JP6829446B2 - 光回路及び光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光回路及び光学装置に関する。
近年、光通信技術の一つとして、光回路が開発されている。光回路では、基板上の導波路を用いて光を伝搬している。特に近年では、シリコンチップ上で様々な光デバイスを集積化するシリコンフォトニクスが注目されている。より具体的には、シリコンフォトニクスでは、導波路のコアとしてシリコンが用いられ、このため、光回路のサイズを小さくすることが可能である。
光回路からの光を光回路の外部の素子に入力し、さらに光回路の外部の素子から光回路に光を入力するため、光入出力(光I/O)の技術が必要になる。特に近年では、基板の表面に交わる方向、より具体的には基板の表面にほぼ直交する方向での光I/Oが注目されている。このような光I/Oは、例えば、多くの光I/Oポートを設けることが可能であること又は複数の光I/Oポートを高密度に配置可能であることといった点で特長を有している。
非特許文献1には、基板の表面に交わる方向での光I/Oの一例について記載されている。この例における光回路の導波路は、シリコンからなるコアを有している。導波路には、グレーティングが形成されている。導波路を伝搬する光は、このグレーティングによって回折し、基板の表面から離れる方向に向けて出射される。このようにして、非特許文献1では、基板の表面に交わる方向での光I/Oが実現されている。
特許文献1には、基板の表面に交わる方向での光I/Oの一例について記載されている。この例における光回路の導波路は、有機樹脂からなるコアを有している。導波路の端部から出射された光は、ミラーによって、基板の表面から離れる方向に向けて反射される。このようにして、特許文献1では、基板の表面に交わる方向での光I/Oが実現されている。
特開2003−139980号公報
Chao Li, et. al., "CMOS-compatible high efficiency double-etched apodized waveguide grating coupler," Opt. Express 21, 7868-7874 (2013)
上述したように、近年、基板の表面に交わる方向での光I/Oが注目されている。このような光I/Oでは、光結合効率が光の波長及び偏波に依存しないことが望ましい。さらに、例えば光回路のサイズを小さくするといった観点からすると、このような光回路は、半導体製造技術を用いて作製されることが望ましい。
本発明の目的は、半導体製造技術を用いて光回路を作製し、光結合効率が光の波長及び偏波にほとんど依存しない光I/Oを基板の表面に交わる方向で実現することにある。
本発明によれば、
第1面を有する基板と、
半導体材料からなる第1コアを有し、前記基板の前記第1面上の導波路と、
前記導波路から出射された光を前記基板の前記第1面から離れる方向に向けて反射するミラーと、
を備え、
前記ミラーは、凹面ミラーであり、
前記ミラーの表面は、前記導波路と前記ミラーとの間を伝搬する光の光軸を通過して前記第1面に垂直な第1断面と、前記ミラーの中心における法線を通過して前記第1断面に垂直な第2断面と、の双方において湾曲しており、
前記導波路は、前記第1コアから前記ミラーに伝搬する光のスポットサイズを拡大させるスポットサイズコンバータを有する光回路が提供される
本発明によれば、
光回路と、
前記光回路の外側にある素子と、
を備え、
前記光回路は、
第1面を有する基板と、
半導体材料からなる第1コアを有し、前記基板の前記第1面上の導波路と、
前記導波路から出射された光を前記基板の前記第1面から離れる方向に向けて反射するミラーと、
を備え、
前記ミラーで反射した光は、前記素子に入力され、
前記ミラーは、凹面ミラーであり、
前記ミラーの表面は、前記導波路と前記ミラーとの間を伝搬する光の光軸を通過して前記第1面に垂直な第1断面と、前記ミラーの中心における法線を通過して前記第1断面に垂直な第2断面と、の双方において湾曲しており、
前記導波路は、前記第1コアから前記ミラーに伝搬する光のスポットサイズを拡大させるスポットサイズコンバータを有する光学装置が提供される
本発明によれば、半導体製造技術を用いて光回路が作製され、光結合効率が光の波長及び偏波にほとんど依存しない光I/Oが基板の表面に交わる方向で実現される。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
実施形態1に係る光回路を示す平面図である。 図1のA−A´断面図である。 実施形態1に係る光学装置を示す図である。 図3に示した光学装置の動作の第1例を説明するための図である。 図3に示した光学装置の動作の第2例を説明するための図である。 図1及び図2に示した光回路の製造方法の一例を説明するための図である。 図1及び図2に示した光回路の製造方法の一例を説明するための図である。 図1及び図2に示した光回路の製造方法の一例を説明するための図である。 図1及び図2に示した光回路の製造方法の一例を説明するための図である。 図1及び図2に示した光回路の製造方法の一例を説明するための図である。 図2の変形例を示す図である。 図1の変形例を示す図である。 実施形態2に係る光回路を示す平面図である。 図13のA−A´断面図である。 実施形態3に係る光回路を示す平面図である。 図15のA−A´断面図である。 実施形態4に係る光回路を示す断面図である。 図1及び図2に示した光回路の導波路におけるモードフィールドのシミュレーション結果を示す図である。 図1及び図2に示した光回路の導波路におけるモードフィールドのシミュレーション結果を示す図である。 図1及び図2に示した光回路の導波路におけるモードフィールドのシミュレーション結果を示す図である。 図1及び図2に示した光回路の導波路におけるモードフィールドのシミュレーション結果を示す図である。 図1及び図2に示した光回路の光学部材で反射したビームの形状のシミュレーション結果を示す図である。 図1及び図2に示した光学部材の電子顕微鏡像の一例を示す図である。 図23に示した光学部材によるスポットサイズ変換特性を説明するための図である。 図23に示した光学部材によるスポットサイズ変換特性を説明するための図である。 図23に示した光学部材を用いてシングルモードファイバにビームを入力した場合の光結合効率の測定結果(実施例)及び光学部材を用いずにシングルモードファイバにビームを入力した場合の光結合効率の測定結果(比較例)を示す。 図3に示した光学装置の各種パラメータを説明するための図である。 図3に示した光学装置の各種パラメータを説明するための図である。 光学装置が式(A)、(B)及び(C)を満たす場合におけるスポットサイズWと距離dの関係の一例を示すグラフである。 光学装置が式(A)、(B)及び(C)を満たす場合におけるスポットサイズWと曲率半径Rの関係の一例を示すグラフである。 式(A)、(B)及び(C)を導出する方法を説明するための図である。 式(A)、(B)及び(C)を導出する方法を説明するための図である。 式(A)、(B)及び(C)を導出する方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
なお、本明細書において、「スポットサイズ」とは、特に言及のない限り、自由空間(例えば、導波路の外側の空間)を伝搬するビームについては、ビームのくびれ部分におけるモードフィールド直径を指し、導波路を伝搬する伝搬光については、伝搬光のモードフィールド直径を指す。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る光回路10を示す平面図である。図2は、図1のA−A´断面図である。なお、図1では、説明のため、封止層400(図2)を取り除いており、第1コア層210及び第2コア層240を破線で示している。図2を用いて後述するように、第1コア層210の上面は、第2コア層240によって覆われ、第2コア層240の上面は、クラッド層230によって覆われている。
図2を用いて、光回路10の概要について説明する。光回路10は、基板100、導波路202及びミラー312を備えている。基板100は、第1面102を有している。導波路202は、第1コア212を有している。第1コア212は、半導体材料からなっている。導波路202は、基板100の第1面102上にある。ミラー312は、導波路202から出射された光を基板100の第1面102から離れる方向に向けて反射する。
上記構成によれば、半導体製造技術を用いて、光回路10が作製されている。具体的には、第1コア212は、半導体材料からなっており、言い換えると、第1コア212は、半導体製造技術を用いて形成されている。このようにして、上記構成によれば、半導体製造技術を用いて、光回路10が作製されている。
さらに、上記構成によれば、基板100の第1面102に交わる方向での光I/Oが実現されている。具体的には、導波路202から出射された光は、ミラー312によって基板100の第1面102の上方に向けて反射される。さらに、基板100の第1面102の上方からの光をミラー312によって導波路202に向けて反射することもできる。このようにして、上記構成によれば、基板100の第1面102に交わる方向での光I/Oが実現されている。
さらに、上記構成によれば、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率が光の波長及び偏波にほとんど依存しないようになる。具体的には、導波路202から出射された光の方向及び基板100の第1面102の上方からの光の方向は、ミラー312によって変えられている。言い換えると、上記構成においては、グレーティングを用いることなく、導波路202から出射された光の方向及び基板100の第1面102の上方からの光の方向を変えることができる。グレーティングを用いて光の方向を変える場合、光結合効率は、光の波長及び偏波に強く依存する。これに対して、上記構成によれば、ミラー312を用いて光の方向を変えている。このようにして、上記構成によれば、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率が光の波長及び偏波にほとんど依存しないようになる。
なお、上記構成において光回路10と光回路10の外部の素子の間で伝搬する光のモードは、シングルモードである。以下、光回路10と光回路10の外部の素子の間で伝搬する光のモードはシングルモードであるとして説明を行う。
図2に示す例では、ミラー312は、凹面ミラーであり、より具体的には、ミラー312の形状は凹楕円球面又は凹球面となっている。このため、導波路202から出射された光のスポットサイズをミラー312によって変換することができる。具体的には、導波路202の端部からは、特定の広がり角をもって光が出射される。ミラー312の端部は、距離Gを置いて導波路202の端部から離れている。距離Gは、導波路202の端部から出射された光のビーム径がミラー312に到達した時点において所望のビーム径に拡大されるように調整されている。ミラー312において光が反射する場合、ミラー312の凹面(曲面)によって光のスポットサイズは変換され、具体的には、光のスポットサイズは、導波路202の端部から出射された光のスポットサイズよりも大きくなる。このようにして、光回路10からの光が光回路10の外部の素子に向けて伝搬する。
ミラー312が凹面ミラーである場合、基板100の第1面102の上方からの光のスポットサイズもミラー312によって変換することができる。具体的には、基板100の第1面102の上方からの光がミラー312によって反射した場合、ミラー312の凹面(曲面)によって光のスポットサイズは変換される。この光は、導波路202に向けて集光する。導波路202の端部は、距離Gを置いてミラー312の端部から離れている。距離Gは、ミラー312で反射した光のビーム径が導波路202の端部に到達した時点において所望のビーム径に縮小されるように、具体的には、ミラー312で反射した光の焦点の位置が導波路202の端部の位置とほぼ一致するように調整されている。このようにして、光回路10の外部の素子からの光が光回路10に向けて伝搬する。
上記構成によれば、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率を高いものにすることができる。具体的には、光回路10の導波路202に高い光結合効率で結合するためのスポットサイズは、光回路10の外部の素子に高い光結合効率で結合するためのスポットサイズよりも小さいことがある。この場合において光回路10(導波路202)と光回路10の外部の素子の間で光を伝搬しても、光のスポットサイズが変換されないときは、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率はあまり高いものにはならない。これに対して、上記構成によれば、ミラー312は、光回路10(導波路202)からの光のスポットサイズを光回路10の外部の素子にとって最適なスポットサイズ(すなわち、光回路10の外部の素子に高い光結合効率で結合するためのスポットサイズ)に変換することができ、光回路10の外部の素子からの光のスポットサイズを光回路10(導波路202)にとって最適なスポットサイズ(すなわち、光回路10の導波路202に高い光結合効率で結合するためのスポットサイズ)に変換することができる。このようにして、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率を高いものにすることができる。
さらに、図2に示す例では、導波路202は、SSC(スポットサイズコンバータ)214として機能する領域を有している。SSC214は、第1コア212からミラー312に伝搬する光のスポットサイズを拡大させている。
上記構成によれば、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率を高いものにすることができる。具体的には、SSC214は、第1コア212からミラー312に伝搬する光のスポットサイズを拡大させている。このため、第1コア212の断面積が小さい場合であっても、導波路202の端部から出射される光の広がり角をある程度小さくすることができる。言い換えると、SSC214が設けられずに第1コア212の断面積が小さい場合、光は、回折によって大きな広がり角をもって導波路202の端部から出射される。この場合、導波路202の端部から出射された光の一部がミラー312の外側へ逸れ、このため、光結合効率が低くなる。これに対して、SSC214が設けられている場合、導波路202の端部から出射される光の広がり角はある程度小さくなり、このため、導波路202の端部から出射された光のほぼすべてがミラー312で反射される。このようにして、上記構成によれば、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率を高いものにすることができる。
さらに、上記構成によれば、SSC214の長さが長くなることを防止することができる。具体的には、導波路202は、SSC214を有し、ミラー312は、凹面ミラーである。このため、第1コア212から伝搬した光のスポットサイズは、SSC214だけでなく、ミラー312によっても拡大される。一般に、スポットサイズの拡大率は、SSCの長さが長いほど大きくなる。これに対して、上記構成によれば、SSC214だけでなく、ミラー312もスポットサイズを拡大するように機能している。このため、SSC214をそれほど長くしなくても、スポットサイズについて所望の拡大率を得ることができる。このようにして、上記構成によれば、SSC214の長さが長くなることを防止することができる。
次に、図1を用いて、光回路10の平面構造の詳細について説明する。光回路10は、第1コア層210、クラッド層230、第2コア層240及び光学部材300を備えている。
第1コア層210は、第1コア212として機能する領域及びSSC214として機能する領域を有している。第1コア212の幅は、導波路202の延伸方向において位置によらずほぼ一定である。これに対して、SSC214の幅は、第1コア層210側から光学部材300側に向かうにつれて狭くなっている。SSC214は、第1コア212側から光学部材300側に向かう光のスポットサイズを拡大させるために設けられている。
クラッド層230は、第2コア層240の両側面のうちの一方を覆う領域及び第2コア層240の両側面のうちのもう一方を覆う領域を有している。図2を用いて後述するように、クラッド層230は、第2コア層240の上面を覆う領域も有している。
第2コア層240は、第1コア層210の両側面を覆う領域及び第2コア242として機能する領域を有している。第2コア242は、SSC214と光学部材300の間にある。SSC214から送られた光は、第2コア242を伝搬する。図2を用いて後述するように、第2コア層240は、第1コア層210の上面を覆う領域も有している。
光学部材300は、第1部分310を有している。第1部分310の表面は、曲面となっており、さらに、反射層、具体的には例えば金属層(例えば、Al層、Au層又はCu層、好ましくは例えば、Al層)によってコーティングされている。このようにして、第1部分310の表面は、ミラー312として機能している。
光学部材300は、2つの第2部分320を有している。2つの第2部分320は、第1部分310を挟んで互いに反対側に位置している。第2部分320は、第1部分310の表面の縁の形状、具体的には第1部分310から第2部分320にかけての領域の形状が設計上の形状に安定して形成されるようにするために設けられている。具体的には、光学部材300は、フォトリソグラフィによって形成されている。仮に、第2部分320が設けられていない場合、第1部分310の縁の形状が設計上の形状に形成されないことがある。これに対して、第2部分320が設けられている場合、第1部分310の縁の形状は、設計上の形状に安定して形成されるようになる。このような目的の観点から、第2部分320の表面の形状は、第1部分310の表面の形状と同一である必要はなく、図1に示す例では、第1部分310の表面の形状と異なっている。言い換えると、第2部分320は、ミラーとして機能する必要はない。
次に、図2を用いて、光回路10の断面構造の詳細について説明する。光回路10は、基板100、層200、光学部材300及び封止層400を備えている。
基板100は、第1面102を有している。第1面102は、第1領域102a及び第2領域102bを有している。第1面102には、第2領域102bにおいて溝が形成されている。このため、第1面102の第2領域102bは、第1面102の第1領域102aよりも高さΔだけ低い位置にある。
層200は、導波路202として機能する領域を有している。導波路202は、基板100の第1領域102a上にある。導波路202は、第1コア層210、クラッド層220、クラッド層230及び第2コア層240を有している。
第1コア層210は、第1コア212として機能する領域及びSSC214として機能する領域を有している。
クラッド層220は、第1コア層210の下面及び第2コア層240の下面を覆う領域を有している。
クラッド層230は、第2コア層240の上面を覆う領域を有している。
第2コア層240は、第1コア層210の上面を覆う領域を有している。さらに、第2コア層240は、第1コア層210とミラー312の間で第2コア242として機能する領域を有している。
光学部材300は、層200の開口250内にあって、基板100の第2領域102b上にある。このため、光学部材300の底面は、基板100の第1領域102aよりも高さΔだけ低い位置にある。この構成においては、基板100の第1領域102aから第2コア層240の中心までの高さがクラッド層220の厚さ又は第2コア層240の厚さに依存して変化しても、高さΔを調整することで、ミラー312の位置を調整することができる。言い換えると、基板100の第1領域102aから第2コア層240の中心までの高さがクラッド層220の厚さ又は第2コア層240の厚さに依存して変化しても、光学部材300の形状を変える必要がない。特に本図に示す例においては、高さΔは、ミラー312の中心(高さ)が第2コア層240の中心の位置(高さ)とほぼ一致するように調整されている。
光学部材300の第1部分310の表面(ミラー312)は、基板100の第1面102に対して斜め上を向いている。このため、導波路202から出射された光をミラー312によって基板100の第1面102の上方に向けて反射することができる。言い換えると、基板100の表面(第1面102)に交わる方向での光I/Oが実現されている。
封止層400は、基板100の第1面102、層200及び光学部材300を覆っており、これにより、基板100の第1面102、層200及び光学部材300を封止している。封止層400は、一例において樹脂層であり、具体的には、光回路10と光回路10の外部の素子の間で伝搬する光が透過可能な材料によって形成されている。
光回路10は、半導体製造技術、より具体的には、シリコンフォトニクスを用いて形成されている。シリコンフォトニクスを用いた場合の具体的な一例として、第1コア212は、シリコンからなり、より具体的な一例として、基板100は、シリコン基板であり、第1コア層210は、シリコン層であり、クラッド層220は、シリコン酸化物層(SiO層)であり、クラッド層230は、シリコン酸化物層(SiO層)であり、第2コア層240は、シリコン酸化物層(SiO層)又はシリコン酸窒化物層(SiON層)である。この例においては、第1コア212の厚さTは薄くなっており、一例において500nm以下である。なお、第1コア212に光を伝搬させる観点から、第1コア212の厚さTは、50nm以上であることが好ましい。
図3は、本実施形態に係る光学装置30を示す図である。光学装置30は、光回路10及び素子20を備えている。図3に示す光回路10は、図2に示した光回路10と同様である。素子20は、光回路10の外側にある。
図4は、図3に示した光学装置30の動作の第1例を説明するための図である。この例では、導波路202から出射された光がミラー312で反射して素子20に入力される。特に図4に示す例では、SSC214が設けられているため、上記したように、導波路202の端部から出射される光の広がり角は、ある程度小さくなっている。このため、導波路202の端部から出射された光のほぼすべてがミラー312で反射される。このため、光回路10と素子20の間の光結合効率を高いものにすることができる。
図5は、図3に示した光学装置30の動作の第2例を説明するための図である。この例では、素子20から出射された光がミラー312で反射して導波路202に入力される。
図6〜図10は、図1及び図2に示した光回路10の製造方法の一例を説明するための図である。この例では、以下のようにして光回路10が製造される。
まず、図6に示すように、SOI(Silion On Insulator)基板を準備する。このSOI基板は、基板100、絶縁層110及び半導体層120を有している。絶縁層110は、基板100の第1面102上にある。半導体層120は、絶縁層110の上面上にある。
次いで、図7に示すように、半導体製造技術、具体的にはフォトリソグラフィを用いて、半導体層120をパターニングして、第1コア212及びSSC214を形成する。絶縁層110は、クラッド層220として機能し、半導体層120は、第1コア層210として機能する。
次いで、図8に示すように、第2コア層240及びクラッド層230を形成する。一例において、第2コア層240は、CVD(Chemical Vapor Deposition)及びパターニングによって形成される。一例において、クラッド層230は、CVDによって形成される。このようにして、基板100の第1面102上に層200(第1コア層210、クラッド層220、クラッド層230及び第2コア層240)が形成される。
次いで、図9に示すように、層200に開口250を形成する。開口250は、層200をエッチングすることにより形成される。さらに、開口250内において基板100の第1面102をエッチングして基板100の第1面102に溝を形成する。これにより、基板100の第2領域102b(すなわち、開口250と重なる領域)は、基板100の第1領域102a(すなわち、開口250と重ならない領域)よりも高さΔだけ低い位置にあるようになる。
次いで、図10に示すように、基板100の第2領域102b上及び層200上に樹脂層302を形成する。一例において、樹脂層302は、スピンコートにより形成される。樹脂層302は、感光性樹脂(例えば、ポリイミド樹脂又はエポキシ樹脂)を含んでいる。
次いで、フォトリソグラフィによって樹脂層302をパターニングして、樹脂層302の表面の一部を曲面(ミラー312として機能する面)に形成する。具体的には、まず、マスクを用いて樹脂層302を露光する。このマスクの光透過率分布は、位置に依存して変動している。このため、このマスクを用いて樹脂層302を露光した場合、樹脂層302に照射される光の量は、位置に依存して変動する。次いで、樹脂層302を現像する。この場合、照射された光の量の差に依存して、樹脂層302の表面の一部は、曲面(ミラー312として機能する領域)に形成される。なお、上記したように、第2部分320を第1部分310と一緒に形成すると、第1部分310の表面の縁の形状、具体的には第1部分310から第2部分320にかけての領域の形状が設計上の形状に安定して形成されるようになる。
次いで、第1部分310の表面に反射層、具体的には金属層をコーティングする。これにより、ミラー312が形成される。具体的には、まず、樹脂層302以外の領域、特に導波路202の端部に金属層がコーティングされないように、樹脂層302以外の領域をマスクで覆う。次いで、蒸着によって金属層を堆積する。このようにして、第1部分310の表面に反射層、具体的には金属層がコーティングされる。
このようにして、図1及び図2に示した光回路10が製造される。
図11は、図2の変形例を示す図である。本図に示す例においては、基板100の第1面102は、第1領域102aから第2領域102bにかけて平坦であり、光学部材300の底面は、基板100の第2領域102bよりも高さΔだけ高い位置にある。より具体的には、クラッド層220の一部が基板100の第2領域102b上に位置している。これにより、光学部材300の底面は、クラッド層220のこの一部の厚さ(すなわち、高さΔ)だけ基板100の第2領域102bから高い位置にある。この構成においては、基板100の第1領域102aから第2コア層240の中心までの高さがクラッド層220の厚さ又は第2コア層240の厚さに依存して変化しても、高さΔを調整することで、ミラー312の位置を調整することができる。特に本図に示す例においては、高さΔは、ミラー312の中心(高さ)が第2コア層240の中心の位置(高さ)とほぼ一致するように調整されている。
図12は、図1の変形例を示す図である。本図に示す例において、光回路10は、複数の導波路202を備え、光学部材300は、複数の導波路202に亘って広がっている。光学部材300は、複数のミラー312を有しており、複数のミラー312のそれぞれは、複数の導波路202のそれぞれに対向している。この構成においては、複数の導波路202を用いて、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光I/Oを実現することができる。さらに、複数の光学部材300を互いに離間して配置する必要がないため、複数のミラー312を高密度に配置することができる。
以上、本実施形態によれば、半導体製造技術を用いて光回路10を作製し、光結合効率が光の波長及び偏波にほとんど依存しない光I/Oを基板100の表面(第1面102)に交わる方向で実現している。具体的には、第1コア212は、半導体材料からなっており、言い換えると、第1コア212は、半導体製造技術を用いて形成されている。さらに、第1コア212からの光は、ミラー312によって反射されている。このようにして、上記構成によれば、半導体製造技術を用いて光回路10を作製し、光結合効率が光の波長及び偏波にほとんど依存しない光I/O基板100の表面(第1面102)に交わる方向での実現している。
(実施形態2)
図13は、実施形態2に係る光回路10を示す平面図であり、実施形態1の図1に対応する。図14は、図13のA−A´断面図であり、実施形態1の図2に対応する。本実施形態に係る光回路10は、以下の点を除いて、実施形態1に係る光回路10と同様である。
光回路10は、第2コア層240(図1及び図2)を備えておらず、このため、第2コア242(図1及び図2)を有していない。具体的には、導波路202の端部は、SSC214の端部となっており、導波路202から光が出射される場合、この光は、SSC214の端部から導波路202の外側に直接出射される。
本実施形態においても、半導体製造技術を用いて、基板100の表面(第1面102)に交わる方向での光I/Oが実現されている。具体的には、第1コア212は、半導体材料からなっており、言い換えると、第1コア212は、半導体製造技術を用いて形成されている。このようにして、上記構成によれば、半導体製造技術を用いて、基板100の表面(第1面102)に交わる方向での光I/Oが実現されている。
一例において、光回路10は、シリコンフォトニクスを用いて形成されている。シリコンフォトニクスを用いた場合の具体的な一例として、第1コア212は、シリコンからなり、より具体的な一例として、基板100は、シリコン基板であり、第1コア層210は、シリコン層であり、クラッド層220は、シリコン酸化物層(SiO層)であり、クラッド層230は、シリコン酸化物層(SiO層)である。この例においては、第1コア212の厚さTは薄くなっており、一例において500nm以下である。なお、第1コア212に光を伝搬させる観点から、第1コア212の厚さTは、50nm以上であることが好ましい。
他の例において、光回路10は、シリコンフォトニクスとは異なる技術、具体的には化合物半導体レーザの技術を用いて形成されてもよい。化合物半導体レーザの技術を用いた場合の具体的な一例として、第1コア層210は、化合物半導体(例えば、GaAs系半導体又はGaN系半導体)からなる。この例においては、第1コア層210の厚さTは薄くなっており、一例において500nm以下である。なお、第1コア212に光を伝搬させる観点から、第1コア212の厚さTは、50nm以上であることが好ましい。
(実施形態3)
図15は、実施形態3に係る光回路10を示す平面図であり、実施形態2の図13に対応する。図16は、図15のA−A´断面図であり、実施形態2の図14に対応する。本実施形態に係る光回路10は、以下の点を除いて、実施形態2に係る光回路10と同様である。
第1コア層210は、SSC214(図13及び図14)を有していない。具体的には、導波路202の端部は、第1コア212の端部となっており、導波路202から光が出射される場合、この光は、第1コア212の端部から導波路202の外側に直接出射される。
第1コア212の断面積がある程度大きい場合は、SSC214(図13及び図14)を設けなくても、導波路202の端部から出射される光の広がり角が大きくなることを防止することができる。このため、第1コア212の断面積がある程度大きい場合は、SSC214(図13及び図14)を設けなくても、光回路10と光回路10の外部の素子の間の光結合効率を高くすることができる。
(実施形態4)
図17は、実施形態4に係る光回路10を示す断面図であり、実施形態3の図16に対応する。本実施形態に係る光回路10は、以下の点を除いて、実施形態3に係る光回路10と同様である。
光学部材300の第1部分310の表面の形状は、平面になっており、言い換えると、曲面になっていない。
第1部分310の表面の形状が平面であっても、基板100の表面(第1面102)に交わる方向での光I/Oを実現することができる。具体的には、光学部材300の第1部分310の表面(ミラー312)は、基板100の第1面102に対して斜め上を向いている。このため、導波路202から出射された光をミラー312によって基板100の第1面102の上方に向けて反射することができる。このようにして、第1部分310の表面の形状が平面であっても、基板100の表面(第1面102)に交わる方向での光I/Oを実現することができる。
図18〜図21は、図1及び図2に示した光回路10の導波路202におけるモードフィールドのシミュレーション結果を示す図である。図18〜図21では、FDTD(Finite−Difference Time−Domain)を用いてシミュレーションを実施した。
図18は、第1コア212のXY断面におけるモードフィールドを示す。図19は、SSC214のおおよそ中間のXY断面におけるモードフィールドを示す。図20は、SSC214と第2コア242の境界のXY断面におけるモードフィールドを示す。図21は、第2コア242のXY断面におけるモードフィールドを示す。
図18〜図21のシミュレーションにおいて、光回路10は、以下のとおりとした。基板100は、シリコン基板とした。第1コア層210は、シリコン層とした。クラッド層220は、シリコン酸化物層(SiO層)とした。クラッド層230は、シリコン酸化物層(SiO層)とした。SSC214の長さは、100μmとした。
図18〜図21のシミュレーション結果より、SSC214によって光のスポットサイズを拡大することができたといえる。具体的には、図18に示すように、第1コア212におけるスポットサイズは、おおよそ0.5μmであった。これに対して、図21に示すように、第2コア242におけるスポットサイズは、おおよそ3μmであった。このため、SSC214によって光のスポットサイズを拡大することができたといえる。
なお、SSC214の変換効率は、おおよそ−0.64dBであった。
図22は、図1及び図2に示した光回路10の光学部材300で反射したビームの形状のシミュレーション結果を示す図である。
図22のシミュレーションにおいて、光学部材300の前方からミラー312に向けてスポットサイズ3μmのビームを照射した。さらに、光学部材300の上方に10μmのシングルモードファイバを設けた。図22は、このシングルモードファイバの受光面でのビーム形状を示している。
図22に示すように、良好なシングルモードビームがミラー312から反射された。
図22のシミュレーションにおいて、光結合効率は、90%以上であった。
図18〜図21のシミュレーション結果及び図22のシミュレーション結果より、SSC214及びミラー312の双方によって、スポットサイズをおおよそ0.5μmからおおよそ10μmまで拡大することが可能であるといえる。具体的には、図18〜図21のシミュレーション結果から明らかなように、SSC214によってスポットサイズがおおよそ0.5μm(図18)からおおよそ3μm(図21)に拡大された。さらに、図22のシミュレーション結果から明らかなように、ミラー312によってスポットサイズが3μからおおよそ10μmに拡大された。これらの結果より、SSC214及びミラー312の双方によって、スポットサイズをおおよそ0.5μmからおおよそ10μmまで拡大することが可能であるといえる。
さらに、図18〜図21のシミュレーション結果及び図22のシミュレーション結果より、小さな素子でスポットサイズをおおよそ0.5μmからおおよそ10μmまで拡大することが可能であるといえる。具体的には、図18〜図21のシミュレーションで用いたSSC214の長さは100μmであった。図22のシミュレーションで用いたミラー312の長さ(導波路202の延伸方向に沿った長さ)は、50μmであった。これらの結果より、長さ150μmの素子でスポットサイズをおおよそ0.5μmからおおよそ10μmまで拡大することが可能であるといえる。
図23は、図1及び図2に示した光学部材300の電子顕微鏡像の一例を示す図である。この例において、光学部材300は、図1及び図2に示した例と同様にして、第1部分310に相当する領域及び第2部分320に相当する領域を有している。
図24及び図25は、図23に示した光学部材300によるスポットサイズ変換特性を説明するための図である。図24は、光学部材300のミラー312に照射した光のNFP(Near Field Pattern)及びFFP(Far Field Pattern)を示す。図25は、光学部材300のミラー312で反射した光のNFP及びFFPを示す。
図24に示すように、光学部材300の前方からミラー312に向けてスポットサイズ3μm及び広がり角38°のビームを照射した。
図25に示すように、光学部材300のミラー312で反射した光のスポットサイズは、おおよそ10μmであった。さらに、図25に示すように、光学部材300のミラー312で反射した光の広がり角は、おおよそ16°であった。
図24及び図25に示す結果より、光学部材300によって、ビームのスポットサイズを3μm(図24)からおおよそ10μm(図25)に拡大させ、ビームの広がり角を38°(図24)からおおよそ16°(図25)まで小さくすることができたといえる。
図26は、図23に示した光学部材300を用いてシングルモードファイバにビームを入力した場合の光結合効率の測定結果(実施例)及び光学部材300を用いずにシングルモードファイバにビームを入力した場合の光結合効率の測定結果(比較例)を示す。
図26の実施例では、光学部材300の前方からミラー312に向けてスポットサイズ3μmのビームを照射した。さらに、光学部材300の上方にシングルモードファイバを設けた。ミラー312で反射したビームがシングルモードファイバに入力される。
図26の比較例では、光学部材300を設けずにスポットサイズ3μmのビームをシングルモードファイバの前方から照射した。このビームは、光学部材300で反射することなく、シングルモードファイバに直接入力される。
図26に示すように、実施例の光結合効率は、比較例の光結合効率よりも3dB高く、言い換えると、実施例の光結合効率は、比較例の光結合効率のおおよそ2倍であった。この結果は、ミラー312によるスポットサイズ変換に起因しているといえる。
(光学装置の各種パラメータ)
図27及び図28は、図3に示した光学装置30の各種パラメータを説明するための図である。図27のP−P´は、ミラー312の中心における表面の法線を示し、図28は、P−P´に沿った断面を示している。図27に示した断面におけるミラー312の表面は、曲率半径Rで湾曲しており、図28に示した断面におけるミラー312の表面は、曲率半径Rで湾曲しており、導波路202の端部とミラー312の表面は、距離dを置いて互いに離れている。
一例において、曲率半径R、曲率半径R及び距離dは、それぞれ、以下の式(A)、(B)及び(C)に示すようにすることができる。この例においては、光回路10と素子20の間の光結合効率を高くすることができる。なお、式(A)、(B)及び(C)の導出については後述する。
Figure 0006829446
Figure 0006829446
Figure 0006829446
:導波路202のスポットサイズ
:素子20のスポットサイズ
:素子20の表面とミラー312の表面の間の距離(なお、封止層400を異なる屈折率を有する媒質の領域が素子20の表面とミラー312の表面の間に位置する場合、その領域の光学的距離は、封止層400における光学的距離に換算する。)
λeff:封止層400中での光の波長
2α:導波路202の端部とミラー312の表面の間を伝搬するビームの光軸と素子20の表面とミラー312の表面の間を伝搬するビームの光軸のなす角度
光学装置30が式(A)、(B)及び(C)を満たす場合において、スポットサイズW及びW、波長λeff並びに距離dが1μm<W<5μm、3μm<W<15μm、0.6μm<λeff<1.8μm及び0<d<150μmのとき、曲率半径R及びR並びに距離dは、3.0μm<R<300.0μm、1.5μm<R<150.0μm及び1.0μm<d<100.0μmの範囲内にある。言い換えると、スポットサイズW及びW、波長λeff、距離d及びd並びに曲率半径R及びRが1μm<W<5μm、3μm<W<15μm、0.6μm<λeff<1.8μm、1.0μm<d<100.0μm、0<d<150μm、3.0μm<R<300.0μm及び1.5μm<R<150.0μmのとき、光回路10と素子20の間の光結合効率が高いものとなる。
図29は、光学装置30が式(A)、(B)及び(C)を満たす場合におけるスポットサイズWと距離dの関係の一例を示すグラフである。図29に示すグラフは、距離dが7μmである場合における関係、距離dが100μmである場合における関係及び距離dが150μmである場合における関係を示している。なお、図29においては、素子20のスポットサイズWは10μmとし、角度2αは90°(α=45°)としている。
図30は、光学装置30が式(A)、(B)及び(C)を満たす場合におけるスポットサイズWと曲率半径Rの関係の一例を示すグラフである。図30に示すグラフは、距離dが7μmである場合における関係、距離dが100μmである場合における関係及び距離dが150μmである場合における関係を示している。なお、図30においては、素子20のスポットサイズWは10μmとし、角度2αは90°(α=45°)としている。
図31〜図33は、式(A)、(B)及び(C)を導出する方法を説明するための図である。式(A)、(B)及び(C)は、以下のようにして導出される。
導波路202の端部とミラー312の表面の間を伝搬する光及び素子20の表面とミラー312の表面の間を伝搬する光は、図31に示すガウシアンビームとして取り扱う。ガウシアンボームは、以下の式(1)に従う。
Figure 0006829446
導波路202の端部から出射された光は、図32に示すように、ミラー312で反射されたものと想定する。この場合、入射ビームのミラー312におけるビームサイズと反射ビームのミラー312におけるビームサイズは、互いに等しいものと想定する。この場合、式(1)より、
Figure 0006829446
となる。ただし、
Figure 0006829446
である。式(2)に式(3)を代入し、dについて解くと、
Figure 0006829446
となる。式(4)は、式(A)と同一である。このようにして、式(A)が導出される。
次に、図33において破線矢印で示すように、ガウシアンビームを直線状のビームに近似する。入射ビームの傾き及び反射ビームの傾きは、それぞれ、図32におけるz=dにおいてzで微分した値及び図32におけるz=dにおいてzで微分した値である。例えば特開2009−265275号公報を参照し、幾何光学に基づいて、ミラー312の曲率半径Rは、以下の式(5)に示すようになる。
Figure 0006829446
長さlは、入射ビームの傾き角度θと、ミラー312の表面でのガウシアンビームのビーム半径wから、以下の式(6)に示すようになる。
Figure 0006829446
ビーム半径wは、式(1)から、
Figure 0006829446
となる。入射ビームの傾きは、図32において、入射ビームの半径をz=dにおいてzで微分した値であるため、tanθは、
Figure 0006829446
となる。式(6)〜(8)は、長さlについても同様に成り立つ。これらの式を式(5)に代入すると、
Figure 0006829446
となる。曲率半径Rは、例えば特開2009−265275号公報を参照し、幾何光学に基づいて、
Figure 0006829446
となる。式(9)は、式(B)と同一であり、式(10)は、式(C)と同一である。このようにして、式(B)及び(C)が導出される。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 第1面を有する基板と、
半導体材料からなる第1コアを有し、前記基板の前記第1面上の導波路と、
前記導波路から出射された光を前記基板の前記第1面から離れる方向に向けて反射するミラーと、
を備える光回路。
2. 1.に記載の光回路において、
前記ミラーは、凹面ミラーである光回路。
3. 1.又は2.に記載の光回路において、
前記導波路は、前記第1コアから前記ミラーに伝搬する光のスポットサイズを拡大させるスポットサイズコンバータを有する光回路。
4. 1.〜3.のいずれか一つに記載の光回路において、
前記基板の前記第1面は、第1領域と、第2領域と、を有し、
前記導波路は、前記第1面の前記第1領域上に位置し、
前記ミラーは、前記第1面の前記第2領域上に位置し、
前記第1面の第2領域は、前記第1面の前記第1領域よりも低い位置にある光回路。
5. 1.〜4.のいずれか一つに記載の光回路において、
前記半導体材料は、シリコンである光回路。
6. 5.に記載の光回路において、
前記第1コアの厚さは、500nm以下である光回路。
7. 1.〜4.のいずれか一つに記載の光回路において、
前記半導体材料は、化合物半導体である光回路。
8. 7.に記載の光回路において、
前記第1コアの厚さは、500nm以下である光回路。
9. 光回路と、
前記光回路の外側にある素子と、
を備え、
前記光回路は、
第1面を有する基板と、
半導体材料からなる第1コアを有し、前記基板の前記第1面上の導波路と、
前記導波路から出射された光を前記基板の前記第1面から離れる方向に向けて反射するミラーと、
を備え、
前記ミラーで反射した光は、前記素子に入力される光学装置。
この出願は、平成28年11月2日に出願された日本出願特願2016−215055号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (7)

  1. 第1面を有する基板と、
    半導体材料からなる第1コアを有し、前記基板の前記第1面上の導波路と、
    前記導波路から出射された光を前記基板の前記第1面から離れる方向に向けて反射するミラーと、
    を備え、
    前記ミラーは、凹面ミラーであり、
    前記ミラーの表面は、前記導波路と前記ミラーとの間を伝搬する光の光軸を通過して前記第1面に垂直な第1断面と、前記ミラーの中心における法線を通過して前記第1断面に垂直な第2断面と、の双方において湾曲しており、
    前記導波路は、前記第1コアから前記ミラーに伝搬する光のスポットサイズを拡大させるスポットサイズコンバータを有する光回路。
  2. 請求項1に記載の光回路において、
    前記基板の前記第1面は、第1領域と、第2領域と、を有し、
    前記導波路は、前記第1面の前記第1領域上に位置し、
    前記ミラーは、前記第1面の前記第2領域上に位置し、
    前記第1面の第2領域は、前記第1面の前記第1領域よりも低い位置にある光回路。
  3. 請求項1又は2に記載の光回路において、
    前記半導体材料は、シリコンである光回路。
  4. 請求項に記載の光回路において、
    前記第1コアの厚さは、500nm以下である光回路。
  5. 請求項1又は2に記載の光回路において、
    前記半導体材料は、化合物半導体である光回路。
  6. 請求項に記載の光回路において、
    前記第1コアの厚さは、500nm以下である光回路。
  7. 光回路と、
    前記光回路の外側にある素子と、
    を備え、
    前記光回路は、
    第1面を有する基板と、
    半導体材料からなる第1コアを有し、前記基板の前記第1面上の導波路と、
    前記導波路から出射された光を前記基板の前記第1面から離れる方向に向けて反射するミラーと、
    を備え、
    前記ミラーで反射した光は、前記素子に入力され、
    前記ミラーは、凹面ミラーであり、
    前記ミラーの表面は、前記導波路と前記ミラーとの間を伝搬する光の光軸を通過して前記第1面に垂直な第1断面と、前記ミラーの中心における法線を通過して前記第1断面に垂直な第2断面と、の双方において湾曲しており、
    前記導波路は、前記第1コアから前記ミラーに伝搬する光のスポットサイズを拡大させるスポットサイズコンバータを有する光学装置。
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