JP6835509B2 - バルブ及びそれを用いた吐出容器 - Google Patents

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Description

この発明は、外容器内に収容される内容器に取り付けられるバルブ及びそれを用いた吐出容器に関する。
特許文献1には、外容器に充填された加圧剤の圧力で内容器を収縮させ内容物を吐出する吐出製品において、ステムなどを収容する内筒と、外容器の開口部を塞ぐ外筒とを一体に成形したハウジングを用いることが開示されている。このようなハウジングは、原材料の削減や組立作業の簡素化を図ることができるといったメリットがある反面、内筒と外筒との間に、加圧剤によって収縮しない空間が形成されるため、この部分に気体が溜まるといった問題がある。
特許文献2ではその問題を解決するため、バルブ内に内容物(原液)を取り込むための導出部(取込口)を上に移動させる、具体的には、下端に開口を有するハウジングの下部を、上端に開口を有するカップ状のハウジングカバーで囲むことで、ハウジングの外面とハウジングカバーの内面との間に、ハウジングカバーの開口部からハウジングの上流側の開口部まで続く通路を形成し、ハウジングカバーの開口部を実質的な原液の取込口として機能させて、ハウジングの内筒と外筒との間に溜まった気体を排出できるようにしている。そして、例えば製品出荷前に予め一定期間バルブを作動(開放)させることで気体を外部に排出している。
特開2015−107809号公報 特開2015−209245号公報
ただ、内容器内に気体が溜まる原因としては、加圧剤が内容器を透過したり、原液自体から気体が発生する等、ある程度時間が経ってから生じるものもあり、特に、原液がクリームやゲルなどの粘性内容物である場合は、粘性内容物中に気体が気泡の状態で分散しやすいため、出荷前に排出するだけでは十分とは言えなかった。
内容器内に溜まった気体はやがて原液とともに吐出されることになるが、ハウジングの外面とハウジングカバーの内面との間に形成された通路は細く、流路面積もほとんど変化しないことから、通路を流れる気体は一体のまま(大きな塊のまま)ハウジング内に流れ込むことになる。また、内容器内の気体は加圧剤の圧力によって圧縮された状態であり、ステム孔を通過すると、加圧剤による加圧下から大気圧下に移行し急激に膨張することから、吐出部材の通路内で勢いを増すことになり、原液を勢いよく吹き飛ばすなど、原液の吐出状態が安定しないといった問題があった。
そこで本発明は、原液の吐出不良を抑制することができるバルブ及びそれを用いた吐出容器の提供を目的とする。
本発明のバルブは、外容器10に充填された加圧剤Pの圧力で収縮し粘性内容物Cを吐出する内容器20用のバルブであって、内容器20内の内容物Cを取り込む導出部から内容物Cを外部に吐出するステム孔42aまでのバルブ通路に、内容物C内の気体Gを微細化するための第1絞り部T1と、第1絞り部T1の下流側で拡幅し、微細化された気体Gを膨張させる膨張室Eと、膨張した気体Gをさらに微細化するための第2絞り部T2とを備えていることを特徴とする。
このようなバルブにおいて、前記ステム孔42aを有するステム42と、このステム42を付勢する弾性体45と、ステム孔42aを塞ぐステムラバー43とを収容し、ステム42側に内容物Cを供給するための開口部41iを有するハウジング41を備え、前記ハウジング41に通路部材46を取り付けることで、その開口部41iよりも小径な第1絞り部T1又は第2絞り部T2が形成されていることが好ましい。
また、前記膨張室Eに、第1絞り部T1の下流側の開口部と対向する衝突壁47bが設けられていることが好ましい。
また、前記ハウジング41及び通路部材46を囲むカップ状のハウジングカバー47を備え、ハウジング41とハウジングカバー47との間に、ハウジングカバー47の開口部47aから前記ハウジング41の開口部41iへと続く通路が形成されており、ハウジング41の外面とハウジングカバー47の内面とで形成される通路で第1絞り部T1が形成され、ハウジングカバー47の内部空間で膨張室Eが形成され、通路部材46の内部通路46bで第2絞り部T2が形成されていても良い。
前記第1絞り部T1が、通路部材46の外面とハウジングカバー47の内面とで形成される通路によって延長されていても良い。
前記ハウジング41の底部41gから下筒41hが延設され、下筒41hの先端に前記開口部41iが形成されており、通路部材46の内部通路46bで第1絞り部T1が形成され、下筒41h内の空間で膨張室Eが形成され、ハウジング41の底部41gに設けられた小孔41jで第2絞り部T2が形成されていても良い。
本発明の吐出容器は、耐圧性を有する外容器10と、その外容器10に収容され、内容物Cを収容するための内容器20と、上記いずれかのバルブとを備えている。
この発明のバルブは、外容器に充填された加圧剤の圧力で収縮し粘性内容物を吐出する内容器用のバルブであって、内容器内の内容物を取り込む導出部から内容物を外部に吐出するステム孔までのバルブ通路に、内容物内の気体を微細化するための第1絞り部と、第1絞り部の下流側で拡幅し、微細化された気体を膨張させる膨張室と、膨張した気体をさらに微細化するための第2絞り部とを備えていることから、内容器内の内容物中に気体が混入していても、吐出時にバルブ通路の第1絞り部で気体を微細化し、膨張室内で微細化した気体を膨張させて圧縮度(圧縮率)を下げ、さらに第2絞り部で気体を微細化するため、ステム孔を出た気体は膨張が小さくなり(膨張しても小さいままであり)、膨張の勢いによって内容物が勢いよく吹き飛ばされるなどといった吐出不良を抑制することができる。
前記ステム孔を有するステムと、このステムを付勢する弾性体と、ステム孔を塞ぐステムラバーとを収容し、ステム側に内容物を供給するための開口部を有するハウジングを備え、前記ハウジングに通路部材を取り付けることで、その開口部よりも小径な第1絞り部又は第2絞り部が形成されていれば、ステム孔までの距離が近いため内容器内に比べて低圧であり、気体を十分に膨張させた状態(圧縮度を下げた状態)で微細化することができることから、ステム孔を通過した後での気体の膨張を小さくすることができる。
また、膨張室に、第1絞り部の下流側の開口部と対向する衝突壁が設けられていれば、第1絞り部を通過した気体が衝突壁にぶつかるため、気体に衝撃を与えて膨張しやすくし圧縮度の低下を促すことができる。また、流れの方向が変わるため、流速を抑えることもできる。
また、ハウジング及び通路部材を囲むカップ状のハウジングカバーを備え、ハウジングとハウジングカバーとの間に、ハウジングカバーの開口からハウジングの開口部へと続く通路が形成されており、ハウジングの外面とハウジングカバーの内面とで形成される通路で第1絞り部が形成され、ハウジングの底部とハウジングカバーの底部との間の空間で膨張室が形成され、通路部材の内部通路で第2絞り部が形成されていれば、第1絞り部の流路長さや膨張室の容量を確保し易く、気体を微細化し易く、また圧縮度を下げやすい。
第1絞り部が、通路部材の外面とハウジングカバーの内面とで形成される通路によって延長されていれば、流路抵抗により流速を抑えることができる。また、ハウジングの外面とハウジングカバーの内面とで形成される通路と太さや形状が異なる通路を形成することができ、気体をより微細化したり、勢いをより弱くするなど、吐出状態を調整しやすい。
ハウジングの底部に下筒が設けられ、下筒の先端に開口部が形成されており、通路部材の内部通路で第1絞り部が形成され、下筒内で膨張室が形成され、底部に設けられた小孔で第2絞り部が形成されていれば、バルブをコンパクトに形成することができる。また、下筒の先端に開口部が形成されているため、その開口部よりも上の部分に気体を溜めることができ、気体の吐出を抑制することもできる。
本発明の吐出容器の一実施形態を示す断面図である。 ハウジングの底面図である。 ハウジングカバーの底面図である。 通路部材の底面図である。 吐出容器の他の実施形態を示す断面図である。 吐出容器のさらに他の実施形態を示す断面図である。
次に、この発明の吐出容器について図面に基づいて説明していく。まず、本発明の吐出容器1の概要について説明すると、図1に示すように、上端に開口部10dを有する外容器10と、同じく上端に開口部20dを有し、外容器10内に収容される内容器20と、外容器10及び内容器20の開口部10d、20dに取り付けられ、内容器20内と外部とを連通するバルブアッセンブリ30とを備えた、いわゆる二重エアゾール容器である。この吐出容器1は、内容器20内の気体Gを微細化し、圧縮度を下げながら徐々に吐出する機構を備えている点に特徴を有する。そこで、以下、この点に重点を置いて説明していく。
まず、外容器10について説明する。外容器10は、下端が閉じられた円筒状の胴部10aと、胴部10aの上方で縮径する括れ部10bと、括れ部10bの上端から立ち上がる立ち上がり部10cと、立ち上がり部10cの上端で開口する開口部10dとを備えている。
この外容器10は、例えばアルミニウムなどの金属円盤をインパクト加工及び絞りしごき加工により有底筒状に成形し、または金属カップを絞りしごき加工により有底筒状に形成し、内面に合成樹脂コートを施し、ついで、その胴部10a上端にネッキング加工を施して括れ部10b及び立ち上がり部10cを形成することで構成されており、少なくとも加圧剤Pを充填しても破裂しない、または大きく形状が変化しない程度の耐圧性を有している。
内容器20は、下端が閉じられた円筒状の胴部20aと、胴部20aの上端から上方に向かって拡径し、外容器10の括れ部10bにもたれ掛かる傾斜部20bと、傾斜部20bの上端から立ち上がる立ち上がり部20cと、立ち上がり部20cの上端で開口する開口部20dとを備えている。また、胴部20aには、アンダーカップ充填後のバルブアッセンブリ30の押し込みを許容するための蛇腹部20eが設けられている。
この内容器20は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、エバールなどの合成樹脂をブロー成形することにより製造され、加圧剤Pの圧力によって完全に押し潰される程度の可撓性を有している。
バルブアッセンブリ30は、内容器20内に充填された原液Cの外部への吐出/遮断を選択的に行うバルブ40と、外容器10と内容器20の開口部10d、20dをシールするガスケット50と、バルブ40を外容器10及び内容器20に固定するカバーキャップ60とから構成されている。
バルブ40は、ハウジング41と、そのハウジング41内に上下動自在に挿入された有底筒状のステム42と、ステム42の外周に位置し、ステム42の側面に設けられたステム孔42aを塞ぐステムラバー43と、ステムラバー43をハウジング41に固定する円板状のカバー体44と、ステム42を常時上方に付勢する弾性体(コイルバネ)45と、ハウジング41の下部の開口部41iに取り付けられる通路部材46と、ハウジング41及び通路部材46を下側から囲むハウジングカバー47とから構成されている。
ハウジング41は、ステム42を支持する内筒41aの他に、内容器20の開口部20dと略同径とされた外筒41bを備えている。そして内筒41aと外筒41bとは、内筒41aと外筒41bの上端同士に跨る天板41cと、内筒41aを中心として放射状に設けられた複数の垂直リブ41dとによって連結されている(図2参照)。
内筒41aは略円筒状であって、上端側の全面が開口しており、筒内にステム42や弾性体45を上から収容できるようになっている。内筒41aの内周面には、上下方向に向かって複数の溝41eが等間隔に形成されており、ステム42の外周面との間で通路を形成している。また、内筒41aの外周面にも上下方向に向かって複数の溝41fが等間隔に形成されており(図2参照)、ハウジング41の下部を囲むようにして取り付けられたハウジングカバー47の内周面との間で通路T1aを形成している。また、内筒41aの底部41gからは、内筒41aよりも小径とされた円筒状の下筒41hが延設されている。下筒41hは、下端側の全面が開口している。そしてこの開口が、原液Cをハウジング41内に導入し、ステム42側へと供給するための上流側の開口部41iとして機能する。なお、下筒41hと内筒41aとは、内筒41aの底部41gの中心に設けられた小孔41jによって連通している。
外筒41bは略円筒状であって下端側が開口している。外筒41bの外周面には凸部41kが設けられており、内容器20の傾斜部20bや立ち上がり部20cを径外方向に押しやり、外容器10の内面に当接させている。
天板41cは、内筒41aの上端近傍において、内筒41a側に下る階段状に形成されている。段数は2段であり、下段41m側がステムラバー43を載置するための部位、上段41n側がカバー体44を取り付けるための部位となっている。また、天板41cは、外筒41bの上端を越えて径外方向に延出されてフランジ部41pを形成している。このフランジ部41pの下面と外筒41bの外周面とで構成される入隅部には円環状のガスケット50が配置されており、外容器10と内容器20の上端に当接し、シールを構成している。
通路部材46は、原液中に存在する気体(気泡)Gを微細化するための機構を形成するものである。図1に示すように、底部46aを有する円筒状であって、ハウジング41の下筒41hに外嵌されている。底部46aには、ハウジング41の開口部41iよりも小径とされた内部通路46bが複数形成されており(図4a参照)、ハウジングカバー47の底部47b付近に形成された空間とハウジング41の下筒41h内とを連通している。また、外周面には上下方向に向かって複数の溝46cが等間隔に形成されており、ハウジングカバー47の内周面との間で通路T1bを形成している。この通路T1bは、ハウジングカバー47とハウジング41との間に形成された通路T1aと連通し、下流側の開口部がハウジングカバー47の底部47bと対向している。なお、図4bのように溝46cをハウジングの外周面の溝41fよりも小さくし、数を多くしてもよい。この場合、通路T1bひとつ当たりの断面積は、通路T1aひとつ当たりの断面積よりも小さくなるが、通路T1bの合計断面積を通路T1aの合計断面積と同等にすることで、通路T1aで微細化された気泡が通路T1bで圧縮されることなくさらに微細化しやすくなる。また、数や位置の異なる通路T1aと通路T1bとが確実に連通するように、通路T1aの下部を分岐させてもよい。
ハウジングカバー47は、上端に開口部47aを有し、下端に底部47bを有する円筒状(いわゆるカップ状)であって、その内径はハウジング41の内筒41aや通路部材46の外径と略同一とされている。ハウジングカバー47の上部は、上方に向かうにつれて拡径している。この拡径部47cには、ハウジング41の垂直リブ41dに対応してスリット47dが形成されている(図3参照)。スリット47dは垂直リブ41dの上下方向の長さよりも短く形成されており、ハウジング41の内筒41aにハウジングカバー47を外嵌させた状態において、ハウジングカバー47の上端とハウジング41の天板41cの下面との間に開口が形成されるようになっている。なお、この開口が、内容器20内の内容物Cをバルブ40内に取り込む導出部(取込口)となる。また、バルブ通路とは、この開口からステム孔42aにかけての通路をいう。
上記構成の吐出容器1には、外容器10と内容器20との間に加圧剤Pが充填され、内容器20に原液Cが充填されるとともに、ステム42に吐出部材(図示しない)が取り付けられることにより、加圧剤Pの圧力によって内容器20を収縮させ、原液(内容物)Cをバルブ40から吐出する吐出製品(エアゾール製品)が製造される。
加圧剤Pとしては、例えば窒素、圧縮空気、炭酸ガス、亜酸化窒素などの圧縮ガスが充填される。充填後の圧力は、例えば25℃において0.4〜1.0MPaである。なお、加圧剤Pの充填は、ハウジング41を外容器10の開口部10dから僅かに浮かせた状態で行う(すなわちアンダーカップ充填)。加圧剤充填後は、ハウジング41を押し下げて外容器10と内容器20の上端にそれぞれガスケット50を密着させ、カバーキャップ60の下端を括れ部10bに沿わせるようにしてカシメることで外容器10に固定する。
原液Cとしては、クリーム状、ペースト状、ジェル状など、1000〜100,000(MPa・s)の粘度を有する原液(粘性内容物)が充填可能である。用途としては、2液式染毛剤などの頭髪用製品、2液式発熱製剤(クレンジング、シェービング剤)などの皮膚用製品など各種用途のものが想定される。
上記吐出製品は、ステム42に取り付けられた押しボタン(吐出部材)を操作することで、ステムラバー43によって塞がれていたステム孔42aを開放し、内容物Cを吐出させることができる。この際、内容物Cは、ハウジングカバー47の上端の開口部47a(内容物Cの導出部)から、ハウジングカバー47の内周面とハウジング41の外周面側の溝41fとで形成された通路T1a、ハウジングカバー47の内周面と通路部材46の外周面側の溝46cとで形成された通路T1b、ハウジングカバー47の内面と通路部材46の下面との間の空間(ハウジングカバー47の底部47b付近の内部空間)E、通路部材46の内部通路46b、ハウジング41の下筒41h内、ハウジング41の底部41gの小孔41j、ハウジング41の内周面側の溝41eとステム42の外周面との間の通路、ステム孔42a、ステム内通路、吐出部材の吐出通路を経て外部に吐出されるが、内容物中に気体Gが含まれていると、その気体Gは、ハウジングカバー47の内周面とハウジング41の外周面側の溝41fとで形成された通路T1aや、ハウジングカバー47の内周面と通路部材46の外周面側の溝46cとで形成された通路T1bによって微細化される。微細化した気体Gは、細い通路から急激に拡幅された空間Eに流れ込む際に、細い通路から受けていた通路抵抗から解放されて膨張する。また、ステム孔42aの開放によって空間Eは内容器20内よりも減圧状態となっているため、気体Gはより一層膨張して圧縮度が低下する。また、ハウジングカバー47の底部47bに衝突して勢いが低下する。また、下方に向かって流れていた内容物Cや気体Gは流れの向きを上方に変える。空間E内で膨張した気泡は大きくなるが、通路部材46の内部通路46bによって再び微細化される。
このように、内容物Cを内容器20の原液収容室からハウジング41内に送る通路に、内容物Cに混入した気体Gを微細化するための第1絞り部(ハウジングカバー47の内周面とハウジング41の外周面側の溝41fとで形成された通路T1aと、ハウジングカバー47の内周面と通路部材46の外周面側の溝46cとで形成された通路T1b)T1と、第1絞り部T1の下流側の開口部と対向する衝突壁(ハウジングカバー47の底部47b)と、第1絞り部T1の下流側で拡幅し、微細化された気体Gを膨張させる膨張室(ハウジングカバー47の内面と通路部材46の下面との間の空間)Eと、膨張した気体Gをさらに微細化するための第2絞り部(通路部材46の内部通路46b)T2とを備えていることにより、内容物C中に混入している気泡Gが大きな塊で吐出されることはなく、さらに言えば気泡Gは圧縮度が低下しているため、ステム孔42aを通過して大気圧下に出ても大きく膨張せずに、原液Cを勢い良く吹き飛ばすこともなく、安定した吐出状態を維持することができる。
なお、特に限定されるわけではないが、例えば第1絞り部T1の開口寸法を0.2〜2mm(流路面積0.03〜3mm)、長さを3〜15mm、第2絞り部T2の開口寸法を0.1〜0.5mm(流路面積0.005〜0.2mm)、長さを0.5〜5mm、膨張室Eの径を7〜12mm、容積を100〜2000mm、第1絞り部T1の下流側の開口から衝突壁までの距離を2〜20mmとすることが好ましい。
図5は、他の吐出容器1Aを示したものである。この吐出容器1Aのバルブ40Aは、通路部材46Aが略円柱状とされ、ハウジング41の下筒41hに挿入されている点で上記バルブ40とは相違している。このように、ハウジング41の下筒41hに通路部材46Aを挿入することで、膨張室Eの容積を確保し易くなるため、気体Gを膨張室E内で膨張させやすく、圧縮度を下げやすい。なお、他の構成については、上記吐出容器1と同様であるため、同符号を付し説明は省略する。
図6はさらに別の吐出容器1Bを示したものである。この吐出容器1Bのバルブ40Bは、ハウジングカバー47を設けていない点で上記バルブ40Aとは相違している。この場合、第1絞り部T1は、通路部材46Aの内部通路46bによって形成され、膨張室Eは、通路部材46Aの上端面とハウジング41の底部41gの下面と下筒41hの内周面とによって囲まれた空間(下筒41hの内部空間)によって形成され、第2絞り部T2が、ハウジング41の底部41gに設けられた小孔41jによって形成されることになるが、ハウジングカバー47が無い分、バルブ40Bをコンパクトにできるため、種々の容器に用いることができる。この形態では、内容物を取り込む導出部が通路部材46Aの内部通路46bとなるため、ハウジング41の内筒41aと外筒41bとの間の、加圧剤Pによる圧縮で変形しない空間に気体Gを吐出せずに溜め置くことができる。なお、他の構成については、上記吐出容器1Aと同様であるため、同符号を付し説明は省略する。
以上に、この発明の代表的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、図1から図4に示す実施形態では、第1絞り部は、ハウジング41の外周面や通路部材46の外周面の溝41f、46cと、ハウジングカバー47の内周面とで構成されていたが、ハウジングカバー47側に溝を設けることで構成しても良い。また、内部通路によって構成するようにしても良い。また、ハウジング41の外周面側の溝41fと通路部材46の外周面側の溝46cとを一直線上に並べているが、一方をあえてずらす(例えば通路部材46を軸回りに回転させる)ことにより、通路T1aと通路T1bの連通状態を維持しつつも流路面積や通路形状に変化を与えても良い。このように通路(第1絞り部T1)に変化を与えれば、気体をより微細化したり、勢いをより弱くするなど、吐出状態を調整することができる。さらに、通路部材46の筒部46dを上下方向に短くし、その上端をハウジングの底部41gの下面と当接させずに両者の間に空間を設けても良い。この場合、通路T1aが第1絞り部T1、前記空間が第1膨張室、通路T1bが第2絞り部T2として機能するため、気泡の微細化−膨張−微細化の作用が得られ、気泡の圧縮度を下げ、かつ微細化することができる。また、ハウジングカバー47の内面と通路部材46の下面との間の空間で第2膨張室を形成し、通路部材46の内部通路46bで第3絞り部を形成し、通路部材46Aの上端面とハウジング41の底部41gの下面と下筒41hの内周面とによって囲まれた空間で第3膨張室を形成し、ハウジング41の小孔41jで第4絞り部を形成するなど、バルブ通路に複数の膨張室を設け、各膨張室の上流側と下流側にそれぞれ絞り部を設ければ(すなわち、気泡微細化機構を多重化すれば)、気泡をより一層微細化することができる。
1、1A、1B・・吐出容器
10・・外容器
10a・・胴部
10b・・括れ部
10c・・立ち上がり部
10d・・開口部
20・・内容器
20a・・胴部
20b・・傾斜部
20c・・立ち上がり部
20d・・開口部
20e・・蛇腹部
30・・バルブアッセンブリ
40、40A、40B・・バルブ
41・・ハウジング
41a・・内筒
41b・・外筒
41c・・天板
41d・・垂直リブ
41e・・内周面側の溝
41f・・外周面側の溝
41g・・底部
41h・・下筒
41i・・開口部
41j・・小孔
41k・・凸部
41m・・段部(下段)
41n・・段部(上段)
41p・・フランジ部
42・・ステム
42a・・ステム孔
43・・ステムラバー
44・・カバー体
45・・弾性体
46、46A・・通路部材
46a・・底部
46b・・内部通路
46c・・外周面の溝
46d・・筒部
47・・ハウジングカバー
47a・・開口部
47b・・底部
47c・・拡径部
47d・・スリット
50・・ガスケット
60・・カバーキャップ
C・・原液
P・・加圧剤
T1・・第1絞り部
T1a・・ハウジングカバーの内周面とハウジングの外周面側の溝とで形成された通路
T1b・・ハウジングカバーの内周面と通路部材の外周面側の溝とで形成された通路
T2・・第2絞り部
E・・膨張室
G・・気体(気泡)

Claims (6)

  1. 外容器に充填された加圧剤の圧力で収縮し粘性内容物を吐出する内容器用のバルブであって、
    内容器内の内容物を取り込む導出部から内容物を外部に吐出するステム孔までのバルブ通路に、
    内容物内の気体を微細化するための複数の通路からなる第1絞り部と、
    第1絞り部の下流側で拡幅し、微細化された気体を膨張させる膨張室と、
    膨張した気体をさらに微細化するための複数の通路からなる第2絞り部とを備えており、
    前記膨張室に、第1絞り部の下流側の開口部と対向する衝突壁が設けられていることを特徴とするバルブ。
  2. 前記ステム孔を有するステムと、このステムを付勢する弾性体と、ステム孔を塞ぐステムラバーとを収容し、ステム側に内容物を供給するための開口部を有するハウジングを備え、
    前記ハウジングに通路部材を取り付けることで、その開口部よりも小径な第1絞り部又は第2絞り部が形成されている、請求項1記載のバルブ。
  3. 前記ハウジング及び通路部材を囲むカップ状のハウジングカバーを備え、
    ハウジングとハウジングカバーとの間に、ハウジングカバーの開口部から前記ハウジングの開口部へと続く通路が形成されており、
    ハウジングの外面とハウジングカバーの内面とで形成される通路で第1絞り部が形成され、
    ハウジングカバーの内部空間で膨張室が形成され、
    通路部材の内部通路で第2絞り部が形成されている、請求項2記載のバルブ。
  4. 前記第1絞り部が、通路部材の外面とハウジングカバーの内面とで形成される通路によって延長されている、請求項記載のバルブ。
  5. 第2絞り部を構成する複数の通路の1つ当たりの断面積が、第1絞り部を構成する複数の通路の1つ当たりの断面積よりも小とされている、請求項1〜4のいずれかに記載のバルブ。
  6. 耐圧性を有する外容器と、
    その外容器に収容され、粘性内容物を収容するための内容器と、
    請求項1からのいずれかに記載のバルブとを備えた、吐出容器。
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