JP6824840B2 - ラミネートブスバー - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ラミネートブスバーに関する。
平板状の導体と、平板状の絶縁体と、を交互に積層させた平行平板状のラミネートブスバーが知られている(例えば、特許文献1参照)。ラミネートブスバーは、例えば、比較的高い電圧の電力を変換する電力変換装置などに用いられている。ラミネートブスバーは、配線の低インダクタンス化を実現するが、高電圧がかかる端子間に平行平板状のラミネートブスバーを適用した場合、ラミネート表面の沿面絶縁距離が不足する場合がある。この場合、平行平板状のラミネートブスバーを適用することができなくなり、配線でのインダクタンスが増加してしまう。
このように、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧は、トレードオフの関係にある。このトレードオフの関係は、高電圧かつ高速動作の可能なSiC(シリコン・カーバイド)やGaN(ガリウム・ナイトライド)デバイスの適用時において、電力変換装置全体の制約となりえる。このため、ラミネートブスバーでは、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフを改善することが望まれる。
特開2015−5573号公報
本発明の実施形態は、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフを改善したラミネートブスバーを提供する。
本発明の実施形態によれば、第1端子と第2端子とを有する半導体装置に取り付けられるラミネートブスバーであって、積層体と、第1接続部と、第1接続部と、を備えたラミネートブスバーが提供される。前記積層体は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられた第1導電層と、前記第1導電層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた第2導電層と、前記第2導電層の上に設けられた第3絶縁層と、を有する。前記第1接続部は、前記積層体の一端側に寄せて配置され、前記第1端子と前記第1導電層とを電気的に接続するために用いられる。前記第2接続部は、前記積層体の前記一端に沿って前記第1接続部と並べて配置され、前記第2端子と前記第2導電層とを電気的に接続するために用いられる。前記積層体は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に延在する延在部を有する。前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層の少なくとも一方は、前記延在部に設けられ、上下方向に突出して前記第1接続部と前記第2接続部との間の沿面絶縁距離を長くする突出部を有する。前記積層体は、前記半導体装置に取り付けた時に、前記第1端子と重なる第1領域と、前記第2端子と重なる第2領域と、を有する。前記突出部の前記一端と反対側の端部は、前記第1領域及び前記第2領域よりも前記一端から離間している。
配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフを改善したラミネートブスバーが提供される。
図1(a)及び図1(b)は、第1の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図及び断面図である。 図2(a)〜図2(c)は、第1の実施形態に係るラミネートブスバーの突出部の変形例を模式的に表す断面図である。 第2の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図である。 第3の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図である。 第4の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図である。 図6(a)及び図6(b)は、第4の実施形態に係るラミネートブスバーの変形例を模式的に表す平面図及び断面図である。 第5の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す断面図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図及び断面図である。
図1(b)は、図1(a)のA1−A2線断面を模式的に表す。
図1(a)及び図1(b)に表したように、ラミネートブスバー10は、積層体12と、第1接続部21と、第2接続部22と、を備える。
ラミネートブスバー10は、第1端子2aと、第2端子2bと、を有する半導体装置2に取り付けて使用される。半導体装置2は、例えば、電力変換装置の一部を構成するスイッチング素子4a、4bを含む。スイッチング素子4aの一方の主端子は、第1端子2aに接続されている。スイッチング素子4aの他方の主端子は、スイッチング素子4bの一方の主端子に接続されている。スイッチング素子4bの他方の主端子は、第2端子2bに接続されている。従って、各スイッチング素子4a、4bをオン状態にすることにより、第1端子2aと第2端子2bとの間に電流が流れる。
第1端子2aは、例えば、高電位端子である。第2端子2bは、例えば、低電位端子である。換言すれば、第1端子2aは、P端子であり、第2端子2bは、N端子である。各スイッチング素子4a、4bは、例えば、SiCデバイス、GaNデバイス、あるいはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの高電圧素子である。半導体装置2の構成は、上記に限ることなく、第1端子2aと第2端子2bとの間に比較的高い電圧(例えば、500V以上)が印加される任意の構成でよい。
積層体12は、第1絶縁層31と、第1絶縁層31の上に設けられた第1導電層41と、第1導電層41の上に設けられた第2絶縁層32と、第2絶縁層32の上に設けられた第2導電層42と、第2導電層42の上に設けられた第3絶縁層33と、を有する。
積層体12の各層31〜33、41、42は、それぞれ薄板状である。すなわち、ラミネートブスバー10は、平行平板状のラミネートブスバーである。各絶縁層31〜33には、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどの絶縁性材料が用いられる。各導電層41、42には、例えば、銅やアルミニウムなどの導電性材料が用いられる。各層31〜33、41、42の材料は、上記に限ることなく、それぞれ適切な絶縁性又は導電性を有する任意の材料でよい。
第1接続部21は、積層体12の一端12a側に寄せて配置され、第1端子2aと第1導電層41とを電気的に接続するために用いられる。第2接続部22は、積層体12の一端12aに沿って第1接続部21と並べて配置され、第2端子2bと第2導電層42とを電気的に接続するために用いられる。
第1接続部21は、例えば、第1導電層41を上下に露出させるとともに、第1絶縁層31側に曲げ、第1絶縁層31の下面31aと略面一にした部分である。第2接続部22は、例えば、第2導電層42を上下に露出させるとともに、第1絶縁層31側に曲げ、第1絶縁層31の下面31aと略面一にした部分である。
積層体12は、半導体装置2に取り付けた時に、第1端子2aと重なる第1領域R1と、第2端子2bと重なる第2領域R2と、を有する。第1接続部21は、第1領域R1に設けられる。第2接続部22は、第2領域R2に設けられる。これにより、積層体12を半導体装置2の上に載せることにより、第1接続部21が、第1端子2aと当接し、第2接続部22が、第2端子2bと当接する。
ラミネートブスバー10は、例えば、第1接続部21を第1端子2aに当接させ、第2接続部22を第2端子2bに当接させた状態で、第1接続部21と第1端子2aとをネジ6aでネジ止めし、第2接続部22と第2端子2bとをネジ6bでネジ止めする。これにより、ラミネートブスバー10が半導体装置2に取り付けられるとともに、第1導電層41が第1端子2aと電気的に接続され、第2導電層42が第2端子2bと電気的に接続される。
ラミネートブスバー10の半導体装置2への取付方法、及び各導電層41、42と各端子2a、2bとの電気的な接続方法は、上記に限ることなく、任意の方法でよい。
積層体12は、第1接続部21と第2接続部22との間に延在する延在部14を有する。延在部14は、換言すれば、第1領域R1と第2領域R2との間の部分である。
第1絶縁層31は、第1突出部51(突出部)を有する。第1突出部51は、延在部14に設けられ、上下方向に突出する。第1突出部51は、例えば、第1絶縁層31から下方に向かって突出する。
第1突出部51は、積層体12の一端12aから一端12aと反対側に向かって延びる。第1突出部51の一端12aと反対側の端部51aは、少なくとも第1接続部21及び第2接続部22よりも一端12aから離間している。これにより、第1突出部51は、第1突出部51を有しない場合と比べて、第1接続部21と第2接続部22との間の第1絶縁層31に沿う沿面絶縁距離CD1を長くする。
第3絶縁層33は、第2突出部52(突出部)を有する。第2突出部52は、延在部14に設けられ、上下方向に突出する。第2突出部52は、例えば、第3絶縁層33から上方に向かって突出する。
第2突出部52は、積層体12の一端12aから一端12aと反対側に向かって延びる。第2突出部52の一端12aと反対側の端部52aは、少なくとも第1接続部21及び第2接続部22よりも一端12aから離間している。これにより、第2突出部52は、第2突出部52を有しない場合と比べて、第1接続部21と第2接続部22との間の第3絶縁層33に沿う沿面絶縁距離CD2を長くする。
第1突出部51及び第2突出部52は、絶縁性である。第1突出部51は、例えば、第1絶縁層31と一体に形成される。この場合、第1突出部51の材料は、第1絶縁層31の材料と実質的に同じである。第1突出部51は、例えば、接着や溶着などで第1絶縁層31に取り付けてもよい。この場合、第1突出部51の材料は、第1絶縁層31の材料と異なってもよい。第1突出部51の材料は、適切な絶縁性を有する任意の材料でよい。同様に、第2突出部52は、第3絶縁層33と一体に形成してもよいし、接着や溶着などで第3絶縁層33に取り付けてもよい。
このように、本実施形態に係るラミネートブスバー10では、積層体12が延在部14を有する。これにより、例えば、第1接続部21と第2接続部22との間の部分を切り欠いて絶縁距離を確保する場合などと比べて、第1導電層41と第2導電層42との重なる面積を大きくし、配線の低インダクタンス化を図ることができる。そして、第1突出部51を第1絶縁層31に設け、第2突出部52を第3絶縁層33に設けることにより、沿面絶縁距離CD1、CD2を長くすることができ、半導体装置2にかかる電圧を高くすることができる。従って、ラミネートブスバー10によれば、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフを改善することができる。
上記実施形態では、第1絶縁層31に第1突出部51を設け、第3絶縁層33に第2突出部52を設けている。例えば、図1(b)に表したように、ラミネートブスバー10を第1絶縁層31側で半導体装置2に取り付ける場合、第1絶縁層31側の沿面絶縁距離CD1の方が、第3絶縁層33側の沿面絶縁距離CD2よりも短くなる傾向にある。この際、第3絶縁層33側の沿面絶縁距離が十分に確保されている場合には、第1絶縁層31側の第1突出部51のみを設け、第2突出部52は、省略してもよい。
このように、第1突出部51及び第2突出部52は、必ずしも両方設ける必要はなく、少なくとも沿面絶縁距離の足りない側にのみ設けられていればよい。すなわち、第1絶縁層31と第3絶縁層33との少なくとも一方が、突出部を有していればよい。但し、第1突出部51と第2突出部52との双方を設けることにより、より適切に沿面絶縁距離を確保することができ、半導体装置2により高い電圧をかけることができる。
第1端子2aと第2端子2bとの間の距離D1は、例えば、10mm程度である。この場合、沿面絶縁距離CD1、CD2は、例えば、15mm以上であることが好ましい。これにより、半導体装置2に高い電圧を印加することが可能となる。また、沿面絶縁距離CD1、CD2は、例えば、30mm以下であることが好ましい。これにより、例えば、第1突出部51及び第2突出部52が過度に大きくなって、ラミネートブスバー10の取り付けの妨げになってしまうことなどを抑制することができる。
図2(a)〜図2(c)は、第1の実施形態に係るラミネートブスバーの突出部の変形例を模式的に表す断面図である。
図2(a)〜図2(c)では、ラミネートブスバー10の第1突出部51の部分を拡大して表している。また、図2(a)〜図2(c)の断面は、図1(b)の断面に相当している。
上記実施形態では、断面略矩形の第1突出部51を示している。第1突出部51の断面形状は、矩形状に限ることなく、図2(a)に表したように、略三角形状でもよいし、図2(b)に表したように、略半円形状でもよい。あるいは、図2(c)に表したように、第1突出部51の断面形状は、複数の突起を組み合わせた形状でもよい。この場合には、他の形状に比べて、より沿面絶縁距離CD1を長くすることができる。
このように、第1突出部51の断面形状は、沿面絶縁距離CD1を適切に確保することができる任意の形状でよい。また、図示は省略するが、同様に、第2突出部52の断面形状は、沿面絶縁距離CD2を適切に確保することができる任意の形状でよい。第2突出部52の断面形状は、第1突出部51の断面形状と同じでもよいし、異なってもよい。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図である。
なお、上記第1の実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
図3に表したように、ラミネートブスバー10aでは、第2突出部52の一端12aと反対側の端部52aが、第1領域R1及び第2領域R2よりも一端12aから離間している。同様に、第1突出部51の一端12aと反対側の端部51aが、第1領域R1及び第2領域R2よりも一端12aから離間している。換言すれば、端部51a、52aは、第1端子2aの端部及び第2端子2bの端部よりも一端12aから離間している。
このように、第1突出部51及び第2突出部52を第1領域R1及び第2領域R2よりも長く延ばすことにより、第1突出部51及び第2突出部52が設けられていない部分を通る沿面絶縁距離CD3を長くすることができる。
これにより、例えば、半導体装置2にかかる電圧をより高くすることができる。従って、ラミネートブスバー10aによれば、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフをより改善することができる。
この例では、端部51a及び端部52aのそれぞれが、第1領域R1及び第2領域R2よりも一端12aから離間している。これに限ることなく、端部51a及び端部52aの一方のみを、第1領域R1及び第2領域R2よりも一端12aから離間させてもよい。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図である。
図4に表したように、ラミネートブスバー10bでは、第3絶縁層33が、突起33aを有する。突起33aは、第3絶縁層33の一端12a側において延在部14の部分に設けられている。同様に、第1絶縁層31が、突起31aを有する。突起31aは、第1絶縁層31の一端12a側において延在部14の部分に設けられている。
このように、ラミネートブスバー10bでは、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の延在部14の部分が、延在部14の両側の部分よりも一端12a側に突出している。すなわち、ラミネートブスバー10bでは、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の延在部14の部分が、第1領域R1の部分及び第2領域R2の部分よりも一端12a側に突出している。
このように、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の延在部14の部分を突出させることにより、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の側端部分を通る沿面絶縁距離CD4を長くすることができる。
これにより、例えば、半導体装置2にかかる電圧をより高くすることができる。従って、ラミネートブスバー10bによれば、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフをより改善することができる。
この例では、略半球状の4つの突起31a、33aを第1絶縁層31及び第3絶縁層33に設けている。突起31a、33aの形状及び数は、上記に限ることなく、任意の形状及び数でよい。また、この例では、第1絶縁層31及び第3絶縁層33のそれぞれに突起31a、33aを設けている。これに限ることなく、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の一方のみに突起を設けてもよい。
(第4の実施形態)
図5は、第4の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す平面図である。
図5に表したように、ラミネートブスバー10cでは、積層体12の延在部14が、一端12aから反対側に向かって凹んだ凹部14aを有する。ラミネートブスバー10cでは、積層体12の一端12a側において、延在部14の部分が、第1領域R1の部分及び第2領域R2の部分よりも凹んでいる。
ラミネートブスバー10cにおいても、ラミネートブスバー10bと同様に、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の側端部分を通る沿面絶縁距離CD4を長くすることができる。従って、半導体装置2にかかる電圧をより高くすることができる。ラミネートブスバー10cによれば、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフをより改善することができる。
この例では、略半球状の凹部14aを延在部14に設けている。凹部14aの形状及び数は、上記に限ることなく、任意の形状及び数でよい。
図6(a)及び図6(b)は、第4の実施形態に係るラミネートブスバーの変形例を模式的に表す平面図及び断面図である。
図6(b)は、図6(a)のB1−B2線断面を模式的に表す。
図6(a)及び図6(b)に表したように、ラミネートブスバー10dでは、第1突出部51及び第2突出部52が、凹部14aの部分において凹部14aよりも一端12a側に突出している。そして、第1突出部51が、一端12a側において第2突出部52と連続している。
これにより、ラミネートブスバー10dでは、凹部14aを設けた場合に、第1絶縁層31及び第3絶縁層33の側端部分を通る沿面絶縁距離CD4をより長くすることができる。従って、半導体装置2にかかる電圧をより高くすることができる。ラミネートブスバー10dによれば、配線の低インダクタンス化と素子にかかる電圧とのトレードオフをより改善することができる。
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に係るラミネートブスバーを模式的に表す断面図である。
図7の断面は、図1(b)の断面に相当している。
図7に表したように、ラミネートブスバー10eでは、第1絶縁層31が、一対の第1突出部51を有し、第3絶縁層33が、一対の第2突出部52を有する。一対の第1突出部51は、第1接続部21と第2接続部22との間の中央CTを挟んで並べて設けられている。一対の第2突出部52は、第1接続部21と第2接続部22との間の中央CTを挟んで並べて設けられている。
このように、一対の第1突出部51及び一対の第2突出部52を設けた場合には、例えば、1つの第1突出部51及び1つの第2突出部52を設けた場合と比べて、沿面絶縁距離CD1、CD2をより長くすることができる。また、例えば、沿面絶縁距離CD1、CD2を同じとした場合には、1つの第1突出部51及び1つの第2突出部52を設けた場合と比べて、各突出部51、52の上下方向の長さ(突出量)を短くすることができる。
また、この例では、半導体装置2が、取付ネジ2cを有している。取付ネジ2cは、第1端子2aと第2端子2bとの間の中央CTに設けられている。取付ネジ2cは、半導体装置2の他の部材などへの取り付けにもちいられる。
このように、半導体装置2が取付ネジ2cを有する場合などに、第1絶縁層31に一対の第1突出部51を設ける。これにより、中央CTに設けられた取付ネジ2cを避けることができる。取付ネジ2cを避けつつ、適切な沿面絶縁距離CD1を確保することができる。
第1突出部51及び第2突出部52の数は、2つに限ることなく、任意の数でよい。第2突出部52の数は、第1突出部51の数と同じでもよいし、異なってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…半導体装置、 2a、2b…端子、 4a、4b…スイッチング素子、 10、10a〜10e…ラミネートブスバー、 12…積層体、 14…延在部、 21…第1接続部、 22…第2接続部、 31…第1絶縁層、 32…第2絶縁層、 33…第3絶縁層、 41…第1導電層、 42…第2導電層、 51…第1突出部、 52…第2突出部、 R1…第1領域、 R2…第2領域

Claims (5)

  1. 第1端子と第2端子とを有する半導体装置に取り付けられるラミネートブスバーであって、
    第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられた第1導電層と、前記第1導電層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた第2導電層と、前記第2導電層の上に設けられた第3絶縁層と、を有する積層体と、
    前記積層体の一端側に寄せて配置され、前記第1端子と前記第1導電層とを電気的に接続するための第1接続部と、
    前記積層体の前記一端に沿って前記第1接続部と並べて配置され、前記第2端子と前記第2導電層とを電気的に接続するための第2接続部と、
    を備え、
    前記積層体は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に延在する延在部を有し、
    前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層の少なくとも一方は、前記延在部に設けられ、上下方向に突出して前記第1接続部と前記第2接続部との間の沿面絶縁距離を長くする突出部を有し、
    前記積層体は、前記半導体装置に取り付けた時に、前記第1端子と重なる第1領域と、前記第2端子と重なる第2領域と、を有し、
    前記突出部の前記一端と反対側の端部は、前記第1領域及び前記第2領域よりも前記一端から離間しているラミネートブスバー。
  2. 第1端子と第2端子とを有する半導体装置に取り付けられるラミネートブスバーであって、
    第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられた第1導電層と、前記第1導電層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた第2導電層と、前記第2導電層の上に設けられた第3絶縁層と、を有する積層体と、
    前記積層体の一端側に寄せて配置され、前記第1端子と前記第1導電層とを電気的に接続するための第1接続部と、
    前記積層体の前記一端に沿って前記第1接続部と並べて配置され、前記第2端子と前記第2導電層とを電気的に接続するための第2接続部と、
    を備え、
    前記積層体は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に延在する延在部を有し、
    前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層の少なくとも一方は、前記延在部に設けられ、上下方向に突出して前記第1接続部と前記第2接続部との間の沿面絶縁距離を長くする突出部を有し、
    前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層の前記少なくとも一方の前記延在部の部分は、前記延在部の両側の部分よりも前記一端側に突出しているラミネートブスバー。
  3. 第1端子と第2端子とを有する半導体装置に取り付けられるラミネートブスバーであって、
    第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられた第1導電層と、前記第1導電層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた第2導電層と、前記第2導電層の上に設けられた第3絶縁層と、を有する積層体と、
    前記積層体の一端側に寄せて配置され、前記第1端子と前記第1導電層とを電気的に接続するための第1接続部と、
    前記積層体の前記一端に沿って前記第1接続部と並べて配置され、前記第2端子と前記第2導電層とを電気的に接続するための第2接続部と、
    を備え、
    前記積層体は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に延在する延在部を有し、
    前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層の少なくとも一方は、前記延在部に設けられ、上下方向に突出して前記第1接続部と前記第2接続部との間の沿面絶縁距離を長くする突出部を有し、
    前記延在部は、前記一端から反対側に向かって凹んだ凹部を有するラミネートブスバー。
  4. 前記突出部は、前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層のそれぞれに設けられ、
    前記第1絶縁層の前記突出部及び前記第3絶縁層の前記突出部は、前記凹部の部分において前記凹部よりも前記一端側に突出し、
    前記第1絶縁層の前記突出部は、前記一端側において前記第3絶縁層の前記突出部と連続している請求項3記載のラミネートブスバー。
  5. 前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層の前記少なくとも一方は、前記第1接続部と前記第2接続部との間の中央を挟んで並べて設けられた一対の前記突出部を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載のラミネートブスバー。
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