JP2001042115A - カラーフィルターおよび液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルターおよび液晶表示装置

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JP2001042115A
JP2001042115A JP11212003A JP21200399A JP2001042115A JP 2001042115 A JP2001042115 A JP 2001042115A JP 11212003 A JP11212003 A JP 11212003A JP 21200399 A JP21200399 A JP 21200399A JP 2001042115 A JP2001042115 A JP 2001042115A
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color filter
pigment
color
red
liquid crystal
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JP11212003A
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Tetsuo Yamashita
哲夫 山下
Jun Tsukamoto
遵 塚本
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶表示装置のバックライト光の利用効率を高
め、高輝度と広色再現範囲を両立させた赤色画素を有す
るカラーフィルターを提供し、さらに液晶表示装置を提
供する。 【解決手段】透過率の閾波長が550nm以上575n
m以下である赤色画素を含むカラーフィルターまたは、
該赤色画素の425nm〜475nmでの規格化された
平均透過率が3%以上45%以下であることを特徴とす
る前記のカラーフィルター並びに液晶表示装置または、
C光源及び2°視野の条件において、XYZ表色系色度
図における色度座標(x、y)が0.53≦x≦0.6
5、0.35≦y≦0.4または0.45≦x≦0.5
3、0.33≦y≦0.38の各式を満たす赤色画素を
含むカラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
および、それを使用した液晶表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示装置は軽量、薄型、低消
費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、
デスクトップモニタ、デジタルカメラ等様々な用途で使
用されている。バックライトを使用した液晶表示装置に
おいては、低消費電力化を進めるためにバックライト光
の利用効率を高めることが求められ、カラーフィルター
の高透過率化が要求されている。しかしながらカラーフ
ィルターの画素膜厚を薄くするなどで透過率を向上させ
ると、輝度は向上するが色純度の低下が起こり、十分な
表示特性を得ることができなくなる。
【0003】たとえば、赤画素については画素膜厚を薄
くし全波長領域で透過率を向上させると、輝度は向上す
るが表示が白っぽいピンク色に近づいていく。また、使
用する顔料の変更により透過率の立ち上がり波長を低波
長側にずらして輝度を上げていくと色合いが赤からオレ
ンジに変化し、表示特性が悪化すると考えられてきた。
色特性に優れ、透過度の高いカラーフィルター用赤色画
素を得る方法として、透過スペクトルの立ち上がり波長
が530〜560nmの範囲にある赤色顔料を使用する
ことが提案されている(特開平11−14824号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来赤色画素の特性では輝度の値が不十分であり、透過
率、輝度の向上と表示特性の両者を共に満足させること
は困難であった。また、液晶表示装置の光源として使用
されている3波長型光源の特性を十分に生かすものでも
なかった。
【0005】従来は、このように輝度と表示特性の相反
する関係を考慮して、閾波長が575nmより長波長で
ある赤色画素が用いられている。ここでいう閾波長と
は、480nmから530nmでの平均透過率を0と
し、650nmから700nmでの平均透過率を1とし
て規格化したときに、規格化された透過率が0.5であ
る波長のことである(図1)。平均透過率とは、5nm
刻みで透過率を測定したときの該当範囲中での透過率の
平均値である。また、従来の赤色画素ではC光源及び2
°視野の条件において、XYZ表色系色度図における色
度座標(x、y)が0.53≦x≦0.65かつ0.3
2≦y<0.35、あるいは0.45≦x≦0.53か
つ0.30≦y<0.33の各式を満たすものであった
(図2)。
【0006】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創
案されたもので、液晶表示装置のバックライト光の利用
効率を高め、高輝度と広色再現範囲を両立させることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の赤色
画素を有するカラーフィルターならびに液晶表示装置に
よって高輝度と広色再現範囲の両立が可能であることを
見いだした。
【0008】すなわち、本発明は、透過率の閾波長が5
50nm以上575nm以下である赤色画素を含むカラ
ーフィルター、であり、さらに加えて赤色画素の425
nm〜475nmでの規格化された平均透過率が3%以
上45%以下であることを特徴とする前記のカラーフィ
ルターであり、またC光源及び2°視野の条件におい
て、XYZ表色系色度図における色度座標(x、y)が
0.53≦x≦0.65かつ0.35≦y≦0.4、ま
たは0.45≦x≦0.53かつ0.33≦y≦0.3
8の各式を満たす赤色画素を含むカラーフィルター、で
あり、それらを使用した液晶表示装置である。ここでい
う閾波長とは、480nmから530nmでの平均透過
率を0とし、650nmから700nmでの平均透過率
を1として規格化したときに、規格化された透過率が
0.5である波長のことである(図1)。平均透過率と
は、5nm刻みで透過率を測定したときの該当範囲中で
の透過率の平均値である。C光源及び2°視野の条件に
おいて、XYZ表色系色度図における色度座標(x、
y)は図2に示す。
【0009】従来の赤色画素は閾波長が575nmより
長波長である赤色画素が用いられていた。また、従来の
赤色画素ではC光源及び2°視野の条件において、XY
Z表色系色度図における色度座標(x、y)が0.53
≦x≦0.65かつ0.32≦y<0.35、あるいは
0.45≦x≦0.53かつ0.30≦y<0.33の
各式を満たすものであった(図2)。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルターは、少
なくとも赤、緑、青の3色の色画素から構成され、3波
長型光源と組み合わせて使用される。本発明のカラーフ
ィルターは、3波長型光源を使用していれば液晶表示装
置の種類には限定されず、透過型、反射型、投影型いず
れの液晶表示装置についても適用されるものである。た
とえばフロントライトを備えた反射型液晶表示装置等も
含まれる。また、液晶表示装置の駆動方法、表示方式に
も限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマ
トリクス方式、TNモード、STNモード、IPS方
式、MVA方式など種々の液晶表示装置に適用される。
【0011】バックライトに用いられる蛍光体の種類と
しては、Y23:Eu(赤)、3.5MgO・0.5M
gF2・GeO2:Mn(赤)、LaPO4:Tb,Ce
(緑)、 MgAl1119:Ce,Tb(緑)、(Sr
CaBaMg)5(PO43Cl:Eu(青)、BaM
2Al1627:Eu(青)などがあげられるが、本発
明のカラーフィルターと組み合わされるバックライトの
蛍光体は特に限定されず、離散的なスペクトルを持つい
わゆる3波長型光源の特徴を持つものであればよい。赤
の蛍光体としては、通常Y23:Euが用いられている
が、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mnを添
加するとさらに色特性が向上するので好ましい。
【0012】カラーフィルターの形成は、ガラス、高分
子フィルム等の透明基板側に限定されず、駆動素子側基
板にも行うことができる。カラーフィルターのパターン
形状については、ストライプ状、アイランド状などがあ
げられるが特に限定されるものではない。また、必要に
応じてカラーフィルター上に柱状の固定式スペーサーが
配置されていてもよい。
【0013】画素の形成方法については、フォトリソ
法、印刷法、電着法等があげられるが特に限定されな
い。パターン形成性などを考慮するとフォトリソ法で行
うことがより好ましい。画素の構成成分である樹脂につ
いても特に限定されず、感光性、非感光性問わずに、ア
クリル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ポリビニル
アルコール、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリアミド
イミド、ポリイミドなど種々の樹脂を用いることができ
る。特にアルカリ水溶液に溶解する樹脂は現像あるいは
エッチング工程で設備が簡略化出来るので望ましい。ア
ルカリ水溶液に溶解する樹脂のなかでは、カルボキシル
基を有する樹脂が好ましく使用され、具体的にはアクリ
ル樹脂、ポリイミドが耐溶剤性の点で好ましい。ポリイ
ミドの場合、ポリイミドの前駆体類が顔料の分散剤とし
て機能するので特に好ましい。また、カラーフィルター
の耐熱性の面からも、ポリイミドの使用が好ましい。
【0014】本発明に使用される着色材料は、有機顔
料、無機顔料、染料問わず色素全般を使用することがで
きる。
【0015】本発明においては、明るい赤色画素を得る
ために赤色画素の透過率の閾波長が550nm以上57
5nm以下であることが重要であり、用いる色素はこの
特性を満たすものであれば特に限定されない。透過率の
閾波長が550nm以上570nm以下である場合は、
より明るい赤色画素を得ることができるのでより好まし
い。
【0016】透過率の閾波長が575nmを越える場合
は、明るい赤色画素を得ることはできず、透過率の閾波
長が550nm未満である場合はバックライトを通した
ときの表示色がオレンジ色となってしまう。また、さら
に色特性のよい赤色画素を得るためには透過率の閾波長
が550nm以上575nm以下、かつ425nm〜4
75nmでの規格化された平均透過率が3%以上45%
以下であることが好ましい。
【0017】XYZ表色系色度図におけるRGBの作る
三角形の面積がNTSC色再現面積に対して50%〜7
5%であるカラーフィルター(主にモニタ用途)におい
ては、425nm〜475nmでの規格化された平均透
過率が3%以上10%以下であることが特に好ましく、
3%以上7%以下であることがさらに好ましい。NTS
C色再現面積に対してRGBの作る三角形の面積が40
%〜50%であるカラーフィルター(主にノートPC用
途)においては、425nm〜475nmでの規格化さ
れた平均透過率が4%以上30%以下であることが特に
好ましく、6%以上25%以下であることがさらに好ま
しい。NTSC色再現面積に対してRGBの作る三角形
の面積が40%以下であるカラーフィルター(主に携帯
端末用途)においては、425nm〜475nmでの規
格化された平均透過率が8%以上45%以下であること
が特に好ましく、10%以上40%以下であることがさ
らに好ましい。
【0018】本発明の赤色画素の色特性はC光源及び2
°視野の条件において、XYZ表色系色度図における色
度座標(x、y)で0.53≦x≦0.65かつ0.3
5≦y≦0.4、または0.45≦x≦0.53かつ
0.33≦y≦0.38の各式を満たす範囲として表す
ことができる。この色座標での色はC光源を通した場合
にはオレンジ色に見えるが、液晶表示装置の光源として
用いられている3波長型光源を通してみた場合は、従来
用いられている赤色画素よりも明るく色鮮やかな赤色を
再現することができる。C光源及び2°視野の条件にお
いて、XYZ表色系色度図における色度座標(x、y)
が0.53≦x≦0.65かつ0.355≦y≦0.
4、より好ましくは0.53≦x≦0.6かつ0.36
≦y≦0.4、さらに好ましくは0.53≦x≦0.5
8かつ0.36≦y≦0.4、または0.45≦x≦
0.53かつ0.335≦y≦0.38である場合は、
より明るい赤色画素を得ることができるのでより好まし
い。
【0019】上記色特性の赤色画素を得るために種々の
顔料を一種類以上用いることができ、色特性を損なわな
い範囲で、他の顔料を添加しても良い。代表的な顔料の
例として、ピグメントレッド(PR−)、2、3、2
2、38、149,166、168、209、224、
242,254、ピグメントオレンジ(PO−)5、1
3、17、31、36、38、40、42、43、5
1、55、59、61、64、65、71、ピグメント
イエロー(PY−)12、13、14、17、20、2
4、83、86、93、94、109、110、11
7、125、137、138、139、147、14
8、150,153、154、166、173、185
などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種
々の顔料を使用することができる。上記顔料は必要に応
じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、顔料誘導
体処理などの表面処理が施されているものを使用しても
良い。
【0020】しかしながら、本発明のカラーフィルター
用赤ペーストにおいては、色特性、分散性、耐熱性など
の観点から、PR209(閾波長565nm)、PR2
42(閾波長570nm)とPO38(閾波長555n
m)、PY138を組み合わせるのが好ましい。
【0021】PR209とPO38を組み合わせる場
合、全顔料中のピグメントレッドPR209の重量比率
が0〜95%、PO38の重量比率が5〜100%であ
ることが好ましい。PR242とPO38を組み合わせ
る場合、全顔料中のピグメントレッドPR242の重量
比率が30〜95%、PO38の重量比率が5〜70%
であることが好ましい。PR242とPY138を組み
合わせる場合、全顔料中のピグメントレッドPR242
の重量比率が30〜100%、PY138の重量比率が
0〜70%であることが好ましい。
【0022】ノートPCや携帯情報端末などの明るさが
特に重要視される用途においてはPR209とPO38
を組み合わせる場合、全顔料中のピグメントレッドPR
209の重量比率が30〜70%、PO38の重量比率
が30〜70%であることが特に好ましい。PR242
とPO38を組み合わせる場合、全顔料中のピグメント
レッドPR242の重量比率が35〜80%、PO38
の重量比率が20〜65%であることが特に好ましい。
PR242とPY138を組み合わせる場合、全顔料中
のピグメントレッドPR242の重量比率が65〜98
%、PY138の重量比率が2〜35%であることが特
に好ましい。
【0023】本発明のカラーフィルター作製方法の一例
を説明する。
【0024】少なくともポリイミド前駆体、有機顔料、
溶剤からなるカラーペーストを透明基板上に塗布した
後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、ポリイミド
前駆体着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブ
ン、ホットプレートなどを使用し、50〜180℃の範
囲で1分〜3時間行うのが好ましい。次に、このように
して得られたポリイミド前駆体着色被膜に、通常の湿式
エッチングによりパターンを形成する。まず、ポリイミ
ド前駆体着色被膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、
フォトレジスト被膜を形成する。続いて該フォトレジス
ト被膜上にマスクを置き、露光装置を用いて紫外線を照
射する。露光後、ポジ型フォトレジスト用アルカリ現像
液により、フォトレジスト被膜とポリイミド前駆体着色
被膜のエッチングを同時に行う。エッチング後、不要と
なったフォトレジスト被膜を剥離する。
【0025】ポリイミド前駆体着色被膜は、その後、加
熱処理することによって、ポリイミド着色被膜に変換さ
れる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるい
は、真空中などで、150〜450℃、好ましくは18
0〜350℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的
または段階的に行われる。
【0026】以上の工程を赤、緑、青などの3色のカラ
ーぺーストおよび必要に応じてブラックのカラーぺース
トについて行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが
作製できる。
【0027】次に、このカラーフィルターを用いて作成
した液晶表示装置について説明する。上記カラーフィル
ター上に、必要に応じて透明保護膜を形成し、さらにそ
の上にITO膜などの透明電極を製膜する。次に、この
カラーフィルター基板と、ITO膜などの透明電極が透
明基板上に形成された透明電極基板とを、さらにそれら
の基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を
施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのス
ペーサーを介して、対向させて貼りあわせる。なお、透
明電極基板上には、透明電極以外に、薄膜トランジスタ
(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、およ
び走査線、信号線などを設け、TFT液晶表示装置や、
TFD液晶表示装置を作成することができる。次に、シ
ール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注
入口を封止する。つぎに、偏光板を基板の外側に貼りあ
わせた後にICドライバー等を実装することによりモジ
ュールが完成する。
【0028】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。実施例中の透過率、色座標は次の方法により測
定したものである。
【0029】透過率、色座標:大塚電子(株)製、MC
PD−2000顕微分光光度計にて測定した。測定した
画素の透過率スペクトルとバックライト光源のスペクト
ルよりバックライト光源を通した場合の色座標を求め
た。
【0030】実施例1〜7 (ポリアミック酸の合成)4、4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル 95.1gおよびビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン 6.2gをγ−ブチロラ
クトン 525g、N−メチル−2−ピロリドン 220
gと共に仕込み、3、3′、4、4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物 144.1gを添加し、70℃で
3時間反応させた後、無水フタル酸 3.0gを添加
し、さらに70℃で2時間反応させ、25重量%のポリ
アミック酸溶液(PAA−1)を得た。
【0031】(ポリマー分散剤の合成)4、4′−ジア
ミノベンズアニリド 161.3g、3、3′−ジアミノ
ジフェニルスルホン 176.7g、およびビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 18.6gを
γ−ブチロラクトン 2667g、N−メチル−2−ピ
ロリドン 527gと共に仕込み、3、3′、4、4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物 439.1gを添
加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸
2.2gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、2
0重量%のポリアミック酸溶液(PD−1)を得た。
【0032】(分散液の作成)ピグメントレッドPR2
42 4.05g(90wt%)、ピグメントイエロー
PY138 0.45g(10wt%)とポリマー分散
剤(PD−1) 22.5gおよびγ−ブチロラクトン
42.8g、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノー
ル 20.2gをガラスビーズ 90gとともに仕込み、
ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散
後、ガラスビーズを濾過し、除去した。このようにして
顔料PR242とPY138からなる分散液5%溶液
(ROD−1)を得た。同様に表1に示した割合で顔料
PR242とPY138からなる分散液5%溶液(RO
D−5)、顔料PR242とピグメントオレンジPO3
8の比率を変えた3種の分散液5%溶液(ROD−2、
4、6)を得た。また、PO−38をPY138に置き
換え、表1に示した割合で顔料PR242とPY138
の比率を変えた2種の分散液5%溶液(ROD−3,
7)を得た。ここでROD−1〜ROD−7は実施例1
〜7に用いた分散液の番号を示す。
【0033】(カラーペーストの作成)各分散液(RO
D−1〜ROD−7) 50.0gにポリマー溶液(P
AA−1) 8.0gをγ−ブチロラクトン 42.0g
で希釈した溶液を添加混合し、各カラーペースト(RO
P−1〜ROP−7)を得た。ここでROP−1〜RO
P−7は実施例1〜7に用いたカラーペーストの番号を
示す。
【0034】(着色塗膜の作成と評価)ガラス基板上に
3波長型バックライトを通したときの仕上がりの色度
(x、y)が(0.567、0.334)になるように
スピンナーでカラーペースト(ROP−1〜ROP−
4)を塗布、120℃で20分乾燥し、この上にポジ型
フォトレジスト(東京応化(株)製OFPR−800)
を塗布し、90℃で10分乾燥した。キャノン(株)製
紫外線露光機PLA−501Fを用い、クロム製のフォ
トマスクを介して60mJ/cm2(365nmの紫外
線強度)露光した。露光後、テトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイドの2.25%の水溶液からなる現像
液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリイミド前駆体
の着色塗膜のエッジングを同時に行った。エッチング後
不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離した。
さらにポリイミド前駆体の着色塗膜を240℃で30分
熱処理し、ポリイミドに転換した。このようにして得ら
れた画素膜上にITO膜を膜厚0.1μmとなるように
スパッタリングした。
【0035】上記工程と同様にしてガラス基板上に3波
長型バックライトを通したときの仕上がりの色度(x、
y)が(0.483、0.314)になるようにスピン
ナーでカラーペースト(ROP−5〜ROP−7)を塗
布し、着色塗膜を得た。
【0036】この様にして得られた着色塗膜のC光源で
の色度、閾波長、425〜475nm規格化平均透過
率、赤色蛍光体としてY23:Euを用いた3波長型バ
ックライトでの色度Y(実施例1〜3、5〜7)、赤色
蛍光体として3.5MgO・0.5MgF2・GeO2
Mnを用いた3波長型バックライトでの色度Y(実施例
4)を測定した。評価に用いたバックライトの色温度を
表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】比較例1〜2 ピグメントレッドPR254 3.15g(70wt
%)とピグメントイエローPY138 1.35g(3
0wt%)およびγ−ブチロラクトン 63.5g、3
−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 21.1g
をガラスビーズ 90gとともに仕込み、ホモジナイザ
ーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビー
ズを濾過し、除去した。このようにして顔料PR254
とPY138からなる分散液6%溶液を得た。
【0039】上記分散液 60.0gにポリマー溶液
(PAA−1) 25.0gをγ−ブチロラクトン 2
2.5gで希釈した溶液を添加混合し、カラーペースト
を得た。
【0040】実施例1〜7と同様の方法で着色塗膜を作
製した。着色塗膜のC光源での色度、、閾波長、425〜4
75nm規格化平均透過率赤色蛍光体としてY23:Euを
用いた3波長型バックライトでの色度、評価に用いたバ
ックライトの色温度を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】実施例1と比較例1の各着色塗膜の透過ス
ペクトルを図3に示す。比較例1の着色塗膜の透過スペ
クトルと比べると、実施例1の着色塗膜の透過スペクト
ルは閾波長が短波長側にシフトし、425nm〜475
nmの平均透過率が480nmから530nmの平均透
過率よりも向上していることがわかる。
【0043】また、実施例1〜7と比較例1〜2の比較
より、3波長型バックライトでの色度(x、y)を同じ
にした場合に実施例の方が比較例より3波長型バックラ
イトでのYが大きいことがわかる。実施例1〜7におい
て作製したカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、
比較例1、2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置
にくらべ、より明るい表示特性を示した。すなわち、本
発明の赤色画素は従来の赤色画素より同じ色純度で視感
透過率が高く、3波長型バックライトの利用効率が高
い。
【0044】実施例8 (感光性アクリルカラーペーストの作成)実施例1で用
いた割合の顔料を5.0g秤量し3−メチル−3−メト
キシブタノール25g中で、ジルコニアビーズを用いて
分散した顔料分散液に、市販のメタクリル酸メチル・メ
タクリル酸共重合体樹脂粉末15.0g、多官能モノマ
ーとしてペンタエリスリトールテトラメタクリレート1
5.0g、光重合開始剤として“イルガキュア”369
7.5gにシクロペンタノン150gを加えた感光性
樹脂溶液(固形分濃度20重量%)32.5gを加え、
カラーフィルタ用カラーペーストを作製した(ROP−
8)。 (着色塗膜の作成と評価)作製したカラーペーストを無
アルカリガラス基板上に3波長型バックライトを通した
ときの仕上がりの色度(x、y)が(0.567、0.
334)になるようにスピンナーでカラーペースト(R
OP−8)を塗布し、その後80℃で15分加熱処理す
ることにより、カラーペースト塗膜を得た。さらにネガ
マスクを介し所定領域を露光し、0.2%ジエチルアミ
ノエタノール水溶液に、非イオン界面活性剤として“エ
マルゲン”A−60(HLB12.8、ポリオキシエチ
レン誘導体))(花王(株)製)を現像液総量に対して
0.1%添加したアルカリ現像液で90秒間揺動しなが
ら浸漬を行い現像し、続いて純水洗浄することにより、
パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基
板を熱風オーブン中200℃で30分保持することによ
り、アクリル系樹脂の硬化を行い、着色パターンを得
た。このようにして得られた画素膜上にITO膜を膜厚
0.1μmとなるようにスパッタリングした。
【0045】この様にして得られた着色塗膜のC光源で
の色度、閾波長、425〜475nm規格化平均透過率、赤色蛍
光体としてY23:Euを用いた3波長型バックライト
での色度(実施例8)Y、、評価に用いたバックライト
の色温度を表1に示す。実施例8で作製した着色塗膜の
色特性は、実施例1と同等であった。
【0046】比較例3 比較例1と同じ顔料組成比で、実施例8と同様の方法で
作製した着色塗膜のC光源での色度、閾波長、425〜
475nm規格化平均透過率、赤色蛍光体としてY
23:Euを用いた3波長型バックライトでの色度、評
価に用いたバックライトの特性を表2に示す。比較例3
で作製した着色塗膜の色特性は、比較例1に等しかっ
た。また実施例8において作製したカラーフィルターを
用いた液晶表示装置は、比較例3のカラーフィルターを
用いた液晶表示装置にくらべ、より明るい表示特性を示
した。
【0047】実施例8と比較例3の比較より、ポリイミ
ド樹脂の場合と同様に感光性アクリル樹脂においても、
本発明の赤色画素は従来の赤色画素より同じ色純度で視
感透過率が高く、3波長型バックライトの利用効率が高
いことがいえる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、バックライトの輝線を
有効利用して、高輝度と広色再現範囲を両立させた赤色
画素を有するカラーフィルターを提供でき、さらに液晶
表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】480nmから530nmでの平均透過率を0
とし、650nmから700nmでの平均透過率を1と
して規格化した透過率と赤色画素スペクトルの閾波長を
説明するための透過スペクトル図。
【図2】従来の赤色画素と本発明の赤色画素のC光源及
び2°視野、XYZ表色系色度図における色度座標
(x、y)図。
【図3】従来の赤色画素と本発明の赤色画素の透過率ス
ペクトルとバックライトスペクトルの図。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA45 BA47 BA48 BB02 BB14 BB44 CA04 CA14 CA19 CA24 2H091 FA02Y FA43Z FB02 FC30 LA03 LA16 LA19 4J043 PA02 QB26 QB31 SA06 SA85 SB02 TA14 TA22 TB01 UA131 UA132 ZB23 ZB25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透過率の閾波長が550nm以上575n
    m以下であることを特徴とする赤色画素を含むカラーフ
    ィルター。
  2. 【請求項2】赤色画素の425nm〜475nmでの規
    格化された平均透過率が3%以上45%以下であること
    を特徴とする請求項1記載のカラーフィルター。
  3. 【請求項3】C光源及び2°視野の条件において、XY
    Z表色系色度図における色度座標(x、y)が0.53
    ≦x≦0.65かつ0.35≦y≦0.4、または0.
    45≦x≦0.53かつ0.33≦y≦0.38の各式
    を満たすことを特徴とするカラーフィルター。
  4. 【請求項4】赤色画素が少なくとも色素、樹脂からな
    り、該色素として少なくともピグメントレッドPR20
    9、ピグメントレッドPR242、ピグメントオレンジ
    PO38、ピグメントイエローPY138のいずれか2
    種を含有していることを特徴とする請求項1〜3いずれ
    かに記載のカラーフィルター。
  5. 【請求項5】赤色画素が少なくとも色素、樹脂からな
    り、該色素としてピグメントレッドPR209とピグメ
    ントオレンジPO38、またはピグメントレッドPR2
    42とピグメントオレンジPO38、またはピグメント
    レッドPR242とピグメントイエローPY138を組
    み合わせていることを特徴とする請求項4記載のカラー
    フィルター。
  6. 【請求項6】樹脂がポリイミド樹脂であることを特徴と
    する請求項4または5記載のカラーフィルター。
  7. 【請求項7】請求項1〜6いずれかに記載のカラーフィ
    ルターを使用していることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 【請求項8】3波長型光源の蛍光体として、3.5 M
    gO・0.5MgF2・GeO2:Mnを含んでいること
    を特徴とするバックライト光源を用いた請求項7記載の
    液晶表示装置。
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