以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る建具1の縦断面図である。なお、本明細書において、「見付方向」とは、建物100の壁に形成された開口部3に納められた建具1におけるガラス200の面方向を意味し、「見込方向」とは、上記ガラス200の厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。
まず、本発明が適用される建具1の全体構成について説明する。建具1は、建物100の躯体2の開口部3に設けられる横辷り窓である。建具1は、開口部3に固定される枠体10と、枠体10に開閉可能に納められた障子15と、を備える。
枠体10は、上枠11と、下枠12と、左右一対の縦枠13と、により矩形に枠組みされて形成される。
上枠11は、室外側に設けられたアルミ等の金属からなる金属上枠111と、その室内側に設けられ且つ塩化ビニル樹脂等の樹脂からなる樹脂上枠112と、網材113を固定するための上網材固定部材114と、を含んで構成される。
金属上枠111は、樹脂上枠112を嵌合する嵌合部111aと、室内側に延びてアングル部61の一部を構成する金属側延出片111bと、を備える。また、金属上枠111は、室外側の端部に設けられるパッキン111cを更に備える。パッキン111cは、閉鎖位置の障子15の後述する金属上框211に当接する。
樹脂上枠112は、下方に開口する嵌合凹部112aと、室内側に延びてアングル部61の一部を構成する樹脂側延出片112bと、複数の中空部112cと、を備える。また、樹脂上枠112は、嵌合凹部112aの室外側の下端に設けられたパッキン112dを更に有する。このパッキン112dが後述する樹脂上框212に当接することで、樹脂上枠112の室外側に空気室112eが形成される。
上網材固定部材114は、樹脂上枠112の嵌合凹部112aに嵌合された状態で網材113の端部を固定する。樹脂上枠112と上網材固定部材114の間には、閉鎖された空間115が形成される。
金属上枠111の金属側延出片111bと、樹脂上枠112の樹脂側延出片112bと、によってアングル部61が形成される。アングル部61は、上アタッチメント71を嵌合可能な凹部として形成されている。金属側延出片111bは、室内側に延びた後、下側に屈曲し、再び室内側に延びる形状となっている。この金属側延出片111bの先端部が上アタッチメント71の嵌合後に押さえとして機能する。なお、上アタッチメント71の構成については後述する。
下枠12は、金属下枠121と、樹脂下枠122と、下網材固定部材124と、含んで構成される。金属下枠121は、樹脂下枠122を嵌合する嵌合部121aと、室内側に延びてアングル部62の一部を構成する金属側延出片121bと、を備える。
樹脂下枠122は、上方に開口する嵌合凹部122aと、室内側に延びてアングル部62の一部を構成する樹脂側延出片122bと、を備える。また、樹脂下枠122は、嵌合凹部122aの室外側の上端に設けられたパッキン122dを更に有する。このパッキン122dも後述する樹脂下框222に当接することで、樹脂下枠122の室外側に空気室122eが形成される。
下網材固定部材124は、樹脂下枠122の嵌合凹部122aに嵌合された状態で網材113の端部を固定する。樹脂下枠122と下網材固定部材124の間にも、閉鎖された空間125が形成される。
金属側延出片121bと樹脂側延出片122bによって形成されるアングル部62は、下アタッチメント72を嵌合可能な凹部として形成されている。金属側延出片121bの先端部が下アタッチメント72の嵌合後に押さえとして機能する。なお、下アタッチメント72の構成については後述する。
図2は、本実施形態の建具1の縦枠13、縦アタッチメント73及びその周囲を示す拡大横断面図である。左右それぞれに配置される縦枠13は同様の構成である。なお、図2では、左右両側に配置される縦枠13のうち、室内側から見て右側の縦枠13のみが図示されている。
図2に示すように、縦枠13は、金属縦枠131と、樹脂縦枠132と、縦網材固定部材134と、含んで構成される。
金属縦枠131は、樹脂縦枠132を嵌合する嵌合部131aと、室内側に延びてアングル部63の一部を構成する金属側延出片131bと、を備える。
樹脂縦枠132は、その見込面で開口する嵌合凹部132aと、室内側に延びてアングル部63の一部を構成する樹脂側延出片132bと、複数の中空部132cと、を備える。また、樹脂縦枠132は、嵌合凹部122aの室外側に設けられたパッキン132dを更に有する。このパッキン132dが後述する樹脂縦框232に当接することで、樹脂縦枠132の室外側に空気室132eが形成される。
縦網材固定部材134は、樹脂縦枠132の嵌合凹部132aに嵌合された状態で網材113の端部を固定する。樹脂縦枠132と縦網材固定部材134の間には、閉鎖された空間135が形成される。
金属側延出片131bと樹脂側延出片132bによって形成されるアングル部63は、縦アタッチメント73を嵌合可能な凹部として形成されている。金属側延出片131bは、室内側に延びた後、見付方向で躯体2から離れる側に屈曲し、再び室内側に延びる形状となっている。この金属側延出片131bの先端部が縦アタッチメント73の嵌合後に押さえとして機能する。なお、縦アタッチメント73の構成については後述する。
次に、障子15について説明する。障子15は、上框21と、下框22と、左右一対の縦框23と、により矩形に框組みされて形成された框体20と、該框体20内に嵌め込まれたガラス200と、開閉機構4と、操作部5と、を備える(図1参照)。
上框21は、室外側に配置されたアルミ等の金属からなる金属上框211と、その室内側に設けられ且つ塩化ビニル樹脂等の樹脂からなる樹脂上框212と、を含んで構成される。金属上框211は、室外側から立設する立設部211aを有し、その先端の室内側が金属上枠111の室外側に設けられたパッキン111cに当接する。樹脂上框212は、中空部212aを有する。
下框22は、室外側に配置されたアルミ等の金属からなる金属下框221と、その室内側に設けられ且つ塩化ビニル樹脂等の樹脂からなる樹脂下框222と、を含んで構成される。同様に、左右一対の縦框23は、室外側に配置されたアルミ等の金属からなる金属縦框231と、その室内側に設けられ且つ塩化ビニル樹脂等の樹脂からなる樹脂縦框232と、を含んで構成される。また、金属縦框231は、室外側から内側(障子側)に延出する横設部231aを有する。金属縦框231は、横設部231aの先端に配置され且つ金属縦枠131に当接するパッキン231bを有する。
ガラス200は、室内側の板ガラス201と、室外側の板ガラス202と、これら2枚の板ガラスで挟持されたスペーサ203と、を備える複層ガラスである。上框21、下框22及び縦框23は、何れも内側に開口するガラス保持溝25を有する。ガラス200は、その端部がガスケット26を介してガラス保持溝25に保持される。
開閉機構4は、障子15を開閉させるための機構である。開閉機構4は、下枠12の屋内側の上面に左右方向に延設される連動バー6と、下枠12の上面に沿って左右方向に延設され、連動バー6が係合するレール55と、開閉アーム機構7と、縦枠13と縦框23の間で両者を連結するリンク機構8と、を備える。
連動バー6は、操作部5から伝達される左右方向の駆動力によって、レール55に沿って左右方向にスライド移動する。開閉アーム機構7は、連動バー6に回動可能に連結されており、連動バー6の移動に連動して障子15を開放位置に移動可能に構成される。
リンク機構8は、ステー31とアーム32を含んで構成される(図2参照)。ステー31は、上下方向に延びて設けられ、縦枠13を構成する金属縦枠131の内側(障子側)の見込み面に取り付け固定される。アーム33は、一端がステー31に回動可能に支持され、他端が縦框23に回動可能に支持される。なお、リンク機構8においても、図2に示したものだけではなく、室内側から見て左側にも同様のリンク機構8が配置される。
操作部5は、回転部材51と、図示しない連動機構と、を含んで構成される。連動機構は、回転部材51と連動バー6を連動させる機構である。操作部5は、操作者がチェーン等を介して回転部材51を回転させることで生じた回転方向の駆動力を連動機構により直線方向の駆動力に変換する。変換された直線方向の駆動力は、連動バー6、開閉アーム機構7に伝達される。連動バー6の左右方向の移動に伴ってアーム32が連動して縦枠13及び縦框23のそれぞれに対して回動することで、障子15が開閉する。
次に、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73の構成について説明する。
図3は、本実施形態の建具の上アタッチメント71及びその周囲を示す拡大縦断面図である。図3に示すように、上アタッチメント71は、本体部710と、室外側固定部720と、室外側脚部730と、室内側脚部740と、額縁部750と、備える。
上アタッチメント71は、樹脂成形により構成される樹脂部材であり、本体部710、室外側固定部720、室外側脚部730、室内側脚部740及び額縁部750が一体的な部材となっている。
本体部710は、枠体10の長手方向に延びる長尺の板状に形成される。本体部710は、室内側から視認できる見込面711を有する。
本体部710の内側には中空部715が形成される。また、中空部715にはアタッチメント連結用のタッピングホール716が2箇所設けられる。タッピングホール716は、上アタッチメント71(下アタッチメント72、縦アタッチメント73)の長手方向に連続して延びており、タッピングネジ90を締結する孔が形成される。タッピングホール716により、中空部715は複数の空間に区画されており、タッピングホール716が上アタッチメント71の断熱性能向上にも寄与している。
上アタッチメント71及び縦アタッチメント73の一方の裏側からタッピングネジ90を他のタッピングホール716に合わせて締結することにより、上アタッチメント71と縦アタッチメント73が機械的に接合される。縦勝ちの場合は、縦アタッチメント73の裏側からタッピングネジ90を上アタッチメント71のタッピングホール716に合う位置で締結する。横勝ちの場合は、上アタッチメント71の裏側からタッピングネジ90を縦アタッチメント73のタッピングホール716に合う位置で締結する。
室外側固定部720は、本体部710から室外側に延び出るブロック状の部材であり、アングル部61に嵌合固定される。
室外側脚部730は、平面視において本体部710の躯体2側に対向する背面712(見込面711の裏面)における室外側から見付方向の躯体2側に延び出ている。室外側脚部730は、その内側が中空部715に連通するホロー形状となっている。
室内側脚部740は、平面視において背面712における室内側から見付方向の躯体2側に延び出た後、室内側に傾斜する傾斜部741を有する形状となっている。傾斜部741は、締結部材としてのネジ80を締結する締結片として機能する。ネジ80は、傾斜部74の傾斜に応じて見込方向に傾けた状態で躯体2側に締結される。
額縁部750は、平面視において本体部710から室内側に延びており、長手方向で連続する額縁部材である。額縁部750は、本体部710の見込面711とともに額縁を構成する。
上アタッチメント71は、室外側固定部720がアングル部61に嵌合固定されるとともに、室内側脚部740がネジ80により躯体2側に締結固定されることにより、上枠11及び躯体2に固定される。本実施形態では、上アタッチメント71と躯体2の見込面250の間にはスペーサ部材261が配置されている。室外側固定部720及び室内側脚部740の先端面がスペーサ部材261に接触した状態となっている。また、ネジ80は、室内側脚部740及びスペーサ部材261を貫通して躯体2の開口部3の見込面250に締結されており、その締結方向が見込方向に対して傾いた状態となっている。
上アタッチメント71がアングル部61に固定された状態では上枠11(樹脂上枠112)と連続する面(意匠)となっている。
図4は、本実施形態の建具の下アタッチメント72及びその周囲を示す拡大縦断面図である。図4に示すように、上アタッチメント71と下アタッチメント72は、設置される向きが異なるもの、その断面形状が同一である。また、図2に示す縦アタッチメント73についても、その断面形状が上アタッチメント71と同一である。
上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73は、それぞれの長手方向の長さは枠体10(上枠11、下枠12及び縦枠13)の長手方向の長さにそれぞれ対応している。一方で、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73は、何れも長手方向に直交する方向で切断した断面形状が同じ形状となっている。下アタッチメント72及び縦アタッチメント73において、上アタッチメント71と同一の形状については同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
図4で示される下アタッチメント72についても、スペーサ部材262を介して躯体2の見込面252に配置される。下アタッチメント72の室外側固定部720がアングル部62に嵌合固定されるとともに、室内側脚部740がスペーサ部材262とともにネジ80により躯体2の見込面252に締結固定される。下アタッチメント72がアングル部62に固定された状態では下枠12(樹脂下枠122)と連続する面(意匠)となっている。
縦アタッチメント73についても同様である。図2に示すように、縦アタッチメント73の室外側固定部720がアングル部63に嵌合固定されるとともに室内側脚部740が躯体2の開口部3の見込面253にネジ80により締結固定される。縦アタッチメント73がアングル部63に固定された状態では縦枠13(樹脂縦枠132)と連続する面(意匠)となっている。図2に示すように、スペーサ部材を配置しなくても、縦アタッチメント73は室外側と室内側の二カ所の固定により縦アタッチメント73を縦枠13及び躯体2側に確実に固定することができる。なお、図2の場合においてもスペーサ部材を配置してもよい。
次に、施工時における縦方向に延びる縦アタッチメント73と、横方向に延びる上アタッチメント71及び下アタッチメント72の連結について説明する。なお、以下の説明では縦アタッチメント73が上下の見込面251,252まで延びるいわゆる縦勝ちで連結される例を説明する。
上述のように、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73は、現場にて別部品として搬入される。作業者は、現場にて上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73をタッピングネジ90で予め矩形の枠組みに形成する。
上述の通り、縦アタッチメント73の本体部710の背面712からタッピングネジ90を下アタッチメント72のタッピングホール716の位置に合わせて締結し、タッピングネジ90が本体部710を貫通して下アタッチメント72のタッピングホール716の内側に締結固定されることにより、下アタッチメント72と縦アタッチメント73が機械的に連結される。同様に上アタッチメント71についてもタッピングネジ90を用いて縦アタッチメント73に機械的に連結する。この作業により、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73が、矩形に枠組みされた状態となる。
上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右の縦アタッチメント73を矩形のフレームにしたところで、アングル部61、アングル部62及び左右のアングル部63のそれぞれに嵌合固定する。本実施形態では、室外側脚部730及び室内側脚部740の長さが、開口部3の上下左右の全ての見込面251,252,253に接触しない長さに設定されている。これにより、同一断面形状でも場所によって室外側脚部730及び室内側脚部740が躯体2に干渉して嵌合できない事態の発生が防止されている。これによって、同一形状の断面で上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右の縦アタッチメント73を構成することが可能になっている。
嵌合固定後、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右の縦アタッチメント73のそれぞれについてネジ80を用いて躯体2に締結固定する。これにより、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右の縦アタッチメント73が枠体10及び躯体2に固定された状態となり、この状態で室内側の内装材9を施工する。
なお、縦方向に延びる縦アタッチメント73と、横方向に延びる上アタッチメント71及び下アタッチメント72とが縦勝ち方式で連結される例を説明したが、横勝ち方式で連結される場合も、タッピングネジ90を連結する位置が異なる以外は同様である。
上記実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
建具1は、建物100の躯体2の開口部3に設けられる上枠11、下枠12及び縦枠13と、上枠11、下枠12及び縦枠13それぞれの室内側に設けられるアングル部61,62,63と、アングル部61,62,63それぞれの室内側に配置される上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73と、を備える。上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73は、それぞれのアングル部61,62,63から室内側に延びる見込面711と、アングル部61,62,63に固定される室外側固定部720と、ネジ(締結部材)80により躯体2に締結固定される室内側脚部(室内側固定部)740と、をそれぞれ有する。
これにより、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73により、アングル部61,62,63から内装材9までの見込方向の隙間を埋めることができる。室内側脚部(室内側固定部)740がネジ80により機械的に躯体2に固定されるので、見込面711が長くても躯体2に対する上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73の位置が安定し、内装材9の施工作業もスムーズに行うことができるとともに、躯体2固定後にも僅かな隙間が生じ難くなる。
また、本実施形態の建具1は、縦枠13のアングル部63に固定される縦方向に延びる縦アタッチメント73と、上枠11及び下枠12のそれぞれのアングル部61,62に固定される横方向に延びる上アタッチメント71及び下アタッチメント72と、を備え、縦アタッチメント73と上アタッチメント71及び下アタッチメント72がタッピングネジ90により締結固定される。
これにより、タッピングネジ90を用いた機械的な固定により、縦アタッチメント73と上アタッチメント71及び下アタッチメント72を隙間なく連結することができ、連結状態と意匠性を向上させることができる。また、特別な装置を用いることなく、嵌合作業を容易かつスムーズに行うことができる。溶着装置等を使った溶着等で樹脂製のアタッチメントを接合する場合に比べてコストを低減でき、コスト低下と作業性向上を両立させることができる。
上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73は、何れも樹脂製であり、内部に中空部715を有する。
これにより、中空部715を有する樹脂製の上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73が枠体10の室内側に配置されるので、より一層断熱性を向上させることができる。本実施形態では、枠体10及び障子15は、それぞれ、室外側がアルミ等の金属で形成され、室内側が樹脂で形成されており、複数の断熱部材により多層的な断熱が実現されている。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
上記実施形態では、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び縦アタッチメント73(枠体延長部)の室外側固定部720が枠体10に嵌合固定される構成を説明したが、室外側についてもネジ等の締結部材によってアングル部61,62,63に締結固定される構成としてもよい。
上記実施形態では、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73が開口部3の四周を囲う矩形に枠組みされた状態で、アングル部61、アングル部62及び左右一対のアングル部63のそれぞれに同時に嵌合する例を説明したがこの構成に限定されない。例えば、上アタッチメント71と左右一対の縦アタッチメント73からなる三方アタッチメント(額縁部材)にも本発明を適用できる。
上記実施形態では、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73の各アタッチメントが、同一の断面形状を有しており、部品の共通化を実現しているが、この構成に限定されない。各アタッチメントの断面形状を建具の形状や納まりに合わせて個別の形状にしてもよい。例えば、上アタッチメントと縦アタッチメントの断面形状が異なる形状としてもよい。
上記実施形態では、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73のそれぞれが額縁部750を備える構成を例に説明したが、この構成に限定されない。額縁部750を省略し、室内側に別部材(造作材)や額縁部材を別途配置する構成としてもよい。この場合、上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右一対の縦アタッチメント73は、隙間を調整する隙間調整部材として機能し、額縁の見込面の寸法が足らない場合でも、隙間を埋めることができる。また、躯体2に強固に固定される上アタッチメント71、下アタッチメント72及び左右の縦アタッチメント73を利用して額縁部材を固定することもできる。このように、本発明は、様々な建具の納まりに対応できるものである。
上記実施形態では、本発明が適用される建具として横辷り窓を例に説明したが、本発明は、これに限定される訳ではなく、引違い窓等、種々の建具に適用できる。