JP6409854B2 - 無機質板の固定方法およびそのための治具 - Google Patents
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Description
(a) その深さが、最も短いその幅と同じかそれよりも小である非貫通孔または溝を、一方の面に有する大型無機質板を用意する工程と、
(b) 前記躯体と接続する接続部と、前記非貫通孔または溝に係止される板状の係止部とを備えてなる固定部材を用意する工程であって、前記係止部が、前記面に沿った方向に変形可能であり、前記非貫通孔または溝に挿入可能であり、かつ、前記非貫通孔または溝の内壁に当接する当接面を備えてなるものを用意する工程と、
(c) 前記係止部に力を加えてその形を歪めて前記非貫通孔または溝に前記係止部を挿入し、前記係止部を前記非貫通孔または溝の内壁に面して当接し押圧させることにより、前記固定部材を前記大型無機質板に係止する工程と、
(d) 前記接続部を躯体に接続する工程と、
(e) 前記非貫通孔または溝を有する面と躯体とを接着する工程と
を含んでなる方法である。
前記躯体と接続する接続部と、前記非貫通孔または溝に係止される板状の係止部とを備えてなり、前記係止部が、前記面に沿った方向に変形可能であり、前記非貫通孔または溝に挿入可能であり、かつ、前記非貫通孔または溝の内壁に当接する当接面を備えてなることを特徴とする。
躯体と、該躯体に固定された無機質板とを備えてなる構造物であって、
前記無機質板が、その深さが、最も短いその幅と同じかそれよりも小である非貫通孔または溝を、一方の面に有し、
当該貫通孔または溝には固定部材が挿入されてなり、ここで当該固定部材は、前記躯体と接続する接続部と、前記非貫通孔または溝に係止される板状の係止部とを備えてなり、前記係止部が、前記面に沿った方向に変形して非貫通孔または溝に挿入可能であり、かつ、前記非貫通孔または溝の内壁に当接する当接面を備えてなり、
前記固定部材が躯体に接続され、さらに
前記非貫通孔または溝を有する面と躯体とが接着されてなることを特徴とする。
無機質板
本発明による方法によって固定される無機質板は、例えば陶磁器、石、またはガラスからなるものである。本発明の一つの態様によれば、本発明において無機質板は、平板として、外装または内装の壁、床、天井の仕上げ材や、キャビネット面材やカウンターの仕上げ材に好ましく用いられる。従って、無機質板は、好ましくは意匠が施された化粧面と、躯体等に貼り付けられる施工面とを備える。また、その大きさは限定されないが、本発明による固定方法は、後記するとおり、無機質板の躯体への二重化された固定方法とすることができることから、比較的大型の無機質板に対して好ましく適用される。本発明の一つの態様によれば、無機質板は短辺300mmを超えるものであり、900cm2を超える面積を有するものである。無機質板の短辺の長さは、好ましくは600mm以上、より好ましくは900mm以上を有するものである。
本発明による方法が適用される無機質板は、非貫通孔または溝を一方の面、すなわち施工面に有する。非貫通とは、施工面から深さ方向に掘り下げられて孔または溝が形成されるが、化粧面にまで至らない状態を意味する。そして、本発明にあっては、この非貫通孔または溝の深さが、孔または溝の最も短いその幅と同じかそれよりも小であるとされる。
本発明を非貫通孔と溝とに分けると、本発明による方法は、
第一の態様として非貫通孔に、無機質板の施工面の面方向に主に変形可能な固定部材を適用する態様、
第二の態様として溝に、無機質板の施工面の面方向に主に変形可能な固定部材を適用する態様
と表すことができる。以下、この態様に分けて本発明を説明する。なお、以下において単に「本発明」と述べてこれら態様に言及することがある。
以下、本発明の第一の態様について、図面を参照しながら説明する。
図1は、この態様による無機質板の躯体への固定方法を説明する図である。図1において、無機質板1に、非貫通孔2が設けられてなり、この非貫通孔に固定部材103を挿入して固定部材が係止される。係止された固定部材103には、接続材4が結合され、固定部材103に結合された端と反対側の端において壁などの躯体に接続される。この図の態様にあっては、接続材4の一端がリング状とされ、そのリングにビスやアンカーボルトなどの固定具5を躯体(図示せず)に打ち込み、無機質板1は接続される。この接続とは別に、無機質板1の非貫通孔2が設けられた面は、接着剤により躯体に接着される。本発明による固定方法によれば、接着と、固定部材との二つの手段により、無機質板と躯体とが固定される。無機質板1は、経時的な劣化などで接着力が十分でなくなった場合でも、固定部材を用いた接続手段が存在するため、脱落や、脱落に伴う被害を防ぐことができる。すなわち、本発明によれば、無機質板の躯体への二重化された固定方法が提供される。
(a)無機質板を用意する工程
図3は、本発明による方法において用いられる固定部材の一つの例を示す図である。図3(a)において、固定部材103は、一部が切れた円形の外周形状を有する板状の部材であって、弾性を備えた部材、例えば金属からなり、穴用スナップリングと同じ作用によって、非貫通孔に係止される。一部が切れた円形の係止部131は、無機質板1に設けられた非貫通孔の直径よりもやや大きな外径を有し、また所定の厚みを有し、その側面133を有する。係止部131の切れた端部のそれぞれには、穴(ラグ)134が設けられ、ここに、例えば、スナップリングプライヤーを差し込み、外径が小さくなるように、無機質板の面に沿った方向に力を加えて係止部を歪め、無機質板の非貫通孔に挿入する。プライヤーを外し、係止部131を解放すると、元の形に戻ろうとする力(弾力)が働き、係止部131が、非貫通孔の内壁面に向かって外径を拡大し、側面133を内壁面112に円周方向に押しつけ、側面133と内壁面112とは面で当接する。面で当接することにより発生する摩擦力によって、固定部材は非貫通孔に係止される。
固定部材の非貫通孔への挿入は、固定部材の係止部に力を加えて形を歪めてその外径を小さくして行う。上記したように、図3および4の態様の固定部材にあっては、その形を歪める力を加える起点としての穴134が設けられてなる。固定部材の挿入のための治具は、例えば、スナップリングプライヤーなどとして市販されており、そのような治具を用いてバネ本体に力を加えて外径を小さくすることができる。
図3および4に示される態様において、固定部材の躯体への接続は、接続部に接続材を結合し、この接続材の接続部に結合されている端とは反対側の端を躯体に接続することにより行われる。固定部材の接続部への接続材の結合は、固定部材を非貫通孔に挿入する前に行われても、後に行われてもよい。つまり、予め接続材が結合された固定部材を用意し、これを非貫通孔に挿入しても、また非貫通孔に挿入された固定部材に、その後に接続材を結合してもよい。接続材は、結果として二重化された固定手段として、接着等の第一の固定手段が失われたときにも無機質板を係止することができる強度を有するものであればその形状は限定されないが、例えば、線材、テープ状鋼材などが好ましく挙げられる。
本発明の第二の態様は、溝に、無機質板の施工面の面方向に主に変形可能な板状の係止部を有する固定部材を適用する態様である。
Claims (14)
- 大型無機質板を躯体に固定する方法であって、
(a) その深さが、その直径と同じかそれよりも小である、円形の非貫通孔を、一方の面に有する大型無機質板を用意する工程と、
(b) 前記躯体と接続する接続部と、前記非貫通孔に係止される板状の係止部とを備えてなる固定部材を用意する工程であって、
前記固定部材は、一部が切れた円形の外周形状を有する板状の部材であり、前記係止部と前記接続部との間には、さらに支持部を備えてなり、当該支持部の一端から前記係止部が延在し、当該支持部の他端側に前記接続部を備え、
前記支持部は前記係止部の中央部から前記円の中心に向かって延在し、その先に前記接続部が存在してなり、
前記係止部が、前記面に沿った方向に変形可能であり、前記非貫通孔に挿入可能であり、かつ、前記非貫通孔の内壁に当接する当接面を備えてなるものを用意する工程と、
(c) 前記係止部に力を加えてその形を歪めて前記非貫通孔に前記係止部を挿入し、前記係止部を前記非貫通孔の内壁に面して当接し押圧させることにより、前記固定部材を前記大型無機質板に係止する工程と、
(d) 前記接続部を躯体に接続する工程と、
(e) 前記非貫通孔を有する面と躯体とを接着する工程と
を含んでなる、方法。 - 前記係止部は、前記板状の係止部の面に沿った方向にその形が歪められる、請求項1に記載の方法。
- 前記係止部が、歪動が可能な可動端とされてなる、請求項1または2に記載の方法。
- 前記固定部材の前記係止部が、歪められた形からの、それ自身の復元力によって前記内壁を押圧するものとされてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記係止部が、前記当接面の略全体で前記内壁を押圧するものとされてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記接続部の前記躯体への接続が、前記固定部材の接続部に接続材を結合し、前記接続部に結合されている端とは反対側の前記接続材の端を前記躯体に接続することにより行なわれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記工程(b)において接続材が予め前記接続部に結合された固定部材を用意し、前記接続部の前記躯体への接続が、前記接続部に結合されている端とは反対側の前記接続材の端を前記躯体に接続することにより行なわれる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記接続材が線材である、請求項6または7に記載の方法。
- 前記大型無機質板が、陶磁器、石、またはガラスからなるものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記大型無機質板が一辺900mm以上、厚さ10mmまでのものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記非貫通孔の深さが、前記無機質板の厚さの半分以下とされてなる、請求項10に記載の方法。
- 前記非貫通孔の深さが6mm以下である、請求項11に記載の方法。
- その深さが、その直径と同じかそれよりも小である、円形の非貫通孔を、一方の面に有する大型無機質板を躯体に固定するために用いられる固定部材であって、
前記固定部材は、一部が切れた円形の外周形状を有する板状の部材であり、
前記躯体と接続する接続部と、前記非貫通孔に係止される板状の係止部とを備えてなり、
前記係止部と前記接続部との間には、さらに支持部を備えてなり、当該支持部の一端から前記係止部が延在し、当該支持部の他端側に前記接続部を備え、
前記支持部は前記係止部の中央部から前記円の中心に向かって延在し、その先に前記接続部が存在してなり、
前記係止部が、前記面に沿った方向に変形可能であり、前記非貫通孔に挿入可能であり、かつ、前記非貫通孔の内壁に当接する当接面を備えてなるものであることを特徴とする、固定部材。 - 躯体と、該躯体に固定された無機質板構造物であって、
前記無機質板が、その深さが、その直径と同じかそれよりも小である、円形の非貫通孔を、一方の面に有し、
当該非貫通孔には固定部材が挿入されてなり、ここで当該固定部材は、一部が切れた円形の外周形状を有する板状の部材であり、前記躯体と接続する接続部と、前記非貫通孔に係止される板状の係止部とを備えてなり、
前記係止部と前記接続部との間には、さらに支持部を備えてなり、当該支持部の一端から前記係止部が延在し、当該支持部の他端側に前記接続部を備え、
前記支持部は前記係止部の中央部から前記円の中心に向かって延在し、その先に前記接続部が存在してなり、前記係止部が、前記面に沿った方向に変形して非貫通孔に挿入可能であり、かつ、前記非貫通孔の内壁に当接する当接面を備えてなり、
前記固定部材が躯体に接続され、さらに
前記非貫通孔を有する面と躯体とが接着されてなることを特徴とする、構造物。
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