JP6825460B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の電池回路モジュールを備えた電源装置に関する。
様々な電源装置が知られており、例えば、ハイブリッド車両や電動車両における走行モータの駆動に用いられる電源装置では、電池の電圧を昇圧コンバータで昇圧してインバータに入力している。
特に、特許文献1には、バッテリ等の電池からの直流電圧をスイッチング素子のスイッチングによりDC/DC変換して、走行モータに出力するDC/DCコンバータと、DC/DCコンバータの損失特性に基づいてスイッチング素子のスイッチング周波数を設定する周波数設定手段と、この設定された周波数に基づきスイッチング素子をスイッチング制御する制御手段とを備えた電源装置が記載されている。この電源装置によれば、DC/DCコンバータの損失を小さくするスイッチング周波数を設定することにより、DC/DCコンバータを効率良く駆動することができる。
特開2003−116280号公報
特許文献1に記載の電源装置において、スイッチング素子やDC/DCコンバータに用いられる昇圧用リアクトルは、必要とされる電流容量や出力電圧に応じて設計される。また、それを収納する筐体も、使用する部品の大きさに応じて設計される。このため、スイッチング素子や昇圧用リアクトル、また、これらに関係する周辺部品等は、必要とされる電流容量や出力電圧に基づいて毎回、設計する必要がある。
すなわち、電源装置は、求められる仕様(必要とされる電流容量や出力電圧)に基づいて毎回新たに設計する必要があり汎用性が低かった。また、昇圧のためのDC/DCコンバータが必要である。
本発明は、直列接続された複数の電源回路ユニットを含み、各電源回路ユニットに対し、デューティー比の異なるゲート信号が入力可能な電源装置であって、各電源回路ユニットは、電池を正側端子と負側端子に接続し電池からの電力を出力する接続状態と、電池を正側端子または負側端子から切り離し正側端子と負側端子を短絡するスルー状態とが、ゲート信号によって切り換えられる電池回路モジュールを、正側端子および負側端子を介して複数直列接続した電池回路モジュール群と、各電池回路モジュールに対応して設けられ、ゲート信号を一定時間ずつ遅延させて伝達する複数の遅延回路を含み、各電池回路モジュールに対してゲート信号を一定時間ずつずらせて供給する制御回路と、を含む。
また、複数の電源回路ユニットに入力するゲート信号のうち、いずれかのゲート信号のデューティー比が100%に設定されている動作モードを有するとよい。
また、複数の電源回路ユニットに入力するゲート信号のデューティー比および周期が等しい動作モードを有するとよい。
本発明によれば、構成が簡素であり、所望の出力電圧に容易に対応することができ、汎用性が高い電源装置を得ることができる。そして、電源回路ブロックに供給するゲート信号のデューティー比を返納することで各種の動作モードが可能となる。
実施形態における電源回路ユニットの概略ブロック図である。 電池回路モジュールの概略構成図である。 電池回路モジュールの動作を説明するタイムチャートである。 電池回路モジュールの動作説明図であり、(a)は第1のスイッチング素子がON、第2のスイッチング素子がOFFした状態を示し、(b)は第1のスイッチング素子がOFF、第2のスイッチング素子がONした状態を示す。 電源回路ユニット全体の動作を説明するタイムチャートである。 電源回路ユニットを複数設けた電源装置の構成を示す図である。 電源回路ユニットを複数設けた電源装置の操作を説明する図である。 電池回路モジュールの変形例を説明する概略構成図である。 電池回路モジュールへのゲート信号の供給経路の例を説明する図である。
「電源回路ユニットの構成」
実施形態における電源装置は、複数の電源回路ユニット1を含んでいる。そこで、まず電源回路ユニット1の構成について説明する。図1は、電源回路ユニット1のブロック図を示している。図1に示すように、電源回路ユニット1は、複数の電池回路モジュール10(10a,10b,10c,・・・,10e)と、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eにゲート信号を出力して電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eをONOFF駆動する制御回路11とを備えている。
電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eは、その正側端子+OTが負側端子−OTに順次接続されることで直列接続されており、電池回路モジュール群100を構成している。最上流側の電池回路モジュール10aの正側端子+OTが、電池回路モジュール群100の正側出力端子+OUTに接続され、最下流側の電池回路モジュール10eの負側端子−OTが電池回路モジュール群100の負側出力端子−OUTに接続されている。
電池回路モジュール10は、複数の電池セルが直列接続された電池Bを有する。電池Bの正極は、チョークコイルL、第2のスイッチング素子S2を介し、正側端子+OTに接続されており、電池Bの負極は負側端子−OTに接続されている。正側端子+OTと負側端子−OTの間には第1のスイッチング素子S1が配置されている。また、チョークコイルLと第2のスイッチング素子S2との接続点と電池Bの陰極との間にはコンデンサCが配置されている。
従って、第2のスイッチング素子S2をON、第1のスイッチング素子S1をOFFにすると、正側端子+OTと、負側端子−OTの間に、電池Bとコンデンサの両方が並列接続された直流電源となる(接続状態)。一方、第2のスイッチング素子S2をOFF、第1のスイッチング素子S1をONにすると、電池Bが切り離され正側端子+OTと、負側端子−OTが短絡され、この電池回路モジュール10は、スルー状態になる。なお、電池B、チョークコイルLおよびコンデンサCによってRLCフィルタを形成して電流の平準化を図り、電池Bの劣化を抑制している。
第1のスイッチング素子S1および第2のスイッチング素子S2は、電界効果トランジスタとしてのMOS−FETである。第1のスイッチング素子S1および第2のスイッチング素子S2は、制御回路11からのゲート信号によってスイッチング動作される。なお、スイッチング動作可能な素子であれば、MOS−FET以外のスイッチング素子を使用することもできる。
電池回路モジュール10には、制御回路11が接続されており、制御回路11から出力されるゲート信号が各電池回路モジュール10に供給される。このゲート信号は、各電池回路モジュール10において、第1のスイッチング素子S1および第2のスイッチング素子S2の一方をオン、他方をオフする。
制御回路11は、コントローラ12を有しており、このコントローラ12が最上流側の電池回路モジュール10aに供給するためのゲート信号を出力する。制御回路11は、各電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eに対応して、遅延回路13(13a,13b,13c,・・・,13e)を有しており、各遅延回路13a,13b,13c,・・・13eによって遅延したゲート信号が、対応する電池回路モジュール10b,10c,・・・,10eに供給される。
従って、各電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eにおける、第1のスイッチング素子S1および第2のスイッチング素子S2のスイッチングのタイミングは、遅延回路13a,13b,13c,・・・の遅延時間ずつ遅れることになる。
そして、最下流側の遅延回路13eから出力されたゲート信号は、コントローラ12に入力されるようになっている。従って、コントローラ12は、自己の出力したゲート信号がすべての遅延回路13によって遅延された合計の遅延時間を把握することができ、これに基づいて、次のゲート信号を出力することができる。また、遅延時間の合計をゲート信号の周期に容易に一致させることができる。
「電池回路モジュール10の動作」
次に、電池回路モジュール10の動作について図2、3を参照して説明する。図2は、電池回路モジュール10の概略構成図を、図3は電池回路モジュール10の動作に関するタイムチャートをそれぞれ示している。また、図3において、符号D1は、電池回路モジュール10aを駆動するゲート信号の矩形波を、符号D2は、第1のスイッチング素子S1のONOFF状態を示す矩形波を、符号D3は、第2のスイッチング素子S2のONOFF状態を示す矩形波を、符号D4は、電池回路モジュール10aにより出力される電圧Vmodの特性をそれぞれ示している。
電池回路モジュール10の初期状態、すなわち、ゲート信号が出力されていない状態(ゲート信号がOFFの状態)では、第1のスイッチング素子S1はON状態、第2のスイッチング素子S2はOFF状態となっている。そして、制御回路11からゲート信号が電池回路モジュール10aに入力されると、電池回路モジュール10はPWM制御によってスイッチング動作する。このスイッチング動作は、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とが交互にONOFFすることによって行われる。
図3の符号D1で示すように、制御回路11からゲート信号が出力されると、このゲート信号に応じて、電池回路モジュール10aの第1のスイッチング素子S1および第2のスイッチング素子S2が駆動される。第1のスイッチング素子S1は、ゲート信号の立ち上がりに応じて、ON状態からOFF状態に切り替わる。また、第1のスイッチング素子S1は、ゲート信号の立ち下がりから僅かな時間(デッドタイムdt)遅れて、OFF状態からON状態に切り替わる(符号D2参照)。
一方、第2のスイッチング素子S2は、ゲート信号の立ち上がりから僅かな時間(デッドタイムdt)遅れて、OFF状態からON状態に切り替わる。また、第2のスイッチング素子S2は、ゲート信号の立ち下がりと同時に、ON状態からOFF状態に切り替わる(符号D3参照)。このように、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とは交互にONOFF動作する。
なお、第1のスイッチング素子S1がゲート信号の立ち下がり時に僅かな時間(デッドタイムdt)遅れて動作することと、第2のスイッチング素子S2がゲート信号の立ち上がり時に僅かな時間(デッドタイムdt)遅れて動作することは、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とが同時に動作することを防止するためである。すなわち、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とが同時にONして短絡することを防止している。この動作を遅らせているデッドタイムdtは、例えば、100nsに設定しているが、適宜設定することができる。なお、デッドタイムdt中はダイオードを還流し、その還流したダイオードと並列にあるスイッチング素子がONしたときと同じ状態になる。
そして、この動作によって、電池回路モジュール10は、図3の符号D4で示すように、ゲート信号がOFF時(すなわち、第1のスイッチング素子S1がON、第2のスイッチング素子S2がOFF)では、コンデンサCが電池回路モジュール10aの正側端子+OTから切り離されて正側端子+OTには電圧が出力されない。この状態を、図4(a)に示す。図4(a)に示すように、電池回路モジュール10の電池B(コンデンサC)をバイパス(スルー状態)している。
また、ゲート信号がON時(すなわち、第1のスイッチング素子S1がOFF、第2のスイッチング素子S2がON)では、コンデンサCが電池回路モジュール10の正側端子+OTに接続されて正側端子+OTに電圧が出力される。この状態を、図4(b)に示す。図4(b)に示すように、電池回路モジュール10におけるコンデンサCを介して電圧Vmodが正側端子+OTに出力されている。
ここで、ゲート信号のデューティー比は、電源回路ユニット1に対する出力電圧要求によって決定され、決定されたデューティー比のゲート信号が生成される。出力電圧要求は電源回路ユニット1から電力を使用するシステム側からの要求である。
「制御回路11の動作」
図1に戻り、制御回路11による電源回路ユニット1の制御について説明する。制御回路11は、電池回路モジュール群100の全体を制御する。すなわち、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの動作をそれぞれ制御して電源回路ユニット1としての出力電圧を制御する。
上述したように、制御回路11は、矩形波のゲート信号を出力するコントローラ12と、コントローラ12から出力されるゲート信号を、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eに遅延させて順次出力する遅延回路13a,13b,13c,・・・,13eとを備えている。
コントローラ12は、電池回路モジュール群100において直列接続されている電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eのうちの最上流側の電池回路モジュール10aにゲート信号を供給する。
遅延回路13a,13b,13c,・・・,13eは、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eに対応してそれぞれ設けられている。遅延回路13aは、コントローラ12からのゲート信号を、一定時間遅延させて隣接する電池回路モジュール10bに出力するとともに、遅延回路13bに出力する。この結果、コントローラ12から出力されたゲート信号は、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eに順次遅延されて供給される。
なお、遅延回路13a,13b,13c,・・・,13eは、電気的な回路構成としては制御回路11に含まれるものであるが、ハード構成としては電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eと一体化して構成することが好ましい。図1において、例えば、一点鎖線Mで示すように、遅延回路13bと電池回路モジュール10bとを一体化(モジュール化)して構成するとよい。
図1において、コントローラ12から最上流側の電池回路モジュール10aにゲート信号を出力すると、電池回路モジュール10aが駆動されて、図4(a)、(b)に示すように、電池回路モジュール10aにおける電圧が正側端子+OTに出力される。また、コントローラ12からのゲート信号は、遅延回路13aに入力されて、一定時間遅延された後、隣接する電池回路モジュール10bに入力される。このゲート信号により電池回路モジュール10bが駆動する。
一方、遅延回路13aからのゲート信号は、遅延回路13bにも入力されて、遅延回路13aと同様に、一定時間遅延されて、次に隣接する電池回路モジュール10cに入力される。以下、同様に、ゲート信号は遅延されて下流側の電池回路モジュールにそれぞれ入力される。そして、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eは、順次駆動されて、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの電圧が各正側端子+OTに順次出力される。
電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eが順次駆動される状態を図5に示す。図5に示すように、ゲート信号に応じて、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eが、一定の遅延時間を持って上流側から下流側に次々と駆動されている。図5において、符号E1は、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの第1のスイッチング素子S1がOFF、第2のスイッチング素子S2がONして、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eが正側端子+OTから電圧を出力している状態(接続状態)を示している。また、符号E2は、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの第1のスイッチング素子S1がON、第2のスイッチング素子S2がOFFして、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eが正側端子+OTから電圧を出力していない状態(スルー状態)を示す。このように、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eは、一定の遅延時間を持って順次駆動される。
図5を参照して、ゲート信号やゲート信号の遅延時間の設定について説明する。ゲート信号の周期Fは、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの遅延時間を合計することによって設定される。このため、遅延時間を長く設定すると、ゲート信号の周波数は低周波になる。逆に、遅延時間を短く設定すると、ゲート信号の周波数は高周波になる。また、ゲート信号を遅延する遅延時間は、電源回路ユニット1に求められる仕様に応じて適宜設定することができる。
ゲート信号の周期FにおけるON時比率G1、すなわち、周期FのうちのON時間の比率は、電源回路ユニット1の出力電圧/電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの合計電圧(電池回路モジュール電池電圧×電池回路モジュール数)により算出することができる。すなわち、ON時比率G1=電源装置出力電圧/(電池回路モジュール電池電圧×電池回路モジュール数)となる。なお、厳密には、デッドタイムdtだけON時比率がずれてしまうので、チョッパ回路で一般的に行われているようにフィードバックまたはフィードフォワードでON時比率の補正を行う。
電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの合計電圧は、上述したように、電池回路モジュール電池電圧×接続状態の電池回路モジュール数によって表すことができる。電源回路ユニット1の出力電圧が、一つの電池回路モジュール10の電池電圧で割り切れる値であれば、電池回路モジュール10が通過(スルー状態)から接続に切り替わる瞬間に、他の電池回路モジュールが接続から通過(スルー状態)に切り替わるので、電池回路モジュール群100の全体の出力電圧に変動はない。
しかし、電源回路ユニット1の出力電圧が、電池回路モジュール10aの電池電圧で割り切れない値であれば、電源回路ユニット1の出力電圧と、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの合計電圧とは整合しない。換言すると、電源回路ユニット1の出力電圧(電池回路モジュール群100の全体の出力電圧)が変動してしまう。ただし、このときの変動振幅は1つの電池回路モジュール分の電圧であり、また、この変動周期は、ゲート信号の周期F/電池回路モジュール数となる。ここでは、数十個の電池回路モジュールを直列接続しているので、電池回路モジュール全体の寄生インダクタンスは大きな値となっており、この電圧変動はフィルタされて結果的には電源回路ユニット1の出力電圧を得ることができる。
「具体例」
次に、具体例について説明する。図5において、例えば、電源回路ユニット1としての所望の出力電圧が400V、電池回路モジュール10の電池電圧が15V、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10e数が40個、遅延時間が200nsであるとする。なお、この場合は、電源回路ユニット1の出力電圧(400V)が、電池回路モジュール10の電池電圧(15V)で割り切れない場合に相当する。
これらの数値に基づくと、ゲート信号の周期Fは、遅延時間×電池回路モジュール数により算出されるので、200ns×40個=8μsとなり、ゲート信号は125kHz相当の矩形波になる。また、ゲート信号のON時比率G1は、電源装置出力電圧/(電池回路モジュール電池電圧×電池回路モジュール数)により算出されるので、ON時比率G1は、400V/(15V×40個)≒0.67となる。
これらの数値に基づいて、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eを順次駆動すると、電源回路ユニット1として、図5中、符号H1で示す矩形波状の出力特性が得られる。この出力特性は、390Vと405Vとの間で変動する電圧出力特性となる。すなわち、ゲート信号の周期F/電池回路モジュール数により算出される周期で変動する出力特性となり、8μs/40個=200ns(5MHz相当)で変動する出力特性となる。この変動は、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの配線による寄生インダクタンスでフィルタリングされるので、符号H2で示すように、電源回路ユニット1としては、400Vの電圧が出力される。
そして、最上流側の電池回路モジュール10aのコンデンサCには、接続状態の場合に電流が流れるため、図5中符号J1で示すように、コンデンサ電流波形は矩形波になる。
電池BとコンデンサCはRLCフィルタを形成しているので、電源回路ユニット1にはフィルタリングされて平準化された電流が出力される(図5中、符号J2参照)。
このように、全ての電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eにおいて電流波形は同様であり、また、全ての電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eから均等に電流を出力することができる。
「電源装置の構成」
図6に実施形態に係る電源装置の構成を示す。このように、電源装置は、複数の電源回路ユニット1を有している。図においては、電源回路ユニット1を2つのみ示し、最上流側の電源回路ユニット1の正側端子+OTが電源装置の正側出力端子+OUTとなる。また、最下流側の電源回路ユニット1の負側端子−OTが電源回路ユニット1の負側出力端子−OUTとなる。
そして、電源装置は、全体動作を制御する統括制御回路200を有している。統括制御回路200には、各電源回路ユニット1のコントローラ12が接続されており、ここにゲート制御信号が供給される。各コントローラ12は、統括制御回路200からのゲート制御信号に基づいて、ゲート信号の出力を制御する。すなわち、受け取ったゲート制御信号に応じて出力するゲート信号の出力タイミングおよびデューティー比を制御する。従って、統括制御回路200は、各電源回路ユニット1の動作を総合的に制御することができる。なお、ゲート制御信号は、所定のデューティー比に設定され、所定のタイミングで出力されるゲート信号であることが好適である。
「電源装置の動作」
本実施形態における動作について、図7に基づいて説明する。この例では、4つの電源回路ユニット1(ユニットA〜D)を有する構成としている。そして、動作モードとして、(i)非PWM制御モード、(ii)PWM制御モードの2つを有する。
<非PWM制御モード>
上述したように、本実施形態では、統括制御回路200からのゲート制御信号に基づいて、各電源回路ユニット1毎にデューティー比を設定できる。例えば、図7の下図の左端のように、ユニットAおよびBをデューティー比100%、ユニットCおよびDをデューティー比0%とすると、ユニットAおよびBに含まれる電池回路モジュール群100をすべて直列接続した電圧が出力として得られる。この動作モードでは、離散的な電圧しか出力できないが、PWM制御しないためスイッチング損失が発生しない。
<PWM制御モード>
図6において、もし各電源回路ユニット1が、電池出力(強電系)だけでなく、制御回路11の遅延回路13も直列接続しているならば、図1の回路と全く同じ構成になる。すなわち、4つの電源回路ユニット1が1つの電源回路ユニット1として動作する。
この場合、統括制御回路200により、遅延回路を直列接続していた場合に入力されるべきゲート信号を生成して各電源回路ユニット1に供給し、コントローラ12が受け取ったタイミングで最上流側の電池回路モジュール10および遅延回路13に入力すればよい。なお、統括制御回路200からのゲート制御信号に応じてコントローラ12が適切なゲート信号を発生してもよい。
具体的には、各電源回路ユニット1において、同じデューティー比であって同じ周波数(周期)のゲート信号を発生する。ただし、各ゲート信号には各ユニットの遅延時間合計に依存した時間差(位相差)を与える必要がある。例えば、ユニットA→B→C→Dの順にゲート信号が伝播する動作を真似る場合、ユニットAとBのゲート信号の時間差を、ユニットAの遅延時間合計と一致させる。ユニットBとCのゲート信号の時間差をユニットBの遅延時間合計と一致させ、以降も同様とする。そして、ユニットA〜Dにおける全遅延時間をゲート信号の周期と一致させることで、電源装置の出力電圧をデューティー比に応じたものに設定することができる。
簡素な例として、図7のような4ユニット構成で、各電源回路ユニット1の遅延時間合計が同じである場合は、各電源回路ユニット1の先頭には全遅延時間の1/4の時間差、すなわち90度の位相差を与えればよい。この動作によれば、任意の電圧を出力できるがスイッチング損失が発生する。
<モード切り換え>
図7では、非PWM制御モードにおいて、デューティー比100%指令を与えるモジュール群を切り替えるシーケンスの例を示している。すなわち、ユニットAおよびBを全接続している状態から、ユニットCのみを全接続している状態に切り換える場合、これを瞬時に行ってしまうと、出力電圧が突然1/2になる。従って、電源装置から電力供給を受けている負荷に接続されている容量成分(コンデンサなど)から突入電流が流れて電源装置が故障するおそれがある。
このために、非PWM制御モードの2つの状態の間に、PWM制御モードを挿入し、ここで出力電圧を徐々に変更する。すなわち、ユニットAおよびBを全接続する状態では、ユニットA〜Dのデューティー比が100,100,0,0であるが、これをPWM制御モードとして、ユニットA〜Dのデューティー比を50%に設定する。この場合、全体として、1つの電源回路ユニット1として動作する必要があり、例えば、ゲート信号の位相(最上流側の電池回路モジュール10に入力されるゲート信号の位相)を、各ユニットでそれぞれ0、90、180、270度とする。なお、各ユニット毎に供給されるゲート信号の位相の順番は入れ換えてもよい。例えば、上から180、0、270、90度の位相差を持ったゲート信号を与えても、出力電圧は同じである。
そして、ゲート信号のデューティー比を徐々に小さくして、25%にした後、非PWM制御モードとして、1つのユニット(この例ではユニットC)のデューティー比を100%、他のユニットのデューティー比を0%とする。このモード切り換え時における出力電圧の変化はなく、切り換えに問題はない。
このようにして、スイッチング損失の少ない非PWM制御モードを用いつつ、その切り換え時にPWM制御モードを介在させることで、適切な出力電圧の変更が行える。なお、非PWM制御モードの状態は数秒以上継続することが好適であり、また過渡的なPWM制御モードは数ミリ秒程度が好適である。
「実施形態の効果」
以上説明したように、電池回路モジュール群100を駆動する場合、最上流側の電池回路モジュール10aに出力したゲート信号を、下流側の電池回路モジュール10bに一定時間遅延して出力して、さらに、このゲート信号を一定時間遅延して下流側の電池回路モジュールに順次伝達するので、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eは、一定時間遅延しながら、接続状態の期間において順次電圧をそれぞれ出力する。そして、これらの電圧が合計されることによって、電源回路ユニット1としての電圧が出力されることになり、所望の電圧を得ることができる。このため、昇圧回路が必要なくなり、電源回路ユニット1の構成を簡素化することができ、小型化、低コスト化することができる。また、構成が簡素化されるので、損失が発生する部分が減少して昇圧効率が向上する。さらに、複数の電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eから略均等に電圧を出力しているので、特定の電池回路モジュールに駆動が集中することもなく、電源回路ユニット1の内部抵抗損失を低減することができる。
また、ON時比率G1を調整することによって、所望の電圧に容易に対応することができ、電源回路ユニット1としての汎用性を向上することができる。特に、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eに故障が発生して、使用困難な電池回路モジュールが発生した場合でも、その故障した電池回路モジュールをスルー状態に固定することで除外して、正常な電池回路モジュールを使用して、ゲート信号の周期F、ON時比率G1、遅延時間を再設定することによって、所望の電圧を得ることができる。すなわち、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eに故障が発生しても所望の電圧の出力を継続することができる。
さらに、ゲート信号を遅延する遅延時間を長く設定することによって、ゲート信号の周波数が低周波になるので、第1のスイッチング素子S1および第2のスイッチング素子S2のスイッチング周波数も低くなり、スイッチング損失を低減することができ、電力変換効率を向上することができる。逆に、ゲート信号を遅延する遅延時間を短くすることによって、ゲート信号の周波数が高周波になるので、電圧変動の周波数が高くなり、フィルタリングが容易になって、安定した電圧を得ることができる。また、電流変動をRLCフィルタによって平準化することも容易になる。このように、ゲート信号を遅延する遅延時間を調整することによって、求められる仕様、性能に応じた電源回路ユニット1を提供することができる。
本実施形態では、電源回路ユニット1毎に、全接続/全スルー(非PWMモード)を選択することができる。これによって、PWM制御せずに出力電圧を調整でき、スイッチング損失が発生しない。この非PWMモードでは、出力できる電圧が離散的になる。切り換えの際のPWMモードを利用することで、出力電圧を徐々に変更することが可能であり、出力電圧の急激な変化に起因する突入電流の発生を抑制することができる。
「変形例」
次に、電池回路モジュール10の構成の変形例について説明する。図8に示すように、電池回路モジュール10の構成として、図1に示す電池回路モジュール10のチョークコイルLと電池Bとの配置位置(接続位置)を入れ替えてもよい。また、第2のスイッチング素子S2を、第1のスイッチング素子S1に対して正側端子+OTの反対側に配置してもよい。すなわち、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とのスイッチング動作により電池B(コンデンサC)の電圧を正側端子+OTに出力できるのであれば、電池回路モジュール10における各素子、電気部品の配置を適宜変更することができる。
また、電池Bの電圧出力特性が優れている場合、すなわち、電源電流がコンデンサ電流と一致して、出力波形が矩形波となっても電源回路において問題がないときには、RLCフィルタを省略してもよい。また、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eの配線による寄生インダクタンスを利用していたが、配線による寄生インダクタンスを利用する代わりに、必要なインダクタンス値を担保するためにインダクタンス部品を実装してもよい。
さらに、上記実施形態では、図9(a)に示すように、コントローラ12からのゲート信号を、遅延回路13に出力する前に、電池回路モジュール10に出力していたが、図9(b)に示すように、ゲート信号を、遅延回路13で遅延した後に電池回路モジュール10に出力してもよい。この場合、遅延回路13から出力される遅延されたゲート信号が、電池回路モジュール10aおよび遅延回路13bにそれぞれ出力される。遅延回路13b,13c,・・・13eにおいても同様の制御を行う。この制御によっても、電池回路モジュール10a,10b,10c,・・・,10eを一定時間遅延しながら順次駆動することができ、コントローラ12において、合計の遅延時間を把握して、次のゲート信号を出力することができる。
1 電源回路ユニット、10(10a,10b,10c,・・・,10e) 電池回路モジュール、11 制御回路、12 コントローラ、13(13a,13b,13c,・・・,13e) 遅延回路、100 電池回路モジュール群、200 統括制御回路、B 電池、C コンデンサ、L チョークコイル、+OT 正側端子、−OT 負側端子、S1 第1のスイッチング素子、S2 第2のスイッチング素子。

Claims (3)

  1. 直列接続された複数の電源回路ユニットを含み、各電源回路ユニットに対し、デューティー比の異なるゲート信号が入力可能な電源装置であって、
    各電源回路ユニットは、
    電池を正側端子と負側端子に接続し電池からの電力を出力する接続状態と、電池を正側端子または負側端子から切り離し正側端子と負側端子を短絡するスルー状態とが、ゲート信号によって切り換えられる電池回路モジュールを、正側端子および負側端子を介して複数直列接続した電池回路モジュール群と、
    各電池回路モジュールに対応して設けられ、ゲート信号を一定時間ずつ遅延させて伝達する複数の遅延回路を含み、各電池回路モジュールに対してゲート信号を一定時間ずつずらせて供給する、制御回路と、
    を含む、
    電源装置。
  2. 請求項1に記載の電源装置であって、
    複数の電源回路ユニットに入力するゲート信号のうち、いずれかのゲート信号のデューティー比が100%に設定されている動作モードを有する、
    電源装置。
  3. 請求項1に記載の電源装置であって、
    複数の電源回路ユニットに入力するゲート信号のデューティー比および周期が等しい動作モードを有する、
    電源装置。
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