JP6793733B2 - パレットコンテナ - Google Patents

Description

本発明は、特に可燃性または易燃性の液状の充填物を保管しかつ搬送するためのパレットコンテナであって、液状の充填物を収容するための、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナコンテナと、該プラスチックインナコンテナを支持ジャケットとして密に包囲する、互いに溶接された水平方向の管棒と鉛直方向の管棒とから成る管格子フレームと、プラスチックコンテナを支持しかつ管格子フレームと固く結合された底部パレットとを備えており、場合によりプラスチックインナコンテナは、管格子フレームの内側で防火絶縁マットにより包囲されており、底部パレットは複合材パレットとして、鋼板から成る上部支持板と、該支持板のすぐ下に配置された、平行に延在する管と斜めに延在する管とから成る支持管リンケージと、角隅脚部および中央脚部と、角隅脚部および中央脚部の下で周方向に延在する、鋼管から成る底部管リンケージもしくはベースリング管とにより形成されているものに関する。

背景技術
請求項１の上位概念に記載した、ひし形の支持フレームを備える前記のようなパレットコンテナは、自社による開発品として、国際公開第２０１４０４４３７２号（WO 2014/044372 A1）（放電手段有り）ならびに国際公開第２０１４０４４３７５号（WO 2014/044375 A1）（鋼板プレートの張設有り）において詳細に説明されている。両刊行物は、構造的なパレット構成に関するものであり、このパレット構成は、ここでも全内容に組み込まれているものとする。

欧州特許出願公開第０６７３８４６号明細書（EP 0 673 846）（Prot）から公知の類似のパレットコンテナでは、底部パレットが鋼パレットとして、上部鋼板槽とその下に配置された鋼管支持フレームとにより形成されており、かつ上部鋼板槽を支持するために、上部鋼板槽の直ぐ下で横方向に延在するトラバースを装備している。横方向トラバースの両外端部は、一体成形された中央脚部として形成されており、これらの中央脚部は下部フレームの縦管に溶接されて、底部パレットの両長辺に位置決めされている。各中央脚部の間で横方向トラバースは、成形された補強金属薄板として形成されており、この目的のために縦リブと外側フランジとを備えている。細くて平らな金属薄板ストリップは、曲げ剛性をほとんど有していない。金属薄板ストリップは、縦リブと縁曲げフランジ縁部とが加工成形されて初めて、前記曲げ剛性を得る。ただし、十分な曲げ剛性を生ぜしめるために、これらの加工成形部は少なくとも１０〜３０ｍｍの、ある程度の高さ／深さを有していなければならない。しかしながらこの場合、このことは、約１０００ｋｇまたはそれを上回る重量を有する充填されたパレットコンテナはフォークリフト車両によってしか取り扱うことができないため、フォークリフト車両のフォーク進入高さを減少させることになる。通常、パレットコンテナは常に前方から支持されるので、横方向トラバースは‐その名の通り‐進入するフォークアームに対して経路内で常に横方向に位置することになる。一体成形された中央脚部には、薄い側面による簡単な構造体成形構成部しか設けられていないので、中央脚部は常にぶつかってくるフォークアームにより加えられる荷重に十分に耐えることができず、じきに相応の変形を有することになる。よって刊行物である欧州特許出願公開第２５２０５０４号明細書（EP 2 520 504）（Prot）において提案された、鋼パレット用の改良された中央脚部は、上述した欠点を取り除くと共に、側方に作用するフォークアームの力に対してより高い耐久性を有しているとされている。しかしながら、一体的な鋼板部材から深絞り法で製造しかつ形状付与することには手間と費用とが掛かる。さらに、横方向トラバースも必要とされる。さらに後ろ側の中央脚部は、取出し管片に向かい合う側において、２つの平行な管と薄壁の底部槽とに不十分に支持されているだけであり、よって特にフォークリフトを外す際には、傾倒および曲げ変形の危険に晒されている。

独国特許出願公開第１０１６１６９３号明細書（DE 101 61 693 A1）（CH-Pro）に開示された、鋼パレット上の防火装備を備えた別のパレットコンテナでは、インナコンテナと格子フレームとの間に、金属薄板プレートから成る火災防止ジャケットと、追加的な防火・断熱部とが配置されており、追加的な防火・断熱部も、プラスチックインナコンテナの上底部および下底部を被覆している。プラスチックインナコンテナは、電荷導出用に、さらに細い金属線材から成る格子状の包囲体により取り囲まれている。改良された防火装備を有するこの公知のパレットコンテナは、Underwriters Laboratories （ＵＬ）社により監視される、可燃性および易燃性の液体の保管に関する米国規格ＮＦＰＡ−３０に従った防火ガイドラインに相当するものであり、内部気泡が、火災時に少なくとも２０分間、スプリンクラー設備に支援されて、損傷もしくは液状の充填物の流出から防護しようとするものである。

問題点：ＵＬ−ＩＢＣ用に、複合材パレットとプラスチック脚部とを備えたパレットコンテナを使用する場合には、火災が長時間続いた場合に外部からの激しい熱の作用により、まさに前記プラスチック脚部が軟化し始める恐れがあり、これにより、充填されたパレットコンテナの耐久性が大幅に損なわれると共に、パレットコンテナが上下に積み重ねられている場合には、このように積み重ねられたものが転倒し易くなる恐れがある。この特別な問題点は、純粋な鋼パレットの場合にはもちろん生じない。

本発明の課題は、請求項１の上位概念に記載のパレットコンテナ、特に防火装備を備えたパレットコンテナを改良して、従来技術の既存の欠点が克服され、パレットコンテナの特別な構成形式に基づき、例えば炎が直接に作用した場合等の、熱的な負荷が高まった場合でも、持続的な耐久性を有する十分な耐火性が与えられているようにすることである。この場合は全体として、個別部材の簡略化された組立による個別部材の廉価な製造に基づき、コスト削減も生ぜしめられることが望ましい。

解決手段：前記課題は、特許請求項１記載の特別な特徴により解決される。従属請求項に記載の特徴は、本発明によるパレットコンテナの別の有利な構成の可能性を説明するものである。提案する技術的な教示は、ＵＬ−ＩＢＣにおける、廉価なプラスチック角隅脚部を備えた複合材パレットの使用を打開し、この場合は特に充填されて上下に積み重ねられたＵＬ−ＩＢＣに関して耐久性（積載耐負荷能力）が保たれたままとなり、ＵＬ−ＩＢＣの転倒が防止される。このことは、底部パレットの少なくとも１つの中央脚部が、２つの別個の鋼板部材、つまり外側の中央脚部部分および内側の中央脚部部分から成っており、外側の中央脚部部分および内側の中央脚部部分は、打抜き・曲げ法で、取付け最終状態では上部支持管と周方向に延在する底部管リンケージとの間に位置固定されているように特別に成形されており、両中央脚部部分は、１回の差込み組立で嵌め合わされて、互いに形状接続的に係合していることにより、効果的に解決される。この場合、中央脚部部分は３つの異なる変化態様で形成されていてよい、つまり第１は、直接に向かい合った固定部が一切設けられていない変化態様であり、第２は、互いに係止されており、その他は如何なる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）も設けられていない変化態様であり、第３は、互いに固く結合された変化態様である。これにより、底部パレットシステムにおける構成部材の簡略化された組立による、個別部材の廉価な製造が可能になる。

本発明の具体的な構成では、外側の中央脚部部分は、真ん中の平滑な外壁部分と、外壁部分の側方に続く、斜め後方に曲げられた側壁部分と、外壁部分の上に続く、背面側に直角に曲げられた狭幅のヘッドフランジストリップと、外壁部分の下に続く、やはり背面側に直角に曲げられた底部フランジストリップとを備え、全体として背面側が開いた箱状の構成を有していることが想定されている。外側の中央脚部部分は、約２ｍｍの壁厚さを有する廉価な鋼板部材から簡単な打抜き・曲げ法ステップだけで製造されており、別の作業ステップとしては単に、孔もしくはねじ山付き孔の形成だけが必要とされるに過ぎない。個別部材の手間のかかる溶接は不要であり、構成部材はただちに使用可能もしくは取付け可能な状態にある。

廉価なスピード組立は特に、内側の中央脚部部分が取付け最終状態において、外側の中央脚部部分の背面側に開いた箱状の構成を閉じるための、いわば内側の後壁として、互いに合わせられた薄板突起／スリット形状接続結合部を介して、外側の中央脚部部分の背面側に曲げられた底部フランジストリップ内に差し込まれており、その他は、底部パレットの別の構成部材との如何なる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）も設けられていないことによっても可能になる。

さらに、簡単かつ廉価な組立に関して極めて有利なのは、外側の中央脚部部分の上側の狭幅のヘッドフランジストリップが、下から上に対して、アングルレールもしくは管格子フレームの最下位で水平に周方向に延在するベースリングと結合されており、かつ外側の中央脚部部分の下側の底部フランジストリップが、斜めに延在する、下向きに曲げられた２つの上部支持管と、周方向に延在する底部管リンケージとの間に組み込まれている点である。別のコスト面での利点は、典型的にはあまり強力に負荷されない位置、すなわち安定性および構造上の観点から強力な負荷を許容する位置に、内側の中央脚部部分が省かれた、あまり複雑でない中央脚部の構成が取り付けられる場合に得られる。

本発明の構成では、内側の中央脚部部分が取付け最終状態において、箱状の構成の内側の後壁として、２つの平行な鋼管のための下方支持部を備えた不動の支持部を形成していることが想定されており、この場合、２つの平行な鋼管の端部は、外側の中央脚部部分のヘッドフランジストリップの下で緊締されており、これにより、別の固定手段無しで位置固定されている。この構造的な手段は‐次のように‐個数を減らされた個別部材の簡単な取付けを可能にし、この場合、内側の中央脚部部分は取付け最終状態において、箱状の構成の内側の後壁として、両外側をそれぞれ２回折り曲げられており、かつこれらの２回折り曲げられた壁部分は一種の壁室を形成し、この壁室内にはそれぞれ、斜めに延在する鋼管の直角に曲げられた湾曲部が進入しており、湾曲部は端面において、底部側で周方向に延在する底部管リンケージに対してねじ締結されている。

中央脚部構造の安定性はさらに、外側の中央脚部部分が取付け最終状態において、箱状の構成の両外側をそれぞれ２回折り曲げられており、折り曲げられたこれらの壁部分もやはり、一種の壁室を形成し、この壁室内にはそれぞれ、斜めに延在する支持フレーム鋼管の直角に曲げられた湾曲部が進入しており、湾曲部は端面において、背面側に曲げられた底部フランジストリップに形成された貫通孔を介して、底部側で周方向に延在する底部管リンケージにねじ締結されていることにより、向上する。

上で指摘した本発明の特徴は、防火装置を備えた特別なパレットコンテナ（”ＵＬ−ＩＢＣ”）を、熱に敏感なプラスチックパレット脚部を有する複合材パレットによっても、炎による外的作用に少なくとも約２５分間耐えるように形成することを可能にする。本発明に基づく手段により、火災による熱作用および底部パレットの角隅脚部の熱可塑性プラスチック材料の軟化開始に際して、パレット脚部の片面の折曲がりと、次の、充填され上下に積み重ねられた２つのＵＬ−ＩＢＣの転倒とが回避される、ということが達成される。

以下に、本発明を図示の好適な実施例につき、より詳しく説明する。
複合材パレット上に防火装備を備えた本発明によるパレットコンテナの斜視図である。 図１に示した複合材パレットを示す斜視図である。 図２に示した複合材パレットをカバープレート無しで示す斜視図である。 鋼板中央脚部（外側）を斜め下から見たところを示す斜視図である。 図４に示した鋼板中央脚部（内側）を斜め上から見たところを示す斜視図である。 図５に示した鋼板中央脚部（内側）を、管格子フレームに取り付けられた状態で斜め上から見たところを示す斜視図である。 別の鋼板中央脚部（内側）を斜め上から見たところを示す斜視図である。 別の鋼板中央脚部（内側）を、管格子フレームに取り付けられた状態で斜め上から見たところを示す斜視図である。

図１には符号１０で、充填容積が１０００ｌの本発明によるパレットコンテナ（ＵＬ−ＩＢＣ）が示されており、このパレットコンテナは、特に危険な可燃液体の保管および搬送用の、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナコンテナと、このプラスチックインナコンテナを支持ジャケットとして密に包囲する管格子フレーム１２と、プラスチックコンテナが載置された底部パレット１４とを備えており、底部パレット１４には外側の支持ジャケットが固く結合されている。パレットコンテナ１０の管格子フレーム１２は、互いに溶接された水平方向の管棒１６と、鉛直方向の管棒１８とから成っている。閉じられたアウタコンテナを得るために、周方向に延在する水平方向の管棒１６は、それぞれ固く解離不能に互いに結合されている。底部パレット１４は、本実施例ではいわゆる複合材パレット（プラスチック脚部を備えた鋼管フレームに載置された鋼板）として形成されており、プラスチックインナコンテナを載置するための鋼板から成る上部支持板２０と、熱可塑性プラスチックから射出成形法で製造された角隅脚部２２と、鋼板から製造された中央脚部２４とを備えている。角隅脚部２２と中央脚部２４の下側には、水平に周方向に延在する、鋼管から成る底部管リンケージ２６が取り付けられている。

このパレットコンテナ１０では、防火絶縁マット２８が全体的な被覆として、管格子フレーム１２とプラスチックインナコンテナとの間に直接に配置されている。プラスチックインナコンテナの上底部と下底部（＝パレット載置部）も、防火絶縁マット２８により被覆されて防護されている。上部充填開口と、下部取出し部材とに到達するためには、相応の、オーバラップし合うアプローチフラップが、絶縁マット２８に組み込まれている。

図２では、管格子フレームと、プラスチックインナコンテナと、防火絶縁マットとが取り外され、図１に示したパレットコンテナ１０の複合材パレット１４だけが斜視図で示されている。薄い鋼板から成る上部支持板２０は、下側に配置された支持管リンケージ２６の上側の支持管を保護するための多数のエンボス加工部を備えている。底部パレット１４の狭幅側の前面には、プラスチックから成る特別なシェル状の中央脚部が配置されている。このシェル状の中央脚部はそこで、プラスチックインナコンテナの取出し部材のすぐ下に着座している。

角隅脚部２２も、説明したようにプラスチックから成っているのに対して、側方に設けられた２つの中央脚部２４と後ろ側の中央脚部３０とは、ここでは安定的な鋼板から製造されている。角隅脚部２２と中央脚部２４，３０の下側には、水平に周方向に延在する、鋼管から成る底部管リンケージ２６が延びている。

図３にも同様に、図２に示した複合材パレットが、ここでは上部支持板２０もなしで、斜視図で示されている。これにより、複合材パレットの構造的な下部構成を明確に示したい。この場合、支持板２０のすぐ下側に着座している上部支持管リンケージが明らかになる。上部支持管リンケージは、２つの直線的な、互いに平行で密に相並んで２つの側面の中央脚部２４の間に延在する鋼管３２と、合計４つの中央脚部２４，３０の間に斜めに延在する４つの鋼管３４とから成り、鋼管３２と鋼管３４とは、鋼板支持板２０と、複合材パレットの長辺に沿って延在する２つのアングルレール３６と共に、底部パレット１４の上部支持フレームを形成している。角隅脚部２２と中央脚部２４，３０とは、載置床までの間隔を形成していると共に、フォークリフト車両のフォークアーム係合用に必要とされるスペースを提供している。底部側では角隅脚部２２と中央脚部２４，３０とは、この複合材パレットを安定させるために、鋼管から成る、周方向に延在する底部管リンケージ２６に位置固定されている。底部管リンケージ２６はベースリング管とも呼ばれ、角隅脚部および中央脚部の領域に、２０ｍｍの直径を有する円環横断面を有している。フォークリフト車両のフォークアームが‐底部パレットの前から、後ろからまたは互いに向かい合った２つの長辺側から‐係合すべき角隅脚部と中央脚部との間では、ベースリング管は扁平化されて形成されており、かつフォークアームをより良好に進入させるために、約１５ｍｍの高さを有しているだけに過ぎない（図１参照）。

図４には側方の中央脚部２４の特別な構造の形状が斜視図で示されている。中央脚部２４は、２つの別個の鋼板部分、つまり外側の中央脚部部分３８と内側の中央脚部部分４０とから成っており、外側の中央脚部部分３８と内側の中央脚部部分４０とは簡単な打抜き・曲げ方法で特別に成形されており、非取付け状態では単に、互いに緩く嵌め合わされて形状接続的に内外で係合し合っているに過ぎず、直接に相対して向けられた固定部（差込み取付け部）は無い。純粋に形状接続的な差込み取付け部に対して追加的または択一的に、中央脚部部分は互いに係止されていてよく、さもなければあらゆる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）は設けられていないか、または互いに固く結合されていてよい。図４の図面では、外側の中央脚部部分３８のみが明らかである。外側の中央脚部部分３８は、外側の平滑な外壁部分４２と、背面に向かって曲げられた平らな側壁部分４４と、続いて丸み付けられて曲げられた側壁端部部材４６と、その上に続く、直角に背面に向かって曲げられた狭幅のヘッドフランジストリップ４８と、側壁端部部材４６の下に続く、やはり直角に背面に向かって曲げられた底部フランジストリップ５０とを備えていて、合わせて１つの背面に向かって開いた箱状の構造体を有している。外側の平滑な外壁部分４２には、鉛直に延在する２つの短くて平行な補強エンボス加工部５２がエンボス加工されている。外壁部分４２に続く平らな側壁部分４４は、約４０°〜５０°、好適には約４５°の角度で背面に向かって曲げられている。この平らな側壁部分４４には、丸み付けられて内側に向かって曲げられ、上部高さを短縮して形成された側壁端部部材４６が続いている。背面に向かって直角に曲げられた上側のヘッドフランジストリップ４８が、比較的極めて狭幅にかつ矩形に形成されているのに対して、下側の底部フランジストリップ５０は、少なくとも倍の幅で著しく丸くされた角隅部を備えて形成されている。底部フランジストリップ５０は、ほぼ中央長手方向に階段状の段部５４（「段部階段」）を備えており、これにより形成された背面側の半部５６は、手前側の半部５８に比べて数ミリメートルだけ高く位置するように加工成形されている。底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６の真ん中には、製造に起因する切欠き６０が設けられている。切欠き６０の側方には各２つの貫通孔６２が穿孔されているまたは打ち抜かれている。真ん中の切欠き６０のすぐ隣で底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６の内縁に、さらに各１つの短い長手方向スリット６４が打ち抜かれている。これらの長手方向スリット６４は、内側の中央脚部部分４０の係合薄板突起に対する形状接続結合に用いられる。

少なくとも側壁と、部分的には後壁も、外縁が直角に、下底部と上底部とに材料接続的に溶接またはろう接された、従来技術から周知の閉じられた箱状の中央脚部とは異なり、本発明による構成は、「開いた」箱状の構成部材であり、この開いた箱状の構成部材では、背面側に曲げられた側壁が曲げ線（＝前壁の外縁）において、前壁と、曲げられた上底部（もしくはヘッドフランジストリップ）と、曲げられた下底部（もしくは底部フランジストリップ）とに一体的につながっており、上底部と下底部とは背面側に向かってのみ曲げられており、これにより上底部および下底部は、その間に配置された側壁部分に、溶接結合等により固定されること無しに、支持され得るようになっている。この場合、２回背面側に曲げられた側壁の端面の上縁と下縁とは、上底部および下底部の外縁には接触しておらず、そこから間隔をあけて上底部および下底部の水平面内に位置決めされているので、「滑落する」または「はみ出る」恐れはない。

つまり図面を見ると、側壁は最初に上底部および下底部の側方の外縁のところで背面に向かって曲げられているのではなく、既に幾分手前で背面に向かって曲げられているので、上底部および下底部の外縁の角隅部は、側壁の鉛直方向の曲げ線の横方向外側に位置していることが明らかになる。

中実の横方向トラバース（例えば欧州特許出願公開第０６７３８４６号明細書）が側方の中央脚部と固くねじ締結されているか、溶接されているか、または側方の中央脚部と一体的に形成された周知のパレット構造とは異なり、本発明による構成では、平行管として形成された横方向支持体が中央脚部に挿入されて、外側部分と内側部分との間で緊締されているだけに過ぎず、この場合、平行管は製造技術的に簡単に製造することができ、かつ最終組立に際しても簡単に組み立てることができる。簡単な最終組立は、中央脚部が実質的にその下底部でもって、上部支持管リンケージの斜め支持管の直角に曲げられた湾曲部と、底部側で周方向に延在するベース管リンケージとの間に固くねじ締結されている（図８参照）ことからも得られる。管格子フレーム１２は、鋼板支持板２０用の緊締部材としてのアングルレール３６と共に、中央脚部のヘッドフランジストリップ４８にねじ締結またはリベット留めされており、この場合、長い差込みねじまたはリベット部材は省かれる。とりわけ、１回の差込み組立に対して、多段式の深絞り加工または面倒な溶接過程等の複数の製造ステップが省かれることにより、本発明による中央脚部の廉価な製造が生ぜしめられる。

図５に示す側方の中央脚部２４の斜視図はさらに、構造的な構成および特に内側の中央脚部部分４０による、外側の中央脚部部分３８の差込みシステムを明確に示している。内側の中央脚部部分４０は、中心に配置されＶ字形に内側に向かって押し込まれかつ全高にわたり鉛直方向に延在する補強エンボス加工部６６を有しており、補強エンボス加工部６６の両側には２つの平滑な主壁部分６８が続いている。これら２つの主壁部分６８の外側には、それぞれ高さが短縮された支持壁部分７０が続いており、これらの支持壁部分７０は、両主壁部分６８から最初に約４０°〜５０°だけ、好適には約４５°だけ背面側に向かって曲げられており、この場合、短縮された両支持壁部分７０の背面側の各半部は、次いでもう１回、約８５°〜９５°だけ、好適には約９０°だけ背面側もしくは内側に向かって曲げられており、これにより、これらの背面側の各半部は、外側の中央脚部部分３８の背面側に向かって曲げられた平らな側壁部分４４に対してほぼ平行に延びることになる。上述した２回の曲げに対して択一的に、支持壁部分７０は一貫して丸み付けられた輪郭において背面側もしくは内側に向かって曲げられていてもよく、この場合、丸みは内側の端部に向かって強まるようにもしくは狭まるように形成されていてよく、これにより、短縮された両支持壁部分７０の背面側の部分はそれぞれ、外側の中央脚部部分３８の、背面側に向かって曲げられた平らな側壁部分４４に対してほぼ平行に延在することになる。

短縮された両支持壁部分７０の手前側の各半部にはそれぞれ、下方から該半部のほぼ半分の高さまで開いたスリット７２が形成されている。これに対応して、外側の中央脚部部分３８の、丸み付けられて内側に向かって曲げられた側壁端部部材４６の下端部には、スリット７２よりも僅かに低い高さの各１つの短い薄板突起７４が形成されており、これにより、この薄板突起７４は内側の中央脚部部分４０が最終的に組み立てられるもしくは取り付けられると、内側の中央脚部部分４０の短縮された両支持壁部分７０の手前側の各半部に形成された、下方から開いたスリット７２に正確に形状接続的に係合することになる。

さらに、内側の中央脚部部分４０の両主壁部分６８の下縁にはそれぞれ、類似の薄板突起が形成されており、これらの薄板突起は、内側の中央脚部部分４０が最終的に組み立てられるもしくは取り付けられると、下側の底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６に形成された短い長手方向スリット６４内へ、下方に向かって正確に形状接続的に係合することになる（このことは本図面では読み取れない、図４を参照）。つまり、側方の中央脚部２４を完成させるためには、内側の中央脚部部分４０を薄板突起でもって上方から形状接続的に、外側の中央脚部部分３８の対応するスリット６４内へ挿入すれば十分である。さらなる相互固定は必要とされないが、中央脚部部分は互いに係止されていてよく、その他は如何なる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）も設けられていなくてよいか、または互いに固く結合されていてもよい。好適な構成では、中央脚部部分は事前に組み立てられた状態では、如何なる直接的な固い結合部も有しておらず、側方の中央脚部２４の内側の中央脚部部分４０と外側の中央脚部部分３８との固定は、最終的に組み立てられた状態で初めて、底部パレット１４の上部支持管３２，３４および底部管リンケージ２６の内側で行われる。この図面ではさらに、上側の狭幅のヘッドフランジストリップ４８が、それぞれ斜め後方に曲げられた平らな側壁部分４４の上縁に支持されており、それぞれ斜め後方に曲げられた平らな側壁部分４４と、側壁部分４４に続いて丸み付けられて曲げられた側壁端部部材４６とは、下側の底部フランジストリップ５０に支持されていることが認められる。取り付けられた内側の中央脚部部分４０は下方に対してのみ、下側の底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６に支持されており、上方に対しては開いている。つまり側壁部分４４および／またはフランジストリップ４８，５０もやはり、内側の中央脚部部分４０が外側の中央脚部部分３８に取り付けられているのと同様に、ほとんど互いに溶接されてはいない。

底部パレット１４内での側方の中央脚部２４の最終組立に関しては、内側の中央脚部部分の２つの平らな主壁部分６８が、その上縁にそれぞれ半円形のネック７６を（平行な鋼管３２用の支持部として）備えていることが想定されている。上側の狭幅のヘッドフランジストリップ４８は、管格子フレームの固定用に２つの貫通孔６２と、特別に形成されたねじ山付き孔の形態の、１つの中央のケージナット（Prestole）７８とを有している。両貫通孔６２はアングルレール３６の固定に用いられ、ケージナットねじ山付き孔として形成されていてもよい。

底部パレット１４内での側方の中央脚部２４の最終的に組み立てられた状態が、図６に相応する斜視図で示されており、この場合、鋼板支持板２０と管格子フレーム１２とは、より見やすくするために省かれている。上側の狭幅のヘッドフランジストリップ４８にはアングルレール３６が取り付けられている。アングルレール３６は、上方に向かって開いたＵ字形成形部を有しており、第１に底部パレット１４の両長辺に、パレット下部フレーム上に張設された鋼板支持板２０の２重に折り曲げられた縁部を緊締しかつ位置固定するために用いられる（図３参照）。アングルレール３６は、２つの外側の貫通孔６２を介してヘッドフランジストリップ４８に固くリベット留めされるか、または貫通孔６２がケージナットねじ山付き孔７８として形成されている場合には直接にねじ締結されて、自身の下に、鋼板支持板２０の折り曲げられた縁部を緊締する。第２に、上方に向かって開いたアングルレール３６は、管格子フレーム１２の下側の、水平に周方向に延在する管棒１６の支持および位置固定に用いられる。このために中央のケージナット７８は、特別に形成されたねじ山付き孔として設けられている。これにより、管格子フレーム１２の下側の、水平に周方向に延在する管棒１６は、安定的なねじ山付きねじによりアングルレール３６と鋼板支持板２０の折り曲げられた縁部とを貫いて、外側の中央脚部部分３８のヘッドフランジストリップ４８にねじ締結されることになる。外側の中央脚部部分３８の底部フランジストリップ５０の、段部階段５４によりやや高くされた背面側の半部５６は底部側において、周方向に延在するベースリング管もしくは底部管リンケージ２６に載置されている。

底部パレット１４の上部支持管リンケージの斜めの鋼管３４は、その両端部領域においてそれぞれ９０°だけ下方に曲げられて、湾曲部８０を形成している。約９０ｍｍの長さを有するこれらの湾曲部８０はそれぞれ上方から、２つの平滑な主壁部分６８と、引き続いて高さが短縮された、２回背面側に向かって曲げられた支持壁部分７０とから形成される壁室８２内へ係合し、かつ湾曲部８０の円形の端面は、底部フランジストリップ５０の、やや高くされた背面側の半部５６の上面で終わっている。まさにこの場所で、底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６に各１つの貫通孔６２が設けられている。湾曲部８０の真っ直ぐな端部には、小さな部分にわたって４面の加工成形もしくは管壁押込みが施されており、その結果、これらの箇所の管内径は１７ｍｍから約８ｍｍに減少され、同時にねじ山加工成形もしくはねじ山転造が行われることにより、そこには一種のねじ山付きスリーブナット（Ｍ８）が生じることになる。同じ目的のためにはもちろん簡単に、ねじ山付きナットが湾曲部８０の開いた端部に圧入されていてもよい。ベースリング管２６内に埋め込まれた２つの穴と、外側の中央脚部部分３８の底部フランジストリップ５０のやや高くされた背面側の半部５６の内側の２つの貫通孔６２とに下から差し込まれ、斜めの鋼管３４の両方の湾曲部８０のねじ山付きスリーブナットにねじ込まれた２つの皿頭ねじにより、底部パレット１４の中央脚部は、上部支持管リンケージの斜めの鋼管３４もしくは曲げられた湾曲部８０と、底部管リンケージ２６との間に固く緊締されて位置固定され、底部パレット１４の中央脚部もしくは外側の中央脚部部分３８の底部フランジストリップ５０自体が、周知の中央脚部では一般的であるように、隣接する構成部材に直接ねじ締結または溶接されることはない。

内側の中央脚部部分４０は、‐上述したように‐２つの平らな主壁部分６８の下縁に一体成形された２つの係止突起（薄板突起）により形状接続的かつ不動に、外側の中央脚部部分３８の底部フランジストリップ５０のやや高くされた背面側の半部５６に形成された２つの対応する底部側の長手方向スリット６４内に差し込まれている。相応する差込み結合部は、内側の中央脚部部分４０の短縮された両支持壁部分７０に形成された開いたスリット７２と、このスリット７２内に差し込まれる、外側の中央脚部部分３８の丸み付けられて内側に向かって曲げられた側壁端部部材４６の下端部に形成された、短い薄板突起７４との間にも存在している。内側の中央脚部部分４０と外側の中央脚部部分３８とのさらなる直接的な固定は必要とされていないが、各中央脚部部分は互いに係止されていてもよく、その他は如何なる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）も設けられていなくてよいか、または互いに固く結合されていてもよい。例えば、各中央脚部部分は形状接続的な差込み結合に加え、平らな主壁部分６８に一体成形された係止突起が長手方向スリット６４内に差し込まれてから軽く回動させられることにより、互いに係止されていてもよい。この手間のかからない係止は、パレットコンテナの簡略化された、コストが最適化された最終組立のために事前に組み立てられるコンポーネントとしての中央脚部の、廉価な製造を可能にする。

最終的に組立が終了した状態で、内側の中央脚部部分４０はさらに、斜めの鋼管３４の上方から係合する２つの湾曲部８０により位置固定され、湾曲部８０は、２回背面側に向かって曲げられた支持壁部分７０により形成された壁室８２内に進入していて、底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６を通してベースリング管２６にねじ締結されている。さらに、底部パレット１４の長辺に配置された２つの中央脚部２４の内側の中央脚部部分４０は、２つの平行管３２により位置固定される。このために２つの平行管３２は、その両管端部に平たく押圧されてやや下向きに屈曲された、すなわちやや下向きに曲げられた、平坦化された端部領域を有している。これらの屈曲された管端部８４は、一方では下方に対する支持部でもって、内側の中央脚部部分４０の２つの平らな主壁部分６８の上縁に加工成形されたネック７６に位置しており、かつ他方では平坦化された端部領域の上面でもって、外側の中央脚部部分３８のヘッドフランジ部分４８の下面に支持されている。

意外にも簡単な構成形式で、内側の中央脚部部分４０は、取付け最終状態において、外側の中央脚部部分３８の背面側に開いた箱状の構成を閉じるための、いわば内側の後壁として、互いに合わせられたピン・スリット形状接続部を介して、外側の中央脚部部分３８の背面側に曲げられた底部フランジストリップ５０内に差し込まれており、その他の点では、好適には底部パレット１４の別の構成部材との如何なる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）も設けられていない。箱状の中央脚部２４は、‐外から見ると‐約１６０ｍｍの幅と、約５２ｍｍの（内側に向かう）奥行きと、約１００ｍｍの高さとを有している。このために使用される鋼板は、約２ｍｍの壁厚さを有している。充填されるパレットコンテナの底部パレットの角隅脚部と中央脚部とは、一般にフォークリフト車両のフォークアームにより、極めて大きな荷重を受ける。新規に設計された外側の中央脚部部分３８の場合は特に、背面側に向かって曲げられた平らな側壁部分４４と、引き続いて丸み付けられて曲げられた側壁端部部材４６とが、フォークアームにより最も強い荷重を受ける。外側の中央脚部部分３８の丸み付けられて内側に向かって曲げられた側壁端部部材４６の外端部に、内側の中央脚部部分４０の短縮された２つの支持壁部分７０の手前側の半部に形成された、下方から開いたスリット７２内へ形状接続的に係合する各１つの短い薄板突起７４が配置されていることにより、荷重を加えられる壁部分４４，４６の安定した支持が生ぜしめられる。壁室８２を形成している内側の中央脚部部分４０の外端部は、最終的に取り付けられた状態ではいわば、内部に係合している斜めの鋼管３４の湾曲部８０の周りに「巻き付けられて」おり、かつ形状接続的に係合しているスリット／突起結合部を介した支持により、外側の中央脚部部分３８の、荷重を加えられる壁部分４４，４６の追加的な保持部を提供している。

図７には中央脚部の簡略化された構成が示されている。この簡略化された中央脚部３０は、パレットコンテナの、より小幅な後ろ側において（流出部材に対向して位置するように‐図３参照）使用される。それというのも、ここには平行に延在する鋼管ではなく、斜めに延在する２つの鋼管３４だけが進入しかつ支持されているからである。ここには平行に延在する鋼管が設けられていないことから、内側の中央脚部部分４０も省かれる、もしくは内側の中央脚部部分４０がここでは完全に削減される。構造的な構成において、この場合（Ａ４）は上側の狭幅のヘッドフランジストリップ４８が下から上に向かって、管格子フレーム１２のＣ字形成形部もしくは最下位で水平に周方向に延在する管棒に結合されており、かつ外側の中央脚部部分３８の下側の底部フランジストリップ５０は、斜めに延在する２つの上部支持管３４と、周方向に延在する底部管リンケージ２６とに結合されている。

図８に示す部分図は、（鋼板支持板、アングルレールおよび管格子フレームを省いた状態で）詳細に、２つの斜め管３４がその端部側の湾曲部８０を介して、下側の底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６に支持されているところを示している。湾曲部８０は端面側において‐上述したように‐ねじ山付きスリーブナットが緊締されており、かつ下から底部管リンケージ２６と下側の底部フランジストリップ５０とを挿し通して埋め込まれた丸皿頭ねじまたはなべ頭ねじが、前記スリーブナット内に固くねじ込まれることにより固定されている。

本発明による構成は、プラスチック脚部を備える複合材パレットに関し副作用として、一般に非導電性のプラスチック脚部の追加的な放電装置を省くことができる、という利点を提供する。ＵＬ−ＩＢＣの場合およびこのＵＬ−ＩＢＣを易燃性のまたは爆発の危険がある液状の充填物に使用する場合には、所要の承認規定に従って、設置床内へ電荷を放電するための装置もしくは手段が必ず定められている。鋼板から成る中央脚部は、一方では上方に対して、上部鋼板支持板２０の外縁に延在する鋼板アングルレール３６（ならびに管格子フレーム１２）にねじ締結されており、かつ他方では、下側で周方向に延在する底部管リンケージ２６にねじ締結されている。これにより、放電性のブロー成形部材（＝プラスチックインナコンテナ）のアースが、防火絶縁マットの導電性の内層を介して織布外面へ、ひいては格子ケージもしくは底部パレットへ行われることが保証されている。しかしまた、充填された２つのパレットコンテナを積み重ねた場合にも、上に積み上げられたコンテナから地面への、電荷の放電が保証されている。上に積み上げられたパレットコンテナは、中央脚部および角隅脚部の底部フランジストリップ５０の外側もしくは手前側の半部５８でもって、下に重ねられたパレットコンテナの管格子フレーム１２の最上位で周方向に延在する水平方向の管棒１６上に載置されており、この場合、中央脚部の底部フランジストリップ５０の背面側の半部５６の下側に取り付けられた、上に積み上げられたパレットコンテナの低い位置で周方向に延在する底部管リンケージ２６は、下に重ねられたパレットコンテナの管格子フレーム１２の最上位で周方向に延在する水平方向の管棒１６に内側から当接すると共に、上方から所定の距離だけ、下に重ねられたパレットコンテナの管格子フレーム１２内に係合しており、ひいては上に積み上げられたパレットコンテナの横滑りを防止している。底部管リンケージと管格子フレームとの金属接触に基づき、いずれにしろ電荷の確実な放電が可能になる。

結論：上記説明と図面とから、従来技術の既存の欠点を、本発明の技術的な教示に基づき容易に修正することができる方法が明らかになり、当業者に、製造技術的および組立技術的に簡単な、複合材パレット用の中央脚部としての構成部材が開示される。

１０ パレットコンテナ
１２ 管格子フレーム
１４ 底部パレット
１６ 水平方向の管棒（１２）
１８ 鉛直方向の管棒（１２）
２０ 鋼板支持板（１４）
２２ プラスチック角隅脚部（１４）
２４ 側方の中央脚部（１４）
２６ 底部管リンケージ（１４）
２８ 防火絶縁マット（１０）
３０ 後ろ側の中央脚部（１４）
３２ 平行な鋼管（１４）
３４ 斜めの鋼管（１４）
３６ アングルレール（１４）
３８ 外側の中央脚部部分（２４）
４０ 内側の中央脚部部分（２４）
４２ 外壁部分（３８）
４４ 平らな側壁部分（３８）
４６ 丸み付けられた側壁端部部材（３８）
４８ ヘッドフランジストリップ（３８）
５０ 底部フランジストリップ（３８）
５２ 補強エンボス加工部（４２）
５４ 段部階段（５０）
５６ 背面側の半部（５０）
５８ 手前側の半部（５０）
６０ 切欠き（５６）
６４ 長手方向スリット（４０）
６６ 補強エンボス加工部（４０）
６８ 主壁部分（４０）
７０ 支持壁部分（４０）
７２ 下向きに開いたスリット（７０）
７４ 薄板突起（４６）
７６ ネック（６８）
７８ ケージナット（４８）
８０ 湾曲部（３４）
８２ 壁室（４０）
８４ 屈曲された管端部（３２）

Claims (10)

1. 特に可燃性または易燃性の液状の充填物を保管しかつ搬送するためのパレットコンテナ（１０）であって、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナコンテナと、該プラスチックインナコンテナを支持ジャケットとして密に包囲する、互いに溶接された水平方向の管棒（１６）と鉛直方向の管棒（１８）とから成る管格子フレーム（１２）とを備えており、前記プラスチックインナコンテナは、場合により防火絶縁マット（２８）により包囲されており、さらに、前記プラスチックコンテナを支持しかつ前記管格子フレーム（１２）と固く結合された底部パレット（１４）を備えており、複合材構成の該底部パレット（１４）は、鋼板から成る上部支持板（２０）と、該支持板（２０）のすぐ下で平行に延在する上部鋼管（３２）および斜めに延在する上部鋼管（３４）と、角隅脚部（２２）および中央脚部（２４）と、これらの角隅脚部（２２）および中央脚部（２４）の下で周方向に延在する、鋼管から成る底部管リンケージ（２６）とにより形成されているものにおいて、
   少なくとも１つの中央脚部（２４）が、２つの別個の鋼板部材、つまり外側の中央脚部部分（３８）および内側の中央脚部部分（４０）から成っており、これらの外側の中央脚部部分（３８）および内側の中央脚部部分（４０）は、取付け最終状態では前記上部鋼管（３２，３４）と周方向に延在する前記底部管リンケージ（２６）との間に位置固定されるように、打抜き・曲げ法で特別に成形されており、両中央脚部部分（３８，４０）は、１回の差込み組立で嵌め合わされて、互いに形状接続的に係合していることを特徴とする、パレットコンテナ。
2. 前記外側の中央脚部部分（３８）は、真ん中の平滑な外壁部分（４２）と、それぞれ該外壁部分（４２）の側方に続く、斜め後方に曲げられた側壁部分（４４）と、前記外壁部分（４２）の上に続く、背面側に直角に曲げられた狭幅のヘッドフランジストリップ（４８）と、前記外壁部分（４２）の下に続く、やはり背面側に直角に曲げられた底部フランジストリップ（５０）とを備え、全体として背面側が開いた箱状の構成を有している、請求項１記載のパレットコンテナ。
3. １回の差込み組立で嵌め合わされて、互いに形状接続的に係合している前記両中央脚部部分（３８，４０）は、緩く嵌め合わされており、直接的な相互の固定部は設けられていない、請求項１または２記載のパレットコンテナ。
4. １回の差込み組立で嵌め合わされて、互いに形状接続的に係合している前記両中央脚部部分（３８，４０）は、差込み組立部に係止部を備えており、さらに、直接的な相互の固定部は設けられていない、請求項１、２または３記載のパレットコンテナ。
5. 前記内側の中央脚部部分（４０）は取付け最終状態において、前記外側の中央脚部部分（３８）の前記背面側に開いた箱状の構成を閉じるための、いわば内側の後壁として、互いに合わせられた少なくとも１つのピン‐スリット形状接続部を介して、前記外側の中央脚部部分（３８）の背面側に曲げられた前記底部フランジストリップ（５０）内に差し込まれており、その他は、前記底部パレット（１４）の別の構成部材との如何なる直接的な固い結合部（ねじ締結部、溶接部）も設けられていない、請求項１から４までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
6. 前記内側の中央脚部部分（４０）は取付け最終状態において、前記箱状の構成の内側の後壁として、２つの平行な前記上部鋼管（３２）のための下方支持部を備えた不動の支持部を形成しており、前記２つの平行な上部鋼管（３２）の端部は、前記外側の中央脚部部分（３８）の前記ヘッドフランジストリップ（４８）の下で緊締されており、これにより、別の固定手段無しで位置固定されている、請求項１から５までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
7. 前記内側の中央脚部部分（４０）は取付け最終状態において、前記箱状の構成の内側の後壁として、両外側をそれぞれ２回折り曲げられており、かつこれらの折り曲げられた壁部分（７０）は一種の壁室（８２）を形成し、該壁室（８２）内にはそれぞれ、斜めに延在する前記上部鋼管（３４）の直角に曲げられた湾曲部（８０）が進入しており、該湾曲部（８０）は端面において、底部側で周方向に延在する前記底部管リンケージ（２６）に対してねじ締結されている、請求項１から６までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
8. 前記内側の中央脚部部分（４０）は取付け最終状態において、前記箱状の構成の内側の後壁として、両外側をそれぞれ一貫して丸み付けられた輪郭の形態で折り曲げられており、かつこれらの折り曲げられた壁部分（７０）は一種の壁室（８２）を形成し、該壁室（８２）内にはそれぞれ、斜めに延在する前記上部鋼管（３４）の直角に曲げられた湾曲部（８０）が進入しており、該湾曲部（８０）は端面において、底部側で周方向に延在する前記底部管リンケージ（２６）に対してねじ締結されている、請求項１から６までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
9. 前記外側の中央脚部部分（３８）は取付け最終状態において、前記箱状の構成の両外側をそれぞれ２回折り曲げられており、折り曲げられたこれらの壁部分（４４，４６）は一種の壁室を形成し、該壁室内にはそれぞれ、斜めに延在する前記上部鋼管（３４）の直角に曲げられた湾曲部（８０）が進入しており、該湾曲部（８０）は端面において、背面側に曲げられた前記底部フランジストリップ（５０）に形成された貫通孔（６２）を通して、底部側で周方向に延在する前記底部管リンケージ（２６）にねじ締結されている、請求項１から８までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
10. 少なくとも１つの中央脚部（３０）において、前記外側の中央脚部部分（３８）の上側の狭幅の前記ヘッドフランジストリップ（４８）は、下から上に対して、アングルレール（３６）もしくは前記管格子フレーム（１２）の最下位で水平に周方向に延在するベースリングと結合されており、かつ前記内側の中央脚部部分（４０）が省かれた状態で前記外側の中央脚部部分（３８）の下側の前記底部フランジストリップ（５０）は、直角に曲げられた前記湾曲部（８０）を介して、斜めに延在する２つの前記上部鋼管（３４）と、周方向に延在する前記底部管リンケージ（２６）とに結合されている、請求項１から９までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。

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