JP2004004627A - カラーフィルターおよびカラー液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】LEDを光源とする液晶表示装置に用いられるカラーフィルターであって、C光源でのXYZ表色系色度図における赤画素の色度座標(x,y)が0.37≦x≦0.54、および0.26≦y≦0.3であることを特徴とするカラーフィルター。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルター、およびそれを用いたカラー液晶表示装置、特にバックライト、フロントライトなどにLED光源を有する透過型、反射型、半透過型カラー液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示装置は軽量、薄型、低消費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、デスクトップモニタ、デジタルカメラなど様々な用途で使用されている。バックライト、フロントライトを使用した液晶表示装置においては、低消費電力化を進めるために光源の光の利用効率を高めることが求められ、カラーフィルターの高透過率化が要求されている。一方、カラーフィルターの透過率は年々向上しているが、透過率向上による消費電力の大幅な低下は望めなくなってきている。最近では電力消費量の大きなバックライト光源を必要としない反射型液晶表示装置の開発が進められており、透過型液晶表示装置にくらべ約1/7と大幅な消費電力の低減が可能であることが発表されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装置に比べ低消費電力であり、屋外での視認性に優れるという利点はあるものの、十分な環境光強度が確保されない場所では表示が暗くなってしまい、視認性が極端に悪くなるという問題点がある。暗い環境化でも表示が視認されるようにするために、(1)バックライトを設け、反射膜の一部に切り欠きを入れ、一部が透過型表示方式、一部を反射型表示方式とした液晶表示装置(いわゆる半透過半反射型表示方式、以降、単に半透過型液晶表示装置という。例えば、非特許文献2参照)、(2)フロントライトを設けた液晶表示装置などが考案されている。
【0004】
反射型液晶表示装置用のカラーフィルターは、透過型液晶表示装置用のカラーフィルターの画素膜厚を薄くするだけでは、明るく色鮮やかな色を再現することができない。反射型液晶表示装置用赤色画素の色度域を規定することにより明るく鮮やかな赤色を再現するカラーフィルターが提案されている。(例えば、特許文献1参照)しかしながら、具体的な顔料の組み合わせに言及したものではなかった。また、反射型液晶表示装置用赤色画素を得る顔料の組み合わせとしては、キナクリドン系顔料C.I.ピグメントバイオレット19とオレンジ顔料C.I.ピグメントオレンジ71の組み合わせが特に良好な色特性を示すと提案されている。(例えば、特許文献2参照)しかしながら、反射型液晶表示装置用のカラーフィルターに要求される明るさを満足するには不十分であった。
【0005】
ノートPC、モニタ用途の液晶ディスプレイではコスト面から光源として三波長の冷陰極管バックライトを用いる場合が多い。しかしながら、携帯情報端末用途の液晶ディスプレイではバックライトや反射型の補助光源としてのフロントライトにLED光源を用いる場合が多い。同じ赤色画素でも、三波長の冷陰極管を用いた場合比べ、LED光源を用いると、光源の波長、スペクトルピークが三波長の冷陰極管と異なるため、光源を通したときの色度が黄色みにずれてしまう。従って、ノートPC、モニタ用途のカラーフィルターをLED光源を光源とする液晶ディスプレイに用いると、色鮮やかな赤色を再現することができないという問題もあった。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−339871号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−100529号公報
【0008】
【非特許文献1】
「日経マイクロデバイス別冊フラットパネル・ディスプレイ」、1998年、p.126。
【0009】
【非特許文献2】
「ファインプロセステクノロジージャパン’99、専門技術セミナーテキストA5」、1998年7月2日、p.6。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題に鑑み、光源としてLED光源を用いる液晶ディスプレイの赤色を色鮮やかに再現することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、本発明のカラーフィルターおよびカラー液晶表示装置は、以下の構成を有するものである。
【0012】
すなわち、
(1)LEDを光源とする液晶表示装置に用いられるカラーフィルターであって、C光源でのXYZ表色系色度図における赤画素の色度座標(x,y)が0.37≦x≦0.54、および0.26≦y≦0.3であることを特徴とするカラーフィルター。
(2)赤画素が着色剤としてキナクリドン骨格をもつ顔料を含有することを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
(3)キナクリドン骨格を持つ顔料がC.I.ピグメントレッド209または/およびC.I.ピグメントレッド122であることを特徴とする(2)に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
(4)少なくとも一色の画素内に、透過用領域を有していることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載のカラーフィルター。
(5)少なくとも一色の画素内に、さらに反射用領域を有していることを特徴とする(4)に記載のカラーフィルター。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とするカラー液晶表示装置。
である。
本発明を以下に詳細に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
カラーフィルターの形成は、ガラス、高分子フィルム等の透明基板側に限定されず、駆動素子側基板にも行うことができる。カラーフィルターのパターン形状については、ストライプ状、アイランド状などがあげられるが特に限定されるものではない。また、必要に応じてカラーフィルター上に固定式スペーサーが配置されていてもよい。
【0015】
画素の形成方法については、フォトリソ法、印刷法、電着法等があげられるが特に限定されない。パターン形成性などを考慮するとフォトリソ法で行うことがより好ましい。
【0016】
本発明のカラーフィルターは、少なくとも赤、緑、青の3色の色画素から構成され、使用される着色材料は、有機顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができ、さらには、紫外線吸収剤、分散剤などの種々の添加剤を添加してもよい。分散剤としては界面活性剤、顔料の中間体、染料の中間体、高分子分散剤などの広範囲のものが使用される。また、塗布性やレベリング性向上のために種々の添加剤を加えても良い。顔料の具体的な例としては、ピグメントレッド(PR−)2、3、9、22、38、81、97、122、123、144、146、149、166、168、169、177、179、180、190、192、206、207、209、215、216、224、242、254、266、ピグメントグリーン(PG−)7、10、36、37、38、47、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、16、17、21、22、60、64、ピグメントイエロー(PY−)12、13、14、17、20、24、83、86、93、94、95、109、110、117、125、129、137、138、139、147、148、150、153、154、155、166、173、180、185、ピグメントバイオレット(PV−)19、23、29、30、32、33、36、37、38、40、50、ピグメントオレンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種々の顔料を使用することができる。これらの顔料は1種類のみで使用しても良く、2種類以上で組み合わせて使用しても良い。
【0017】
上記顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、顔料誘導体処理などの表面処理が施されているものを使用しても良い。なお、PR(ピグメントレッド)、PG(ピグメントグリーン)、PB(ピグメントブルー)等は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourrists社発行)の記号であり、正式には頭にC.I.を付するもの(例えば、C.I.PR254など)である。これは染料や染色の標準を規定したものであり、それぞれの記号は特定の標準となる染料とその色を指定するものでもある。なお、以下の本発明の説明においては前記C.I.の表記は省略(例えば、C.I.PR254ならば、PR254)する。
【0018】
本発明のカラーフィルターの赤画素において、色度座標(x,y)が0.37≦x≦0.54、および0.26≦y≦0.3とするためには、キナクリドン骨格を持つ顔料を用いることが好ましい。本発明におけるキナクリドン骨格とは、以下の構造式(1)にて示される化合物である。
【0019】
【化1】
【0020】
〔構造式(1)において、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、メチル基等のアルキル基、または塩素原子等のハロゲン原子を示す。〕
キナクリドン骨格を持つ顔料の中でも、PR209(構造式(1)中、R3、R6が塩素原子で、R1、R2、R4、R5、R7、R8が水素原子、構造式(2)参照)とPR122(構造式(1)中、R3、R6がメチル基で、R1、R2、R4、R5、R7、R8が水素原子、構造式(3)参照)のどちらか一方かまたは両方を含有することが特に好ましい。
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
本発明において、赤画素には、PR209が60〜100重量%含まれていることが好ましい。より好ましくは、75〜90重量%含まれていることである。PR122は、全顔料中の0〜40重量%であることが好ましい。より好ましくは、10〜25重量%含まれていることである。顔料の量が上記範囲をはずれると、目標色度を達成することができないため、色鮮やかな表示が得られなくなってしまう。
【0024】
本発明のカラーフィルターは、LED光源をフロントライト、バックライトなどとして用いることが好ましい。LED光源としては、2波長型、3波長型などがあげられる。ここでいう2波長型のLED光源の例としては、青色LEDと黄色蛍光体または黄緑色蛍光体とを組み合わせて白色光を発するLED光源があげられる。また、3波長型光源の例としては、紫外LEDと赤、青、緑蛍光体とを組み合わせた白色LED光源、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた白色LED、赤、青、緑各色のLEDを組み合わせた白色LED光源などがあげられる。特に、2波長型のLED光源と本発明の赤画素を組み合わせた場合がその効果も大きく、好ましい。
【0025】
また、本発明のカラーフィルターは、透過型、反射型、半透過型のいずれでも好適に使用することができる。本発明のカラーフィルターを反射型、半透過型に用いる場合は、カラーフィルター側基板、またはカラーフィルターに対向する基板のいずれかに反射手段が形成される必要がある。反射手段が形成される基板は、カラーフィルター側基板、カラーフィルターに対向する基板のいずれでもよい。また、半透過型の場合、反射手段は、金属膜の一部にバックライト光が透過するよう透過領域を形成する場合が好ましく用いられる。カラーフィルター側に反射膜が形成されている場合は、色材料が形成されている画素領域の内、反射膜が形成されている領域が反射用領域となり、画素領域の中で反射膜が形成されていない領域が透過用領域となる。反射膜がカラーフィルターに対向する基板上に形成されている場合は、該対向基板の反射膜形成領域に対応するカラーフィルター画素領域が反射用領域となり、該基板の反射膜が形成されていない領域に対応するカラーフィルター画素領域が透過用領域となる。
【0026】
本発明のカラーフィルターは、液晶表示装置の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、STNモード、ECBモード、OCBモードなど種々の液晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、例えば偏光板の数、散乱体の位置等にも限定されずに使用することができる。
【0027】
本発明のカラーフィルター作製方法の一例を述べる。
少なくともポリイミド前駆体、着色剤、溶剤からなるカラーペーストを透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、ポリイミド前駆体着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、50〜180℃の範囲で1分〜3時間行うのが好ましい。次に、このようにして得られたポリイミド前駆体着色被膜に、通常の湿式エッチングによりパターンを形成する。まず、ポリイミド前駆体着色被膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、フォトレジスト被膜を形成する。続いて該フォトレジスト被膜上にマスクを置き、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、ポジ型フォトレジスト用アルカリ現像液により、フォトレジスト被膜とポリイミド前駆体着色被膜のエッチングを同時に行う。エッチング後、不要となったフォトレジスト被膜を剥離する。
【0028】
ポリイミド前駆体着色被膜は、その後、加熱処理することによって、ポリイミド着色被膜に変換される。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜350℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われる。
【0029】
以上の工程を赤、緑、青のカラーぺースト、必要に応じてブラックのカラーぺーストについて行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが作製できる。
【0030】
次に、このカラーフィルターを用いて作成した液晶表示装置の一例について述べる。上記カラーフィルター上に、透明保護膜を形成し、さらにその上にITO膜などの透明電極を製膜する。次に、このカラーフィルター基板と、金属蒸着膜などの反射電極が形成された反射電極基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させて貼りあわせる。なお、反射電極基板上には、反射電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設け、TFT液晶表示装置や、TFD液晶表示装置を作成することができる。バックライトを有する場合は、液晶ディスプレイの背面に配置する。エッジライト型では光透過率の優れたアクリル樹脂などを導光板として用い、その二辺または一辺にLED光源を設置して、導光板の裏面には反射部を加工し、反射板を加工した反対側にプリズムシート、拡散板などを配置することができる。フロントライトを有する場合は、液晶ディスプレイの前面に配置する。透明樹脂などでできた導光板の上部に反射板とLED光源を配置することができる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。つぎに、ICドライバー等を実装することによりモジュールが完成する。
【0031】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0032】
実施例1
A.ポリアミック酸溶液の作成
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル95.1gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン6.2gをγ−ブチロラクトン525g、N−メチル−2−ピロリドン220gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物144.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸3.0gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、25重量%のポリアミック酸溶液(PAA)を得た。
B.ポリマー分散剤の合成
4,4′−ジアミノベンズアニリド161.3g、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン176.7g、およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン18.6gをγ−ブチロラクトン2667g、N−メチル−2−ピロリドン527gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物439.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸2.2gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、20重量%のポリアミック酸溶液であるポリマー分散剤(PD)を得た。
C.分散液の作成
ピグメントレッドPR209、3.9g(86wt%)、ピグメントレッドPR122、0.6g(14wt%)とポリマー分散剤(PD)22.5gおよびγ−ブチロラクトン42.8g、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール20.2gをガラスビーズ90gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。このようにしてPR254とPR209からなる分散液5%溶液(RD−1)を得た。
D.カラーペーストの作成
分散液(RD−1)23.0gにポリアミック酸溶液(PAA)12.3gをγ−ブチロラクトン64.7gで希釈した溶液を添加混合し、赤色カラーペースト(R−1)を得た。同様にして、表1に示す割合で赤色カラーペースト(R−2,R−3,R−4,R−5,R−6)と緑色ペースト(G−1,G−2)と青色ペースト(B−1,B−2)を得た。
【0033】
【表1】
【0034】
E.着色塗膜の作成と評価
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に赤色カラーペースト(R−1)をスピンナーでガラス基板上に塗布した。該塗膜を、120℃で20分乾燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化(株)製OFPR−800)を塗布し、90℃で10分乾燥した。キャノン(株)製紫外線露光機PLA−501Fを用い、クロム製のフォトマスクを介して60mJ/cm2 (365nmの紫外線強度)露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリイミド前駆体の着色塗膜のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離した。さらにポリイミド前駆体の着色塗膜を240℃で30分熱処理し、ポリイミドに転換した。次に、スピンナーで青色カラーペースト(B−1)を塗布し、赤画素と同様にフォトリソ加工した。最後にスピンナーで緑色カラーペースト(G−1)を塗布し、赤画素と同様にフォトリソ加工した。
この様にして得られたカラーフィルター上に、ITO膜を膜厚0.1μmとなるようにスパッタリングした。得られたカラーフィルターについて、大塚電子(株)製、“MCPD−2000”顕微分光光度計を用い、赤、青、緑画素の色度を測定した。C光源でのそれぞれの色度を表2に示す。なお、測定時のリファレンスには、ガラス基板上にITO膜のみが製膜されている部位を用いた。
【0035】
【表2】
【0036】
実施例2
赤色カラーペーストとして(R−2)を用いたことを除き実施例1と同様にして、カラーフィルターを作成した。赤、青、緑画素のC光源での色度を表2に示す。
【0037】
実施例3
赤色カラーペーストとして(R−3)を用いたこと、青色カラーペーストとして(B−2)を用いたこと、緑色カラーペーストとして(G−2)を用いたことを除き実施例1と同様にして、カラーフィルターを作成した。赤、青、緑画素のC光源での色度を表2に示す。
【0038】
実施例4
赤色カラーペーストとして(R−4)を用いたことを除き実施例3と同様にして、カラーフィルターを作成した。赤、青、緑画素のC光源での色度を表2に示す。
【0039】
比較例1
赤色カラーペーストとして(R−5)を用いたことを除き実施例1と同様にして、カラーフィルターを作成した。赤、青、緑画素のC光源での色度を表2に示す。
【0040】
比較例2
赤色カラーペーストとして(R−6)を用いたことを除き実施例3と同様にして、カラーフィルターを作成した。赤、青、緑画素のC光源での色度を表2に示す。
【0041】
別途、無アルカリガラス上にTFT素子、画素電極等を形成した基板を対向基板として用意し、実施例1〜4と比較例1〜2のカラーペースト塗布した基板(着色層基板)と対向基板とに配向膜を印刷しラビングして配向させた。これら2つの基板の一方にマイクロロッドを練り込んだシール剤を印刷し、5μmの厚さのビーズスペーサーを散布した後、2つの基板を貼り合わせた。次に、4V駆動対応のTN液晶(屈折率異方性Δn〜0.1)を注入して液晶注入口を封口剤で塞いだ。液晶を注入した液晶セルを、直交した偏光フィルムで挟み、評価用の液晶セルを作製した。液晶セルの背面に、ポリメチルメタクリレート(屈折率1.49,臨界反射角約42°)から成る導光板の二辺にW色度(0.32,0.33)、スペクトルが図1に示すようであるLED光源を配置し、導光板の背面には反射板を加工し、液晶セル側にはプリズムシートと拡散板を順次積層したバックライトユニットを配置した。該液晶セルにICドライバー等を実装することにより、液晶表示装置(透過型)を完成させた。
【0042】
実施例5
無アルカリガラス上に反射板、TFT素子、画素電極等を形成した基板を対向基板として用意した。ただし、対向基板上の反射板は画素内の反射用領域にのみ形成されている。対向基板と実施例2のカラーフィルターのみを用いたことを除き、上記と同様にして液晶表示装置(半透過型)を完成させた。
【0043】
実施例1、2で作製したカラーフィルターを用いた液晶表示装置と比較例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置との表示特性の違いを比較した。なお、それぞれの液晶表示装置のLED光源を通したときの色度を表3に示す。実施例1、2の液晶表示装置は、明るく鮮やかな赤色が再現され、表示特性は極めて良好であった。比較例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は実施例1、2の液晶表示装置と比較すると、色度のyが小さ過ぎるため、赤色が赤紫色で暗く、鮮やかさがなく、色特性が悪かった。
【0044】
実施例3、4で作製したカラーフィルターを用いた液晶表示装置と比較例2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置との表示特性の違いを比較した。なお、それぞれの液晶表示装置のLED光源を通したときの色度を表3に示す。実施例3、4の液晶表示装置は、明るく鮮やかな赤色が再現され、表示特性は極めて良好であった。比較例2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、実施例3、4の液晶表示装置と比較すると、色度のyが大き過ぎるため、赤色が黄色みを帯び、鮮やかさがなかった。
【0045】
実施例5で作製したカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置を透過表示(LED光源)で観察したときの色度は実施例2と同様であり、反射表示(環境光:D65光源)で観察したときの色度を表4に示す。なお、反射表示では、環境光が入射時と反射時の2回カラーフィルターを透過した時の色度である。透過表示での液晶表示装置は、実施例2と同様、明るく鮮やかな赤色が再現され、表示特性はきわめて良好であった。反射表示でも明るく、表示特性もきわめて良好な液晶表示装置であった。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】
本発明のカラーフィルターを用いることにより、光源としてLED光源を用いる液晶ディスプレイの赤色を色鮮やかに再現する液晶表示装置用カラーフィルターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置に用いたLEDのスペクトル図である。
Claims (6)
- LEDを光源とする液晶表示装置に用いられるカラーフィルターであって、C光源でのXYZ表色系色度図における赤画素の色度座標(x,y)が0.37≦x≦0.54、および0.26≦y≦0.3であることを特徴とするカラーフィルター。
- 赤画素が着色剤としてキナクリドン骨格をもつ顔料を含有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルター。
- キナクリドン骨格を持つ顔料がC.I.ピグメントレッド209または/およびC.I.ピグメントレッド122であることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルター。
- 少なくとも一色の画素内に、透過用領域を有していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のカラーフィルター。
- 少なくとも一色の画素内に、さらに反射用領域を有していることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルター。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とするカラー液晶表示装置。
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070109 |