JP6829949B2 - スポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキ製造方法に関するものである。
近年、専門店をはじめ、スーパーマーケットやコンビニエンスストアにおいて、焼成済スポンジ生地(スポンジ)を使用したロールケーキ等デザート類の需要が大変伸びている。
このようなロールケーキを製造するにあたり、焼成済スポンジ生地が一定の柔軟性を有しない場合には、工場で巻き上げる際に割れやひび割れが生じ、大量の不良品を発生する。
また、焼成済スポンジ生地をロールケーキに使用せず、例えばセルクルに敷きこんで使用する場合でも、スポンジ自体が割れやひび割れが生じ、破損しやすく取扱いが難しい場合には、製品を製造できないという問題がある。
そもそもロールケーキ等に使用される焼成済スポンジ生地は、しっとり感やふんわり感が好まれる傾向にあり、卵を起泡し、小麦粉や乳を混合して、ふんわりと仕上げたものが好まれる傾向にあった。
そのため、従来から焼成済スポンジ生地の原材料として使われる小麦粉、卵、乳等はその代替が難しく、多くの場合そのまま使われていた。
一方、食物アレルギーを有する人が増加しているという問題が生じている。食物アレルギーとは、ある食物を摂取した後に免疫学的機序を介して引き起こされる生体にとって不利益な症状をいう。特に、小麦、卵、乳は、食物アレルギーの発症頻度が高く、これらを喫食できないアレルギー患者は多い。
しかし、従来のロールケーキは、前記の割れの問題や好ましい食感付与といった理由から、原材料に小麦粉、卵、牛乳、バター等を使用するため、小麦、卵、乳のアレルギーを有する人々は食することができない。
そこで、下記特許文献には、様々な問題の解決方法が開示されている。
下記特許文献1は、水、砂糖、製菓用起泡剤、ベーキングパウダーを混合・撹拌して起泡生地を作成する第一工程と、前記第一工程で作成した起泡生地に小麦粉を混合・撹拌するケーキ生地作成の第二工程と、前記第二工程で作成したケーキ生地を焼く焼成工程を有し、前記第一工程は温度36℃〜40℃で混合・撹拌し、焼成工程はオーブン温度190℃〜210℃の範囲で20分〜30分間焼成を行うことを特徴とする鶏卵等鳥卵を使わないスポンジケーキの製造方法に関するものである。
この発明により、鶏卵等鳥卵にアレルギーを有する者であっても食することができる、卵を使用しないスポンジケーキを提供することができる。
下記特許文献2は、150〜250重量部の米粉と、3〜15重量部のベーキングパウダーと、10〜90重量部の植物性油脂と、40〜100重量部の砂糖と、60〜150重量部の水分とを前記植物性油脂が前記砂糖の10〜100重量%の範囲内となる配合で均一に含む生地を、加熱して膨らませたことを特徴とする含泡食品及びその製造方法に関するものである。
下記特許文献3は、卵、乳、小麦粉およびこれら由来の成分を含まず、米粉および米粉100質量部に対し30〜180質量部の糖類、60〜390質量部の豆乳、2〜90質量部の起泡性油脂を含む生地を焼成して得られる焼き菓子およびその製造方法に関するものである。
特開2004−215594号公報(鶏卵等鳥卵が入っていないスポンジケーキ、およびその製造方法) 特開2014−113070号公報(含泡食品及びその製造方法) 特開2006−230348号公報(低アレルゲン焼き菓子及びその製造方法)
ここで、特許文献1の発明では小麦や乳が使用されており、特許文献2の発明は、焼成ではなく蒸し加熱によって製造されるシート状のスポンジで、クリームを巻き込むロールケーキとして使用できるかは不明であり、特許文献3の発明は、小麦、卵、乳を含有しないものの、モッチリとした、通常一般のスポンジケーキとは異なる食感のものであり、特許文献2と同様シート状のスポンジでクリームを巻き込むロールケーキとして使用できるかは不明である。
本発明は、小麦・卵・乳のアレルギー物質を含有しないにも関わらず、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひびや割れのない、外観と食味の良いスポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキ並びにそれらの工業的な生産を可能にする製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究開発に努めた結果、小麦・卵・乳のアレルギー物質を含有させなくとも、セルロース誘導体及び(小麦を含まない)粉類を含有させることにより、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひび割れのない、外観と食味の良いスポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキが得られることを想到した。
さらに本発明者らは、前記の原材料を含有したスポンジ生地を製造するにあたり、通常の工業的製法では、スポンジ生地の粘度が非常に高くなってしまい撹拌ができない、あるいは、撹拌ができたとしても十分に起泡させることができず、ふんわり、ふっくらした、ボリュームのあるスポンジ生地が得られない、ことを見出した。
このように、粘度が非常に高いスポンジ生地では、焼成済スポンジ生地として望まれる食感は得られないことは勿論、ロールケーキを製造するために焼成済スポンジ生地を巻くとひびや割れが生じてしまい、販売可能な製品にならない。
この新たな課題に対し、本発明者らは、原材料の混合・撹拌の順番を工夫することによって、スポンジ生地の粘度を低下させ、ボリュームや柔軟性のある焼成済スポンジ生地が得られることを想到した。
本発明は、以上の知見に基づき、小麦・卵・乳のアレルギー物質を含有しないにも関わらず、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひび割れのない、外観と食味の良いスポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキ工業的な生産を可能にする製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法であって、前記スポンジ生地はヒドロキシプロピルメチルセルロース、粉類、液体原料を含有し、
(1)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、豆乳、油脂を含み、糖類を含まない液体原料を混合し、起泡させる工程、
(2)豆乳、油脂に糖類を溶解させ、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含まない液体原料を混合し、起泡させる工程、
(3)(1)で得られた起泡体と(2)で得られた起泡体を混合する工程、
(4)(3)で得られた起泡体と米粉を含む粉類を撹拌混合する工程、
を有することを特徴とするスポンジ生地の製造方法。
[2]スポンジ生地は、スポンジ生地全量に対して、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを0.1〜0.5重量%含有する、[1]に記載のスポンジ生地の製造方法。
[3]スポンジ生地は、スポンジ生地全量に対して、粉類を10〜35重量%含有する、[1]又は[2]に記載のスポンジ生地の製造方法。
[4]小麦、卵、乳を含有しない焼成済スポンジ生地の製造方法であって、[1]乃至[3]に記載の製造方法で得られるスポンジ生地を焼成する焼成済スポンジ生地の製造方法。
[5]小麦、卵、乳を含有しないロールケーキの製造方法であって、[4]に記載の製造方法で得られる焼成済スポンジ生地を用いて製造するロールケーキの製造方法。
本発明のスポンジ生地、焼成済スポンジ生地は、小麦・卵・乳のアレルギー物質を含有しないにも関わらず、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひび割れのない外観を有する。本発明のロールケーキは、前記特徴に加え、このような焼成済スポンジ生地を巻いて製造することから、巻きによるひび割れのない外観を有する。
本発明は、このような特徴を有するスポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキ工業的な生産を可能にする製造方法を提供する。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものでないことは、言うまでもない。
本発明において「焼成済スポンジ生地」とは、「スポンジ生地」を焼成したものであり、いわゆる「スポンジ」を意味する。
本発明において「%」とは、すべて「重量%」を意味する。
本発明において「スポンジ生地の比重」とは、スポンジ生地100ml当たりの重量%をいう。例えば、スポンジ生地100mlを計量したものの重量が50gである場合のスポンジ生地の比重は、0.5となる。
本発明において数値範囲「X〜Y」は、特に記載した場合を除き、両端の値XおよびYを含む。
1.小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法
本発明は、小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法であって、前記スポンジ生地はセルロース誘導体、粉類、液体原料を含有し、
(1)セルロース誘導体を起泡させる工程、
(2)液体原料を混合し、起泡させる工程、
(3)(1)で得られた起泡体と(2)で得られた起泡体を混合する工程、
(4)(3)で得られた起泡体と粉類を撹拌混合する工程、
を有することを特徴とするスポンジ生地の製造方法、を含む。
1−1.スポンジ生地の原材料
本発明において「スポンジ生地」とは、スポンジを製造するにあたり、原材料を混合・撹拌したものをいい、これを焼成して焼成済スポンジ生地が得られる。一般的なスポンジでは、主要な原材料として、小麦粉、卵、バター、牛乳、砂糖等が使用され、卵と砂糖を混合・攪拌して泡状になったものに、小麦粉等の粉類、バター、牛乳等を混ぜることにより製造される。
ここで、前記原材料の役割について記載する。卵中の卵白は、卵白に含まれるタンパク質によって空気を抱き込むことができる起泡性を有し、ふんわりとしたスポンジ生地を作りあげ、さらに、卵黄には乳化作用のある脂質であるレシチンが含まれており、この乳化作用と、卵黄内の他の脂質の働きでスポンジ生地を柔らかくする効果があり、さらに卵黄の色でおいしそうなスポンジの色をもたらす。バターは、スポンジ生地に混ぜる事によってスポンジ生地の劣化を防ぐ。牛乳は、スポンジ生地に不足する水分を補い、風味を供する。小麦粉は、その中に含まれるグルテンがスポンジの骨格を形成し、澱粉質は水分と結びつきそのα化により、スポンジの口どけ、柔らかさ、風味を供する。
これに対して、本発明のスポンジ生地は、小麦、卵、乳のアレルギーがある人も食することができるように、小麦、卵、乳を含有しない。
本発明者らは、これらの成分がスポンジ生地に与える機能を別の成分で代替するべく鋭意研究開発を行い、セルロース誘導体、小麦以外の粉類を含有させ、かつ、製造方法を工夫することにより、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有する焼成済スポンジ生地を得ることが可能となるスポンジ生地を見出した。
本発明において、「小麦」は小麦及び小麦由来製品を、「卵」は鳥卵及び鳥卵由来製品を、「乳」は牛乳及び牛乳由来製品を、それぞれ意味する。従って、「乳」に植物由来の「豆乳」、「アーモンド乳」、「米乳」等は含まれない。
ここで「セルロース誘導体」とは、主成分が非水溶性の植物繊維であるセルロースの、分子の一部を置換して水溶性化したものであるが、本発明におけるセルロース誘導体としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下「HPMC」)、メチルセルロース等が挙げられる。好ましくはHPMCである。また、これらが製剤化されたものを適宜使用することができる。本発明のスポンジ生地は、スポンジ生地全量に対して、セルロース誘導体を0.1〜1.0重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%含有する。
本発明において「粉類」とは、スポンジ生地の原材料の中で粉状であるものをいい、穀粉類、ベーキングパウダー、加工澱粉、粉状の増粘安定剤等を含む。但し、本発明における粉類は、スポンジ生地中に粒子が分散する性質を有し、砂糖等最終的にスポンジ生地に溶解させるものは含まない。
本発明において「穀粉類」とは、穀物、豆類、イモ類、木の実等を挽いて得られる粉をいう。本発明の「穀粉類」としては、前記のとおり小麦粉は含まず、米粉、アーモンドパウダー、そば粉、トウモロコシ粉、きな粉、あわ粉、ひえ粉等が挙げられる。特に、米粉、アーモンドパウダーが好ましい。また、これらを混合したものも好ましく用いることができる。なお、米粉はうるち米又はもち米に由来するものであってよい。
本発明のスポンジ生地に含有する粉類は、スポンジ生地全量に対して、10〜35重量%、より好ましくは15〜30重量%である。
本発明において「液体原料」とは、スポンジ生地の原材料の中で液状のものでセルロース誘導体溶液以外のものをいい、限定されるものではないが、豆乳、アーモンド乳、米乳、水、その他の液状の原材料等が挙げられる。豆乳は、無調整豆乳、調整豆乳、豆乳飲料のいずれであってもよい。なお、本発明において油脂は、液状・固形状の別を問わず、液体原料に含まれる。
本発明のスポンジ生地の「原材料」は、一般のスポンジ生地に使用される小麦、卵、乳に由来するものでなければ、使用することができ、前記のものに加え、限定されるものではないが、例えば、甘味料、香味料、油脂、ベーキングパウダー、加工澱粉、乳化剤、増粘安定剤、起泡剤、保水剤、着色料等が挙げられる。
すなわち本発明のスポンジ生地の原材料として、限定されるものではないが、「甘味料」としては砂糖、グラニュー糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、糖蜜、蜂蜜、甜菜糖、トレハロース、パラチノース、ソルビトール、各種オリゴ糖、各種液糖等が、「香味料」としてはバニラ、ココアパウダー、シナモンパウダー等が、「油脂」としてはサラダ油、大豆油、コーン油、菜種油、ゴマ油、オリーブ油、ショートニング、マーガリン類等が、「加工澱粉」としてはアセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、酢酸澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉等が、「乳化剤」としてはレシチン、モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が、「増粘安定剤」としてはキサンタンガム、ペクチン、カラギナン、寒天、アルギン酸、プルラン、ジェランガム、グァーガム、タラガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、アラビアガム、ペクチン、カラギナン、寒天等が、「起泡剤」としては公知の食品用起泡剤が、「保水剤」としては公知の保水剤が、「着色料」としては公知の食品用着色料が挙げられる。これらは当業者が、公知技術に鑑み、目的とする食感や風味、味わいに合わせて適宜選択可能であり、それぞれ単独又は適宜組み合わせて用いることができる。限定されるものではないが、良好な食感のためには増粘安定剤を、スポンジ生地全量に対して0.1〜1.0重量%、より好ましくは0.2〜0.5重量%含有することが好ましい。
1−2.セルロース誘導体を起泡させる工程(工程1)
本発明の小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法は、セルロース誘導体を起泡する工程を有する。本工程では、前記のスポンジ生地の液体原料の中で水性の原料(水や豆乳等)及び油性の原料(油脂等)を適量採って、これにセルロース誘導体を混合・溶解させ、空気を抱くように撹拌することにより起泡させる。限定されるものではないが、これに砂糖を含有させないことが好ましい。使用される水性原料及び油性原料は特段限定されないが、セルロース誘導体が全体の0.5〜1.5重量%となるようにこれらを加えると、好適に撹拌することができる。この工程は手動でも可能であるが、工業的には自動ミキサー等により好ましく行うことができる。
1−3.液体原料を混合し、起泡させる工程(工程2)
本発明の小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法は、液体原料を混合し、起泡させる工程を有する。限定されるものではないが、本工程では、液体原料から工程1で使用するものの残部を混合して使用することができる。
なお、液体原料の粘度が上がらない限りで、液体原料に液状でない原料を少量混合させることもできる。液体原料を起泡させるにあたり、液体原料に、最終的にスポンジ生地に溶解させる、砂糖等の原材料を混合させることが好ましい。これらを混合し、空気を抱くように撹拌することにより起泡させる。この工程は手動でも可能であるが、工業的には自動ミキサー等により好ましく行うことができる。
1−4.工程1で得られた起泡体と工程2で得られた起泡体とを混合する工程(工程3)
本発明の小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法は、工程1で得られた起泡体と、工程2で得られた起泡体とを混合する工程を有する。この工程は手動でも可能であるが、工業的には自動ミキサー等により好ましく行うことができる。
1−5.工程3で得られた起泡体と粉類を撹拌混合する工程(工程4)
本発明の小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法は、工程3で得られた起泡体に粉類を撹拌混合する工程を有する。この撹拌混合は、スポンジ生地の比重が0.35〜0.45となるように行う。この比重とすることで十分に空気を含み、焼成後ふんわりとした食感のスポンジを得ることができる。この工程は手動でも可能であるが、工業的には自動ミキサー等により好ましく行うことができる。
実施例に記載のとおり、小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地において、セルロース誘導体及び粉類を含有させたとしても、一般的な製造方法では、粘度が高くなり過ぎて撹拌混合が困難となる、あるいは混合を行えたとしても十分に空気を含ませることができず、スポンジ生地の比重が大きく、焼成しても、もったりとした重い食感のスポンジとなってしまう。また、このようなスポンジは、スポンジを巻いてロールケーキとした場合に、柔軟性がないため、ひびや割れが入ってしまう。
これに対し本発明者らは、小麦、卵、乳を含有せず、かつ、セルロース誘導体及び粉類を含有するスポンジ生地であっても、前記工程1〜4を経ることにより、その比重が0.35〜0.45と十分に空気を含み、焼成後にはふんわりとした食感の焼成済スポンジ生地が得られることを見出した。この焼成済スポンジ生地を用いることにより、巻いてもひびや割れが出にくい良好な外観のロールケーキを得ることができる。逆にスポンジ生地の比重がこの範囲を外れた場合、焼成してもふんわりとした食感を得ることは困難であり、ロールケーキ形状に巻き上げると、ひびや割れが入ってしまう。
2.小麦、卵、乳を含有しない焼成済スポンジ生地の製造方法
本発明は、小麦、卵、乳を含有しない焼成済スポンジ生地の製造方法を含む。詳細には、前記1.に記載の製造方法により得られた小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地を焼成する工程を有する焼成済スポンジ生地の製造方法、を含む。焼成工程は常法により行うことができる。なお、限定されるものではないが、ロールケーキにする場合、スポンジの厚さは1.2cm〜2.0cmが好ましい。
3.小麦、卵、乳を含有しないロールケーキの製造方法
本発明は、小麦、卵、乳を含有しないロールケーキの製造方法を含む。詳細には、前記2.に記載の製造方法により得られた小麦、卵、乳を含有しないスポンジを用いて製造するロールケーキの製造方法、を含む。本発明においてロールケーキとは、前記スポンジにジャムやクリーム等を巻き込んだものをいう。なお、限定されるものではないが、ロールケーキの直径は、ひびや割れを生じさせないという観点から、5.5cm〜10.0cmが好ましい。
4.小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地
本発明は、小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地であって、前記スポンジ生地がセルロース誘導体及び粉類を含有し、比重が0.35〜0.45であるスポンジ生地、を含む。このようなスポンジ生地は、1.の製造方法により得ることができる。なお、スポンジ生地、セルロース誘導体、粉類については、前記のとおりである。このスポンジ生地は、焼成後に巻いてロールケーキとした場合にひびや割れが出にくいことから、ロールケーキ用としても優れたスポンジ生地である。
5.小麦、卵、乳を含有しない焼成済スポンジ生地
本発明は、小麦、卵、乳を含有しない焼成済スポンジ生地を含む。このような焼成済スポンジ生地は、2.の製造方法により得ることができる。焼成済スポンジ生地については、前記のとおりである。この焼成済スポンジ生地は、巻いてロールケーキとした場合にひびや割れが出にくいことから、ロールケーキ用としても優れた焼成済スポンジ生地である。
6.小麦、卵、乳を含有しないロールケーキ
本発明は、小麦、卵、乳を含有しないロールケーキを含む。ロールケーキについては、前記のとおりである。
1.従来のスポンジ生地の配合及び製造方法
1−1.従来のスポンジ生地の配合
下記表1に、従来の小麦・卵・乳を使用するスポンジ生地の配合を重量%で示す。
1−2.従来のスポンジの製造方法
薄力粉以外の原材料をミキシングボールに投入し、自動ミキサー(120Lコートミキサー)によるミキシングを行った。途中でミキシングを止め、薄力粉を投入しミキシングを行ってキメを揃えた。
製造したスポンジ生地の比重は、0.33から0.34であった。
このスポンジ生地を、紙を敷いた6取天板(35cm×50cm)に充填し、オーブンにより200℃で約15分焼成し、焼成終了後、自然放冷した。
2.小麦、卵、乳不使用のスポンジ生地の配合及び製造方法の検討
小麦、卵、乳不使用のスポンジ生地の配合及び製造方法について、以下のように検討を行った。なお、スポンジ生地の焼成にあたり、前記1−2に記載の焼成方法に準じて行った。
2−1.の製造方法
下記表2に記載の原材料すべてをミキシングボールに投入し、自動ミキサーによるミキシングを行った。なお、以下のすべての実施例では、米粉として「瑞穂」(熊本製粉製)を、HPMC製剤として、HPMCを50重量%含有する「Unet ホイップアップ」(ユニテックフーズ製)を使用した。また、自動ミキサーは120Lコートミキサーを使用した。以上の結果、混合段階でダマとなり、粘りが非常に強くミキサーで混合することができず、完成スポンジ生地を得ることができなかった。
2−2.の製造方法
2−1の結果を踏まえ、豆乳の割合を増やすとともに、HPMC製剤とそれ以外の原材料の起泡を分けて行うこととして、製造検討を行った。具体的には、下記表3の原材料のA部とB部をそれぞれミキシングボールに投入し、自動ミキサーによるミキシングを行った後、混合した。スポンジ生地はかなり粘りが強かったものの、ミキサーでホイッピングを行うことは可能であった。こうして得られたスポンジ生地の比重は0.42であった。このスポンジ生地を焼成してスポンジを製造したが、得られたスポンジを食すと、ボロボロと崩れてしまい、望ましい食感とは程遠いものであった。また、ロールケーキ形状に巻き上げるには、柔軟性にも欠けるものであった。
2−3.の製造方法
前記実施例の結果を踏まえ、増粘安定剤としてキサンタンガムを加えた。また2−2と同様に、原材料をA部、B部の2つに分けて起泡した後、混合することとし、製造検討を行った。下記表4の原材料のA部、B部をそれぞれミキシングボールに投入し、自動ミキサーによるミキシングを行った後、混合した。スポンジ生地はかなり粘りが強かったため、ミキサーで十分にホイッピングを行うことができず、得られたスポンジ生地の比重は0.47と大きくなってしまった。このスポンジ生地を焼成してスポンジを得た。その食感は2−2より改善されたが、しっとり感に欠けるものであった。また、スポンジをロールケーキ形状に巻き上げるには、柔軟性にも欠けるものであった。
2−4.の製造方法
前記実施例の結果を踏まえ、十分に起泡を行うため、HPMC製剤以外の原材料を液体原料部分と粉類部分に更に分割して、製造検討を行った。具体的には、下記表5の原材料のA部(液体原料部分)をミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした後、原材料のC部(粉類部分)を加え撹拌し、更に別途ミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした原材料B部(HPMC部分)を加えて混合することを試みた。しかし、A部とC部を混合した段階でスポンジ生地の粘度が大きく上がってしまい、ミキサーで混合することができず、完成したスポンジ生地を得ることができなかった。
2−5.の製造方法
前記実施例の結果を踏まえ、砂糖の一部を原材料のA部(液体原料部分)からB部(HPMC部分)に移して製造検討を行った。具体的には、下記表6の原材料のA部をミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした後、原材料のC部を加え撹拌し、更に別途ミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした原材料B部を加えて混合することを試みた。その結果、B部のホイッピング能が著しく低下した。得られたスポンジ生地の比重も0.59と非常に大きく、焼成したスポンジはロールケーキ形状に巻き上げるには、不適切なものであった。
2−6.の製造方法
前記実施例の結果を踏まえ、砂糖はすべて原材料のA部(液体原料部分)とし、十分な起泡を行うべく、原材料の量を調整して製造検討を行った。具体的には、下記表7の原材料のA部をミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした後、原材料のC部(粉類部分)を加え撹拌し、更に別途ミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした原材料B部(HPMC部分)を加えて、自動ミキサーにより混合することを試みた。その結果、スポンジ生地はかなり粘りが強くなり、ミキサーで十分にホイッピングを行うことができず、得られたスポンジ生地の比重は0.50と大きくなってしまった。その結果、表8のとおり焼成したスポンジの上面には割れの発生が見られた。そして、ロールケーキ形状に巻き上げるには、柔軟性にも欠けるものであった。
2−7.の製造方法
前記実施例で得られたスポンジ生地はいずれも、成形性や食感に劣り、あるいは、工業上の製造に耐えられるものではなかった。これらの結果を踏まえ、十分な起泡を行うべく、原材料の混合の順番を変更することを検討した。具体的には、下記表9の原材料のA部(液体原料部分)をミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした後、別途ミキシングボールで自動ミキサーによりホイッピングした原材料B部(HPMC部分)を加えて混合し、これに原材料のC部(粉類部分)を加え自動ミキサーにより撹拌混合を行った。その結果、スポンジ生地の粘度を上げることなく全体を混合することができ、ミキサーで十分に起泡することができた。得られたスポンジ生地の比重は0.41と十分に低かった。また、焼成後の結果は、成形性、食感共良好であり、2−7のスポンジ生地が製造安定性に優れていることが検証された。
さらに、表9に記載の配合において、砂糖を2.0重量%減らし、減らした量と同量の2.0重量%の保水剤を添加して、前記と同じくA部とB部を混合後にC部を加え撹拌混合する方法でスポンジ生地を製造したところ、得られたスポンジは、前記の結果と同様に、成形性、食感共良好であり、しっとり感が増していた。
以上から、下記表9の配合で、前記の製造方法を採用することにより、表10のとおり、小麦粉、卵、乳を使用しないにも関わらず、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひび割れのない、スポンジが出来上がることが実証された。
2−8.ロールケーキの製造・官能評価
前記2−1から2−7の結果につき、表11のとおり整理した。表11において、成形性については焼成済スポンジ生地やこれをロールケーキにした際のひびや割れの有無を、製造安定性については、スポンジ生地製造にあたり、ミキシングやホイッピングの容易性をそれぞれ指標として、○、△、×の三段階で記載した。なお、食感については、1−2記載の従来製法で製造された卵、乳、小麦を含有するスポンジの食感を○として、デザート分野で訓練された3名のパネラーによって、○、△、×の三段階で判断された。
3.小麦、卵、乳不使用のロールケーキの製造方法の検討
前記2−7で得られたスポンジを使用してロールケーキを製造した。
ロールケーキの長さや断面の直径のサイズは、スポンジ生地を焼成する天板のサイズ、天板に流し込むスポンジ生地の分量、焼成後のスポンジの切り分け方等で、任意に調整できる。
一例を示すと、焼成済スポンジ生地の厚さを1.3〜1.5cmに整え、縁を切り落とした後、1/2のサイズにカットして、巻いた時に内側になる面に任意のクリームを塗り広げ、端から巻き、ロールケーキに成形する。
前記2−7の焼成済スポンジ生地を使用した、カット後のロールケーキを表12に示す。
前記のとおり、小麦・卵・乳のアレルギー物質を含有しないにも関わらず、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひび割れのない、外観と食味の良いスポンジ生地、焼成済スポンジ生地、これを使用したロールケーキが製造できることが検証された。
本発明により、小麦・卵・卵のアレルギー物質を含有しないにも関わらず、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひび割れのない、外観と食味の良い小麦・卵・乳のアレルギー物質を含有しないにも関わらず、おいしさ、ボリューム、柔軟性を有し、かつ、ひびや割れのない、外観と食味の良いスポンジ生地、焼成済スポンジ生地及びロールケーキ工業的な生産を可能にする製造方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法であって、前記スポンジ生地はヒドロキシプロピルメチルセルロース、粉類、液体原料を含有し、
    (1)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、豆乳、油脂を含み、糖類を含まない液体原料を混合し、起泡させる工程、
    (2)豆乳、油脂に糖類を溶解させ、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含まない液体原料を混合し、起泡させる工程、
    (3)(1)で得られた起泡体と(2)で得られた起泡体を混合する工程、
    (4)(3)で得られた起泡体と米粉を含む粉類を撹拌混合する工程、
    を有することを特徴とするスポンジ生地の製造方法。
  2. スポンジ生地は、スポンジ生地全量に対して、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを0.1〜0.5重量%含有する、請求項1に記載のスポンジ生地の製造方法。
  3. スポンジ生地は、スポンジ生地全量に対して、粉類を10〜35重量%含有する、請求項1又は請求項2に記載のスポンジ生地の製造方法。
  4. 小麦、卵、乳を含有しない焼成済スポンジ生地の製造方法であって、請求項1乃至請求項3に記載の製造方法で得られるスポンジ生地を焼成する焼成済スポンジ生地の製造方法。
  5. 小麦、卵、乳を含有しないロールケーキの製造方法であって、請求項4に記載の製造方法で得られる焼成済スポンジ生地を用いて製造するロールケーキの製造方法。
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