JP6190695B2 - フォーマポンプ - Google Patents
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Description
また、泡状の内容液の吐出後、ステムの当接部は押下ヘッドの上方移動に伴って上方移動し、挿通筒部の下端に該挿通筒部の下方から当接する。これにより、空気通路を通した、気液混合室内と空気用シリンダ内との連通を再度遮断する。
(1)本発明に係るフォーマポンプは、内容液が収容された容器本体の口部に上方付勢状態で下方移動可能に立設されるステムを有するポンプと、前記ステムの上端部に配置され、ノズル孔が形成された押下ヘッドと、を備え、前記ポンプは、前記ステムに連係する液用ピストンが内部に上下摺動自在に収容された液用シリンダと、前記ステムに連係する空気用ピストンが内部に上下摺動自在に収容された空気用シリンダと、前記液用シリンダからの内容液と前記空気用シリンダからの空気とを混合する気液混合室と、前記空気用シリンダ内の空気を前記気液混合室に導く空気通路と、を備え、前記空気用ピストンは、内部に前記ステムが上下動自在に挿通されると共に、該ステムとの間に前記空気通路の一部を形成する挿通筒部を備え、前記ステムには、該ステムの径方向外側に突出して前記挿通筒部の下端に該挿通筒部の下方から当接し、前記空気通路を通した前記気液混合室内と前記空気用シリンダ内との連通を遮断する当接部が設けられ、前記空気用ピストンは、前記ステムに対して上方移動可能に支持され、且つ付勢部材によって下方に向けて付勢されていることを特徴とする。
ここで、仮にステムに作用する上方付勢力を利用して、付勢部が挿通筒部の下端に対して確実に当接しなかった場合であっても、空気用ピストンが付勢部材の復元力によって下方に付勢されるので、挿通筒部が当接部に向けて下方移動し、該挿通筒部の下端が当接部に対して上方から当接する。従って、当接部と連通筒部の下端とを確実に当接させることができ、空気通路を通した気液混合室内と空気用シリンダ内との連通を確実に遮断することができる。加えて、ステムにも上方付勢力が作用しているので、互いに当接し合う力を当接部及び挿通筒部に対して作用させることができる。従って、当接部と連通筒部の下端とをより確実に当接させることができる。
また、空気通路を通した気液混合室内と空気用シリンダ内との連通を確実に遮断できるので、空気用シリンダ内の気密性を向上することができ、これによっても作動信頼性を向上することができる。特に、高温の環境下で保管を行う場合には、一般的に気密性が低下する傾向にあるが、上記したように気密性を向上できるので、保管場所の制約を抑制することができる。
〔フォーマポンプの構成〕
図1及び図2に示すように、本実施形態のフォーマポンプ1は、ステム10を有するポンプ2と、ステム10の上端部に配置された押下ヘッド3と、を備えている。
ポンプ2は、容器本体Aの口部A1に上方付勢状態で下方移動可能に立設された上記ステム10と、該ステム10が上下動自在に挿入される挿通孔11が形成されると共に容器本体Aの口部A1に装着される装着キャップ12と、押下ヘッド3及びステム10に連係した空気用ピストン13が内部に上下摺動自在に収容された空気用シリンダ14と、押下ヘッド3及びステム10に連係した液用ピストン15が内部に上下摺動自在に収容された液用シリンダ16と、空気用シリンダ14からの空気と液用シリンダ16からの内容液とが合流する気液混合室R1と、空気用シリンダ14からの空気を気液混合室R1に導く空気通路5と、気液混合室R1で混合された気液混合体を発泡させると共に、所定の泡状にする発泡部材17と、を備えている。
装着キャップ12は、挿通孔11が形成された天壁部20と、天壁部20の外周縁から下方に向けて延びた装着周壁部21と、天壁部20において挿通孔11の外周縁部から上方に向けて延びたガイド筒部22と、を備えている。装着周壁部21の内周面にはねじ部が形成され、該ねじ部を利用して容器本体Aの口部A1に螺着されている。
但し、装着キャップ12の構成は、この場合に限定されるものではなく、例えば装着周壁部21を容器本体Aの口部A1に対してアンダーカット嵌合させることで、装着しても構わない。
液用シリンダ16及び空気用シリンダ14はそれぞれ円筒状をなしており、図示の例では液用シリンダ16の上端開口部と空気用シリンダ14の下端開口部とが一体に連設されることで、液用シリンダ16及び空気用シリンダ14が一体に形成されている。
より詳細には、空気用シリンダ14は、有底筒状に形成され、その底面に筒状の液用シリンダ16が空気用シリンダ14の内部と連通した状態で連結されている。つまり、大径の空気用シリンダ14の下側に小径の液用シリンダ16が連設されている。
但し、液用シリンダ16と空気用シリンダ14とをそれぞれ別体に構成したうえで、例えば、両者を係止する等して繋げても構わない。
押下ヘッド3は、下方に向けて延設されて内部にステム10が嵌合された装着筒部30と、下方に向けて延設されて装着筒部30を径方向外側から囲繞する外筒部31と、を備えている。
装着筒部30の上端開口部は、先端にノズル孔32aが形成されたノズル筒部32の基端に形成された基端開口部に連通している。このノズル筒部32の基端開口部は下方に向けて開口しており、装着筒部30とノズル筒部32とは縦断面視でL字状をなすように接続されている。
発泡部材17は、押下ヘッド3の装着筒部30内における上下方向の略中央領域に配設されており、気液混合室R1とノズル孔32aとの間に位置している。この発泡部材17は、筒状のケーシング40と、このケーシング40内に装着された2つの発泡エレメント41と、を備えている。
なお、ケーシング40は、装着筒部30の内周面から径方向内側に突出すると共に、周方向に間隔をあけて配置された縦リブ30bによって上方への抜け止めがなされている。
空気用ピストン13は、空気用シリンダ14内に気密状態で上下摺動可能に配設され、多段筒状に形成された外筒50と、この外筒50の内側に配置された内筒(挿通筒部)51と、外筒50の上端部と内筒51の外周面とを連結し、上下方向に貫通する空気孔52が形成された天板部53と、内筒51の外周面に嵌合されて空気孔52を開閉するピストン用弁体54と、を備えている。
なお、上側摺接部51aの上端縁と装着筒部30の内面との間には、上下方向の隙間Sが設けられている。また、装着筒部30の下端と天板部53との間にも隙間が設けられている。
また、内筒51とステム10との間には、後述するステム溝10aが形成されている。このステム溝10aは、空気通路5の一部を形成する。
ステム10は、押下ヘッド3における装着筒部30の下端開口部から下方に突出しており、その上端部は上述したように発泡部材17におけるケーシング40の小径部40bに固定されている。これにより、ステム10は発泡部材17を介して装着筒部30に固定されている。
この当接部62は、ステム10に一体に形成されており、押下ヘッド3を押下する前の待機状態では、この当接部62に空気用ピストン13における内筒51の下端が当接している。これにより、当接部62は、空気通路5を通した気液混合室R1内と空気用シリンダ14内との連通を遮断している。
液用ピストン15は、その上端側がステム10の内側に液密状態で挿入固定される小径筒部15aとされ、下端側がステム10の下端開口縁から下方に突出し、且つその外周面がステム10の外周面とほぼ面一とされた大径筒部15bとされている。
このコイルスプリング66は、液用ピストン15を、大径筒部15bの下方から上方付勢状態で下方移動可能に支持している。
ところで、上記空気用ピストン13は、空気用シリンダ14内に上下摺動可能に配設されていることで、ステム10に対して上方移動可能とされているが、コイルスプリング(付勢部材)70によって下方に向けて付勢されている。
装着筒部30の下端部には、外径が該装着筒部30の他の部分よりも縮径し、且つ下方に開口した縮径部30cが形成されている。そして、上記コイルスプリング70は、上端部が縮径部30cを径方向外側から囲むように該縮径部30cに嵌合している。
次に、上述したように構成されたフォーマポンプ1を使用する場合について説明する。
はじめに、図1及び図2に示すように、押下ヘッド3を押下する前の待機状態では、装着キャップ12のガイド筒部22に取り付けられたストッパ部材4が、押下ヘッド3の押し下げ操作を規制している。また、コイルスプリング66によってステム10が上方に付勢され、且つコイルスプリング70によって空気用ピストン13が下方に付勢されているので、ステム10の当接部62に、空気用ピストン13における内筒51の下端が当接し、且つ押下ヘッド3における装着筒部30の内面と内筒51の上側摺接部51aの上端縁との間に隙間Sが形成されている。
これにより、気液混合室R1内と空気用シリンダ14内とが空気通路5を通して連通するので、空気用シリンダ14内における下室内の空気を、気液混合室R1内に供給することができる。
そして、押下ヘッド3のさらなる押し下げ操作によって液用ピストン15が下方移動すると、液用シリンダ16内の内容液が上昇してステム10内に到達する。そして、液用シリンダ16内の液圧を、ステム10の弁座60に着座している液吐出弁61に作用させてこの液吐出弁61を弁座60から離反させることにより、液用シリンダ16内の内容液を気液混合室R1内に移送することができる。
これにより、ノズル孔32aを通じて泡状の内容液を外部に吐出させることができる。
詳細には、図5に示すように、ステム10の上昇により、当接部62が空気用ピストン13における内筒51の下端に下方から当接するので、空気用ピストン13がステム10と共に上昇する。この際、空気用シリンダ14の内部の体積が膨張することで負圧が生じるので、ピストン用弁体54が開き、空気孔52を通じて空気用シリンダ14内に空気が引き込まれる。これにより、空気用シリンダ14の内圧が吐出前の状態に戻り、その後、ピストン用弁体54が閉じることで図2に示す状態に復帰する。
加えて、ステム10にも上方付勢力が作用しているので、互いに当接し合う力を当接部62及び内筒51に対して作用させることができる。従って、当接部62と内筒51の下端とをより確実に当接させることができる。
そのため、空気用ピストン13を安定して作動させることができ、優れた吐出性能を具備するフォーマポンプ1とすることができる。
特に、高温の環境下で保管を行う場合には、樹脂のなじみ等によって一般的に気密性が低下する傾向にあるが、上述したように気密性を向上できるので、保管場所の制約を抑制することができ、使い勝手の良いフォーマポンプ1とすることができる。
さらに、付勢部材の位置は、押下ヘッド3と空気用ピストン13との間に限定されるものではなく、例えば装着キャップ12における天壁部20と空気用ピストン13との間に配置しても構わない。
例えば、図6〜図9に示すように、空気用ピストン13に一体的に形成した樹脂製の板ばね部80を、付勢部材としても構わない。
そして、板ばね部80は、空気用ピストン13の天板部53と押下ヘッド3の装着筒部30との間で、2つの弾性突片81が上下方向に潰れるように弾性変形することで、空気用ピストン13を下方に向けて付勢する。従って、この場合であっても、同様の作用効果を奏功することができる。
A1…容器本体の口部
R1…気液混合室
1…フォーマポンプ
2…ポンプ
3…押下ヘッド
5…空気通路
10…ステム
13…空気用ピストン
14…空気用シリンダ
15…液用ピストン
16…液用シリンダ
32a…ノズル孔
51…空気用ピストンの内筒(挿通筒部)
62…当接部
70…コイルスプリング0(付勢部材)
80…板ばね部(付勢部材)
Claims (2)
- 内容液が収容された容器本体の口部に上方付勢状態で下方移動可能に立設されるステムを有するポンプと、
前記ステムの上端部に配置され、ノズル孔が形成された押下ヘッドと、を備え、
前記ポンプは、
前記ステムに連係する液用ピストンが内部に上下摺動自在に収容された液用シリンダと、
前記ステムに連係する空気用ピストンが内部に上下摺動自在に収容された空気用シリンダと、
前記液用シリンダからの内容液と前記空気用シリンダからの空気とを混合する気液混合室と、
前記空気用シリンダ内の空気を前記気液混合室に導く空気通路と、を備え、
前記空気用ピストンは、内部に前記ステムが上下動自在に挿通されると共に、該ステムとの間に前記空気通路の一部を形成する挿通筒部を備え、
前記ステムには、該ステムの径方向外側に突出して前記挿通筒部の下端に該挿通筒部の下方から当接し、前記空気通路を通した前記気液混合室内と前記空気用シリンダ内との連通を遮断する当接部が設けられ、
前記空気用ピストンは、前記ステムに対して上方移動可能に支持され、且つ付勢部材によって下方に向けて付勢されていることを特徴とするフォーマポンプ。 - 請求項1に記載のフォーマポンプにおいて、
前記付勢部材は、前記押下ヘッドと前記空気用ピストンとの間に上下方向に挟まれていることを特徴とするフォーマポンプ。
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