JP4099983B2 - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルターおよび半透過型液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルター、およびそれを用いた液晶表示装置、とくに透過型液晶表示装置と反射型液晶表示装置、両方の特性を兼ね備えた半透過型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示装置は軽量、薄型、低消費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、デスクトップモニタ、デジタルカメラなど様々な用途で使用されている。バックライトを使用した液晶表示装置においては、低消費電力化を進めるためにバックライト光の利用効率を高めることが求められ、カラーフィルターの高透過率化が要求されている。一方、カラーフィルターの透過率は年々向上しているが、透過率向上による消費電力の大幅な低下は望めなくなってきている。最近では電力消費量の大きなバックライト光源を必要としない反射型液晶表示装置の開発が進められており、透過型液晶表示装置にくらべ約1/7と大幅な消費電力の低減が可能であることが発表されている(日経マイクロデバイス別冊フラットパネル・ディスプレイ1998、P.126)。
【0003】
反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装置に比べ低消費電力であり、屋外での視認性に優れるという利点はあるものの、十分な環境光強度が確保されない場所では表示が暗くなってしまい、視認性が極端に悪くなるという問題点がある。暗い環境化でも表示が視認されるようにするために、(1)バックライトを設け、反射膜の一部に切り欠きを入れ、一部が透過型表示方式、一部を反射型表示方式とした液晶表示装置(いわゆる半透過半反射型表示方式、文献としては例えばファインプロセステクノロジージャパン’99、専門技術セミナーテキストA5)、(2)フロントライトを設けた液晶表示装置などが考案されている。
【0004】
半透過型液晶表示装置では、バックライト光を利用して表示を行う透過モードと環境光を利用して表示を行う反射モードがある。透過表示を行うときにはバックライト光がカラーフィルターを1回透過するのに対して、反射表示では、環境光が入射時と反射時の2回カラーフィルターを透過する。透過表示と反射表示とでカラーフィルターを透過する回数が異なるために透過用領域と反射用領域の着色層を同一にした場合には 、表示される色の濃さ、すなわち色純度が大きく異なる。
【0005】
そこで、透過用領域と反射用領域の表示色を同一にする方法として、反射用領域にスペーサー部を形成して、透過用領域と反射用領域で着色層の膜厚を変えることが特開2001−33778号公報に記載されている。図2は、従来知られている構成の半透過型液晶表示装置用カラーフィルターの断面図を模式的に示したものである。反射用領域17のスペーサー部11の上には反射膜12と着色層13が形成され反射用領域17の着色層膜厚は、透過用領域18の着色層膜厚に比べて、薄くなっている。しかし、反射用領域17の着色層膜厚を薄く変えただけでは、赤、緑、青それぞれの反射表示での色純度バランスが透過表示での色純度バランスと異なってしまい、反射と透過とでの見え方に違和感があるという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、半透過型液晶表示装置用の反射モードと透過モードでの色純度バランス差を少なくし、表示特性が良好となるカラーフィルターを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のカラーフィルターによって半透過型液晶表示装置用の反射モードと透過モードでの色純度バランス差を少なくすることが可能であることを見いだした。
すなわち、
(1)着色層を有する複数色の着色画素からなり、一画素内に透過用領域と反射用領域を含むカラーフィルターであって、反射用領域には透明樹脂からなるスペーサー部と着色層が形成され、該スペーサー部の面積が反射領域の面積よりも小さく、該スペーサー部が形成された位置の反射用領域では、透明基板上に少なくともスペーサー部と着色層がこの順に形成され、該スペーサー部が形成された位置以外の反射用領域および透過用領域では、透明基板上に少なくとも着色層が形成されており、かつスペーサー部が形成された位置における着色層の膜厚が、透過用領域の着色層の膜厚よりも薄い着色画素が少なくとも1色あることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
(2)赤色着色層、青色着色層のスペーサー部面積が緑色着色層のスペーサー部面積がよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
(3)赤色着色層、青色着色層のスペーサー部面積が緑色着色層のスペーサー部面積の25%から75%の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
(4)上記(1)〜(3)に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルターを用いたものである半透過型液晶表示装置。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液晶表示装置においては、反射膜が形成される基板は、カラーフィルター側基板、カラーフィルターに対向する基板のいずれでもよい。カラーフィルター側に反射膜が形成されている場合は、着色層が形成されている画素領域の内、反射膜が形成されている領域が反射用領域となり、画素領域の中で反射膜が形成されていない領域が透過用領域となる。反射膜がカラーフィルターに対向する基板上に形成されている場合は、該基板の反射膜形成領域に対応するカラーフィルター画素領域が反射用領域となり、該基板の反射膜が形成されていない領域に対応するカラーフィルター画素領域が透過用領域となる。
【0009】
本発明のカラーフィルターを図1に模式的に示す。本発明のカラーフィルターでは反射用領域7に対応した領域内に透明樹脂からなるスペーサー部1が形成され、反射用領域7の着色層3の膜厚は、透過用領域8の着色層3の膜厚に比べ、薄くなっている。また、該スペーサー部1の面積が反射膜2の面積よりも小さい画素が少なくとも1色あることが本発明の特徴である。
【0010】
少なくとも1色の画素についてスペーサー部1の面積が反射用領域7の面積よりも小さいことで、透過表示と反射表示での色純度バランス差が小さくなるので、本発明の効果が発揮される。好ましくは赤色着色層3R、青色着色層3Bのスペーサー部面積が緑色着色層3Gのスペーサー部面積よりも小さいほうがよい。ここで、スペーサー部面積とは基板に接しているスペーサー部分の面積である。図1においてはスペーサーが反射膜と接している部分の面積に対応する。
【0011】
具体的には、赤色、青色着色層について、反射領域に対するスペーサー部の面積割合が25%以上75%以下であることが好ましく、35%以上65%以下であることがより好ましい。
【0012】
上記範囲からスペーサー部の面積割合が狭い方向にはずれると、反射表示の時に明るい表示が得られず、またスペーサー部の面積割合が広い方向にはずれると反射表示の時に色鮮やかな表示を得ることができない。
【0013】
スペーサー部の形成によって、表面の平坦性が損なわれる可能性があるので、着色層の上に平坦化層としてオーバーコート層5を形成するのが好ましい。具体的には、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマ系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等が挙げられる。
【0014】
カラーフィルターの形成は、ガラス、高分子フィルム等の透明基板側6に限定されず、駆動素子側基板にも行うことができる。カラーフィルターのパターン形状については、ストライプ状、アイランド状などがあげられるが特に限定されるものではない。また、必要に応じてカラーフィルター上に柱状の固定式スペーサーが配置されていてもよい。
【0015】
画素の形成方法については、フォトリソ法、印刷法、電着法等があげられるが特に限定されない。パターン形成性などを考慮するとフォトリソ法で行うことがより好ましい。
【0016】
本発明のカラーフィルターは、少なくとも赤、緑、青の3色の色画素から構成され、使用される着色材料は、有機顔料、無機顔料、染料問わず着色剤全般を使用することができる。代表的な顔料の例として、ピグメントレッド(PR−)、2、3、22、38、48:1、122、149,166、168、177、202、206、207、209、224、242,254、ピグメントオレンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、ピグメントイエロー(PY−)12、13、14、17、20、24、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150,153、154、166、173、185、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、21、22、60、64、ピグメントバイオレット(PV−)19、23、29、32、33、36、37、38、40、50などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種々の顔料を使用することができる。
【0017】
上記顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、顔料誘導体処理などの表面処理が施されているものを使用しても良い。
なお、PR(ピグメントレッド)、PY(ピグメントイエロー)、PV(ピグメントバイオレット)、PO(ピグメントオレンジ)等は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)の記号であり、正式には頭にC.I.を付するもの(例えば、C.I.PR254など)である。これは染料や染色の標準を規定したものであり、それぞれの記号は特定の標準となる染料とその色を指定するものもである。なお、以下の本発明の説明においては、原則として、前記C.I.の表記は省略(例えば、C.I.PR254ならば、PR254)する。
【0018】
しかしながら本発明のカラーフィルターの赤色着色層用着色剤においては、PR48:1、PR122、PR202、PR206、PR207,PR209、PR242、PR254、PO38、PY17、PY138、PY150、PV19を使用することがより好ましい。
【0019】
本発明のカラーフィルターの緑色着色層用着色剤においては、PG7、PG36、PY17、PY138、PY150を使用することがより好ましい。また、青色着色層用着色剤としてはPB15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、60、PV19、23を使用することがより好ましい。
【0020】
本発明のカラーフィルターは、半透過型液晶表示装置と組み合わせて使用される。ここで、半透過型液晶表示装置とは、アルミニウム膜や銀膜等から成る反射膜を備え、スリットを有することを特徴とする液晶表示装置である。本発明のカラーフィルターは、液晶表示装置の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、STNモード、ECBモード、OCBモードなど種々の液晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、例えば偏光板の数、散乱体の位置等にも限定されずに使用することができる。
【0021】
本発明のカラーフィルター作製方法の一例を述べる。
【0022】
まず始めに、透明基板上に反射性の金属薄膜、たとえばアルミニウム、銀、ニッケル、クロム等からなる薄膜を製膜し、次に反射領域部分を残すようにエッチング加工を行う。次に感光性の透明アクリルペーストを該基板上に塗布した後、オーブン、ホットプレートなどを使用し、50〜180℃の範囲で1分〜3時間、加熱乾燥を行う。次に、このようにして得られたアクリル被膜に、ネガマスクを介し、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、通常のアルカリ現像液による湿式エッチングをおこない、スペーサーをパターン形成する。得られたパターンニング基板を150#C〜300#Cの範囲で1分〜3時間、加熱乾燥することにより、アクリル系樹脂の硬化を行い、スペーサー付きの透明基板を得る。
【0023】
以上の工程と同様に赤、緑、青の感光性アクリルカラーぺーストおよび必要に応じてブラックのカラーぺーストについて行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが作製できる。
【0024】
次に、このカラーフィルターを用いて作成した液晶表示装置の一例について述べる。上記カラーフィルター上に、透明保護膜を形成し、さらにその上にITO膜などの透明電極を製膜し、エッチングによりITOをストライプ状に加工する。次に、このカラーフィルター基板と、ストライプ状にITOがパターン加工された対向電極基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させて貼りあわせる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。つぎに、ICドライバー等を実装することによりモジュールが完成する。
【0025】
【実施例】
<測定法>
透過率、色座標:大塚電子(株)製、”MCPD−2000”顕微分光光度計を用い、カラーフィルター上に製膜されているものと同一製膜条件により作製されるITOを製膜したガラスをリファレンスとして測定した。
【0026】
ここでいう透過領域色度とは、上述のカラーフィルター透過用領域を顕微分光光度計などで測定したときに得られる分光スペクトルと光源のスペクトルより算出されるものである。反射領域色度とは該領域中の着色領域の分光スペクトルを各波長で自乗した分光スペクトルと光源のスペクトルより算出されるものである。反射用領域に膜厚の異なる複数の領域がある場合には、それぞれの領域のスペクトルを各波長で自乗し、面積について加重平均を取った分光スペクトルと光源のスペクトルより算出される。
【0027】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0028】
実施例1
A.感光性アクリルカラーペーストの作成
下記に示す割合の顔料を計4.5g秤量し3−メチル−3−メトキシブタノール25g中で、ジルコニアビーズを用いて分散した顔料分散液に、ダイセル化学製アクリルポリマー”サイクロマー”ACA250(45%溶液)33.3g、日本化薬製多官能モノマー”カヤラッド”DPHA15.0g、チバスペシャルティ・ケミカルズ製光重合開始剤“イルガキュア”369 7.5gにシクロペンタノン131.7gを加えた感光性樹脂溶液(固形分濃度20重量%)130gを加え、カラーフィルタ用カラーペーストを作製した。
【0029】
顔料組成
赤色:ピグメントレッド254=100
緑色:ピグメントグリーン36/ピグメントイエロー138=80/20
青色:ピグメントブルー15:6=100
B.着色塗膜の作成と評価
まず、透明基板上にアルミニウムからなる薄膜を製膜し、次に反射領域部分を残すようにエッチング加工した。次に、保護膜としてSiO2を100Å製膜した。三菱化学(株)製”カーボンブラック”MA100、東レ(株)製ポリイミド前駆体”セミコファイン”NH004、溶剤からなる黒カラーペーストを反射膜を製膜した基板上に塗布し、120℃で20分乾燥した。この上にポジ型フォトレジスト(東京応化(株)製OFPR−800)を塗布し、90℃で10分乾燥した。キャノン(株)製紫外線露光機PLA−501Fを用い、クロム製のフォトマスクを介して60mJ/cm2(365nmの紫外線強度)露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリイミド前駆体の着色塗膜のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離した。さらにポリイミド前駆体の着色塗膜を240℃で30分熱処理し、ポリイミドに転換し、ブラックマトリクスを形成した。
【0030】
次に感光性透明保護膜(JSR(株)“オプトマー”NN−700)を塗布し、100#C、10分間乾燥した。次にネガマスクを介し所定領域を500mJ/cm2(405nmの紫外線強度)露光した。0.14%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液からなる現像液に90秒間揺動しながら浸漬を行い現像し、続いて純水洗浄することにより、スペーサー部をパターンニングした基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中220℃で30分保持することにより、アクリル系樹脂の硬化を行い、スペーサー付き基板を得た。このときの反射用領域面積に対するスペーサー面積の割合は、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層について、それぞれ45%、100%、50%であった。また、スペーサー膜厚は、1.1μmであった。
【0031】
次に、スピンナーで青色カラーペーストを塗布し、その後80℃で15分加熱処理することにより、青色塗膜を得た。さらにネガマスクを介し所定領域を露光し、0.2%ジエチルアミノエタノール水溶液に、非イオン界面活性剤として“エマルゲン”A−60(HLB12.8、ポリオキシエチレン誘導体))(花王(株)製)を現像液総量に対して0.1%添加したアルカリ現像液で90秒間揺動しながら浸漬を行い現像し、続いて純水洗浄することにより、青色パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中200℃で30分保持することにより、アクリル系樹脂の硬化を行い、青色パターンを得た。同様に、赤ペースト、緑ペーストを塗布、エッチング、熱処理することで着色膜を得た。このようにして得られたカラーフィルター上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。このとき得られたカラーフィルターの透過領域の画素膜厚に対するスペーサー上の画素膜厚の割合は40%であった。
この様にして得られたカラーフィルターのD65光源での反射領域色度、白色LED光源での透過領域色度を表1、図3に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
実施例2
反射用領域面積に対するスペーサー面積の割合を、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層について、それぞれ45%、100%、100%としたこと以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルターを作製した。この様にして得られたカラーフィルターのD65光源での反射領域色度、白色LED光源での透過領域色度を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
実施例3
反射用領域面積に対するスペーサー面積の割合を、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層について、それぞれ20%、100%、20%としたこと、スペーサー膜厚を1.2μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルターを作製した。この様にして得られたカラーフィルターのD65光源での反射領域色度、白色LED光源での透過領域色度を表3、図4に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
実施例4
反射用領域面積に対するスペーサー面積の割合を、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層について、それぞれ80%、100%、80%としたこと、スペーサー膜厚を1.0μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルターを作製した該カラーフィルターのD65光源での反射領域色度、白色LED光源での透過領域色度を表4、図4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】
比較例1
反射用領域面積とスペーサー面積が全ての画素において等しいこと、スペーサー膜厚を1.0μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、カラーフィルターを作製した。このとき得られたカラーフィルターの透過領域の画素膜厚に対するスペーサー上の画素膜厚の割合は50%であった。該カラーフィルターのD65光源での反射領域色度、白色LED光源での透過領域色度を表5、図3に示す。
【0040】
【表5】
【0041】
比較例1で作製したカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置と実施例1〜4のカラーフィルターを用いた液晶表示装置との表示特性の違いを屋外の環境光下で比較した。なお、透過モードに使用する光源は白色LED光源を用いた。
【0042】
実施例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は反射モードと透過モードでの色バランスの違いがほとんどなく、良好な表示特性が得られた。また、実施例2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置においても反射モードと透過モードでの色バランスの違いはほとんど視認できず、良好な表示特性が得られた。
一方、比較例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、反射モードと透過モードでの色純度を比較すると、相対的に緑の色純度が高く、青、赤の色純度が低く、反射モードと透過モードの切替の際に表示に違和感があった。
実施例3のカラーフィルターを用いた液晶表示装置の反射モードでの表示特性を実施例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置と比較すると、相対的に青、赤の色純度が高いが、比較例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置と比較するとより良好な表示特性であった。また、実施例4のカラーフィルターを用いた液晶表示装置の反射モードでの表示特性を実施例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置と比較すると、相対的に青、赤の色純度が低いものの、比較例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置と比較するとより良好な表示特性であった。
【0043】
実施例と比較例の液晶表示装置の表示特性差は、反射領域色度の色バランスと透過領域色度の色バランスとの差が実施例と比較例で異なるためであると推測される。
【0044】
【発明の効果】
本発明は上述のごとく構成したので、反射モードと透過モードでの色純度バランス差が小さく、半透過型液晶表示装置の表示特性を良好にするカラーフィルターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半透過液晶表示装置用カラーフィルターの構成(断面図)
【図2】従来の半透過液晶表示装置用カラーフィルターの構成(断面図)
【図3】実施例1、比較例1の透過色度と反射色度
【図4】実施例3、実施例4の透過色度と反射色度
【符号の説明】
1、11 :スペーサー部
2、12 :反射膜
3 :着色層
3R :赤色着色層
3G :緑色着色層
3B :青色着色層
4、14 :ブラックマトリクス
5、15 :オーバーコート層
6、16 :透明基板
7、17 :反射用領域
8、18 :透過用領域
Claims (4)
- 着色層を有する複数色の着色画素からなり、一画素内に透過用領域と反射用領域を含むカラーフィルターであって、反射用領域には透明樹脂からなるスペーサー部と着色層が形成され、該スペーサー部の面積が反射領域の面積よりも小さく、該スペーサー部が形成された位置の反射用領域では、透明基板上に少なくともスペーサー部と着色層がこの順に形成され、該スペーサー部が形成された位置以外の反射用領域および透過用領域では、透明基板上に少なくとも着色層が形成されており、かつスペーサー部が形成された位置における着色層の膜厚が、透過用領域の着色層の膜厚よりも薄い着色画素が少なくとも1色あることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
- 赤色着色層、青色着色層のスペーサー部面積が緑色着色層のスペーサー部面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
- 赤色着色層、青色着色層のスペーサー部面積が緑色着色層のスペーサー部面積の25%から75%の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルターを用いたものである半透過型液晶表示装置。
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