、課題の解決を試みている。

また、上記のような技術的工夫をし、かつ連続的に、安定的に処理をしなければならない。薬剤処理の場合、連続的・安定的に処理を行うために、薬剤の添加速度や、均質性が重要である。「実登3170674循環型連続式亜臨界水反応処理装置」では循環部の容積と滞留時間に一定の条件設定を与えることで課題の克服を試みている。

特開2013-031814 実登3089604 特開2003-093803 実登3170674

薬剤処理では上記の通り、反応の効率化、省エネルギー化、省スペース化、低コスト化、さらに連続処理、安定的処理が技術課題となる。先行技術文献に見られるような既存技術においては、大型タンクの容積や撹拌方式を工夫することで反応を効率化を図ろうとしているものの、薬剤を均質に混合することが難しく、かつ容積を個別の処理案件に対して設計、製作するとコスト高になりがちである。原水流路を工夫する場合でも同様なことが言え、複雑な流路はコスト高、薬剤混合の均質性障害の原因となる。

既存装置では、原水供給部、混合部、反応部、循環部あるいは撹拌部、および滞留部と、それぞれ個別に駆動装置を用いている場合が多く、省エネルギー化あるいは低コスト化上の技術課題である。

省スペース化を、上記のような反応効率化、省エネルギー化、低コスト化と両立させるためには、駆動装置のみならず、供給部、混合部、反応部、撹拌部をできるだけ複合させた処理方法が必要であり、処理メカニズム、処理機構の複合化が課題である。

薬剤処理における、反応の効率化、省エネルギー化、省スペース化、低コスト化、さらに連続処理、安定的処理のいずれも両立できる処理法を探索するために、あらゆる処理方策の個別の検討、およびそれらの複合化など鋭意開発する過程において、まず初段に必ず必要となる原水送液時に発生する送液力は流体に対して位置のエネルギーと運動エネルギーを与える。このエネルギーを利用することが重要であるとの着想を得た。すなわち流れる液体が持つ位置のエネルギーと運動エネルギーとを溶液混合部や撹拌部のエネルギーへと変更させることで従来技術の持つ問題点を解決できることを発見し本発明に至った。その開発方針のもとでさらに開発を続けた結果、送液力を失わせることなく、その力を利用した薬液の混合方法、および混合、撹拌、滞留(反応促進)を行う最適な処理機構の発明に辿りついた。多数の処理技術、処理方案によって、無数の組み合わせが存在する中で、送液力の利用に重点を置くことにより、薬液混合、撹拌部における最適な処理機構の複合化方案が発見された。

原水を送液するために負荷された力(これを送液力と呼称)は、送液ポンプの駆動力、原水タンクの位置により得られる位置のエネルギーと静水圧、および落下速度によって得られる動水圧も送液力の一部である。あるいは原水タンクへ流入する送液力もその流体の送液力の一部を構成する。その送液力をできるだけ減衰させることなく、薬液混合部、撹拌部、滞留部に利用する。たとえば、薬液混合部においては、送液力によって得られる送液速度を高める(流れの断面積を小さくする)ことにより静水圧を低めて大気圧以下(負圧)を発生させ、液速度を高めた箇所に枝管的に連結された薬液配管から原水配管に薬液を導入することができる。これによって薬液混合部ではエネルギーの追加供給が不要となる。

薬液が供給された原水は、そのまま送液力をできるだけ維持したまま撹拌部へ流れ込み、同じく送液力をできるだけ失わせることなく処理タンク内で渦巻き状に噴射され、撹拌される。撹拌された原水は送液力をできるだけ失わずに位置エネルギーとして保持できる高さに送られ、そのままゆっくりと位置エネルギーを消費しつつ滞留部へと送られる。分岐管を介して原液中に薬液を吸引して混合液の流れとなる。この流れの持つ送液力を反応部での成分の拡散を有効に働かせるための対流として利用したり、あるいは撹拌部でのタンク内で有効な撹拌が起こる力として利用される。すなわち送液力を変化して動圧力とする。そのために混合液の流路を狭めることによる流速を高める。送液力を有効に使用するためには動水圧として利用されている流路上の長さを極小化していることが重要である。混合液の流れで流路をせまくして液速度を高めて次工程の処理タンクでの反応や撹拌を有効に行うためにタンク内の円筒部の接線方向に混合液の流線を描くように設計することが渦巻き状の水流発生に好適である。

滞留部に使用される資材は、大量に生産されている既存の各種径のパイプ状配管を利用するものであり、かつ中央部に位置する撹拌部の周囲にデッドスペースが生じることなく配列される。これによって、最も低コストに、かつ最も省スペースな複合化処理機構を得ることができた。

特に小規模処理装置の場合、たとえば小規模農場、植物工場の排水処理の場合は、原水の送液力から得られる駆動力によって十分に処理機構に必要なエネルギーが得られ、なおかつ省スペース化が達成できる。たとえば次亜塩素酸を供給する場合、薬液混合部にアスピレーターを用い、原水供給配管内に送液力によって得られる動水圧と負圧(静水圧)によって次亜塩素酸が原水内に混合することができる。

次亜塩素酸は酸化力を持つ次亜塩素酸イオンに水中にて接触しなければ対象物を酸化することができない。そのため撹拌部においては混合部の小さな配管径から噴射される勢いを利用して大きな配管内において渦巻き流を発生させ、次亜塩素酸イオンと処理対象物との接触機会を増やし、反応を促進させる。

滞留部でも、残留する次亜塩素酸イオンといった薬剤成分と処理対象物質の均質な混合状態を維持したまま、かつ反応速度を維持するため、各種管径の配管をできるだけ流路が狭くなるように積層させる。滞留部では、原水の位置エネルギーを徐々に減衰させながら流路内を出口へと移動し、放出される。

混合部における原液への薬液混合量は、場合によってごく微量になることもある。その場合でも混合部に孔拡散膜分離を利用することで、高コストな微量薬液ポンプを使用することなく、送液力を用いて混合することができる。孔拡散膜分離とは平均孔径が10 nm以上で10μm以下の空孔率50%以上で90%以下の再生セルロース製多孔膜を用いて膜間差圧が0.05気圧以上0.2気圧以下の条件で、物質の分離の主たる駆動力が濃度勾配(すなわち拡散)であり、原液が膜面に平行に流れその際の流れによるひずみ速度が2/sec以上である条件で起こる膜分離である。孔拡散は定常孔拡散を特別な条件で実現する場合の孔拡散として含む。該孔拡散法膜分離では膜中の孔を通過する物質は粒子径が小さい成分が選択され、そのため膜中の孔を目詰まりさせることはほとんど起こらない。膜を構成する素材の実体部を拡散する溶解拡散とは異なり、孔拡散は膜の孔内部を満たす液体(通常水)中を拡散する。両拡散のいずれが起こっているかは拡散の見かけの活性化エネルギーを測定すれば明らかである。孔拡散の場合には0 ~ 4 kcal/moleである。混合部が孔拡散分離膜を用いることにより薬剤の未溶解成分や分散体として存在する成分を除去することが可能となり薬剤の作用の確実性が高まり、均一に混合することが可能である。

本発明を採用することにより、農業排水、植物工場排水、あるいは小規模工場排水など低コストに処理しなければならない排水処理が可能となる。また、装置の設置スペースや、処理に掛けられる電力、メンテナンスに掛けられる時間などが限られる場合に有効な手段となり、排水を、低コストに、省スペースに、省エネルギーに処理でき、簡便に処理装置を運転することができる。

装置概略図

原水入口1より原水を導入する際に、原水ポンプ等を用いて十分な送液力を与えつつ、混合部3へ導入する。送液力を与える原動力は、ポンプに限られるものではなく、たとえば原水タンクの位置により得られる静水圧および落下速度によって得られる動水圧、あるいは原水タンクへ流入する送液力の利用などによって得てもよい。

混合部3では、薬液2を導入するための配管が接続されており、接続部位には、薬液2を原水側に導入するための、たとえば細孔、アスピレーターあるいは孔拡散膜などが設置されている。細孔の場合は、薬液の徐放に十分な小さな孔であればよく、その孔の形状は動水圧と静水圧を利用できる形状であればよい。アスピレーターの場合は、アスピレーターの主管に原水入口1が接続され、副管には薬液2の配管が接続されている。原水の送液力によって生じるアスピレーター内の動水圧および静水圧によって薬液が原水側に導入、混合される。原水の処理容量によってアスピレーターを複数並列に設置したり、あるいは余分な原水をバイパスして混合部を経ずに撹拌部4へ直接導入してもよい。

孔拡散膜を混合部に使用する場合には、原水側配管内部に、原水流れに平行になるように孔拡散膜を隔膜として設置する。隔膜を隔て、原水側を1次側とし、薬液側を2次側と呼ぶ。原水は1次側においてひずみ速度が2/秒以上になるように送液する。原水の送液力によって、孔拡散膜を隔てて1次側と2次側に膜間差圧が生じる。膜間差圧は1次側において負圧、2次側において陽圧となる。膜間差圧を0.05気圧から0.5気圧、望ましくは0.05気圧から0.2気圧に調整することによって、孔拡散膜から所定の薬液が原水側に徐放される。

本発明で徐放用部品として使用する孔拡散膜は、孔拡散あるいは流導分別膜分離が可能な孔特性を持つ分離膜が一般的で、平均孔径5nm以上100μm以下、望ましくは平均孔径10nm〜10μmで、空孔率40%以上90%以下、膜厚1μm以上3mm未満の親水性高分子である再生セルロース膜で、膜の再生の容易さと、目詰まりの起こりにくさが特徴である。平均孔径が1μmを超える場合にはセルロース製のろ紙状物や再生セルロース製の不織布を用いる場合もある。平均孔径が2nm未満であれば溶解・拡散機構による寄与が大きく、拡散係数が小さくなりすぎる。空孔率の上限は90%以下であり、これを超えると膜の力学的性質の低下が著しく、ピンホールなど欠陥の発生確率も高くなる。膜厚は望ましくは30μm以上で、膜厚を厚くすることで膜の強度、取り扱いやすさが増し、ピンホールの発生が減少する点から微生物除去にも効果的である。孔拡散膜の平均孔径は「粘度・膜厚・濾過速度/膜間差圧・空孔率」の平方根で与えられる。ここで濾過速度は一平方メートル当りの純水の濾過速度でml/minの単位で測定され、膜厚はミクロン単位、粘度はセンチポイズ、膜間差圧はmmHg単位で、空孔率は無次元単位である。この際の平均孔径はnm単位となる。空孔率は「1−膜の密度/素材高分子の密度」で与えられる。膜の密度は「膜の重量/膜の面積*膜の厚さ」で算出される。素材高分子の密度は空孔率0%の時の膜の密度で、これはすでに文献で与えられている。多層構造膜とは膜の断面方向から電子顕微鏡で観察すると10〜1000nmの厚さの層が認められ、膜の表面からの観察では網目状または粒子間の隙間が孔として、また粒子相互は融着した様子が観察される膜である。

本発明で使用する孔拡散膜は親水性素材である再生セルロース製の膜あるいはろ紙状物あるいは不織布であり、製膜法として湿式または乾式のミクロ相分離法で作製される。例えば多孔性アセテート膜を作成しこれを0.1規定の苛性ソーダでケン化処理することによって作製できる。アセテート膜の製法は上出健二,真鍋征一,松井敏彦,坂本富男,梶田修司,高分子論文集,34巻3号205頁〜216頁(1977年)に与えられている。この方法により0.01〜数ミクロンの平均孔径を持つ多孔性膜が得られ、膜厚は20μm〜数mmまで可能である。

1次側と2次側との静水圧の差が該孔拡散膜の平均孔径によって指定される圧力以下となるように原水を供給する。該静水圧の差△Pは次式で与えられる。「 △P≦kdDη/r 2 」ここでdは膜厚、Dは薬液の拡散係数、ηは分離対象とする液体の粘度rは平均孔径、kは膜の孔構造を反映した定数で非多層構造膜では4000、多層構造膜では2×10である。ひずみ速度τは次式で与えられる。「τ=V/T (/秒)」ここでVは流速(mm/秒)、Tは流路幅(mm)である。ひずみ速度の条件は薬液の種類によるが、2/秒以上、および静水圧を0.05気圧以上に設定することによって穏やかに徐放することができる。

薬液と混合された原水は撹拌部4に導入され、送液力を利用して噴射される。噴射された原水は撹拌部内において渦巻き状に流れながら十分に撹拌され、順次下部へ移動する。

撹拌部下部において、原水は滞留部5へ移動する。滞留部は、各種管径の配管が横方向に積層されるように設置されており、互いの管壁間が流路となる。管壁間隔は10mm以上500mm以下、望ましくは50mmになるように設置する。原水はゆるやかに撹拌部下部から、その外側の配管との間(管壁間がなす流路)を水頭圧(位置エネルギー)によって上方向に流れ、上端に達すると、今度はさらにその外側の配管との間(管壁間がなす流路)を下方向に流れる。最も外側の流路に達した原水は処理水出口6から順次排出される。これによって原水は、極力互いに混ざり合うことなく、混合部で混合された薬液と反応しながら、容積を最大限に活用しつつ処理される。

シイタケ工場の排水を原水とした。原水は外観が茶褐色の透明の液体であり、粒径1mm〜5mm程度の異物が混入している。当該原水を組み上げポンプとして汚泥水中ポンプSP-150BN(寺田ポンプ製作所製)を用いて5L/分の速度で装置に送液した。

混合部にはオールテフロンアスピレーター(フロン工業製、テフロンはデュポン社が所有する商標です)を設置し、その主管側に原水を、副管側に次亜塩素酸水(約14%)を導入するための配管を接続した。薬液としての次亜塩素酸水の導入速度はアスピレーターよりも上流側に設置したTFニードルバルブ(東京硝子器械社製)によって調節し、その結果約10ml/分の割合で原水に導入された。

撹拌部は塩化ビニル製VU管(1)(VU75、管内径83mm外径89mm)からなり、その上部から原水を円管内周方向に、渦巻き状の流れを形成させながら噴射させた。原水は十分に撹拌されながら水頭圧によって撹拌部下部へ導入された。10分経過後、原水の茶褐色は徐々に薄くなり始めた。

滞留部は塩化ビニル製VU管(2)(VU150、管内径154mm外径165mm)と塩化ビニル製VU管(3)(VU250、管内径250mm外径267mm)からなり、前段の撹拌部をなす塩化ビニル製VU管(1)(VU75、管内径83mm外径89mm)の外側にVU管(2)、さらにその外側にVU管(3)を覆い重ねるように設置し、それぞれのVU管の管壁間隔を滞留部流路として形成した。当該流路は32.5mmおよび42.5mmである。前段の撹拌部にて薬液と十分に混合された原水は、ゆるやかに撹拌部下部から、その外側の配管との間(管壁間がなす流路)を水頭圧(位置エネルギー)によって上方向に流れ、上端に達すると、今度はさらにその外側の配管との間(管壁間がなす流路)を下方向に流れた。最も外側の流路に達した原水は処理水出口6から順次排出された。茶褐色が減退色した原水が処理水出口6において確認された。

実施例1における混合部として、アスピレーターではなく孔拡散膜を利用し、その他の部位は実施例1と同様とした。孔拡散膜として再生セルロース製孔拡散膜(セパシグマ社製、平均孔径500nm、空孔率85%、膜厚100μm)を使用した。

この孔拡散膜を、20mm角に切り取り、1次側配管内側にナイロンメッシュを支持体としてセットした。次亜塩素酸水の導入速度は混合部よりも上流側に設置したTFニードルバルブ(東京硝子器械社製)によって調節し、その結果約10ml/分の割合で原水に導入された。

混合部以降は実施例1と同様に撹拌部、滞留部を経た原水は処理水出口6から順次排出された。茶褐色が減退色した原水が処理水出口6において確認された。

薬剤を添加して行う化学的反応を利用した工程全般に利用でき、主に水処理、農業用水処理、工業プロセス、あるいは排水処理に関しては農業排水処理、下水処理、浸出水処理などに利用することができる。特に農業排水処理、植物工場排水処理、僻地下水処理、小規模工場排水処理など低コスト、省スペース、省エネルギー、簡便性が求められる処理に利用できる。

1,原水入口
2,薬液入口
3,混合部
4,撹拌部
5,滞留部
6,処理水出口

Claims (4)

  1. 薬剤を用いた化学的処理を利用した排水処理装置において、原水の送液力を利用し、送液配管内に設けた分岐管の位置での流速を高めることによって負圧を発生させ、分岐管を介して薬剤を吸引し原水へ添加し、薬剤混合量が原水配管内の動水圧と静水圧によって制御され、さらに混合された液体(混合液と略称)を処理タンクに投入する際に、混合液の持つ送液力を変換して動圧力としてこれを液流速として利用し、該液流速を処理タンク内の内筒部の接線方向に流出させることで渦巻き状の水流を発生させることで薬剤を撹拌することを特徴とする混合撹拌滞留装置。
  2. 請求項1において、装置の用途が農場あるいは植物工場の排水処理である混合撹拌滞留装置。
  3. 請求項1において、分岐管を介して生じる混合部にアスピレーター、あるいは分子および粒子の拡散速度の差を主に利用して薬剤を徐放する孔拡散膜を利用する混合撹拌滞留装置。
  4. 請求項1あるいは3で、混合部に薬剤の徐放用の孔拡散膜を利用する混合撹拌滞留装置において、孔拡散膜が再生セルロース製であり、原水配管内の原水のひずみ速度が2/秒以上の状態であり、孔拡散膜に負荷される膜間差圧が0.05〜0.2気圧であることを特徴とする混合撹拌滞留装置。
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