JP6745186B2 - 吐出器用アタッチメント及び吐出器 - Google Patents

吐出器用アタッチメント及び吐出器 Download PDF

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Description

本発明は、吐出器用アタッチメント及び吐出器に関するものである。
従来、泡体を吐出する吐出器として、例えば、容器本体内に内容液が加圧ガスとともに充填され、ステムを押し下げることで、泡体を、ステムを通して吐出孔から噴出するエアゾール式の吐出器、可撓性を備えた胴部をスクイズ変形させることで、泡体を吐出孔から吐出するスクイズ式の吐出器、並びに内容液を空気と混合することで泡状にして吐出孔から吐出するポンプ式の吐出器等が知られている。
これらのうち、ポンプ式の吐出器として、例えば下記特許文献1に示されるように、内容液が収容される容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステムを有するポンプと、ステムの上端部に装着され、吐出孔を有する吐出ヘッドと、を備え、ポンプは、ステムの上下動に連係する液用ピストンが内部に上下摺動可能に収容された液用シリンダと、ステムの上下動に連係する空気用ピストンが内部に上下摺動可能に収容された空気用シリンダと、液用シリンダからの内容液と空気用シリンダからの空気とを混合する気液混合室と、を備えた構成が知られている。
特開2009−202122号公報
しかしながら、前記従来の吐出器では、吐出孔から吐出された泡体の見映えを向上させることに改善の余地があった。
そこで本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、吐出された泡体の見映えを向上させることができる吐出器用アタッチメント及び吐出器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る吐出器用アタッチメントは、泡体が吐出される吐出孔を有する吐出ヘッドに装着される吐出器用アタッチメントであって、前記吐出ヘッドから突出し、内側が前記吐出孔に連通する突出筒部と、前記突出筒部を前記吐出ヘッドに固定する固定部と、を備え、前記突出筒部の周壁部には、その中心軸線回りに沿うノズル周方向に間隔をあけて複数の側方開口部が形成され、複数の前記側方開口部の少なくとも一部は、その内面において、ノズル周方向で互いに対向する一対の周端面のうちの少なくとも一方が、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、ノズル周方向の一方側に向けて延びる傾斜開口部とされ、前記突出筒部における中心軸線に直交する横断面視において、前記傾斜開口部における前記周端面がノズル径方向に対して傾斜する方向は、複数の前記傾斜開口部の全てについて同じとなり、前記突出筒部の先端部には、前記中心軸線方向に開口する内側開口部が形成され、この内側開口部の外周縁部と、複数の前記側方開口部の各先端部と、が互いに接続されていることを特徴とする。
この発明によれば、吐出孔から吐出され、突出筒部内に進入した泡体が、突出筒部の周壁部に形成された側方開口部を通して突出筒部の外側に流出することとなる。この際、突出筒部の前記横断面視において、前記周端面がノズル径方向に対して傾斜する方向が、複数の側方開口部のうちの少なくとも一部である傾斜開口部の全てについて同じになっている。このため、複数の傾斜開口部から突出筒部の外側に流出する各泡体が、同じ向きに旋回しながら流動することとなり、各泡体を撚り合わせて一体にすることが可能になり、吐出された泡体の見映えを向上させることができる。
また、突出筒部の先端部に形成された内側開口部の外周縁部と、複数の側方開口部の各先端部と、が互いに接続されているので、複数の側方開口部から突出筒部の外側に流出した各泡体が、内側開口部から流出した泡体によって、突出筒部の中心軸線方向に引っ張られることとなり、複数の側方開口部から流出した各泡体を、突出筒部の周壁部の外周面上に滞留させずに、確実に撚り合わせて一体にすることができる。また、内側開口部の外周縁部が、側方開口部の先端部と接続されているので、内側開口部から流出する泡体と、側方開口部から流出する泡体と、を互いに連結させることが可能になり、泡体の勢いが抑えられるのを防ぐことができ、泡体が突出筒部の先端部に留まるのを抑制することができる。
また、前記側方開口部における前記中心軸線方向の大きさは、ノズル周方向の大きさより大きくなってもよい。
この場合には、側方開口部における前記中心軸線方向の大きさが、ノズル周方向の大きさより大きくなっているので、複数の側方開口部から突出筒部の外側に流出した各泡体が、突出筒部の周壁部の外周面上で滞留するのを抑制することができるとともに、側方開口部から条状にして流出させ易くすることが可能になり、側方開口部を通して突出筒部の外側に流出した各泡体同士が撚り合わされる際に、形状を崩しにくくすることができる。
また、前記側方開口部におけるノズル周方向の大きさは、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、大きくなってもよい。
この場合には、側方開口部におけるノズル周方向の大きさが、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、大きくなっているので、泡体が周方向に拡がりながら突出筒部の外側に流出することとなり、吐出された泡体の見映えを確実に向上させることができる。
また、前記傾斜開口部における前記一対の周端面のうち、ノズル周方向の一方側に位置する面は、ノズル周方向の他方側に向けて突の曲面状に形成されてもよい。
この場合には、傾斜開口部における一対の周端面のうち、ノズル周方向の一方側に位置する面が、ノズル周方向の他方側に向けて突の曲面状に形成されているので、突出筒部内から傾斜開口部に流入した泡体全体を、ノズル周方向の一方側に向けて導きやすくなり、複数の傾斜開口部から突出筒部の外側に流出した各泡体を、ノズル周方向の一方側に向けて、より一層確実に流動させることができる。
また、本発明に係る吐出器は、内容液が収容される容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステム、及び前記ステムの上端部に装着され、吐出孔を有する吐出ヘッドを備える吐出器本体と、前記吐出ヘッドに装着された吐出器用アタッチメントと、を備えた吐出器であって、前記吐出器用アタッチメントは、本発明の吐出器用アタッチメントとされ、前記ステムの押下を解除したときに、前記突出筒部内に負圧を生じさせる負圧発生機構を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記負圧発生機構を備えているので、側方開口部から泡体を吐出した後、ステムの押下を解除したときに、突出筒部内を負圧にすることが可能になり、側方開口部から流出して突出筒部の外周面上に滞留している残留泡体を、側方開口部から突出筒部内に吸い込むことができる。これにより、前記残留泡体が生ずるのを抑えることができる。
本発明によれば、吐出された泡体の見映えを向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る吐出器の要部の縦断面図である。 図1に示す吐出器用アタッチメントにおけるX−X線矢視断面図である。 図1に示す吐出器用アタッチメントから泡体を吐出する際における、(a)正面図、(b)上面図である。 本発明の第2実施形態に係る吐出器の要部の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る吐出器の要部の縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る吐出器の要部の縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係る吐出器の要部の縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1から図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る吐出器1Aについて説明する。
図1に示すように、吐出器1Aは、内容液が収容される容器本体Aの口部A1に設けられたステム10、及びステム10に装着され、吐出孔32aを有する吐出ヘッド3を備える吐出器本体2と、吐出ヘッド3に装着された吐出器用アタッチメント90と、を備えている。
以下の説明において、吐出器1Aが装着される容器本体Aにおける横断面の中央を通る中心軸線を軸線Oといい、軸線Oに沿って吐出ヘッド3側を上側、容器本体Aの底部側を下側といい、軸線Oに沿う方向を上下方向という。また、上下方向から見て軸線Oに直交する方向を径方向、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
まず、吐出器本体2について説明する。
吐出器本体2は、容器本体Aの口部A1に上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステム10と、ステム10が上下動自在に挿入される挿通孔11が形成されるとともに容器本体Aの口部A1に装着される装着キャップ12と、吐出ヘッド3及びステム10の上下動に連係する空気用ピストン13が内部に上下摺動可能に収容された空気用シリンダ14と、吐出ヘッド3及びステム10の上下動に連係する液用ピストン15が内部に上下摺動可能に収容された液用シリンダ16と、空気用シリンダ14からの空気と液用シリンダ16からの内容液とが合流する気液混合室R1と、空気用シリンダ14からの空気を気液混合室R1に導く空気通路5と、気液混合室R1で混合された気液混合体を発泡させるとともに、所定の泡質にする発泡部材17と、を備えている。
装着キャップ12は、挿通孔11が形成された天壁部20と、天壁部20の外周縁から下方に向けて延びた装着周壁部21と、天壁部20における挿通孔11の開口周縁部から上方に向けて延びたガイド筒部22と、を備えている。装着周壁部21の内周面には、容器本体Aの口部A1に螺着されたねじ部が形成されている。
なお、装着キャップ12の構成は、この場合に限定されるものではなく、例えば装着周壁部21を容器本体Aの口部A1に対してアンダーカット嵌合させることで、装着しても構わない。
液用シリンダ16及び空気用シリンダ14はそれぞれ円筒状をなしており、図示の例では液用シリンダ16の上端開口部と空気用シリンダ14の下端開口部とが一体に連設されることで、液用シリンダ16及び空気用シリンダ14が一体に形成されている。
より詳細には、空気用シリンダ14は、有底筒状に形成され、その底面に筒状の液用シリンダ16が空気用シリンダ14の内部と連通した状態で連結されている。つまり、大径の空気用シリンダ14の下側に小径の液用シリンダ16が連設されている。
なお、液用シリンダ16と空気用シリンダ14とをそれぞれ別体に構成したうえで、例えば、両者を係止する等して繋げても構わない。
また、空気用シリンダ14の上端開口部は、装着キャップ12における装着周壁部21及び天壁部20の内面にそれぞれ密着した状態で固定されている。これにより、液用シリンダ16及び空気用シリンダ14は、装着キャップ12から垂下した状態で容器本体Aの内部に配置されている。
吐出ヘッド3は、上下方向に延び、内部にステム10が嵌合された装着筒部30と、上下方向に延び、装着筒部30を径方向の外側から囲繞する外筒部31と、装着筒部30側から径方向のうちの一方向に突出するノズル筒部32と、を備えている。ノズル筒部32の先端部に吐出孔32aが形成されている。
装着筒部30の上端開口部は、ノズル筒部32の基端開口部に連通している。装着筒部30とノズル筒部32とは縦断面視でL字状をなすように接続されている。
装着筒部30は、装着キャップ12におけるガイド筒部22の径方向の内側に上下動自在に挿入されている。外筒部31の内径は、ガイド筒部22の外径よりも大きく、吐出ヘッド3を押し下げたときに、外筒部31の内周面とガイド筒部22の外周面とが径方向で対向する。
なお、本実施形態では、吐出ヘッド3の外筒部31の下端開口縁と、装着キャップ12の天壁部20と、の間に、吐出ヘッド3の押し下げ操作を規制するストッパ部材4が取り付けられている。このストッパ部材4は、例えば装着キャップ12のガイド筒部22に対して着脱自在に取り付けられている。
発泡部材17は、吐出ヘッド3の装着筒部30内における上下方向の略中央領域に配設されており、気液混合室R1と吐出孔32aとの間に位置している。発泡部材17は、筒状のケーシング40と、ケーシング40内に装着された2つの発泡エレメント41と、を備えている。
ケーシング40は、上側が大径部40a、下側が小径部40bとされた2段円筒状に形成されている。大径部40aは、装着筒部30の内側のうち、ステム10より上方に位置する部分に嵌合され、小径部40bはステム10の上端部の内側に嵌合されている。小径部40bの外周面には、その下端から上方に延びて大径部40aの下面に至り、さらにその径方向における外側に向けて延在して開口したケーシング溝42が、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
なお、ケーシング40の上端開口縁は、装着筒部30の内周面から径方向の内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて配置された複数の縦リブ30bの各下端に当接している。
発泡エレメント41は、筒状体41aの一端開口部に、所定の網目が形成されたメッシュ部材41bが配設された構成とされ、上下に2段に重なった状態でケーシング40における大径部40aの内側に装着されている。この際、2つの発泡エレメント41のうち、ケーシング40内の下側に位置する発泡エレメント41はメッシュ部材41bが下側を向き、ケーシング40内の上側に位置する発泡エレメント41はメッシュ部材41bが上側を向くように配置されている。
空気用ピストン13は、空気用シリンダ14内に気密状態で上下摺動可能に配設され、多段筒状に形成された外筒50と、外筒50の内側に配置された内筒51と、外筒50の上端部と内筒51の外周面とを連結し、上下方向に貫通する空気孔52が形成された天板部53と、内筒51に外嵌されて空気孔52を開閉する環状のピストン用弁体54と、を備えている。
内筒51は、上下に開口した筒状に形成され、その内側にはステム10が上下動可能に挿入されている。この内筒51の上端縁には、装着筒部30の下端部における内周面に摺接する上側摺接部51aが全周に亘って形成されている。外筒50の下端部には、空気用シリンダ14の内面に摺接する環状の下側摺接部50aが形成されている。
なお、上側摺接部51aの上端縁と、装着筒部30の内周面と、の間には、上下方向の隙間Sが設けられている。また、装着筒部30の下端開口縁と天板部53の上面との間にも上下方向の隙間が設けられている。
内筒51とステム10との間には、後述するステム溝10aが形成されている。ステム溝10aは、空気通路5の一部を形成する。ステム10は、吐出ヘッド3における装着筒部30の下端開口部から下方に突出している。
装着筒部30の内周面において、ステム10の上端部が嵌合された部分には、上下方向に延在し、かつ下方に開口した縦溝30aが、周方向に間隔をあけて複数形成されている。縦溝30aは、ステム10の上端開口縁を径方向に跨いで、発泡部材17のケーシング40に形成された複数のケーシング溝42に連通しているとともに上記隙間Sに連通している。
ステム10の内周面において、液用ピストン15と発泡部材17との間に位置する部分には、径方向の内側に向けて円環状の弁座60が突設されている。弁座60には、着座及び離反可能な球状の液吐出弁61が設けられている。そして、ステム10の内部において、発泡部材17におけるケーシング40の小径部40bの下端部と、弁座60の上面との間の空間が気液混合室R1とされている。
ステム10の外周面において、空気用ピストン13における内筒51が配設された部分には、上下方向に延在し、かつ上記隙間Sに連通するステム溝10aが、周方向に間隔をあけて複数形成されている。そして、このステム溝10aと、装着筒部30に形成された縦溝30aと、発泡部材17のケーシング40に形成されたケーシング溝42と、前記隙間Sと、によって、空気用シリンダ14と気液混合室R1とを連通する空気通路5が構成されている。
また、ステム10の外周面において、複数のステム溝10aの下端部が位置する部分に、径方向の外側に向けて突出するフランジ状の当接部62が形成されている。当接部62は、ステム10と一体に形成されている。
当接部62は、空気用ピストン13における内筒51の下端開口縁に、内筒51の下方から当接する。これにより、当接部62は、空気通路5を通した気液混合室R1内と空気用シリンダ14内との連通を遮断している。
液用ピストン15は、その上端側がステム10の内側に液密状態で嵌合される小径筒部15aとされ、下端側がステム10の下端開口縁から下方に突出し、かつその外周面がステム10の外周面とほぼ面一とされた大径筒部15bとされている。
液用ピストン15及び液用シリンダ16の内部には、上端部が中空逆円錐状をなす上部弁体65aとされるとともに、下端部が液用シリンダ16内の下端開口部に着座及び離反可能な下部弁体65bとされた棒状の弁部材65が設けられている。
上部弁体65aは、液用シリンダ16内とステム10の上端部内との連通及びその遮断を切替える弁とされている。なお、液用ピストン15と液用シリンダ16の下端部内面との間には、コイルスプリング66が配設されている。
このコイルスプリング66は、液用ピストン15を、大径筒部15bの下方から上方付勢状態で下方移動可能に支持している。
次に、吐出器1Aの作用について説明する。
はじめに、図1に示すように、吐出ヘッド3を押下する前の待機状態では、装着キャップ12のガイド筒部22に取り付けられたストッパ部材4が、吐出ヘッド3の押し下げ操作を規制している。また、ステム10の当接部62に、空気用ピストン13における内筒51の下端開口縁が当接し、かつ吐出ヘッド3における装着筒部30の内面と内筒51の上側摺接部51aの上端縁との間に隙間Sが設けられている。
次に、ストッパ部材4をガイド筒部22から取り外し、吐出ヘッド3を押し下げ操作すると、装着筒部30が下降するので、それに追従して、発泡部材17、ステム10、液用ピストン15が下方移動するとともに、コイルスプリング66が上下方向に圧縮変形される。
このとき、空気用ピストン13は移動せず、この空気用ピストン13における内筒51の下端開口縁とステム10における当接部62との間に隙間が形成される。また、空気用ピストン13における内筒51の上端縁と装着筒部30の内面との間の隙間Sが小さくなる。これにより、空気通路5を通して空気用シリンダ14内と気液混合室R1内とが連通する。
さらに、液用ピストン15の下方への移動に伴い、下部弁体65bも下方に移動する。そして、この下部弁体65bが液用シリンダ16の下端開口部に着座して閉塞する。また、液用ピストン15の上端部が弁部材65の上部弁体65aから下方に離反し、液用シリンダ16とステム10内とが連通する。
そして、さらに吐出ヘッド3を押し下げ操作すると、空気用ピストン13も、ピストン用弁体54が空気孔52を閉塞したままの状態で下方に移動させられることにより、空気用シリンダ14内において空気用ピストン13の下方に位置する下室内の空気が圧縮させられる。これにより、この下室内の空気が、空気用ピストン13における内筒51の下端開口縁とステム10の当接部62との間の隙間から空気通路5内に流入して気液混合室R1に移送される。
さらにこの際、弁部材65の下部弁体65bが液用シリンダ16の下端開口部を閉塞した状態で、液用ピストン15が下方移動するので、液用シリンダ16内の内容液が上昇してステム10内に到達する。そして、液用シリンダ16内の液圧を、ステム10の弁座60に着座している液吐出弁61に作用させてこの液吐出弁61を弁座60から離反させることにより、液用シリンダ16内の内容液を気液混合室R1内に移送することができる。
以上のことから、気液混合室R1内で内容液及び空気を合流させて気液混合体にすることができる。すると、この気液混合体は、小径部40bから発泡部材17の内部に流れ込んで発泡するとともに、2つの発泡エレメント41のメッシュ部材41bを通過することで、きめの細かい所定の泡質となる。
そして、吐出ヘッド3の押し下げを解除すると、コイルスプリング66の弾性復元力により吐出ヘッド3、ステム10、ステム10に連係された空気用ピストン13、及び液用ピストン15が上方に復元移動する。
詳細には、ステム10の上昇により、当接部62が空気用ピストン13における内筒51の下端開口縁に下方から当接するので、空気用ピストン13がステム10とともに上昇する。この際、空気用シリンダ14の下室の体積が膨張することで負圧が生じるので、ピストン用弁体54が開き、空気孔52を通じて空気用シリンダ14内に空気が引き込まれる。これにより、空気用シリンダ14の下室の負圧が解消され、ピストン用弁体54が空気孔52を閉塞することで図1に示す状態に復帰する。
そして本実施形態では、吐出ヘッド3に吐出器用アタッチメント90が装着されている。
吐出器用アタッチメント90は、基端部91aが吐出孔32aに装着され、かつ先端部91b側が吐出孔32aから外側に向けて突出し、内側が吐出孔32aに連通する突出筒部91と、突出筒部91を吐出ヘッド3に固定する固定部92と、を備えている。
以下の説明において、突出筒部91の中心軸線Lに沿う方向をノズル軸方向といい、ノズル軸方向から見て中心軸線Lと直交する方向をノズル径方向、中心軸線L回りに周回する方向をノズル周方向という。
突出筒部91の先端部91bにおける外面及び内面はそれぞれ、先端側に向けて突の曲面状に形成されている。
固定部92は、筒状に形成されるとともに、内側にノズル筒部32の先端部が嵌合されている。固定部92は、ノズル筒部32の先端部にアンダーカット嵌合されている。固定部92の基端部内にノズル筒部32の先端部が嵌合されている。固定部92の先端部には、ノズル径方向の内側に向けて突出し、全周にわたって延びる係止部92aが形成されている。
突出筒部91における先端部91b側の外周面には、ノズル径方向の外側に向けて突出し、全周にわたって延びる装着フランジ91cが形成されている。装着フランジ91cは、ノズル筒部32の先端開口縁と、固定部92の係止部92aと、によりノズル軸方向に挟まれている。
突出筒部91の流路断面積は、ノズル筒部32の流路断面積よりも小さくなっている。
突出筒部91の周壁部には、ノズル径方向に開口する側方開口部91dが、ノズル周方向に間隔をあけて複数形成されている。側方開口部91dはノズル軸方向に延びている。
側方開口部91dにおけるノズル軸方向の大きさは、ノズル周方向の大きさより大きくなっている。側方開口部91dのノズル軸方向の長さは、突出筒部91のうち、吐出孔32aから外側に突出した先端部91b側のノズル軸方向の長さの半分以下となっている。
側方開口部91dにおけるノズル周方向の大きさは、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、大きくなっている。
なお、側方開口部91dのノズル軸方向の長さは、吐出孔32aから外側に突出した先端部91b側のノズル軸方向の長さの半分より長くてもよい。
突出筒部91の先端部91bには、ノズル軸方向に開口する内側開口部91eが形成されている。内側開口部91eのノズル径方向の大きさは、側方開口部91dのノズル周方向の大きさと同等となっている。内側開口部91eの外周縁部と、複数の側方開口部91dの各先端部と、が互いに接続されている。
図2に示すように、複数の側方開口部91dは、その内面において、ノズル周方向で互いに対向する一対の周端面91f、91gのうちの少なくとも一方が、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、ノズル周方向の一方側に向けて延びる傾斜開口部91hとされている。
図示の例では、傾斜開口部91hにおける一対の周端面91f、91gがそれぞれ、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、ノズル周方向の一方側に向けて延びている。
また、突出筒部91における中心軸線Lに直交する横断面視において、傾斜開口部91hにおける周端面91f、91gがノズル径方向に対して傾斜する方向は、複数の傾斜開口部91hの全てについて同じとなっている。
図示の例では、全ての側方開口部91dが、傾斜開口部91hとされている。
一対の周端面91f、91gのうち、ノズル周方向の一方側に位置する周端面(以下、第1周端面という)91fは、ノズル周方向の他方側に向けて突の曲面状に形成されている。また、一対の周端面91f、91gのうち、ノズル周方向の他方側に位置する周端面(以下、第2周端面という)91gは、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、ノズル周方向の一方側に向けて直線状に延びている。
なお、第2周端面91gは、ノズル径方向の全域にわたってノズル周方向の位置が同等となっていてもよい。
次に、吐出器用アタッチメント90の作用について説明する。
図1に示すように、ノズル筒部32の吐出孔32aから吐出された泡体は、突出筒部91内に基端部91aから流入し、先端部91b側に向けて流れる。そして泡体は、複数の側方開口部91d、及び内側開口部91eから突出筒部91の外側に流出する。
この際、各泡体は、図3に示すように、側方開口部91dと内側開口部91eとにまたがって、一体となって外部に流出する。このうち側方開口部91dから流出する泡体は、図2に示すように、側方開口部91dの第1周端面91f、第2周端面91gの傾斜に沿って、ノズル径方向の内側から外側に向けて流動することによって、ノズル周方向の一方側に向けて旋回しながら突出筒部91の外側に流出する。
そして、これらの泡体は、図3(a)に示すように、互いに撚り合わさりながら、落下する。図示の例では、各泡体は、上面視で時計回りに撚り合わされる。またこの際、図3(b)に示すように、側方開口部91dから流出した泡体は、内側開口部91eから流出した泡体に引っ張られる。
以上説明したように、本実施形態に係る吐出器用アタッチメント90によれば、吐出孔32aから吐出され、突出筒部91内に進入した泡体が、突出筒部91の周壁部に形成された側方開口部91d及び内側開口部91eを通して突出筒部91の外側に流出することとなる。この際、本実施形態では、複数の側方開口部91dの全てについて、一対の周端面のうちの少なくとも一方が、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、ノズル周方向の一方側に向けて延びる傾斜開口部91hとなっている。このため、複数の側方開口部91dから突出筒部91の外側に流出する各泡体が、同じ向きに旋回しながら流動することとなり、各泡体を撚り合わせて一体にすることが可能になり、吐出された泡体の見映えを向上させることができる。
また、側方開口部91dにおけるノズル軸方向の大きさが、ノズル周方向の大きさより大きくなっているので、複数の側方開口部91dから突出筒部91の外側に流出した各泡体が、突出筒部91の周壁部の外周面上で滞留するのを抑制することができるとともに、側方開口部91dから条状にして流出させ易くすることが可能になり、側方開口部91dを通して突出筒部91の外側に流出した各泡体同士が撚り合わされる際に、形状をくずしにくくすることができる。
また、側方開口部91dにおけるノズル周方向の大きさが、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、大きくなっているので、泡体が周方向に拡がりながら突出筒部91の外側に流出することとなり、吐出された泡体の見映えを確実に向上させることができるとともに、突出筒部91を射出成形により形成する場合には、成形金型の複雑化を抑えつつ、突出筒部91における側方開口部91dの周端面91f、91gが鋭角形状とならないことで、溶融樹脂の流動性を確保することが可能になり、優れた成形性を具備させることができる。
また、第1周端面91fが、ノズル周方向の他方側に向けて突の曲面状に形成されているので、突出筒部91内から傾斜開口部91hに流入した泡体全体を、ノズル周方向の一方側に向けて導きやすくなり、複数の傾斜開口部91hから突出筒部91の外側に流出した各泡体を、ノズル周方向の一方側に向けて、より一層確実に流動させることができる。
また、突出筒部91の先端部91bには、ノズル軸方向に開口する内側開口部91eが形成され、この内側開口部91eの外周縁部と、複数の側方開口部91dの各先端部と、が互いに接続されているので、複数の側方開口部91dから突出筒部91の外側に流出した各泡体が、内側開口部91eから流出した泡体によって、突出筒部91のノズル軸方向に引っ張られることとなり、複数の側方開口部91dから流出した各泡体を、突出筒部91の周壁部の外周面上に滞留させずに、確実に撚り合わせて一体にすることができる。
また、内側開口部91eの外周縁部が、側方開口部91dの先端部91bと接続されているので、内側開口部91eから流出する泡体と、側方開口部91dから流出する泡体と、を互いに連結させることが可能になり、泡体の勢いが抑えられるのを防ぐことができ、泡体が突出筒部91の先端部に留まるのを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図4を参照し、本発明の第2実施形態に係る吐出器1Bについて説明する。
なお、以下の説明において第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、同一の作用についてもその説明を省略する。
本実施形態の吐出器1Bでは、発泡部材17におけるケーシング140が、大径部40a及び小径部40bと、小径部40bを径方向の外側から囲繞する囲繞筒部40cと、小径部40b及び囲繞筒部40cの上端部同士を連結し、周方向の全周にわたって延びる接続環部40dと、を備えている。接続環部40dの上面には、装着筒部30の下端開口縁が当接或いは近接している。
小径部40bの外周面、接続環部40dの下面、及び囲繞筒部40cの内周面には、気液混合室R1と後述する隙間S2とを一体に連通するケーシング溝142が形成されている。ケーシング溝142は周方向に間隔をあけて複数形成されている。
そして本実施形態では、図4に示すように、ステム10の押下を解除したときに、突出筒部91内に負圧を生じさせる負圧発生機構7を備えている。負圧発生機構7は、ステム10に外装され、かつ内側がステム10内に連通した負圧用シリンダ70と、負圧用シリンダ70内に上下摺動可能に収容された負圧用ピストン71と、を備えている。
負圧用シリンダ70は、ケーシング140と一体に形成されている。負圧用シリンダ70は、囲繞筒部40cの下端部から下方に向けて突出している。負圧用シリンダ70は、有頂筒状に形成されるとともに、軸線Oと同軸に配設されている。負圧用シリンダ70の天壁70aは環状に形成されている。負圧用シリンダ70の天壁70aにおける内周縁部と、囲繞筒部40cの下端開口縁と、が互いに接続されている。
負圧用シリンダ70の天壁70aの上面は、装着キャップ12の天壁部20の下面と、近接している。負圧用シリンダ70の周壁70bにおける下端部の内周面は、下方に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる先細り形状となっている。
負圧用ピストン71は、有頂筒状に形成されるとともに、軸線Oと同軸に配設されている。負圧用ピストン71の頂壁71aは、環状に形成されている。頂壁71aの内側にステム10が挿入されている。負圧用ピストン71の頂壁71aの上面は、負圧用シリンダ70の天壁70aの下面と、上下方向に対向している。
負圧用ピストン71の頂壁71aにおける内周縁部には、上方に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて延びる内側摺接部71bが立設されている。内側摺接部71b内に、ステム10が上下摺動可能に嵌合されている。
負圧用ピストン71の頂壁71aの下面には、下方に向けて延びるシール筒部71cが形成されている。シール筒部71cは、軸線Oと同軸に配置されている。シール筒部71cは、空気用ピストン13の内筒51における上端部に、アンダーカット嵌合されている。これにより、負圧用ピストン71は、空気用ピストン13と一体に上下動する。
負圧用ピストン71の周壁71dの下端部には、上方に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる外側摺接部71eが形成されている。外側摺接部71eの上端部は、負圧用シリンダ70内に上下摺動可能に嵌合されている。
負圧用ピストン71の内側摺接部71bの上端縁は、負圧用シリンダ70の天壁70aの内周縁より径方向の内側に位置している。そして負圧用ピストン71の内側摺接部71bの上端縁と、囲繞筒部40cの下端開口縁と、は、上下方向の隙間S2をあけて対向している。この隙間S2とケーシング溝142とを通して、気液混合室R1と負圧用シリンダ70内とが連通している。
ここで、負圧用ピストン71の内側摺接部71bは、ステム10の外周面に当接しており、この内側摺接部71bにより、ステム溝10aと隙間S2との連通が遮断されている。ステム10のうち、負圧用ピストン71の内側摺接部71bより上方に位置する部分は、他の部分より外径が小さい縮径部となっている。後述するステム10の下降移動時に内側摺接部71bが縮径部に到達すると、縮径部の外周面と内側摺接部71bの内周面との間を通して、ステム溝10aと隙間S2とが連通する。そしてこの際、ステム溝10aと、隙間S2と、ケーシング140のケーシング溝142と、によって、空気用シリンダ14内と気液混合室R1とを連通する空気通路5Bが形成される。
また本実施形態の吐出器用アタッチメント95では、突出筒部91を吐出ヘッド3に固定する固定部95aが突出筒部91と一体に形成されている。固定部95aは、筒状に形成されるとともに、内側にノズル筒部32の先端部が嵌合されている。
固定部95aは、突出筒部91の外周面からノズル径方向の外側に向けて突出し、ノズル筒部32の先端開口縁に当接した装着フランジ部95bと、装着フランジ部95bのノズル径方向の外端部から中心軸線Lに沿って基端部91a側に延びるとともに、ノズル筒部32にアンダーカット嵌合した装着部95cと、を備えている。
次に、吐出器1Bの作用について説明する。
図4に示す待機状態から吐出ヘッド3を押し下げ操作すると、負圧用シリンダ70内とステム10内とが、隙間S2及びケーシング溝142を通して連通した状態で、負圧用シリンダ70がステム10とともに下降移動して負圧用ピストン71と近接することで、負圧用シリンダ70と負圧用ピストン71との間の容積が減少する。
この際、負圧用ピストン71の内側摺接部71bが、ステム10の縮径部に到達することで、隙間S2が小さくなるとともに、ステム溝10a、隙間S2、及びケーシング溝142により形成された空気通路5Bを通して、空気用シリンダ14内とステム10内の気液混合室R1とが連通し、また、当接部62が内筒51の下端開口縁から下方に離れる。
そして、泡体を突出筒部91の側方開口部91d及び内側開口部91eから吐出した後に、吐出ヘッド3の押下を解除すると、まず、負圧用ピストン71及び空気用ピストン13は上方移動しないまま、負圧用シリンダ70が、ステム10とともに上方に復元移動する。この際、当接部62が内筒51の下端開口縁に当接する。さらに、内側摺接部71bがステム10の縮径部から下方に離れることにより、ステム溝10aと隙間S2との連通が遮断されるとともに、負圧用シリンダ70と負圧用ピストン71との間の容積が増大して負圧が生ずる。この負圧が隙間S2、ケーシング溝142、ステム10内及び吐出ヘッド3の内側を通して突出筒部91内に及ぼされる。その後、当接部62により負圧用ピストン71及び空気用ピストン13も上方に復元移動する。
以上説明したように、本実施形態に係る吐出器1Bによれば、負圧発生機構7を備えているので、側方開口部91d及び内側開口部91eから泡体を吐出した後、ステム10の押下を解除してステム10を復元変位させたときに、突出筒部91内を負圧にすることが可能になり、側方開口部91dから流出して突出筒部91の外周面上に滞留している残留泡体を、側方開口部91d及び内側開口部91eから突出筒部91内に吸い込むことができる。このようなサックバック効果により、前記残留泡体が生ずるのを抑えることができる。
(第3実施形態)
次に、図5を参照し、本発明の第3実施形態に係る吐出器1Cについて説明する。
なお、以下の説明において第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、同一の作用についてもその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の吐出器1Cでは、装着筒部30及びケーシング40は第1実施形態と同一の構成となっており、吐出器用アタッチメント95は第2実施形態と同一の構成となっている。
そして本実施形態の吐出器1Cでは、突出筒部91が、中心軸線Lを上下方向に延ばされた状態で吐出ヘッド3から下方に向けて突出し、吐出器用アタッチメント95が吐出ヘッド3に装着されている。
吐出ヘッド3のノズル筒部32Bは、装着筒部30及び外筒部31と一体に形成されるとともに、装着筒部30及び外筒部31から径方向のうちの一方向に延びる基筒部35と、基筒部35に装着されたL字状の偏向ノズル36と、を備えている。
偏向ノズル36は、基筒部35から前記一方向の外側に突出する第1筒部36aと、第1筒部36aの先端部から下方に延びる第2筒部36bと、を備えている。第1筒部36aの外周面には、基筒部35の先端開口縁と当接するフランジ部36cが形成されている。第2筒部36bに吐出器用アタッチメント95が装着されている。
以上説明したように、本実施形態に係る吐出器1Cによれば、突出筒部91が吐出ヘッド3から下方に向けて突出しているので、複数の側方開口部91dそれぞれから流出した泡体に重力が及ぼされることとなる。このため、突出筒部91に内側開口部91eを設けなくても、複数の側方開口部91dから流出した各泡体を、突出筒部91の周壁部の外周面上に滞留させずに、確実に撚り合わせて一体にすることができる。また、複数の側方開口部91dの上下方向の位置が互いに一致しているので、泡体を周方向に均等に流出することが可能となり、吐出器用アタッチメント95から吐出された泡体の見映えを確実に向上することができる。
(第4実施形態)
次に、図6を参照し、本発明の第4実施形態に係る吐出器1Dについて説明する。
なお、以下の説明において第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、同一の作用についてもその説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の吐出器1Dでは、吐出ヘッド3Bのノズル筒部32の上面に、上方に延びる嵌合筒部37が配設されている。嵌合筒部37は軸線Oと同軸に配設されている。嵌合筒部37の内側は、ノズル筒部32の内側を通して突出筒部91内及び装着筒部30の上端開口部と連通している。嵌合筒部37の内側と、装着筒部30の上端開口部と、は上下方向で互いに対向している。
嵌合筒部37には、有頂筒状の押下部材34が配設されている。押下部材34は、上面視で円形状を呈し、軸線Oと同軸に配設されている。押下部材34の周壁部34aが、嵌合筒部37内にアンダーカット嵌合されている。押下部材34の周壁部34aにおける上端部には、径方向の外側に向けて突出し、全周にわたって延びる押下フランジ部34bが形成されている。押下フランジ部34bの下面が、嵌合筒部37の上端開口縁と当接している。
押下部材34の頂壁部(負圧発生機構)34cは、上方に向けて突の曲面状をなし、上下方向に弾性変形可能に形成されている。頂壁部34cの外周縁部が、周壁部34aの上端部と接続されている。
また、本実施形態では、押下部材34及び吐出器用アタッチメント90の突出筒部91がそれぞれ、エラストマー等の軟材質により形成されている。突出筒部91は弾性変形可能に形成されている。
次に、吐出器1Dの作用について説明する。
図6に示す待機状態から、頂壁部34cを下方に向けて押圧して吐出ヘッド3Bを押し下げ操作すると、頂壁部34cは下方に向けて弾性変形した状態で、ステム10が下降移動する。
そして、泡体を突出筒部91の側方開口部91d及び内側開口部91eから吐出した後に、ステム10の押下を解除して、頂壁部34cを復元変形させると、押下部材34の内容積が増大し、突出筒部91内に負圧が生じることとなる。
また、側方開口部91d及び内側開口部91eから泡体を流出した後に、突出筒部91をノズル径方向に挟み込んで圧搾し、突出筒部91内の残留泡体を、突出筒部91の外側に絞り出すことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る吐出器1Dによれば、側方開口部91d及び内側開口部91eから泡体を吐出した後、ステム10の押下を解除して頂壁部34cを復元変形させることで、突出筒部91内を負圧にすることが可能になり、側方開口部91dから流出して突出筒部91の外周面上に滞留している残留泡体を、側方開口部91d及び内側開口部91eから突出筒部91内に吸い込むことができる。このようなサックバック効果により、前記残留泡体が生ずるのを抑えることができる。
また、突出筒部91が軟材質で形成されているので、側方開口部91d及び内側開口部91eから泡体を流出した後に、突出筒部91をノズル径方向に挟み込んで圧搾することで、突出筒部91の内部に残留した泡体を絞り出すことができる。これにより、突出筒部91の内部に残留した泡体が、側方開口部91d及び内側開口部91eから液だれしたり、これらの残留した泡体が突出筒部91の内部で固化したりするのを防ぐことができる。
(第5実施形態)
次に、図7を参照し、本発明の第5実施形態に係る吐出器1Eについて説明する。
なお、以下の説明において第4実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、同一の作用についてもその説明を省略する。
本実施形態の吐出ヘッド3Cは、ノズル筒部32を有しておらず、装着筒部30は上方に開放されており、この装着筒部30の上端開口部が吐出孔32aとなっている。外筒部31における上下方向の中間部に、外筒部31を径方向の外側から囲繞する囲繞筒部31Bが連結されている。
そして、本実施形態の吐出器用アタッチメント96は、外筒部31のうち、囲繞筒部31Bより上方に位置する部分に外嵌された内側筒部(固定部)33aと、囲繞筒部31Bに外嵌された外側筒部(固定部)33bと、内側筒部33a及び外側筒部33bから径方向のうちの一方向に向けて突出する突出筒部97と、内側筒部33aの上端開口部を閉塞する閉塞部(負圧発生機構)33cと、を備えている。
閉塞部33cの下面と、吐出ヘッド3Cの上端面と、の間には上下方向の隙間が設けられている。閉塞部33cは、上面視で円形状を呈し、軸線Oと同軸に配設されている。閉塞部33cは、上方に向けて突の曲面状に形成されている。
これらの内側筒部33a、外側筒部33b、突出筒部97、及び閉塞部33cは、エラストマー等の軟材質で一体に形成されている。これらのうち、突出筒部97及び閉塞部33cは、弾性変形可能に形成されている。
突出筒部97は、径方向の外側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びている。突出筒部97の基端部91a内と、内側筒部33a内とが連通している。突出筒部97の外径は、中心軸線Lの全域にわたって同等となっている。突出筒部97の先端部91b側の内径は、基端部91a側の内径よりも大きくなっている。突出筒部97の基端部91aが、閉塞部33cの外周縁部と接続されている。突出筒部97の内側は、内側筒部33aの内側を通して、ステム10内と連通している。
以上説明したように、本実施形態に係る吐出器1Eによれば、第4実施形態における吐出器1Dの作用効果と同様に、閉塞部33cによるサックバック効果を奏功することができるとともに、突出筒部97をノズル径方向に挟み込んで圧搾することができる。
また、負圧発生機構である閉塞部33cを、吐出器用アタッチメント96として、突出筒部97と一体に成形することができるので、吐出器1Eの部品点数を減らし、製造時の組み立て等の作業工数を削減することができる。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記第1実施形態から第3実施形態においては、吐出器1Aから1Eが、ポンプ式である構成を示したが、このような態様に限られない。吐出器としては、容器本体内に内容液が加圧ガスとともに充填され、ステムを押し下げることで、泡体を、ステムを通して吐出孔から噴出するエアゾール式の吐出器や、可撓性を備えた胴部をスクイズ変形させることで、泡体を吐出孔から吐出するスクイズ式の吐出器であってもよい。
また、上記第1実施形態においては、突出筒部91が水平方向に対して傾斜して延びるように吐出孔32aに装着された構成を示したが、このような態様に限られない。突出筒部は、水平方向に延びるように吐出ヘッドに装着されてもよい。
また、上記第1実施形態においては、吐出器用アタッチメント90の突出筒部91が、ノズル筒部32の吐出孔32aに装着された構成を示したが、このような態様に限られない。例えば吐出ヘッドがノズル筒部を備えておらず、突出筒部が、吐出ヘッドの装着筒部に形成された開口部に直接装着された構成であってもよい。このような構成とすることで、吐出器全体の径方向のかさ張りを抑え、コンパクトにすることができる。
また、上記第1実施形態においては、側方開口部91dにおけるノズル軸方向の大きさが、ノズル周方向の大きさより大きくなっている構成を示したが、このような態様に限られない。側方開口部におけるノズル軸方向の大きさは、ノズル周方向の大きさ以下であってもよい。
また、上記第1実施形態においては、側方開口部91dにおけるノズル周方向の大きさは、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、大きくなっている構成を示したが、このような態様に限られない。側方開口部におけるノズル周方向の大きさは、ノズル径方向の全域において同等であってもよいし、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、小さくなってもよい。
また、上記第1実施形態においては、一対の周端面91f、91gが、ノズル周方向の他方側に向けて突の曲面状に形成されている構成を示したが、このような態様に限られない。周端面91f、91gは平坦状に形成されてもよい。
また、上記第1実施形態においては、突出筒部91の先端部91bに、外周縁部が側方開口部91dの各先端部と接続された内側開口部91eが形成された構成を示したが、このような態様に限られない。突出筒部に内側開口部は形成されなくてもよいし、内側開口部は、側方開口部の各先端部と接続されなくてもよい。
また、上記第2実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態においては、負圧発生機構7、33c、34cを備える吐出器1B、1D、及び1Eが、ポンプ式である構成を示したが、このような態様に限られない。吐出器としては、容器本体内に内容液が加圧ガスとともに充填され、ステムを押し下げることで、泡体を、ステムを通して吐出孔から噴出するエアゾール式の吐出器であってもよい。
また、上記第1実施形態から第5実施形態においては、吐出ヘッド3、3B、3Cと、吐出器用アタッチメント90、95、96と、が、別体に形成された構成を示したが、このような態様に限られない。吐出ヘッドと吐出器用アタッチメントとは、一体に形成されてもよい。
また、上記第1実施形態から第5実施形態においては、全ての側方開口部91dが傾斜開口部91hとされている構成を示したが、このような態様に限られない。突出筒部には、複数の傾斜開口部が形成されるとともに、一対の周端面がそれぞれノズル径方向に沿って延び、傾斜していない側方開口部が1つ以上形成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1A、1B、1C、1D、1E 吐出器
2 吐出器本体
3、3B、3C 吐出ヘッド
7、33c、34c 負圧発生機構
32a 吐出孔
10 ステム
90、95、96 吐出器用アタッチメント
91、97 突出筒部
91a 基端部
91b 先端部
91d 側方開口部
91e 内側開口部
91f 第1周端面
91g 第2周端面
91h 傾斜開口部
L 中心軸線
A 容器本体
A1 口部

Claims (5)

  1. 泡体が吐出される吐出孔を有する吐出ヘッドに装着される吐出器用アタッチメントであって、
    前記吐出ヘッドから突出し、内側が前記吐出孔に連通する突出筒部と、
    前記突出筒部を前記吐出ヘッドに固定する固定部と、を備え、
    前記突出筒部の周壁部には、その中心軸線回りに沿うノズル周方向に間隔をあけて複数の側方開口部が形成され、
    複数の前記側方開口部の少なくとも一部は、その内面において、ノズル周方向で互いに対向する一対の周端面のうちの少なくとも一方が、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、ノズル周方向の一方側に向けて延びる傾斜開口部とされ、
    前記突出筒部における中心軸線に直交する横断面視において、前記傾斜開口部における前記周端面がノズル径方向に対して傾斜する方向は、複数の前記傾斜開口部の全てについて同じとなり、
    前記突出筒部の先端部には、前記中心軸線方向に開口する内側開口部が形成され、この内側開口部の外周縁部と、複数の前記側方開口部の各先端部と、が互いに接続されていることを特徴とする吐出器用アタッチメント。
  2. 前記側方開口部における前記中心軸線方向の大きさは、ノズル周方向の大きさより大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の吐出器用アタッチメント。
  3. 前記側方開口部におけるノズル周方向の大きさは、ノズル径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、大きくなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の吐出器用アタッチメント。
  4. 前記傾斜開口部における前記一対の周端面のうち、ノズル周方向の一方側に位置する面は、ノズル周方向の他方側に向けて突の曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出器用アタッチメント。
  5. 内容液が収容される容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステム、及び前記ステムの上端部に装着され、吐出孔を有する吐出ヘッドを備える吐出器本体と、
    前記吐出ヘッドに装着された吐出器用アタッチメントと、を備えた吐出器であって、
    前記吐出器用アタッチメントは、請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出器用アタッチメントとされ、
    前記ステムの押下を解除したときに、前記突出筒部内に負圧を生じさせる負圧発生機構を備えることを特徴とする吐出器。
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