JP6846137B2 - 泡立て用液状乳の製造方法、泡状乳の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は液状乳の処理方法、および泡立て用液状乳の製造方法に関する。
近年、コーヒーの液面上に牛乳を泡立てた泡が載ったカプチーノやカフェラテが人気を博している。
下記非特許文献1は、全乳を均質化し、間接加熱殺菌法であるHTST法で加熱殺菌処理した後に発泡させた泡に関するもので、発泡温度および均質化圧力が泡沫特性に影響を及ぼすことが示されている。
K.Borcherding et al.「Effect of milk homogenisation and foaming temperature on properties and microstructure of foams from pasteurised whole milk」 LWT−Food Science and Technology,vol.41,2008,p.2036−2043
カプチーノやカフェラテ等における泡層は飲用特性に重要な役割を果たしており、ふんわりとした泡層が持続されること(泡沫の保持安定性)が求められる。
本発明は、起泡性に優れるとともに、泡沫の保持安定性が良好な液状乳を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性を向上させる処理方法であって、乳脂肪分1.2〜5.3質量%および無脂乳固形分5〜14質量%を含む液状乳を、インフュージョン式の直接加熱法により110〜150℃で2〜6秒間加熱処理した後、均質化処理後の脂肪の平均粒子径が0.8μm以下となる圧力で均質化処理する、液状乳の処理方法。
[2]乳脂肪分1.2〜5.3質量%および無脂乳固形分5〜14質量%を含む液状乳を、加熱処理した後に均質化処理して、泡立て用液状乳を製造する方法であって、前記加熱処理を、インフュージョン式の直接加熱法で行い、加熱温度を110〜150℃、加熱時間を2〜6秒間とし、前記均質化処理における均質化圧力を前記泡立て用液状乳中の脂肪の平均粒子径が0.8μm以下となる圧力とする、泡立て用液状乳の製造方法。
[3]前記泡立て用液状乳が、4〜90℃の飲料の液面上に泡層を形成する用途に用いられる、[2]に記載の泡立て用液状乳の製造方法。
本発明によれば、起泡性に優れるとともに、泡沫の保持安定性が良好な液状乳が得られる。かかる液状乳は泡立て用液状乳として好適である。
本発明は、液状乳を加熱処理した後に均質化処理する、液状乳の処理方法である。
また本発明は、液状乳を加熱処理した後に均質化処理して、泡立て用液状乳を製造する方法である。
<液状乳>
本発明における液状乳は、乳脂肪分および無脂乳固形分を含む。乳脂肪分および無脂乳固形分を除いた残部は水である。
液状乳に対する乳脂肪分の含有量は1.2〜5.3質量%であり、1.2〜4.5質量%が好ましい。乳脂肪分の含有量が上記の範囲であると、液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性の向上効果が充分に得られやすい。
液状乳に対する無脂乳固形分の含有量は5〜14質量%であり、8〜10.1質量%が好ましく、8〜8.9質量%がより好ましい。
液状乳は、乳由来の原料と、必要に応じて水を用いて調製される。乳由来の原料としては、生乳、クリーム、バター、脱脂乳、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、全粉乳、濃縮乳、練乳、タンパク質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、および/または調整粉乳等が挙げられる。乳由来の原料は加熱処理が施されたものでもよく、未加熱のものでもよい。
<加熱処理>
一般に乳製品の加熱処理方法としては、被処理液と加熱媒体である蒸気とを直接接触させる直接加熱法と、被処理液と加熱媒体(蒸気または熱水)とを隔壁を介して熱交換させる間接加熱法とがある。
本発明において、液状乳の加熱処理はインフュージョン式の直接加熱法により行う。インフュージョン式の直接加熱法は、蒸気を充満させた容器の中に液状乳を放出する方法であり、公知の装置を用いて行うことができる。
具体的には、まず、液状乳を予備加熱して中間温度まで上昇させ、次いで、加圧蒸気を充満させた加熱容器の内部に液状乳を放出する。この際に、液状乳は蒸気と接触して蒸気が液状乳の中に流入するため、所定の温度(加熱温度)に加熱される。加熱された液状乳は、所定の長さの保持管を通過することで、加熱温度に所定時間(加熱時間)保持されて加熱処理される。その後、加熱された液状乳は吸引室に送られる。吸引室は所定の陰圧になるように吸引されており、このため、送られた液状乳は減圧沸騰し、それにより前記加熱時に流入した蒸気が抜かれるとともに、温度が低下し、加熱前の中間温度付近まで温度降下する。その後、冷却する。
加熱温度は、110〜150℃であり、120〜140℃が好ましい。
加熱時間は、2〜6秒間であり、2〜4秒間が好ましい。
加熱温度が上記の範囲であると、液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性の向上効果が充分に得られやすい。
インフュージョン式の直接加熱法は、例えばプレート式などの間接加熱法に比べて、液状乳の加熱および冷却が急速に行われる。具体的には、中間温度から加熱温度への温度上昇、および加熱温度から中間温度への温度降下が瞬時に行われる。一方、間接加熱法では、予備加熱を行った後、熱交換により所定の加熱温度まで漸次温度を上昇させ、所定時間保持した後、熱交換により漸次温度を降下させる。
液状乳の加熱および冷却が急速に行われることで、液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性が向上する。
<均質化処理>
液状乳の均質化処理とは、液状乳中の脂肪が微細化されるような力を加える処理を意味する。均質化処理は、ホモジナイザーなど公知の装置を用いて行うことができる。
均質化圧力が高いほど、処理後の液状乳中の脂肪の粒子は小さくなる。ここで、均質化圧力は処理後の液状乳中の脂肪の平均粒子径が目的の値となるように設定される。なお、好ましい均質化圧力は、均質機の種類、液状乳の処理流量、液状乳の温度(均質化温度)等の製造条件によっても異なるが、例えば0MPaを超え、50MPa以下の範囲で設定することが好ましい。
<脂肪の平均粒子径>
脂肪の平均粒子径は、レーザー回折式の粒度分布計によって測定されるメジアン径で表される平均粒子径である。例えば、レーザー回折式粒度分布計(LA−500、堀場製作所製)によって測定することができる。
最終製品として得られる液状乳(泡立て用液状乳)中の脂肪の平均粒子径は0.8μm以下であり、0.7μm以下が好ましく、0.6μm以下がより好ましい。該脂肪の平均粒子径が上記の上限値以下であると、液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性の向上効果に優れる。該脂肪の平均粒子径の下限値は特に限定されないが、実質的に製造可能な範囲としては0.4μm以上程度である。
<泡立て用液状乳>
上記特定の加熱処理および均質化処理が施された液状乳は、該液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性に優れる。
このような液状乳は、泡立てて使用される泡立て用液状乳として好適である。例えば、4〜90℃の飲料の液面上に泡層を形成する用途に用いられるための泡立て用液状乳として好適である。該飲料の温度は泡層を形成する直前の温度である。
飲料の例としては、コーヒーを含むコーヒー飲料、ココアを含むココア飲料、チョコレートを含むチョコレート飲料、または抹茶を含む抹茶飲料等が挙げられる。
本発明によれば、起泡性に優れるとともに、泡沫の保持安定性が良好な液状乳が得られる。例えば、同じロットの液状乳であっても、本発明における特定の加熱処理および均質化処理を行うことによって泡沫の保持安定性が向上する。
具体的には、後述の動的フォームアナライザーを用いて起泡させたときに、充分な泡の高さを有し、かつ気泡数の経時的な減少が少ない液状乳を得ることができる。
ここで、泡の高さが高いことは起泡性が良好であることを意味する。また、一定視野において気泡数が多いことは泡が小さいことを意味する。さらに、気泡数の経時的な減少が少ないことは、泡の合一や、泡の消滅が生じ難く、泡のきめ細かさが良好に維持されることを意味する。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<測定方法・評価方法>
[泡の高さ・気泡サイズ・気泡数]
測定装置として動的フォームアナライザー(Dynamic Foam Analyzer (DFA−100)、KRUSS社製)を使用した。
前記動的フォームアナライザーの直径40mmのガラスシリンダーに50ml、60℃の液状乳サンプルを注入し、シリンダー底面に取り付けられた多孔質のガラスフィルター(品番:G3、細孔径16〜40μm)を通して、0.3L/分の速度で18秒間空気を送り込むことで起泡させた。
起泡終了直後の泡の高さ(泡の高さの最大値)および泡の高さの経時変化をシリンダー側面の検出部にて測定した。付属のCCDカメラを用いた一定視野の画像分析により、起泡終了直後の気泡サイズ(気泡サイズの最小値)と気泡数(気泡数の最大値)、および気泡サイズと気泡数の経時変化を測定した。画像分析は基底部からの高さが65mmの位置の画像を対象とした。
[官能評価]
(泡の食感の評価)
泡の食感の評価は、ミルクフォーマー&カップ(スターバックスコーヒージャパン社製)を使用して評価サンプルを調製し、評価を行った。
前記ミルクフォーマー&カップのカップ部分に100ml、60℃の液状乳サンプルを入れ、ミルクフォーマー部をセットして30秒間撹拌して起泡させた。
6人の専門パネラーが、起泡終了から30秒後の泡を試食し、泡の弾力を基準サンプルと比較し下記の基準で点数評価した。6人の平均点を評価結果とした。なお、泡の弾力の評価と、泡の滑らかさの評価とは同じ傾向にあり、泡の弾力が優れる場合は、泡の滑らかさも優れていた。
−3点:基準サンプルより著しく劣る。
−2点:基準サンプルより大きく劣る。
−1点:基準サンプルより劣る。
0点:基準サンプルと同等。
1点:基準サンプルより優れる。
2点:基準サンプルより大きく優れる。
3点:基準サンプルより著しく優れる。
(泡沫の保持安定性の評価(1):ミルクのみ)
前記ミルクフォーマー&カップのカップ部分に100ml、60℃の液状乳サンプルを入れ、前記ミルクフォーマー部をセットして30秒間撹拌して起泡させた。
起泡終了から30秒後の泡の外観と、10分後の泡の外観とを比較し、下記の基準で評価した。
A:泡の外観が良好に保たれている。
B:わずかに泡が崩れている。
C:泡が崩れている。
D:大きく泡が崩れている。
E:非常に大きく泡が崩れている。
(泡沫の保持安定性の評価(2):カプチーノ)
全自動コーヒーマシンDISTRO II プレミアータ(ベーエムエフジャパン社製)使用して評価サンプルを調製し、評価を行った。
前記全自動コーヒーマシンのミルク供給部に、20℃の液状乳サンプルをセットし、カプチーノを製造した。
製造直後の泡の外観と、10分後の泡の外観とを比較し、下記の基準で評価した。
A:泡の外観が良好に保たれている。
B:わずかに泡が崩れている。
C:泡が崩れている。
D:大きく泡が崩れている。
E:非常に大きく泡が崩れている。
[例1]
加熱処理装置としては、能力200リットル/hのインフュージョン式直接加熱機を使用した。均質化装置はインフュージョン式直接加熱機に付属しているホモゲナイザー(APV社製)を用いた。
液状乳は、乳脂肪分の含有量が3.7質量%、無脂乳固形分の含有量が8.7質量%である生乳を用いた。
前記液状乳は、加熱温度130℃、加熱時間2秒間で加熱処理した後、均質化圧力14MPaで均質化処理した。
前記処理後に得られた液状乳サンプルについて、動的フォームアナライザーを用いた分析により、起泡終了直後の泡の高さ(最大値)、気泡数(最大値)、気泡サイズ(最小値)、およびこれらの経時変化を測定した。
これらの結果を表1に示す。表中の「INF」はインフュージョン式の直接加熱法を用いたことを示す(以下、同様)。
[例2]
本例は、加熱処理装置として、プレート式間接加熱機を使用した比較例である。均質化装置は例1と同じホモゲナイザー(APV社製)を用いた。また、例1と同じロットの液状乳を用いた。
前記液状乳は、加熱温度130℃、加熱時間2秒間で加熱処理した後、均質化圧力14MPaで均質化処理した。
前記処理後に得られた液状乳サンプルについて、例1と同様の測定を行った。これらの結果を表1に示す。表中の「PLT」はプレート式の間接加熱法を用いたことを示す(以下、同様)。
Figure 0006846137
表1の結果に示されるように、泡の高さは例1と例2とでほぼ同等であるが、気泡数の最大値は例2よりも例1の方が有意に多い結果となった。
また、例2よりも例1の方が、15分後の気泡数が有意に多く、泡沫の保持安定性に優れる結果となった。
さらに、例2よりも例1の方が、15分後の気泡サイズが有意に小さく、きめ細かい泡が良好に保持された。
これらの結果より、プレート式の間接加熱法(例2)よりもインフュージョン式の直接加熱法(例1)の方が、液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性を向上させる効果に優れることが明らかとなった。
[例11〜14]
例11〜14は、例1と同じインフュージョン式直接加熱機およびホモゲナイザーを用いて処理した。
液状乳は、乳脂肪分の含有量が3.7質量%、無脂乳固形分の含有量が8.7質量%である生乳を用いた。
前記液状乳は、加熱温度130℃、加熱時間2秒間で加熱処理した後、均質化処理した。均質化処理における均質化圧力を表2に示す通りに変更しながら、4種類の液状乳サンプルを調製した。なお、加熱処理における中間温度および中間温度に保持する時間は例1と同じに設定した。
前記処理後に得られた液状乳サンプルについて、脂肪の平均粒子径を測定した。
また、前記の方法により、泡沫の保持安定性および泡の食感を評価した。泡の食感の評価においては、例11を基準サンプルとした。また、動的フォームアナライザーを用いた分析により、起泡終了直後から15分後の気泡数を求めた。結果を表2に示す。
[例15〜18および例19〜22]
加熱温度、加熱時間、均質化圧力を表2に示す通りに変更した以外は、例11〜14と同様にして液状乳サンプルを調製した。加熱処理における中間温度および中間温度に保持する時間は例1と同じに設定した。
表2に記載の項目について、例11〜14と同様にして測定および評価を行った。泡の食感の評価においては、例11を基準サンプルとした。結果を表2に示す。
Figure 0006846137
その結果、表2に示されるように、液状乳をインフュージョン式の直接加熱法で加熱処理した後の均質化圧力を、脂肪の平均粒子径が0.7μmとなる圧力とした例12、16、20は、均質化処理後の脂肪の平均粒子径が1.2μmである例11、15、21に比べて泡沫の保持安定性が顕著に向上した。また、均質化圧力が高い方が泡の食感に優れていた。
[例31〜34]
例31〜34は、例1と同じインフュージョン式直接加熱機およびホモゲナイザーを用いて処理した。
液状乳は、乳脂肪分の含有量および無脂乳固形分の含有量が表3に示すものを用いた。乳脂肪分および無脂乳固形分以外は水である。液状乳はいずれも未加熱のものを用いた。
表3に示す条件で加熱処理および均質化処理を行い、各例の液状乳サンプルを得た。
前記処理後に得られた液状乳サンプルについて、脂肪の平均粒子径を測定した。
また、前記泡沫の保持安定性の評価方法((1):ミルクのみ)と同様にして、起泡終了直後、10分後、および15分後の泡の外観を5段階評価(A〜E)した。また、動的フォームアナライザーを用いた分析により、起泡終了直後の泡の高さ(最大値)と気泡数(最大値)、およびこれらの経時変化を調べた。結果を表3に示す。
Figure 0006846137
その結果、表3に示されるように、液状乳の乳脂肪分含有量によって泡沫特性が変化し、特に乳脂肪分が1.2質量%以上の範囲で、泡沫の保持安定性が優れていた。
また、未加熱の脱脂乳(乳脂肪分0.2質量%、無脂乳固形分8.3質量%)について例31〜34と同じ条件で加熱処理および均質化処理を行い、得られた液状乳サンプルの泡沫の保持安定性を同様に評価したところ、起泡終了直後の評価はC、10分後の評価はD、15分後の評価はDであった。
[例41]
例41は、液状乳として、生乳ではなく、乳由来の原料の混合物を用いた例である。
本例は、例1と同じインフュージョン式直接加熱機およびホモゲナイザーを用いて処理した。
なお、前記液状乳は、脱脂濃縮乳23.5質量%、脱脂粉乳0.76質量%、バター3.79質量%、および溶解水71.95質量%の混合液を用いた。前記液状乳の調製に用いた乳由来の原料はいずれも未加熱のものを用いた。
液状乳を表4に示す条件で加熱処理した後、均質化処理した。
前記処理後に得られた液状乳サンプルについて、脂肪の平均粒子径を測定した。また、動的フォームアナライザーを用いた分析により、起泡終了直後の泡の高さ(最大値)と気泡数(最大値)、およびこれらの経時変化を測定した。結果を表4に示す。表4に示す気泡数は5回測定を行った平均値である。
[例42]
例42は、プレート式の間接加熱法を用いた例であり、例41に対する比較例である。本例は、例2と同じ装置を使用した。
例41と同じ液状乳を、表4に示す条件で加熱処理した後、均質化処理した。
前記処理後に得られた液状乳サンプルについて、脂肪の平均粒子径を測定した。また、動的フォームアナライザーを用いた分析により、起泡終了直後の泡の高さ(最大値)と気泡数(最大値)、およびこれらの経時変化を測定した。結果を表4に示す。表4に示す気泡数は5回測定を行った平均値である。
Figure 0006846137
その結果、表4に示されるように、泡の高さは例41と例42とでほぼ同等であったが、気泡数の最大値は例42よりも例41の方が有意に多い結果となった。
また、例42よりも例41の方が、15分後の気泡数が有意に多く、泡沫の保持安定性に優れる結果となった。
これらの結果に示されるように、乳由来の原料および水を混合して調製した液状乳においても、プレート式の間接加熱法よりもインフュージョン式の直接加熱法の方が、液状乳を泡立てて形成される泡の保持安定性を向上させる効果に優れることが明らかとなった。

Claims (2)

  1. バター及びクリームから選ばれる1種以上と、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳及び脱脂乳から選ばれる1種以上と、必要に応じた水を混合して、乳脂肪分1.2〜3.5質量%および無脂乳固形分8〜10.1質量%を含む液状乳を調製し、
    前記液状乳をインフュージョン式の直接加熱法により110〜150℃で2〜6秒間加熱処理した後、均質化処理後の脂肪の平均粒子径が0.8μm以下となる圧力で均質化処理する、泡立て用液状乳の製造方法。
  2. バター及びクリームから選ばれる1種以上と、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳及び脱脂乳から選ばれる1種以上と、必要に応じた水を混合して、乳脂肪分1.2〜3.5質量%および無脂乳固形分8〜10.1質量%を含む液状乳を調製し、
    前記液状乳をインフュージョン式の直接加熱法により110〜150℃で2〜6秒間加熱処理した後、均質化処理後の脂肪の平均粒子径が0.8μm以下となる圧力で均質化処理して泡立て用液状乳を製造し、前記泡立て用液状乳を泡立てる、泡状乳の製造方法。
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