JP6823518B2 - バッテリー駆動式走行装置 - Google Patents

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Description

この発明は、バッテリー駆動式走行装置に関し、より詳細には防振器を介して前記バッテリーが車体に搭載された走行装置に関する。
バッテリーを搭載した走行装置に関し、例えば、鉄道車両の台枠下にスライド可能に取り付けられるバッテリー格納ケース内の前後方向に沿ってバッテリー搭載用トレイが移動可能に装填されるバッテリー格納装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、車両のシャシフレーム上に前後方向に沿って左右の縦根太を固定し、この縦根太の間で、且つ、シャシフレームと荷箱との間にバッテリボックス収納部を形成し、バッテリーを収容したバッテリボックスをスライド機構によってこのバッテリボックス収納部に収納可能とするものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、蓄電池の充電、保守点検、交換等の作業を容易に行えるように、支持脚で略水平に支持された側蓋に載せて蓄電池を手前に引き出して、充電、保守点検等の作業を行えるようにした投光装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
いずれも、大きな力が不要なバッテリー引き出し機構を設けて保守点検や交換等の作業を行えるようにしたものである。
一般に、バッテリー駆動式走行装置に使用されるバッテリーは車重に占めるバッテリーの重量が大きく、どの箇所に搭載するかで車体の重心が大きく変わる。安定した走行を実現するためには、低重心かつ前後左右に偏りのない位置にバッテリーを搭載することが好ましい。
そうすると、バッテリーを搭載する箇所は、車体のできる限り底部で、かつ、左右方向において車体の中心付近が好ましい。さらに、前後方向においても車体の中心付近が好ましいが、走行装置全体の重量バランスとの関係で前寄りまたは後ろ寄りの配置が好ましい場合もある。いずれにしても、車体の内部に収納されることが好ましい。
しかし、上述のような箇所にバッテリーを搭載すると保守点検や交換等のためにバッテリーにアクセスすることが容易でない。そこで、特許文献1〜3のように、スライド機構によってバッテリーを搭載された箇所からスライドさせる機構を設けたものが提案されている。
特開2011−168156号公報 特開平9−95145号公報 特開2005−190800号公報
ところで、走行装置は、走行時に路面から車体に振動が伝わる。その振動はバッテリーにも伝わるが、バッテリーの電極や端子の接続部等に強い振動が加わることは安全性や耐久性の観点から好ましくない。そこで、バッテリーと車体との間に防振器を設けることが考えられる。
一般に、防振器は振動のエネルギーによって変形する部材や機構、例えば、ゴム材、ウレタンエラストマー、金属バネ、空気バネ等やそれらの組み合わせで構成される。振動を吸収するには、変形のための余裕を含めて適度な大きさの防振器を配置するスペースが必要である。一方、防振器を設けるために車体の重心が高くなるような構成は走行安定性の面から好ましくない。また、防振器を設けるために車体が大型化することは好ましくない。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、車体の限られたサイズの中で、重心を低く保ち、かつ振動を効果的に吸収するように防振器が配置された走行装置を提供する。
人が搭乗する車両の場合は、乗り心地や安全性の観点から懸架機構が設けられたり、急な旋回や加減速を抑えた走行パターンが用いられたりするので、車載バッテリーの振動も抑えられる。ところが、無人車両の場合は乗り心地よりも作業の効率性や経済性が重視されるので、より激しい振動が車載バッテリーに加えられることが考えられる。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、バッテリーを引き出し可能に搭載しても低重心で、かつ、種々の方向の車体振動を効果的に吸収して前記バッテリーの振動を緩和できる走行装置を提供する。
この発明は、車体強度を確保するために少なくとも車体の底部に配置される骨格部と、前記骨格部に支持されて略水平方向に延びる左右2本のスライドレールと、前記左右2本のスライドレールを用いて前記車体に対して挿抜可能に取り付けられ、バッテリーを支持するバッテリー支持部材と、走行中に前記車体から前記バッテリーへ伝わる振動を緩和するために各スライドレールから前記バッテリー支持部材まで車体の振動が伝わる経路中に配置される複数の防振器とを備え、各スライドレールは前記バッテリー支持部材の左側と右側とにそれぞれ配置され、各防振器は左右いずれかのスライドレールの上方または下方に配置されるバッテリー駆動式走行装置を提供する。
この発明による走行装置は、各スライドレールは前記バッテリー支持部材の左側と右側とにそれぞれ配置され、各防振器は左右いずれかのスライドレールの上方または下方に配置されるので、防振機構がバッテリーの引き出し機構と一体のコンパクトな構成になり、低重心で、かつ車体からの振動を効果的に吸収して前記バッテリーの振動を緩和する構成が実現できる。
この発明のバッテリー駆動式走行装置の一態様である自律走行型車両の外観を示す側面図である。 図1に示す自律走行型車両の平面図である。 図1に示す自律走行型車両における電動車台部の概略構成を説明する右側面図である。 図3のB−B線矢視断面図である。 図3および図4に示す自律走行型車両の車台本体および前後輪を後方から見た状態を示す背面図である。 図3および図4に示す自律走行型車両の車台本体および前後輪を斜め右後方から見た状態を示す斜視図である。 図6に示す右側ガイドレールの付近を拡大して示す説明図である。 図7のC−C線矢視断面のうち防振器の周辺を示す断面図である。 図3および図4に示す自律走行型車両の車台後方からバッテリーを引き出した状態を示す側面図である。 図4に示す車台本体の平面図と図5に示す背面図とを並べて示す説明図である。 図10Aの説明図からバッテリー支持部材および防振器の配置を抽出し簡略化した説明図である。 図10Bに示す防振器配置の変形例として、左右の防振器のZ軸が下方で交差するように傾斜させる態様の説明図である。(実施の形態3) 図10Bに示す防振器配置の変形例として、旋回中心から遠い方の防振器をより傾斜させる態様の説明図である。(実施の形態5) 図10Bに示す防振器配置の異なる変形例として、進行方向の左右にそれぞれ3つの防振器が並び、旋回中心から遠ざかるにつれてより防振器を傾斜させる態様の説明図である。(実施の形態5) 図10Bに示す防振器配置のさらに異なる変形例として、前方の防振器を進行方向に対しても傾斜させる態様の説明図である。(実施の形態6) 図13に示す防振器配置の変形例として、前後の防振器を進行方向に対して同方向に傾斜させる態様の説明図である。(実施の形態6) 図14に示す防振器配置の変形例として、前後の防振器を進行方向に対して逆方向に傾斜させる態様の説明図である。(実施の形態7) この実施形態による自律走行型車両の図5に対応する背面図である(実施の形態8) この実施形態による自律走行型車両の車台本体を示す平面図である。(実施の形態8) 図18の給電コネクタおよび給電レセプタの付近における鉛直方向の断面図である。(実施の形態8)
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
≪バッテリー駆動式走行装置としての自律走行型車両≫
図1は、この発明のバッテリー駆動式走行装置の一態様である自律走行型車両の外観を示す側面図である。図2は、図1に示す自律走行型車両の平面図である。
図1および図2に示すように、自律走行型車両1は、主として、電動車台部10と、電動車台部10上に設けられたカバー18および昇降機構部50を備える。
昇降機構部50の先端部には撮像部としての監視カメラ60が設けられている。また、電動車台部10の前端部上には距離検出部12が設けられ、電動車台部10の後端部上にはWi‐Fiアンテナ71および警告灯72が設けられている。電動車台部10の左右側面および後端面にはCCDカメラ73が設けられている。昇降機構部50の先端部における監視カメラ60の後方位置にはGPSアンテナ74が設けられている。
自律走行型車両1は、建物内および建物周辺や所定の敷地内の状況を監視する監視用ロボットとして使用される。
距離検出部12は、移動する前方領域や路面の状態を確認する機能を有し光を出射する発光部と、光を受光する受光部と、前記前方空間の所定の複数の測点に向けて前記光が出射されるように光の出射方向を走査させる走査制御部とを備える。
距離検出部12としては、所定の距離測定領域内の2次元空間または3次元空間に、レーザーを出射し、前記距離測定領域内の複数の測点における距離を測定するLIDAR(Light Detection and Ranging、あるいはLaser Imaging Detection and Ranging:ライダー)を用いることができる。
電動車台部10は、骨格部である車台本体11と、車台本体11の前後左右に設けられた4つの車輪(図1に示す前輪31Lと後輪32Lおよび図1に図示しない右側の前輪31Rと後輪32R)を備える。さらに、左右の前輪31Lおよび前輪31Rをそれぞれ個別に回転駆動する1対のモーターと、それらのモーターに電力を供給するバッテリー(図1に非図示)と、距離検出部12と、各部の動作を制御するシステムコントローラ(図1に非図示)とを備える。
システムコントローラは、この自律走行型車両1の有する走行機能や監視機能などを実行する部分であり、ハードウェア資源としてはCPUを中心としてメモリー、入出力インターフェイス回路、タイマー回路、通信インターフェイス回路などで構成される。
この自律走行型車両1は、走行すべき領域の地図情報と移動経路情報とを予め記憶し、監視カメラ60、距離検出部12およびGPS(Global Positioning System)から取得した情報を利用して、障害物を避けながら、所定の経路を走行するよう構成されている。
走行中、自律走行型車両1は、監視カメラ60や距離検出部12等を利用して指示者の姿勢を認識し、その姿勢に予め対応づけられた指示に基づいて電動車台部10の進行方向前方の状態を確認しながら自走する。また、例えば、前方に、障害物や段差等が存在することを検出した場合、障害物に衝突することなどを防止するために、静止、回転、後退、前進等の動作を行って進路を変更する。そして、与えられた指示に応じた処理を実行する。
図1に示す自律走行型車両1は、車体の全長が約1.4メートル、全幅が約0.85メートル、車輪の径が約0.4メートル、車体重量が約200キログラムである。また、左右の車輪をそれぞれ駆動するモーターの定格出力は、それぞれ400ワットである。
≪電動車台部の説明≫
続いて、電動車台部10について説明する。
電動車台部10は、車台本体11と、車台本体11の左右に設けられた一対の前輪31Lおよび31Rと、一対の後輪32Lおよび32Rとを備える。さらに、前輪および/または後輪の左右一対の車輪を個別に回転駆動する2つのモーター41R、41Lと、2つのモーター41R、41Lに電力を供給するバッテリー40と、距離検出部12と、図示しない制御ユニットとを備える。
図3は、図1に示す自律走行型車両における電動車台部の概略構成を説明する右側面図である。図4は、図3のB−B線矢視断面図である。
この実施の形態において車台本体11は、図3および図4に示すように、矢印A方向に前進する。矢印Aに近い左右の車輪が前輪31Lおよび31Rであり、矢印Aから遠い左右の車輪が後輪32Lおよび32Rである。前輪31L、31Rは2つのモーター41L、41Rにて個別に駆動制御される。
車台本体11には、前輪31Lおよび31Rならびに後輪32Lおよび32Rをそれぞれ回転支持する車軸31Laおよび31Raならびに車軸32Laおよび32Raが設けられている。前輪31Lおよび31Rの車軸31Laおよび31Raは、同一の第1軸心P1上に配置される。同様に、後輪32Lおよび32Rの車軸32Laおよび32Raは同一の第2軸心P2上に配置されている。
前輪31Lおよび31Rと後輪32Lおよび32Rとは、動力伝達部材であるベルト33L、33Rによって連結されている。具体的には、左側の前輪31Lの車軸31Laにプーリ31Lbが設けられ、後輪32Lの車軸32Laにプーリ32Lbが設けられている。プーリ31Lbおよび32Lbの外周面には、車軸方向に沿って複数の溝が形成されている。プーリ31Lbとプーリ32Lbとの間には、それぞれの外周の溝と歯合する突起を内面側に設けたベルト33Lが巻架されている。
同様に、右側の前輪31Rの車軸31Raにはプーリ31Rbが設けられると共に、後輪32Rの車軸32Raにはプーリ32Rbが設けられ、プーリ31Rbとプーリ32Rbとの間にはベルト33Rが巻架されている。
車台本体11の内部の前輪側には、左側の前輪31Lおよび後輪32Lを駆動するためのモーター41Lと、右側の前輪31Rおよび後輪32Rを駆動するためのモーター41Rの2つのモーターが設けられている。右側のモーター41Rのモーター軸42Rと右側の前輪31Rの車軸31Raとの間には、動力伝達機構としてギアボックス43Rが設けられている。同様に、左側のモーター41Lのモーター軸42Lと左側の前輪31Lの車軸31Laとの間には、動力伝達機構としてギアボックス43Lが設けられている。ここで、左右のモーター41Lおよび41Rは車台本体11の進行方向(矢印A方向)の中心線CLに対して左右対称となるように並列配置されており、ギアボックス43Lおよび43Rもそれぞれモーター41Lおよび41Rの左右外側に配設されている。
左右の後輪32Lおよび32Rはそれぞれ軸受44Lおよび44Rによって軸支されている。軸受44Lおよび44Rは、それぞれ車台本体11の右側面および左側面に近接して配置されている。
以上の構成により、進行方向左側の前輪31Lおよび後輪32Lと、右側の前輪31Rおよび後輪32Rとは、互いに独立して駆動することが可能となる。
左右のモーター41Lおよび41Rの回転数が同じである場合、各ギアボックス43Lおよび43Rのギア比(減速比)を同じにすれば、車両1は前進あるいは後進を行うことになる。車両1の速度を変更する場合は、各ギアボックス43Lおよび43Rのギア比を同じ値に維持しつつ変化させればよい。
また、進行方向を変える場合は、各ギアボックス43Lおよび43Rのギア比を変更して、左側の前輪31Lおよび後輪32Lの回転速度と右側の前輪31Rおよび後輪32Rの回転速度とに差を持たせればよい。さらに、各ギアボックス43Lおよび43Rからの出力の回転方向を変えることにより、左右の車輪の回転方向を反対にかつ回転速度を同じにすることで、定置旋回が可能になる。即ち、一対の前輪31L,31Rおよび一対の後輪32L,32Rの4つの接地中心点G31L、G31R、G32L、G32Rで囲まれた矩形エリアの中心点CPを中心とした旋回が可能になる。これが、スキッドステア駆動に相当する。点CPは旋回中心である。なお、実施の形態1の場合、車台本体11の中央部が旋回中心点CPとほぼ一致するように設定されている。
各モーター41Lおよび41Rは、例えばリチウムイオン電池などのバッテリー40で駆動される。バッテリー40はバッテリー収納部16に収納される。具体的には、バッテリー40は、例えば略直方体の外形をなし、図4に示すように、左右方向において車台本体11の略中央位置に載置することが可能である。また、車台本体11の後面は開閉可能に構成され、バッテリー収納部16へのバッテリー40の出し入れを容易にしている。これにより、ユーザーは長時間走行を実現させるための大容量のバッテリー40をバッテリー収納部16に容易に収納できる。また、バッテリー40の交換、充電、点検などの作業は、後面14から容易に実施できる。さらに、バッテリー40を自律走行型車両1の底部に配置できるため、重心が低く、安定した走行が可能である。
≪バッテリー収納部≫
バッテリー収納部16の詳細を述べる。
図5は、図3および図4に示す自律走行型車両1の車台本体11および前後輪を後方から見た状態を示す背面図である。図6は、図3および図4に示す自律走行型車両1の車台本体11および前後輪を斜め右後方から見た状態を示す斜視図である。図7は、図6に示す右側ガイドレールの付近を拡大して示す説明図である。図8は、図7のC−C線矢視断面のうち防振器の周辺を示す断面図である。また、図9は、図3および図4に示す自律走行型車両の車台後方からバッテリーを引き出した状態を示す側面図である。
図5および図6に示すように、車台本体11の後方中央部には、バッテリー室カバー101が設けられている。バッテリー室カバー101は下端部を支点として開き、内部には前後方向に略水平に伸縮可能なスライドレール103が左右両側にそれぞれ設置されている。
左右両側のスライドレール103の外側の部分は、骨格部である車台本体11に固定されており、内側の部分はバッテリー室カバー101が開かれた状態で手前(車台本体11の後方)に引き出すことができる。
図6に示すスライドレールは摺動部にボールベアリングが装着されており、軽い力でスムーズにスライドする。
左右のスライドレールの内側の部分には、逆L字側板105がそれぞれ取り付けられている。逆L字の長い直線部に該当する部分は、逆L字側板105のスライドレール103に取り付けられており、下端から上端へ向けて略鉛直方向に延びている。
逆L字の短い直線部に相当する部分は、逆L字側板105の上端部であってスライドレール103の上端よりも高い位置にあり、略水平に外側へ伸びている。
逆L字側板105の上面部の前後2か所には、楔型の防振器支持部材107RFおよび107RTをそれぞれ介して、防振器109RFおよび109RTが取り付けられている。左側のスライドレールについても右側と同様、前後2か所に防振器109LFおよび109LTが取り付けられている。詳細を図7および図8に示している。図5および図6では前方の防振器が隠れており、後方の防振器109LTのみを示している。図9に、前方の防振器109LFが表れている。
防振器としては、種々の材質および形状のものが市販されているが通常、特定の方向(以下、この明細書でZ方向あるいは振動吸収方向と呼ぶ)の振動を吸収することが想定されており、Z方向と直交するX方向およびY方向の振動については、吸収する能力がZ方向に比べて吸収能力が小さいか、または、振動吸収能力がない。
しかし、車体が振動する方向は一つの方向(例えば上下方向)だけではない。車体が旋回する際には左右方向にも振動が生じる。特に、狭い箇所で車体の方向を変更するために、スキッドステア(定置旋回ともいう)と呼ばれる旋回駆動を行う場合である。即ち、車輪の回転差を利用して車体をその場で旋回させる場合である。四輪車の場合であれば、左側の前後輪を共に前進させると同時に右側の前後輪を後退させて滑らせることにより、車体がほぼその場で右旋回する。逆に左側の前後輪を後退させると同時に右側の前後輪を前進させて滑らせることにより、車体がほぼその場で左旋回する。車輪を横滑りさせるための機構を設けてもよい。
スキッドステア駆動によって車体が急速に旋回すると、車載バッテリーに対して左右方向に大きな力がはたらく。特に旋回の開始時と停止時に大きな力が加わる。
さらに、加速および減速時には車載バッテリーに対して前後方向にも力が加わる。
以下、4つの防振器のうち右後側の防振器109RTについて詳細を述べるが、他の防振器についても同様である。
図7は、図6に示す右側ガイドレールの付近を拡大して示す説明図である。図8は、図7のC−C線矢視断面のうち防振器の周辺を示す断面図である。図9は、図3および図4に示す自律走行型車両の車台後方からバッテリーを引き出した状態を示す側面図である。
防振器支持部材107RTは先端が約20度の鋭角の楔型の形状をしており、楔の先端を挟む下辺側は逆L字側板105の上面にネジで固定されている。楔の先端を挟む上辺側には円筒状の防振器109RTの下端部のナットがボルトで固定されている。
防振器109RTは、ゴム材の弾性を利用して振動を吸収するものである。この種の防振器は、例えば自動車等の用途に多用されている。基本的な構造としては円柱状(径に比べて高さが小さければ円盤状)のゴム材の両端に台座とボルトが取り付けられている。ゴムの材質は、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロブレンゴム(CR)、イソブチエン・イソプレンゴム(IIR、いわゆるブチルゴム)等が用途に応じて用いられる。
ゴム材は、円柱の径方向(XおよびY方向)と円柱の軸方向(Z方向、以下Z軸方向ともよぶ)の3方向の振動を吸収する。しかし、円柱状の防振器としては一般にZ軸方向のバネ定数が径方向(XおよびY方向)に比べて大きく、Z方向において荷重を支えつつ振動を吸収するように設計されている。
防振ゴムの形状としては、それ以外にも例えばV字やU字型の形状に形成して凹部で荷重を受け止めるものもある。そのような形状の防振器をこの発明の範囲から除外するものではないが、それらに比べると円柱状の防振器は、その取り付け方が例えばボルト、ナットや座金を用いて2つの部材を固定する場合と類似している。取り付け部分の設計やスペースに特段の配慮を要しないので、設計が容易であり、限られたスペースに防振器を配置し易い。
防振器109RTの上端側には、バッテリー40を載せるトレイ状のバッテリー支持部材111がボルトで取り付けられている。バッテリー支持部材111は、左右のスライドレール103および逆L字側板105に挟まれた空間にバッテリー40を載せるものである。図5および図6に示すように、車台本体11の背面側から見て凹状の部材で、両側壁は車台本体11が走行中に振動しても接触しない程度の間隔を隔てて左右の逆L字側板105と対向している。その両側壁の上端部は、鉛直方向に対して略70°の角度で外側に屈曲して伸びており、その上端部の前後左右の4か所がボルトで4つの防振器の上端側にそれぞれ固定されている。
図5に示すように、左右の防振器のZ方向は、車台本体11の後方から見て上端側が鉛直方向に対して約20°傾いており、車台本体11の中心に向かって伸びている。そして、鉛直方向に対し略70°の角度で外側に屈曲するバッテリー支持部材111の上端部は、防振器のZ方向と直交する。
なお、図9に示すように、前後方向おいて左右の防振器のZ方向は、鉛直方向に沿っている。
以上のように、この実施形態によれば、バッテリー支持部材111の上端部を外側に曲げて防振器の上端側と接続することによって、バッテリーをバッテリー支持部材111の凹部、即ち、車台本体11の底部に配置することができる。それによって車台本体11の底部とバッテリーとの間に空間ができてしまうのを回避し、車台本体11、ひいては自律走行型車両1の車高を抑えることができる。
車高が高くなると車体の重心が高くなるところ、自律走行型車両1が悪路を走行する場合や、スキッドステア駆動で急激な旋回を行う場合を考慮すると、走行安定性の観点からできるだけ低重心の配置が望まれる。
なお、バッテリー支持部材111の上端部が外側に屈曲する分、車幅が大きくなってしまう可能性がある。しかし、例えば図5に示すようにこの実施形態では、スライドレール103の上方の空間に前記上端部が位置するようにしているため、車体幅への影響もない。
さらに、スライドレール103とバッテリー支持部材111の上端部との間に防振器を配置し、車台本体11からバッテリー40に伝わる振動が緩和されるようにしている。
円柱状の防振器は、例えばバッテリー40のような重量物の直下に配置して荷重を支えつつ振動を吸収させることが一般的である。しかし、そうすると車台本体11の底部とバッテリー40との間に防振器を配置する空間が生じてしまう。この実施形態のようにスライドレール103の上方に防振器を配置することによって、車体重心を上げることなくバッテリー40への振動を緩和できる。
なお、この実施形態のようにスキッドステア駆動により旋回する車両にとっては、車体幅が広くなるとより少ないトルクで旋回でき、かつ旋回時の走行が安定するという利点もあり、車幅が広くなることには短所だけでなく長所もある。
この実施形態では、防振器のZ方向を鉛直方向に対して左右対称に傾くように配置している。従って、バッテリー40を搭載すると、バッテリーの重さでバッテリー支持部材111を車台本体11の中央に定位させる力が作用し、側方の逆L字側板105に接触しない。
急激な旋回動作を伴うスキッドステア駆動においては、旋回時にバッテリー40およびバッテリー支持部材111が左右に振られて対抗する逆L字側板105と衝突する可能性がある。しかし、防振器のZ方向を鉛直方向に対して左右対称に傾いているので、旋回時にバッテリー40が左右方向の揺られても、車台本体11の中央に定位させる力が働く。
防振器のZ方向を鉛直方向に配置する場合を、この実施形態の配置と比較する。その場合、旋回時の左右方向への揺れに耐えられるようにするため、この実施形態より大きなバネ定数の防振器を選択しなければならない。そうすると、Z方向(鉛直方向)のバネ定数が大きくなりすぎて、防振効果が小さくなる虞がある。
(実施の形態2)
実施の形態1では、車台本体11にスライドレール103が固定され、スライドレール103の上方に防振器が配置され、その防振器はスライドレール103とバッテリー支持部材111との間に取り付けられている。
異なる態様として、防振器の一方が車台本体11に固定され、他方がスライドレール103と直接的あるいは間接的に固定されてもよい。その場合、バッテリー支持部材111は直接的あるいは間接的にスライドレール103と固定される。
そして、防振器はスライドレール103の下方に配置され、バッテリー支持部材111の外側に屈曲して伸びる上端部がスライドレール103の上方に位置し、防振器の下端側が楔型の防振器支持部材を介して車台本体11に固定され、上端側がL字状の側板を介してスライドレールに固定されてもよい。ここで、L字状の側板は、略70°に屈曲している。このようにすれば、実施の形態1と同等の車幅、車高を実現できる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、車台本体11の後方から見て左右の防振器の軸(Z軸)は、上方で車台本体11の中央で交差するように左右対称に傾いて配置されている(例えば、図5参照)。しかし、傾斜の方向はこれと逆の左右対称であってもよい。即ち、防振器のZ軸が下方で車台本体11の中央で交差するように左右対称に傾いて配置されてもよい。
図10Aは、図4に示す車台本体11の平面図と図5に示す背面図とを並べて示す説明図である。図10Bは、図10Aの説明図からバッテリー支持部材111および防振器の配置を抽出し簡略化した説明図である。図10Bにおいては、例えば防振器の形状を図10Aに比して単純化した円柱で示している。図11は、図10Bに示す防振器配置の変形例として、左右の防振器のZ軸が下方で交差するように傾斜させる態様の説明図である。
実施の形態1と異なり、それぞれの防振器支持部材は楔型の先端を外側に向けて逆L字側板105に取り付け、図11に示すようにバッテリー支持部材111の上端部が鉛直方向に対して110°外側に屈曲させることで、この実施形態が実現できる。
このように防振器のZ方向を傾けても、実施の形態1と同様に、バッテリーの重さでバッテリー支持部材111を車台本体11の中央に定位させる力が作用し、側方の逆L字側板105に接触しない。また、旋回時にバッテリー40が左右方向の揺られても、車台本体11の中央に定位させる力が働く。
(実施の形態4)
図4および図6に示すように、上述の実施形態で左右のスライドレール103は前後方向に沿って配置され、バッテリー支持部材111は車台後方へ引き出される。防振器109LF、109LT,109RF、109RTが鉛直方向に対して傾く方向は、進行方向でなく、進行方向に直角な方向である。
ただし、この発明の本質はこれに限定されない。例えば、左右のスライドレール103が前後方向と直交する左右方向に沿って配置され、バッテリー支持部材111が車台の側方へ引き出される構成も含まれる。旋回中心CPがバッテリー支持部材111の左右両側の防振器の間に位置する限り、防振器のZ軸方向が鉛直方向に対して左右対称に傾くように配置する。即ち、進行方向において、前方の防振器と後方の防振器の間に旋回中心CPがある限り、車台本体11の側方から見て、進行方向前方側の防振器のZ軸と進行方向後方の防振器のZ軸とが互いに上方または下方で交わるように配置される。
これによって、車体が左右いずれの方向に旋回してもバッテリーに加わる横方向の振動を緩和できる。
(実施の形態5)
旋回中心からの距離に応じて防振器の傾きの程度を異ならせてもよい。
図12は、図10Bに示す防振器配置の変形例として、旋回中心から遠い方の防振器をより傾斜させる態様を示す説明図である。
図12に示すように、旋回中心CPからの距離が遠い後方の防振器109LTおよび109RTは前方の防振器109LFおよび109LRよりも鉛直方向から大きく傾いて配置されている。
旋回中心CPからの距離が遠い位置になるほど旋回半径が大きく、旋回速度が大きい。よって、旋回の開始および停止時にその加減速によって大きな力が加わる。旋回中心CPから遠い位置ほど防振器の傾きを大きくすることで、その力による振動の緩和を平準化できる。
図13は、進行方向の左右にそれぞれ3つの防振器が並び、旋回中心から遠ざかるにつれてより防振器を傾斜させる態様の説明図である。図13で、旋回中心CPから最も遠い防振器109LTおよび109RTは、それよりも旋回中心CPに近い防振器109LMおよび109RMよりも大きく傾いている。防振器109LMおよび109RMは、旋回中心CPに最も近い防振器109LFおよび109RFよりも大きく傾いている。このように、左右何れか一方に3つ以上の防振器が並ぶ場合は、旋回中心CPからの距離に応じて傾きを変えるようにしてもよい。
(実施の形態6)
実施の形態1においては図9に示すように、車台本体11の側面から前後の防振器を見た場合、それぞれの防振器のZ軸が鉛直方向を向いている。しかし、防振器のZ軸が進行方向にも傾くように配置してもよい。このようにすれば、発車や停止の際にバッテリー40が前後方向の揺られても車台本体11に対して定位させる力が働く。
即ち、車台本体11の後方から見た場合も、側方から見た場合も、互いに左右対称に傾いているように配置してもよい。
図14は、前方の防振器109LF、109RFを進行方向に対しても傾斜させる態様を示す説明図である。
このようにすれば、前方に走行している状態でブレーキにより減速した場合、その減速時にバッテリー40を前方に押し出すように働く力による振動を効果的に緩和できる。前方に押し出す力を効果的に緩和するために、前方の防振器109LF、109RFを傾けて配置している。
図15は、前後の防振器109LF、109RF、109LT、109RTを進行方向に対して同方向に傾斜させる態様の説明図である。図14のように、前方の防振器109LF、109RFを傾けて配置するだけでなく、図15のように前後の防振器109LF、109RF、109LT、109RTを鉛直方向に対して傾けると、減速時に生じる進行方向の振動を前後の防振に分散して緩和できる。
その場合、前方の防振器109LF、109RFを、後方の防振器109LT、109RTよりも鉛直方向に対して大きく傾けるようにするとよい。ブレーキがかかった場合に、後方の防振器109LT、109RTよりも前方の防振器109LF、109RFにより大きな力が加わるので、前方の防振器をより大きく傾けて配置することで効果的に振動を緩和できる。
図14および図15は、防振器109LF、109RFのZ軸の上方を矢印Aで示す方向と逆方向へ傾けているが、矢印Aと同方向へ傾けて配置する態様も考えられる。そうすると矢印A方向へ加速する場合や、矢印Aに対して逆進時に減速する場合の振動を効果的に緩和できる。その場合、防振器109LF、109RFのZ軸を鉛直方向に配置し、防振器109LT、109RTのZ軸上方を矢印A方向へ傾けて配置するか、両者のZ軸上方を矢印A方向へ傾けかつ防振器109LF、109RFよりも防振器109LT、109RTを大きく傾けて配置すると、効果的に振動を緩和できるので好ましい。
(実施の形態7)
図14は、前方の防振器109LF、109RFと後方の防振器109LT、109RTをいずれも矢印A方向に傾けて配置しているが、前後の防振器を互いに逆方向に傾けてもよい。
図16は、前後の防振器を進行方向に対して逆方向に傾斜させる態様の説明図である。これによって、前進中のブレーキ時のみならず、後進中のブレーキ時にも減速に伴う振動を効果的に緩和できる。
その場合、前方の防振器109LF、109RFを、後方の防振器109LT、109RTよりも鉛直方向に対して大きく傾けて配置するとよい。一般に、前進中の走行速度は後進速度よりも大きく、ブレーキ時の振動も前進の場合の方が大きい。よって、前進中のブレーキの振動を緩和する前方の防振器を、後方の防振器よりも大きく傾けて配置する。
なお、図16では進行方向において前後の防振器109LFと109LT、109RFと109RTがそれぞれZ軸の上方で交差するように傾けているが、Z軸の下方で交差するように傾けて配置してもよい。
(実施の形態8)
実施の形態1〜7では、防振器が鉛直方向に対して傾けて配置される種々の態様について述べた。この実施形態において防振器は、実施の形態1〜7と同様に鉛直方向に対して傾いて配置されてもよいが、それに限定されず鉛直方向に沿って配置されていてもよい。
図17は、この実施形態による自律走行型車両の図5に対応する背面図である。図5と異なり防振器109LTおよび109RTが鉛直方向に沿って配置される態様を示している。
バッテリー支持部材111は、左右2個のバッテリーを搭載するが、図17では、左側のバッテリー40Lのみが搭載された状態を示している。右側のバッテリー40R(図17に図示せず)が搭載される箇所は、本体車台11の奥にある給電レセプタ112Rが配置されている。
給電レセプタ112Rは、バッテリー40R側に配置される給電コネクタと嵌合し、バッテリー40Rから車体側へ供給される電力を受ける。
即ち、図17に図示しないバッテリー40Rは、給電レセプタ112Rと対向する側の先端部に給電コネクタを有する。バッテリー40Rがバッテリー支持部材111の右側に搭載されて車台本体11に挿入されると、バッテリー40Rの先端部の給電コネクタが給電レセプタ112Rと嵌合して、車体側へ電力が供給される。
左側のバッテリー40Lも同様に、挿入方向の先端部に給電コネクタを有している。そして、車台本体11には、バッテリー40Lの給電コネクタに嵌合する給電レセプタ(図17に図示せず)が配置されている。
図18は、この実施形態による自律走行型車両の車台本体11を示す平面図であって実施の形態1の図4に対応する。図18は、この実施形態における防振器109LF、109RT、109LFおよび109RFの特徴的な配置を示している。
図18に、左側のバッテリー40Lの重心位置をCMLで示し、右側のバッテリー40Rの重心位置をCMRで示している。バッテリー40Lの重心位置とバッテリー40Rの重心位置とは、挿抜方向、即ち、図18においては紙面に沿う左右方向において同じ位置にあり、紙面に沿い挿抜方向と直交する上下方向において異なる位置に並んでいる。
挿抜方向において、後方、言い換えると図18でバッテリー支持部材111が抜き出される側寄りの防振器109LTおよび109RTから重心位置CMLおよびCMRまでの距離をd1で示している。また、重心位置CMLおよびCMRから前方、言い換えるとバッテリー支持部材111が挿入される側寄りの防振器109LFおよび109RFまでの距離をd2で示している。
図18に示すように、挿抜方向において各防振器は、バッテリー40Lおよび40Rが本体車台11に挿入された状態でバッテリー40Lおよび40Rの重心位置CMLおよびCMRを挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置される。そして、d1>d2の関係が成り立つように各防振器が配置される。即ち、挿抜方向において防振器109LFおよび109RFが防振器109LTおよび109RTよりも重心位置CMLおよびCMRに近くなるように各防振器が配置されている。つまり、給電コネクタに近い側の防振器を、できるだけバッテリーの重心に近い位置に配置している。
バッテリー40Lおよび40Rがバッテリー支持部材111に搭載され、車台本体111に挿入されると、バッテリー40Lおよび40Rに設けられた給電コネクタ(図18に図示せず)が、車台本体側の給電レセプタ112Lおよび112Rと嵌合する。
なお、異なる態様として、給電レセプタがバッテリー室カバー101に配置される構成も考えられる。その場合、バッテリー40Lおよび40Rの給電コネクタは、引出し方向の先端部に配置される。バッテリー40Lおよび40Rが車台本体11に挿入され、バッテリー室カバー101が閉じられると、給電コネクタと給電レセプタとが嵌合する態様である。
図19は、図18に示すバッテリー40Lの給電コネクタ113Lと、給電レセプタ112Lとが嵌合した状態を示す鉛直方向の断面図である。図19に示すように、給電レセプタ112Lは、鉛直方向に並ぶ6つの棒状のコネクタピン112aおよび2つのガイドピン112bを有し、本体車台11に対してあらかじめ定められた範囲内で移動可能なようにビス112cを用いて取り付けられている。即ち、給電レセプタ112Lの基部のビス穴は、ビス112cの外径よりも大きな内径を有しており、その内径と外径の寸法差の範囲で自由に動く。
ガイドピン112bは、先端部がテーパー状になっている。バッテリー40Lが挿入されて給電コネクタ113Lと嵌合する際、給電コネクタ113Lと給電レセプタ112Lとの間に多少の位置ズレがあってもスムーズに挿入されて両者が嵌合するようになっている。
バッテリー40Lの挿入方向の先端部側には、凹部が形成されており、凹部の中に給電コネクタ113Lが配置されている。給電コネクタ113Lは、給電レセプタ112Lのコネクタピン112aに対応して一対のコネクタピン113aが配置されている。コネクタピン113aは、弾性を有しておりその弾性により、給電レセプタ112Lのコネクタピン112aを挟み込んで接触する。弾性を有する一対のコネクタピン113aが変形により隣の対のコネクタピンと接触しないように、隣の対のコネクタピン113aとは壁で仕切られている。
本体車台11からの振動がバッテリーに伝わるのを緩和するように防振器が配置されている。防振器が振動を緩和すると、バッテリーは本体車台11に対して変位することになる。本体車台11の振動により振動すると、その振動を防振器が吸収してバッテリーは車台本体11に対して変位する。よって、車台本体11側の給電レセプタ112Lと嵌合するバッテリー側の給電コネクタ40Lは、車台本体11に対して給電レセプタ112Lが移動可能な範囲で変位しようとする。給電レセプタ112Lは本体車台11に対して所定の範囲内で移動可能に取り付けられており、また、給電レセプタ112Lと給電コネクタ113とは、ガイドピン112bやハウジングによって位置が決められ嵌合しているので、その嵌合が外れることはない。しかし、給電レセプタ112Lが変位可能な範囲を超えるような強い振動が車台本体11からのバッテリー40Lに伝わると、バッテリー40Lの給電コネクタ113L側の変位が規制され、給電コネクタ113Lの部分を支点にして上下あるいは左右に振動する。強い振動が長く続くと、バッテリー40Lの給電コネクタ113のコネクタピン113aが振動に伴って次第に押し広げられ、給電レセプタ112Lのコネクタピン112aとの接触が悪くなってしまう可能性が有る。
この実施形態によれば、給電コネクタ113Lに近い側の防振器109LFおよび109RFがバッテリーの重心に近い位置、即ち給電コネクタ113Lのある先端部から離れた位置に配置されるので、給電コネクタ113Lの部分を支点にした振動が、給電コネクタから遠い側の防振器109LTおよび109RTのみならず給電コネクタに近い側の防振器109LFおよび109RFによっても効果的に緩和される。
給電コネクタ113Lにより近い防振器109LFおよび109RFは、給電コネクタ113Lを支点に振動する場合は、給電コネクタ113Lから遠く配置される防振器109LTおよび109RTに比べて変位が小さい。しかし、給電レセプタ112Lと嵌合する給電コネクタ113Lが変位可能な範囲の弱い振動だけでなく、変位可能な範囲を超える強い振動で給電コネクタ113Lを支点としてバッテリー40Lが振動する場合にも、給電コネクタ113Lに近い側の防振器109LFおよび109RFは、その振動を緩和するように作用する。
バッテリー40Rに伝わる振動についても同様である。
この実施の形態のようにバッテリーの重心位置に対して挿抜方向の防振器を配置することで、コネクタピン113aが押し広げられて給電レセプタ112L側のコネクタピン112aとの接触不良になる不具合が抑制される。
(実施の形態9)
実施の形態8では、車体の振動により、給電コネクタの部分を車台本体11に対して変位させようとする力をより小さくする構成について述べた。
この実施形態では、異なる構成によって給電コネクタの部分を車台本体11に対して変位させようとする力をより小さくする手法について述べる。
この実施形態によれば、給電コネクタに近い側の防振器は、給電コネクタから遠い側の防振器に比べて振動に対する変形量が小さいものを選択する。
このようにすることで、給電コネクタから遠い方の防振器を給電コネクタに近い方の防振器よりも大きく変位させることができる。よって、バッテリー全体の振動を緩和しつつ、給電コネクタの部分は本体車台11に対するバッテリーの変位をより小さくして給電コネクタの接触不良を回避することができる。
振動に対して変位がより小さいことは、振動の吸収がより小さいことを意味する。即ち、より変位しにくく固い防振器を意味する。
図18の構成に当て嵌めると、挿抜方向において給電コネクタ113に近い側の防振器は、防振器109LFおよび109RFである。反対に、給電コネクタ113から遠い側の防振器は、防振器109LTおよび109RTである。よって、防振器109LTおよび109RTには衝撃を十分に緩和できる柔らかめの特性のものを適用し、防振器109LFおよび109RFにはより固めの特性のものを適用する。なお、各防振器は鉛直方向に沿って配置されていてもよいし、鉛直方向に対して傾いて配置されてもよい。
この実施形態による構成は、実施の形態8で述べた構成と組み合わせてもよい。
(実施の形態10)
この実施の形態では、実施の形態9および10とさらに異なる構成により、給電コネクタの部分を車台本体11に対して変位させようとする力をより小さくする手法について述べる。
この実施形態によれば、給電コネクタに近い側の防振器は、給電コネクタから遠い側の防振器に比べて変形可能な範囲がより小さいものを選択する。
このようにすることで、給電コネクタから遠い方の防振器は給電コネクタに近い方の防振器よりも大きく変位でき大きな衝撃を十分に緩和するようにできる。よって、バッテリー全体の振動を防振器の変位により緩和しつつ、給電コネクタの部分は本体車台11に対しバッテリーが変位可能な範囲をより小さくし、大きな振動は給電コネクタから遠い方の防振器で緩和して給電コネクタの接触不良を回避することができる。
振動に対して変位可能な範囲がより小さいことは、吸収可能な振動の大きさがより小さいことを意味する。
図18に当て嵌めると、挿抜方向において給電コネクタ113に近い側の防振器は、防振器109LFおよび109RFである。給電コネクタ113から遠い側の防振器は、防振器109LTおよび109RTである。よって、防振器109LTおよび109RTには大きな範囲で変位可能な特性のものを適用し、大きな振動でも緩和できるようにする。防振器109LFおよび109RFにはより小さな範囲で変位可能な特性のものを適用する。なお、各防振器は鉛直方向に沿って配置されていてもよいし、鉛直方向に対して傾いて配置されてもよい。
この実施形態による構成は、実施の形態8および9で述べた構成の何れかと組み合わせてもよいし、両方と組み合わせてもよい。
以上に述べたように、
(i)この発明によるバッテリー駆動式走行装置は、車体強度を確保するために少なくとも車体の底部に配置される骨格部と、前記骨格部に支持されて略水平方向に延びる左右2本のスライドレールと、前記左右2本のスライドレールを用いて前記車体に対して挿抜可能に取り付けられ、バッテリーを支持するバッテリー支持部材と、走行中に前記車体から前記バッテリーへ伝わる振動を緩和するために各スライドレールから前記バッテリー支持部材まで車体の振動が伝わる経路中に配置される複数の防振器とを備え、各スライドレールは前記バッテリー支持部材の左側と右側とにそれぞれ配置され、各防振器は左右いずれかのスライドレールの上方または下方に配置されるバッテリー駆動式走行装置を提供する。
この発明において、骨格部は、例えば車台やフレームに相当するものである。ただし、車体強度を確保する構造は種々のものがあるので、それらに限定されるものでない。
また、スライドレールは、バッテリー支持部材を引き出すための機構であって、汎用のスライドレールであるか専用設計のものであるかを問わない。スライドさせる機構もローラ式、ベアリング式、単に部材を摺動させるもの等、その機構は問わない。
各防振器は、ゴム材、ウレタンエラストマー、金属バネ、空気バネ等およびそれらの組み合わせで構成されてもよい。
さらにまた、バッテリー支持部材は、バッテリーを支持するものであればその形状は問わない。その具体的な一態様としては、バッテリーを収容する箱状のものや、トレイ状のものが挙げられるが、それに限らない。
さらにまた、防振器は、車台からバッテリーに伝わる振動を緩和するものであって、3次元で直交するX、Y、Z方向のうち一方向(Z方向)のバネ乗数が他の方向(XおよびY方向)よりも大きい特性を有する。この発明の特徴的な一側面は、防振器の配置に関するものである。
ここで、対称に傾けるとは、厳密に同じ傾き角度を有していることが好ましいが、そうでなくてもよい。ここでの対象の意味する範囲は広く、左右の防振器のZ方向が鉛直方向でなく、かつ、鉛直方向に対して両者が同じ方向に傾いていなければよい。
各防振器は、左右何れかのスライドレールの上方または下方に配置されるが、平面視で各防振器が配置される位置がスライドレールの位置と一部で重なっていればよいのであって、全部の位置がスライドレールの位置と重なっている必要はない。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)各防振器は、3次元で直交するX、Y、Z方向のうちZ方向のバネ乗数がXおよびY方向よりも大きく、前記バッテリー支持部材の挿抜方向に垂直な面内において左右それぞれの側の防振器はZ方向が鉛直方向に対し対称に傾くように配置されていてもよい。
このようにすれば、上下方向および左右方向の振動を効果的に吸収して前記バッテリーへの振動を緩和できる。
(iii)各防振器は、左右いずれかのスライドレールの上方に配置されてもよい。
このようにすれば、防振機構がバッテリーの引き出し機構と一体のコンパクトな構成になり、低重心、かつ、種々の方向の車体振動を効果的に吸収してバッテリーの振動を緩和する走行装置が実現される。
(iv)前記バッテリー支持部材は車体の底部に配置されてバッテリーを支持し、前記バッテリーは交換可能であってもよい。
このようにすれば、低重心、かつ、容易にバッテリー交換可能な走行装置が実現される。
(v)各防振器が、各スライドレールから前記バッテリー支持部材まで車体の振動が伝わる経路に代えて、前記骨格部から各スライドレールまで車体の振動が伝わる経路中に配置されてもよい。
このようにしても、防振機構がバッテリーの引き出し機構と一体のコンパクトな構成になり、低重心、かつ、種々の方向の車体振動を効果的に吸収してバッテリーの振動を緩和する走行装置が実現される。
(vi)前記防振器は、前記引出し方向において少なくとも2個配置され、それら2個の防振器は、前記車体が旋回する場合の旋回中心から遠い距離にあるものほどZ方向が鉛直方向から大きく傾くように配置されてもよい。
旋回半径が大きいほど旋回の開始時および停止時に大きな力が加わるところ、このようにすれば、旋回時の振動の緩和を平準化できる。
(vii)前記防振器は、前記バッテリー支持部材の引出し方向に少なくとも2個配置され、それら2個の防振器の少なくとも1つは前記引出し方向に平行な面内においてZ方向が鉛直方向に対して傾くように配置されていてもよい。
このようにすれば、加速あるいは減速時にバッテリーに加わる前後方向の振動も効果的に緩和される。
(viii)前記2個の防振器は、前記引出し方向に平行な面内においてZ方向が互いに同方向または逆方向に傾くように配置されていてもよい。
このようにすれば、傾きが同方向である場合は、例えば減速時にバッテリーに加わる前後方向の振動が効果的に緩和される。傾きが逆方向である場合は、加減速の何れにおいても、バッテリーに加わる前後方向の振動が効果的に緩和される。
(ix)前記2個の防振器は、後方のものより前方のものが、前記引出し方向に平行な面内において大きく傾くように配置されていてもよい。
このようにすれば、前進中にブレーキをかけて減速した場合、バッテリーを前方に押し出すように働く力による振動を効果的に緩和できる。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
(x)前記挿抜方向に沿って各スライドレールの側方に配置される側面部と、略水平方向に平坦な上面部とからなる左右一対の側板をさらに備え、各防振器は、前記側板の上面部と前記バッテリー支持部材との間に配置されてもよい。
このようにすれば、各側板の上面部に防振器を配置してバッテリーおよびバッテリー支持部材の重量を受け止めつつ車体からの振動を緩和できる。
実施の形態における逆L字側板は、上述の側板に相当する。図5に示す態様によれば、前記側板の側面部は、左右の各スライドレールとバッテリー支持部材との間、即ち、左右の各スライドレールの内側に位置するが、異なる態様として、側面部が左右の各スライドレールの外側に位置してもよい。また、側板は必ずしも逆L字型である必要はなく、例えば、上面部を構成するだけの厚みを持った平板状の部材であってもよい。
(xi)前記バッテリーは、車体側と嵌合して車体側へ電力を供給する給電コネクタを前記挿抜方向の挿入側または抜出し側の何れかの先端部に有し、前記挿抜方向において各防振器は、前記骨格部へバッテリーが挿入された状態でバッテリーの重心を挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置され、前記給電コネクタに近い側の防振器が、前記給電コネクタから遠い側の防振器よりも前記重心の近く配置されてもよい。
車体からバッテリーに伝わる振動は防振器の変形により緩和されるところ、このようにすれば、給電コネクタに近い側の防振器が、給電コネクタから遠い側の防振器よりもバッテリーの重心の近くに位置するので、強い振動に伴って給電コネクタを支点にバッテリーが振動する場合であっても、その振動を効果的に緩和することができる。よって、車体側と嵌合する給電コネクタの端子に車体からの振動によってかかる応力が小さくなる。引いては、振動によって前記端子が変形し接触不良が生じるのを抑制できる。
(xii)前記バッテリーは、車体側と嵌合して車体側へ電力を供給する給電コネクタを前記挿抜方向の挿入側または抜出し側の何れかの先端部に有し、前記挿抜方向において各防振器は、前記骨格部へバッテリーが挿入された状態でバッテリーの重心を挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置され、各防振器は変形により振動を吸収するものであって、前記給電コネクタに近い側の防振器は、前記給電コネクタから遠い側の防振器に比べて振動に対する変形量が小さい特性を有してもよい。
車体からバッテリーに伝わる振動は防振器の変形により緩和されるところ、このようにすれば、車体側と嵌合する給電コネクタに近い側の防振器の車体に対する変形は、給電コネクタから遠い側の防振器の変形よりも小さくなるので、変形によって給電コネクタの端子にかかる応力が小さくなる。引いては、振動で前記端子が変形し接触不良が生じることを抑制できる。
(xiii)前記バッテリーは、車体側と嵌合して車体側へ電力を供給する給電コネクタを前記挿抜方向の挿入側または抜出し側の何れかの先端部に有し、前記挿抜方向において各防振器は、前記骨格部へバッテリーが挿入された状態でバッテリーの重心を挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置され、各防振器は変形により振動を吸収するものであって、前記給電コネクタに近い側の防振器は、前記給電コネクタから遠い側の防振器に比べて振動に対し変形可能な範囲が小さい特性を有していてもよい。
車体からバッテリーに伝わる振動は防振器の変形により緩和されるところ、このようにすれば、車体側と嵌合する給電コネクタに近い側の防振器が車体に対し変形可能な範囲は、給電コネクタから遠い側の防振器の変形可能な範囲よりも小さくなるので、変形によって給電コネクタの端子にかかる応力が小さくなる。引いては、振動で前記端子が変形し接触不良が生じることを抑制できる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
1:自律走行型車両、 10:電動車台部、 11:車台本体、 12:距離検出部、 16:バッテリー収納部、 18:カバー、 31L,31R:前輪、 32L,32R:後輪、 31La,31Ra,32La,32Ra:車軸、 31Lb,31Rb,32Lb,32Rb:プーリ、 33L,33R:ベルト、 40,40L,40R:バッテリー、 41L,41R:モーター、 42L,42R:モーター軸、 43L,43R:ギアボックス、 44L,44R:軸受、 50:昇降機構部、 60:監視カメラ、 71:Wi‐Fiアンテナ、 72:警告灯、 73:CCDカメラ、 74:GPSアンテナ
101:バッテリー室カバー、 103:スライドレール、 105:逆L字側板、 107RF,107RT:防振器支持部材、 109LF,109LT,109RF,109RT:防振器、 111:バッテリー支持部材、 112L,112R:給電レセプタ、 113L:給電コネクタ

Claims (13)

  1. 車体強度を確保するために少なくとも車体の底部に配置される骨格部と、
    前記骨格部に支持されて略水平方向に延びる左右2本のスライドレールと、
    前記左右2本のスライドレールを用いて前記車体に対して挿抜可能に取り付けられ、バッテリーを支持するバッテリー支持部材と、
    走行中に前記車体から前記バッテリーへ伝わる振動を緩和するために各スライドレールから前記バッテリー支持部材まで車体の振動が伝わる経路中に配置される複数の防振器とを備え、
    各スライドレールは前記バッテリー支持部材の左側と右側とにそれぞれ配置され、各防振器は左右いずれかのスライドレールの上方または下方に配置されるバッテリー駆動式走行装置。
  2. 各防振器は、当該防振器の特定の方向である振動吸収方向の振動吸収能力が他の方向の振動吸収能力よりも大きくなっており、前記左右2本のスライドレールそれぞれに配置された一対の前記防振器は、前記バッテリー支持部材の挿抜方向に垂直な面内において、前記振動吸収方向が鉛直方向に対し対称に傾くように配置されている請求項1に記載のバッテリー駆動式走行装置。
  3. 各防振器は、左右いずれかのスライドレールの上方に配置される請求項1または2に記載の走行装置。
  4. 前記バッテリー支持部材は車体の底部に配置されてバッテリーを支持し、
    前記バッテリーは交換可能である請求項1〜3の何れか一つに記載の走行装置。
  5. 各防振器が、各スライドレールから前記バッテリー支持部材まで車体の振動が伝わる経路に代えて、前記骨格部から各スライドレールまで車体の振動が伝わる経路中に配置される請求項1〜4の何れか一つに記載の走行装置。
  6. 前記防振器は、前記挿抜方向において少なくとも2個配置され、それら2個の防振器は、前記車体が旋回する場合の旋回中心から遠い距離にあるものほど前記振動吸収方向が鉛直方向から大きく傾くように配置されている請求項2に記載の走行装置。
  7. 前記防振器は、前記バッテリー支持部材の挿抜方向に少なくとも2個配置され、それら2個の防振器の少なくとも1つは前記挿抜方向に平行な面内において前記振動吸収方向が鉛直方向に対して傾くように配置されている請求項2に記載の走行装置。
  8. 前記2個の防振器は、前記挿抜方向に平行な面内において前記振動吸収方向が互いに同方向または逆方向に傾くように配置されている請求項7に記載の走行装置。
  9. 前記2個の防振器は、後方のものより前方のものが、前記挿抜方向に平行な面内において大きく傾くように配置されている請求項8に記載の走行装置。
  10. 前記挿抜方向に沿って各スライドレールの側方に配置される側面部と、略水平方向に平坦な上面部とからなる左右一対の側板をさらに備え、
    各防振器は、前記側板の上面部と前記バッテリー支持部材との間に配置される請求項1〜4、6〜9の何れか一つに記載の走行装置。
  11. 前記バッテリーは、車体側と嵌合して車体側へ電力を供給する給電コネクタを前記挿抜方向の挿入側または抜出し側の何れかの先端部に有し、
    前記挿抜方向において各防振器は、前記骨格部へバッテリーが挿入された状態でバッテリーの重心を挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置され、前記給電コネクタに近い側の防振器が、前記給電コネクタから遠い側の防振器よりも前記重心の近くに配置される請求項1に記載の走行装置。
  12. 前記バッテリーは、車体側と嵌合して車体側へ電力を供給する給電コネクタを前記挿抜方向の挿入側または抜出し側の何れかの先端部に有し、
    前記挿抜方向において各防振器は、前記骨格部へバッテリーが挿入された状態でバッテリーの重心を挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置され、
    各防振器は変形により振動を吸収するものであって、前記給電コネクタに近い側の防振器は、前記給電コネクタから遠い側の防振器に比べて振動に対する変形量が小さい特性を有する請求項1に記載の走行装置。
  13. 前記バッテリーは、車体側と嵌合して車体側へ電力を供給する給電コネクタを前記挿抜方向の挿入側または抜出し側の何れかの先端部に有し、
    前記挿抜方向において各防振器は、前記骨格部へバッテリーが挿入された状態でバッテリーの重心を挟んで挿入側と抜き出し側とにそれぞれ配置され、
    各防振器は変形により振動を吸収するものであって、前記給電コネクタに近い側の防振器は、前記給電コネクタから遠い側の防振器に比べて振動に対し変形可能な範囲が小さい特性を有する請求項1に記載の走行装置。
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