JP6820069B1 - 金型及び金型を用いた成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
実施形態に係る金型を説明する。図1は、実施形態に係る金型を例示した断面図であり、図2のI−I線の断面を示す。図2は、実施形態に係る金型を例示した上面図である。図3は、実施形態に係る金型のエジェクタピンを例示した斜視図である。図4は、実施形態に係る金型のエジェクタピンの動作を例示した断面図である。
図1及び図2に示すように、コア型10は、例えば、円柱状である。なお、コア型10は、円柱状に限らず、成形品の形状に合わせた形状とされる。コア型10は、金型面11を有している。金型面11は、例えば、Z軸方向に直交している。金型面11は、例えば、Z軸方向から見て円形である。コア型10には、孔12が形成されている。
図3に示すように、エジェクタピン20は、Z軸方向に延びた棒状である。エジェクタピン20は、孔12の内部でZ軸方向に摺動する。エジェクタピン20の+Z軸方向側の端面21は、孔12の開口部の形状と同形であり、細長い形状である。例えば、エジェクタピン20の端面21は、角がペーパを帯びた細長い矩形状である。なお、エジェクタピン20の端面21は、細長い形状であれば、角がペーパを帯びた矩形状に限らず、矩形の両端に半円が結合した形状でもよい。エジェクタピン20の端面21のY軸方向の幅は、X軸方向の幅よりも大きい。
ブリッジ26内で残留固化した成形材をブリッジカス30という。図4に示すように、ブリッジカス30は、エジェクタピン20により、ブリッジ26から突き出される。具体的には、エジェクタピン20は、摺動させることにより、ブリッジカス30を突き出す。そして、エジェクタピン20は、ブリッジカス30を金型1より分離させる。
ここで、本実施形態に係る金型1の効果を説明するために、比較例に係る金型のエジェクタピン及びブリッジカスを説明する。そして、比較例と対比させることにより、本実施形態に係る金型1の効果を説明する。
本実施形態では、ブリッジカス30は、突起部35を有しているので、板面33と金型面11とが面と面とで接触しない。よって、板面33と金型面11との間に空気の層を設けることができる。これにより、板面33と金型面11とが静電気により密着することを抑制することができる。こうして、ブリッジ26に生成されるブリッジカス30を容易に除去することができる。人為的にブリッジカス30の除去作業及び確認作業が発生しないので、生産性を向上させることができる。
次に、実施形態の金型1をより詳細に説明する。本実施形態の金型1におけるコア型10及びエジェクタピン20は、ブリッジカス30を除去する成形品を製造する機構に適用可能である。そのようなブリッジカス30を除去する成形品を製造する機構の一例として、1次成形部及び2次成形部を含む成形品を製造する1次キャビティ型及び2次キャビティ型を、以下で、説明する。
次に、実施形態に係る金型1の2次キャビティ型及び2次成形部を説明する。図12は、実施形態に係る金型の2次キャビティ型及び2次成形部を例示した断面図である。図12に示すように、金型1は、コア型10、エジェクタピン20の他、2次キャビティ型60をさらに備えてもよい。2次キャビティ型60を用いることにより、2次成形部70を成形することができる。
次に、成形品を説明する。図13は、実施形態に係る金型を用いて製造した成形品を例示した断面図であり、突き出し前の金型に格納された状態の成形品を示す。図14は、実施形態に係る金型を用いて製造した成形品を例示した断面図であり、突き出す状態の成形品を示す。図13には、成形品の上面図も示している。図13及び図14に示すように、2次成形部70を成形した後で、2次キャビティ型60を外すと、成形品80の上面81が現れる。
次に、実施形態に係る金型1を用いた成形品の製造方法を説明する。図15は、実施形態に係る金型を用いた成形品の製造方法を例示したフローチャート図である。図16は、実施形態に係る金型を用いた成形品の製造方法において、1次成形部の成形方法を例示したフローチャート図である。図17は、実施形態に係る金型を用いた成形品の製造方法において、2次成形部の成形方法を例示したフローチャート図である。
金型面を有し、前記金型面から一方向に延びた孔が形成されたコア型と、
前記孔の内部で前記一方向に摺動する棒状のエジェクタピンと、
を備え、
前記エジェクタピンは、前記孔の内面に接する前記側面に、突起が前記一方向に沿って延びた突条部を有し、
前記孔は、前記内面に、前記突条部に対応する前記一方向に沿って延びた切れ込みを有する、
金型を準備するステップと、
前記金型面と1次キャビティ型との間に1次成形材を流し込み、1次成形部を成形するステップと、
前記エジェクタピンの端面を前記金型面よりも凹むように摺動させることにより、2次成形材の湯道となるブリッジを形成するステップと、
前記1次キャビティ型を外した前記1次成形部と2次キャビティ型との間、及び、前記ブリッジに2次成形材を流し込み、2次成形部を成形するステップと、
前記金型及び前記ブリッジ内で前記2次成形材が固化したブリッジカスを外して、前記1次成形部及び前記2次成形部を含む成形品を成形するステップと、
前記エジェクタピンを摺動させることにより、前記ブリッジカスを突き出し、前記切れ込みに対応するように突起が延びた突起部を有する前記ブリッジカスを前記金型より分離させるステップと、
を備えた金型を用いた成形品の製造方法。
前記エジェクタピンの前記側面は、平面部分を含む対向した1組の面であり、
対向した前記側面の間隔は、前記側面の幅よりも小さく、
前記突条部は、各側面に形成された、
付記1に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記エジェクタピンの端面を前記金属面よりも凹むように摺動させる長さは、対向した前記側面の間隔よりも大きい、
付記2に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記1次成形部を成形するステップは、
前記エジェクタピンの端面を前記金型面に合わせた前記金型面と、前記1次キャビティ型のキャビティ面と、の間に1次成形部用空間を形成するように、前記1次キャビティ型を配置するステップと、
前記1次成形部用空間に、1次成形部が成形するように、1次成形材を流し込むステップと、
前記1次キャビティ型を前記1次成形部から外すステップと、
を有する、
付記1〜3のいずれか1項に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記1次成形部を成形するステップにおいて、
前記1次キャビティ型のキャビティ面は、
溝で囲まれた島状部と、
前記溝によって前記島状部と区分された本体部と、
前記島状部から前記端面に到達する第1ピンと、
前記本体部から前記端面に到達する第2ピンと、
を有する、
付記1〜4のいずれか1項に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記1次成形部を成形するステップにおいて、
前記1次成形部は、
前記金型面と接した第1面と、
前記1次キャビティ型の前記キャビティ面と接した第2面と、
前記第2面に形成された突出部に囲まれた島状面から前記第1面まで貫通する第1貫通孔と、
前記突出部によって前記島状面と区分された本体面から前記第2面まで貫通する第2貫通孔と、
を有する、
付記5に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記2次成形部を成形するステップは、
前記第2面に形成された突出部を、前記2次キャビティ型のキャビティ面に接触させ、前記1次成形部と前記2次キャビティ型との間に2次成形部用空間を形成するように、前記2次キャビティ型を配置するステップと、
前記2次成形部用空間に、前記2次成形部が成形するように、前記2次成形材を流し込むステップと、
前記2次キャビティ型を前記2次成形部から外すステップと、
を有する、
付記6に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記2次成形部を成形するステップにおいて、
前記2次成形部用空間は、
前記2次キャビティ型のキャビティ面と前記本体面との間に形成された本体空間と、
前記2次キャビティ型のキャビティ面と前記島状面との間に形成された島状空間と、
を有し、
前記2次成形材を、前記本体空間から前記第2貫通孔、前記ブリッジ、前記第1貫通孔、及び、前記島状空間の順に流し込む、
付記7に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記2次成形部を成形するステップにおいて、
前記2次成形部は、
前記1次成形部の前記突起部で囲まれた島状部と、
前記突起部によって前記島状部と区分された本体部と、
を有する、
付記8に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
前記成形品は、2色成形品である、
付記1〜9のいずれか1項に記載の金型を用いた成形品の製造方法。
10 コア型
11 金型面
12 孔
13、14 内面
15 切れ込み
20 エジェクタピン
21 端面
23、24 側面
25 突条部
26 ブリッジ
30 ブリッジカス
31 端面
33 板面
34 側面
35 突起部
40 1次キャビティ型
42 キャビティ面
43 溝
44 島状部
45 本体部
46、47 ピン
50 1次成形部
51 第1面
52 第2面
53 突出部
54 島状面
55本体面
56、57 貫通孔
60 2次キャビティ型
62 キャビティ面
64 島状空間
65 本体空間
70 2次成形部
74 島状部
75 本体部
76、77 貫通孔部
80 成形品
101 金型
110 コア型
111 金型面
112 孔
113 内面
120 エジェクタピン
121 端面
123 側面
126 ブリッジ
130 ブリッジカス
131 端面
133 板面
134 側面
Claims (10)
- モールド成形による2色成形品の成形に用いる金型であり、1次成形材の下に2次成形材を通す湯道となるブリッジを設けた金型であって、
金型面を有し、前記金型面から一方向に延びた孔が形成されたコア型と、
前記孔の内部で前記一方向に摺動する棒状のエジェクタピンと、
を備え、
前記エジェクタピンは、前記孔の内面に接する側面に、突起が前記一方向に沿って延びた突条部を有し、
前記孔は、前記内面に、前記突条部に対応する前記一方向に沿って延びた切れ込みを有する、
金型。 - 前記エジェクタピンは、端面を前記金型面よりも凹むように摺動させることにより、前記2次成形材の湯道となる前記ブリッジを形成し、
前記ブリッジ内で前記2次成形材が固化したブリッジカスは、前記切れ込みに対応するように突起が延びた突起部を有し、
前記エジェクタピンは、摺動させることにより、前記ブリッジカスを突き出し、前記ブリッジカスを前記金型より分離させる、
請求項1に記載の金型。 - 前記エジェクタピンの
前記一方向に直交する断面は、細長い形状であり、
対向した1組の前記側面は、それぞれ平面部分を含み、
対向した前記側面の間隔は、前記側面の幅よりも小さく、
前記突条部は、各側面に形成された、
請求項2に記載の金型。 - 前記エジェクタピンの前記端面を前記金型面よりも凹むように摺動させる長さは、対向した前記側面の間隔よりも大きい、
請求項3に記載の金型。 - 1次キャビティ型をさらに備え、
前記エジェクタピンの端面は、前記金型面に合わせられるとともに、前記金型面と前記1次キャビティ型のキャビティ面との間に1次成形部用空間を形成するように、前記1次キャビティ型が配置された場合に、前記1次成形部用空間に前記1次成形材を流し込むことにより、1次成形部を成形可能である、
請求項2〜4のいずれか1項に記載の金型。 - 前記1次キャビティ型のキャビティ面は、
溝で囲まれた島状部と、
前記溝によって前記島状部と区分された本体部と、
前記島状部から前記端面に到達する第1ピンと、
前記本体部から前記端面に到達する第2ピンと、
を有する、
請求項5に記載の金型。 - 前記1次成形部は、
前記金型面と接した第1面と、
前記1次キャビティ型の前記キャビティ面と接した第2面と、
前記第2面に形成された突出部に囲まれた島状面から前記第1面まで貫通する第1貫通孔と、
前記突出部によって前記島状面と区分された本体面から前記第1面まで貫通する第2貫通孔と、
を有する、
請求項6に記載の金型。 - 2次キャビティ型をさらに備え、
前記1次キャビティ型を外した前記1次成形部と前記2次キャビティ型との間に2次成形部用空間を形成するように、前記2次キャビティ型が配置された場合に、前記突出部は、前記2次キャビティ型のキャビティ面に接し、前記2次成形部用空間に前記2次成形材を流し込むことにより、2次成形部を成形可能である、
請求項7に記載の金型。 - 前記2次成形部用空間は、
前記2次キャビティ型のキャビティ面と前記本体面との間に形成された本体空間と、
前記2次キャビティ型のキャビティ面と前記島状面との間に形成された島状空間と、
を有し、
前記2次成形材は、前記本体空間から前記第2貫通孔、前記ブリッジ、前記第1貫通孔、及び、前記島状空間の順に流し込まれる、
請求項8に記載の金型。 - 金型面を有し、前記金型面から一方向に延びた孔が形成されたコア型と、
前記孔の内部で前記一方向に摺動する棒状のエジェクタピンと、
を備え、
前記エジェクタピンは、前記孔の内面に接する側面に、突起が前記一方向に沿って延びた突条部を有し、
前記孔は、前記内面に、前記突条部に対応する前記一方向に沿って延びた切れ込みを有する、
金型を準備するステップと、
前記金型面と1次キャビティ型との間に、1次成形材を流し込み、1次成形部を成形するステップと、
前記エジェクタピンの端面を前記金型面よりも凹むように摺動させることにより、2次成形材の湯道となるブリッジを形成するステップと、
前記1次キャビティ型を外した前記1次成形部と2次キャビティ型との間、及び、前記ブリッジに、2次成形材を流し込み、2次成形部を成形するステップと、
前記金型及び前記ブリッジ内で前記2次成形材が固化したブリッジカスを外して、前記1次成形部及び前記2次成形部を含む成形品を成形するステップと、
前記エジェクタピンを摺動させることにより、前記ブリッジカスを突き出し、前記切れ込みに対応するように突起が延びた突起部を有する前記ブリッジカスを前記金型より分離させるステップと、
を備えた金型を用いた成形品の製造方法。
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