JP6803839B2 - 標的化されたガス入りの微小胞の製剤 - Google Patents

標的化されたガス入りの微小胞の製剤 Download PDF

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Description

本発明は、標的化されたガス入りの微小胞の懸濁液、その調製のための製剤、および、診断薬としてのその使用に関する。
近年における造影剤の迅速現像は、多くの異なる組成物および製剤を生み出していて、ヒトまたは動物の体の臓器および組織の高コンストラクトなイメージングならびにその治療的処置において有用である。
造影剤のある部類は、特に、超音波コントラストのイメージングに有用であり、水性媒体中に分散したナノ−および/またはマイクロ−メートル式サイズの気泡の懸濁液を含む。ガスは典型的に、例えば、乳化剤、油類、増粘剤または糖類を含む安定化フィルム層内に封入またはカプセル化される。これらの安定化された気泡(適切な生理学的溶液中に分散される)は、一般に、当技術分野において様々な専門用語で呼ばれ、典型的に、それらの調製に用いられる安定化材料に依存し;これらの用語は、例えば、「マイクロスフェア」、「微小気泡」、「マイクロカプセル」または「マイクロバルーン」を含み、ここでは「ガス入りの微小胞」(または「微小胞」)と全体的に呼ばれる。
特定の興味は、ガスと液体の界面に配列された安定化両親媒性材料(典型的にリン脂質)が関与する非常に薄い膜(フィルム)によって、ガスの気泡がガス/液体界面で結合している、ガス入りの微小胞の水性懸濁液である。ガス入りの微小胞の水性懸濁液およびその調製の例は、例えば、US5,271,928、US5,445,813、US5,413,774、US5,556,610、5,597,549、US5,827,504、WO97/29783およびWO2004/069284に開示される。
より最近では、選択的な高コントラストの臓器または組織のイメージングを可能にするために、適切な標的特異的な成分が造影剤の製剤に用いられるいわゆる「分子イメージング」に注目が置かれている。標的化リガンドの例は、例えば、血管新生、炎症または血栓形成のような発病過程中に、臓器または組織によって発現される特異的な受容体に結合することが可能な、ペプチド、タンパク質、抗体、アプタマーまたは炭水化物などを含む。
例えば、国際特許出願WO03/74005、WO03/084574およびWO2007/067979は、不安定プラーク内の受容体、および、キナーゼドメイン領域(KDR)およびVEGF(血管内皮成長因子)/KDR複合体のような腫瘍特異的な受容体を、選択的に標的化する適切なペプチドを記載する。これらの特許出願に記載されるように、そのようなペプチドは、KDRまたはVEGF/KDR複合体への結合に適切な、標的特異的なガス入りの微小胞の製剤に用いられる。
ガス入りの微小胞は典型的に、固形製剤(例えば粉末化された残渣の形態、例えば凍結乾燥により調製される)を、生理的に許容できるガスの存在下で、生理的に許容できる水溶液中に懸濁することにより調製される。得られたガス入りの微小胞の懸濁液はそれから、典型的に、(静脈内)注入によって投与され得る。
本出願人により観察されたように、水溶液中の固形製剤の懸濁(当技術分野で「乾燥残渣の再構成とも呼ばれる)は、微小胞の調製プロセスの重大なステップを意味し得て、懸濁ステップの多くのパラメーター(例えば、等張剤のタイプおよびそのpHを含む)は、最終懸濁液中の微小胞の特性に影響を及ぼし得る。
ここで、本出願人は、ヒスチジンが、炭水化物を含む生理的に許容できる水溶液中で、ペプチドを含むガス入りの微小胞の懸濁液を調製するためのpH調節剤として、特に有用であることを見いだした。
本発明の一態様は、ガス入りの微小胞の水性懸濁液に関し、前記微小胞は、リン脂質、および、AGPTWCEDDWYYCWLFGTGGGK(配列番号01)、VCWEDSWGGEVCFRYDPGGGK(配列番号02)またはそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有するペプチドを含む標的化リガンドを含み、前記懸濁液は、炭水化物およびヒスチジンをさらに含む。
好ましくは、前記微小胞は、脂肪酸をさらに含む。
好ましくは、標的化リガンドは、配列番号01および配列番号02の両方の組み合わせを含む二量体ペプチドの形態である。
より好ましくは、前記二量体ペプチドは、以下の式Iを有する:


好ましい実施態様では、標的化リガンドは、リン脂質に、好ましくはペグ化リン脂質に、共有結合する。
特に好ましいものは、式(II)のリポペプチドの形態での標的化リガンドである:
好ましくは、炭水化物は、グルコース、スクロースまたはマンニトール、より好ましくはグルコースである。
本発明の別の態様は、リン脂質、標的化リガンド、ヒスチジン、場合により脂肪酸、場合によりペグ化リン脂質、および凍結乾燥剤を含む、ガス入りの微小胞の懸濁液を調製するための、凍結乾燥された前駆体製剤に関する。
本発明の別の態様は、
(a)上記に定義された凍結乾燥された前駆体製剤;および
(b)前記前駆体を再構成するための、炭水化物を含む水溶液
を含む、調剤キットに関する。
ガス入りの微小胞の水性懸濁液は、適切なガスの存在下で、生理的に許容できるビヒクル中で、凍結乾燥された前駆体製剤(ガス入りの微小胞を形成するための関連のある成分を含む)を懸濁することにより典型的に調製され得る。一般に、注入される溶液は、その浸透圧が血液の浸透圧の生理学的範囲内、典型的には285〜310 mOsmol/kgであるように、等浸透圧であることが好ましい。当技術分野で知られているように、実際の溶液の浸透圧は、解離しない溶質を含む理想的な溶液のモル濃度に相当し、オスモルまたはミリオスモル/溶媒のキログラム(それぞれOsmol/kgまたはmOsmol/kg)で表される。
典型的に、等浸透圧生理食塩水(例えばNaCl)溶液は、注入のための微小胞の所望の懸濁液を得るために乾燥製剤を再構成するための、水性ビヒクルの最初の選択肢である。本出願人により観察されたように、生理食塩水ビヒクル(または、より一般には、電解質を含むビヒクル)は、しかしながら、好ましくは、特定の標的化ペプチド、具体的には、上記に例示されたアミノ酸配列を含むものを含む微小胞の調製に避けられる。生理食塩水ビヒクルとの懸濁の際に形成されるそのようなペプチドを含むガス入りの微小胞は、実際のところ、互いに凝集して、多少安定性がある凝集体を形成する傾向があり得て、その結果、調製の有効性を低減させ得て、および場合により、例えば凝集体のサイズが大きすぎる場合、安全性の問題を引き起こす。
そのような凝集現象を制限するために、市販される炭水化物溶液のような代替の液体が、乾燥製剤を懸濁するために用いられ得る。
注入用の工業用の炭水化物水溶液(例えばマンニトール、スクロースまたはグルコース溶液)は、しかしながら、可変のpH値を示し得る。例えば、注入用の工業用5%グルコース溶液は、約3.2〜約6.5の範囲のpH値を有し得る。当該説明および特許請求の範囲においては、別段の特定がない場合、用語「グルコース」は、天然に生じる光学異性体「D−グルコース」を指し、「ブドウ糖」としても知られる。
ここで本出願人は、異なるpH値の炭水化物(および特にグルコース)溶液中に分散された場合に、標的化ペプチド、具体的には上記に挙げたKDR−結合ペプチドを含む製剤が、微小胞懸濁液の最終特性において、相当な可変性を示すことを観察した。具体的には、pH約6.5の溶液を用いた乾燥製剤の再構成は、相対的に多くの数の微小胞を含む懸濁液を提供するが、同一の乾燥製剤を、より低いpHの溶液を用いて再構成すると、懸濁液中の微小胞の数は減少し得ることが観察された。
最終懸濁液におけるそのような低いpH値のネガティブな効果を避けるために、乾燥残渣の再構成が適切なpH(典型的に約6〜約8.5、好ましくは約7〜約8)で起きるのを可能にするためにpH調節剤が用いられ得る。しかしながら、本出願人は、従来のpH調節剤のほとんどが、注入用の炭水化物溶液のpHの通常の範囲内で特定の数の欠点を示すことを観察した。
例えば、炭酸水素ナトリウムのようなアルカリ化剤は、分散溶液が相対的に低いpHを有する場合は、形成された微小胞の最適な再分散を可能にするために、相対的に高い濃度で懸濁液に添加される。一方、分散溶液のpH値が相対的に高い場合は、そのような高い濃度のアルカリ化剤は、最終懸濁液中で高すぎるpH値をもたらし、懸濁液の静脈内注入に不適合である。
従来の緩衝剤、例えば、Tris/HCl緩衝液またはリン酸緩衝液は、微小胞調製の全範囲において所望のpH調節効果を得るために、相対的に高い濃度で加えられるが、そのような高い濃度は、微小胞の調製過程において望ましくない欠点を決定し得て、最終懸濁液中の微小胞の特性に対して、結果として生じる、あり得るネガティブな効果があることが観察された。
上記のpH調節剤のネガティブな効果に反して、ここで本出願人は、ヒスチジンが、市販される炭水化物分散溶液のpH値の典型的な範囲内で、可変の製剤(具体的には、異なる量の標的化ペプチドを含む)を有する異なる乾燥残渣の再分散の際に、ガス入りの微小胞の許容できる懸濁液を提供することを見いだした。加えて、ヒスチジンは、微小胞の最終懸濁液の特性をネガティブに影響せずに、相対的に大きい濃度範囲内で用いられ得ることが観察された。
本発明に係るガス入りの微小胞の液体懸濁液は、典型的に、リン脂質を含む製剤を水性担体中で溶解することにより調製され得る。したがって、製剤は、場合により追加の両親媒性材料(例えば脂肪酸)と組み合わせて、リン脂質を含み;標的化ペプチドは、好ましくは、リポペプチドとして製剤中に存在する(すなわち、ペプチドはリン脂質に共有結合する)。製剤は典型的に、凍結−乾燥(凍結乾燥)製剤の形態であり、好ましくは、凍結乾燥添加剤を含む。本発明のガス入りの微小胞は、生理的に許容できるガスの存在下で、生理的に許容できる液体担体と前記製剤を混合(または再構成)することによって調製することができる。
リン脂質
本明細書において用いられる、用語「リン脂質」は、少なくとも1つのリン酸基および少なくとも1つ、好ましくは2つの、(C12−C24)炭化水素鎖を含む両親媒性化合物を含むことが意図されて、最終微小気泡懸濁液において、ガス−水境界界面で、安定化フィルム層(典型的にモノ分子層の形態)を形成することが可能である。したがって、これらの材料は、当技術分野において、「フィルム形成リン脂質」とも呼ばれる。
用語「リン脂質」は、天然起源、半合成または合成の生成物を含み、単独または混合物としてのいずれかで用いることができる。
適切なリン脂質の例は、脂肪酸の1つまたは好ましくは2つの(同一または異なる)残基およびリン酸を有するグリセロールのエステルを含み、ここで、リン酸残基は、次に、例えば、コリン(ホスファチジルコリン−PC)、セリン(ホスファチジルセリン−PS)、グリセロール(ホスファチジル−グリセロール−PG)、エタノールアミン(ホスファチジルエタノールアミン−PE)、イノシトール(ホスファチジルイノシトール)のような親水性基に結合される。脂肪酸のただ1つの残基を有するリン脂質のエステルは、一般に、当技術分野において、リン脂質の「リゾ」形態または「リゾリン脂質」と呼ばれる。リン脂質内に存在する脂肪酸残基は一般に長鎖脂肪酸であり、典型的に、12〜24個、好ましくは14〜22個の炭素原子を含み;脂肪族鎖は、1つまたは複数の不飽和を含んでよく、または、好ましくは完全に飽和である。リン脂質に含まれる適切な脂肪酸の例は、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸である。好ましくは、飽和脂肪酸、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびアラキジン酸が用いられる。
リン脂質のさらなる例は、ホスファチジン酸、すなわち、脂肪酸とグリセロール−リン酸のジエステル;スフィンゴミエリンのようなスフィンゴ脂質、すなわち、脂肪酸を有するグリセロールジエステルの残基がセラミド鎖によって置換された、ホスファチジルコリンアナログ;カルジオリピン、すなわち、脂肪酸と1,3−ジホスファチジルグリセロールのエステル;糖脂質、例えば、ガングリオシドGM1(またはGM2)またはセレブロシド;糖脂質;スルファチドおよびグリコスフィンゴリピドである。
天然起源リン脂質の例は、天然のレシチン(ホスファチジルコリン(PC)誘導体)、例えば、典型的に、大豆または卵黄レシチンである。
半合成リン脂質の例は、天然起源レシチンの部分的または完全に水素化された誘導体である。好ましいリン脂質は、ホスファチジルコリン、エチルホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトールまたはスフィンゴミエリンの脂肪酸ジエステルである。
リン脂質の具体例は、例えば、ジラウロイル−ホスファチジル−コリン(DLPC)、ジミリストイル−ホスファチジルコリン(DMPC)、ジパルミトイル−ホスファチジル−コリン(DPPC)、ジアラキドイル−ホスファチジルコリン(DAPC)、ジステアロイル−ホスファチジル−コリン(DSPC)、ジオレオイル−ホスファチジルコリン(DOPC)、1,2ジステアロイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン(エチル−DSPC)、ジペンタデカノイル−ホスファチジルコリン(DPDPC)、1−ミリストイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(MPPC)、1−パルミトイル−2−ミリストイル−ホスファチジルコリン(PMPC)、1−パルミトイル−2−ステアロイル−ホスファチジルコリン(PSPC)、1−ステアロイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(SPPC)、1−パルミトイル−2−オレイル−ホスファチジル−コリン(POPC)、1−オレイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(OPPC)、ジラウロイル−ホスファチジルグリセロール(DLPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジアラキドイルホスファチジル−グリセロール(DAPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジオレオイル−ホスファチジルグリセロール(DOPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジラウロイルホスファチジン酸(DLPA)、ジミリストイルホスファチジン酸(DMPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)、ジアラキドイルホスファチジン酸(DAPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジラウロイル−ホスファチジルエタノールアミン(DLPE)、ジミリストイル−ホスファチジルエタノールアミン(DMPE)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジステアロイルホスファチジル−エタノールアミン(DSPE)、ジオレイルホスファチジル(dioleylphosphatidyl)−エタノールアミン(DOPE)、ジアラキドイルホスファチジル−エタノールアミン(DAPE)、ジリノレイルホスファチジルエタノールアミン、ジラウロイル−ホスファチジル−セリン(DLPS)、ジミリストイルホスファチジルセリン(DMPS)、ジアラキドイル−ホスファチジル−セリン(DAPS)、ジパルミトイルホスファチジルセリン(DPPS)、ジステアロイルホスファチジルセリン(DSPS)、ジオレオイルホスファチジルセリン(DOPS)、ジパルミトイルスフィンゴミエリン(DPSP)、ジステアロイルスフィンゴミエリン(DSSP)、ジラウロイル−ホスファチジルイノシトール(DLPI)、ジアラキドイルホスファチジルイノシトール(DAPI)、ジミリストイルホスファチジルイノシトール(DMPI)、ジパルミトイルホスファチジルイノシトール(DPPI)、ジステアロイルホスファチジルイノシトール(DSPI)、ジオレオイル−ホスファチジルイノシトール(DOPI)である。
適切なリン脂質は、ポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコール(PPG)のような親水性ポリマーがそれに結合することにより修飾された、リン脂質をさらに含む。好ましいポリマー−修飾リン脂質は、「ペグ化リン脂質」、すなわち、PEGポリマーに結合したリン脂質を含む。ペグ化リン脂質の例は、ペグ化ホスファチジルエタノールアミン(「PE−PEG」と省略)、すなわち、親水性エタノールアミン部分が可変の分子量(例えば300〜20000ダルトン、好ましくは500〜5000ダルトン)のPEG分子に結合したホスファチジルエタノールアミン、例えば、DPPE−PEG(またはDSPE−PEG、DMPE−PEG、DAPE−PEGまたはDOPE−PEG)である。例えば、DPPE−PEG2000は、約2000の平均分子量を有するPEGポリマーが結合したDPPEを指す。
特に好ましいリン脂質は、DAPC、DSPC、DPPC、DMPA、DPPA、DSPA、DMPG、DPPG、DSPG、DMPS、DPPS、DSPS、DPPE、DSPE、DMPE、DAPE、エチル−DSPCおよびそれらの混合物である。最も好ましいのは、DSPG、DSPS、DSPE、DSPC、DAPCおよびそれらの混合物である。例えば、DPPEおよび/またはDSPE(ペグ化誘導体を含む)、DPPC、DSPCおよび/またはDAPCと、DSPS、DPPS、DSPA、DPPA、DSPG、DPPG、エチル−DSPCおよび/またはエチル−DPPCとの混合物のような、リン脂質の混合物も用いることができる。
好ましい実施態様によれば、製剤は、少なくともDSPCを、好ましくはDSPE−PEG2000またはDPPE−PEG5000と組み合わせて含む。
他の両親媒性材料
ガス入りの微小胞の安定化層を形成する組成物は、場合により、安定化層の形成にも寄与し得るさらなる両親媒性成分、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸のような脂肪酸、好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびアラキジン酸のような飽和脂肪酸;キチン、ヒアルロン酸、ポリビニルピロリドンまたはポリエチレングリコール(PEG)のような、ポリマーを保有する脂質、「ペグ化脂質」とも呼ばれる;スルホン化モノ− ジ−、オリゴ−またはポリサッカライドを保有する脂質;コレステロール、コレステロールサルフェートまたはコレステロールヘミスクシネート;トコフェロールヘミスクシネート;エーテルまたはエステル結合した脂肪酸を有する脂質;重合脂質;ジアセチルホスフェート;ジセチルホスフェート;セラミド;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸ステアリン酸)、ポリオキシエチレン脂肪族アルコール、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、ポリオキシエチル化ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールポリエチレングリコールリシノール酸、エトキシ化大豆ステロール、エトキシ化ヒマシ油またはエチレンオキシド(EO)およびプロピレンオキシド(PO)ブロック共重合体;酪酸コレステロール、イソ−酪酸コレステロール、パルミチン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、酢酸ラノステロール、パルミチン酸エルゴステロール、またはn−酪酸植物ステロールを含む、ステロール脂肪酸エステル;グルクロン酸コレステロール、グルクロン酸ラノステロール、グルクロン酸7−デヒドロコレステロール、グルクロン酸エルゴステロール、グルコン酸コレステロール、グルコン酸ラノステロール、またはグルコン酸エルゴステロールを含む、糖酸のステロールエステル;グルクロン酸ラウリル、グルクロン酸ステアロイル、グルクロン酸ミリストイル、グルコン酸ラウリル、グルコン酸ミリストイル、またはグルコン酸ステアロイルを含む、糖酸およびアルコール類のエステル;ラウリン酸スクロース、ラウリン酸フルクトース、パルミチン酸スクロース、ステアリン酸スクロースを含む、脂肪酸と糖類のエステル;サルササポゲニン、スミラゲニン、ヘデラゲニン、またはジギトキシゲニンを含む、サポニン;トリパルミチン酸グリセロール、ジステアリン酸グリセロール、グリセロールトリステアラート、ジミリスチン酸グリセロール、トリミリスチン酸グリセロール、ジラウリン酸グリセロール、トリラウリン酸グリセロール、ジパルミチン酸グリセロールを含む、グリセロールまたはグリセロールエステル;n−デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、またはn−オクタデシルアルコールを含む、長鎖アルコール類;6−(5−コレステン−3β−イルオキシ)−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド;ジガラクトシルジグリセリド;6−(5−コレステン−3β−イルオキシ)ヘキシル−6−アミノ−6−デオキシ−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド;6−(5−コレステン−3β−イルオキシ)ヘキシル−6−アミノ−6−デオキシル−1−チオ−β−D−マンノピラノシド;1,2−ジオレイル−sn−グリセロール;1,2−ジパルミトイル−sn−3−スクシニルグリセロール;1,3−ジパルミトイル−2−スクシニル−グリセロール;パルミトイルホモシステイン;アルキルアミン、または、少なくとも1つの(C10−C20)、好ましくは(C14−C18)、アルキル鎖を含む、アルキルアンモニウム塩、例えば、N−ステアリルアミン、N、N’−ジステアリルアミン、N−ヘキサデシルアミン、N,N’−ジヘキサデシルアミン、N−ステアリルアンモニウム塩化物、N,N’−ジステアリルアンモニウム塩化物、N−ヘキサデシルアンモニウム塩化物、N,N’−ジヘキサデシルアンモニウム塩化物、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物(DDAB)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB);(C−C)アルキレン架橋を介してN原子に結合された、1または好ましくは2つの(C10−C20)、好ましくは(C14−C18)、アシル鎖を含む、第3級または第4級アンモニウム塩、例えば、1,2−ジステアロイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DSTAP)、1,2−ジパルミトイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DPTAP)、1,2−オレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DOTAP)、1,2−ジステアロイル−3−ジメチルアンモニウム−プロパン(DSDAP);および、それらの混合物または組み合わせを含んでよい。
これらの追加の両親媒性化合物は、存在する場合は、可変量で、例えば、安定化層を形成する組成物の25モル%まで、好ましくは20%まで、存在し得る。
好ましい実施態様によれば、ガス入りの微小胞を調製するための製剤は、少なくとも1つの脂肪酸、好ましくはパルミチン酸を、上記に定義したリン脂質、好ましくはDSPCおよびDPPE−PEG5000と組み合わせて、より好ましくは、5%(モル比)〜20%のそれぞれの比で含む。
標的化リガンド
標的化リガンドは、AGPTWCEDDWYYCWLFGTGGGK(配列番号01)またはVCWEDSWGGEVCFRYDPGGGK(配列番号02)から選択されるアミノ酸配列を含むペプチドである。
より好ましくは、前記ペプチドは、式Iの二量体ペプチドである。
標的化ペプチドは、好ましくはリン脂質と、好ましくはペグ化リン脂質と、さらにより好ましくはDSPE−PEGとコンジュゲートしている。好ましくは、前記標的化ペプチドは、式IIのリポペプチドである。製剤中のリポペプチドの量は、全脂質(リン脂質+脂肪酸)に対するモル比によって、好ましくは0.1%〜5%、より好ましくは0.2%〜1%である。
単量体ペプチド、二量体ペプチドおよびリポペプチドの製剤の詳細は、WO2007/067979に示されていて、参照により本明細書中に援用される。
ヒスチジン
ヒスチジン、好ましくはL−ヒスチジンを、再構成される乾燥製剤または再構成のための炭水化物溶液のいずれかに添加することができる。好ましくは、ヒスチジンは、凍結乾燥される製剤に添加されて;このことは、従来の再分散炭水化物溶液の使用を可能にする。
ヒスチジンの量は、好ましくは、注入用のガス入りの微小胞の水性懸濁液中のヒスチジンの濃度が、1.5mM〜20mM、好ましくは2.5mM〜10mM、さらにより好ましくは3mM〜8mMである量である。
水性担体
ガス入りの微小胞の懸濁液を調製するための水性担体は、炭水化物を含む水溶液であり、好ましくは等浸透圧である。好ましくは、炭水化物はグルコースである。懸濁液中の炭水化物の濃度は、好ましくは2%〜20%(w/w)、より好ましくは3%〜15%である。特にグルコースに関しては、最終懸濁液中の濃度は、好ましくは3%〜8%、より好ましくは4〜6%である。
微小胞の調製
本発明に係る微小胞は、当技術分野における任意の公知の方法に従って製造することができる。典型的に、製造方法は、好ましくは、前記組成物を含む水性または有機懸濁液の凍結乾燥(凍結乾燥する)による、本発明の組成物を含む乾燥粉末化された材料の調製を含む。それから、ガスの存在下で穏やかに撹拌しながら、水性担体中で凍結乾燥された製剤を再構成することにより、微小胞を得ることができる。
好ましくは、例えば国際特許出願WO2004/069284に開示されるように、リン脂質および脂肪酸の混合物を含む組成物は、撹拌下で、好ましくは、リオプロテクト剤(lyoprotecting agent)(例えば以前に挙げたもの、具体的には炭水化物、糖アルコール類、ポリグリコール類、ポリオキシアルキレングリコール類およびそれらの混合物)と混合して、水非混和性の有機溶媒(例えば分岐または直鎖のアルカン類、アルケン類、環状アルカン類、芳香族炭化水素類、アルキルエーテル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、ペルフルオロ化炭化水素類またはそれらの混合物)と水のエマルション中に分散することができる。エマルションは、リン脂質および脂肪酸の存在下で、水性媒体および溶媒を、当技術分野で知られている任意の適切なエマルション生成技術、例えば、超音波処理、振とう、高圧ホモゲナイズ、微小混合、メンブレン乳化、フローフォーカス(flow focusing)乳化、高速撹拌または高剪断混合に供することによって得ることができる。好ましくは、リン脂質および脂肪酸を含む有機溶液が最初に調製されて;個別に、標的化リポペプチドおよび場合によりペグ化リン脂質が、リオプロテクト剤および場合によりヒスチジンを含む水溶液中に溶解されて;それから有機相および水相を混合して、上述のように乳化する。そのように得られたマイクロエマルションは、場合により、リオプロテクト剤および場合によりヒスチジンを含む溶液で希釈されてよい。リン脂質および脂肪酸により取り囲まれて安定化された溶媒の微小滴を含むマイクロエマルションは、それから、従来の技術に従って凍結乾燥されて、凍結乾燥された材料が得られる。
凍結−乾燥された(または凍結乾燥された)生成物は、一般に、粉末またはケークの形態であり、所望のガスと接触して(典型的にバイアル中に)保管することができる。生成物は、上述の炭水化物を含む水溶液のような適切な生理的に許容できる水性液体担体中で容易に再構成可能である。
ガス
任意の生体適合性ガス、ガス前駆体またはそれらの混合物を用いて、本発明の微小胞を形成し得る(以降、「微小胞形成ガス」としても特定される)。
ガスは、例えば、空気;窒素;酸素;二酸化炭素;水素;亜酸化窒素;希ガスまたは不活性ガス、例えば、ヘリウム、アルゴン、キセノンまたはクリプトン;低分子量炭化水素(例えば7個までの炭素原子を含む)、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタンまたはイソペンタンのようなアルカン、シクロブタンまたはシクロペンタンのようなシクロアルカン、プロペン、ブテンまたはイソブテンのようなアルケン、または、アセチレンのようなアルキン;エーテル;ケトン;エステル;ハロゲン化ガス、好ましくはフッ素化ガスなど、またはハロゲン化、フッ素化またはペルフルオロ化低分子量炭化水素(例えば7個までの炭素原子を含む);または、前述のいずれかの混合物を含んでよい。ハロゲン化炭化水素が用いられる場合、好ましくは、前記化合物におけるハロゲン原子の少なくとも一部、より好ましくは全て、フッ素原子である。
フッ素化ガス、特に、全フッ素置換されたガスが好ましい。フッ素化ガスは、例えば、フッ素化炭化水素(1つか複数の炭素原子とフッ素を含む有機化合物);六フッ化硫黄;フッ素化、好ましくは全フッ素置換された、ペルフルオロアセトンのようなケトン類;およびフッ素化、好ましくは全フッ素置換された、ペルフルオロジエチルエーテルのようなエーテル類などの、少なくとも1つのフッ素原子を含む材料を含む。好ましい化合物は、例えば、参照により本明細書中に援用されるEP 0554 213に開示されるような、特に安定したマイクロバブル懸濁液を形成することが知られている、SFまたはペルフルオロカーボン(全フッ素置換された炭化水素)のような全フッ素置換されたガス、すなわち全ての水素原子がフッ素原子により置換されている炭化水素である。
用語「ペルフルオロカーボン」は、飽和、不飽和、および環状ペルフルオロカーボンを含む。生体適合性で生理的に許容できるペルフルオロカーボンの例は:ペルフルオロメタン、ペルフルオロエタン、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタンのようなペルフルオロアルカン(例えば、場合によりペルフルオロ−イソブタンのような他の異性体との混合で、ペルフルオロ−n−ブタン)、ペルフルオロペンタン、ペルフルオロヘキサンまたはペルフルオロヘプタン;ペルフルオロプロペン、ペルフルオロブテン(例えばペルフルオロブタ−2−エン)またはペルフルオロブタジエンのようなペルフルオロアルケン;ペルフルオロアルキン(例えばペルフルオロブト−2−イン);およびペルフルオロシクロアルカン(例えばペルフルオロシクロブタン、ペルフルオロメチルシクロブタン、ペルフルオロジメチルシクロブタン、ペルフルオロトリメチルシクロブタン、ペルフルオロシクロペンタン、ペルフルオロメチルシクロペンタン、ペルフルオロジメチルシクロペンタン、ペルフルオロシクロヘキサン、ペルフルオロメチルシクロヘキサンおよびペルフルオロシクロヘプタン)である。好ましい飽和ペルフルオロカーボンは、例えば、CF、C、C、C、C10、C12およびC12を含む。
任意の比率で上記のガスのいずれかの混合物を用いることも好都合であり得る。例えば、混合物は、窒素、空気または二酸化炭素のような従来型のガス、および、六フッ化硫黄または前述したペルフルオロカーボンのような、安定したマイクロバブル懸濁液を形成するガスを含んでよい。適切なガス混合物の例は、例えば、参照により本明細書中に援用されるWO94/09829に見られることができる。以下の組み合わせが特に好ましい:ガス(A)と(B)の混合物であって、ガス(B)は前述したものの中から選択されるフッ素化ガスであり、それらの混合物を含み、そして(A)は空気、酸素、窒素、二酸化炭素またはそれらの混合物から選択される。ガス(B)の量は、混合物全体の約0.5%〜約95%(v/v)、好ましくは約5%〜80%を示すことができる。
特に好ましいガスは、SF、C、C10またはそれらの混合物であり、場合により、空気、酸素、窒素、二酸化炭素またはそれらの混合物との混合である。特に好ましいのはC10であり、さらにより好ましいのは、窒素とC10の混合物であり、好ましくは、35/65 v/vの比である。
特定の状況では、ガス状の物質の前駆体(すなわち、インビボでガスに変換されることが可能な材料)を含むことが望ましくあり得る。好ましくは、ガス状の前駆体およびそれから得られるガスは、生理的に許容できる。ガス状の前駆体は、pH活性化、光活性化、温度活性化などであってよい。例えば、特定のペルフルオロカーボンは、温度活性化のガス状の前駆体として用いてよい。ペルフルオロペンタンまたはペルフルオロヘキサンのような、これらのペルフルオロカーボンは、室温(または薬剤が生産および/または保管される温度)よりも高いが体温よりも低い液体/ガス相転移温度を有し;したがって、それらは、液体/ガス相転移を受けて、ヒト体内でガスに転換される。
調剤キットおよび投与
本発明に係る微小胞懸濁液は、それ自体として、または、好ましくは水性担体を用いて再構成することのできる凍結乾燥された前駆体の形態で、保管することができる。本発明によれば、微小胞懸濁液の前駆体は、それ自体として、好ましくは乾燥粉末化された形態で保管されて、したがって、好ましくは注入による投与のための、2成分の診断および/または治療的キット中に有利にパッケージすることができる。キットは、好ましくは、凍結乾燥された前駆体組成物を選択された微小胞形成ガスと接触して含む第一の容器、および、微小胞の懸濁液を再構成するための生理的に許容できる水性担体、具体的には上述の炭水化物溶液、好ましくは5%(w/w)グルコース溶液を含む第二の容器を含む。前記2成分キットは、2つの別個の容器または二室式容器を含んでよい。前者の場合では、容器は、好ましくは従来の隔膜密封されたバイアルであり、凍結乾燥された残渣を含むバイアルは隔膜で密封されて、それを通って、場合により予め充填されたシリンジを用いて担体液体が注入され得る。そのような場合では、第二の成分の容器として用いられるシリンジは、その結果、造影剤を注入するためにも用いられる。後者の場合では、二室式容器は、好ましくは二室式シリンジであり、凍結乾燥物が再構成されて、それから適切に混合または穏やかに振とうされた時点で、容器は、造影剤を注入するために直接用いることができる。
好ましい実施態様によれば、有効量の標的化微小胞は、典型的にはその懸濁液の注入によって、患者に投与される。関心領域のイメージング(KDR−受容体を発現する組織を含むとされる)は、したがって、関心領域内の受容体(あるならば)に結合した微小胞の存在により、高められる。
本発明の微小胞懸濁液は、特に、コントラストが高い超音波イメージングを含む、様々な診断および/または治療的技術において用いることができる。
超音波適用において用いられ得るイメージング技術の例は、例えば、基礎および非線形(例えば、ハーモニック)B−モードイメージング、パルスまたは転相イメージングおよび基礎および非線形ドップラーイメージングを含み;必要に応じて3−または4−次元イメージング技術を用いてよい。さらに、高感度の検出方法である、ガス入りの微小胞の破壊を伴う診断技術(例えば、高音圧で超音波を用いる)も検討される。
典型的に、所望の超音波イメージング技術を受ける対象(例えば哺乳類)が、有効量の微小胞懸濁液を投与された時点で、選択された関心領域は超音波照射に供されて、生じるエコー信号が集められる。集められたシグナルは、したがって、例えば、関心領域のコントラストが高い画像を表示するために用いられ得て;あるいは、シグナルは、関心領域のパラメトリックマップを計算するために用いられ得る。
本発明に係る微小胞懸濁液は、典型的に、例えばそれらのそれぞれの組成物、イメージングされる組織または臓器、および/または、選択されたイメージング技術に依存して、患者のkgあたり約0.01〜約1.0μLのガスの濃度で、好ましくはiv注入を介して投与することができる。この一般的な濃度範囲は、特定のイメージング適用、例えば、カラードップラーまたは電源パルス反転のようなシグナルが非常に低い投与量で観察することのできる場合に応じて、もちろん変更することができる。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するのを助ける。
材料および方法
以下の材料を後に続く実施例で用いる:
懸濁液中の微小胞のサイズ分布濃度を、30μm口径を備えたCoulter計数器(Multisizer 3)を用いて測定して(希釈:100mL NaCl 0.9%溶液中に50μL);pH値は、Inlab 410電極(Mettler Toledo)を備えたMP230 pHメーター(Mettler Toledo)を用いて測定した。
実施例1
pH調節添加剤を用いない、ガス入りの微小胞の凍結乾燥された前駆体の調製
式IIのリポペプチドの調製
式IIのリポペプチドを、PCT特許出願WO2007/067979(参照により本明細書中に援用される)の実施例に詳細に示されるとおりに調製した。手短には、上記のPCT出願により詳細に説明されるように、ペプチドAGPTWCEDDWYYCWLFGTGGGK(配列番号01)を、Fmoc−保護アミノ酸を用いて固相ペプチド合成(SPPS)によって合成した。N末端をアセチル化して、Fmoc−Lys(ivDde)−OH(Nα−Fmoc−Nε−[1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキス−1−イリデン)−3−メチルブチル]−L−リジン)をLys22の側鎖にカップリングした。Fmoc脱保護、樹脂からの切断、および、他の保護基の切断の後に(ivDde基を除く)、ペプチドを環化した(ジスルフィド架橋の形成)。環化したペプチドを、分取HPLCによって精製して凍結乾燥した。
また、ペプチドVCWEDSWGGEVCFRYDPGGGK(配列番号02)も、Fmoc−保護アミノ酸を用いて、SPPSによって合成した。N末端をアセチル化して、Fmoc−Adoa−OH(8−(Fmoc−アミノ)−3,6−ジオキサ−オクタン酸)の2連続のカップリングをLys21の側鎖に対して行なった。Fmoc脱保護、樹脂からの切断、および、他の保護基の切断の後に、ペプチドを環化した(ジスルフィド架橋の形成)。環化したペプチドを、分取HPLCによって精製して凍結乾燥した。
二量体ペプチド(式I)の調製:ジスクシンイミジルグルタレート(DSG)を、ペプチド(配列番号01)のLys22のε−アミノ官能基に結合したリジンのα−アミノ官能基にカップリングした。精製後に、生成物を、それから、ペプチド(配列番号02)のLys21に結合したAdoa部分のアミノ官能基と反応させた。クルードのヘテロ二量体を分取HPLCによって精製して凍結乾燥した。それから、残ったivDde−保護基を切断して、最終生成物を分取HPLCによって再度精製して、イオン交換によって酢酸塩を形成した。生成物の溶液を凍結乾燥して二量体ペプチドを得た(式I)。
リポペプチド(式II)の調製:ジスクシンイミジルグルタレート(DSG)を、以前に合成した二量体ペプチド(式I)にカップリングした。精製後に、生成物を、DSPE−PEG2000−アミンと反応させた。生成物を分取HPLCによって精製して凍結乾燥した。
Prep−01
ガス入りの微小胞の懸濁液を調製するための凍結乾燥された前駆体を、以下のとおりに調製した:
(i)60mgの脂質混合物(DSPCおよびパルミチン酸、80/20のモル比)を、70℃でシクロオクタン(4.8ml)中に溶解した。
(ii)個別に、DSPE−PEG2000(3%w/w)および式IIのリポペプチド(0.2%w/w)を、1mlのTris緩衝液20mM(pH7.6)中に分散させて;それから、分散物を60mlの10% PEG4000溶液と混合した。
(iii)12’000rpmで5分間、インライン高速ホモジナイザー(Megatron MT3000)を用いて、シクロオクタン調製物(i)をPEG4000水溶液(ii)中に乳化した。
(iv)生じたエマルションを、撹拌下で、80℃で1時間加熱した。室温(〜1時間)に冷却後、
(v)10%PEG4000水溶液を用いてエマルションを4回希釈して、DIN8Rバイアル中で1mlの容量でサンプリングした。
(vi)バイアルを凍結乾燥機(TELSTAR Lyobeta−35フリーズドライヤー)に入れて、−50℃に2時間冷却して、それから12時間の間、−25℃および0.2mBarで凍結乾燥して、さらに6時間、30℃および0.1mBarで最終的な乾燥ステップをした。
10/Nの35/65(体積)混合物をバイアルのヘッドスペースに添加して、それから止めて密封した。
Prep−02〜Prep−05
上記のPrep−01の調製を繰り返したが、有機相中のDSPC/パルミチン酸の様々なモル比で(表1参照)、表1に示すように、DSPE−PEG 2000またはDPPE−PEG 5000および式IIのリポペプチドの量をステップ(ii)の水溶液の調製において改変した点が異なる。さらに、Prep−03およびPrep−05を、ステップ(v)で(4回の代わりに)2回希釈して、それから、DIN8Rバイアル中に1.5mlの容量でサンプリングした。
以下の表1は、凍結乾燥された前駆体の様々な調製における違いを要約する。
実施例2
微小胞凝集に対する、分散サッカライド溶液のpHの効果
実施例1によって得られた製剤を、1mlの水または異なるpH値、すなわち3.5、3.8および6.5の5%(w/w)グルコースの様々な溶液中に再分散させた。
pH6.5のグルコース5%溶液を得るために、30〜34μLのNaOH 0.1Nを、20mLのグルコース5%溶液中に添加した(→0.15〜0.17 mM NaOH)。pH3.5のグルコース5%溶液を得るために、32〜40μLのHCl 0.1Nを20mLグルコース5%溶液中に添加した。
得られた懸濁液を、Susp−01〜Susp−05として特定する(それぞれの調製Prep−01〜Prep−05により、接尾語a〜dは、それぞれ、(a)蒸留水(コントロール)、(b)グルコース溶液pH3.5、(c)グルコース溶液pH3.8、および、(d)グルコース溶液pH6.5を用いた再構成を特定する。したがって、例えば、Susp.02cは、1mlのpH3.8の5%グルコース中、上記分散Prep.02により得られた微小胞の懸濁液を特定する。
得られたガス入りの微小胞の懸濁液を、Coulter計数器を用いて特徴付けて、懸濁液中の微小胞の微小胞濃度および個数による平均粒子サイズ(D)を決定した。結果をそれぞれ表2および表3に示す(これらおよび以降の表では、値は、単一の懸濁液についての実際の値または同一懸濁液の多数の調製の場合における平均値のいずれかを示す)。調製された懸濁液のpHも測定した。以下の表4に報告する。
表2の値から推論できるように、得られた懸濁液中の微小胞の濃度は、pH3.5または3.9のグルコース溶液(カラムbおよびc)を凍結乾燥製剤の再構成に用いた場合、コントロールに対して実質的に低下するが、一方で、pH6.5のグルコース溶液(col.d)を用いた場合、濃度はコントロール(col.a)と実質的に同様である。
表3から推論できるように、低pHグルコース溶液を用いた、凍結乾燥製剤の再構成は、微小胞のD値を望ましくなく増加させる。
実施例3
異なるpH値のサッカライド溶液を用いたPrep−01の再構成における、様々なpH調節剤の微小胞凝集に対する効果
実施例3a:炭酸水素ナトリウム
Prep−01の凍結乾燥された前駆体の調製を実施例1の手順に従って繰り返したが、ステップ(v)でエマルションを希釈するのに用いた10%PEG4000溶液に様々な量の炭酸水素ナトリウムを添加して、異なる量の炭酸水素ナトリウムがそれに取り込まれたそれぞれの凍結乾燥された前駆体製剤を得た点が異なる。PEG4000溶液に添加したバイカーボネートの量は、ステップ(v)のエマルション中、それぞれ、0.125、0.31、0.38、0.80、1.20および2.0mMのバイカーボネートの濃度を得る量であった。
それから、得られた製剤を、実施例2の手順に従って、1mlの水または5%(w/w)グルコースの異なるpH値の様々な溶液中に再分散させた。
表5は、異なる量の炭酸水素ナトリウムを含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁液中の測定された微小胞の濃度を示す。
上記の表に示されるデータから推論できるように、再構成のために用いられるグルコース溶液のpHの全範囲にわたって許容できる濃度の微小気泡を得るためには、希釈されたエマルション中、少なくとも0.38mMの炭酸水素ナトリウムの濃度が妥当である。一方、より低い濃度のバイカーボネートは、特に、凍結乾燥前駆体がpH3.5のグルコース溶液を用いて再構成される場合、望ましくなくより低い濃度の微小胞を含む懸濁液を与え得る。
表6は、表5の懸濁液に対して測定されたpH値を示す。
当技術分野で知られているように、静脈内注入可能なpH調節された溶液のpHは、好ましくは、約6〜約8.5、好ましくは約7〜約8のpH範囲内であるべきである。表6から推論できるように、再構成のためのグルコース溶液がpH範囲のより高い側である場合(溶液d、pH=6.5)、相対的に低濃度のバイカーボネートが、既に、微小胞の最終懸濁液のpHを、注入に許容できる値よりも上に増大させ得る。したがって、表5および表6を組み合わせて読むことにより、相対的に高濃度の炭酸水素ナトリウム(相対的に低pHのグルコース溶液中に所望の濃度の微小胞を与えるために必要である)は、注入可能な溶液のpHを過剰に増大させ得ると考えられる。一方で、相対的に低濃度のバイカーボネートは、再構成された懸濁液中に所望の濃度の微小胞を与え得ない(特に、低pHグルコース溶液を用いる場合)。
Ex.3b:Tris/HCl緩衝液
実施例3aを繰り返したが、蒸留水(750mL)中にTris塩基(121.1g−1モル)を溶解させて、HCl(約40ml)を添加して、それから、蒸留水で1Lに容量を満たすことによって調製された、Tris/HCl緩衝液(pH=8.0)によって炭酸水素ナトリウムを置き換えた点が異なる。PEG4000溶液に添加されたTris/Hcl緩衝液の容量は、ステップ(v)のエマルション中に、それぞれ、0.125、2.5、5.0、10.0mMのTris/HClの濃度を得る容量であった。
表7は、異なる量のTris/HCl緩衝液を含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁液中で測定された、微小胞の濃度を示す。
上記の表中のデータから推論できるように、Tris/HCl緩衝液を含む製剤の再構成は、特に、低pHグルコース溶液を用いて製剤が再構成される場合に、懸濁液中に相対的により低い濃度の微小胞を与える(コントロールと比較)。微小気泡濃度の重要な減少は、高濃度のTris/HCl緩衝液、特に5.0mM以上が用いられる場合に、特に観察された。この理由から、2.5mM Tris/HCl緩衝液は、後の実験において、比較のpH調節剤として選択された。
Ex.3c:リン酸緩衝液
実施例3aを繰り返したが、43.5mLのNaHPO溶液(0.2M)を6.5mL NaHPO溶液(0.2M)と混合することによって調製されたリン酸緩衝液(pH=7.6)によって、炭酸水素ナトリウムを置き換えた点が異なる。PEG4000溶液に添加したリン酸緩衝液の容量は、ステップ(v)のエマルション中に、それぞれ、2.5、5.0および10.0mMのリン酸の濃度を得る容量であった。
表8および表9は、それぞれ、異なる量のリン酸緩衝液を含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁液中で測定された微小胞の濃度およびD値を示す。
3bに関しては、リン酸緩衝液を含む製剤の再構成は、特に、低pHグルコース溶液を用いて製剤が再構成される場合に、懸濁液中に相対的により低い濃度の微小胞を与える(コントロールと比較)。微小気泡濃度の重要な減少は、より高濃度のリン酸緩衝液が用いられる場合に特に観察された。この理由から、2.5mMリン酸緩衝液は、後の実験において、比較のpH調節剤として選択された。
上記の表から観察できるように、微小胞懸濁液のD値は、特に、低pHグルコース溶液を用いて再構成された製剤に関して、および、より高濃度のリン酸緩衝液において、コントロールのものよりもわずかに高い。
Ex.3d:ヒスチジン
実施例3aを繰り返したが、ヒスチジンによって炭酸水素ナトリウムを置き換えた点が異なる。PEG4000溶液に添加されたヒスチジンの量は、ステップ(v)のエマルション中に、それぞれ、2.5、5.0および10.0mMの濃度のヒスチジンを得る量であった。
表10は微小胞の濃度を示し、表11は、異なる量のヒスチジンを含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁中で測定されたD値を示す。微小胞の最終懸濁液中のヒスチジンの濃度は、それぞれ、2.5、5.0および10.0mMであった。
上記の表から観察できるように、ヒスチジンを含む微小胞懸濁液のD値は、コントロールのものと同等またはわずかにそれより低く、グルコース溶液のpHおよびヒスチジンの濃度にかかわらず、ヒスチジンを含む懸濁液中の微小胞は、コントロールにおけるものと同等のサイズを有することを示唆する。
実施例4
異なるpH値のサッカライド溶液を用いたPrep−02の再構成における、様々なpH調節剤の微小胞凝集に対する効果
実施例4a:比較のpH調節剤を含む微小胞懸濁液
Prep−02の凍結乾燥された前駆体の調製を実施例1の手順に従って繰り返したが、ステップvでエマルションの希釈に用いた10% PEG4000溶液に、炭酸水素ナトリウム、Tris/HCl緩衝液またはリン酸緩衝液を添加して、それぞれの凍結乾燥された前駆体製剤を得た点が異なる。PEG4000溶液に添加したpH調節剤の量は、表12および表13に示されるように、希釈されたエマルション中のそれぞれのpH調節剤の最適化濃度(実施例3で決定される)を得る量であった。
それから、得られた製剤を、実施例2の手順に従って、1mlの水または異なるpH値の様々な5%(w/w)グルコース溶液中に再分散させた。
表12および表13は、微小胞の濃度、および、選択されたpH調節剤を含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁液中で測定されたDN値を示す。
表12および表13に示したデータから推論できるように、異なる従来のpH調節剤を含む懸濁液中の粒子の数は、特に、低pHグルコース溶液−02(b)−を用いた再構成に関しては、一般にコントロールよりも少なく、一方、D値は一般により高い。
実施例4b:ヒスチジンを含む微小胞懸濁液
実施例4aを繰り返したが、表14および表15に示すように異なる濃度のヒスチジンによって比較のpH調節剤を置き換えた点が異なる。この場合においても、微小胞の最終懸濁液中のヒスチジンの濃度は、それぞれ2.5mM、5.0mMおよび10mMであった。
表14および表15に示したデータから推論できるように、粒子の数およびヒスチジンを含む懸濁液中で測定された微小胞のDN値は、一般に、任意のpHのグルコース再構成溶液および任意の濃度のヒスチジンで、コントロール溶液について測定されたものと同等である。
実施例5
異なるpH値のサッカライド溶液を用いたPrep−03の再構成における、リン酸緩衝液およびヒスチジンの微小胞凝集に対する効果
Prep−03の凍結乾燥された前駆体の調製を実施例1の手順に従って繰り返したが、エマルション希釈(ステップv)のために用いた10% PEG4000溶液にリン酸緩衝液またはヒスチジンを添加して、それぞれの凍結乾燥された前駆体製剤を得た点が異なる。PEG4000溶液に添加したリン酸またはヒスチジンの量は、表16および表17に示されるように、ステップ(v)の希釈されたエマルション中に、2.5mMの濃度のリン酸および5mM、10mMおよび20mMの濃度のヒスチジンを得る量であり、微小胞の最終懸濁液中のヒスチジンの約3.75mM、7.5mMおよび15mMの濃度に相当した。
それから、得られた製剤を、実施例2の手順に従って、異なるpH値の2mlの様々な5%(w/w)グルコース溶液中に再分散させた。
表16および表17は、選択されたpH調節剤を含むそれぞれの製剤を用いた、様々な懸濁液中の濃度およびD値を示す。
表16のデータから推論できるように、ヒスチジンを異なる濃度で含む懸濁液中において測定された微小胞の粒子の数は、特に、高いpH値のグルコース溶液および高濃度のヒスチジンでは、一般に、比較のリン酸緩衝製剤で測定された数よりも多い。表17のデータから推論できるように、異なる濃度でヒスチジン含む懸濁液において測定された微小胞のDN値は、一般に、比較のリン酸緩衝製剤で測定されたDN値よりも低い。
実施例5
異なるpH値のサッカライド溶液を用いたPrep−04の再構成における、リン酸緩衝液およびヒスチジンの微小胞凝集に対する効果
Prep−04の凍結乾燥された前駆体の調製を実施例1の手順に従って繰り返したが、エマルション希釈(ステップv)に用いた10% PEG4000溶液に、比較のpH調節剤(すなわちバイカーボネート、Tris/HClまたはリン酸)またはヒスチジンを添加して、それぞれの凍結乾燥された前駆体製剤を得た点が異なる。添加したpH調節剤の量は、表18および表19に示されるように、希釈されたエマルション中に以下の濃度を得る量であった:0.38mMバイカーボネート、2.5mM Tris/HCl、2.5mMリン酸または2.5mMヒスチジン。
それから、得られた製剤を、実施例2の手順に従って、異なるpH値の1mlの様々な5%(w/w)グルコース溶液中に再分散させた。
表18および表19は、選択されるpH調節剤を含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁液中で測定された、微小胞の濃度およびD値を示す。
表18のデータから推論できるように、異なる従来のpH調節剤を含む懸濁液中の粒子の数は、特に低pHグルコース溶液では、一般に、ヒスチジンを含む懸濁液において測定された数よりも少ない。表19のデータから推論できるように、異なる従来のpH調節剤を含む懸濁液中の微小胞のDN値は、特に低pHグルコース溶液では、一般に、ヒスチジンを含む懸濁液において測定されたDN値よりも高い。
実施例7
異なるpH値のサッカライド溶液を用いたPrep−05の再構成における、リン酸緩衝液およびヒスチジンの微小胞凝集に対する効果
Prep−05の凍結乾燥された前駆体の調製を実施例1の手順に従って繰り返したが、エマルション希釈(ステップv)に用いた10% PEG4000溶液にリン酸緩衝液またはヒスチジンを添加して、それぞれの凍結乾燥された前駆体製剤を得た点が異なる。PEG4000溶液に添加したリン酸またはヒスチジンの量は、表20および表21に示されるように、希釈されたエマルション中に、2.5mMの濃度のリン酸および2.5mM、5mMまたは10mMの濃度のヒスチジンを得る量であった。
それから、得られた製剤を、実施例2の手順に従って、2mlの水または異なるpH値の様々な5%グルコース溶液中に再分散させた。
表20および表21は、選択されるpH調節剤を含むそれぞれの製剤から得られた様々な懸濁液中で測定された微小胞の濃度およびD値を示す。
表20に示されるデータから推論できるように、リン酸緩衝液を含む懸濁液中の粒子の数は、特に低pHグルコース溶液では、一般に、異なる濃度のヒスチジン含む懸濁液において測定される数よりも少ない。表21に示されるデータから推論できるように、リン酸緩衝液を含む懸濁液中の微小胞のD値は、特に低pHグルコース溶液では、一般に、異なる濃度のヒスチジンを含む懸濁液において測定されたDN値よりも高い。

Claims (19)

  1. ガス入りの微小胞の水性懸濁液であって、
    前記微小胞は、リン脂質、および、AGPTWCEDDWYYCWLFGTGGGK(配列番号01)、VCWEDSWGGEVCFRYDPGGGK(配列番号02)またはそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有するペプチドを含む標的化リガンドを含み、
    前記ペプチドは、リン脂質とコンジュゲートされてリポペプチドを形成し、
    前記懸濁液は、炭水化物およびヒスチジンをさらに含む、
    ガス入りの微小胞の水性懸濁液。
  2. 請求項1に記載の水性懸濁液であって、
    前記標的化リガンドは、配列番号01および配列番号02の組み合わせを含む二量体ペプチドの形態である、
    水性懸濁液。
  3. 請求項1または2に記載の水性懸濁液であって、
    前記炭水化物は、グルコースである、
    水性懸濁液。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の水性懸濁液であって、
    前記微小胞は、ジラウロイル−ホスファチジル−コリン(DLPC)、ジミリストイル−ホスファチジルコリン(DMPC)、ジパルミトイル−ホスファチジル−コリン(DPPC)、ジアラキドイル−ホスファチジルコリン(DAPC)、ジステアロイル−ホスファチジル−コリン(DSPC)、ジオレオイル−ホスファチジルコリン(DOPC)、1,2ジステアロイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン(エチル−DSPC)、ジペンタデカノイル−ホスファチジルコリン(DPDPC)、1−ミリストイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(MPPC)、1−パルミトイル−2−ミリストイル−ホスファチジルコリン(PMPC)、1−パルミトイル−2−ステアロイル−ホスファチジルコリン(PSPC)、1−ステアロイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(SPPC)、1−パルミトイル−2−オレイル−ホスファチジル−コリン(POPC)、1−オレイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(OPPC)、ジラウロイル−ホスファチジルグリセロール(DLPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジアラキドイルホスファチジル−グリセロール(DAPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジミリストイル−ホスファチジル−グリセロール(DMPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジパルミトイル−ホスファチジル−グリセロール(DPPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジステアロイル−ホスファチジル−グリセロール(DSPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジオレオイル−ホスファチジルグリセロール(DOPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジラウロイルホスファチジン酸(DLPA)、ジミリストイルホスファチジン酸(DMPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)、ジアラキドイル−ホスファチジン酸(DAPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジラウロイル−ホスファチジルエタノールアミン(DLPE)、ジミリストイル−ホスファチジルエタノールアミン(DMPE)、ジパルミトイル−ホスファチジル−エタノールアミン(DPPE)、ジステアロイル−ホスファチジル−エタノールアミン(DSPE)、ジオレオイル−ホスファチジル−エタノールアミン(DOPE)、ジアラキドイル−ホスファチジル−エタノールアミン(DAPE)、ジリノレイル−ホスファチジル−エタノールアミン、ジラウロイル−ホスファチジル−セリン(DLPS)、ジミリストイルホスファチジルセリン(DMPS)、ジアラキドイル−ホスファチジル−セリン(DAPS)、ジパルミトイルホスファチジルセリン(DPPS)、ジステアロイル−ホスファチジルセリン(DSPS)、ジオレオイル−ホスファチジルセリン(DOPS)、ジパルミトイルスフィンゴミエリン(DPSP)、ジステアロイル−スフィンゴミエリン(DSSP)、ジラウロイル−ホスファチジルイノシトール(DLPI)、ジアラキドイル−ホスファチジルイノシトール(DAPI)、ジミリストイル−ホスファチジルイノシトール(DMPI)、ジパルミトイル−ホスファチジルイノシトール(DPPI)、ジステアロイル−ホスファチジルイノシトール(DSPI)、ジオレオイル−ホスファチジルイノシトール(DOPI)からなる群より選択されるリン脂質を含む、
    水性懸濁液。
  5. 請求項4に記載の水性懸濁液であって、
    前記微小胞は、ペグ化リン脂質をさらに含む、
    水性懸濁液。
  6. 請求項4または5に記載の水性懸濁液であって、
    前記微小胞は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸からなる群より選択される脂肪酸をさらに含む、
    水性懸濁液。
  7. 請求項6に記載の水性懸濁液であって、
    前記微小胞は、DSPC、パルミチン酸およびDSPE−PEG2000またはDPPE−PEG5000の混合物を含む、
    水性懸濁液。
  8. 請求項7に記載の水性懸濁液であって、
    パルミチン酸は、5%〜20%のモル量で存在する、
    水性懸濁液。
  9. 請求項に記載の水性懸濁液であって、
    前記リポペプチドは、前記微小胞の他の成分に対するモル比によって、0.1%〜5%のモル量で存在する、
    水性懸濁液。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の水性懸濁液であって、
    前記標的化リガンドは、
    式II:
    のリポペプチドである、
    水性懸濁液。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の水性懸濁液であって、
    前記ガス入りの微小胞は、フッ素化された生理的に許容できるガスを含む、
    水性懸濁液。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の水性懸濁液であって、
    前記懸濁液中のヒスチジンの濃度は、1.5mM〜20mMである、
    水性懸濁液。
  13. 請求項12に記載の水性懸濁液であって、
    前記懸濁液中のヒスチジンの濃度は、2.5mM〜10mMである、
    水性懸濁液。
  14. 調剤キットであって、
    (a)(i)リン脂質、(ii)AGPTWCEDDWYYCWLFGTGGGK(配列番号01)、VCWEDSWGGEVCFRYDPGGGK(配列番号02)またはそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有するペプチドを含む標的化リガンドであって、前記ペプチドは、リン脂質とコンジュゲートされてリポペプチドを形成する、および、(iii)ヒスチジン、を含む凍結乾燥された製剤と接触して、生理的に許容できるガスを含む、第一の容器;および
    (b)前記の凍結乾燥された製剤をガス入りの微小胞の懸濁液に再構成するための炭水化物を含む生理的に許容できる溶液を含む、第二の容器
    を含む、
    調剤キット。
  15. 請求項14に記載の調剤キットであって、
    前記標的化リガンドは、配列番号01および配列番号02の組み合わせを含む二量体ペプチドの形態である、
    調剤キット。
  16. 請求項14または15に記載の調剤キットであって、
    前記の第二の容器は、グルコース溶液を含む、
    調剤キット。
  17. 請求項14から16のいずれか一項に記載の調剤キットであって、
    前記の第一の容器内のヒスチジンの量は、ガス入りの微小胞の再構成された水性懸濁液中のヒスチジンの濃度が1.5mM〜20mMであるような量である、
    調剤キット。
  18. 請求項17に記載の調剤キットであって、
    ヒスチジンの量は、ガス入りの微小胞の再構成された水性懸濁液中のヒスチジンの濃度が2.5mM〜10mMであるような量である、
    調剤キット。
  19. 請求項1から13のいずれか一項に記載のガス入りの微小胞の懸濁液を有効量で以前に投与されている対象において関心領域をイメージングする方法であって、
    前記関心領域を超音波照射に供するステップ、および、
    前記関心領域からそれぞれのエコー信号を集めるステップ
    を含む、
    方法。
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