JP6805485B2 - 無機質板の固定方法およびそのための治具 - Google Patents
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Description
(a) 一方の面に非貫通孔を有する無機質板を用意する工程と、
(b) 貫通孔を有するスリーブと、前記スリーブの貫通孔を貫通する、破断可能部が設けられたマンドレルと、前記スリーブの端部に出た前記マンドレルに連結されたマンドレルヘッドとを備えてなるブラインドリベットを用意する工程と、
(c) 前記マンドレルヘッドを前記非貫通孔に挿入し、前記スリーブを押さえながら前記マンドレルを引いて前記スリーブを変形させて、変形したスリーブが前記マンドレルヘッドと前記非貫通孔との隙間を埋めることで前記ブラインドリベットを前記非貫通孔に固定し、さらに前記マンドレルを引いて、前記破断可能部で前記マンドレルを切断する工程と、
(d) 前記ブラインドリベットを躯体に固定する工程と、
(e) 前記非貫通孔を有する面と躯体とを接着剤で貼着し、前記無機質板を躯体に固定する工程とを含んでなり、
前記切断されたマンドレルの上端が、前記非貫通孔の外にあるようにする位置に、前記破断可能部が前記マンドレルに設けられてなることを特徴とする方法である。
(a)無機質板を用意する工程
本発明による方法によって固定される無機質板は、例えば陶磁器、石、またはガラスからなるものである。本発明の一つの態様によれば、本発明において無機質板は、平板として、外装または内装の壁、床、天井の仕上げ材や、キャビネット面材やカウンターの仕上げ材に好ましく用いられる。その大きさは限定されないが、本発明による固定方法は、上記のとおり、無機質板の躯体への二重化された固定方法とすることができることから、比較的大型の無機質板に対して好ましく適用される。本発明の一つの態様によれば、無機質板は短辺300mmを超えるものであり、900cm2を超える面積を有するものである。無機質板の短辺の長さは、好ましくは600mm以上、より好ましくは900mm以上を有するものである。
図3は、本発明による方法において用いられるブラインドリベットの一つの例を示す図である。図3(a)は側面図であり、(b)は一部切り欠き断面の側面図である。図3において、ブラインドリベット3は、貫通孔32を有するスリーブ31と、スリーブ31の貫通孔32を貫通する、径が細くなった破断可能部34を有するマンドレル(シャフト)33と、スリーブ31の端部に出たマンドレル33に連結されたマンドレルヘッド35とを基本構成として備えてなる。図3のブラインドリベットにあっては、マンドレルヘッドと反対側のスリーブ31に、貫通孔32に対応し、マンドレル33が貫通するフランジ36がスリーブ31と一体的にまたは強く固着されて、さらに設けられてなる。マンドレルヘッド35の高さ(すなわち、マンドレルの連結部分から、非貫通孔2の底面22と接触する箇所までの距離)は、非貫通孔に固定される限り限定されないが、本発明の一つの態様によれば、マンドレルヘッド35の高さは非貫通孔2の深さと同じか、それよりも低いものとされる。
上記のブラインドリベットの無機質板の非貫通孔は以下の通り、4つの手順に分けられる。まず、第1として、図4(a)に示すように、ブラインドリベット3のマンドレルヘッド35を非貫通孔2に挿入する。なお、図4は全て断面図である。
ブラインドリベットの躯体への接続は、本発明の一つの態様によれば、ブラインドリベットのいずれかの箇所に接続材を接続し、この接続材を利用して行われる。無機質板に固定されたブラインドリベットへの接続材の接続は、本発明の一つの態様によれば、ブラインドリベットを無機質板に固定した後、上記したフランジ36と無機質板1との間に間隙37を利用して行われる。図5に示されるように、接続材としての線材41を空隙37に巻き付けることにより、接続材をブラインドリベットに接続してよい。また、本発明の別の態様によれば、上記と通り、その上端がフランジの孔から突出したマンドレル自体を、接続材を接続する接続箇所として用いることもでき、例えば線材を巻き付けてこれを接続する。
以上の説明から明らかなように、本発明の別の態様によれば、上記した本発明による無機質板の固定方法に用いられるブラインドリベットが提供される。このブラインドリベットは、貫通孔を有するスリーブと、スリーブの貫通孔を貫通する、破断可能部が設けられたマンドレルと、スリーブの端部に出たマンドレルに連結されたマンドレルヘッドとを備えてなるブラインドリベットであって、当該破断可能部は、マンドレルを引いて切断する際に、切断されたマンドレルの上端が、少なくとも前記非貫通孔の上端から突出し、かつ無機質板の表面(つまり非貫通孔がある側の表面)よりも上となる位置に、前記破断可能部が前記マンドレルに設けられてなることを特徴とする。
Claims (16)
- 無機質板を躯体に固定する方法であって、
(a) 一方の面に非貫通孔を有する無機質板を用意する工程と、
(b) 貫通孔を有するスリーブと、前記スリーブの貫通孔を貫通する、破断可能部が設けられたマンドレルと、前記スリーブの端部に出た前記マンドレルに連結されたマンドレルヘッドとを備えてなるブラインドリベットを用意する工程と、
(c) 前記マンドレルヘッドを前記非貫通孔に挿入し、前記スリーブを押さえながら前記マンドレルを引いて前記スリーブを変形させて、変形したスリーブが前記マンドレルヘッドと前記非貫通孔との隙間を埋めることで前記ブラインドリベットを前記非貫通孔に固定し、さらに前記マンドレルを引いて、前記破断可能部で前記マンドレルを切断する工程と、
(d) 前記ブラインドリベットを躯体に固定する工程と、
(e) 前記非貫通孔を有する面と躯体とを接着剤で貼着し、前記無機質板を躯体に固定する工程と
を含んでなり、
前記切断されたマンドレルの上端が、前記非貫通孔の外にあるようにする位置に、前記破断可能部が前記マンドレルに設けられ、
前記マンドレルヘッドの下端から、前記破断可能部までの距離が、前記非貫通孔の深さよりも大であることを特徴とする、方法。 - 前記マンドレルヘッドの高さが、前記非貫通孔の深さと同じか、それよりも低い、請求項1に記載の方法。
- 前記ブラインドリベットが、前記スリーブの一端にあり、前記貫通孔に対応した孔を有するフランジを有し、当該フランジを抑えながら前記マンドレルを引いて前記スリーブが変形されるものであり、かつ前記マンドレルが切断された後も前記非貫通孔にブラインドリベットの一部として前記無機質板の表面に止まるものであり、
前記切断されたマンドレルの上端が前記フランジの孔内または孔の外にあるようにする位置に、前記破断可能部が前記マンドレルに設けられてなる、請求項1または2に記載の方法。 - 前記ブラインドリベットの前記躯体への固定が、前記ブラインドリベットに接続材を接続し、前記ブラインドリベットに接続されている端とは反対側の前記接続材の端を躯体に固定することにより行なわれる、請求項3に記載の方法。
- 前記ブラインドリベットを前記非貫通孔に固定した後に、前記接続材が前記ブラインドリベットに接続される、請求項4に記載の方法。
- 前記ブラインドリベットを前記非貫通孔に固定する前に、前記接続材が前記ブラインドリベットに接続される、請求項4に記載の方法。
- 前記フランジに前記接続材が接続される、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記スリーブを変形させる際に、前記接続材を変形する前記スリーブまたは前記フランジとの間に挟み込む、請求項4に記載の方法。
- 前記工程(b)において接続材が予め固定されたブラインドリベットを用意し、前記ブラインドリベットの前記躯体への固定が、前記ブラインドリベットに接続されている端とは反対側の前記接続材の端を躯体に固定することにより行なわれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記接続材が線材である、請求項4〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記非貫通孔が、アリ穴(逆ハ)の形状である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記無機質板が、陶磁器、石、またはガラスからなるものである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記無機質板が一辺900mm以上、厚さ10mmまでのものである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記非貫通孔の深さが、前記無機質板の厚さの半分以下である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記非貫通孔の深さが6mm以下である、請求項14に記載の方法。
- 躯体に固定された無機質板構造物であって、
一方の面に非貫通孔を有し、
当該非貫通孔には、ブラインドリベットが固定されてなり、切断されたマンドレルの上端が、少なくとも前記非貫通孔を出て、前記無機質板の表面よりも上にあり、
前記ブラインドリベットが躯体に固定され、さらに
前記非貫通孔を有する面と躯体とが接着剤で固定されてなることを特徴とする、構造物。
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JP2015213671A JP6805485B2 (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 無機質板の固定方法およびそのための治具 |
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JP6805485B2 true JP6805485B2 (ja) | 2020-12-23 |
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