JP6910286B2 - フォーマポンプ - Google Patents
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Description
そして、泡状の内容液の吐出後、押下ヘッドが上方に復元移動すると、弁体が連通孔を開放して、連通孔を通じたノズル筒部内と加圧室内との連通を許容する。これにより、加圧室内で圧縮した空気を、連通孔を通じてノズル筒部内に勢いよく放出することができ、ノズル筒部内に残っている泡状の内容液をノズル孔に向けて押し出すことができる。
従って、ノズル筒部内に泡状の内容液を残留させ難くすることができるので、ノズル孔から泡状の内容液が垂れ落ちることを抑制することができる。また、例えばノズル筒部内で泡状の内容液が固化する等といった不都合が生じ難いうえ、ノズル筒部の向きを、液だれを考慮して水平にするのではなく、下向きにすることも可能となる。
特に、加圧室内に上下移動可能に可動栓を配置するだけの簡便な構成で弁体を構成できるので、例えば隔壁部に対して弁体を一体的に取り付けるように構成する場合よりも、構成を簡略化することができる。
具体的には、空気用シリンダ22は有底筒状に形成され、その底面に筒状の液用シリンダ24が空気用シリンダ22の内部と連通した状態で連結されている。つまり、大径の空気用シリンダ22の下側に小径の液用シリンダ24が連設されている。ただし、液用シリンダ24と空気用シリンダ22とをそれぞれ別体に構成したうえで、例えば両者を係止する等して一体に繋げても構わない。
さらに連結板32の上面には、径方向に延びる横リブ38が例えば周方向に間隔をあけて複数形成されている。複数の横リブ38は、複数の空気孔37に対して周方向にずれた位置に形成されている。
摺動筒部40は、上下方向の中央部から上方及び下方に向かうに従って漸次拡径するテーパ状に形成され、上下方向の両端部に位置するリップ部40aを備えている。リップ部40aが液用シリンダ24の内周面に対して密に摺接している。これにより、リップ部40aと液用シリンダ24の内周面との間には、一定のシール性が確保されている。
液用ピストン23と液用シリンダ24の下端部との間には、コイルばね45が上下方向に圧縮状態で配設されている。コイルばね45は、液用ピストン23を下方から上方付勢状態で下方移動可能に支持している。
フランジ部50は、押下ヘッド9を押下げ操作する前の待機状態では、空気用ピストン21の内筒31の下端部に下方から接触している。図示の例では、フランジ部50はステム20に一体に形成されているが、この場合に限定されるものではなく、別体に形成されていても構わない。
ボール弁54は、液用シリンダ24内から後述する造泡部6の気液混合室60に向けた内容液の移動を許容し、且つその逆の内容液の移動を規制する液吐出弁とされている。
ケーシング63は、発泡エレメント64が収容される大径部63aと、大径部63aの下方に位置する小径部63bと、大径部63aと小径部63bとを接続する段部63cと、を備えた2段の円筒状に形成されている。
小径部63bの外周面及び段部63cには、ケーシング溝65が例えば周方向に間隔をあけて複数形成されている。ケーシング溝65は、気液混合室60内に連通していると共に、径方向外側に向けて開口して後述する第2縦溝79内に連通している。
2つの発泡エレメント64のうち、下方に位置する発泡エレメント64はメッシュ部材64bが下側を向き、上方に位置する発泡エレメント64はメッシュ部材64bが上側を向くように配置されている。
空気通路61は、ステム20に形成された第1縦溝52、ステム20と押下ヘッド9の装着筒部71との間に形成されると共に、第1縦溝52に連通する後述する空間部78、装着筒部71に形成されると共に、空間部78に連通する後述する第2縦溝79、及びケーシング63に形成されると共に、第2縦溝79に連通するケーシング溝65で構成されている。
ノズル筒部8は、頂壁部70と一体となるように形成されていると共に、外郭筒部73の内側に延びて、外筒部72及び装着筒部71のうちステム20よりもノズル孔7側に位置する部分を径方向に貫くように、これら外筒部72及び装着筒部71に一体に接続されている。
縦リブ75の下端部は、ケーシング63の大径部63aの上端開口端に対して上方から接触している。これにより、ケーシング63は、縦リブ75によって上方への抜け止めがされている。
垂下筒部76は、装着筒部71よりも内径が大きく形成され、その内周面は上側摺動筒部35に対して上下方向に摺動可能に接触している。装着筒部71の下端部と上側摺動筒部35との接続部分には、テーパ状の段差部77が形成されている。なお、垂下筒部76の下端部は、空気用ピストン21に形成された横リブ38の上方に一定の間隔をあけて配置されている。
装着筒部71のうちステム20の上端部を径方向外側から囲む部分の内周面には、径方向外側に向かって僅かに窪み、且つ上下方向に沿って延びる第2縦溝79が周方向に間隔をあけて複数形成されている。第2縦溝79は、ケーシング溝65に連通していると共に、下方に開口して空間部78に連通している。なお、上記空間部78及び第2縦溝79は空気通路61の一部を構成する。
第2連通孔82は、隔壁部80のうち、装着筒部71と外筒部72との間に位置し、且つ装着筒部71よりも後方側に位置する部分に、隔壁部80を上下に貫通するように形成されている。これにより、ノズル筒部8内及び加圧用シリンダ83内は、第2連通孔82を通じて連通している。
さらに第2連通孔82は、隔壁部80に1つだけ形成されると共に、第1軸線O1方向から見た平面視で円形状とされ、且つノズル孔7の開口面積よりも小さい開口面積となるように形成されている。
加圧用ピストン84は、環状のピストン壁部90と、ピストン壁部90の内周縁部から下方に向けて延びると共に、装着筒部71を径方向外側から囲むピストン筒部91と、を備え、第1軸線O1と同軸に配置されている。
ピストン壁部90の外周縁部には、上方に向かって突出すると共に、外筒部72の内周面に上下摺動可能に嵌合する筒状の外リップ部93が形成されている。外リップ部93は、ピストン壁部90の外周縁部から上方に向かうにしたがって径方向外側に向けて延びるように形成され、外筒部72の内周面に対して密に接触している。
なお、ガイド部材94は、内リップ部92及び外リップ部93との間に隙間が確保されるように形成されている。ガイド孔95は、上方及び下方の双方向に開口している。
具体的には、ピストン筒部91と摺動突起13との間の摺動抵抗は、装着筒部71と内リップ部92との間の摺動抵抗と、外筒部72と外リップ部93との間の摺動抵抗とを加算した摺動抵抗よりも大きく設定されている。
第2支持突起101は、径方向外側に向けて突出すると共に、例えば周方向に間隔をあけて複数形成されている。ただし、第2支持突起101は、装着筒部71の外周面の全周に亘って延びる環状に形成されていても構わない。第2支持突起101は、ピストン筒部91に形成された第1支持突起100に対して下方から接触しており、加圧用ピストン84の全体を下方から支持している。
なお、第2支持突起101は、押下ヘッド9の押下げ操作に伴って第1支持突起100から離間するように下方移動するが、先に述べたように加圧用ピストン84は、ピストン筒部91と摺動突起13との間の摺動抵抗によって直ちに下方移動することがない。従って、第2支持突起101は、押下ヘッド9の押下げ時、第1支持突起100から離間して、第1支持突起100よりも下方に移動する。
具体的には、装着筒部71のうち、第2支持突起101よりも下方に位置する部分の外周面には、径方向内側に向かって凹む縦長の位置決め溝106が形成されている。図示の例では、位置決め溝106は、装着筒部71の後部側に形成されていると共に、垂下筒部76の外周面まで延びて下方に開口している。ただし、位置決め溝106は、周方向に間隔をあけて複数形成されていても構わない。
可動栓110は、加圧室85内のうち、第2連通孔82の下方に配置され、且つ第3軸線O3と同軸に配置されている。可動栓110は、上下方向に延びた軸状の栓本体111と、栓本体111の外周面から径方向外側に向けて突出した環状のフランジ片112と、を備えている。
閉塞突起113は、上方に向かうにしたがって漸次縮径した三角錐状に形成され、その最大径は第2連通孔82の直径よりも大きい。そのため、閉塞突起113は、第2連通孔82内に下方から入り込みながら隔壁部80に対して接触したときに、第2連通孔82の開口周縁部に対して、その全周に亘って密に接触し、第2連通孔82を閉塞することが可能とされている。
なお、閉塞突起113は、押下ヘッド9が押下げ操作される前の待機状態にある場合には、その最上端部が第2連通孔82内に下方から入り込んだ状態で、第2連通孔82を開放している。
そして、栓本体111とガイド孔95との間には一定のシール性が確保されている。さらに、栓本体111とガイド孔95との間には、一定の摺動抵抗が確保されており、可動栓110が自重によってガイド部材94に対して下方移動してしまうことを抑制している。これにより、可動栓110は、外力が作用しない限り、上述したように第2連通孔82を開放した状態でガイド部材94に支持されている。
図示の例では、栓本体111は下方に開口した有頂筒状に形成されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば中実の円柱状に栓本体111を形成しても構わない。
2つの押上げ突起115は、装着筒部71の内周面及び外筒部72の外周面にそれぞれ形成され、残り2つの押上げ突起115は、隔壁部80から下方に向けて延びるように形成されると共に可動栓110を挟んで第1軸線O1を中心として周方向に向かい合う一対のサポート壁部116の対向面にそれぞれ形成されている。これら4つの押上げ突起115は、第3軸線O3を中心として周方向に延びるように形成されていると共に、フランジ片112に対して下方から接触している。
なお、押下ヘッド9に対して加圧用ピストン84を組み合わせる前に、可動栓110を加圧用シリンダ83内に組み合わせても構わないし、ガイド部材94に可動栓110を先に組み合わせた後、押下ヘッド9に対して可動栓110が組み合わされた加圧用ピストン84を組み合わせても構わない。
押下げ突起120は、例えば周方向に間隔をあけて複数形成されていると共に、可動栓110に対して干渉しない位置に形成されている。押下げ突起120は、押下ヘッド9を押下げ操作して、可動栓110における栓本体111がガイド孔95内に深く入り込んだときに、加圧用ピストン84のピストン壁部90に対して上方から接触可能とされている。これにより、押下げ突起120を利用して、加圧用ピストン84に対して、ピストン筒部91と摺動突起13との間の摺動抵抗を超える押下げ力を作用させることが可能とされている。
次に、上述のように構成されたフォーマポンプ1を使用する場合について説明する。
図1〜図3に示すように、押下ヘッド9を押下げ操作する前の待機状態では、ステム20のフランジ部50が空気用ピストン21における内筒31の下端部に下方から接触していると共に、押下ヘッド9における垂下筒部76が空気用ピストン21の横リブ38の上方に待機している。また、ボール弁54が弁座53に着座している。
さらに、可動栓110が押上げ突起115によって下方から支持された状態で、第2連通孔82を開放している。これにより、ノズル筒部8内と加圧室85内とは、第2連通孔82を通じて連通している。また、加圧用ピストン84は、第2支持突起101によって下方から支持された状態とされている。
なお、装着筒部71の段差部77と空気用ピストン21の上側摺動筒部35とは、互いに強く押し当たることなく僅かに接触した状態とされている。
具体的には、気液混合室60内に内容液及び空気をそれぞれ供給することで、気液混合室60内で内容液及び空気を合流させて混合させることができ、気液混合体にすることができる。すると、気液混合体は、発泡部材62の内部に流れ込んで発泡すると共に、2つの発泡エレメント64のメッシュ部材64bを順次通過することで、きめの細かい所定の泡状にとなる。これにより、泡状の内容液を生成することができる。
詳細には、コイルばね45の弾性復元力によって液用ピストン23と共にステム20が上方移動する。これにより、ステム20のフランジ部50が空気用ピストン21における内筒31の下端部に下方から接触するので、空気用ピストン21がステム20と共に上方移動する。その結果、押下ヘッド9、ステム20、空気用ピストン21及び液用ピストン23を元の状態に復帰させることができる。
さらに、ボール弁54が弁座53に着座した状態で液用ピストン23が上方移動することで、液用シリンダ24内が負圧になるので、容器体2の内容液を、下端開口部を通じて液用シリンダ24内に吸い上げることができ、次の吐出に備えることができる。
図2及び図3に示す状態から押下ヘッド9を押下げ操作すると、図6に示すように隔壁部80が可動栓110に対して接近するように下方移動する。このとき可動栓110は、栓本体111とガイド部材94との間の摺動抵抗によって自重により下方移動することが抑制されているので、可動栓110は下方移動することなく静止している。従って、図6に示すように、隔壁部80が可動栓110に対して接近するように下方移動すると共に、押上げ突起115が可動栓110のフランジ片112から離間するように下方移動する。
さらに、隔壁部80と閉塞突起113とが接触することで、可動栓110に対して、栓本体111とガイド部材94との間の摺動抵抗を超える押下げ力を作用させることができる。従って、押下ヘッド9のさらなる押下げ操作に伴って、可動栓110を押下げることができ、第2連通孔82を閉塞した状態のまま、可動栓110を押下ヘッド9と共に下方移動させることができる。
従って、これ以降、図4及び図8に示すように、押下ヘッド9の押下げ操作に伴って、加圧室85内を加圧した状態を維持したまま、加圧用ピストン84をガイド筒部10の上端部付近まで下方移動させることができる。また、押下ヘッド9の押下げ操作によって、先に述べたようにノズル孔7から泡状の内容液を外部に吐出することができる。
従来のフォーマポンプでは、例えば吐出後の時間経過等によって泡が液化し、例えば粘性を有する液体よりも流動性が高くなり、ノズル孔7から垂れ落ち易い状態になる場合がある。しかしながら、本実施形態のフォーマポンプ1によれば、泡状の内容液を吐出した直後に、加圧室85で圧縮された空気を利用して、ノズル筒部8内に残っている泡状の内容液をノズル筒部8内から押し出すので、内容液が垂れ落ちることを効果的に抑制することができる。
これらのことにより、押下ヘッド9の上方への復元移動に伴って、可動栓110をガイド部材94に対して上方移動させることができ、可動栓110の栓本体111をガイド部材94のガイド孔95内から上方に引く抜くことができる。
これらのことから、押下ヘッド9、可動栓110及び加圧用ピストン84を、図2に示すように、それぞれ押下げ操作する前の元の位置に復帰させることができ、次回の押下ヘッド9の押下げに備えることができる。
従って、ノズル筒部8内に残っている泡状の内容液をノズル孔7に向けて効果的に押し出すことができる。
2…容器体
3…容器体の口部
6…造泡部
7…ノズル孔
8…ノズル筒部
9…押下ヘッド
20…ステム
21…空気用ピストン
22…空気用シリンダ
23…液用ピストン
24…液用シリンダ
80…隔壁部
82…第2連通孔(連通孔)
83…加圧用シリンダ
84…加圧用ピストン
85…加圧室
94…ガイド部材
110…可動栓
115…押上げ突起
Claims (6)
- 内容液が収容された容器体の口部に、上方付勢状態で下方移動可能に立設されるステムと、
内容液を外部に吐出するノズル孔が形成されたノズル筒部を有し、前記ステムの上端部に装着された押下ヘッドと、
前記ステムの上下動に連係する液用ピストンが内部に上下摺動可能に収容された液用シリンダと、
前記ステムの上下動に連係する空気用ピストンが内部に上下摺動可能に収容された空気用シリンダと、
前記液用ピストンの下方移動によって前記液用シリンダ内から供給された内容液、及び前記空気用ピストンの下方移動によって前記空気用シリンダ内から供給された空気を利用して泡状の内容液を生成する造泡部と、を備え、
前記押下ヘッドは、
前記ノズル筒部内に連通する連通孔が形成された隔壁部を有する加圧用シリンダと、
前記隔壁部よりも下方に配置されると共に、前記加圧用シリンダ内に上下摺動可能に配設された加圧用ピストンと、
前記加圧用シリンダ及び前記加圧用ピストンにより形成される加圧室と、
前記連通孔を通じた前記ノズル筒部内と前記加圧室内との連通を許容する許容状態と、前記連通孔を通じた前記ノズル筒部内と前記加圧室内との連通を遮断する遮断状態と、を切り換える弁体と、を備え、
前記加圧用ピストンは、前記押下ヘッドが前記ステムと共に下方移動したときに、前記加圧用シリンダ内を相対的に上方移動して前記隔壁部に対して接近し、
前記弁体は、前記押下ヘッドが前記ステムと共に下方移動したときに、前記連通孔を閉塞して前記遮断状態に移行し、且つ前記押下ヘッドが前記ステムと共に上方に復元移動したときに、前記連通孔を開放して前記許容状態に移行することを特徴とするフォーマポンプ。 - 請求項1に記載のフォーマポンプにおいて、
前記弁体は、前記加圧室内に上下移動可能に配置された可動栓を備え、
前記可動栓は、前記押下ヘッドが前記ステムと共に下方移動したときに、前記連通孔を閉塞した状態で前記押下ヘッドと共に下方移動し、且つ前記押下ヘッドが前記ステムと共に上方に復元移動したときに、前記隔壁部から離間して前記連通孔を開放し、
前記加圧用シリンダには、前記押下ヘッドの上方への復元移動に伴って前記可動栓を上方に押上げる押上げ突起が形成されている、フォーマポンプ。 - 請求項2に記載のフォーマポンプにおいて、
前記加圧用ピストンには、前記可動栓を上下方向に相対移動可能にガイドするガイド部材が設けられている、フォーマポンプ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のフォーマポンプにおいて、
前記連通孔は、前記隔壁部に1つだけ形成されている、フォーマポンプ。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のフォーマポンプにおいて、
前記連通孔の開口面積は、前記ノズル孔の開口面積よりも小さい、フォーマポンプ。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のフォーマポンプにおいて、
前記連通孔は、前記ノズル孔に対して前記ノズル筒部の軸方向の反対側に配置されている、フォーマポンプ。
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