JP6833133B1 - 制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム - Google Patents

制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6833133B1
JP6833133B1 JP2020555933A JP2020555933A JP6833133B1 JP 6833133 B1 JP6833133 B1 JP 6833133B1 JP 2020555933 A JP2020555933 A JP 2020555933A JP 2020555933 A JP2020555933 A JP 2020555933A JP 6833133 B1 JP6833133 B1 JP 6833133B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
control
frequency component
control target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020555933A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021214839A1 (ja
Inventor
雄也 山地
雄也 山地
卓也 齊藤
卓也 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6833133B1 publication Critical patent/JP6833133B1/ja
Publication of JPWO2021214839A1 publication Critical patent/JPWO2021214839A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

制御対象制御部(320)は、予め設定された制御パラメータの値を用いて偏差(E)が解消する操作量(MV)の信号を制御対象(200)に出力して制御する。周波数成分抽出部(330)は、操作量(MV)の信号および制御量(PV)の信号から第1周波数成分の信号と第2周波数成分の信号とを抽出する。周波数特性算出部(350)は、抽出した第1周波数成分の信号と第2周波数成分の信号とに基づく位相遅れおよびゲインを含む制御対象(200)の第1周波数の特性と第2周波数の特性とを算出する。モデル算出部(360)は、算出した制御対象(200)の第1周波数の特性と第2周波数の特性とに基づいて制御対象(200)のモデルを算出する。制御パラメータ変更部(380)は、算出した制御対象(200)のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する。

Description

本開示は、制御装置、制御システム、制御方法及びプログラムに関する。
制御対象を制御する制御システムにおいて、自動的に初期の制御パラメータの値を決定したり、実際の制御中のデータから制御パラメータの値を調整したりするチューニング機能を備えた制御装置が知られている。
このようなチューニング機能を備えた制御装置の一例として、特許文献1には、制御対象に対して特別なチューニング信号を加えずに制御応答である測定値からPID(Proportional Integral Differential)制御に用いられるPID定数を求めて自動的に変更設定可能なPID調節計が開示されている。特許文献1に記載のPID調節計は、目標値と測定値の偏差がリミット値を超えるときに、目標値と測定値とに基づいて公知のステップ応答法を用いて第1のPID定数を算出するとともに、公知のエキスパート法を用いて第2のPID定数を算出する。また、特許文献1に記載のPID調節計は、これらのPID定数の確かさの度合いの評価に基づいて、既に設定されているPID定数を何れかのPID定数に変更したりこれらのPID定数に基づく第3のPID定数に変更したりする。
また、このようなチューニング機能を備えた制御装置の一例として、特許文献2には、制御対象の動特性を表す数学モデルに従って制御器の制御パラメータの値を自動調整するプラント制御装置について開示されている。特許文献2に記載のプラント制御装置は、制御対象の既知情報を用いて生成された同定信号を制御器に入力したときの制御対象への操作量を表す入力信号と制御対象の制御量を表す出力信号とに基づいて公知の最小二乗法を用いて数学モデルを算出している。
特開平10−69301号公報 特開平11−102203号公報
特許文献1に記載のPID調節計では、目標値と測定値の偏差がリミット値を超えたときに通常のステップ応答法における専用の入力信号であるステップ信号が入力されたとみなして第1のPID定数を算出している。このため、偏差がリミット値を超えなければ第1のPID定数を算出できず、偏差がリミット値を超えて算出できたとしても通常のステップ応答法で算出するよりも確かさの度合いが低い問題がある。また、特許文献1に記載のPID調節計は、エキスパート法を用いて第2のPID定数を算出しているが、エキスパート法は作業者の経験則に基づく推論に基づいてPID定数を算出するため、第2のPID定数の値が収束するまでの算出時間が長くなる問題があり、必ずしも確かさの度合いが高い値に収束しない問題もある。そして、特許文献1に記載のPID調節計は、算出されたこれらのPID定数の確かさの度合いの評価に基づいて変更するPID定数を決定しているが、上述した問題から決定したPID定数の精度自体が低い虞がある。
また、特許文献2に記載のプラント制御装置では、制御対象の動特性を表す数学モデルが微分方程式で示される。このため、制御対象の入力信号と出力信号とに基づいて最小二乗法で数学モデルを算出しようとすると、これらの信号の微分演算を行う必要があるが、ノイズを含む信号の微分演算を行うとノイズの高周波成分を増幅させてしまう問題がある。よって、特許文献2に記載のプラント制御装置では、数学モデルを精度良く算出できない問題がある。
本開示は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、制御パラメータの値を精度良く算出することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る制御装置は、制御対象制御部と、周波数成分抽出部と、周波数特性算出部と、モデル算出部と、制御パラメータ変更部とを備える。制御対象制御部は、目標量と制御対象の制御量との偏差に基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて前記制御対象の操作量を算出し、算出した前記操作量の信号を制御対象に出力して制御対象を制御する。周波数成分抽出部は、操作量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出するとともに、制御量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出する。周波数特性算出部は、周波数成分抽出部が操作量の信号から抽出した第1周波数成分の信号と制御量の信号から抽出した第1周波数成分の信号とに基づく位相遅れとゲインとを含む制御対象の第1周波数の特性を算出するとともに、周波数成分抽出部が操作量の信号から抽出した第2周波数成分の信号と制御量の信号から抽出した第2周波数成分の信号とに基づく位相遅れおよびゲインを含む制御対象の第2周波数の特性を算出する。モデル算出部は、周波数特性算出部が算出した制御対象の第1周波数の特性と第2周波数の特性とに基づいて前記制御対象のモデルを算出する。制御パラメータ変更部は、モデル算出部が算出した制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する。
本開示によれば、操作量の信号から抽出した第1周波数成分の信号と制御量の信号から抽出した第1周波数成分の信号とに基づく位相遅れとゲインとを含む制御対象の第1周波数の特性を算出するとともに、操作量の信号から抽出した第2周波数成分の信号と制御量の信号から抽出した第2周波数成分の信号とに基づく位相遅れおよびゲインを含む制御対象の第2周波数の特性を算出し、算出したこれらの特性に基づいて制御対象のモデルが算出される。このため、操作量の信号の微分演算および制御量の信号の微分演算を行わずに算出された制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出できる。この結果、制御パラメータの値を算出するときに操作量の信号の微分演算または制御量の信号の微分演算を行う制御システムよりも制御パラメータの値を精度良く算出できる。
本開示の実施の形態に係る制御システムの機能構成を示す図 本実施の形態に係る制御装置のハードウェア構成を示すブロック図 抽出した信号から位相遅れを算出する方法の説明図 抽出した信号からゲインを算出する方法の説明図 本実施の形態に係る制御パラメータ変更処理の流れを示すフローチャート 本実施の形態に係る制御システムの作用説明図1 本実施の形態に係る制御システムの作用説明図2 本実施の形態に係る制御システムの作用説明図3 ニューラルネットワークを用いて制御対象のモデルを算出する方法の説明図
以下に、本開示を実施するための形態に係る制御装置、制御システム、制御方法及びプログラムについて図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同じ符号を付す。
本開示の実施の形態に係る制御システムは、制御装置が自動的に制御パラメータの値を調整しながら制御対象を制御するシステムである。
図1は、本開示の実施の形態に係る制御システムの全体説明図である。
本実施の形態に係る制御システム100は、図1に示すように、制御対象200、目標量SVに基づいて制御対象200を制御する制御装置300、制御装置300からの操作量MVに基づいて制御された制御対象200の制御量PVを検出する検出器400を備える。なお、制御装置300は、例えば、制御対象200の温度、湿度、圧力、流量、速度、位置等を制御する。このため、検出器400は、制御対象200の制御量PVとして、例えば、温度、湿度、圧力、流量、速度、位置等を検出する。
制御装置300は、目標量SVと制御量PVとの偏差Eを算出する減算器310、保持している制御パラメータの値を用いて偏差Eを解消する操作量MVを算出して制御対象200を制御する制御対象制御部320を備える。また、制御装置300は、入力された信号から特定の周波数成分の信号fsを抽出する周波数成分抽出部330、特定の周波数成分の信号fsが正常に抽出されたか否かを判定する抽出結果判定部340を備える。また、制御装置300は、抽出された特定の周波数成分の信号fsから制御対象の特定の周波数の特性を算出する周波数特性算出部350、算出された制御対象の特定の周波数の特性から制御対象のモデルを算出するモデル算出部360を備える。また、制御装置300は、入力された信号から制御パラメータの値を変更するか否かを判定する変更判定部370、算出された制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する制御パラメータ変更部380を備える。
減算器310は、使用者によって入力された目標量SVの信号と検出器400から出力された制御量PVの信号とを用いて目標量SVから制御量PVを減算した偏差Eを算出し、偏差Eの信号を制御対象制御部320に出力する。
制御対象制御部320は、例えば、PI(Proportional Integral)制御器、PID制御器等の制御器である。制御対象制御部320は、減算器310から入力された偏差Eの信号に基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて偏差Eを解消する操作量MVを算出し、操作量MVの信号を制御対象200に出力することで制御対象200を制御する。また、制御対象制御部320は、例えば、目標量SVが変更されたり、制御量PVが目標量SVから離れた値に変化して偏差Eが増大したりしたとき、制御パラメータの調整を行うため、操作量MVの信号を周波数成分抽出部330にも出力する。
周波数成分抽出部330は、制御対象制御部320から入力された操作量MVの信号から特定の周波数成分の信号fsMVを抽出するとともに、検出器400から出力された制御量PVの信号から特定の周波数成分の信号fsPVを抽出する。周波数成分抽出部330は、第1周波数f1、第2周波数f2および第3周波数f3の周波数成分の信号を抽出する。すなわち、周波数成分抽出部330は、操作量MVの信号から第1周波数成分の信号fsMV1、第2周波数成分の信号fsMV2および第3周波数成分の信号fsMV3を抽出する。また、周波数成分抽出部330は、制御量PVの信号から第1周波数成分の信号fsPV1、第2周波数成分の信号fsPV2および第3周波数成分の信号fsPV3を抽出する。なお、第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3は、制御装置300の使用者によって予め定められている。
周波数成分抽出部330は、バンドパスフィルタと共振フィルタとを用いて入力された信号から第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1、第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2、第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3を抽出する。ここで、バンドパスフィルタの中心周波数ωB1、ωB2、ωB3と、共振フィルタの中心周波数ωn1、ωn2、ωn3とを以下の(1−1)〜(1−3)に示す数式のように同じ値とし、共振フィルタの減衰係数zについて、z=0.01が成立するものとする。
ωB1=ωn1=2×π×f1 …(1−1)
ωB2=ωn2=2×π×f2 …(1−2)
ωB3=ωn3=2×π×f3 …(1−3)
このとき、バンドパスフィルタの伝達関数BPF1〜BPF3と共振フィルタの伝達関数RF1〜RF3とは、ラプラス演算子sを用いて以下の数1の(2−1)〜(2−3)に示す数式と、数2の(3−1)〜(3−3)に示す数式とで示される。
Figure 0006833133
Figure 0006833133
この場合、周波数成分抽出部330は、操作量MVの信号について、伝達関数BPF1のバンドパスフィルタでフィルタ処理を行った後、伝達関数RF1の共振フィルタでフィルタ処理を行うことで第1周波数成分の信号fsMV1を抽出、励起する。また、周波数成分抽出部330は、操作量MVの信号について、伝達関数BPF2のバンドパスフィルタでフィルタ処理を行った後、伝達関数RF2の共振フィルタでフィルタ処理を行うことで第2周波数成分の信号fsMV2を抽出、励起する。また、周波数成分抽出部330は、操作量MVの信号について、伝達関数BPF3のバンドパスフィルタでフィルタ処理を行った後、伝達関数RF3の共振フィルタでフィルタ処理を行うことで第3周波数成分の信号fsMV3を抽出、励起する。また、周波数成分抽出部330は、制御量PVの信号について、伝達関数BPF1のバンドパスフィルタでフィルタ処理を行った後、伝達関数RF1の共振フィルタでフィルタ処理を行うことで第1周波数成分の信号fsPV1を抽出、励起する。また、周波数成分抽出部330は、制御量PVの信号について、伝達関数BPF2のバンドパスフィルタでフィルタ処理を行った後、伝達関数RF2の共振フィルタでフィルタ処理を行うことで第2周波数成分の信号fsPV2を抽出、励起する。そして、周波数成分抽出部330は、制御量PVの信号について、伝達関数BPF3のバンドパスフィルタでフィルタ処理を行った後、伝達関数RF3の共振フィルタでフィルタ処理を行うことで第3周波数成分の信号fsPV3を抽出、励起する。
なお、本実施の形態では、上述した(2−1)〜(2−3)、(3−1)〜(3−3)に示す数式に示すように、バンドパスフィルタの伝達関数BPF1〜BPF3と共振フィルタの伝達関数RF1〜RF3とを連続系の伝達関数としたが、フィルタの伝達関数についてはこれに限定されない。例えば、フィルタの伝達関数を離散系の伝達関数としてもよい。
抽出結果判定部340は、周波数成分抽出部330から入力された信号fsが正常に抽出された信号であるか否かを判定し、抽出判定結果を示すデータJeを周波数成分抽出部330に出力する。抽出結果判定部340は、第1周波数の信号fsMV1、fsPV1として抽出した信号の周波数が第1周波数f1と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が予め定められた閾値SAよりも小さい場合、周波数成分抽出部300が信号の抽出に失敗したと判定する。また、抽出結果判定部340は、第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2として抽出した信号の周波数が第2周波数f2と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が閾値SAよりも小さい場合、周波数成分抽出部300が信号の抽出に失敗したと判定する。また、抽出結果判定部340は、第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3として抽出した信号の周波数が第3周波数f3と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が閾値SAよりも小さい場合、周波数成分抽出部300が信号の抽出に失敗したと判定する。
なお、周波数成分抽出部330は、抽出結果判定部340から入力された抽出判定結果を示すデータJeから抽出に失敗したと判定されたことが特定されたとき、制御対象制御部320から入力された操作量MVの信号から特定の周波数成分の信号fsMVを再度抽出するとともに、検出器400から出力された制御量PVの信号から特定の周波数成分の信号fsPVを再度抽出する。このとき、周波数成分抽出部330は、抽出判定結果を示すデータJeから抽出に失敗した信号を特定し、抽出に失敗した回数が予め定めた許容回数を超えた周波数成分の信号については再抽出を行わず、新たな周波数について抽出を行ってもよい。
周波数特性算出部350は、周波数成分抽出部330から入力された信号fsに基づいて制御対象200の特性を算出し、制御対象200の特性を示すデータiをモデル算出部360に出力する。周波数特性算出部350は、周波数成分抽出部330が抽出した第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1に基づく位相遅れθ1およびゲインR1を算出する。また、周波数特性算出部350は、周波数成分抽出部330が抽出した第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2に基づく位相遅れθ2およびゲインR2を算出する。また、周波数特性算出部350は、周波数成分抽出部330が抽出した第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3に基づく位相遅れθ3およびゲインR3を算出する。
図3は、抽出した信号から位相遅れを算出する方法の説明図である。
具体的には、図3に示すように、操作量MVの信号から抽出した信号fsMVの振動中心をc、制御量PVの信号から抽出した信号fsPVの振動中心をc′、操作量MVの信号から抽出した信号fsMVの極大値または極小値を観測したタイミングをtp1,tp2,…,tp4、制御量PVの信号から抽出した信号fsPVの極大値または極小値を観測したタイミングをtp1′,tp2′,…,tp4′、1≦i≦4としたときに抽出した信号fsMV、fsPVのタイミングtpi,tpi′の位相差をφ、抽出した信号fsMV、fsPVの位相差の平均値をφ、位相遅れをθとし、抽出した信号fsMV、fsPVの周波数をTする。この場合、位相差φ、位相差の平均値φ、位相遅れθは、以下の(4−1)〜(4−3)に示す数式で示される。
φ=tp1′−tp1 …(4−1)
φ=(φ+φ+φ+φ)/4 …(4−2)
θ=−2πφ/T …(4−3)
よって、周波数特性算出部350は、上述した(4−1)〜(4−3)に示す数式を用いて第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1から位相遅れθ1を算出する。また、周波数特性算出部350は、上述した(4−1)〜(4−3)に示す数式を用いて第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2から位相遅れθ2を算出する。また、周波数特性算出部350は、上述した(4−1)〜(4−3)に示す数式を用いて第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3から位相遅れθ3を算出する。
図4は、抽出した信号からゲインを算出する方法の説明図である。
また、図4に示すように、操作量MVの信号から抽出した信号fsMVが振動中心cと交差するタイミングをt,t,…,t、制御量PVの信号から抽出した信号fsPVが振動中心c′と交差するタイミングをt′,t′,…,t′、1≦i≦4としたときに操作量MVから抽出した信号fsMVをtからt(i+1)まで積分した値をSMVi、制御量PVから抽出した信号fsPVをt′からt(i+1)′まで積分した値をSPVi、ゲインをRとする。この場合、積分した値SMVi、SMViおよびゲインRは、以下の数3の(5−1)〜(5−3)に示す数式で示される。
Figure 0006833133
よって、周波数特性算出部350は、上述した(5−1)〜(5−3)に示す数式を用いて第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1からゲインR1を算出する。また、周波数特性算出部350は、上述した(5−1)〜(5−3)に示す数式を用いて第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2からゲインR2を算出する。また、周波数特性算出部350は、上述した(5−1)〜(5−3)に示す数式を用いて第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3からゲインR3を算出する。なお、周波数特性算出部350がモデル算出部360に出力する制御対象200の特性を示すデータiには算出した位相遅れθ1〜θ3とゲインR1〜R3とが含まれる。
なお、本実施の形態では、周波数特性算出部350は、図4、図5、(4−1)〜(4−3)、(5−1)〜(5−3)に示す数式で示すように、抽出した信号fsMV、fsPVの振動周期の2倍の時間のデータを用いて位相遅れθおよびゲインRを算出したが、これに限定されない。例えば、振動周期の半周期の正の整数倍の時間のデータを用いて位相遅れθおよびゲインRを算出してもよい。
モデル算出部360は、周波数特性算出部350から入力された制御対象200の特性を示すデータiに含まれる位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3に基づいて制御対象200のモデルを算出し、算出したモデルを示すデータmdを制御パラメータ変更部380に出力する。ここで、制御対象200のモデルとは、例えば、制御対象200の数式モデルとしての伝達関数P(s)である。この場合、モデル算出部360は、伝達関数P(s)の係数を算出することで、制御対象200の伝達関数P(s)を算出する。なお、伝達関数P(s)の構造は、制御対象制御部320の構造に対応して予め定められている。例えば、制御対象制御部320としてPI制御器を用いる場合、PI制御器の位相遅れの特性が0[deg]以上90[deg]未満であるため、高周波領域で位相が180[deg]遅れる2次遅れの制御対象200が想定される。この場合、伝達関数P(s)は、以下の数4の(6−1)に示す数式で示され、特性方程式が二次方程式となる。また、伝達関数P(s)から算出される位相遅れの特性をθm、ゲインの特性をRmとすると、位相遅れθm、ゲインRmは、以下の数4の(6−2)、(6−3)に示す数式で示される。
Figure 0006833133
このため、伝達関数P(s)から算出される第1周波数f1の位相遅れθm1およびゲインRm1は、上述した(6−2)、(6−3)に示す数式においてω=2πf1とすることで算出できる。また、伝達関数P(s)から算出される第2周波数f2の位相遅れθm2およびゲインRm2は、上述した(6−2)、(6−3)に示す数式においてω=2πf2とすることで算出できる。そして、伝達関数P(s)から算出される第3周波数f3の位相遅れθm3およびゲインRm3は、上述した(6−2)、(6−3)に示す数式においてω=2πf3とすることで算出できる。
よって、この場合、モデル算出部360は、周波数特性算出部350が算出した位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3と伝達関数P(s)から算出される位相遅れθm1〜θm3およびゲインRm1〜Rm3の誤差が最小となる伝達関数P(s)の係数a,a,aを算出する。なお、誤差が最小となる係数a,a,aを算出する方法としては、例えば、公知の最小二乗法を用いることが可能である。また、可能であればθ1=θm1、θ2=θm2、θ3=θm3の連立方程式を解くことで係数a,a,aを算出してもよい。
なお、例えば、制御対象制御部320としてPID制御器を用いる場合、PID制御器の位相遅れの特性が90[deg]以上となる可能性があるため、高周波領域で位相が270[deg]遅れる3次遅れの制御対象200が想定される。この場合、伝達関数P(s)の特性方程式が3次方程式となってもよい。
変更判定部370は、制御量PVの信号に基づいて制御パラメータの設定を変更するか否かを判定し、変更判定結果を示すデータJcを制御パラメータ変更部380に出力する。変更判定部370は、例えば、制御量PVの信号から特定された立ち上がり時間、オーバーシュート量、整定時間、減衰比等が予め定められた評価基準を満たすか否かによって、制御パラメータの設定を変更するか否かを判定する。
制御パラメータ変更部380は、変更判定部370から入力された変更判定結果を示すデータJcから変更すると判定されたことが特定されたとき、モデル算出部360から入力された制御対象200のモデルを示すデータmdから特定される伝達関数P(s)に基づいて新たな制御パラメータの値を算出し、制御対象制御部320の設定を変更する。なお、伝達関数P(s)から新たな制御パラメータの値を算出する方法としては、例えば、公知の係数図法を用いることが可能である。なお、係数図法とは、伝達関数P(s)の分母である特定多項式の係数の比率に基づいて制御器の制御パラメータの値を調整する手法である。
図2は、本実施の形態に係る制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示す制御装置300は、図2に示すハードウェアによって構成されている。制御装置300は、制御部51、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55、送受信部56を備える。
制御部51は、制御プログラム59に従って処理を実行する。制御部51は、CPU(Central Processing Unit)を備える。制御部51は、制御プログラム59に従って、制御装置300が備える制御対象制御部320、周波数成分抽出部330、抽出結果判定部340、周波数特性算出部350、モデル算出部360、変更判定部370、制御パラメータ変更部380として機能する。例えば、制御部51は、制御対象制御部320が行う制御対象制御ステップ、周波数成分抽出部330が行う周波数成分抽出ステップ、抽出結果判定部340が行う抽出結果判定ステップ、周波数特性算出部350が行う周波数特性算出ステップ、モデル算出部360が行うモデル算出ステップ、変更判定部370が行う変更判定ステップ、制御パラメータ変更部380が行う制御パラメータ変更ステップを実行する。
主記憶部52は、制御プログラム59をロードし、制御部51の作業領域として用いられる。主記憶部52は、RAM(Random-Access Memory)を備える。
外部記憶部53は、制御プログラム59を予め記憶する。外部記憶部53は、制御部51の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部51に供給し、制御部51から供給されたデータを記憶する。外部記憶部53は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Dive)等の不揮発性メモリを備える。
操作部54は、入力情報を制御部51に供給する。操作部54は、キーボード、マウス、タッチパネル、操作ボタン等の情報入力部品を備える。
表示部55は、操作部54を介して入力された情報、制御部51が出力した情報等を表示する。表示部55は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を備える。
送受信部56は、情報を送受信する。送受信部56は、ネットワークに接続する網終端装置、無線通信装置等の情報通信部品を備える。
制御装置300では、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55及び送受信部56はいずれも内部バス50を介して制御部51に接続されている。
図1に示す制御装置300は、制御部51が主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55及び送受信部56を資源として用いることによって、制御対象制御部320、周波数成分抽出部330、抽出結果判定部340、周波数特性算出部350、モデル算出部360、変更判定部370、制御パラメータ変更部380の機能を実現する。
図5は、本実施の形態に係る制御パラメータ変更処理の流れを示すフローチャートである。
次に、図5に示すフローチャートを用いて制御装置300が制御パラメータを自動調整する動作について説明する。先ず、図5に示すように、制御対象制御部320は、減算器310が算出した目標量SVと制御量PVとの偏差Eが増大したか否かを判定する(ステップS101)。偏差Eが増大しない場合(ステップS101;N)、制御対象制御部320は、制御パラメータ変更処理を終了する。一方、偏差Eが増大した場合(ステップS101;Y)、周波数成分抽出部330は、操作量MVの信号から第1周波数成分の信号fsMV1、第2周波数成分の信号fsMV2、第3周波数成分の信号fsMV3を抽出するとともに、制御量PVの信号から第1周波数成分の信号fsPV1、第2周波数成分の信号fsPV2、第3周波数成分の信号fsPV3を抽出する(ステップS102)。
信号抽出後、抽出結果判定部340は、第1周波数の信号fsMV1、fsPV1として抽出した信号の周波数が第1周波数f1と同一か否か、第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2として抽出した信号の周波数が第2周波数f2と同一か否か、第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3として抽出した信号の周波数が第3周波数f3と同一か否かを判定する(ステップS103)。
抽出した信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3の周波数が異なる場合(ステップS103;N)、周波数成分抽出部330および抽出結果判定部340は、信号の抽出に成功するまでステップS102、S103の処理を繰り返す。一方、第1周波数の信号fsMV1、fsPV1として抽出した信号の周波数が第1周波数f1と同一であり、且つ、第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2として抽出した信号の周波数が第2周波数f2と同一であり、且つ、第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3として抽出した信号の周波数が第3周波数f3と同一である場合(ステップS103;Y)、抽出結果判定部340は、抽出した信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3の振幅が閾値SAよりも大きいか否かを判定する(ステップS104)。
抽出した信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3の振幅が閾値SA以下となる場合(ステップS104;N)、周波数成分抽出部330および抽出結果判定部340は、信号の抽出に成功するまでステップS102〜S104の処理を繰り返す。一方、抽出した信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3の振幅が閾値SAよりも大きい場合(ステップS104;Y)、周波数特性算出部350は、抽出した信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3に基づく位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3を算出する(ステップS105)。特性算出後、モデル算出部360は、算出した位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3に基づいて伝達関数P(s)を算出する(ステップS106)。
モデル算出後、変更判定部370は、制御量PVの信号から特定された立ち上がり時間、オーバーシュート量、整定時間、減衰比等が予め定められた評価基準を満たすか否かによって、制御パラメータの設定を変更する必要があるか否かを判定する(ステップS107)。設定を変更する必要がないと判定した場合(ステップS107;N)、制御パラメータ変更部380は、制御パラメータの値を変更せずに制御パラメータ変更処理を終了する。一方、設定を変更する必要があると判定した場合(ステップS107;Y)、制御パラメータ変更部380は、算出した伝達関数P(s)に基づいて新たな制御パラメータの値を算出し、制御対象制御部320の設定を変更し(ステップS108)、制御パラメータ変更処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態に係る制御システム100によれば、制御対象制御部320は、目標量SVと制御量PVとの偏差Eに基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて偏差Eが解消する操作量MVを算出し、操作量MVの信号を制御対象200に出力して制御対象200を制御する。また、周波数成分抽出部330は、操作量MVの信号から第1周波数成分の信号fsMV1、第2周波数成分の信号fsMV2、第3周波数成分の信号fsMV3を抽出するとともに、制御量PVの信号から第1周波数成分の信号fsPV1、第2周波数成分の信号fsPV2、第3周波数成分の信号fsPV3を抽出する。また、周波数特性算出部350は、抽出した第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1に基づく位相遅れθ1およびゲインR1を含む制御対象200の第1周波数f1の特性を算出する。また、周波数特性算出部350は、抽出した第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2に基づく位相遅れθ2およびゲインR2を含む制御対象200の第2周波数f2の特性を算出する。また、周波数特性算出部350は、抽出した第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3に基づく位相遅れθ3およびゲインR3を含む制御対象200の第3周波数f3の特性を算出する。また、モデル算出部360は、算出した制御対象200の第1周波数f1の特性と第2周波数f2の特性と第3周波数f3の特性とに基づいて制御対象200のモデルを算出する。そして、制御パラメータ変更部380は、算出した制御対象200のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する。
このようにすることで、制御対象制御部320が実際に制御対象200を制御している操作量MVの信号と制御量PVの信号から算出した制御対象200のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出できる。この結果、実際に制御対象を制御している操作量の信号と制御量の信号から算出した制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出しない制御システムよりも制御パラメータの値を精度良く算出できる。また、このようにすることで、操作量MVおよび制御量PVの信号から抽出した信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3に基づく位相遅れθ1〜θ3とゲインR1〜R3とを含む制御対象200の周波数f1〜f3の特性を算出し、算出したこれらの特性に基づいて制御対象200のモデルが算出される。このため、操作量MVの信号の微分演算および制御量PVの信号の微分演算を行わずに算出された制御対象200のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出できる。この結果、制御パラメータの値を算出するときに操作量の信号の微分演算または制御量の信号の微分演算を行う制御システムよりも制御パラメータの値を精度良く算出できる。さらに、このようにすることで、制御対象200のモデルの算出中に実際に制御対象200を励起しなくても制御対象200のモデルを算出できる。この結果、制御対象200のモデルの算出中に実際に制御対象200を励起する制御システムよりも制御性能を悪化させることなく制御パラメータを調整できる。
図6は、本実施の形態に係る制御システムの作用説明図1である。なお、説明を簡略化するため、図6では周波数成分抽出部330に制御量PVを実際に出力している検出器400が省略されている。
ここで、図6に示すように、制御装置300の信号の経路は、周波数成分抽出部330が操作量MVの信号から特定の周波数成分の信号fsMVを抽出する機能であるパス1と、周波数成分抽出部330が制御量PVの信号から特定の周波数成分の信号fsPVを抽出する機能であるパス2とに分けることができる。
図7は、本実施の形態に係る制御システムの作用説明図2である。
モデル算出部360が制御対象200のモデルを精度良く算出するためには、図7に示すように、周波数成分抽出部330が操作量MVの信号から抽出した特定の周波数成分の信号fsMVを制御対象200に出力して実際に制御対象200を励起させて制御量PV′の信号を取得した上でこれらの入出力信号の解析を行うことが好ましい。しかしながら、抽出した信号fsMVのように、制御対象200のモデルを算出するためだけに生成されて実際の制御では制御対象200に出力されない信号を出力して制御対象200を励起すると、制御対象200に何らかの悪影響を及ぼして制御性能が低下する虞がある。例えば、上述した特許文献2に記載のプラント制御装置は、制御対象の同定用の信号を生成して実際に制御対象を励起した上で制御対象の同定を行っており、同定用の信号で制御対象を励起したことで制御対象を精度よく同定できたとしても制御性能が低下する虞がある。
図8は、本実施の形態に係る制御システムの作用説明図3である。
これに対して、本実施の形態では、図8に示すように、上述したパス2はパス1との関係から等価交換が可能である。変換後のパス2では、周波数成分抽出部330が操作量MVの信号から抽出した信号fsMVを制御対象200に出力して制御対象200を励起させたときの制御量fsPVの信号を出力する機能となる。このとき、制御量fsPVの信号は、操作量MVの信号から抽出した信号fsMVで実際に制御対象200を励起させて取得した制御量PV′の信号と等価である。
したがって、本実施の形態に係る制御システム100は、操作量MVの信号から抽出した信号fsMVで実際に制御対象200を励起させて取得した制御量PV′の信号と同等の信号fsPVを用いて制御対象200の特定の周波数の特性を算出し、算出したこれらの特性に基づいて制御対象200のモデルを算出できる。この結果、本実施の形態に係る制御システム100は、制御パラメータの値を精度良く算出できる。また、本実施の形態に係る制御システム100は、操作量MVの信号から抽出した信号fsMVで実際に制御対象200を励起させて制御量PV′の信号を取得しなくても同等の信号fsMVを取得できる。この結果、本実施の形態に係る制御システム100は、制御性能を悪化させることなく制御パラメータを調整できる。
なお、本実施の形態では、周波数成分抽出部330が操作量MVまたは制御量PVの信号から3種類の周波数成分の信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3を抽出したが、抽出する周波数成分の信号は2種類以上である限りにおいて3種類に限定されない。例えば、第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1と第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2のみの2種類としてもよく、第4周波数成分の信号fsMV4、fsPV4、第5周波数成分の信号fsMV5、fsPV5、…、第n周波数成分の信号fsMVn、fsPVnを追加してn種類としてもよい。抽出する信号を2種類とした場合、周波数特性算出部350は、制御対象200の第1周波数f1の特性と第2周波数f2の特性とを算出し、モデル算出部360は、算出した制御対象200の第1周波数f1の特性と第2周波数f2の特性とに基づいて制御対象200のモデルを算出すればよい。また、抽出する信号をn種類とした場合、周波数特性算出部350は、制御対象200の第1周波数f1の特性と第2周波数f2の特性と…第n周波数fnの特性とを算出し、モデル算出部360は、算出した制御対象200の第1周波数f1の特性と第2周波数f2の特性と…第n周波数fnの特性とに基づいて制御対象200のモデルを算出すればよい。
また、本実施の形態に係る制御システム100によれば、周波数成分抽出部330は、共振フィルタを用いて操作量MVまたは制御量PVの信号から1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1と第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2と第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3とを抽出しており、共振フィルタの減衰係数zは、0.2よりも小さい0.01である。
このようにすることで、共振フィルタを用いて操作量または制御量の信号から1周波数成分の信号と第2周波数成分の信号と第3周波数成分の信号とを抽出しない制御システムよりも外乱の影響を抑制して精度良く1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1と第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2と第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3とを抽出できる。また、このようにすることで、共振フィルタの減衰係数が0.2以上となる制御システムよりも外乱の影響を抑制して精度良く1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1と第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2と第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3とを抽出できる。
なお、本実施の形態では、共振フィルタの減衰係数zを0.01としたが、これに限定されず、共振フィルタの減衰係数zが0.2よりも小さい任意の値である限りにおいて上述した作用効果を奏する。
なお、本実施の形態では、周波数成分抽出部330は、共振フィルタだけでなくバンドパスフィルタも用いて信号を抽出、励起しているが、バンドパスフィルタについては省略してもよい。
なお、本実施の形態のように、周波数成分抽出部330は、減衰係数zが0.2よりも小さい共振フィルタを用いて信号を抽出、励起することが好ましいが、これに限定されず、減衰係数zが0.2以上となる共振フィルタを用いて信号を抽出、励起してもよく、共振フィルタを用いずに信号を抽出、励起してもよい。例えば、バンドパスフィルタのみを用いて信号を抽出、励起してもよい。
また、本実施の形態に係る制御システム100によれば、抽出結果判定部340は、第1周波数成分の信号fsMV1、fsPV1として抽出した信号の周波数が第1周波数f1と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が閾値SAよりも小さい場合、周波数成分抽出部300が信号の抽出に失敗したと判定する。また、抽出結果判定部340は、第2周波数成分の信号fsMV2、fsPV2として抽出した信号の周波数が第2周波数f2と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が閾値SAよりも小さい場合、周波数成分抽出部300が信号の抽出に失敗したと判定する。また、抽出結果判定部340は、第3周波数成分の信号fsMV3、fsPV3として抽出した信号の周波数が第3周波数f3と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が閾値SAよりも小さい場合、周波数成分抽出部300が信号の抽出に失敗したと判定する。そして、周波数成分抽出部330は、抽出に失敗したと判定されたことが特定されたとき、信号の抽出を再度行う。
このようにすることで、正常に抽出された信号fsMV1〜fsMV3、fsPV1〜fsPV3のみを用いて制御対象200の周波数f1〜f3の特性を算出して制御対象200のモデルを算出できる。よって、正常に抽出された信号のみを用いて制御対象の周波数の特性を算出しない制御システムよりも制御対象200のモデルを制度良く算出でき、制御パラメータの値を精度良く算出できる。
なお、本実施の形態では、周波数成分抽出部330は、抽出に失敗したと判定されたことが特定されたとき、信号を抽出する処理を全て再試行しているが、これに限定されず、抽出に失敗した周波数成分の信号の抽出のみを再試行してもよい。
なお、本実施の形態のように、周波数成分抽出部330は、抽出に失敗したと判定されたことが特定されたとき、信号を抽出する処理を再試行することが好ましいが、信号を抽出する処理を再試行しなくてもよい。この場合、例えば、制御対象200のモデルを算出するために必要な信号を抽出できなかったとして制御パラメータ調整処理を中断したり、中止したりしてもよい。
なお、本実施の形態のように、抽出結果判定部340は、特定の周波数成分の信号fsMV、fsPVとして抽出した信号の周波数が当該特定の周波数と異なる場合、または、抽出した信号の振幅が閾値SAよりも小さい場合、信号の抽出に失敗したと判定することが好ましいが、これに限定されない。例えば、抽出結果判定部340は、特定の周波数成分の信号fsMV、fsPVとして抽出した抽出した信号の振幅について判定しなくてもよい。また、例えば、抽出結果判定部340を省略して特定の周波数成分の信号fsMV、fsPVとして抽出した信号について正常に抽出されたか否かを判定しなくてもよい。
また、本実施の形態に係る制御システム100によれば、モデル算出部360は、周波数特性算出部350が算出した位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3と伝達関数P(s)から算出される位相遅れθm1〜θm3およびゲインRm1〜Rm3の誤差が最小となる伝達関数P(s)の係数a,a,aを算出する。
このようにすることで、周波数特性算出部350が算出した位相遅れおよびゲインと伝達関数から算出される位相遅れおよびゲインの誤差が最小となる伝達関数の係数を算出しない制御システムよりも算出した位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3を制度良く再現する伝達関数P(s)を算出でき、制御パラメータの値を精度良く算出できる。
なお、本実施の形態のように、モデル算出部360は、周波数特性算出部350が算出した位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3と伝達関数P(s)から算出される位相遅れθm1〜θm3およびゲインRm1〜Rm3の誤差が最小となる伝達関数P(s)の係数a,a,aを算出することが好ましいが、これに限定されない。例えば、モデル算出部360は、周波数特性算出部350が算出した位相遅れとゲインとの組み合わせ(θ1,R1)〜(θ3,R3)のうちの何れかが伝達関数P(s)から算出される位相遅れとゲインとの組み合わせ(θm1,Rm1)〜(θm3,Rm3)と同一となる伝達関数P(s)の係数a,a,aを算出してもよい。
なお、本実施の形態では、モデル算出部360は、制御対象200の伝達関数P(s)の係数a,a,aを算出することで制御対象200のモデルを算出したが、制御対象200のモデルについては制御パラメータの値を算出できる限りにおいてこれに限定されない。例えば、制御対象200のモデルは、制御対象200の伝達関数P(s)と制御パラメータとの関係式であってもよい。
また、本実施の形態に係る制御システム100によれば、第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3は、制御装置300の使用者によって予め定められている。
このようにすることで、例えば、熟練の技術者の長年の経験、知見等を反映して精度良く制御対象200のモデル、制御パラメータの値を算出できる第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3を使用者が設定することができる。
なお、本実施の形態では、第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3は、制御装置300の使用者によって予め定められているが、これに限定されず、例えば、制御対象制御部320が既に保持している制御パラメータの値、制御対象200の既知の特徴に基づく値から制御システム100の設計において考慮しなければならない周波数帯域を決定し、決定した周波数帯域内で第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3を決定してもよい。また、例えば、制御装置300の演算周期に基づいてサンプリング定理によって設定可能なバンドパスフィルタの中心周波数ωB1、ωB2、ωB3、共振フィルタの中心周波数ωn1、ωn2、ωn3の上限値が算出できるので、これらの中心周波数が上限値以下となる第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3を決定してもよい。
このようにすることで、制御に必要な情報を反映して精度良く制御対象200のモデル、制御パラメータの値を算出できる第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3を設定することができる。
なお、本実施の形態では、第1周波数f1、第2周波数f2、第3周波数f3が全て使用者によって予め定められているが、これに限定されない。例えば、第1周波数f1が使用者によって予め定められ、第2周波数f2が上述したように制御対象制御部320が既に保持している制御パラメータの値、制御対象200の既知の特徴に基づく値から決定された周波数帯域内で制御装置300によって自動的に決定されており、第3周波数f3が何の制限もなく制御装置300によって自動的に決定されていてもよい。
また、本実施の形態に係る制御システム100によれば、モデル算出部360が算出する制御対象200のモデルは、制御対象200の伝達関数P(s)であり、制御対象制御部320の構造に対応して伝達関数P(s)の構造が予め定められている。
このようにすることで、制御対象制御部320の構造に適した制御対象200のモデルを算出することができる。
なお、本実施の形態のように、制御対象制御部320の構造に対応して伝達関数P(s)の構造が定められていることが好ましいが、伝達関数P(s)の構造は、制御対象制御部320の構造に対応していなくてもよい。例えば、伝達関数P(s)の特性方程式が最低限の次数でなくてもよく、3次方程式よりも次数の高い高次方程式であってもよい。
また、本実施の形態に係る制御システム100によれば、変更判定部370は、制御量PVの信号に基づいて制御パラメータの設定を変更するか否かを判定する。そして、制御パラメータ変更部380は、変更判定部370が制御パラメータの設定を変更する必要があると判定したとき、モデル算出部360が算出した制御対象200のモデルに基づいて新たな制御パラメータの値を算出して設定を変更する。
このようにすることで、制御パラメータの設定を変更する必要があるときのみ制御パラメータの値を算出して設定を変更することができる。
なお、本実施の形態のように、変更判定部370が制御パラメータの設定を変更する必要があると判定したときに制御パラメータ変更部380が新たな制御パラメータの値を算出して設定を変更することが好ましいが、これに限定されない。例えば、偏差Eが増大して制御対象200のモデルが新たに算出されたときには制御パラメータ変更部380が常に新たな制御パラメータの値を算出して設定を変更してもよい。このようにすることで、変更判定部370の機能を省略できる。
なお、本実施の形態では、モデル算出部360が算出した制御対象200の特性を示すデータiに基づいて位相遅れθ1〜θ3およびゲインR1〜R3と伝達関数P(s)から算出される位相遅れθm1〜θm3およびゲインRm1〜Rm3の誤差が最小となる伝達関数P(s)の係数a,a,aを算出したが、これに限定されない。例えば、モデル算出部360は、制御対象200の特性を示すデータiと、制御対象200の特性に基づいて算出した制御対象200のモデルを示すデータmdとを含む学習データを用いた機械学習によって生成された学習済モデルに対して、周波数特性算出部350が新たに算出した制御対象200の特性を示すデータiを適用し、制御対象200のモデルを算出してもよい。
図9は、ニューラルネットワークを用いて制御対象のモデルを算出する方法の説明図である。
このとき、モデル算出部360は、機械学習のアルゴリズムとして公知のアルゴリズムを用いることができるので、例えば、ニューラルネットワークを用いてもよい。図9に示すように、本実施の形態の変更例に係るニューラルネットワークは、入力層、中間層、出力層を備えている。ここで、周波数特性算出部350が新たに算出した制御対象200の特性を示すデータiのうち、制御対象200の第1周波数f1の特性を示すデータをif1、制御対象200の第2周波数f2の特性を示すデータをif2、…、制御対象200の第n周波数fnの特性を示すデータをifnとし、モデルパラメータをAとする。なお、モデルパラメータAは、伝達関数P(s)の係数a,a,aを含み、A∋{a,a,a}が成立する。
変更例に係るニューラルネットワークでは、入力層に制御対象200の第1周波数f1から第n周波数fnまでの特性を示すデータif1、if2、…、ifnが入力され、出力層からモデルパラメータAが出力される。また、入力層のノードと中間層のノードとの間の結合における重み係数W1、中間層のノードと出力層のノードとの間の結合における重み係数W2は、結合毎に設定できるようになっている。このため、中間層のノードには入力層のノードからの出力値とノードどうしの結合に対応する重み係数W1とが乗算された値が入力され、出力層のノードには中間層のノードからの出力値とノードどうしの結合に対応する重み係数W2とが乗算された値が入力される。なお、入力層・中間層・出力層の各ノードからの出力値は、入力値どうしの線形関数の値であってもよく、入力値を用いた非線形関数の値、例えばシグモイド関数の値であってもよい。
よって、モデル算出部360は、制御対象200の特性を示すデータiと当該特性に基づいて算出した制御対象200のモデルを示すデータmdとを組み合わせたデータを学習データとし、複数種類の学習データを用いて上述した重み係数W1,W2を算出することで学習済モデルとしてのニューラルネットワークを生成することができる。なお、重み係数W1,W2を算出する方法としては、任意の方法を採用可能であり、例えば、公知の誤差伝搬法、勾配降下法を用いてもよい。この結果、モデル算出部360は、周波数特性算出部350が新たに算出した制御対象200の特性を示すデータiを生成したニューラルネットワークに入力すれば当該特性に応じたモデルパラメータAを出力することができる。
このようにすることで、機械学習によって生成された学習済モデルに対して新たに算出した制御対象の特性を示すデータを適用して制御対象のモデルを算出しない制御システムよりも制御パラメータの値を精度良く算出できる。
なお、本変更例では、モデル算出部360が学習データを用いて上述した重み係数W1,W2を算出することでニューラルネットワークを生成しているが、これに限定されず、例えば、制御装置300とは異なる学習装置を新たに設けてニューラルネットワークを生成させてもよい。
なお、本変更例では、モデル算出部360は、機械学習のアルゴリズムの一例としてのニューラルネットワークを用いて学習済モデルを生成したが、これに限定されない。例えば、Q学習(Q-learning)、TD学習(TD-learning)等の強化学習(Reinforcement Learning)のアルゴリズムを用いて学習済モデルを生成してもよい。また、例えば、教師あり学習、教師なし学習の公知のアルゴリズムを用いて学習済モデルを生成してもよい。また、例えば、深層学習(Deep Learning)、遺伝的プログラミング、機能論理プログラミング、サポートベクターマシン等の公知の学習アルゴリズムを用いて学習済モデルを生成してもよい。
なお、本実施の形態では、制御装置300とは別体の検出器400を設けているが、これに限定されず、検出器400は制御装置300と一体であってもよく、例えば、検出器400が制御装置300に含まれていてもよい。
なお、制御部51、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55、送受信部56、内部バス50を備える制御装置300の処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM(Read-Only Memory)等に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上記の処理を実行する制御装置300を構成してもよい。また、通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードすることで制御装置300を構成してもよい。
また、制御装置300の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担により実現する場合、または、OSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合には、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して提供することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)にコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してコンピュータプログラムを提供してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行してもよい。
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。つまり、本開示の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
50 内部バス、51 制御部、52 主記憶部、53 外部記憶部、54 操作部、55 表示部、56 送受信部、59 制御プログラム、100 制御システム、200 制御対象、300 制御装置、310 減算器、320 制御対象制御部、330 周波数成分抽出部、340 抽出結果判定部、350 周波数特性算出部、360 モデル算出部、370 変更判定部、380 制御パラメータ変更部、400 検出器。

Claims (12)

  1. 目標量と制御対象の制御量との偏差に基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて前記制御対象の操作量を算出し、算出した前記操作量の信号を前記制御対象に出力して前記制御対象を制御する制御対象制御部と、
    前記操作量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出するとともに、前記制御量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出する周波数成分抽出部と、
    前記周波数成分抽出部が前記操作量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号とに基づく位相遅れとゲインとを含む前記制御対象の第1周波数の特性を算出するとともに、前記周波数成分抽出部が前記操作量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号とに基づく位相遅れおよびゲインを含む前記制御対象の第2周波数の特性を算出する周波数特性算出部と、
    前記周波数特性算出部が算出した前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とに基づいて前記制御対象のモデルを算出するモデル算出部と、
    前記モデル算出部が算出した前記制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する制御パラメータ変更部と、
    を備える制御装置。
  2. 前記周波数成分抽出部は、共振フィルタを用いて前記操作量または前記制御量の信号から第1周波数成分の信号と第2周波数成分の信号とを抽出し、
    前記共振フィルタの減衰係数は、0.2よりも小さい、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記周波数成分抽出部が前記第1周波数の信号として抽出した信号の周波数が前記第1周波数と異なる場合、または、前記周波数成分抽出部が前記第2周波数成分の信号として抽出した信号の周波数が前記第2周波数と異なる場合、または、前記周波数成分抽出部が前記第1周波数の信号として抽出した信号の振幅が予め定めた閾値よりも小さい場合、または、前記周波数成分抽出部が前記第2周波数の信号として抽出した信号の振幅が前記閾値よりも小さい場合、前記周波数成分抽出部が信号の抽出に失敗したと判定する抽出結果判定部を更に備え、
    前記周波数成分抽出部は、前記抽出結果判定部が信号の抽出に失敗したと判定したとき、信号の抽出を再度行う、
    請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記モデル算出部は、前記周波数特性算出部が算出した前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記制御対象の伝達関数から算出される前記制御対象の前記第1周波数の特性との誤差が最小となり、且つ、前記周波数特性算出部が算出した前記制御対象の前記第2周波数の特性と前記伝達関数から算出される前記制御対象の前記第2周波数の特性との誤差が最小となる前記伝達関数の係数を算出することで、前記制御対象の数式モデルを算出する、
    請求項1から3の何れか1項に記載の制御装置。
  5. 前記モデル算出部は、前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とを示すデータと、前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とに基づいて算出した前記制御対象のモデルを示すデータとを含む学習データを用いた機械学習によって生成された学習済モデルに対して、前記周波数特性算出部が新たに算出した前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とを示すデータを適用し、前記制御対象のモデルを算出する、
    請求項1から4の何れか1項に記載の制御装置。
  6. 前記第1周波数および前記第2周波数のうちの少なくとも何れか一方の周波数は、少なくとも前記制御対象の既知の特徴を示す値と前記制御パラメータの値と前記制御装置の演算周期とのうちの何れか一つの値に基づいて予め定められている、
    請求項1から5の何れか1項に記載の制御装置。
  7. 前記第1周波数および前記第2周波数のうちの少なくとも何れか一方の周波数は、前記制御装置の使用者によって予め定められている、
    請求項1から6の何れか1項に記載の制御装置。
  8. 前記制御対象のモデルは、前記制御対象の伝達関数であり、
    前記制御対象制御部の構造に対応して前記伝達関数の構造が予め定められている、
    請求項1から7の何れか1項に記載の制御装置。
  9. 前記制御量の信号に基づいて前記制御パラメータの設定を変更するか否かを判定する変更判定部をさらに備え、
    前記制御パラメータ変更部は、前記変更判定部が前記制御パラメータの設定を変更すると判定したとき、前記モデル算出部が算出した前記制御対象のモデルに基づいて新たな制御パラメータの値を算出して設定を変更する、
    請求項1から8の何れか1項に記載の制御装置。
  10. 目標量と制御対象の制御量との偏差に基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて前記制御対象の操作量を算出し、算出した前記操作量の信号を前記制御対象に出力して前記制御対象を制御する制御対象制御部と、
    前記操作量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出するとともに、前記制御量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出する周波数成分抽出部と、
    前記周波数成分抽出部が前記操作量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号とに基づく前記制御対象の第1周波数の特性を算出するとともに、前記周波数成分抽出部が前記操作量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号とに基づく前記制御対象の第2周波数の特性を算出する周波数特性算出部と、
    前記周波数特性算出部が算出した前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とに基づいて前記制御対象のモデルを算出するモデル算出部と、
    前記モデル算出部が算出した前記制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する制御パラメータ変更部と、
    を備える制御システム。
  11. 目標量と制御対象の制御量との偏差に基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて前記制御対象の操作量を算出し、算出した前記操作量の信号を前記制御対象に出力して前記制御対象を制御する制御対象制御ステップと、
    前記操作量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出するとともに、前記制御量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出する周波数成分抽出ステップと、
    前記周波数成分抽出ステップで前記操作量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号とに基づく前記制御対象の第1周波数の特性を算出するとともに、前記周波数成分抽出ステップで前記操作量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号とに基づく前記制御対象の第2周波数の特性を算出する周波数特性算出ステップと、
    前記周波数特性算出ステップで算出した前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とに基づいて前記制御対象のモデルを算出するモデル算出ステップと、
    前記モデル算出ステップで算出した前記制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する制御パラメータ変更ステップと、
    を行う制御方法。
  12. コンピュータを、
    目標量と制御対象の制御量との偏差に基づいて、予め設定された制御パラメータの値を用いて前記制御対象の操作量を算出し、算出した前記操作量の信号を前記制御対象に出力して前記制御対象を制御する制御対象制御部、
    前記操作量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出するとともに、前記制御量の信号から第1周波数成分の信号および第2周波数成分の信号を抽出する周波数成分抽出部、
    前記周波数成分抽出部が前記操作量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第1周波数成分の信号とに基づく前記制御対象の第1周波数の特性を算出するとともに、前記周波数成分抽出部が前記操作量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号と前記制御量の信号から抽出した前記第2周波数成分の信号とに基づく前記制御対象の第2周波数の特性を算出する周波数特性算出部、
    前記周波数特性算出部が算出した前記制御対象の前記第1周波数の特性と前記第2周波数の特性とに基づいて前記制御対象のモデルを算出するモデル算出部、
    前記モデル算出部が算出した前記制御対象のモデルに基づいて制御パラメータの値を算出して設定を変更する制御パラメータ変更部、
    として機能させるプログラム。
JP2020555933A 2020-04-20 2020-04-20 制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム Active JP6833133B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/017093 WO2021214839A1 (ja) 2020-04-20 2020-04-20 制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6833133B1 true JP6833133B1 (ja) 2021-02-24
JPWO2021214839A1 JPWO2021214839A1 (ja) 2021-10-28

Family

ID=74661678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020555933A Active JP6833133B1 (ja) 2020-04-20 2020-04-20 制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6833133B1 (ja)
WO (1) WO2021214839A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022143341A (ja) * 2021-03-17 2022-10-03 横河電機株式会社 コントローラ、制御方法及び制御プログラム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007219691A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Seiko Epson Corp Pid制御装置および制御パラメータ更新方法
JP2017167663A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社東芝 プロセス診断装置、プロセス診断方法及びコンピュータプログラム
JP2018128735A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 ファナック株式会社 サーボ制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007219691A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Seiko Epson Corp Pid制御装置および制御パラメータ更新方法
JP2017167663A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社東芝 プロセス診断装置、プロセス診断方法及びコンピュータプログラム
JP2018128735A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 ファナック株式会社 サーボ制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022143341A (ja) * 2021-03-17 2022-10-03 横河電機株式会社 コントローラ、制御方法及び制御プログラム
JP7409343B2 (ja) 2021-03-17 2024-01-09 横河電機株式会社 コントローラ、制御方法及び制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021214839A1 (ja) 2021-10-28
JPWO2021214839A1 (ja) 2021-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4223894B2 (ja) Pidパラメータ調整装置
Yi et al. Eigenvalue assignment via the Lambert W function for control of time-delay systems
François et al. Use of convex model approximations for real-time optimization via modifier adaptation
CN102612673B (zh) 基于频率响应对控制系统的自动调谐
JP2004503000A (ja) 多変量マトリクスプロセス制御
JP4908433B2 (ja) 制御パラメータ調整方法および制御パラメータ調整プログラム
JP6833133B1 (ja) 制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム
JP2021120833A (ja) モデル更新装置及び方法並びにプロセス制御システム
EP3575893B1 (en) Control parameter computation method and control parameter computation device
JP4815391B2 (ja) モデルパラメータ推定演算装置及び方法、モデルパラメータ推定演算処理プログラム並びにそれを記録した記録媒体
US20200257252A1 (en) Machine learning device, control device, and machine learning search range setting method
JPWO2019004476A1 (ja) 制御装置及び制御装置の設計方法
US20230176532A1 (en) Control assist device, control device, and control assist method
JP5125754B2 (ja) Pidコントローラのチューニング装置、pidコントローラのチューニング用プログラムおよびpidコントローラのチューニング方法
US11835929B2 (en) Control device for plant and controlling method of the same
JP2012185658A (ja) アクティブフィードバック制御装置及びプログラム
JP6848710B2 (ja) プラント制御調整装置及び方法
US20230324885A1 (en) Control assistance device, control system, and control assistance method
JP4485896B2 (ja) Pid制御装置
JP5773620B2 (ja) センサ異常判定装置及びセンサ異常判定方法
JP2005258717A (ja) 制御装置のパラメータ設定方法及び装置並びにプログラム
US11726470B2 (en) Method and device for determining a measure of quality continuously
US20230206094A1 (en) Inferring device, inferring method and non-transitory computer readable medium
CN108920842A (zh) 一种潜艇动力学模型参数在线估计方法及装置
JP3012713B2 (ja) 波形同定システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201012

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201012

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6833133

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250