JP7413078B2 - 車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電力により発生する回転動力を駆動輪に伝達して走行する電動車両の車体構造に関する。さらに詳しくは、電動車両に駆動用のバッテリーを搭載するための車体構造に関する。
従来、ワンボックスカーと称される車両等においては、例えば、エンジンの上方に前席(運転席及び助手席)を配置した、いわゆるキャブオーバ構造を採用することにより、限られた外形寸法の中で室内空間を最大限に確保する工夫がなされている。前記ワンボックスカーは、室内空間を最大限に確保すべく、車室の床面を形成するフロアパネルが前席の下方で嵩上げされている。
最近では、二酸化炭素の排出量の低減等の環境対策のため、電動車両が増加しつつある。しかしながら、電動車両は、エンジンを有しない代わりに駆動用のモータ及び駆動用のバッテリーを有している。また、上述のバッテリーは、実用に耐えうる電力を充放電可能とするために、大容量化が図られている。このため、電動車両は、エンジン車よりも大きな収容スペースを要する場合があった。そこで、電動車両において、電子機器やバッテリーの収容スペースを確保しつつ、低床化とフラットフロア化が図られた電気自動車が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2019-73222号公報
上述した特許文献1の電動車両においては、ワンボックスタイプの車両の低床化とフラットフロア化が図られているものの、駆動用モータやトランスアクスルが車両の前方側に配置されたものとされている。
ところで、電動車両には、駆動用モータやトランスアクスルを車両後方側に配置し、後輪を駆動するものも知られている。上述のようなキャブオーバ構造を有する車両において、駆動用モータやトランスアクスルが後方側に配置された場合、車両前方側において、駆動用モータやトランスアクスルが配置されていた部分に大きな空間が生じる。また、上述した後輪駆動の電動車両においては、駆動用モータやトランスアクスル、さらにはパワーコントロールユニット(PCUとも称する)に加え、駆動用バッテリーも車両後方寄りに配置されており、車両重量が車両後方側に集中するため、操縦安定性(操安性又はドライバビリティとも称する)が悪くなる問題もある。
また、従来、駆動用バッテリーは、サイドメンバやサイドメンバ間に架け渡されたクロスメンバ等に取り付けられており、駆動用バッテリーの前端部も、前記支持部材に取り付けられている。そのため、上述した空間がデッドスペースとなっていた。ここで、前記デッドスペースを利用するべく、駆動用バッテリーを車両前方側に向けて延長することが考えられる。しかしながら、駆動用バッテリーを車両前方側に向けて延ばすことにより大容量化する場合、駆動用バッテリーの延長部を支持するために追加のクロスメンバ等を必要とする問題があった。
そこで、本発明は、車両のデッドスペースを有効に活用すると共に、大容量の駆動用バッテリーを搭載することが可能な車体構造を提供することを目的とする。また、追加でクロスメンバ等を設けることなく、大容量の駆動用バッテリーを搭載することが可能な車体構造を提供することを目的とする。
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明の車体構造は、駆動用バッテリーを車体に搭載する車体構造であって、前記車体の両側に設けられ当該車体の前後方向に延びる一対のサイドメンバと、前記車体の前輪側に設けられ、両サイドメンバ間に架け渡された前側サスペンションメンバと、前記駆動用バッテリーを両サイドメンバ間において支持するバッテリー支持部と、を有し、前記バッテリー支持部における前方側の少なくとも一部が、前記前側サスペンションメンバと一体に支持されることを特徴とするものである。
本発明の車体構造は、車体の両側に設けられ当該車体の前後方向に延びる一対のサイドメンバの間に駆動用バッテリーが支持されているので、側方からの衝撃を受けた場合であっても、駆動用バッテリーが、サイドメンバによって保護される。また、本発明の車体構造は、車体の前輪側に設けられ、両サイドメンバ間に架け渡された前側サスペンションメンバと、駆動用バッテリーを両サイドメンバ間において支持するバッテリー支持部と、を有し、バッテリー支持部における前方側の少なくとも一部が、前側サスペンションメンバと一体に支持されるものである。これにより、サスペンションメンバを利用して、バッテリー支持部を支持することができる。したがって、新たにクロスメンバ等を設ける必要がなくなるので、コストを増大させずに駆動用バッテリーの大容量化を図ることが可能となる。また、新たにクロスメンバ等を設ける必要がなくなるので、車両の軽量化を図ることができ、電費を高めることができる。また、上述した構成により、本発明の車体構造は、駆動用バッテリーが車両にバランス良く配置されるため、操縦安定性に優れたものとすることができる。また、バッテリー支持部や駆動用バッテリーによって、車体下方の各種の空間を埋めることができるので、走行中に車体下方側を流れる気流を整流でき、空力性能を高めることができる。これにより、燃費や電費を向上させることができる。
(2)上述した課題を解決すべく提供される本発明の車体構造は、前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとが重なる部分において、前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとが一体に支持され、前記前側サスペンションメンバが前記バッテリー支持部よりも下側になるように配置されていることを特徴とするものである。
本発明の車体構造は、バッテリー支持部と前側サスペンションメンバとが重なる部分において、バッテリー支持部と前側サスペンションメンバとが一体に支持されているので、新たにクロスメンバ等を設ける必要がない。これにより、コストを増大させずに駆動用バッテリーの大容量化を図ることが可能となる。また、本発明の車体構造は、前側サスペンションメンバがバッテリー支持部よりも下側になるように配置されているので、前方側から衝撃を受けた場合に、前側サスペンションメンバが駆動用バッテリーと干渉することを抑制することができる。これにより、車両が前方側に衝突した場合であっても、駆動用バッテリーを保護することが可能となる。
(3)上述した課題を解決すべく提供される本発明の車体構造は、前記前側サスペンションメンバの後端部が、前輪後端側の車幅方向に沿って配置されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、前側サスペンションメンバの後端部を、バッテリー支持部に近づけることができるので、前側サスペンションメンバとバッテリー支持部とを一体化することが容易となる。また、バッテリー支持部を大型化させる必要がないので、車両の軽量化を図ることができる。また、サスペンションメンバを利用して、バッテリー支持部を支持することができる。したがって、新たにクロスメンバ等を設ける必要がなくなるので、コストを増大させずに駆動用バッテリーの大容量化を図ることが可能となる。また、新たにクロスメンバ等を設ける必要がなくなるので、車両の軽量化を図ることができ、電費を高めることができる。
(4)上述した課題を解決すべく提供される本発明の車体構造は、前記車体は、車室のフロアを形成するフロアパネルを有し、前記フロアパネルの下方には、前記サイドメンバよりも上方に突出した空間部が形成されており、前記駆動用バッテリーの一部が、前記空間部内又は前記空間部の下方に位置することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、前記空間部に駆動用バッテリーを積層して搭載することができる。これにより、前記フロアパネル下方のデッドスペースを有効に利用することができ、駆動用バッテリーのより一層の大容量化を図ることが可能となる。また、上述した構成により、本発明の車体構造は、駆動用バッテリーが車両にバランス良く配置されるため、操縦安定性に優れたものとすることができる。また、バッテリー支持部や駆動用バッテリーによって、車体下方の各種の空間を埋めることができるので、走行中に車体下方側を流れる気流を整流でき、空力性能を高めることができる。これにより、電費を向上させることができる。
(5)上述した課題を解決すべく提供される本発明の車体構造は、前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとが、上下方向から挿し通されたボルトにより締結されており、当該ボルトは、締結した際に前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとの間に位置する脆弱部が形成されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、車両が前方側から衝撃を受けた場合に、ボルトが脆弱部で折損するので、前側サスペンションメンバが駆動用バッテリーの下方側に潜り込む又は落下する。これにより、前側サスペンションメンバが駆動用バッテリーと干渉することを抑制することができる。ここで、ボルトの脆弱部は、例えば、ボルト周囲に溝を設けるなどにより形成することができる。なお、脆弱部を設ける場合、脆弱部は、前側サスペンションメンバとバッテリー支持部との支持強度を保てるものとしておくことが望ましい。
本発明によれば、車両のデッドスペースを有効に活用することができると共に、大容量の駆動用バッテリーを搭載することが可能な車体構造を提供することができる。また、追加でクロスメンバ等を設けることなく、大容量の駆動用バッテリーを搭載することが可能な車体構造を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る車両の構成を図解的に示す右側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両を下方から見た概略底面図である。 (a)及び(b)は、本発明におけるバッテリー支持部と前側サスペンションメンバとの締結状態を示す説明図である。 (a)及び(b)は、本発明の別の実施形態に係るバッテリー支持部と前側サスペンションメンバとの締結状態を示す説明図である。 (a)及び(b)は、本発明の別の実施形態に係る車体構造が前方側から衝撃を受けた場合の状態を示す説明図である。
以下では、本発明の車体構造5の一実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、説明を容易にするため、実際のスケールとは異なっていることに留意されたい。
図1は、本発明の車体構造5を有する電動車両1(車両1とも称する)を右方向から見た右側面図を図解的に簡略化して描いたものである。図2は車両1を下方から見た底面図である。
図1及び図2に示すように、電動車両1は、電力により発生する回転動力を駆動輪に伝達して走行するものである。本実施形態では、車両1は、モータ21を走行用駆動源として搭載し、モータ21に電力供給することにより発生する回転動力を駆動輪(本実施形態においては後輪31R)に伝達して走行するものとされている。また、本実施形態において例示する車両1は、キャブオーバ構造が採用されたワンボックスタイプのものとされている。
車体構造5は、駆動用バッテリー35を車体3に搭載するものであり、車体3の下部に形成されている。車体構造5は、車体3の両側に設けられた一対のサイドメンバ10L,10Rと、サイドメンバ10L,10R間に架け渡された前側サスペンションメンバ34と、駆動用バッテリー35を両サイドメンバ10L,10R間において支持するバッテリー支持部36等を有したものとされている。
一対のサイドメンバ10L,10Rは、車体3の下部に設けられている。サイドメンバ10L,10Rは、左右対称に構成され、車幅方向(左右方向)に互いに間隔を空けてそれぞれ前後方向に延びるように設けられている。サイドメンバ10L,10Rは、それぞれ長手方向両側に略平行に配置されているが、中間部において屈曲しており車両前方側に向かうにつれて互いに近接している。
図2に示すように、サイドメンバ10L,10Rの間に形成された領域は、大別して後方側領域16、中間領域17、及び前方側領域18の3つの領域に分類することができる。後方側領域16は、車両1の後方側において、サイドメンバ10L,10Rが所定の間隔を介して略平行に配置された部分に形成された領域である。後方側領域16は、略矩形の領域とされている。また、中間領域17は、サイドメンバ10L,10Rの中間部において両者の間に形成された領域である。中間領域17は、前方側に向かうにつれて後方側領域16におけるよりも間隔が狭まるようにサイドメンバ10L,10Rが傾斜した部分に形成されている。そのため、中間領域17は、後方側領域16とは異なり、略台形状の領域とされている。前方側領域18は、中間領域17よりも車両1の前方側において、サイドメンバ10L,10Rが略並行に配置された部分に形成された領域である。前方側領域18は、後方側領域16と同様に略矩形の形状とされているが、サイドメンバ10L,10Rの間隔が後方側領域16におけるよりも狭いため、後方側領域16よりも車幅方向に小さな領域とされている。
図1及び図2に示すように、車両1は、駆動輪である後輪31Rに対し、電力により発生する回転動力を伝達する駆動装置20を備えている。駆動装置20は、回転動力を出力するためのモータ21と、モータ21から出力された回転動力を後輪31Rに伝達するためのトランスアクスル22とを備えている。
モータ21は、後方側領域16において、フロアパネル13よりも下方に配設されている。モータ21には、例えば発電機能を搭載したモータジェネレータが用いられている。モータ21は、図2に示すように、出力軸(図示しない)がドライブシャフト32と平行方向となる横置きの状態で配置され、適宜の支持手段を介して車体3の下方に固定されている。
また、車両1は、車体3の適宜の空間内に、パワーコントロールユニット(PCUとも称する)や車載充電器等の電子機器(図示しない)を有している。電子機器は、駆動用バッテリー35の充電制御等を行うものである。また、電子機器は、図示しない高電圧ケーブル等で駆動用バッテリー35やモータ21等と接続されている。
駆動用バッテリー35は、サイドメンバ10L,10Rの間に配置されている。駆動用バッテリー35は、多数の電池セル35aを上下方向に単段であって、水平方向(本実施形態では車幅方向及び車両前後方向)に多数並べて配置したものとされている。駆動用バッテリー35は、車両後方側において直線的に延び、かつ略並行に配置されたサイドメンバ10L,10Rの間に形成された略矩形状の後方側領域16と、サイドメンバ10L,10Rの間が狭くなった前方側領域18の後端部分とに亘って配置されている。そのため、駆動用バッテリー35は、電池セル35aを収容できる程度の高さ(厚み)であって、サイドメンバ10L,10Rに沿う外観形状とされている。したがって、車両1に搭載されている駆動用バッテリー35は、内部にデッドスペースを殆ど発生させることなく電池セル35aを配列したものであり、薄型でありながら高容量のものとされている。
また、駆動用バッテリー35は、後述するフロアパネル13の空間部13aの下方において積層されており、積層されて突出した部分が空間部13aの内部に収容されている。これにより、駆動用バッテリー35の一層の大容量化が図られている。
図2に示すように、中間領域17には、車幅方向に沿ってクロスメンバ11a及び支持部材11bが設けられている。クロスメンバ11aと支持部材11bとは、サイドメンバ10L,10Rと交差する方向に架け渡されている。クロスメンバ11aは、車両1の車幅方向の強度を維持するためのものであり、本実施形態においては、駆動用バッテリー35を下面側から支持するものとされている。また、支持部材11bは、クロスメンバ11aの後方側に設けられ、駆動用バッテリー35の後方側を下面側から支持している。なお、クロスメンバ11a及び支持部材11bは、適宜の位置に配置することが可能であり、複数設けることも可能である。また、クロスメンバ11a及び支持部材11bは、駆動用バッテリー35の前後方向両端側を支持することが、駆動用バッテリー35の支持を安定させる上で望ましい。
図1に示すように、駆動用バッテリー35には、前端側において車幅方向に沿ったバッテリー支持部36が設けられている。バッテリー支持部36は、後述する前側サスペンションメンバ34の後端側に固定されるものである。例えば、バッテリー支持部36は、逆L字形状のブラケットとして形成されており、駆動用バッテリー35の前端側を支持している。
また、サイドメンバ10L,10R上には、フロアパネル13が設けられている。フロアパネル13は、サイドメンバ10L,10Rに跨がるように配設されている。フロアパネル13は、例えば、サイドメンバ10の上面に溶接によって接合する等して固定されている。フロアパネル13の上方には、車室14が形成されている。車室14の前端側には、車幅方向に横並びの運転席及び助手席からなる前部座席15が配置されている。フロアパネル13(フロア部13とも称する)は、少なくとも前部座席15の足下から車室14の後端まで延びるように形成されている。また、フロアパネル13のフロア面には、車室14に対して内側方向に突出した空間部13aが、前部座席15の下方に形成されている。すなわち、空間部13aは、サイドメンバ10L,10Rよりも上方に突出して形成されている。これにより、空間部13aが立体的なシェルをなし、空間部13aの強度が高められている。なお、本実施形態では、空間部13aは、車両前後方向の中間部近傍に形成されている。
トランスアクスル22は、車両1の後方側において、モータ21の出力軸に接続されている。ここで、トランスアクスル22は、モータ21の動力を左右の駆動輪である後輪31R,31Rに分配するデファレンシャルギヤ(図示しない)を含むものであり、従来公知のものと同様の構成とされている。前記デファレンシャルギヤは、左右の後輪31R,31Rの回転周差を吸収するものとされている。
前記デファレンシャルギヤは、モータ21に対して動力伝達可能なように結合されている。また、モータ21の動力が前記デファレンシャルギヤを介して左右のドライブシャフト32L,32Rに伝達され、ドライブシャフト32L,32Rが回転する。これに伴い、ドライブシャフト32L,32Rの回転がそれぞれ後輪31R,31Rに伝達される。このようにトランスアクスル22は、上述したデファレンシャルギヤやドライブシャフト32L、32Rなどによりモータ21の動力を駆動輪に伝達することができる。
図2に示すように、車両1の前方側領域18には、左右に前輪31F,31Fが配設され、左右の前輪31F,31Fが回転可能な車軸33に支持されている。また前輪31F,31Fの間には、前側サスペンションメンバ34が車幅方向に沿って設けられている。
前側サスペンションメンバ34は、車両1の前方側に配置されるサスペンションリンク等(図示しない)を支持している。前側サスペンションメンバ34は、サイドメンバ10L,10Rと直交する方向に沿って設けられた前端部34aと、前端部34aの後方側において、サイドメンバ10L,10Rと直交する方向に沿って設けられた後端部34bとを有している。前端部34aは、車体3の下部に固定されており、後端部34bは、サイドメンバ10L,10Rの内側方向に突出するように設けられたブラケット等により支持されている。なお、前輪31Fは、車軸33と連結された操舵機構(図示しない)により、左右に操舵することが可能である。
前側サスペンションメンバ34の後端部34bは、前輪31Fの後端側において車幅方向に沿って配置されている。後端部34bには、車幅方向に沿って複数のネジ孔34cが開孔されている。また、ネジ孔34cと対向するように、バッテリー支持部36には、車幅方向に沿った底面に複数のネジ孔36aが開孔されている。
図3(a)及び図3(b)は、前側サスペンションメンバ34にバッテリー支持部36を締結する際の締結状態を示す拡大説明図である。
図3(a)に示すように、前側サスペンションメンバ34は、バッテリー支持部36の下方側に位置し、ネジ孔34c上にバッテリー支持部36のネジ孔36aが重なるように配置される。また、ネジ孔36aとネジ孔34cとにボルト38が挿通される。ボルト38の挿通方向は特に限定されるものではないが、前側サスペンションメンバ34やバッテリー支持部36と共に他の部材を組み付ける場合は、作業性を考慮して、下方向から組み付けると良い。このとき、ナットは、ネジ孔36aの上端側に溶接等で固定しておくと良い。
図3(b)に示すように、前側サスペンションメンバ34とバッテリー支持部36とがボルト38によって締結されることにより、前側サスペンションメンバ34とバッテリー支持部36とが一体化される。このように、駆動用バッテリー35の前端側の支持を前側サスペンションメンバ34と共有することで、別途にクロスメンバを設ける必要がなくなる。これにより、コストの増大を抑制することができる。
また、上述したように、後端部34bが、前輪31Fの後端側に配置されているので、バッテリー支持部36と、前側サスペンションメンバ34とを近接させることができる。これにより、駆動用バッテリー35の一部が、空間部13a内又は空間部13aの下方に位置するものとされる。これにより、車両1の前方側のデッドスペースに駆動用バッテリー35を配置することができるので、駆動用バッテリー35の大容量化を図ることができる。また、駆動用バッテリー35が車両1にバランス良く配置されるので、操縦安定性が向上する。また、バッテリー支持部36や駆動用バッテリー35によって、車体3下方の各種の空間を埋めることができるので、走行中に車体3下方側を流れる気流を整流でき、空力性能を高めることができる。これにより、電費を向上させることができる。
なお、前側サスペンションメンバ34及びバッテリー支持部36の両端側は、サイドメンバ10L,10Rに設けられたブラケットを介して一体に固定されるようにすると良い。これにより、前側サスペンションメンバ34とサイドメンバ10L,10Rの固定を、バッテリー支持部36の取り付けと共有して行うことができ、作業性を高めることができる。また、前側サスペンションメンバ34の少なくとも後端部34bの強度を高めることで、バッテリー支持部36との支持強度を高めることができ、さらには、操縦安定性も高めることができる。また、クロスメンバを新たに設ける必要がないので、車両1の軽量化を図ることができる。
次に、本発明の別の実施形態に係る車体構造5について、図4(a)及び図4(b)に基づいて、以下に詳説する。
図4(a)及び図4(b)に示すように、ボルト38は、例えば、中間部分において脆弱部38aが形成されている。脆弱部38aは、必須のものではないが、本実施形態においては、バッテリー支持部36及び前側サスペンションメンバ34をボルト38により締結した際に、バッテリー支持部36及び前側サスペンションメンバ34の境界付近に位置するように形成されている。脆弱部38aは、例えば、ボルト38の周囲に溝を設けたり、材質を変えたりするなどにより、他の部分よりも強度を落とすことで形成することができる。なお、脆弱部38aを設ける場合、脆弱部38aは、前側サスペンションメンバ34とバッテリー支持部36との支持に必要とされる強度を保てるものとしておくことが望ましい。また、ボルト38には、例えば、先端から脆弱部38aに至るまでの間にネジ山が形成されている。また、ネジ孔36aには、ネジ溝が形成され、ボルト38がネジ孔36aに螺合している。なお、図示のようにネジ孔36aにナット嵌め込み用の穴を形成し、ボルト38と螺合させるようにしても良い。
次に、図5(a)及び図5(b)を参照して、車体構造5が前方側から衝撃を受けた場合の状態についての詳細を説明する。なお、図示において、前側サスペンションメンバ34は、理解が容易なように後端部34bの断面部だけを模式的に描いているが、実際は、図1に示すような形状のものであることに留意されたい。
図5(a)に示すように、バッテリー支持部36は、前側サスペンションメンバ34の上側に位置している。そのため、車両1が前方に衝突等することにより、前方側から衝撃を受けた場合、図5(b)に示すように、ボルト38が脆弱部38aで折損し、前側サスペンションメンバ34が、バッテリー支持部36(駆動用バッテリー35)の下方側に潜り込む又は落下する。このときネジ孔36aにねじ切り、または、ナットを仕込むことより、バッテリーの脱落を防止することができる。これにより、前側サスペンションメンバ34と駆動用バッテリー35とが干渉することを抑制できるので、駆動用バッテリー35を保護することができる。
以上が、本発明の車体構造5の一実施形態であるが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内で適宜の変更を行うことができる。
本実施形態では、バッテリー支持部36の前端側において車幅方向の略全体で前側サスペンションメンバ34に支持するものであったが、バッテリー支持部36が、車幅方向の一部だけに設けられているものであっても良い。また、バッテリー支持部36の形状も逆L字形状のものだけでなく、前側サスペンションメンバ34の形状に合わせて各種の形状のものを採用することができる。バッテリー支持部36は、駆動用バッテリー35の前端側に支持されるものだけでなく、例えば、駆動用バッテリー35の下面側を支持するものや、駆動用バッテリー35の上面側に設けて、駆動用バッテリー35を吊り下げて支持するものなど各種の支持手段を採用することができる。
本実施形態では、駆動用バッテリー35を前側サスペンションメンバ34の後端部34bと近接する位置まで延長して設けたが、駆動用バッテリー35の前端は、前側サスペンションメンバ34の後端部34bと離間していても良い。かかる場合は、バッテリー支持部36を延長して前側サスペンションメンバ34の後端部34bと締結するようにすれば良い。
本実施形態では、駆動用バッテリー35を二段積みするものとしたが、駆動用バッテリー35は、車体3の形状に応じて、積層段数も二段以上の多段積みのものや単段のものであっても良い。また、駆動用バッテリー35の形状も、車体3の形状に応じて、適宜の形状とすることができ、複数の形状の組合せとすることもできる。
また、本実施形態では、前側サスペンションメンバ34が、前端部34aと後端部34bを有しているが、前端部34a又は後端部34bのいずれか一方のみ有するものであっても良い。かかる場合は、バッテリー支持部36が前端部34a又は後端部34bのいずれか一方に締結されるようにすれば良い。また、前側サスペンションメンバ34は、バッテリー支持部36の少なくとも一部を支持できるものであれば、各種の形状のものを採用することができる。また、前側サスペンションメンバ34とは、別に新たにクロスメンバを設けても良い。
本実施形態では、バッテリー支持部36と前側サスペンションメンバ34とが重なる部分において、バッテリー支持部36と前側サスペンションメンバ34とが一体化され、前側サスペンションメンバ34がバッテリー支持部36よりも下側になるように配置されているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、前側サスペンションメンバ34が、バッテリー支持部36の上方側や平行な位置に位置するものであっても良い。前方側から受けた衝撃により、駆動用バッテリー35と干渉する可能性があるものに応じて、前側サスペンションメンバ34とバッテリー支持部36との位置関係は任意のものとすることができる。
本実施形態では、前側サスペンションメンバ34の後端部34bが、前輪31Fの後端側の車幅方向に沿って配置されているが、後端部34bの位置は、任意の位置に設定することができる。後端部34bの位置は、バッテリー支持部36の形状や位置に応じて、適宜変更することができる。また、前側サスペンションメンバ34の形状を変更することが困難な場合は、バッテリー支持部36の形状を後端部34bに合わせて変更すれば良い。
本実施形態では、前部座席15の下方においてフロアパネル13に空間部13aが形成されているが、空間部13aの形成される位置や形状は、車体3の構造に応じて適宜変更することが可能である。また、空間部13aが形成されていないものであっても良い。また、駆動用バッテリー35の一部が、空間部13a内又は空間部13aの下方に位置しないものとすることもできる。空間部13aは、駆動用バッテリー35だけではなく、各種の電子機器や車両部材を搭載することもできる。
本実施形態では、バッテリー支持部36と前側サスペンションメンバ34とが、上下方向から挿し通されたボルト38により締結されているが、ボルト38に代えてリベットや溶接などの各種の固定手段で固定されるものであっても良い。また、脆弱部38aは、各種の形状で形成することができる。脆弱部38aは、材質を変更したものや複数の材料を組み合わせて形成したものなど、各種の手段で形成することが可能である。また、ボルト38は、脆弱部38aが形成されていないものであっても良い。
本実施形態では、モータ21が車両1の後方側領域16に配置された後輪駆動車を例に挙げているが、前側サスペンションメンバ34とバッテリー支持部36とが締結できるものであれば、これに限定されるものではない。また、電子機器40等の搭載箇所も本実施形態に限定されるものではなく、適宜の場所に搭載することが可能である。
なお、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
本発明は、駆動用バッテリーを搭載する電気自動車等において好適に利用することが可能である。
1 :車両(電動車両)
2 :モータ
3 :車体
5 :車体構造
10L :サイドメンバ
10R :サイドメンバ
13 :フロアパネル(フロア部)
13a :空間部
14 :車室
15 :前部座席
16 :後方側領域
17 :中間領域
18 :前方側領域
20 :駆動装置
21 :モータ
22 :トランスアクスル
31F :前輪
31R :後輪
32L :ドライブシャフト
32R :ドライブシャフト
34 :前側サスペンションメンバ
34a :前端部
34b :後端部
34c :ネジ孔
35 :駆動用バッテリー
36 :バッテリー支持部
36a :ネジ孔
37L :ドライブシャフト
37R :ドライブシャフト
38 :ボルト
38a :脆弱部

Claims (1)

  1. 駆動用バッテリーを車体に搭載する車体構造であって、
    前記車体の両側に設けられ当該車体の前後方向に延びる一対のサイドメンバと、
    前記車体の前輪側に設けられ、両サイドメンバ間に架け渡された前側サスペンションメンバと、
    前記駆動用バッテリーを両サイドメンバ間において支持するバッテリー支持部と、を有し、
    前記バッテリー支持部における前方側の少なくとも一部が、前記前側サスペンションメンバと一体に支持されるものであり、
    前記車体は、車室のフロアを形成するフロアパネルを有し、
    前記フロアパネルの下方には、前記サイドメンバよりも上方に突出した空間部が形成されており、
    前記駆動用バッテリーの一部が、前記空間部内又は前記空間部の下方に位置するものであり、
    前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとが重なる部分において、前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとが一体に支持され、
    前記前側サスペンションメンバが前記バッテリー支持部よりも下側になるように配置されており、
    前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとが、上下方向から挿し通されたボルトにより締結されており、当該ボルトは、締結した際に前記バッテリー支持部と前記前側サスペンションメンバとの間に位置する脆弱部が形成されていることを特徴とする車体構造。
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