JP6797336B1 - ジェミニ型イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤及び増粘剤により表面処理した粉体の製造方法、その水分散体、及びそれらを配合した化粧料 - Google Patents
ジェミニ型イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤及び増粘剤により表面処理した粉体の製造方法、その水分散体、及びそれらを配合した化粧料 Download PDFInfo
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Abstract
Description
(請求項1)
水、ジェミニ型イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤、増粘剤とから乳化物を調製し、該乳化物を親水性表面を有する粉体に加えてスラリー物を調製し、該スラリー物を加熱乾燥することによってジェミニ型イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤及び増粘剤により表面処理した粉体を製造する、化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項2)該表面処理粉体が親水性膜で被覆されている、化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項3)
前記乳化物中のジェミニ型イオン性界面活性剤が0.10〜5.00質量%、紫外線吸収剤が5.00〜40.00質量%、増粘剤が0.20〜2.00質量%である、請求項1又は2に記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項4)
前記乳化物中のジェミニ型イオン性界面活性剤が1.00〜3.00質量%、紫外線吸収剤が10.00〜30.00%、増粘剤が0.50〜1.00質量%である、請求項3に記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項5)
前記親水性表面の微小粉体が板状粉体、球状粉体あるいはそれらの混合物からなり、粒径の大きさが0.01〜100.00ミクロン、好ましくは、0.10〜50.00ミクロンであり、前記乳化物と該微小粉体の混合比が40対60質量%から95対5質量%、好ましくは、70対30質量%から85対15質量%である、請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項6)
前記ジェミニ型イオン性界面活性剤がジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムからなる、請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項7)
該スラリー物を乾燥器内で乾燥器内温度70℃〜95℃、10〜20時間乾燥して得られる表面処理粉体を製造する、請求項1乃至6のいずれかの化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項8)請求項1〜7のいずれかの表面処理粉体の製造方法によって製造された化粧料用表面処理粉体の製造方法。
(請求項9)
請求項8の表面処理粉体と水とを重量比で10.0対90.0質量%、好ましくは30.0対60.0質量%を含む化粧料用表面処理粉体の水分散体。
(請求項10)請求項8の表面処理粉体及び/又は請求項9に記載の化粧料用表面処理粉体の水分散体を配合したことを特徴とする化粧料。
さらに、この粉体及び/又はその水分散体を配合した化粧料においては、その粉体及び/又は水分散体の代わりに、他の同種類のものを同一量で直接同一処方に配合した化粧料との比較において、ほぼ、同等の紫外線防止効果を有する。
また、この粉体及び/又はこの水分散体を配合された化粧料は、直接、紫外線吸収剤を配合された化粧料に比較し、紫外線吸収剤による肌のべたつき、肌のてかり、化粧崩れ等が改善できるというメリットがある。
粉体には、以下の(a)と(b)が存在している。(a)は、所謂、一次粒子で、(b)は、2次粒子、または、凝集体。現実的には、ほとんどが、(b)に該当する。この(b)の粉体に、乳化物を吸着させる、あるいは、粒子間に含浸させ、その後、乳化物中の水を蒸発除去するので、結果として、油は、粉体の内側に留まる、つまり、内包される。その内包された油の表面に、界面活性剤を介した、親水性膜がついている、結果として、言い換えると、親水性膜が、粉体を被覆しているような構造をとる。
粉体の大きさは、乳化物より大きいため、スラリー工程で、乳化の状態を保ったまま、粉体が、乳化物を吸着する。次に、加温により、乳化物の水が徐々に、粉体外部に蒸散していく。この時、水は、粉内部から外部へ向かって移動していくが、この移動スピードをコントロールしていくと、ある程度、表面近くまで、水は、界面活性剤と油を引き連れた形で、表面近くに集合する。粉表面から出て行くのは水だけなので、油は、水や親水性皮膜より外側に移動するのが困難になり、結果として、水・親水性皮膜/油/水・親水性膜/油の状態で、粉体表面及び表面近い内部に、すし詰め状態になる。最後まで出て行くのは、水だけであるから、油は、常に、親水性皮膜の内側、つまり、内部に止められてしまう形になる。この様な構造を維持できるのは、ジェミニ型界面活性剤の構造に由来する。別名、ふたご座と呼ばれるように、平行に、同じ長さの長い2本の親油基が、スペーサーと呼ばれる親水基でつながっていて、U字型の磁石に似ている。この磁石の長い吸い付く方が、親油基で、油とつながりる。一方、丸い山が、親水基、スペーサーで、水・親水性皮膜がついている。これらが、吸い付き同士、山同士で並ぶというイメージである。このため、通常の界面活性剤だと、乳化が壊れていくと、油だけの凝集体や、水・親水性膜だけの凝集体を形成する傾向が強く、ジェミニ型のような層構造を形成できない。そのため、紫外線吸収剤の溶出率が高くなる。
(1)ジェミニ型イオン活性剤
ジェミニ型イオン活性剤を選択した理由は、下記の通りである。まず、幾種の界面活性剤、例えば、親水性非イオン界面活性剤、アニオン性界面活性剤等を試みた。しかし、その結果は、前記した本発明の最終目的を満たすには至らなかった。例えば、乳化物の調製に、ブチレングリコールやグリセリン等、多価アルコールを使用したものは、スラリーの調製まではできたが、スラリーの乾燥後、ゼリー状にべたついて、粉体としての機能を失っていた。 また、本発明の乳化組成に近い、多価アルコール等無しで調製した乳化物では、スラリーの調製、及び、スラリーの乾燥工程後、粉体機能を持つ、スラリー乾燥粉体を得られたが、この後の加熱溶剤溶出試験で、満足できるような低溶出性を得られなかった。しかし、鋭意研究の結果、ジェミニ型イオン性界面活性剤を用いれば、これら条件を満たすことができることを見出した。
ジェミニ型イオン性界面活性剤は、乳化条件により、水中油型乳化も、液晶乳化も、あるいは、それらの混合乳化も可能とする。また、本発明は、乳化物から得たスラリー物を、乾燥という工程で、破壊していく、その破壊されていく工程の中で、粉体の中に、ジェミニ型界面活性剤の構造の特徴から生じる、親水性膜/油相/親水性膜/油相という多層構造を構築すると考えられる。従って、紫外線吸収剤の溶出性の低い、表面処理粉体の製造方法、表面処理粉体、表面処理粉体を含む水分散体、これらを配合した化粧料に関するものである。乳化物中においては、水相にジェミニ型イオン性界面活性剤を含み、油相に紫外線吸収剤を含む乳化物とすることができる。
1)肌に対して、低刺激であること、熱に対して安定であること、少量で、安定した液晶乳化物が得られること、多価アルコール無しでも、乳化が可能なこと。
2)安定し、かつ、単純な液晶乳化処方の調製が可能。ぺリセア(登録商標) L-30、紫外線吸収剤、水溶性ポリマー(増粘剤)等による単純な組成比を調製することにより、板状、球状粉体と撹拌混合した時、乳化粒子が壊れることがない、安定したスラリー物の調製が可能なこと。
3)紫外線吸収剤の溶出率の低い、紫外線吸収剤内包量の調製
板状粉体、球状粉体、及び、それらの混合粉体との紫外線吸収剤の内包量の質重量を、10%、30%、50%、70%としたとき、50%前後の時が、最も、溶剤に対する溶出率が低い。
4)安定した乾燥スラリーの調製
乾燥温度は、75℃前後、乾燥時間は、12時間〜15時間で、粉として、取り扱い可能な、乾燥スラリー粉体を得られる。
乾燥スラリー粉体の安定性については、特に、増粘剤(水溶性ビニルポリマー)の中和剤が関与する。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の使用は、乾燥スラリー粉体が、時間とともに黄変し、不適切である。それに代わり、塩基性アミノ酸中和剤である、L-アルギニンを使用すると、変色がなく安定していて、適切である。
紫外線吸収剤は、特に限定はなく、紫外線吸収剤単体もしくは複数種類混合使用する。
このような紫外線吸収剤としては、公知のアミノベンゾエート系、サリチレート系、シンナメート系、ベンゾフェノン系、ウロカニン酸系等の紫外線吸収剤を挙げることができる。 より具体的には、アミノベンゾエート系紫外線吸収剤としては、2−エチルへキシル−p―ジメチルアミノベンゾエート、アミル−p−ジメチルアミノベンゾエート、グリセリル−p−アミノベンゾエート、エチル−p−ジメチルアミノベンゾエート、エチル−p−ジエチルアミノベンゾエート、グリセリル−モノ−p−アミノベンゾエート等をしようすることができ、サリチレート系紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、ジプロピレングリコールサリチレート等を使用することができ、シンナメート系紫外線吸収剤としては、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、2,2’−ビス(p−メトキシスチリル)−エチル−p−メトキシシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート等をしようすることができ、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシー4′−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ソジウム2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2′,4、4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4−次ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−次ヒドロキシー4、4′−ジメトキシベンゾフェノン等を使用することができる。
本発明で用いる増粘剤としては、特に限定はなく、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、寒天またはゼラチン等が挙げられる。
4.その他の任意成分(防腐剤、抗菌剤、中和剤、酸化防止剤等)
本発明には、防腐剤、抗菌剤、中和剤、酸化防止剤等を含めることができる。防腐剤、抗菌剤としては、特に限定はなく、安息香酸、安息香酸塩類、サリチル酸、サリチル酸塩類、パラオキシ安息香酸エステル及びその塩類、フェノキシエタノール、クロルフェネシン等が挙げられる。
本発明において、紫外線吸収剤を表面被覆させる粉体としては、その表面が、親水性であれば、その形態は特に限定されない。代表的な粉体としては、セリサイト、天然マイカ、焼成マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、マイカ、タルク、シリカ、球状シリカ、セルロースパウダー、球状セルロース、カオリン、アルミナ、ベントナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、炭酸カルシュウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、リン酸カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、紺青、群青、アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クレー、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、チタン酸鉄、無機青色系顔料、微粒子酸化チタン、バタフライ状硫酸バリウム、花びら状酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆シリカ、酸化チタン被覆合成マイカ、酸化チタン被覆タルク、酸化チタン被覆着色雲母、酸化チタン被覆ホウケイ酸(ナトリウム/カルシウム)、酸化チタン被覆ホウケイ酸(カルシウム/アルミニウム)、酸化亜鉛被覆タルク、酸化亜鉛被覆マイカ、酸化亜鉛被覆シリカ、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、ベンガラ、黒酸化鉄被覆雲母チタン、カルミン酸被覆雲母チタン、カルミン、紺青被覆雲母チタン、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等が挙げられるが、これらに限定されない。
1)紫外線吸収剤の溶出率の低い、紫外線吸収剤内包量の調製
板状粉体、球状粉体、及び、それらの混合粉体と紫外線吸収剤との内包量の質量を、10質量%、30質量%、50質量%、70質量%(全体を100質量%)としたとき、50%前後の時が、最も、溶剤に対する溶出率が低い。
2)安定した乾燥スラリーの調製
例えば、乾燥温度は、75℃前後、乾燥時間は、12時間〜15時間で、粉として、取り扱い可能な、乾燥スラリー粉体を得られる。
乾燥スラリー粉体の安定性については、特に、増粘剤(水溶性ビニルポリマー等)の中和剤が関与する。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の使用は、乾燥スラリー粉体が、時間とともに黄変し、不適切である。それに代わり、塩基性アミノ酸中和剤である、L-アルギニンを使用すると、変色がなく安定しするので、適切である。
各組成物の構成
乳化物は、以下のものからなることが好ましい。
1)ジェミニ型イオン性界面活性剤が、0.10〜5.00質量%、好ましくは1.00〜3.00質量%
2)紫外線吸収剤が、5.00〜40.00質量%、好ましくは10.00〜30.00%
3)増粘剤(水溶性ビニルポリマー)が、0.20〜2.00質量%、好ましくは0.50〜1.00質量%
ここに、乳化物の調製方法は以下の通り。
水にジェミニ型イオン活性剤、防腐剤を入れ、ディスパーザーで、均一に分散させ、加熱し水相を作る。 UVB紫外線吸収剤、ビタミンEを加熱溶解し油相を作る。水相をホモミキサーで高速撹拌しながら、油相を滴下し乳化を行う。乳化後、撹拌冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却する。
1)粉体としては、大きさが、0.01〜100.00ミクロン、好ましくは、0.10〜50.00ミクロンで、表面が親水性を持つ板状粉体、球状粉体及び、それらの混合物を用いる。
2)当該乳化物と粉体の混合比が、好ましくは、40対60質量%から95対5質量%、好ましくは、70対30質量%から85対15質量%からなるスラリー物である。
表面処理粉体は、該スラリー物を、好ましくは、乾燥器内温度、70℃〜95℃、10〜20時間乾燥して得られる。表面処理粉体は、好ましくは以下の成分からなる。
1)ジェミニ型イオン性界面活性剤が、0.30〜14.00質量%、好ましくは、3.00〜10.00質量%
2)紫外線吸収剤5.00〜70.00質量%、好ましくは、40.00〜60.00質量%
3)増粘剤(水溶性ビニルポリマー)0.20〜2.00質量%、好ましくは0.50〜1.00質量%
4)板状、球状粉体の単体もしくは、それらの混合物が、20.00〜80.00質量%、好ましくは、40.00〜60.00質量%
好ましくは、以下の成分からなる。水との重量比が、10.0対90.0質量%、好ましくは30.0対60.0質量%で、ディスパー等の撹拌分散で得られる。
1)本発明の表面処理粉体の水分散体は、水の中に均一に分散ができ、その分散体溶液中への紫外線吸収剤の溶出は極めて低い。
2)本発明の表面処理粉体の水分散体を、10.0質量%、溶剤を、90.0質量%、混合し加熱撹拌する。冷却、静置後、上澄み溶剤を、精密ろ紙でろ過し、ろ液中の紫外線吸収剤を、吸光度測定方法で定量した時、紫外線吸収剤の溶出率が、その表面処理粉体中の紫外線吸収剤の質量に対し、10%以下である。
3)本発明の表面処理粉体の水分散体を、20.0〜60.0質量%配合した化粧料は、その水分散体の中の紫外線吸収剤を、同一種類、同一量、置き換え同一処方の化粧料との比較において、その紫外線防止効果が、同一、もしくは、それ以上である。
4)紫外線吸収剤の種類と量が同じで、かつ、同一処方との比較において、紫外線吸収剤を直接、処方に入れた化粧料と、その同じ種類の紫外線吸収剤を、同量、本発明である表面処理粉体の水分散体に置き換えた化粧料とを比較した時、本発明を配合した化粧料が、べたつきの少ない、軽い感触で、テカリの少ない自然な仕上がりである。
本発明の紫外線吸収剤含浸水分散体を配合する化粧料は、水中油型化粧料、及び、油中水型化粧料等特に限定されず、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、エッセンス、サンスクリーン等のスキンケア化粧料、クリームファンデーション、リキッドファンデーション、流し込みソリッドファンデーション、乾式、湿式パウダーファンデーション等のメーキャップ化粧料、ボディ化粧料等、従来化粧料に用いるものであれば、いずれの形態でも広く適用可能である。特に、今まで、油性紫外線吸収剤の配合ができなかった、水ローション、水性ジェルクリーム等にも、配合可能で、紫外線防止効果をクレームできる新しい化粧料の開発を、可能とする。
1.乳化物調製工程
2.上記1の当該乳化物と粉体とのスラリー調製工程
3.スラリーの乾燥工程
4.乾燥後の乾燥スラリー粉体整粒工程
5.乾燥スラリー粉体と水による水分散工程
更に、これら工程において、以下のような最終化粧料用粉体を調製することにある。
1.紫外線吸収剤を40〜60質量%内包していても、その表面に油のべたつきやにじみがなく、一般的な粉体としての機能を有すること。
2.この粉体中の紫外線吸収剤は、光を遮光した密閉容器にて、冷暗室保存下で、その紫外線吸収剤の紫外線吸収能力が劣化しないこと。
3.この粉体が、水との重量比において、30〜60質量%とで、容易に、水分散体を調製でき、かつ、紫外線吸収剤の析出もなく安定していること。
4.上記3の当該水分散体を、80℃前後で、エステル等、溶剤で撹伴混合したとき、当該水分散体に含まれている、紫外線吸収剤の溶出量が、質量%で、10%以下であること。
500mlビーカーに、水142.5g、1%カルボマー水溶液(増粘剤)90.0g、ぺリセア(登録商標)L−30(旭化成ファインケム社製)(ジェミニ型イオン活性剤)6.0g、フェノキシエタノール(防腐剤)0.9gを入れ、ディスパーザーで、均一に分散させ、75〜80℃に加熱し水相を調整した。 100mlビーカーに、UVB紫外線吸収剤、ユビナール MC80(油溶性UVB紫外線吸収剤)(BASFジャパン社製)60.0g、ビタミンE 0.6gを入れ、75〜80℃に加熱溶解し油相を調整した。水相をホモミキサーで高速撹拌しながら、油相を滴下し乳化を行った。乳化後、40〜45℃に撹拌冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
500mlビーカーに、この乳化液255.0gを計量した。ブレード低速撹拌しながら、タルクJA-46R(浅田製粉社製)45.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー300.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体97.6g(収率97.0%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体100.0gを得た。
500mlビーカーに、水142.5g、1%カルボマー水溶液 90.0g、ぺリセア(登録商標)L−30(旭化成ファインケム株式会社製)6.0g、フェノキシエタノール0.9gを入れ、ディスパーザーで、均一に分散させ、75〜80℃に加熱し水相を調整した。 100mlビーカーに、UVB紫外線吸収剤、ユビナール MC80 (BASFジャパン社製) 60.0g、ビタミンE 0.6gを入れ、75〜80℃に加熱溶解し油相を調整した。水相をホモミキサーで高速撹拌しながら、油相を滴下し乳化を行った。
乳化後、40〜45℃に撹拌冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
500mlビーカーに、この乳化液255.0gを計量した。ブレード低速撹拌しながら、合成マイカPDM-10S(トピー工業社製)45.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー300.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)合成マイカ粉体99.4g(収率98.8%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)合成マイカ粉体水分散体100.0gを得た。
500mlビーカーに、水142.5g、1%カルボマー水溶液 90.0g、ぺリセア(登録商標)L−30(旭化成ファインケム株式会社製)6.0g、フェノキシエタノール0.9gを入れ、ディスパーザーで、均一に分散させ、75〜80℃に加熱し水相を調整した。 100mlビーカーに、UVB紫外線吸収剤、ユビナール MC80 (BASFジャパン社製) 60.0g、ビタミンE 0.6gを入れ、75〜80℃に加熱溶解し油相を調整した。水相をホモミキサーで高速撹拌しながら、油相を滴下し乳化を行った。
乳化後、40〜45℃に撹拌冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
500mlビーカーに、この乳化液255.0gを計量し、ブレード低速撹拌しながら、球状シリカSB-300(三好化成社製)45.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー300.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)球状シリカ粉体97.0g(収率96.4%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)球状シリカ粉体水分散体100.0gを得た。
500mlビーカーに、水142.5g、1%カルボマー水溶液 90.0g、ぺリセア(登録商標)L−30(旭化成ファインケム社製)6.0g、フェノキシエタノール0.9gを入れ、ディスパーザーで、均一に分散させ、75〜80℃に加熱し水相を調整した。100mlビーカーに、UVAB紫外線吸収剤、ユビナール A Plus B (BASFジャパン社製) 60.0g、ビタミンE 0.6gを入れ、75〜80℃に加熱溶解し油相を調整した。水相をホモミキサーで高速撹拌しながら、油相を滴下し乳化を行った。乳化後、40〜45℃に撹拌冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
500mlビーカーに、この乳化液255.0gを計量し、ブレード低速撹拌しながら、合成マイカPDM-10S(トピー工業社製)45.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー300.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVAB紫外線吸収剤内包)合成マイカ粉体99.4g(収率98.8%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVAB紫外線吸収剤内包)合成マイカ粉体水分散体100.0gを得た。
300mlビーカーに、水67.0g、1%カルボマー水溶液 60.0g、フェノキシエタノール0.6gを入れ、ディスパーザーで均一に分散させ、75〜80℃に加熱して水相を調整した。100mlビーカーに、PolyAquol 2W(イノバコス社製)4.0g、グリセリン12.0g、1,3ブチレングリコール16.0gを入れ、80℃で加熱溶解させた。溶解後、ユビナールMC80(BASFジャパン社製)40.0g、ビタミンE 0.4gを入れ、80℃で、均一に溶解させた。溶解後、80℃に加熱した水相に、ホモミキサーで高速撹伴しながら、油相を加え乳化を行った。
乳化後、40〜45℃に撹伴冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
300mlビーカーに、この乳化液170.0gを計量し、ブレード低速撹拌しながら、タルクJA-46R(浅田製粉社製)30.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー200.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体90.5g(収率97.0%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体100.0gを得た。
300mlビーカーに、水135.0g、1%カルボマー水溶液 20.0g、フェノキシエタノール0.6gを入れ、ディスパーザーで均一に分散させ、75〜80℃に加熱して水相を調整した。100mlビーカーに、MONTANOV L(セピック社製)4.0g、ユビナールMC80(BASFジャパン社製)40.0g、ビタミンE 0.4gを入れ、80℃で加熱溶解させた。溶解後、80℃に加熱した水相に、ホモミキサーで高速撹伴しながら、油相を加え乳化を行った。
乳化後、40〜45℃に撹伴冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
300mlビーカーに、この乳化液170.0gを計量し、ブレード低速撹拌しながら、タルクJA-46R(浅田製粉社製)30.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー200.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体67.7g(収率98.7%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体100.0gを得た。
300mlビーカーに、水115.0g、1%カルボマー水溶液 40.0g、フェノキシエタノール0.6gを入れ、ディスパーザーで均一に分散させ、75〜80℃に加熱して水相を調整した。100mlビーカーに、MONTANOV L(セピック社製)4.0g、ユビナールMC80(BASFジャパン社製)40.0g、ビタミンE 0.4gを入れ、80℃で加熱溶解させた。溶解後、80℃に加熱した水相に、ホモミキサーで高速撹伴しながら、油相を加え乳化を行った。
乳化後、40〜45℃に撹伴冷却し、バキュームで泡を脱泡し室温まで冷却した。
300mlビーカーに、この乳化液170.0gを計量し、ブレード低速撹拌しながら、タルクJA-46R(浅田製粉社製)30.0gを少量ずつ加えて均一なスラリーを形成した。
このスラリー200.0gをステンレスバットに薄く均一に広げ、温熱乾燥機で75℃、15時間乾燥を行った。乾燥後、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体68.6g(収率99.3%)を得た。
この乾燥粉体50.0gと水50.0gをビーカーに入れ、ディスパーザーで均一に分散し、表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体100.0gを得た。
製造実施例1〜4、製造比較例1〜3で得られた、表面処理(親水性膜被覆紫外線吸収剤内包)粉体水分散体について、溶剤に対する溶出試験を行い、吸光度測定方法による紫外線吸収剤溶出率定量試験。
UVB紫外線吸収剤、ユビナールMC80 (BASFジャパン社製)を、マイクロピペッターで、1000mg計量し、スクリュー管瓶で、ネオライト100P(ネオペンタン酸イソデシル:高級アルコール工業社製)を、マイクロピペッターで計量し、順次希釈し、ユビナールMC80の濃度が、5ppm、10ppm、15ppm、20ppm、25ppm、30ppmになる試料を調製した。 各試料を、吸光度測定器(UV-3150、島津製作所社製)、光波長、300nm〜320nm間の吸光度値を計測し、検量線を作成した。
UVAB紫外線吸収剤、ユビナールA Plus B (BASFジャパン株式会社製)を、マイクロピペッターで、1000mg計量し、スクリュー管瓶で、ネオライト100P(ネオペンタン酸イソデシル:高級アルコール工業株式会社製)を、マイクロピペッターで計量し、順次希釈し、ユビナールA Plus Bの濃度が、5ppm、10ppm、15ppm、20ppm、25ppm、30ppmになる試料を調製した。 各試料を、吸光度測定器(UV-3150,島津製作所社製)で、光波長、300nm〜400nm間の吸光度値を計測し、検量線を作成した。
ビーカーに、製造実施例1の表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体、20.0gを計量した。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。その後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150, 島津製作所社製)で、波長、300nm〜320nmの吸光度値を測定した。UVB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
ビーカーに、製造実施例2の表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)合成マイカ粉体水分散体、20.0gを計量した。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。20分後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150,島津製作所社製)で、波長、300nm〜320nmの吸光度値を測定した。UVB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
ビーカーに、製造実施例3の表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)球状シリカ粉体水分散体、20.0gを計量した。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。20分後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150、島津製作所社製)で、波長、300nm〜320nmの吸光度値を測定した。UVB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
ビーカーに、製造実施例4の表面処理(親水性膜被覆UVAB紫外線吸収剤内包)合成マイカ粉体水分散体、20.0gを計量する。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。20分後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150,島津製作所社製)で、波長、300nm〜400nmの吸光度値を測定した。UVAB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVAB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVAB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
ビーカーに、製造比較例1の表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体、20.0gを計量した。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。20分後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150、島津製作所社製)で、波長、300nm~320nmの吸光度値を測定した。UVB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
ビーカーに、製造比較例2の表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体、20.0gを計量した。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。20分後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150、島津製作所社製)で、波長、300nm〜320nmの吸光度値を測定した。UVB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
ビーカーに、製造比較例3の表面処理(親水性膜被覆UVB紫外線吸収剤内包)タルク粉体水分散体、20.0gを計量した。ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)、80.0gを混合し、80℃の湯水に20分間、加温した。20分後、ディスパーザーで、2000回転速度、5分間、撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、上液を、桐山ロート用ろ紙、No.5Cにて濾過した。ろ液を、マイクロピペッターで計量し、スクリュー管瓶に入れ、ネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)をマイクロピペッターで計量しながら、吸光度測定可能な濃度へ希釈し、測定用試料を調製した。吸光度測定器(UV-3150、島津製作所社製)で、波長、300nm〜320nmの吸光度値を測定した。UVB紫外線吸収剤吸光度検量線より、試料中のUVB紫外線吸収剤を定量し、その値から、UVB紫外線吸収剤のネオライト100P(高級アルコール工業株式会社製)に対する溶出率を算出した。
製剤実施例1〜4として製造実施例1の表面処理(親水性膜被覆紫外線吸収剤内包)粉体水分散体を、紫外線吸収剤(ユビナールMC80:BASFジャパン社製)の実質量が、3%、6%、9%、12%になるように水中油型クリームを調製した。それぞれの試料を、SPFアナライザー、UV−2000S(三洋貿易社製)、ヘリオプレートHD6(三洋貿易(株)製)で、SPFを3回測定し、その平均値を算出した。
*2:CROPURE MEADOWFOAM-LQ-(JP), クローダジャパン社製
*3:オリーブスクワラン、高級アルコール工業社製
*4:KF-96A-100cs, 信越化学工業社製
*5:Tremoist-SL,日本精化社製
製剤実施例6に、パウダーファンデーション製剤処方において、紫外線吸収剤の質量が3.0%になるように、製造実施例1の表面処理(親水性膜被覆紫外線吸収剤内包)粉体を配合した。その比較例として、製剤比較例6に、その粉体と同一な紫外線吸収剤を、同量の3.0%配合した同様な処方にて化粧料を調製した。それぞれの試料を、SPFアナライザー、UV−2000S(三洋貿易社製)、ヘリオプレートHD6(三洋貿易(株)製)で、SPFを3回測定し、その平均値を算出した。
*2:NHS-S-150, 三好化成社製
*3:PDM-10S、トピー工業社製
*4:SAS-UT-A30, 三好化成社製
*5:SA-SB-300(7%), 三好化成社製
*6:GPA-550, アイカ社製
*7:DAIMICBEAZ CM-1077, 大日精化工業社製
*8:SA-TSR-10、三好化成社製
*9:SA-YP-10, 三好化成社製
*10:SA-RHP-10, 三好化成社製
*11:SA-BP-10、三好化成社製
*12:ユビナールMC80、BASF社製
*13:オリーブスクワラン、高級アルコール工業社製
*14:KF-56A, 信越化学工業社製
*15:KF-96-20cs、信越化学工業社製
本発明品は、これまで、油性紫外線吸収剤の配合が難しかった、非油性系で、かつ、界面活性剤を使用しない水溶性ジェルの処方開発を可能とすることができた。本発明品と既存の紫外線散乱剤を組み合わせることにより、今まで得ることができなかった、高い紫外線防止効果をもち、かつ、油性による、べたつきの無い、水性ジェルクリームを作ることができた。表6に製剤実施例7を示すが、これに対する製造比較例は、現時点では、処方化できないため、製造実施例のみ表示する。
社内化粧料評価専門パネル5名に、表2、表3記載の製剤実施例3と4、製剤比較例3と4の水中油型クリームについて、顔に塗布して、「油性によるべたつきの軽減」、「水みずしさによる肌への潤い感」、「自然な仕上がり」、「肌乾燥の軽減」の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って、各化粧料毎に、5段階評価し、評点を付けた。更に、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
社内化粧料評価専門パネル5名に、表4記載の製剤実施例5、製剤比較例5の油中水型リキッドファンデーションについて、顔に塗布して、「油性によるべたつきの軽減」、「均一な広がり」、「キメの整い」、「てかりの軽減」、「自然な仕上がり」、「化粧持ち」の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って、各化粧料毎に、5段階評価し、評点を付けた。更に、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
(評点) : (評価)
5点 :良好
4点 :やや良好
3点 :普通
2点 :やや不良
1点 :不良
(判定) : (評点の平均点)
◎ : 4.5点以上 :非常に良好
○ : 3.5点以上4.5点未満 :良好
△ : 2.5点以上3.5点未満 :やや不良
× : 2.5点未満 :不良
製剤実施例3と4、製剤比較例3と4の官能試験評価結果を表7に示す。
製剤実施例5、製剤比較例5の官能試験評価結果を表8に示す。
Claims (9)
- 水、ジェミニ型イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤、増粘剤とから乳化物を調製し、該乳化物を親水性表面を有する粉体に加えてスラリー物を調製し、該スラリー物を加熱乾燥することによってジェミニ型イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤及び増粘剤により表面処理した粉体を製造する、化粧料用表面処理粉体の製造方法。
- 前記乳化物中のジェミニ型イオン性界面活性剤が0.10〜5.00質量%、紫外線吸収剤が5.00〜40.00質量%、増粘剤が0.20〜2.00質量%である、請求項1に記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
- 前記乳化物中のジェミニ型イオン性界面活性剤が1.00〜3.00質量%、紫外線吸収剤が10.00〜30.00%、増粘剤が0.50〜1.00質量%である、請求項2に記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
- 前記親水性表面の微小粉体が板状粉体、球状粉体あるいはそれらの混合物からなり、粒径の大きさが0.01〜100.00ミクロン、好ましくは、0.10〜50.00ミクロンであり、前記乳化物と該微小粉体の混合比が40対60質量%から95対5質量%、好ましくは、70対30質量%から85対15質量%である、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
- 前記ジェミニ型イオン性界面活性剤がジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムからなる、請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧料用表面処理粉体の製造方法。
- 該スラリー物を乾燥器内で乾燥器内温度70℃〜95℃、10〜20時間乾燥して得られる表面処理粉体を製造する、請求項1乃至5のいずれかの化粧料用表面処理粉体の製造方法。
- 請求項1乃至6のいずれかで得られた前記化粧用表面処理粉体を水に分散させる、化粧料用表面処理粉体の水分散体の製造方法。
- 前記化粧用表面処理粉体を水に対して30〜60質量%含む、請求項7に記載の化粧料用表面処理粉体の水分散体の製造方法。
- 請求項1乃至6のいずれかで得られた前記化粧用表面処理粉体及び/又は請求項7または8に記載の化粧料用表面処理粉体の水分散体を配合したことを特徴とする化粧料の製造方法。
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