JP6819795B2 - 不飽和基を有する環状カーボネートの製造方法及び新規環状カーボネート - Google Patents
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Description
本発明は、簡便に、不飽和基を有する環状カーボネートを製造することができる方法を提供する。また、新規の環状カーボネートを提供する。
下記式(A):
R−OH (B)
(式中、Rは上記と同じである。)で示されるアルコール若しくはそのアルコキシドを塩基の存在下で反応させる、又は、前記不飽和環状カーボネートと前記アルコキシドとを反応させる工程を含むことを特徴とする環状カーボネートの製造方法である。
X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、又は、フッ素原子を有していてもよいアルキル基、アリール基、アルコキシアルキル基若しくはアリールオキシアルキル基であることが好ましい。
上記Rは、
下記式(C):
−(Rb1)−C≡C−L1 (C)
(Rb1は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L1は、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜7のシリル基若しくはアリール基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか若しくは両方を有していてもよい炭素数1〜7のアルキル基である。)で示される基、
下記式(D):
−(Rb2)−CL2=CL3L4 (D)
(Rb2は、単結合、又は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L2、L3及びL4は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜8のシリル基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか又は両方を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基若しくはアリール基である。但し、L2、L3及びL4の少なくとも1つは、フッ素原子を含む。)で示される基、又は、
下記式(E):
−(Rb2)−L5 (E)
(Rb2は、上記と同じ。L5は、芳香環を含む基である。)で示される基であることが好ましい。
上記X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、又は、フッ素原子を有していてもよいアルキル基、アリール基、アルコキシアルキル基若しくはアリールオキシアルキル基であることが好ましい。
下記式(C):
−(Rb1)−C≡C−L1 (C)
(Rb1は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L1は、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜7のシリル基若しくはアリール基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか若しくは両方を有していてもよい炭素数1〜7のアルキル基である。)で示される基、
下記式(D):
−(Rb2)−CL2=CL3L4 (D)
(Rb2は、単結合、又は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L2、L3及びL4は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜8のシリル基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか又は両方を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基若しくはアリール基である。但し、L2、L3及びL4の少なくとも1つは、フッ素原子を含む。)で示される基、又は、
下記式(E’):
−(Rb2)−L5a (E’)
(Rb2は、上記と同じ。L5aは、芳香環を含む基である。但し、L5aはフッ素原子を含む。)で示される基であることが好ましい。
ここで「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいい、炭素原子以外の原子、例えば、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)等を有していてもよい。
上記置換基としては、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、アルキル基、フッ素化アルキル基、ヘテロ原子を含む基等が挙げられ、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
ヘテロ原子を含む基としては、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む基が挙げられ、アミノ基、水酸基、エーテル結合、エステル結合、チオール結合、−SH基等が挙げられる。
置換基の数は特に限定されないが、好ましくは0〜4個、より好ましくは1〜4個、更に好ましくは1〜3個、特に好ましくは1〜2個である。
上記有機基は、炭素数が1〜10であることが好ましい。炭素数は1〜6であることがより好ましい。
フッ素原子を有しないアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル(t−Bu)基、secブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、及びsecブチル基からなる群より選択される少なくとも1種である。
フッ素原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−2−イル、CF3CF2CH2−、HCF2CH2−、FCH2−、FCH2CH2−等が挙げられる。好ましくは、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基及び2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基からなる群より選択される少なくとも1種である。
なお、本明細書において、「t−Bu」は3級ブチル基、「secブチル基」は2級ブチル基を意味する。
フッ素原子を有しないアルコキシアルキル基としては、−CH2OCH3、−CH2CH2OCH3、−CH2OCH2CH3、−CH2CH2OCH2CH3等が挙げられる。好ましくは、−CH2OCH3及び−CH2CH2OCH3からなる群より選択される少なくとも1種である。
フッ素原子を有するアルコキシアルキル基としては、
式:R2OR3−
(R2は、−CF3、−CH2CF3、−CH2CH2CF3、−CH2CF2CF3、−CH(CF3)2、−CH2CF2CF2H、−CH2CF2H、−CH2CH2F、又は、−CF2CF2Hであり、R3は、−CH2CH2−、−CH2−、又は、−CH2CF2−である)で示される基が挙げられる。
具体的には、−CH2OCF3、−CH2CH2OCF3、−CH2CF2OCF3、−CH2OCH2CF3、−CH2CH2OCH2CF3、−CH2CF2OCH2CF3、−CH2OCH2CF2CF3、−CH2CH2OCH2CF2CF3、−CH2CF2OCH2CF2CF3、−CH2OCH(CF3)2、−CH2CH2OCH(CF3)2、−CH2CF2OCH(CF3)2、−CH2OCH2CF2H、−CH2CH2OCH2CF2H、−CH2CF2OCH2CF2H、−CH2OCH2CF2CF2H、−CH2CH2OCH2CF2CF2H、−CH2CF2OCH2CF2CF2H、−CH2OCH2CH2F、−CH2CH2OCH2CH2F、−CH2CF2OCH2CH2F、−CH2OCF2CF2H、−CH2CH2OCF2CF2H、−CH2CF2OCF2CF2H等が挙げられる。
好ましくは、−CH2OCF3及び−CH2CH2OCF3からなる群より選択される少なくとも1種である。
上記Rの有機基は、炭素数が2〜10であることが好ましい。炭素数は2〜7であることがより好ましく、2〜5であることが更に好ましい。
上記Rにおいて、ヘテロ原子は2価、3価又は4価であることが好ましい。
上記2価以上のヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、シリコン原子等が挙げられる。
下記式(C):
−(Rb1)−C≡C−L1 (C)
(Rb1は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L1は、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜7のシリル基若しくはアリール基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか若しくは両方を有していてもよい炭素数1〜7のアルキル基である。)で示される基、
下記式(D):
−(Rb2)−CL2=CL3L4 (D)
(Rb2は、単結合、又は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L2、L3及びL4は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜8のシリル基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか又は両方を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基若しくはアリール基である。但し、L2、L3及びL4の少なくとも1つは、フッ素原子を含む。)で示される基、又は、
下記式(E):
−(Rb2)−L5 (E)
(Rb2は、上記と同じ。L5は、芳香環を含む基である。)で示される基であることが好ましい。
上記式(D)において、炭素−炭素二重結合に結合した置換基の幾何異性はE、Zのいずれであってもよく、それらが任意の比率で含まれる混合物であってもよい。
上記L1のシリル基としては、式:−SiRbRcRd(Rb、Rc及びRdは、同一又は異なって、フッ素原子を含有してもよい炭素数1〜5のアルキル基である。)で示される基であってよい。
上記L2、L3及びL4のシリル基としては、式:−SiRbRcRd(Rb、Rc及びRdは、同一又は異なって、フッ素原子を含有してもよい炭素数1〜5のアルキル基である。)で示される基であってよい。
上記L2、L3及びL4の少なくとも1つがフッ素原子を含む。これにより、製造される環状カーボネートの耐酸化性、耐久性が改善する。
上記2価以上のヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、シリコン原子等が挙げられる。中でも、酸素原子、又は、シリコン原子が好ましい。
2価以上のヘテロ原子及び1つ以上の炭素−炭素不飽和結合を有するアルキル基としては、−O−CH2−CH=CH−Si(CH3)2(t−Bu)、−OCH2−CH=CH−Si(CH3)3等が挙げられる。
上記式中、−TMSは、トリメチルシリル基を意味する。
式(1−1)において、R1が炭素−炭素二重結合を含む基であり、X3及びX4が−Hである場合、R1はフッ素原子を含むことが好ましい。
式(1−1)において、X3が水素原子以外の置換基である場合、式(1−1)で示される環状カーボネートは立体異性体を含む。立体異性体を含む場合、上記環状カーボネートはcis体、trans体が任意の比率で含まれる混合物であってもよく、いずれか一つの構造で示される化合物であっても良い。
また、R1が炭素−炭素二重結合を有する場合、炭素−炭素二重結合に結合した置換基の幾何異性はE、Zのいずれであってもよく、それらが任意の比率で含まれる混合物であってもよい。
R1は、−CH2−CH=CH2、−CH2−C≡CH、−CH2−CF=CH2又は−CH2CH=CH−CF3であることが好ましく、−CH2−CH=CH2、−CH2−C≡CH、又は、−CH2−CF=CH2であることがより好ましい。
中でも、CH≡C−CH2−OH、CH2=CH−CH2−OH、CH2=CFCH2−OH、CF3−CH=CH−CH2−OH、及び、フェノールからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
また、弱塩基であっても強塩基であってもよいが、強塩基であることが好ましい。強塩基を用いると上記反応工程がより円滑に進行する。
式(A)で示される不飽和環状カーボネートと式(B)で示されるアルコールのアルコキシドとを反応させる場合には、上記塩基を使用しなくても反応が進行するため、上記塩基の存在下で反応させてもよいし、上記塩基の非存在下で反応させてもよい。
上記水素化物としては、NaH、LiH、CaH2等が挙げられる。
上記水酸化物としては、LiOH、KOH、NaOH、Ca(OH)2、Ba(OH)2、Mg(OH)2、Cu(OH)2、Al(OH)3、Fe(OH)3、等が挙げられる。
上記炭酸化合物としては、K2CO3、Na2CO3、CaCO3、CsCO3等が挙げられる。
上記炭酸水素化合物としては、NaHCO3、KHCO3等が挙げられる。
上記アルコキシドとしては、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド等が挙げられる。
上記アミン類としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N,N′−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)等が挙げられる。
上記アミドとしては、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド等が挙げられる。
上記塩基としては、NaH、LiH、グアニジン、及び、アミン類からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、NaH、及び、アミン類からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
また、ブチルリチウム、N−メチルモルホリンのような塩基も採用できる。
塩基は過剰に使用してもよく、塩基の量は、式(A)で示される環状カーボネートの量に基づいて、1〜25モル%以下であることが好ましく、1〜10モル%以下であることがより好ましく、1〜6モル%であることが更に好ましい。
また、式(B)で示されるアルコール又はそのアルコキシドは過剰量で使用してもよく、該アルコール又はそのアルコキシドは式(A)で示される環状カーボネートに基づいて、1〜20当量であることが好ましく、1.1〜10当量であることがより好ましい。
本発明の製造方法では、式(B)で示されるアルコールを溶媒として使用することもできるため、上記溶媒(式(B)で示されるアルコールを除く。)は使用しなくても反応は可能である。
上記X1及びX2としては、上述した本発明の製造方法と同じものが挙げられ、好適な態様も同じである。
例えば、上記X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、又は、フッ素原子を有していてもよいアルキル基、アリール基、アルコキシアルキル基若しくはアリールオキシアルキル基であることが好ましい。
上記X1が水素原子以外の置換基である場合、本発明の環状カーボネートは立体異性体を含む。立体異性体を含む場合、本発明の環状カーボネートはcis体、trans体が任意の比率で含まれる混合物であってもよく、いずれか一つの構造で示される化合物であっても良い。
上記Raとしては、上述した式(1)中のRとして示した基の中で、1つ以上の炭素−炭素三重結合を含む1価の有機基、又は、フッ素原子及び1つ以上の炭素−炭素不飽和結合を含む1価の有機基であればよい。
上記フッ素原子及び1つ以上の炭素−炭素不飽和結合を含む1価の有機基は、フッ素原子及び炭素−炭素二重結合を含む1価の有機基であることが好ましい。
上記Raは、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか又は両方を有していてもよい、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。上記炭素数1〜10のアルキル基は、1つ以上の炭素−炭素三重結合、又は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する。炭素−炭素二重結合を有する場合、炭素−炭素二重結合に結合した置換基の幾何異性はE、Zのいずれであってもよく、それらが任意の比率で含まれる混合物であってもよい。
下記式(C):
−(Rb1)−C≡C−L1 (C)
(Rb1は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L1は、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜7のシリル基若しくはアリール基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか若しくは両方を有していてもよい炭素数1〜7のアルキル基である。)で示される基、
下記式(D):
−(Rb2)−CL2=CL3L4 (D)
(Rb2は、単結合、又は、炭素−炭素原子間に酸素原子又は不飽和結合を含んでいてもよいアルキレン基である。L2、L3及びL4は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜8のシリル基、又は、2価以上のヘテロ原子及びフッ素原子のいずれか又は両方を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基若しくはアリール基である。但し、L2、L3及びL4の少なくとも1つは、フッ素原子を含む。)で示される基、又は、
下記式(E’):
−(Rb2)−L5a (E’)
(Rb2は、上記と同じ。L5aは、芳香環を含む基である。但し、L5aはフッ素原子を含む。)で示される基
であることが好ましい。
上記式(D)において、炭素−炭素二重結合に結合した置換基の幾何異性はE、Zのいずれであってもよく、それらが任意の比率で含まれる混合物であってもよい。
上記Rb2の炭素数は0〜8であることが好ましく、0〜5であることがより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。
上記L5aとしては、パーフルオロフェニル基等が挙げられる。
上記式(E’)で示される好適な基としては、フッ素原子を含むアリール基が挙げられる。
<4−アリルオキシ−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(8.6g、100mmol)とトリエチルアミン(1.0g、10mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃でアリルアルコール(5.8g、100mmol)を滴下した後、室温下で1時間撹拌を行った。反応後1N塩酸で中和、その後飽和重曹水で洗浄した。有機層を乾燥、濃縮して、下記式で示される目的物13.1g(収率91%)を得た。
<4−(2−プロピニルオキシ)−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(8.6g、100mmol)とトリエチルアミン(1.0g、10mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃でプロパギルアルコール(5.6g、100mmol)を滴下した後、室温下で1時間撹拌を行った。反応後1N塩酸で中和、その後飽和重曹水で洗浄した。有機層を乾燥、濃縮して、下記式で示される目的物12.2g(収率86%)を得た。
<4−{(3−トリメチルシリル)2−プロピニルオキシ}−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(8.6g、100mmol)とトリエチルアミン(1.0g、10mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で3−トリメチルシリルプロパギルアルコール(12.8g、100mmol)を滴下した後、室温下で1時間撹拌を行った。反応後1N塩酸で中和、その後飽和重曹水で洗浄した。有機層を乾燥、濃縮して、下記式で示される目的物18.2g(収率85%)を得た。
<4−アリルオキシ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
4,5−ジメチル炭酸ビニレン(114mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃でアリルアルコール(58mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行って、下記式で示される目的物137mg(収率80%)を得た。
<4,5−ジメチル−4−(2−プロピニルオキシ)−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
4,5−ジメチル炭酸ビニレン(114mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃でプロパギルアルコール(56mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行って、下記式で示される目的物144mg(収率85%)を得た。
<4−(2−フルオロアリルオキシ)−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で2−フルオロアリルアルコール(76mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行って、下記式で示される目的物146mg(収率90%)を得た。
<4−(2−フルオロアリルオキシ)−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
4,5−ジメチル炭酸ビニレン(114mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で2−フルオロアリルアルコール(76mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行って、下記式で示される目的物148mg(収率78%)を得た。
<4−((E)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテノキシ)−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で(E)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン−1−オール(126mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行った。下記式で示される目的物195mg(収率92%)を得た。
<4−((Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテノキシ)−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で(Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン−1−オール(126mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行った。下記式で示される目的物190mg(収率90%)を得た。
<4−((E,Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテノキシ)−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で(E,Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン−1−オール(126mg、1mmol、E体:Z体=50:50)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行った。下記式で示される目的物190mg(収率90%)を得た。
<4−((E)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテノキシ)−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
4,5−ジメチル炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で(E)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン−1−オール(126mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行った。下記式で示される目的物163mg(収率68%)を得た。
<4−((Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテノキシ)−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
4,5−ジメチル炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で(Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン−1−オール(126mg、1mmol)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行った。下記式で示される目的物158mg(収率66%)を得た。
<4−((E,Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテノキシ)−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンの製造>
4,5−ジメチル炭酸ビニレン(86mg、1mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.1mmol)を混合し、窒素置換した後に、0℃で(E,Z)−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン−1−オール(126mg、1mmol、E体:Z体=50:50)を滴下した。その溶液を室温に戻し、1時間撹拌を行った。下記式で示される目的物158mg(収率66%)を得た。
Claims (3)
- 下記式(1):
下記式(A):
R−OH (B)
(式中、Rは前記と同じである。)で示されるアルコール若しくはそのアルコキシドを塩基の存在下で反応させる、又は、前記不飽和環状カーボネートと前記アルコキシドとを反応させる工程を含む
ことを特徴とする環状カーボネートの製造方法。 - 塩基は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸化合物、アルカリ金属の炭酸水素化合物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシド、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアミド、グアニジン、及び、アミン類からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載の環状カーボネートの製造方法。
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