JP6801395B2 - 多波長レーザ装置及び波長多重通信システム - Google Patents
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Description
しかしながら、周期波長フィルタと波長分光フィルタは、それぞれ、WDM通信システムのグリッド波長に対して異なるオフセットを持っているため、所望の発振波長に制御することが非常に難しい。
本実施形態にかかる多波長レーザ装置は、レーザの外部共振器内に周期波長フィルタを備え、多波長で同時発振しうる外部共振器型多波長レーザ装置である。なお、多波長レーザ装置を、光半導体発光装置、発光装置、又は、多波長同時発振レーザともいう。
なお、図1では、N波長の信号光(λ1〜λN)を同時に発振する多波長同時発振レーザ9を例に挙げて示している。また、ここでは、基板10上に周期波長フィルタ2等が集積された集積素子に、半導体利得チップ1を実装したものを例に挙げて説明する。
例えば、半導体利得チップ1は、量子ドット利得媒質を備える量子ドット利得チップ(QD利得チップ)である。この場合、多波長レーザ装置9を、多波長量子ドットレーザ装置、外部共振器型多波長量子ドットレーザ装置、又は、外部共振器型量子ドットレーザともいう。
例えば、周期波長フィルタ2は、導波路型周期波長フィルタである。また、例えば、周期波長フィルタ2は、リング共振器を用いたフィルタである(例えば図2参照)。
なお、これに限られるものではなく、周期波長フィルタ2は、例えば図3(A)に示すように、DBR(Distributed Bragg Reflector)2Aとループミラー2Bを用いたフィルタであっても良いし、例えば図3(B)に示すように、2つのDBR2C,2Dを用いたフィルタであっても良いし、例えば図3(C)に示すように、DBR2Eとへき開面2Fを用いたフィルタであっても良い。また、周期波長フィルタ2を、波長周期フィルタ又は周期フィルタともいう。
ここでは、後述するように波長毎に位相制御を行なうために、周期波長フィルタ2に直列に波長分光フィルタ3が接続されている。また、ここでは、波長分光フィルタ3の透過波長の周期は、周期波長フィルタ2の透過波長の周期と一致している。つまり、周期波長フィルタ2と波長分光フィルタ3の透過波長の周期が一致している。
また、例えば、波長分光フィルタ3は、光入出力部に多モード干渉(MMI:Multi-Mode Interferometer)部分3Aが設けられていることが好ましい(例えば図4(C)参照)。このように、波長分光フィルタ3の光入出力部にMMI部分3Aが集積された構造を採用することで、波長分光フィルタ3の挿入損失を低減することができる。
複数の第1ミラー4は、波長分光フィルタ3によって分けられた各信号光の一部をそれぞれ反射するミラーであって、波長分光フィルタ3に光学的に接続されている。ここでは、第1ミラー4はN個設けられている。例えば、第1ミラー4は、ループミラーである(例えば図2参照)。なお、これに限られるものではなく、DBRミラーなどであっても良い。
短波側モニタ部6は、複数の信号光のうち最も短い波長よりも信号光波長の1周期分短い波長(ここではλ0)の短波側モニタ光を検出する短波側光検出器6Aと、短波側モニタ光の一部を反射する短波側ミラー6Bとを含み、波長分光フィルタ3に接続されている。
ここでは、波長分光フィルタ3に、複数の信号光のうち最も長い波長よりも信号光波長の1周期分長い波長の長波側モニタ光を入出力する長波側モニタ用ポートを設け、これに長波側モニタ用導波路7Cを接続し、長波側モニタ用導波路7Cを2つに分岐し、一方に長波側ミラー7Bを接続し、他方に長波側光検出器7Aを接続し、長波側光検出器7Aを制御部8に接続して、長波側光検出器7Aの出力が制御部8へ送られるようにしている。
制御部8は、周期波長フィルタ2のピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、半導体利得チップ1の利得ピークを短波側モニタ光の波長(ここではλ0)又は長波側モニタ光の波長(ここではλN+1)に合わせて、短波側光検出器6A又は長波側光検出器7Aの出力が最大になるように、波長分光フィルタ3の波長位置を調整する制御を行なう。なお、制御部8をコントローラともいう。
この場合、周期波長フィルタ2にモニタ用ポートを設け、これにモニタ用導波路12を介して光検出器11を接続し、光検出器11を制御部8に接続して、光検出器11の出力が制御部8へ送られるようにすれば良い。
また、波長分光フィルタ3と複数の第1ミラー4との間にそれぞれ設けられた複数の位相調整機構(位相制御機構)13を備えるものとするのも好ましい。
ここでは、波長分光フィルタ3に複数の信号光のそれぞれを入出力するポートを設け、これに各信号光用導波路14を接続し、各信号光用導波路14を2つに分岐し、一方に第1ミラー4を接続し、他方を出力側に接続し、第1ミラー4が接続されている一方の分岐導波路に位相調整機構13を設けるようにしている。なお、ここでは、位相調整機構13はN個設けられている。また、ここでは、位相調整機構13は、光導波路に位相制御ヒータH1〜HNを設けた位相調整器である(例えば図2参照)。
つまり、上述のように、周期波長フィルタ2、波長分光フィルタ3等を集積した集積回路基板上に、さらに、複数の変調器15及び合波器16を集積(ここではモノリシック集積)し、波長分光フィルタ3で分光され、それぞれのポートから出力される各信号光を、複数の変調器15のそれぞれによって変調し、それぞれの変調光を合波器16で合波して出力するようにしても良い。
上述のように構成されるため、半導体利得チップ1からの光は、周期波長フィルタ2と波長分光フィルタ3を透過し、各ポートを介して分岐された導波路の延長線上の第1ミラー4に達して反射する。反射した光は、波長分光フィルタ3、周期波長フィルタ2、半導体利得チップ1へ導かれ、半導体利得チップ1の反対側の端面に設けられた第2ミラー5で反射する。このようにして、第1ミラー4と第2ミラー5とで構成される外部共振器11内で共振し、各信号光の波長間隔になっている周期波長フィルタ2の波長間隔で同時発振する。
まず、図6に示すように、周期波長フィルタ2のオフセットの調整を行なう(ステップS1)。
例えば、半導体利得チップ1のドライブ電流を、利得帯域がN波長をカバーする条件(N波長発振条件)に調整して、即ち、半導体利得チップ1の利得ピークがN波長の真ん中の波長(λN/2)となるように動作条件を調整して、周期波長フィルタ2のモニタ用ポートから導かれたモニタ光(透過光)をモニタし、WDMグリッド波長に対するオフセットの調整を行なう。
まず、同時発振信号光よりも1周期短い短波側モニタ光(波長λ0)を用いて調整を行なう(ステップS21)。
例えば、半導体利得チップ1のドライブ電流を、利得ピークが波長λN+1になるように調整し、モニタ光を長波側の波長λN+1で発振させ、波長分光フィルタ3の他方の側に設けられた長波側モニタ用ポートから導かれた長波側モニタ光をモニタし、即ち、周期波長フィルタ2からの透過光との波長のずれを観察し、波長分光フィルタ3のWDMグリッド波長に対するオフセットの調整を行なう。
一方、先に行なった短波側モニタ光を用いた調整によって決められた波長分光フィルタ3の波長位置が、長波側モニタ光を用いた調整によって変更された場合には、ステップS3でYESルートへ進み、再度、短波側モニタ光(波長λ0)を用いて調整(微調整)を行なう(ステップS21)。
このようにして、周期波長フィルタ2及び波長分光フィルタ3からの透過光(信号光波長)を、WDMグリッド波長に一致させることができる。
なお、直前で行なった調整によって決められた波長分光フィルタ3の波長位置に対して波長位置が大きく変更されている場合のみ再調整を行なうようにしても良い。
このように、実動作時とは異なる波長(λ0、λN+1)でのモニタ光を用いた調整を行い、実動作時にはモニタのための信号光(λ1〜λN)の分岐を行っていないため、実動作時の光学損失を抑制することができる。
近年、外部共振器型量子ドットレーザの外部共振器内に周期波長フィルタを挿入した構造で多波長同時発振レーザが実現し、安定な発振スペクトルが得られ(例えば非特許文献1参照)、WDMシステムへの応用が期待されている。
このようなレーザ構造では、周期波長フィルタを用いるため、所望の波長間隔を簡単に再現性良く実現できることになる。
一方、1波長切り出した信号光スペクトルの相対強度雑音(RIN)が−135dB/Hz以下であることも必要である。
全ての波長で良好なRINを得るためには、全波長の位相が合っていることが好ましい。
しかしながら、例えば、多波長同時発振レーザを4波長同時発振させた場合、同じ共振器長で発振させるために4波長全てで所望の位相を得るように調整することは難しい。
このため、全ての波長に対して別々の光導波路に取り出し、各々の波長に位相調整機構を設けることが考えられる(例えば図9参照)。
この場合、フィルタ透過波長の周期が一致する周期波長フィルタと波長分光フィルタを直列に組み合わせた構成を採用することになる。
そこで、周期波長フィルタ2と波長分光フィルタ3を直列に接続する場合であっても、所望の発振波長を得ることができるように、上述のようにしている。
この具体例では、周期波長フィルタ2にリング共振器を用い、波長分光フィルタ3にAWGを用い、第1ミラー4にリングミラーを用い、これらをSi基板10上にモノリシックに集積してSi細線光導波路17で接続し、さらに、変調器15及び合波器16もモノリシックに集積した集積素子とし、外部共振器11で発振した光を変調器15で変調し、各変調光を合波器16で合波(集光)して、集積素子の出力ポートから光ファイバへ伝送する構成としている。なお、複数の信号光の波長をλ1〜λNとしている。
また、波長分光フィルタ3としてのAWGにも、波長制御ヒータHAWGが設けられており、これに波長分光フィルタ用電源20が接続されており、この波長分光フィルタ用電源20が、制御部8によって制御されるようになっている。
また、短波側モニタ部6として、波長分光フィルタ3に、短波側モニタ光(波長λ0)を導く、短波側モニタ用導波路6Cを接続し、この短波側モニタ用導波路6Cを2つに分岐し、一方に短波側ミラー6Bとしてのループミラーを接続し、他方に短波側光検出器6Aとしてのフォトディテクタ(PD)を接続し、短波側光検出器6Aを制御部8に接続して、短波側光検出器6Aの出力が制御部8へ送られるようにしている。
まず、周期波長フィルタ2のオフセットの調整(波長位置の調整)を行なう(例えば図6のステップS1参照)。
ここでは、モニタ光に発振光を用いる場合を例に挙げて説明する。
ここでは、制御部8が、周期波長フィルタ用電源19を制御して、発振光の波長を周期的にフィルタリングする周期波長フィルタ2に設けられた波長制御ヒータHRの温度を変化させる。
ここでは、バンドストップフィルタ24は、例えば図7(D)に示すように、波長λ1の光を透過しないで遮断する特性、即ち、波長λ1以外の波長の光が透過する特性を有し、図2に示すように、光検出器11の直前に設置されている。
なお、ここでは、モニタ光に発振光を用いて波長オフセット調整を行なう場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、モニタ光として量子ドット利得チップ1のASE光を用いて波長オフセット調整を行なうようにしても良い。この場合、フィルタ24として、上述のバンドストップフィルタに代えて、バンドパスフィルタを設け、モニタ光の強度が極小となるように、ヒータ温度を調整すれば良い。
また、ここでは、モニタ光を例えば波長λ1の光とする場合を例に挙げて説明しているが、周期波長フィルタ2の製造マージンを考慮すると、フィルタ24としてのバンドストップフィルタ又はバンドパスフィルタは、同時発振波長の中央付近の波長λN/2の光を遮断又は透過する特性を有する狭線幅のフィルタとするのが好ましい。
まず、同時発振信号光よりも1周期短い短波側モニタ光(波長λ0)を用いて調整を行なう(例えば図6のステップS21参照)。
ここでは、制御部8が、波長分光フィルタ用電源20を制御して、波長分光フィルタ3に設けられた波長制御ヒータHAWGの温度を変化させる。これにより、波長分光フィルタ3の透過スペクトル[例えば図8(A)中、符号Y参照]が移動することになる。
次に、同時発振信号光よりも1周期長い長波側モニタ光(波長λN+1)を用いて調整する(例えば図6のステップS22参照)。
ここでは、制御部8が、波長分光フィルタ用電源20を制御して、波長分光フィルタ3に設けられた波長制御ヒータHAWGの温度を変化させる。これにより、波長分光フィルタ3の透過スペクトル[例えば図8(B)中、符号Y参照]が移動することになる。
ここでは、長波側モニタ光(波長λN+1)を用いた調整を行なう際に、モニタ光の強度が最大(最大値)になっていない場合に、モニタ光の強度が最大になるように、波長分光フィルタ3に設けられた波長制御ヒータHAWGの温度を調整(再調整)し、モニタ光の強度が最大(最大値)になっている場合には、波長分光フィルタ3に設けられた波長制御ヒータHAWGの温度の調整(再調整)は行なわない。
ここでは、波長分光フィルタ3のウィンドウは広いため、オフセットの調整の確度を高めるために、短波側モニタ光(波長λ0)を用いた調整に加えて、このような長波側モニタ光(波長λN+1)を用いた調整を行なって、両方で確認を行なうようにしている。
つまり、短波側モニタ光(波長λ0)を用いて、モニタ光の強度が最大になっているかを確認し、モニタ光の強度が最大になっていない場合に、モニタ光の強度が最大になるように、波長分光フィルタ3に設けられた波長制御ヒータHAWGの温度を調整(微調整)する。
つまり、短波側モニタ光(波長λ0)を用いた調整及び長波側モニタ光(波長λN+1)を用いた調整の両方で、周期波長フィルタ2及び波長分光フィルタ3を透過した光が最大値と一致したら、その時点で波長分光フィルタ3の調整を完了する。
ここでは、波長分光フィルタ3の透過スペクトルの半値全幅が比較的広いため、短波側モニタ光(波長λ0)及び長波側モニタ光(波長λN+1)の2つの波長を用いて波長分光フィルタ3のオフセットの調整を行なうことで、1つの波長で調整を行なう場合よりも、高い精度で調整を行なうことができるようにしている。
また、このような調整を行なった後、多波長同時発振レーザの使用時は、半導体利得チップ(量子ドット利得チップ)1のドライブ電流を、利得帯域が信号光の波長λ1〜λNをカバーするように調整する。
ところで、上述のような多波長レーザ装置9は、例えば波長分割多重(WDM)光通信システム(波長多重通信システム)に用いられる(例えば図10参照)。この場合、波長多重通信システムは、多波長レーザ装置9を備える送信器と、送信器に伝送路を介して接続された受信器とを備えるものとして構成される。
特に、本実施形態では、多波長同時発振レーザ(量子ドット利得チップ1)はドライブ電流を調整することで利得ピーク波長をシフトさせることができるため、この特徴を積極的に利用して、利得ピーク波長をλ0又はλN+1に変化させて、オフセット調整用光源として使用している。なお、多波長同時発振レーザ(量子ドット利得チップ1)では、電流を注入していくと(電流注入量を多くしていくと)長波側に利得ピーク(利得スペクトルの中心波長)が移動していくことになる。このため、オフセット調整用光源を別途設ける必要がなく、また、複雑な制御回路等の調整機構を付加する必要もなく、波長分光フィルタ3のモニタ機能付多波長同時発振レーザをシンプルな構造で実現することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
(付記1)
半導体利得チップと、
前記半導体利得チップに光学的に接続され、周期的なピーク波長を持つ周期波長フィルタと、
前記周期波長フィルタに直列に接続され、複数の信号光を波長毎に分ける波長分光フィルタと、
前記波長分光フィルタに光学的に接続され、前記波長分光フィルタによって分けられた各信号光の一部をそれぞれ反射する複数の第1ミラーと、
前記半導体利得チップの前記周期波長フィルタが設けられている側の反対側に設けられ、前記複数の第1ミラーとの間に外部共振器を構成する第2ミラーと、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も短い波長よりも信号光波長の1周期分短い波長の短波側モニタ光を検出する短波側光検出器と、前記短波側モニタ光の一部を反射する短波側ミラーとを含む短波側モニタ部と、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も長い波長よりも信号光波長の1周期分長い波長の長波側モニタ光を検出する長波側光検出器と、前記長波側モニタ光の一部を反射する長波側ミラーとを含む長波側モニタ部と、
前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、前記半導体利得チップの利得ピークを前記短波側モニタ光の波長又は前記長波側モニタ光の波長に合わせて、前記短波側光検出器又は前記長波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なう制御部とを備えることを特徴とする多波長レーザ装置。
前記制御部は、前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、前記半導体利得チップの利得ピークを前記短波側モニタ光の波長に合わせて、前記短波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なうとともに、前記半導体利得チップの利得ピークを前記長波側モニタ光の波長に合わせて、前記長波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なうことを特徴とする、付記1に記載の多波長レーザ装置。
前記周期波長フィルタに接続され、前記周期波長フィルタから分岐したモニタ光を検出する光検出器を備え、
前記制御部は、前記光検出器の出力に基づいて、前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせる制御を行なうことを特徴とする、付記1又は2に記載の多波長レーザ装置。
前記波長分光フィルタと前記複数の第1ミラーとの間にそれぞれ設けられた複数の位相調整機構を備えることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
(付記5)
前記半導体利得チップは、量子ドット利得媒質を備えることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
前記波長分光フィルタに光学的に接続され、前記波長分光フィルタによって分けられた各信号光をそれぞれ変調する複数の変調器と、
前記複数の変調器に接続され、前記複数の変調器のそれぞれによって変調された各信号光を合波する合波器とを備えることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
前記波長分光フィルタは、アレイ状導波路回折格子を用いたフィルタであることを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
(付記8)
前記波長分光フィルタは、光入出力部に多モード干渉カプラが設けられていることを特徴とする、付記7に記載の多波長レーザ装置。
前記周期波長フィルタは、リング共振器を用いたフィルタであることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
(付記10)
多波長レーザ装置を備える送信器と、
前記送信器に伝送路を介して接続された受信器とを備え、
前記多波長レーザ装置は、
半導体利得チップと、
前記半導体利得チップに光学的に接続され、周期的なピーク波長を持つ周期波長フィルタと、
前記周期波長フィルタに直列に接続され、複数の信号光を波長毎に分ける波長分光フィルタと、
前記波長分光フィルタに光学的に接続され、前記波長分光フィルタによって分けられた各信号光の一部をそれぞれ反射する複数の第1ミラーと、
前記半導体利得チップの前記周期波長フィルタが設けられている側の反対側に設けられ、前記複数の第1ミラーとの間に外部共振器を構成する第2ミラーと、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も短い波長よりも信号光波長の1周期分短い波長の短波側モニタ光を検出する短波側光検出器と、前記短波側モニタ光の一部を反射する短波側ミラーとを含む短波側モニタ部と、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も長い波長よりも信号光波長の1周期分長い波長の長波側モニタ光を検出する長波側光検出器と、前記長波側モニタ光の一部を反射する長波側ミラーとを含む長波側モニタ部と、
前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、前記半導体利得チップの利得ピークを前記短波側モニタ光の波長又は前記長波側モニタ光の波長に合わせて、前記短波側光検出器又は前記長波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なう制御部とを備えることを特徴とする波長多重通信システム。
2 周期波長フィルタ
2A DBR
2B ループミラー
2C DBR
2D DBR
2E DBR
2F へき開面
3 波長分光フィルタ
3A MMI部分
3B 回折格子面
4 第1ミラー
5 第2ミラー
6 短波側モニタ部
6A 短波側光検出器
6B 短波側ミラー
6C 短波側モニタ用導波路
7 長波側モニタ部
7A 長波側光検出器
7B 長波側ミラー
7C 長波側モニタ用導波路
8 制御部
9 多波長レーザ装置(多波長同時発振レーザ)
10 基板
11 光検出器
12 モニタ用導波路
13 位相調整機構(位相制御機構)
14 信号光用導波路
15 変調器
16 合波器
17 Si細線光導波路
18 半導体利得チップ用電源
19 周期波長フィルタ用電源
20 波長分光フィルタ用電源
21 位相調整機構用電源
22 変調信号源
23 変調用電極
24 フィルタ(バンドパスフィルタ;バンドストップフィルタ)
25 波長多重通信システム
26 送信器
27 受信器
28 伝送路
29 多波長同時発振レーザ(コムレーザ)
30 分波器(デマルチプレクサ)
31 変調器(モジュレータアレイ)
32 合波器(マルチプレクサ)
33 分波器(デマルチプレクサ)
34 光検出器(ディテクタアレイ)
Claims (7)
- 半導体利得チップと、
前記半導体利得チップに光学的に接続され、周期的なピーク波長を持つ周期波長フィルタと、
前記周期波長フィルタに直列に接続され、複数の信号光を波長毎に分ける波長分光フィルタと、
前記波長分光フィルタに光学的に接続され、前記波長分光フィルタによって分けられた各信号光の一部をそれぞれ反射する複数の第1ミラーと、
前記半導体利得チップの前記周期波長フィルタが設けられている側の反対側に設けられ、前記複数の第1ミラーとの間に外部共振器を構成する第2ミラーと、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も短い波長よりも信号光波長の1周期分短い波長の短波側モニタ光を検出する短波側光検出器と、前記短波側モニタ光の一部を反射する短波側ミラーとを含む短波側モニタ部と、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も長い波長よりも信号光波長の1周期分長い波長の長波側モニタ光を検出する長波側光検出器と、前記長波側モニタ光の一部を反射する長波側ミラーとを含む長波側モニタ部と、
前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、前記半導体利得チップの利得ピークを前記短波側モニタ光の波長又は前記長波側モニタ光の波長に合わせて、前記短波側光検出器又は前記長波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なう制御部とを備えることを特徴とする多波長レーザ装置。 - 前記制御部は、前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、前記半導体利得チップの利得ピークを前記短波側モニタ光の波長に合わせて、前記短波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なうとともに、前記半導体利得チップの利得ピークを前記長波側モニタ光の波長に合わせて、前記長波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なうことを特徴とする、請求項1に記載の多波長レーザ装置。
- 前記周期波長フィルタに接続され、前記周期波長フィルタから分岐したモニタ光を検出する光検出器を備え、
前記制御部は、前記光検出器の出力に基づいて、前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせる制御を行なうことを特徴とする、請求項1又は2に記載の多波長レーザ装置。 - 前記波長分光フィルタと前記複数の第1ミラーとの間にそれぞれ設けられた複数の位相調整機構を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
- 前記半導体利得チップは、量子ドット利得媒質を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。
- 前記波長分光フィルタに光学的に接続され、前記波長分光フィルタによって分けられた各信号光をそれぞれ変調する複数の変調器と、
前記複数の変調器に接続され、前記複数の変調器のそれぞれによって変調された各信号光を合波する合波器とを備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多波長レーザ装置。 - 多波長レーザ装置を備える送信器と、
前記送信器に伝送路を介して接続された受信器とを備え、
前記多波長レーザ装置は、
半導体利得チップと、
前記半導体利得チップに光学的に接続され、周期的なピーク波長を持つ周期波長フィルタと、
前記周期波長フィルタに直列に接続され、複数の信号光を波長毎に分ける波長分光フィルタと、
前記波長分光フィルタに光学的に接続され、前記波長分光フィルタによって分けられた各信号光の一部をそれぞれ反射する複数の第1ミラーと、
前記半導体利得チップの前記周期波長フィルタが設けられている側の反対側に設けられ、前記複数の第1ミラーとの間に外部共振器を構成する第2ミラーと、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も短い波長よりも信号光波長の1周期分短い波長の短波側モニタ光を検出する短波側光検出器と、前記短波側モニタ光の一部を反射する短波側ミラーとを含む短波側モニタ部と、
前記波長分光フィルタに接続され、前記複数の信号光のうち最も長い波長よりも信号光波長の1周期分長い波長の長波側モニタ光を検出する長波側光検出器と、前記長波側モニタ光の一部を反射する長波側ミラーとを含む長波側モニタ部と、
前記周期波長フィルタのピーク波長をグリッド波長に合わせた状態で、前記半導体利得チップの利得ピークを前記短波側モニタ光の波長又は前記長波側モニタ光の波長に合わせて、前記短波側光検出器又は前記長波側光検出器の出力が最大になるように、前記波長分光フィルタの波長位置を調整する制御を行なう制御部とを備えることを特徴とする波長多重通信システム。
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