JP6818766B2 - 無効電力制御装置、及び無効電力制御方法 - Google Patents

無効電力制御装置、及び無効電力制御方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、無効電力制御装置、及び無効電力制御方法に関する。
電力系統(商用系統)に接続して無効電力を制御する無効電力制御装置が知られている。無効電力制御装置には、有効電力指令値と無効電力指令値とを協調して制御して、その合成出力が電力変換装置の定格容量を超えないように調整するものがある。しかしながら、電力変換装置からの合成出力がその定格容量を超えないように調整していても、電力系統側のインピーダンスの変動などを受けて電力変換装置の出力端電圧が変動し、電圧が許容範囲内に抑制しきれないことがある。
日本国特公昭63−043975号公報 日本国特開平9−201072号公報
本発明が解決しようとする課題は、電力変換装置の運転の安定性を高めることができる無効電力制御装置を提供することである。
実施形態の一態様の無効電力制御装置は、制限値導出部と、指令値調整部と、を持つ。制限値導出部は、1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力出力の制限値を、電圧検出部によって検出された電圧に基づいて導出する。指令値調整部は、前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する。
第1の実施形態に係る無効電力制御装置の構成図。 実施形態における制御器の無効電力出力調整機能のブロック図。 実施形態に係る無効電力制御装置の構成図。 第2の実施形態における制御器の無効電力出力調整機能のブロック図。 第3の実施形態に係る無効電力制御装置の構成図。 実施形態における制御器の無効電力出力調整機能のブロック図。 実施形態における系統接続点の電圧の推定値を導出する処理の手順を示すフローチャート。 実施形態における上限値である制限値を導出する処理を示すフローチャート。 実施形態における下限値である制限値を導出する処理を示すフローチャート。 第4の実施形態に係る無効電力制御装置の構成図。 実施形態における制御器の無効電力出力調整機能のブロック図。 実施形態の電圧制御の結果の一例を示す図。 比較例の電圧制御の結果の一例を示す図。
以下、実施形態の無効電力制御装置、及び無効電力制御方法を、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの構成の重複する説明は省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態に係る無効電力制御装置1の構成図である。
無効電力制御装置1は、発電所により発電された電力を需要家に供給するための商用系統2に、系統接続点5において接続されている。無効電力制御装置1は、通信回線NW1を介して接続される外部制御装置3からの指令値に基づいて無効電力を生成し、その無効電力を無効電力制御装置1内の構内系統10に供給する。例えば、外部制御装置3からの指令値は、商用系統2の状態、または、その状態の周期的な変化に基づきスケジュール的に決定されたものである。無効電力制御装置1は、外部制御装置3からの指令値に従い、さらにその指令値により制御しきれない商用系統2のインピーダンスや電圧の変化等に応じて無効電力を調整する。以下、その無効電力の調整について説明する。
図1に示す無効電力制御装置1は、構内系統10と、PCS20−1,20−2,20−3,20−4と、制御器30とを備える。PCS20−1,20−2,20−3,20−4を纏めて示す場合には、PCS20ということがある。
構内系統10は、連系先の商用系統2と、商用系統2に連系するPCS20との間に設けられ、商用系統2とPCS20とを接続する。構内系統10は、商用系統2からPCS20までの間に、複数の電圧階級に対応する母線と、異なる電圧階級の母線間に接続される複数の変圧器とを有する。例えば、構内系統10は、複数の変圧器として、変圧器11−1,11−2、変圧器12−1,12−2,12−3,12−4を有する。構内系統10は、異なる電圧階級の母線として、母線16、母線17−1,17−2、構内配線18−1,18−2,18−3,18−4、母線19−1,19−2,19−3,19−4を有する。以下、母線17−1,17−2を纏めて示す場合に母線17と呼び、構内配線18−1,18−2,18−3,18−4を纏めて示す場合に構内配線18と呼び、母線19−1,19−2,19−3,19−4を纏めて示す場合に母線19と呼ぶ。例えば、実施形態の以下の説明では、母線16の電圧階級が66kV(キロボルト)であり、母線17、構内配線18の電圧階級が6.6kVであり、母線19の電圧階級が300V(ボルト)であるとする。
変圧器11−1,11−2は、母線16にその1次側がそれぞれ接続されており、例えば、商用系統2の公称電圧(66kV)を母線17の公称電圧(6.6kV)にそれぞれ降圧(変換)する。また、変圧器11は、母線17の公称電圧を商用系統2の公称電圧に昇圧(変換)する。
例えば、変圧器11−1の2次側は、母線17−1に接続される。母線17−1は、構内配線18−1と構内配線18−2に分岐している。変圧器12−1は、構内配線18−1にその1次側が接続されており、例えば、構内配線18の公称電圧(6.6kV)を母線19の公称電圧(300V)に変換する。同じく、変圧器12−1の2次側は、母線19−1を経てPCS20−1の出力端に接続される。変圧器12−2は、構内配線18−2にその1次側が接続されており、例えば、6.6kVを300Vに変換する。変圧器12−2の2次側は、母線19−2を経てPCS20−2の出力端に接続される。
また、変圧器11−2の2次側は、母線17−2に接続される。母線17−2は、構内配線18−3と構内配線18−4に分岐している。変圧器12−3は、構内配線18−3にその1次側が接続されており、2次側が母線19−3を経てPCS20−3の出力端に接続される。変圧器12−4は、構内配線18−4にその1次側が接続されており、2次側が母線19−4を経てPCS20−4の出力端に接続される。
なお、図1に示す構内配線18−1は、その線路(配線)の特性を集中定数による等価回路(π型モデル)で表記したものである。構内配線18−2,18−3,18−4についても、これと同様である。
無効電力制御装置1の構内系統10は、66kVの電圧階級で商用系統2に接続しており、PCS20の出力端までの間に66kV,6.6kV,300Vの3つの電圧階級の母線が存在している事例の一例である。構内系統10において系統接続点5とPCS20の出力端の間には、それぞれ電圧階級の異なる複数(2台)の変圧器が介在する形となっている。
本実施形態の構内系統10は、さらに、電圧計測用変圧器13−1、13−2、13−3、13−4を備える。電圧計測用変圧器13−1は、母線19−1に接続されており、母線19−1における測定点MP19−1の電圧を検出する。電圧計測用変圧器13−2は、母線19−2に接続されており、母線19−2における測定点MP19−2の電圧を検出する。電圧計測用変圧器13−3は、母線19−3に接続されており、母線19−3における測定点MP19−3の電圧を検出する。電圧計測用変圧器13−4は、母線19−4に接続されており、母線19−4における測定点MP19−4の電圧を検出する。電圧計測用変圧器13−1、13−2、13−3、13−4を纏めて示す場合には、電圧計測用変圧器13という。測定点MP19−1、MP19−2、MP19−3、MP19−4を纏めて示す場合には、測定点MP19(第1地点)という。
制御器30は、電圧計測用変圧器13によってそれぞれ計測された母線19の電圧に基づいて無効電力出力を調整して、無効電力出力の指令値を、通信回線NW2を介して各PCS20にそれぞれ通知する。各PCS20は、制御器30から通知される無効電力出力の指令値に従い、所望の無効電力をそれぞれ生成して出力する。制御器30は、各PCS20が出力している無効電力量を、通信回線NW2を介して収集してもよい。
図2は、実施形態における制御器30の無効電力出力調整機能のブロック図を示す。制御器30は、無効電力制御部31と、配分制御部34とを備える。
無効電力制御部31は、検出値選択部310と、制限値導出部320と、指令値調整部330とを備える。
検出値選択部310は、複数の電圧計測用変圧器13に接続される。この図2では便宜上、電圧計測用変圧器13からの信号線を2本のみ表記しているが、実際には母線19に夫々設置された電圧計測用変圧器13から、母線19の電圧計測値の信号が検出値選択部310にそれぞれ取り込まれるものとする。
例えば、検出値選択部310は、高電圧選択部311と、低電圧選択部312と、を備える。高電圧選択部311は、電圧計測用変圧器13(電圧検出部)によってそれぞれ検出された電圧から、例えば、最も高い電圧を所望の電圧として選択する。低電圧選択部312は、電圧計測用変圧器13(電圧検出部)によってそれぞれ検出された電圧から、例えば、最も低い電圧を所望の電圧として選択する。このように、検出値選択部310は、予め定められた選択規則に従い、電圧計測用変圧器13(電圧検出部)によってそれぞれ検出された電圧から所望の電圧を選択する。
制限値導出部320は、上限値導出部321と、下限値導出部322とを備える。上限値導出部321は、高電圧選択部311が選択した所望の電圧から、PCS20が出力する無効電力出力の上限値(以下、無効電力出力上限値RPUL−1という。)を導出する。下限値導出部322は、低電圧選択部312が選択した所望の電圧から、PCS20が出力する無効電力出力の下限値(以下、無効電力出力下限値RPLL−1という。)を導出する。上記の無効電力出力上限値RPUL−1と無効電力出力下限値RPLL−1は、無効電力出力の制限値の一例であるが、無効電力出力の制限値の導出方法はこれに限るものとはしない。
つまり、制限値導出部320は、PCS20に出力させる無効電力出力の制限値を、電圧計測用変圧器13によって検出された電圧に基づいて導出する。例えば、制限値導出部320が導出する無効電力出力の制限値は、1又は複数のPCS20の出力端の電圧範囲の上限値と下限値の何れか又は両方であってもよく、それらを含むものであってもよい。
例えば、制限値導出部320は、電圧計測用変圧器13から取得した電圧値とPCS20の出力端における電圧の許容範囲の限界値との差分に基づいて制限値を導出する。例えば、PCS20の出力端における電圧の許容範囲の限界値は、1又は複数のPCS20の出力端における電圧として、電圧計測用変圧器13によって検出された電圧に基づいて決定される値をとる。その値は、PCS20の出力端における電圧の許容範囲の限界を特徴づけるものとして決定される。
指令値調整部330は、制限値導出部320により導出された制限値に基づいて、PCS20に対する無効電力指令値を調整して、PCS20の出力端の電圧が許容範囲内に収まるように無効電力指令値の値を抑制する。
配分制御部34は、予め定められた配分規則に従い、指令値調整部330により調整されたPCS20に対する無効電力指令値を、PCS20にそれぞれ配分する。配分制御部34は、配分した無効電力指令値をPCS20にそれぞれ通知する。なお、上記の配分規則については適宜選択してよい。
次に、無効電力制御装置1の作用について説明する。
無効電力制御装置1の制御器30は、外部制御装置3から通信回線NW1を介して無効電力指令値を受信する。制御器30は、指令値に合わせて無効電力を出力するようにPCS20を制御する。制御器30における配分制御部34は、無効電力制御装置1を構成するPCS20のそれぞれが出力すべき無効電力の指令値(無効電力指令値)を導出しPCS20に送信する。この配分制御部34の配分方法としては様々な手法が考えられるが、もっとも単純な場合としては各PCS20に均等に無効電力指令値を割り振る方法がある。
PCS20が遅れまたは進みの無効電力を出力すると、母線17−1及び母線17−2の電圧と母線19の電圧が、電流の無効電力成分(無効電流)と、各変圧器及び構内配線18のインピーダンスとの相互作用により変動する。
電圧計測用変圧器13は、母線19における測定点MP19の電圧をそれぞれ計測する。検出値選択部310は、その測定点MP19の電圧の値を、電圧計測用変圧器13から取得する。例えば、検出値選択部310は、複数の測定点MP19において計測された母線19の電圧のうち、無効電力上限値に関しては電圧の最高値を、無効電力下限値に関しては電圧の最低値を選択する。検出値選択部310は、選択した値を、上限値導出部321及び下限値導出部322にそれぞれ送信する。
上限値導出部321は、検出値選択部310から取得した電圧値が電圧の許容範囲の上限値を超える場合には、無効電力上限値を現在の値から下げるように制御する。この上限値導出部321による無効電力出力を調整するための制御は、測定点MP19の電圧の計測値に基づいたフィードバック制御と見なせる。上限値導出部321は、測定点MP19の電圧の検出値と、その電圧の上限値の差分を入力とするPI(Proportional-Integral)制御などを実施して無効電力上限値RPUL−1を導出してもよい。例えば、無効電力上限値RPUL−1は、1又は複数のPCS20の出力端における無効電力の許容範囲の上限値である。
以上は無効電力上限値に係る演算について説明であるが、無効電力下限値RPLL−1についても、下限値導出部322による作用は上限値導出部321の場合と同様となる。例えば、無効電力下限値RPLL−1は、1又は複数のPCS20の出力端における無効電力の許容範囲の下限値である。
指令値調整部330は、無効電力の指令値が無効電力上限値RPUL−1と無効電力下限値RPLL−1の間に収まるように、無効電力指令値に抑制をかける。
配分制御部34は、指令値調整部330において抑制の掛けられた制限後無効電力指令値を、各PCS20に配分する。
上記の無効電力制御装置1のような無効電力制御装置が無効電力を出力している場合、電流の無効電力成分と変圧器及び構内配線18のインピーダンスとの相互作用により母線19の電圧が変動することがある。例えば、その要因として系統接続点5の電圧が商用系統側の要因で変動した場合などが挙げられる。
比較例の無効電力制御装置では、上記のような要因により母線19の電圧変動が生じると、PCS20の出力端電圧の許容範囲(許容電圧範囲)を逸脱してしまう恐れがある。例えば、PCS20が不図示の過電圧リレー(過電圧継電器)或いは不足電圧リレー(不足電圧継電器)を有していることがある。この場合、PCS20の過電圧リレー或いは不足電圧リレーは、母線19の電圧がPCS20の許容電圧範囲を逸脱したことを検出して動作することにより、PCS20を解列させることがある。このような状況が生じると、比較例の無効電力制御装置では、その運転の継続が困難となる。
これに対し、実施形態の無効電力制御装置1によれば、1又は複数のPCS20が出力する無効電力出力の制限値を、電圧計測用変圧器13によって検出された電圧に基づいて導出し、1又は複数のPCS20に対する無効電力指令値を、制限値導出部320により導出された無効電力出力の制限値に基づいて調整することにより、PCS20の出力端電圧の変動を、PCS20の許容電圧範囲内に抑制できる。これにより、電力変換装置の運転の安定性を高める。
なお、このようなPCS20の出力端電圧の制御方法であれば、PCS20の出力端電圧を動的に制御するのではなく、その制限値を調整することにより、外部制御装置3からの制御とは独立して、間接的にPCS20の出力端に過電圧が生じることを抑制することができる。これにより、無効電力制御装置1は、母線19の電圧が、PCS20の許容電圧範囲から逸脱することを抑制できる。
なお、指令値調整部330は、外部制御装置3から受け付けた無効電力指令値が、前記制限値導出部により導出された制限値に基づき規定される前記無効電力出力の許容範囲内から外れる場合には、前記許容範囲内に前記無効電力指令値を制限してもよい。これにより、無効電力制御装置1は、外部制御装置3から受け付けた無効電力指令値が、無効電力出力の許容範囲内から外れる場合であっても、出力する無効電力指令値を許容範囲内に制限することができる。
なお、制限値導出部320が導出する無効電力出力の制限値には、前記1又は複数の電力変換装置の出力端における電圧の許容範囲の上限値と下限値の何れかが含まれる。つまり、無効電力制御装置1は、制限値導出部320が導出する電力変換装置の出力端における電圧の許容範囲を、上限値と下限値の何れか一方又は両方にしてもよい。
なお、制限値導出部320は、電圧計測用変圧器13から取得した電圧値と、1又は複数のPCS20の出力端における電圧の許容範囲の限界値との差分に基づいて上記の制限値を導出してもよい。例えば、上記の差分の大きさが予め定められた範囲にある場合に、制限値を導出することにより、無効電力制御装置1は、PCS20の出力端に過電圧が生じることを抑制することができる。
なお、制限値導出部320は、無効電力制御装置1の内部の母線16、17、構内配線18又は無効電力制御装置1の出力端における測定点(第1地点)の電圧の許容値に基づいて、1又は複数のPCS20が出力する無効電力出力の制限値を導出してもよい。これにより、無効電力制御装置1は、第1地点の電圧の変動を容易に検出し、それに基づいて無効電力の出力を調整することができる。測定点(第1地点)の電圧の許容値とは、実際に電圧を測定する地点における電圧の変動が許容される範囲を規定する電圧値のことである。無効電力出力の許容範囲を電圧値で規定する場合には、無効電力出力の許容範囲の限界値は、測定点(第1地点)における電圧の許容範囲の限界値に一致する。なお、測定点MP19は、「第1地点」の一例であり、「第1地点」は、測定点MP19に限定されない。
また、実施形態によれば、制御器30は、上記の各部により実現する無効電力出力調整機能を持つことで、母線19の電圧が過度に変化した場合には、当該電圧が許容範囲内に収まるように、PCS20に送信される無効電力指令値が適切に抑制される。これにより、母線19の電圧は電圧上限値以内に留まり、無効電力制御装置1の継続的な運転が可能となる。
本実施形態によれば、無効電力制御装置1内の変圧器11、変圧器12、構内配線18などのインピーダンスをはじめとする装置固有のパラメータに依存することなく母線19の電圧をフィードバック(帰還)する。無効電力制御装置1は、これによって無効電力出力の制限値を調整するため、無効電力制御装置1内の装置固有のパラメータにばらつきなどが存在する場合でも確実に母線19などの電圧の変動を許容範囲内に抑えることが可能となる。
例えば、上記の結果は、制御器30の処理により得ることができる。既に構成されている構内配線18を構成する変圧器11、変圧器12、各母線のインピーダンスを低減するためのハードウェアの対策を行うことなく、制御器30の処理というソフトウェアの対策により、母線19の電圧逸脱と無効電力制御装置1の運転停止を回避することが可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態の無効電力制御装置1Aは、第1の実施形態の無効電力制御装置1と対比すると、電圧計測用変圧器13が無く、これに代え、電圧計測用変圧器15を有する点が異なる。
図3は、実施形態に係る無効電力制御装置1Aの構成図である。
無効電力制御装置1Aは、構内系統10Aと、PCS20−1,20−2,20−3,20−4と、制御器30Aとを備える。
本実施形態の構内系統10Aは、変圧器11,12、母線16,17,18,19、及び、電圧計測用変圧器15を備える。電圧計測用変圧器15は、母線16に接続されており、母線16における測定点MP16(第1地点)の電圧を検出する。母線16における測定点MP16の電圧は、系統接続点5の電圧に相当する。なお、測定点MP16は、「第1地点」の一例であり、「第1地点」はMP16に限定されない。
制御器30Aは、電圧計測用変圧器15によって計測された母線16の電圧に基づいて、下記する方法で無効電力出力を調整して、無効電力出力の指令値を各PCS20にそれぞれ通知する。
図4は、実施形態における制御器30Aの無効電力出力調整機能のブロック図である。制御器30Aは、無効電力制御部31Aと、配分制御部34と、無効電力出力値保持部35とを備える。
無効電力出力値保持部35は、PCS20が出力する無効電力の出力値を保持する。例えば、無効電力出力値保持部35が保持する出力値は、PCS20から定期的に通知されたものであってもよい。
無効電力制御部31Aは、制限値導出部320Aと、指令値調整部330とを備える。
制限値導出部320Aは、上限値導出部323と、下限値導出部324とを備える。上限値導出部323は、電圧計測用変圧器15が検出した電圧から、PCS20が出力する無効電力出力の上限値を導出する。下限値導出部324は、電圧計測用変圧器15が検出した電圧から、PCS20が出力する無効電力出力の下限値を導出する。
つまり、制限値導出部320Aは、PCS20が出力する無効電力出力の制限値を、電圧計測用変圧器15によって検出された電圧に基づいて導出する。例えば、制限値導出部320Aが導出する無効電力出力の制限値は、1又は複数のPCS20の出力端における電圧の許容範囲の上限値と下限値の何れか又は両方であってもよい。例えば、制限値導出部320Aは、電圧計測用変圧器15から取得した電圧値と、測定点MP16における電圧の許容範囲の限界値との差分に基づいて、測定点MP16における無効電力出力の制限値を導出してもよい。例えば、測定点MP16における電圧の許容範囲の限界値は、系統接続点5における電圧として、電圧計測用変圧器15によって検出された電圧に基づいて決定される値をとる。その値は、系統接続点5における電圧の許容範囲の限界を特徴づけるものとして決定される。なお、PCS20の出力端は、「第2地点」の一例であり、「第2地点」は、PCS20の出力端に限定されない。
指令値調整部330は、制限値導出部320Aにより導出された制限値に基づいて、PCS20に対する無効電力指令値を調整する。
次に、無効電力制御装置1Aの作用について説明する。
上限値導出部323は、現在の無効電力出力値と電圧計測用変圧器15から取得した電圧値から、許容される無効電力上限値をフィードフォワード的に導出する。上限値導出部323により導出された無効電力上限値を無効電力上限値RPUL−2と呼ぶ。上限値導出部323は、無効電力上限値RPUL−2を導出する際に、無効電力制御装置1A内の変圧器11、変圧器12及び構内配線18のインピーダンスなどに基づいた装置固有のパラメータを用いる。例えば、上限値導出部323は、現在の無効電力出力値から変圧器11、変圧器12及び構内配線18を流れる電流の無効電力成分を導出し、変圧器11、変圧器12及び構内配線18での電圧降下を導出して、その電圧降下分を系統接続点5の電圧から引いた結果から無効電力上限値RPUL−2を導出してもよい。
以上は無効電力上限値に係る演算について説明であるが、無効電力下限値についても、下限値導出部324による作用は上限値の場合と同様となる。無効電力上限値と同様に、下限値導出部324により導出された無効電力下限値を無効電力下限値RPLL−2と呼ぶ。
指令値調整部330は、無効電力の指令値が無効電力上限値RPUL−2と無効電力下限値RPLL−2の間に収まるよう無効電力指令値を調整して、PCS20に対する無効電力指令値を抑制する。
前述の第1の実施形態では、無効電力制御装置1内の母線の電圧を計測した後にフィードバック的にPCS20に送信する無効電力指令値を抑制する事例を紹介したが、フィードバック制御の遅れに起因した電圧のオーバーシュート或いはアンダーシュートが発生することがある。
これに対し、本実施形態における上限値導出部323及び下限値導出部324は、無効電力出力の制限値を、フィードフォワード的な制御で調整する。
上記の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することの他に、無効電力制御装置1Aの系統接続点5の電圧を直接検出して、それに基づいてフィードフォワード的に制御することにより、無効電力出力量が急峻に変化した場合でも、母線電圧の変動を軽減できる。つまり、無効電力制御装置1Aは、制御の遅れに起因する電圧のオーバーシュート或いはアンダーシュートを生じさせることなく母線の電圧を調整することができる。
なお、図3に示したように、本実施形態では、PCS20が直接接続する母線19ではなく、母線16の電圧を測定している。母線16の電圧に基づいて制御する場合でも、母線16の電圧上下限値に適切な余裕度を持たせることで、母線19の許容電圧範囲を満足させることが可能となる。これにより、母線19の全てに電圧計測用変圧器13を設置する場合の電圧計測用変圧器13の数に比べて、電圧計測用変圧器15の数を削減することが可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。本実施形態の無効電力制御装置1Bは、第1の実施形態の無効電力制御装置1と対比すると、制御器30が系統接続点5(第2地点)の電圧を推定する処理が含まれる点が異なる。
図5は、実施形態に係る無効電力制御装置1Bの構成図である。
無効電力制御装置1Bは、構内系統10と、PCS20−1,20−2,20−3,20−4と、制御器30Bとを備える。
制御器30Bは、電圧計測用変圧器13によってそれぞれ計測された母線19(測定点MP19、第1地点)の電圧に基づいて系統接続点5の電圧を推定して、系統接続点5の電圧の推定値に基づいて無効電力出力の指令値を生成する。制御器30Bは、無効電力出力の指令値を、通信回線NW2を介して各PCS20にそれぞれ通知する。
図6は、実施形態における制御器30Bの無効電力出力調整機能のブロック図である。制御器30Bは、無効電力制御部31Bと、配分制御部34とを備える。
無効電力制御部31Bは、検出値選択部310と、制限値導出部320Bと、指令値調整部330と、系統接続点電圧導出部340とを備える。
系統接続点電圧導出部340は、検出値選択部310が選択した電圧に基づいて、例えば、系統接続点5(第2地点)の電圧の推定値を導出する。系統接続点5の電圧の推定値を導出する処理の詳細は後述する。
制限値導出部320Bは、上限値導出部323Bと、下限値導出部324Bとを備える。上限値導出部323Bは、系統接続点電圧導出部340が導出した系統接続点5の電圧の推定値から、PCS20が出力する無効電力出力の上限値を導出する。下限値導出部324Bは、系統接続点電圧導出部340が導出した系統接続点5の電圧の推定値から、PCS20が出力する無効電力出力の下限値を導出する。
つまり、制限値導出部320Bは、PCS20が出力する無効電力出力の制限値を、系統接続点電圧導出部340が導出した系統接続点5の電圧の推定値に基づいて導出する。例えば、制限値導出部320Bが導出する無効電力出力の制限値は、1又は複数のPCS20の出力端が許容できる電圧範囲の上限値と下限値の何れか又は両方であってもよい。
また、例えば、制限値導出部320Bは、系統接続点電圧導出部340が導出した系統接続点5の電圧の推定値と、測定点MP16における電圧の許容範囲の限界値との差分に基づいて、測定点MP16における無効電力出力の限界値を導出してもよい。例えば、測定点MP16における電圧の許容範囲の限界値は、系統接続点5における電圧として、系統接続点電圧導出部340が導出した系統接続点5の電圧の推定値に基づいて決定される値をとる。その値は、系統接続点5における電圧の許容範囲の限界を特徴づけるものとして決定される。
指令値調整部330は、制限値導出部320Bにより導出された制限値に基づいて、PCS20に対する無効電力指令値を調整する。
次に、系統接続点5の電圧の推定値を導出する処理について説明する。
図7は、実施形態における系統接続点5の電圧の推定値を導出する処理の手順を示すフローチャートである。
まず、系統接続点電圧導出部340は、母線上の測定点MPにおける電圧(母線電圧Vm(i))の計測値を取得する(S11)。例えば、本実施形態の母線は、PCS20が接続されている母線19である。なお、iは、各母線を識別する値をとる。
系統接続点電圧導出部340は、取得した母線電圧Vm(i)に基づいて、上位の母線における所望の地点の電圧Vh(i)を式(1)に従い導出する(S12)。例えば、上位の母線における所望の地点は、系統接続点5であってもよく、系統接続点5からPCS20の出力端までの間に定めた地点であってもよい。
Vh(i)=(1+a)Vm(i)+b×Qpcs(i)/Vm(i) ・・・(1)
上記の式(1)において、Vm(i)がi番目の母線19の測定点MP19の母線電圧であり、Qpcs(i)が、i番目の母線19に対応するPCS20の無効電力出力の大きさであり、aとbが、無効電力制御装置1Bに固有のパラメータ(係数)である。例えば、aは、最寄りの変圧器12等の変圧比に対応する値に対応する値をとる。その値は、絶対値が1以下の0近傍の値である。また、bは、母線上の測定点MPと、電圧Vh(i)を導出する所望の地点までのインピーダンス値に対応する値をとる。bをインピーダンス値にした場合、式(1)の第2項は、無効電力による電圧変動分になる。なお、無効電力Qは、配線末端(母線19)の電圧を上げる方向を正とする。
次に、系統接続点電圧導出部340は、iの値に1を加算して、iの値を更新する(S13)。系統接続点電圧導出部340は、iの値が閾値(N)未満であるか否かを判定する(S14)。
iの値が閾値(N)未満である場合(S14:Yes)、系統接続点電圧導出部340は、S11からの処理を繰り返す。iの値が閾値(N)以上である場合(S14:No)、系統接続点電圧導出部340は、S12においてそれぞれ導出された電圧Vh(i)に基づいて制限値Vh_fixを導出する(S15)。
次に、系統接続点電圧導出部340は、導出した制限値に基づいて、系統接続点5の電圧Vsの推定値を、例えば、式(2)に従い導出する(S16)。
Vs=(1+c)×(Vh_fix)+d×Qtot/(Vh_fix) ・・・(2)
上記の式(2)において、Vh_fixがS15において導出された制限値であり、Qtotが、PCS20が出力する無効電力の総量であり、cとdは、無効電力制御装置1Bに固有のパラメータ(係数)である。
以上の処理により、系統接続点電圧導出部340は、系統接続点5の電圧の推定値を導出する。
図8は、実施形における上限値である制限値Vh_fixを導出する処理を示すフローチャートである。系統接続点電圧導出部340は、母線電圧Vm(i)に基づき導出された電圧Vh(i)の導出結果に基づいて、式(3)に従い制限値Vh_fixを導出する。
Vh_fix=Max(Vh(i)) ・・・(3)
例えば、上記の式(3)に示すように、系統接続点電圧導出部340は、母線電圧Vm(i)の最大値を導出し、その値を制限値Vh_fixとして決定する。
図9は、実施形における下限値である制限値Vh_fixを導出する処理を示すフローチャートである。系統接続点電圧導出部340は、母線電圧Vm(i)に基づき導出された電圧Vh(i)の導出結果に基づいて、式(4)に従い制限値Vh_fixを導出する。
Vh_fix=Min(Vh(i)) ・・・(4)
例えば、上記の式(4)に示すように、例えば、系統接続点電圧導出部340は、母線電圧Vm(i)の最小値を導出し、その値を制限値Vh_fixとして決定する。
次に、無効電力制御装置1Bの作用について説明する。
系統接続点電圧導出部340は、現在の無効電力出力値と母線19の電圧の値から系統接続点5の電圧を導出(推定)して、その電圧値を、上限値導出部323Bと、下限値導出部324Bとに送信する。図7に示した推定処理では、電流の無効電力成分と経路のインピーダンスに基づいて電圧降下を算出し、母線19の電圧計測値と電圧降下との線形和で上位の母線電圧を導出する。例えば、系統接続点電圧導出部340は、電流の無効電力成分を、PCS20の無効電力出力値を母線19の電圧で除して導出する。系統接続点電圧導出部340は、このような処理により、上位の母線電圧が推定できるものと仮定して系統接続点5の電圧を推定する。
実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することの他に、電圧計測用変圧器15によって系統接続点5の電圧を測定することなく、その電圧を推定することにより、推定値としての系統接続点5の電圧に基づいて制御することを可能にした。これにより、無効電力制御装置1Bは、母線19の電圧の変動を軽減できる。
なお、系統接続点5の電圧は、一般的に高い電圧階級が用いられるため、この点の計測用変圧器15の個数を削減できることで、設備のメンテナンス軽減の面においても大きな効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について説明する。本実施形態の無効電力制御装置1Cは、第1の実施形態の無効電力制御装置1等とは異なり電圧計測用変圧器13を備えていない。無効電力制御装置1Cは、第2の実施形態の無効電力制御装置1Bとは異なり電圧計測用変圧器15を備えていない。無効電力制御装置1Cは、電圧計測用変圧器14を備える。
図10は、実施形態に係る無効電力制御装置1Cの構成図である。
無効電力制御装置1Cは、構内系統10Cと、PCS20−1,20−2,20−3,20−4と、制御器30Cとを備える。
本実施形態の構内系統10Cは、変圧器11,12、母線16,17,18,19、及び、電圧計測用変圧器14−1、14−2を備える。電圧計測用変圧器14−1は、母線17−1に接続されており、母線17−1における測定点MP17−1(第1地点)の電圧を検出する。電圧計測用変圧器14−2は、母線17−2に接続されており、母線17−2における測定点MP17−2(第1地点)の電圧を検出する。電圧計測用変圧器14−1と電圧計測用変圧器14−2を纏めて示す場合には、電圧計測用変圧器14という。
制御器30Cは、電圧計測用変圧器14によって計測された母線17の電圧に基づいて無効電力出力を調整して、無効電力出力の指令値を各PCS20にそれぞれ通知する。
図11は、実施形態における制御器30Cの無効電力出力調整機能のブロック図である。制御器30Cは、無効電力制御部31Cと、配分制御部34とを備える。
無効電力制御部31Cは、検出値選択部310Cと、制限値導出部320Cと、指令値調整部330とを備える。
検出値選択部310Cは、複数の電圧計測用変圧器14に接続される。この図11では便宜上、電圧計測用変圧器14からの信号線を2本のみ表記しているが、実際には母線17に夫々設置された電圧計測用変圧器14から、母線17の電圧計測値の信号が検出値選択部310Cにそれぞれ取り込まれるものとする。
例えば、検出値選択部310Cは、高電圧選択部311Cと、低電圧選択部312Cと、を備える。高電圧選択部311Cは、電圧計測用変圧器14(電圧検出部)によってそれぞれ検出された電圧から、例えば、最も高い電圧を所望の電圧として選択する。低電圧選択部312Cは、電圧計測用変圧器14(電圧検出部)によってそれぞれ検出された電圧から、例えば、最も低い電圧を所望の電圧として選択する。
このように、検出値選択部310Cは、予め定められた選択規則に従い、電圧計測用変圧器14(電圧検出部)によってそれぞれ検出された電圧から所望の電圧を選択する。
制限値導出部320Cは、上限値導出部321Cと、下限値導出部322Cと、上限値導出部323と、下限値導出部324と、系統接続点電圧導出部341、342と、上限値合成部325と、下限値合成部326とを備える。
まず、上限値側の処理について説明する。
上限値導出部321Cは、高電圧選択部311Cが選択した所望の電圧から、PCS20Cが出力する無効電力出力の第1の上限値を導出する。系統接続点電圧導出部341は、高電圧選択部311Cが選択した電圧に基づいて、系統接続点5の電圧の上限値側の推定値を導出する。系統接続点電圧導出部341の演算は、前述の系統接続点電圧導出部340の演算に準ずる。上限値導出部323Cは、系統接続点電圧導出部341が導出した系統接続点5の電圧の推定値から、PCS20が出力する無効電力出力の第2の上限値を導出する。
上限値合成部325は、PCS20が出力する無効電力出力の上限値として、上限値導出部321Cにより導出された第1の上限値と、上限値導出部323Cにより導出された第2の上限値とに基づいて、PCS20が出力する無効電力出力の上限値(無効電力合成上限値RPUL)を導出する。
例えば、上限値合成部325は、上限値導出部321Cにより導出された無効電力上限値RPUL−1(第1の上限値)と、上限値導出部323Cにより導出された無効電力上限値RPUL−2(第2の上限値)より高い方の上限値を採用するという、合成処理をしてもよい。
下限値側の処理は、上限値側の処理と同様である。
下限値導出部322Cは、低電圧選択部312Cが選択した所望の電圧から、PCS20が出力する無効電力出力の下限値を導出する。系統接続点電圧導出部342は、低電圧選択部312Cが選択した電圧に基づいて、系統接続点5の電圧の下限値側の推定値を導出する。系統接続点電圧導出部342Cの演算は、前述の系統接続点電圧導出部340の演算に準ずる。
下限値導出部324Cは、系統接続点電圧導出部341が導出した系統接続点5の電圧の推定値から、PCS20が出力する無効電力出力の第2の下限値を導出する。
下限値合成部326は、PCS20が出力する無効電力出力の下限値として、下限値導出部322Cにより導出された第1の下限値と、下限値導出部324Cにより導出された第2の下限値とに基づいて、PCS20が出力する無効電力出力の下限値(無効電力合成下限値RPLL)を導出する。
例えば、下限値合成部326は、下限値導出部322Cにより導出された無効電力下限値RPLL−1(第1の下限値)と、下限値導出部324Cにより導出された無効電力下限値RPLL−2(第2の下限値)より低い方の下限値を採用するという、合成処理をしてもよい。
指令値調整部330は、制限値導出部320Cにより導出された制限値に基づいて、PCS20に対する無効電力指令値を調整する。
次に、無効電力制御装置1Cの作用について説明する。
上限値合成部325は、前述の無効電力上限値RPUL−1及び無効電力上限値RPUL−2から最終的な無効電力上限値(無効電力合成上限値RPUL)を導出する。例えば、本実施形態では、無効電力上限値RPUL−1と無効電力上限値RPUL−2の絶対値の低値優先を用いる。
なお、上限値合成部325は、上記の第1の上限値と第2の上限値との平均値又は加重平均値を合成処理により導出してもよい。
以上は無効電力上限値に係る演算についての説明であるが、無効電力下限値についても下限値合成部326の作用は上限値の場合と同様となる。
指令値調整部330は、無効電力の指令値が無効電力合成上限値と無効電力合成下限値の間に収まるよう、無効電力指令値に抑制をかける。
ここで、本実施形態の比較例を例示する。
本実施形態の第1の比較例として、無効電力上限値の制御に関して、上限値導出部323Cを設けずに上限値導出部321Cのみで構成する場合を例示する。この第1の比較例において、制御遅れによる電圧のオーバーシュートが発生するという問題がある。
本実施形態の第2の比較例として、上限値導出部321Cを設けずに上限値導出部323Cのみで構成する場合を例示する。この第2の比較例において、無効電力制御装置内のパラメータのばらつきなどが存在してパラメータの同定の結果が不正確である場合には無効電力上限値RPUL−2の導出に誤差が生じて、PCS20の出力端の電圧が許容範囲から逸脱することがある。また、系統接続点電圧導出部341における系統接続点の電圧推定も装置内のパラメータに依存するため、同じように無効電力上限値RPUL−2の導出に誤差が発生することがある。
これに対し、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することの他に、上限値導出部321Cは、無効電力制御装置1(自装置)内部の母線17における第1地点の電圧の許容値に基づいて第1制限値を導出する。上限値導出部321Cは、その第1地点の電圧と1又は複数のPCS20の無効電力量とに基づいて、第2地点の電圧の推定値を導出する。上限値導出部321Cは、第2地点の電圧の推定値に基づいて第2制限値を導出し、第1制限値又は第2制限値から各PCS20の制限値を導出する。これにより、本実施形態によれば、上限値導出部321Cと上限値導出部323Cの2つの無効電力の上限値導出部を組み合わせて使用することで、これらの問題を回避して、確実にPCS20の出力端の電圧の逸脱を抑制することが可能となる。以上は無効電力上限値に対する説明であるが、無効電力下限値についても同様である。なお、系統接続点5は、「第2地点」の一例であり、「第2地点」は、系統接続点5に限定されない。
なお、図10に示したように、本実施形態では、PCS20が直接接続する母線19ではなく、母線17の電圧を測定している。母線17の電圧に基づいて制御する場合でも、母線17の電圧上下限値に適切な余裕度を持たせることで、母線19の許容電圧範囲を満足させることが可能となる。これにより、母線19の全てに電圧計測用変圧器13を設置する場合の電圧計測用変圧器13の数に比べて、電圧計測用変圧器14の数を削減することが可能となる。
なお、実施形態では、第1地点を母線17に配置した事例を説明したが、第1地点は、無効電力制御装置1の構内系統10内に定められていてもよく、例えば、母線16、19、構内配線18またはPCS20の出力端に定めることも可能である。
無効電力出力抑制機能の効果をグラフにより説明する。図12は、実施形態の電圧制御の結果の一例を示す図である。図12(a)に系統接続点5の電圧、図12(b)に無効電力指令値、図12(c)に母線19の電圧、のそれぞれの経時変化を示す。
図10に示す配線のもとで、無効電力制御装置1Cが電圧上昇方向の無効電力を出力していると仮定する。図12(a)に示すように、無効電力制御装置1Cの系統接続点5の電圧(VMP16)がステップ状に変化した場合を想定する。無効電力制御装置1Cの上限値導出部321Cと上限値導出部323Cが無効電力出力を上限値(RPUL)又は下限値(RPLL)に抑制することで、上記の系統接続点5の電圧変動に伴う無効電力指令値(RPCNTL)が図12(b)に示すように制限される。その結果、無効電力指令値(RPCNTL)が、適切な変動範囲に抑制されて出力される。また、図12(c)に示すように、母線19の電圧(VMP19)が電圧上限値(例えば、1.061PU)以下に留まる。従って、無効電力制御装置1Cの継続的な運転が可能となる。
図13は、比較例の電圧制御の結果の一例を示す図である。無効電力出力抑制制御を実施しない場合には、図13(b)に示す通り無効電力指令値(RPCTRL)が固定値のままになる。図13(a)に示すように、無効電力制御装置1Cの系統接続点5の電圧(VMP16)に図12(a)と同様の電圧変動が生じると、図13(c)に示すように母線19の電圧(VMP19)が電圧上限値(例えば、1.061PU)を超えて逸脱してしまう。このような場合、PCS20の過電圧リレーが動作し、比較例の無効電力制御装置は、商用系統2から解列することになる。
上記の結果からも、実施形態の無効電力制御装置1Cは、比較例の無効電力制御装置に比べて、系統接続点5に電圧変動に対する耐性が強いことが分かる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、無効電力制御装置は、1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力出力の制限値を、電圧検出部によって検出された電圧に基づいて導出し、前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整することにより、電力変換装置の運転の安定性を高めることができる。
なお、上記の実施形態では、系統接続点5からPCS20の出力端までの電圧階級を、66kV,6.6kV,300Vの3段階としたが、これに限ることなく、系統接続点5からPCS20の出力端までの間に介在する電圧階級の数に制限はない。また、使用する電圧階級の電圧値も実施形態に示した66kV,6.6kV,300Vに限定しない。また、電圧計測用変圧器13、14、15を設置する母線の電圧階級についても制約するものではない。さらに、上記の実施形態では、変圧器11が2台、変圧器12が4台である一例について説明したが、各変圧器及びそれに連なる配線の数は任意の数として良い。
なお、上記の実施形態では、高電圧選択部311は、取り込んだ電圧計測値から最も高い電圧を、限界値として定める所望の電圧として選択するものであると説明したが、一部又は全部の電圧計測用変圧器13からの電圧計測値を取り込み、取り込んだ電圧計測値から最も高い電圧を所望の電圧として選択するものであってもよい。また、高電圧選択部311は、取り込んだ電圧計測値のうちの比較的高い電圧を示す一部又は全部から最も高い電圧を所望の電圧として選択してもよい。例えば、上記の所望の電圧値の候補を予め複数個定めて置き、電圧計測値のうち電圧が高い順に抽出した幾つかの電圧計測値に基づいて、それに対応する所望の電圧を選択してもよく、或いは、選択の過程で平均値又は頻度分布に基づく中心値などの統計な処理の結果から所望の電圧を決定してもよい。低電圧選択部312についても、上記の高電圧選択部311と同様のものであってもよい。
さらに、上記の実施形態の事例では、PCS20の直流側に接続される機器には言及していないが、PCS20の直流側の機器としてはコンデンサ、直流送電線、蓄電池など様々な形態が考え得る。特に蓄電池は、コンテナなどを単位にして、単位毎に分散して設置されることが多い。そのため、それらに接続される無効電力制御装置は、複数の変圧器、配線で構成されることが多く、図1に示すような構成になりやすい。つまり、蓄電池により構成される無効電力制御装置の場合には、系統接続点5からPCS20の出力端までの間に介在するインピーダンスが大きくなり、装置内の母線における電圧変動が発生しやすくなる。このような事例に対して、本実施形態を適用することが特に効果的である。
以上説明した第1から第4の実施形態の制御器30の各機能部の一部または全部は、例えば、コンピュータの記憶部(メモリなど)に記憶されたプログラム(コンピュータプログラム、ソフトウェアコンポーネント)がコンピュータのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)によって実行されることで実現されるソフトウェア機能部である。なお、制御器30の各機能部の一部または全部は、例えば、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)のようなハードウェアによって実現されてもよく、あるいはソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
以上、第1から第4の実施形態について説明したが、実施形態の構成は、上記例に限定されない。例えば、第1から第4の実施形態の構成は、互いに組み合わせて実施されてもよい。例えば、第2と第3の実施形態の構成を組み合わせて、系統接続点5の電圧の推定値に代えて、測定点MP16の電圧の検出値を適用してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1A、1B、1C…無効電力制御装置、2…商用系統、3…外部制御装置、5…系統接続点、10…構内系統、11、11−1、11−2、12、12−1、12−2、12−3、12−4…変圧器、13、13−1、13−2、13−3、13−4、14、14−1、14−2、115…電圧計測用変圧器、16、17、17−1、17−2、19、19−1、19−2、19−3、19−4…母線、18、18−1、18−2、18−3、18−4…構内配線、20、20−1、20−2、20−3、20−4…PCS(電力変換装置)、30…制御器、31…無効電力制御部、34…配分制御部、310…検出値選択部、320…制限値導出部、321、321C、323、323B、323C…上限値導出部、322、324、324B、324C…下限値導出部、330…指令値調整部、340、341、342…系統接続点電圧導出部、325…上限値合成部、326…下限値合成部、NW1、NW2…通信回線

Claims (14)

  1. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備え、
    前記制限値は、前記1又は複数の電力変換装置の出力端における電圧の許容範囲の上限値と下限値の何れかから前記制限値導出部によって導出され、
    前記制限値導出部は、
    前記系統接続点以外の地点の電圧検出部から取得した電圧値に基づいて前記電圧の許容範囲の上限値又は下限値を決定し、前記電圧検出部から取得した電圧値と前記決定した上限値又は下限値との差分に基づいて前記制限値を導出する、
    無効電力制御装置。
  2. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備え、
    前記制限値は、前記1又は複数の電力変換装置の出力端における電圧の許容範囲の上限値と下限値の何れかから前記制限値導出部によって導出され、
    前記制限値導出部は、
    前記電圧の許容範囲の上限値又は下限値を、自装置内部の母線または配線における電圧値に基づいて決定する、
    無効電力制御装置。
  3. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の複数の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備え、
    前記制限値導出部は、
    前記系統接続点以外の複数の第1地点の電圧に基づき第2地点の電圧の推定値を導出し、前記第2地点の電圧に基づいて前記制限値を導出する、
    無効電力制御装置。
  4. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の1又は複数の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備え、
    前記制限値導出部は、
    前記系統接続点以外の1又は複数の第1地点の電圧と前記複数の電力変換装置の無効電力量とに基づいて、第2地点の電圧の推定値を導出し、前記第2地点の電圧の推定値に基づいて、前記制限値を導出する、
    無効電力制御装置。
  5. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備え、
    前記制限値導出部は、
    自装置内部の母線または配線または前記電力変換装置の出力端又は前記電力変換装置自装置の出力端における第1地点の電圧の許容値に基づいて第1制限値を導出し、
    少なくとも前記第1地点の電圧と前記1又は複数の電力変換装置の無効電力量とに基づいて、第2地点の電圧の推定値を導出し、前記第2地点の電圧の推定値に基づいて第2制限値を導出し、
    前記第1制限値又は前記第2制限値から前記制限値を導出する、
    無効電力制御装置。
  6. 前記第2地点は、連系先の系統との接続点である前記系統接続点に対応する地点である、
    請求項3から請求項5の何れか1項に記載の無効電力制御装置。
  7. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備え、
    前記制限値導出部は、
    前記1又は複数の電力変換装置の無効電力出力の制限値を、前記指令値調整部によって調整された前記無効電力指令値に基づいて出力された前記1又は複数の電力変換装置の無効電力の出力値により変化する系統接続点以外の地点の電圧の帰還量に基づいて導出し、又は、前記1又は複数の電力変換装置の無効電力出力の制限値を、前記指令値調整部によって調整された前記無効電力指令値の帰還量及び前記系統接続点以外の地点の電圧の帰還量に基づいて導出する、
    無効電力制御装置。
  8. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備える無効電力制御装置の無効電力制御方法であって、
    前記制限値は、前記1又は複数の電力変換装置の出力端における電圧の許容範囲の上限値と下限値の何れかから前記制限値導出部によって導出され、
    前記制限値導出部は、
    前記系統接続点以外の地点の電圧検出部から取得した電圧値に基づいて前記電圧の許容範囲の上限値又は下限値を決定し、前記電圧検出部から取得した電圧値と前記決定した上限値又は下限値との差分に基づいて前記制限値を導出する、
    無効電力制御方法。
  9. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備える無効電力制御装置の無効電力制御方法であって、
    前記制限値は、前記1又は複数の電力変換装置の出力端における電圧の許容範囲の上限値と下限値の何れかから前記制限値導出部によって導出され、
    前記制限値導出部は、
    前記電圧の許容範囲の上限値又は下限値を、自装置内部の母線または配線における電圧値に基づいて決定する、
    無効電力制御方法。
  10. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の複数の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備える無効電力制御装置の無効電力制御方法であって、
    前記制限値導出部は、
    前記系統接続点以外の複数の第1地点の電圧に基づき第2地点の電圧の推定値を導出し、前記第2地点の電圧に基づいて前記制限値を導出する、
    無効電力制御方法。
  11. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の1又は複数の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備える無効電力制御装置の無効電力制御方法であって、
    前記制限値導出部は、
    前記系統接続点以外の1又は複数の第1地点の電圧と前記複数の電力変換装置の無効電力量とに基づいて、第2地点の電圧の推定値を導出し、前記第2地点の電圧の推定値に基づいて、前記制限値を導出する、
    無効電力制御方法。
  12. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を、系統接続点以外の地点の電圧に基づいて導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備える無効電力制御装置の無効電力制御方法であって、
    前記制限値導出部は、
    自装置内部の母線または配線または前記電力変換装置の出力端又は前記電力変換装置自装置の出力端における第1地点の電圧の許容値に基づいて第1制限値を導出し、
    少なくとも前記第1地点の電圧と前記1又は複数の電力変換装置の無効電力量とに基づいて、第2地点の電圧の推定値を導出し、前記第2地点の電圧の推定値に基づいて第2制限値を導出し、
    前記第1制限値又は前記第2制限値から前記制限値を導出する、
    無効電力制御方法。
  13. 前記第2地点は、連系先の系統との接続点である前記系統接続点に対応する地点である、
    請求項10から請求項12の何れか1項に記載の無効電力制御方法。
  14. 系統安定化ないしは系統電圧の制御を目的として決定した1又は複数の電力変換装置が出力する無効電力の制限値を導出する制限値導出部と、
    前記1又は複数の電力変換装置に対する無効電力指令値を、前記制限値導出部により導出された制限値に基づいて調整する指令値調整部と、
    を備える無効電力制御装置の無効電力制御方法であって、
    前記制限値導出部は、
    前記1又は複数の電力変換装置の無効電力出力の制限値を、前記指令値調整部によって調整された前記無効電力指令値に基づいて出力された前記1又は複数の電力変換装置の無効電力の出力値により変化する系統接続点以外の地点の電圧の帰還量に基づいて導出し、又は、前記1又は複数の電力変換装置の無効電力出力の制限値を、前記指令値調整部によって調整された前記無効電力指令値の帰還量及び前記系統接続点以外の地点の電圧の帰還量に基づいて導出する、
    無効電力制御方法。
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