JP6831811B2 - 地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、橋梁における地覆及び壁高欄の遊間部からの漏水を防止するための止水材の施工方法に関するものである。
従来、橋梁の地覆や壁高欄の遊間部からの漏水による橋梁の劣化が問題となっており、止水材等を使用した止水対策が行われている。
例えば、特許文献1には、可撓部と定着部を有する薄手の止水材本体と、ゴムパッキンと、金属製押止板とからなる止水部材に関する発明が記載されている。特許文献1に記載された止水部材は、ゴムパッキン、止水材本体の定着部、金属製押止板を順に積層して、壁高欄・地覆部の端縁に固定するようになっている。
また、特許文献2には、一対の側壁被い部と、一対の側壁被い部を相対変位可能につなぐ側壁間連結部と、一対の地覆被い部と、一対の地覆被い部を相対変位可能につなぐ地覆間連結部とを備えた止水カバーに関する発明が記載されている。特許文献2に記載された止水カバーは、両側部をボルトにより側壁及び地覆に固定するようになっている。
また、特許文献3には、地覆及びコンクリート高欄防水構造に関する発明が記載されている。特許文献3に記載された地覆及びコンクリート高欄防水構造は、地覆及びコンクリート高欄の間の目地を跨ぐ状態に、地覆及びコンクリート高欄上にプライマー層を形成し、プライマー層上に目地を跨いで支持テープを貼り付け、支持テープ上及びその周辺に伸縮性を有する防水材層を形成し、防水材層の上に保護材層を形成するようになっている。
特開2016−079686号公報 特開2003−013408号公報 特開2014−080854号公報
橋梁の地覆や壁高欄の遊間部からの漏水による橋梁の劣化は、維持管理上の大きな問題であり、早期の止水対策が求められている。そのため、点検時に実施する軽微な応急作業により素早く対応することが好ましい。ところが、特許文献1乃至特許文献3に記載された発明は、いずれも構造が複雑であって、止水材等の固定や形成に時間を要するものであり、応急作業には適していない。
これに対して、シート状の止水材を地覆や壁高欄の遊間部に貼り付けることにより、簡易に止水することが可能である。シート状の止水材の貼り付けによる止水は、作業時間が短く応急作業に適している。
一方、橋梁の地覆や壁高欄の遊間部には、固定支承か可動支承か、遊間幅はいくらか、推定移動量はいくらか、といった様々な特徴がある。また、シート状の止水材にも様々な幅のものがある。従って、耐久性を確保しながらコストを低減するためには、施工対象の遊間部の特徴に応じて、できるだけ無駄のないように使用する止水材を選択することが好ましい。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、作業時間が短く応急作業に適しており、耐久性を確保しながらコストを低減することの可能な、地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法は、異なる幅の2種類のシート状の止水材を用意し、橋梁の地覆及び壁高欄の遊間部に、前記2種類の止水材から選択した止水材を中央に自由面幅を残しながら貼り付けて止水する地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法であって、前記地覆及び壁高欄の推定移動量を判定する推定移動量判定ステップと、前記地覆及び壁高欄の遊間幅を判定する遊間幅判定ステップとを含み、前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも小さいと判定され、前記遊間幅判定ステップにおいて遊間幅が第2の閾値よりも小さいと判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の狭い方の止水材を前記遊間部に貼り付け、前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも小さいと判定され、前記遊間幅判定ステップにおいて遊間幅が第2の閾値よりも大きいと判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に貼り付け、前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも大きいと判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に貼り付けることを特徴とする。
また好ましくは、前記地覆の遊間幅が前記壁高欄の遊間幅よりも広い場合には、前記2種類の止水材から選択した止水材を横向きに貼り付けることを特徴とする。
また好ましくは、前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第3の閾値よりも大きいと判定された場合に推定移動量が第3の閾値よりも小さくなる施工時期に変更することが可能かどうかを判定する施工時期変更判定ステップを含み、前記施工時期変更判定ステップにおいて変更可能と判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に貼り付け、前記施工時期変更判定ステップにおいて変更不可能と判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に弛ませて貼り付けることを特徴とする。
本発明の地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法は、異なる幅の2種類のシート状の止水材を用意し、橋梁の地覆及び壁高欄の遊間部に、2種類の止水材から選択した止水材を中央に自由面幅を残しながら貼り付けて止水するものである。中央に残した自由面幅は、地覆及び壁高欄に貼り付けられておらず伸びることが可能な状態であるので、気温の低下による遊間部の拡大を自由面幅の部分の伸びにより吸収して、止水材の剥がれを抑制することができる。
また、地覆及び壁高欄の推定移動量を判定する推定移動量判定ステップと、地覆及び壁高欄の遊間幅を判定する遊間幅判定ステップとを含んでいるので、推定移動量及び遊間幅という施工対象の遊間部の特徴に応じて、できるだけ無駄のないように使用する止水材を選択することができる。
そして、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも小さいと判定され、遊間幅判定ステップにおいて遊間幅が第2の閾値よりも小さいと判定された場合には、2種類の止水材のうち幅の狭い方の止水材で対応できるものとして遊間部に貼り付ける。また、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも小さいと判定され、遊間幅判定ステップにおいて遊間幅が第2の閾値よりも大きいと判定された場合には、2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材で対応する必要があるものとして遊間部に貼り付ける。また、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも大きいと判定された場合には、2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材で対応する必要があるものとして貼り付ける。
また、地覆の遊間幅が壁高欄の遊間幅よりも広い場合には、2種類の止水材から選択した止水材を横向きに貼り付けるようにすれば、遊間幅の広い地覆にも対応することができる。
また、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第3の閾値よりも大きいと判定された場合に推定移動量が第3の閾値よりも小さくなる施工時期に変更することが可能かどうかを判定する施工時期変更判定ステップを含む場合には、施工時期の変更という条件を追加して、できるだけ無駄のないように使用する止水材を選択することができる。
そして、施工時期変更判定ステップにおいて変更可能と判定された場合には、2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材で応できるものとして遊間部に貼り付ける。また、施工時期変更判定ステップにおいて変更不可能と判定された場合には、2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を遊間部に弛ませて貼り付ける必要があるものとする。
このように、本発明によれば、作業時間が短く応急作業に適しており、耐久性を確保しながらコストを低減することの可能な、地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を示す斜視図である。 図1(B)のa−a断面図である。 図1(B)のb−b断面図である。 実施形態1に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法のフローチャートである。 実施形態2に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を示す斜視図である。 実施形態3に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法のフローチャートである。 実施形態3に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を示す斜視図である。
次に、図1乃至図7を参照して、本発明の実施形態に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法について説明する。本実施形態に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法は、異なる幅の2種類のシート状の止水材を用意し、橋梁の地覆及び壁高欄の遊間部に、2種類の止水材から選択した止水材を中央に自由面幅を残しながら貼り付けて止水するものである。そして、耐久性を確保しながら、できるだけ幅の狭い方の止水材を使用してコストを低減しようとするものである。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を示す斜視図である。図1(A)に示すように、高速道路等の橋梁には、路面3から壁面側に向けて地覆10及び壁高欄20が設けられている。隣接する路面3,3は支承に支持されており間に伸縮装置4が設けられている。また、隣接する地覆10,10及び隣接する壁高欄20,20の間には、それぞれ遊間部11,21が設けられている。実施形態1では、遊間部11及び遊間部21の遊間幅は同一である。
図1(B)は、遊間部11,21からの漏水を止水するために、止水材を貼り付けた状態を示すものである。本実施形態では、異なる幅の2種類の止水材1,2を用意して、貼り付ける止水材を選択するようになっている。止水材1,2は、裏面に粘着層が形成された伸縮性のあるシート状部材であり、粘着層の上にセパレータが設けられたものである。例えば、シリコーンゴムシートの基材層、シリコーンゲルの粘着層及びセパレータとしての剥離紙からなるシリコーン粘着シート(信越工業株式会社製、商品名:HNS−200)を用いることができる。貼り付ける止水材の選択については後述する。
図2は、図1(B)のa−a断面図である。図2に示すように、壁高欄20,20間の遊間部21には、止水材1又は止水材2(以下、「止水材1(2)」と表示)が貼り付けられている。なお、以下の説明は、地覆10,10間の遊間部11についても同様である。止水材1(2)の幅方向は、自由面幅W1、接着幅W2,W3に分かれている。自由面幅W1は、粘着層の上の剥離紙6が剥がされていない状態であり粘着層が露出していない。従って、止水材1(2)のうち自由面幅W1の部分は壁高欄20,20に貼り付けられていない。これに対して、接着幅W2,W3は、粘着層の上の剥離紙が剥がされた状態であり粘着層7,8が露出している。従って、止水材1(2)のうち接着幅W2,W3の部分は壁高欄20,20に貼り付けられている。
壁高欄20,20間の遊間部21の遊間幅Xは、気温の低下に伴うコンクリート構造物の収縮により拡大する。このとき、止水材1(2)のうち接着幅W2,W3の部分は、壁高欄20,20とともに移動する。これに対して、自由面幅W1の部分は、壁面20,20とともに移動することはなく、遊間幅Xの拡大分だけ伸びることになる。
接着幅W2,W3は、遊間幅Xが拡大しても止水材1(2)が壁高欄20,20から剥がれないために設定された最低接着幅であり、止水材1(2)の性能によって設定することができる。
施工の際には、止水材1(2)の粘着層の上の剥離紙をカッター等で切断して、自由面幅W1の部分だけ剥離紙を残すようにすればよい。
図3は、図1(B)のb−b断面図である。図3に示すように、止水材1(2)は、壁高欄20の裏面から上面、表面、地覆10の平坦面、傾斜面、そして路面3の路肩部分までを覆うように貼り付けられている。本実施形態では、1枚の止水材1(2)を用いて壁高欄20の裏面から路面3の路肩部分までを覆うようになっているが、2枚の止水材1(2)を用いて途中をオーバーラップさせるようにすることもできる。
止水材1(2)を路面3の路肩部分まで貼り付けるようにしたのは、路肩を流れる雨水がシート上を通過するようにして、防水効果を高めるためである。路肩部分の貼り付け長さ(図3の符号Y)が長ければ防水効果が高くなるが、車両等との接触による破損の可能性が高くなる。短ければ破損の可能性は低くなるが、防水効果は低くなる。過去の最大時間雨量を検討すると、路肩部分の貼り付け長さYは、200mmとすることが好ましい。
次に、貼り付ける止水材の選択について説明する。図4は、実施形態1に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法のフローチャートである。本実施形態では、前提条件を次の通りとする。
(1)止水材1(幅の狭い方)
幅W=300mm
自由面幅W1=100mm
接着幅W2,W3=各100mm
(2)止水材2(幅の広い方)
幅W=500mm
自由面幅W1=300mm
接着幅W2,W3=各100mm
(3)遊間幅X
300mm以下
(4)第1の閾値(推定移動量)
20mm
(5)第2の閾値(遊間幅)
100mm
遊間幅Xを300mm以下としたのは、止水材2の自由面幅W1が300mmであり、これ以上の遊間部に対しては止水材2であっても対応できないためである。また、第1の閾値を20mmとしたのは、止水材1の自由面幅W1が100mmであり、遊間幅の拡大に対して20%までは伸びにより対応可能と見込んだものである。また、第2の閾値を100mmとしたのは、止水材1の自由面幅W1が100mmであり、これ以上の遊間部に対しては止水材1では対応できないためである。
なお、遊間幅Xが300mm以上の場合には、止水材2(幅の広い方)であっても対応できないため、壁高欄の上部から地覆までの全面に対して、複数の止水材を横向きに貼り付けることで対応することができる。
止水材の選択にあたっては、まず、施工対象の地覆及び壁高欄が、固定支承に支持された固定端であるか、可動支承に支持された可動端であるかを判定する(ステップS101)。固定端である場合には、遊間幅が拡大することはないので、自由面幅W1を設ける必要はなく、遊間幅に応じて止水材1又は止水材2のいずれかを貼り付ける(ステップS102)。
可動端である場合には、地覆10,10及び壁高欄20,20の推定移動量を算出し、第1の閾値と比較して判定する(ステップS103)。推定移動量は温度変化による移動量であり、例えば次式により算出することができる。
推定移動量Δlt=ΔT×α×l
ΔT:温度変化の範囲
鋼橋の場合:施工時気温−(−10℃)
コンクリート橋の場合:施工時気温−(−5℃)
α:線膨張係数
鋼構造物の場合:12×10−6
コンクリート構造物の場合:10×10−6
l:伸縮桁長さ(mm)
推定移動量Δltが第1の閾値よりも小さい場合には、遊間幅Xを第2の閾値と比較して判定する(ステップS104)。遊間幅Xが第2の閾値よりも小さい場合には、止水材1(幅W300mm)を選択して貼り付ける(ステップS105)。すなわち、推定移動量が小さく遊間幅も狭いので、幅の狭い止水材1で対応可能ということである。
遊間幅Xが第2の閾値よりも大きい場合には、止水材2(幅500mm)を選択して貼り付ける(ステップS106)。すなわち、推定移動量は小さいが遊間幅が広いので、幅の広い止水材2で対応する必要があるということである。
推定移動量Δltが第1の閾値よりも大きい場合には、止水材2(幅500mm)を選択して貼り付ける(ステップS107)。すなわち、推定移動量が大きいので、遊間幅に関わらず幅の広い止水材2で対応する必要があるということである。
このようにして、止水材1と止水材2のいずれを使用するかを選択することで、耐久性を確保しながら、できるだけ幅の狭い方の止水材を使用してコストを低減することができる。
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法を示す斜視図である。図5(A)に示すように、実施形態2においては、施工対象の地覆10,10の遊間部12が、壁高欄20,20の遊間部22よりも広くなっている。その場合には、まず幅の狭い方の壁高欄20,20の遊間部22を基準として止水材を選択するが、選択した止水材では地覆10,10の遊間部12には対応できない場合がある。そのため、遊間部12に対しては、選択した止水材を横向きに貼り付けることで対応するものである。
(実施形態3)
図6は、実施形態3に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法のフローチャートである。本実施形態の前提条件は、実施形態1の前提条件に第3の閾値を加えたものである。
(6)第3の閾値(推定移動量)
60mm
第3の閾値を60mmとしたのは、止水材2の自由面幅W1が300mmであり、遊間幅の拡大に対して20%までは伸びにより対応可能であるが、それ以上はそのままでは対応不可能と見込んだものである。
止水材の選択ついて、ステップS101、ステップS102、ステップS104、ステップS105、ステップS106については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
ステップS103において、推定移動量Δltが第1の閾値よりも小さい場合には、実施形態1と同様にステップS104へと進む。推定移動量Δltが第1の閾値よりも大きく第3の閾値よりも小さい場合には、止水材2(幅500mm)を選択して貼り付ける(ステップS107)。すなわち、推定移動量が大きいが自由面幅W1の伸びにより吸収できると見込まれるので、幅の広い止水材2で対応可能であるということである。
推定移動量Δltが第3の閾値よりも大きい場合には、推定移動量が第3の閾値よりも小さくなる施工時期に変更することが可能かどうかを判定する(ステップS108)。例えば、気温の低い冬場に施工することが可能であれば、推定移動量は小さくなる。
施工時期の変更が可能であれば、止水材2(幅500mm)を選択して貼り付ける(ステップS107)。すなわち、施工時期を変更することで推定移動量を小さくすることができるので、幅の広い止水材2で対応可能であるということである。
施工時期の変更が不可能であれば、止水材2(幅500mm)を選択し、遊間部に弛ませて貼り付ける(ステップS109)。すなわち、推定移動量が大きいため、止水材2であってもそのままでは対応できず、弛ませて貼り付けることで対応可能であるということである。
図7は、実施形態3において、止水材2を遊間部13,23に弛ませた状態で貼り付けた状態を示している。どの程度弛ませるかは、推定移動量の大きさによって定めればよい。
このようにして、通常であれば幅の広い方の止水材2であっても対応できない場合であっても、施工時期の変更やたるみ施工によって対応することができる。
本実施形態に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法は、異なる幅の2種類のシート状の止水材1,2を用意し、橋梁の地覆10,10及び壁高欄20,20の遊間部11,21に、2種類の止水材1,2から選択した止水材を中央に自由面幅W1を残しながら貼り付けて止水するものである。中央に残した自由面幅W1は、地覆10,10及び壁高欄20,20に貼り付けられておらず伸びることが可能な状態であるので、気温の低下による遊間部11,21の拡大を自由面幅W1の部分の伸びにより吸収して、止水材の剥がれを抑制することができる。
また、地覆10,10及び壁高欄20,20の推定移動量Δltを判定する推定移動量判定ステップ(ステップS103)と、地覆10,10及び壁高欄20,20の遊間幅Xを判定する遊間幅判定ステップ(ステップS104)とを含んでいるので、推定移動量Δlt及び遊間幅Xという施工対象の遊間部11,21の特徴に応じて、できるだけ無駄のないように使用する止水材を選択することができる。
そして、推定移動量判定ステップ(ステップS103)において推定移動量Δltが第1の閾値よりも小さいと判定され、遊間幅判定ステップ(ステップS104)において遊間幅Xが第2の閾値よりも小さいと判定された場合には、2種類の止水材1,2のうち幅の狭い方の止水材1で対応できるものとして遊間部11,21に貼り付ける。また、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量Δltが第1の閾値よりも小さいと判定され、遊間幅判定ステップにおいて遊間幅Xが第2の閾値よりも大きいと判定された場合には、2種類の止水材1,2のうち幅の広い方の止水材2で対応する必要があるものとして遊間部11,21に貼り付ける。また、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量Δltが第1の閾値よりも大きいと判定された場合には、2種類の止水材1,2のうち幅の広い方の止水材2で対応する必要があるものとして貼り付ける。
また、地覆10,10の遊間幅12が壁高欄20,20の遊間幅22よりも広い場合には、2種類の止水材1,2から選択した止水材を横向きに貼り付けるようにすれば、遊間幅の広い地覆にも対応することができる。
また、推定移動量判定ステップにおいて推定移動量Δltが第3の閾値よりも大きいと判定された場合に推定移動量が第3の閾値よりも小さくなる施工時期に変更することが可能かどうかを判定する施工時期変更判定ステップ(ステップS108)を含む場合には、施工時期の変更という条件を追加して、できるだけ無駄のないように使用する止水材を選択することができる。
そして、施工時期変更判定ステップにおいて変更可能と判定された場合には、2種類の止水材1,2のうち幅の広い方の止水材2で応できるものとして遊間部13,23に貼り付ける。また、施工時期変更判定ステップにおいて変更不可能と判定された場合には、2種類の止水材1,2のうち幅の広い方の止水材2を遊間部13,23に弛ませて貼り付ける必要があるものとする。
このように、本実施形態に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法によれば、作業時間が短く応急作業に適しており、耐久性を確保しながらコストを低減することが可能である。
以上、本発明の実施形態に係る地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態において前提条件とした止水材の幅、自由面幅、接着幅や、各閾値の値は、施工対象の地覆及び壁高欄や、使用するシート状の止水材の性能等に応じて適宜設定することができる。
1 止水材(幅が狭い方)
2 止水材(幅が広い方)
3 路面
4 伸縮装置
5 基材層
6 剥離紙
7 粘着層
8 粘着層
10 地覆
11 地覆遊間部
12 地覆遊間部
13 地覆遊間部
20 壁高欄
21 壁高欄遊間部
22 壁高欄遊間部
23 壁高欄遊間部
X 遊間幅
Y 貼り付け長さ
W1 自由面幅
W2 接着幅
W3 接着幅

Claims (2)

  1. 異なる幅の2種類のシート状の止水材を用意し、橋梁の可動支承に支持された地覆及び壁高欄の遊間部に、前記2種類の止水材から選択した止水材を中央に自由面幅を残しながら貼り付けて止水する地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法であって、
    前記地覆及び壁高欄の推定移動量を判定する推定移動量判定ステップと、前記地覆及び壁高欄の遊間幅を判定する遊間幅判定ステップとを含み、
    前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも小さいと判定され、前記遊間幅判定ステップにおいて遊間幅が第2の閾値よりも小さいと判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の狭い方の止水材を前記遊間部に貼り付け、
    前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも小さいと判定され、前記遊間幅判定ステップにおいて遊間幅が第2の閾値よりも大きいと判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に貼り付け、
    前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第1の閾値よりも大きいと判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に貼り付けることを特徴とする地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法。
  2. 前記推定移動量判定ステップにおいて推定移動量が第3の閾値よりも大きいと判定された場合に推定移動量が第3の閾値よりも小さくなる施工時期に変更することが可能かどうかを判定する施工時期変更判定ステップを含み、
    前記施工時期変更判定ステップにおいて変更可能と判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に貼り付け、
    前記施工時期変更判定ステップにおいて変更不可能と判定された場合には、前記2種類の止水材のうち幅の広い方の止水材を前記遊間部に弛ませて貼り付けることを特徴とする請求項1に記載の地覆及び壁高欄の遊間部止水材の施工方法。
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