JP6223457B2 - パレットコンテナ - Google Patents

Description

本発明は、特に危険性を有する液体の充てん物を保管及び輸送するパレットコンテナであって、交換可能なプラスチック製内容器と、プラスチック製内容器を緊密に包囲する、管格子フレームからなる支持外装であって、管格子フレームはパレットの上部外縁に固定されている支持外装と、を備え、長方形のパレットは、格納されたプラスチック製内容器の台架としてのフラットなパレット上面デッキと、４つの隅脚部、隅脚部間に配置される４つの中間脚部及び周囲を取り巻くように水平に延びるボトムリング（長方形のベースリング）を有するパレット下部構造と、を有するパレットコンテナに関する。パレットは、パレット上面デッキと周囲を取り巻くように延びるボトムリングとの間及び隅脚部と中間脚部との間に、フォークリフト車両のフォークを差し込むそれぞれ１つの対応する凹部を備えて構成されている。パレットは、長手方向又は横方向で全４方より差し込み可能である。一般的な１２００ｍｍ×１０００ｍｍのパレットサイズを有する約１０００リットルの充てん容積を有する充てん済みパレットコンテナは、液体の充てん物の比重次第で１トンを大幅に超える重量を有する場合があり、フォークリフト車両を用いることによってしか荷扱いすることができない。このとき、パレット短辺（１０００ｍｍ）を前面及び後面と云い、両パレット長辺（１２００ｍｍ）を長手方向面と云う。前面の中央には、プラスチック製内容器の下側に一般に排出バルブが配置されている。

従来技術
この種のパレット及びパレットコンテナ（＝ＩＢＣ）は、様々なメーカの様々な実施態様のものが一般に公知であり、例えば欧州特許出願公開第０６７３８４６号明細書（Ｓｃｈ．）、欧州特許出願公開第１４２６２９９号明細書（ＳＣＨ）、欧州特許出願公開第１２３２９６１号明細書（Ｍｍ．）、欧州特許出願公開第１９８２９２４号明細書（Ｆｕ．）又は独国特許出願公開第１００５０９２０号明細書（Ｓｏ．）において公知である。

独国特許第４１０８３９９号明細書（Ｓｃｈ．）には、鋼製パレットを有するパレット容器が記載されている。このパレットは、内容器の、パレット中央及び前方に向かって傾いた流出底に適合された鋼板製の上底を有している。この上底は、内容器を形状結合式に収容する槽状の底（ベースパン）として形成されている。槽状の底は、外側に、周囲を取り巻くように延びる立ち上げられた支持壁を有し、かつ内容器のための載置面に下向きに凹設された、高さが減じられた複数の補強ビードを有する。補強ビードの底は、パレット容器の輸送時にフォークリフト車両のフォークの支持部として用いるために、１つの共通の水平面内に位置している。独国特許第４２０６９４５号明細書（Ｓｃｈ．）において公知のパレット容器の別の態様では、槽状の底が、上向きに絞り加工された外側の支持縁部を有している。この支持縁部は、フラットな下底とともに、補強ビードの領域において、閉鎖型又は開放型のチャンバを有する中空チャンバ底を形成している。独国特許第４２０６９４５号明細書において、ブリッジストリンガあるいは横桁の形態の、槽状の底の下に横方向で固定される中実の補強金属薄板を有するパレット容器が公知である。この場合、ブリッジ状の補強金属薄板の端部には、２つの中間脚部が一体的に形成されており、補強金属薄板は、両中間脚部とともに、深絞り加工された鋼板製プロフィル材として形成されている。

従来技術の欠点
運搬車両、例えば貨物自動車又はフォークリフト車両等によるパレット容器の輸送中、内容器内の液体が前後左右に揺れることにより、常時、動的な波打ち振動が発生する。この波打ち振動は、パレット容器あるいは管格子フレーム及びパレットに対して持続的な負荷を働かせる。付加的にパレットは、運搬車両に起因した走行振動による交番曲げ応力に曝される。これらの多様な負荷は、上述の従来技術において公知のパレット容器の場合、輸送上の信頼性を保証するために、それぞれ１つの中実のクロスメンバが、槽状の底あるいはパレット上面デッキの下に通されていなければならないほど、大きい。しばしば、これらの公知のパレット構造の場合、槽状の底の領域は、ブリッジ状の補強桁の前後においてたるんで垂れ下がってしまう。これにより、前面の排出バルブによる残量排出は、かなり悪化してしまう。充てん済み内容器による鉛直方向の面負荷に基づく槽状の底の「垂れ下がり」は、鋼板製の槽状の底を有する公知のパレットの外側に設けられた、アコーディオン状に垂直負荷に反応し、それゆえ水平方向でパレット中央に向かって撓む周壁状突出部により促進されてしまう。

課題
本発明の根底にある課題は、特別なベースパレットを有するパレットコンテナを、より高い輸送信頼性を目的としてさらに発展させ、改良し、従来技術の欠点を克服し、かつより経済的な製造を達成すべく構造の単純化を提案することである。

課題の解決手段
この課題は、本発明の請求項１の特徴により解決される。

本発明に係るパレットコンテナにおいて、パレット上面デッキは、フラットで平らな長方形の金属板からなり、金属板は、金属板の四辺に、直角下向きの短いそれぞれ１つの折曲片を有し、折曲片は、上方から載置される管格子フレームの最下部にあって、周囲を取り巻くように水平に延びるフレーム管により、金属板の下側に配置された隅脚部及び中間脚部に対して、隅脚部及び中間脚部に設けられて折曲片に適合された凹部内に押し込まれて、側方より固定され、これにより平らな長方形の金属板が外側において線状にパレット下部構造に規定通りに張設されるようになっている。

金属板は、純粋な鋼製パレットの場合、周囲を取り巻くように延びる折曲片の領域でフレーム状のパレット下部構造（鋼製管フレーム、鋼板製パレット脚部）に直接溶接可能である。

木材、プラスチック若しくはこれらの組み合わせからなるフレーム状のパレット下部構造を有するパレット又は複合パレット（鋼板−ベース管を有するプラスチック製脚部）のために、別の態様において、辺に沿って延在する直角下向きの短い折曲片は、それぞれ１つの別の水平方向に延びる直角の短い折曲片を有し、この折曲片は、上方から載置される管格子フレームの最下部にあって、周囲を取り巻くように水平に延びるフレーム管により覆われ、金属板の下側を外側において隅脚部及び中間脚部に沿って配置されて折曲片に適合された凹部の底面に載置されて固定され、これにより平らな長方形の金属板が外側において線状にパレット下部構造にたるみなくトランポリン状に張設されるようになっている。外側において周囲を取り巻くように延びる下向きの２段階のＬ字形の折曲片と、フレーム状のパレット下部構造に固く結合あるいは螺止されている管格子フレームの載置とにより、金属板の形状結合式及び力結合式の二重の固定が保証され、充てん済み内容器による負荷を受けた際の垂れ下がりは、大幅に軽減される。

その際、内容器は、フラットにベースパレット、あるいはここでは亜鉛めっきが施された鋼薄板からなる張設された金属板からなる平らなパレット上面デッキ上に載置されており、上方に立ち上げられたあらゆる凸設部、例えば面平面内の補強ビード、斜面又は外側の周壁状突出部をまったく有さない。公知のパレット容器においてこれまで一般的であった、プラスチック製内容器の底に適合された槽状の底は、もはや問題ではない。

管フレームの最下部にあって、周囲を取り巻くように水平に延びる格子管は、パレット上面デッキの平らなベース面よりも下側で、金属板の単数又は複数の折曲片からなっていて外側において周囲を取り巻くように延びる載置面内に位置しており、ベース金属薄板を、管から形成される支持構造並びに４つの隅脚部及び隅脚部間にそれぞれ位置する中間脚部上に固定する（なお、中央の中間脚部は存在しない。）。管からなる支持構造は、２つの平面内を延びる管を有している。平らな金属板の直ぐ下側にある上側の平面は、パレット脚部の上面に対して略面一に延び、下側の平面は、パレット脚部の下面に対して略面一に延びている。パレット上面における金属板の、外側において周囲を取り巻くようになされる張設と、支持構造の上側の平面内の、金属板の直ぐ下側を延びる管とにより、パレット上面デッキの垂れ下がりあるいはプラスチック製内容器の載置面内における垂れ下がりは、回避される。これにより、内容器の、変わらず良好な残量排出が保証される。

本発明の一態様において、パレット下部構造は、管フレーム支持構造として形成されており、管フレーム支持構造は、金属板の直ぐ下側にある上側の平面内に、平行四辺形状に互いに菱形に延びる４つの管を有し、かつ周囲を取り巻くように延びる長方形のベース管を下側の平面内に有し、上側の平面内の管は、下側の平面内のベース管に４つの隅脚部及び隅脚部間に位置する４つの中間脚部を介して結合されている。本態様において、互いに菱形に延びる４つの管は、それぞれの端部において下向きに折り曲げられており、隣り合う２つの中間脚部にそれぞれ差し込まれた折り曲げられた管端部を介してベース管に結合あるいは螺止されている。管フレーム支持構造の上側の平面内の、菱形に延びる４つの管は、中間脚部のための一種の受圧ラムをなしており、これにより中間脚部は、負荷が高くても、その予め決められた位置にとどまり、薄い金属板の「張設」を達成する。

本発明の好ましい態様において、管フレーム支持構造は、金属板の直ぐ下側にある上側の平面内に、菱形に延びる４つの管に対して付加的に、平行な２つの別の横方向管を有し、横方向管は、それぞれ、パレット長辺の側面の両中間脚部に支承され、固定されている。

別の態様では、横方向管の代わりに、平行な２つの長手方向管が設けられていてもよい。この場合、長手方向管は、前面及び後面の中間脚部に支承されている。高い比重を有する液体の充填物（例えば硫酸）のための重荷重用の構成では、管フレーム支持構造を補強するために長手方向管と横方向管とが設けられてもよい。

発明の利点
パレット上面デッキあるいは平らな金属板は、圧力及び曲げに対する剛性の高い管棒を用いた張設された支持構造としての、パレット上面デッキあるいは平らな金属板の直ぐ下側に配置され、上側の平面内で対角方向あるいは菱形に、場合によっては横方向及び／又は長手方向に延びる管により、大幅に安定化される。パレット上面デッキあるいは金属薄板パネルを形成するにあたり、支持管系への直接的な載置によって、フォークリフトのフォークのための支持ビードとしての、さもなければ一般的な多数の補強ビードや、槽状の底あるいはパレット上面デッキの下側に設けられた中実のストリンガ（桁、横方向ブリッジ）は、フォークリフトのフォークがもはやパレット上面デッキあるいは金属薄板製の槽に直接接触せず、いずれにしても、張設された支持フレーム構造の上側の管に下から係合するだけであるため、省略可能である。これまで公知の槽状の底では一般的であったフォークリフトのフォークによる金属板の直接的な負荷及び変形は、今や排除されている。

さらなる利点
−本発明に係る複合パレットにより、すべての隅脚部及び中間脚部へのより均等な荷重分配及び荷重導入が達成される；
−ベースプレートの直ぐ下側にある菱形の支持管構造は、載置荷重を直接ベース管に導入する；
−薄い金属薄板パネルあるいは金属板は、四辺すべてで固く締め付けられて張り詰められており、「トランポリン」状に作用する（弾性的に撓み、剛性が低く、変わらず変形可能である。）；
−金属板の外縁が折り返された外側のＬ字形の折曲片（内側に曲げられた打ち抜き縁部）は、切断時あるいは打抜き時に生じた鋭利な稜がもはや存在しないので、負傷の危険を排除する；
−排出バルブの下側にある中間脚部は、２部分からあるいは二重シェルから、下側のベース脚部と、交換可能な滴受けとしての、ベース脚部上に載置される上側の滴皿とを備えて形成されている（ツーピースブロック）。上皿は、例えばスナップ式の係止結合部を介して容易に交換可能に形成されていてもよい；
−隅脚部は、公知の隅脚部と比較して側方に延長されて構成されている。このことは、傾倒モーメントの減少及びベースリングの改善された剛性を生じる。

パレット支持管フレームの、フォークリフトのフォークが下から専ら係合する４つの対角方向の管及び両方の平行な管に、好ましくは滑り止め（例えばゴムチューブ片、ポリウレタンコーティング等）が被覆されていてもよい。

ＳＭ１３ベースパレット
パレットの上面デッキは、特に中間脚部上に張設された薄い「ダイヤフラム」である。このダイヤフラムは、約０．６ｍｍ〜１ｍｍ、好ましくは約０．７５ｍｍの薄さの、フラットで完全に平らで滑らかな表面（あらゆる突出部、例えば面平面内の補強ビード又は上方に凸設される外側の周壁状縁部又は立ち上げられた横方向に延びる中央の補強リブなし）を有する亜鉛めっきされた鋼薄板からなる長方形の金属薄板パネルである。これには、後方から前方に排出バルブに向かって延びる中央の集合溝と、互いに対称的に配置される、上側の支持管を保護する短いビードのみが、下向きに凹設されている。金属薄板パネルの下側には、パレット下部構造として、支持機能をもつ管フレームが、組み込まれたパレット脚部を備えて配置されている（例えば鋼製又はプラスチック製の隅脚部及び中間脚部）。

側方の折曲片（１５ｍｍの段）を介した力導入
平らな鋼板製ベースプレートは、その外縁全体に段状に鉛直方向下向きに直角に折り曲げられており、約１５ｍｍの高さのフランジ縁部（段）でもって隅脚部及び中間脚部に上から係合している。これにより隅脚部及び中間脚部の外側の全長にわたる線状の力導入が得られ、公知のＩＢＣパレットの場合のようなねじ又はタブを介した不都合な点状の力導入は生じない。これらの折曲片は、周囲を取り巻くように平らなベースプレートの外縁全体に形成されている。丸み付けられた隅領域を除く、真っ直ぐな側壁の領域において、フランジ縁部は、さらにもう１回Ｌ字形に延長されて形成されており、水平に折り曲げられている。隅脚部及び中間脚部は、上部外縁に条溝の形態の対応する直角の切欠きを有しており、この切欠き内に、折り曲げられたＬ字形のフランジ縁部の鉛直方向片及び水平方向片が、ちょうど圧入されるようになっている。水平方向片は、自由端である外縁においてさらにもう１回内向きに折り返され、あるいは縁曲げされ、最下部にあって、周囲を取り巻くように延びる格子フレーム管の下に配置される。これにより、金属薄板の外縁で切り傷を負う危険は、確実に排除可能である（切り傷の恐れのない縁曲げ縁部）。

組み立てられた状態で、この折り曲げられたフランジ縁部上には、かつ隅脚部及び中間脚部内に設けられ、直角に段下げされた切欠き内には、格子管フレームの最下部にあって、周囲を取り巻くように延びる水平管が、ちょうど嵌合するように挿入されており、例えば隅脚部及び中間脚部を貫通するねじにより、周囲を取り巻くように水平に延びるベース管に結合されている。これにより、平らな鋼板製ベースプレートは、側方の折曲片の全長にわたって、格子管フレームの最下部にあって、周囲を取り巻くように延びる水平管により固く締め付けられ、固定される。これは、最下部の水平管が隅脚部及び中間脚部を介して固くベース管に螺止されていることによる。

ＳＭ１３プラスチック製脚部
別体の流出窪みを有する２部分からなる前面の中間脚部は、使用済みＩＢＣの再調整時に、この流出窪みが汚れていれば、リコンディショナＮＣＧにより同じものと交換することを可能にする。パレット短辺に設けられた両中間脚部は、内向きに約２０ｍｍ〜６０ｍｍの分だけ延長されて形成されている。このことは、ローラ式コンベヤ上でのより良好な搬送あるいは移動及び平行な両支持管の差し込みに用いられる。さらにこのことは、高層ラック式の倉庫内に荷積みした際のより良好な載置及びより広大な荷重分配に用いられる。

管フレーム
−支持構造の上側の平面に属する菱形に延びる管は、それぞれの端部においてそれぞれ折り曲げられており、（隅脚部ではなく）４つの中間脚部に差し込まれている。
−折り曲げられ、４つの中間脚部に差し込まれた端部により、上側の平面に属する菱形に延びる管は、ベースリングに直接支持され、固くベースリングに結合、好ましくは螺止されている。

管フレーム支持構造の上側の平面内の両横方向管は、薄いパレット上面デッキ−金属板を菱形に張設するための（両サイドの中間脚部の）終点を安定化させる受圧管としての機能を有している。同様に、別の構成における両長手方向管も、薄い金属板を菱形に張設するために（前後の中間脚部の）終点を安定化させ、支持するために用いられる。他方、長手方向管は、その曲げ剛性により長手方向で金属板を支持するために用いられる。このために両長手方向管は、プラスチック製内容器の底の中央に設けられた流出溝に対応する形で金属板の中央に長手方向で上方より型打ち加工される中央の流出溝に対して、緊密に横に並んであるいは平行に延びている。長手方向管及び横方向管の別の重要な機能は、パレット外面に設けられた中間脚部がベースリング上に「倒れ込む」ことがないように、中間脚部を安定化させることである。

管フレーム支持構造の上側の平面内の菱形の管には、原則、フォークリフト車両のフォークの挿入の度に、たとえそれが不完全であって、８０％にすぎないものであっても、フォークが下から係合する。その結果、フォークは、薄い金属板、ひいてはパレット上面デッキに接触しない。一般的な前方からの（長手方向での）フォークの挿入時には、付加的に両横方向管にも下から係合する。パレットコンテナがフォークリフト車両のフォーク上で滑動することを防止するために、これらの管に、適当な滑り止めコーティング、例えばプラスチック被覆又はゴム被覆が施されてもよい。

以下に、本発明について、図面に概略的に示した実施の形態を参照しながら詳細に説明する。

本発明に係るパレットコンテナの前面図である。 本発明におけるベースパレットの個々の構成部材の分解立体図である。 本発明におけるベースパレットの好ましい実施の形態の個々の構成部材の分解立体図である。 「Ｅａｓｙ Ｅｎｔｒｙ」型式の本発明における別のベースパレットの個々の構成部材の分解立体図である。

図１において、符号１０を「複合ＩＢＣ（ＩＢＣ＝Ｉｎｔｅｒｍｅｄｉａｔｅ Ｂｕｌｋ Ｃｏｎｔａｉｎｅｒ）」型式の軽量構造のパレットコンテナに付した。パレットコンテナ１０は、特に危険性を有する液体の充てん物を保管及び輸送するための公的な危険物用の認可を受けられ、交換可能なプラスチック製内容器１６と、プラスチック製内容器１６を緊密に包囲する、管格子フレーム１４からなる支持外装と、ベースパレット１２とを有している。管格子フレーム１４は、パレット１２の上部外縁に固定されている。長方形のパレット１２は、格納されたプラスチック製内容器１６を載置するフラットなパレット上面デッキとしての薄い金属板１８、及び４つの隅脚部２４と、これらの隅脚部２４間に配置される４つの中間脚部２６とを有するパレット下部構造、及び周囲を取り巻くように水平に延びるボトムリングあるいは長方形のベースリング３４を有している。

図２のベースパレット１２の分解立体図に看取可能であるように、金属板１８は、完全にフラットかつ平らに、傾き、勾配又は上方に立ち上げられて周囲を取り巻くように延びる縁隆起部なしに形成されている。長方形の金属板１８は、外側の四辺にそれぞれ１つの下向きの折曲片２０を有している。折曲片２０は、上方から載置される管格子フレーム１４の最下部にあって、周囲を取り巻くように水平に延びる格子フレーム管２２により、金属板１８の下側に配置された隅脚部２４及び中間脚部２６に対して、これらの脚部２４，２６に設けられ、折曲片２０に適合された凹部あるいは切欠き２８内に押し込まれて固定され、これにより平らな長方形の金属板１８が外側において線状にパレット下部構造に張設されるようになっている。その際、パレット下部構造は、管フレーム支持構造として形成されている。管フレーム支持構造は、金属板１８の直ぐ下側にある上側の平面内に、平行な２つの長手方向管３０と、互いに菱形に延びる４つの管３２とを有する一方、下側の平面内に、周囲を取り巻くように延びる長方形のベース管３４を有している。この場合、上側の平面内の管３０，３２は、下側の平面内のベース管３４に４つの隅脚部２４及び隅脚部２４間に位置する４つの中間脚部２６を介して結合されている。互いに菱形に延びる４つの管３２は、それぞれの端部において下向きに折り曲げられており、隣り合う２つの中間脚部２６にそれぞれ差し通された折り曲げられた管端部３６を介してベース管３４に結合、好ましくは螺止されている。折り曲げられた管端部３６を有する管３２は、低コストの製造のために好ましくはすべて同じに形成されている。内容器１６の排出バルブの下側に配置されている前面の中間脚部は、２つの部分、すなわち鉢状の下側部分３８と、斜面に成形された皿状の上側部分４０とからなっている。

長方形の金属板１８は、フォークリフトのフォークを係合させ得る領域に、上から下に向かって設けられた凹設部４６あるいはいわゆるビードを有している。長手方向ビードの２本のラインは、中央の集合溝に対して平行に、かつ中央の集合溝に緊密に隣接して延びている。金属板１８を４分割した計４つの領域のそれぞれには、全体として対角方向あるいは斜めに延び、しかしながら比較的短く形成された互いに平行な２つの保護ビードが、型打ち加工されている。金属板１８に設けられた中央の集合溝は、プラスチック製内容器１６の底に下向きに凸設された一般的な集合溝に対応するように形成されており、やはり下向きに金属板１８に凹設されている。やはり下向きに凹設された保護ビードは、フォークリフト車両のフォークが誤って薄い金属板１８と上部の管構造との間に係合されてしまう可能性を排除する。これにより、上部の支持構造の管に対して平行に型打ち加工され、管の直径より浅く形成された凹設部４６は、金属板１８の下側を延びる管のための側方の保護壁をなす。その結果、フォークリフト車両のフォークの誤挿入は、確実に回避される。

図３には、好ましい実施の形態を示してある。本実施の形態では、図２に示した実施の形態とは異なり、両長手方向管３０の代わりに平行な２つの横方向管４２が取り付けられている。横方向管４２は、中央領域の短い区間にわたって軽微な弧状に形成されており、この領域において金属板１８に凹設された集合溝を横切るように延びている。横方向管４２の端部は、パレット長辺に設けられた両中間脚部２６内に支承され、固定されている。この場所においても、載置された格子フレームにより固定される金属板外縁の上述の折り曲げ部を介して引張り力を線状に受容する金属板１８の固定が実施される。一致している構成として、上側の金属板１８は、直線状の各辺においてそれぞれＬ字形に下向きに折り曲げられており、載置される管格子フレーム１４によりパレット下部構造に隅脚部２４及び中間脚部２６を通して螺止される。中央の中間脚部は、必須ではなく、設けられてもいない。横方向管４２の軽く曲げられた端部は、中間脚部２６に設けられた対応する凹部あるいは切欠きに形状結合（ｆｏｒｍｓｃｈｌｕｅｓｓｉｇ：形状による束縛）式に挿入されており、管格子フレーム１４の、固く螺止された最下部の格子フレーム管２２により固く締結される。

図４には、本発明に係るパレットコンテナの、「Ｅａｓｙ Ｅｎｔｒｙ」型式のベースパレットを備える別の実施の形態を示してある。本実施の形態では、周囲を取り巻くように水平に延びるベース管３４の代わりに、変更を加えたベース管５０を設けてある。このベース管５０は、パレット短辺、つまり前後において、フォークリフトのフォークを係合させ得る領域で弧状に上向きに凸設されている。このパレットタイプは、特にシザーリフト車両を用いた構内輸送に好適である。シザーリフト車両は、フォークの下に延在するローラ式走行フレームを有しており、（周囲を取り巻くようにフラットに延びるベース管を備える）一般的なパレットには不向きである。

複合パレットＳＭ１３の本発明の構成により、主荷重が横桁の端部においてパレット長辺上にある両中間脚部により伝達される公知のパレット容器と比較して、すべてのパレット脚部へのより良好かつ均等な荷重分配が達成される。より良好な荷重分配を有する特別な構造的な構成により、新しいパレットＳＭ１３は、総じて、市場に存在する比較対象となり得る他のあらゆる公知のパレットより撓みが少ない。

１０ パレットコンテナ
１２ パレット
１４ 管格子フレーム（支持外装）
１６ プラスチック製内容器
１８ 金属板
２０ 鉛直方向下向きの折曲片（約１５ｍｍ）
２２ 最下部の格子フレーム管（１４）
２４ 隅脚部
２６ 中間脚部
２８ 凹部（２４，２６）
３０ 平行な長手方向管
３２ 菱形に延びる管
３４ 長方形のベース管
３６ 折り曲げられた管端部
３８ 鉢状の下側部分
４０ 皿状の上側部分
４２ 平行な横方向管
４４ Ｌ字形の折曲片（約１５−１５ｍｍ）
４６ 下向きの凹設部（ビード）
４８ 固定ねじ
５０ ベース管「Ｅａｓｙ Ｅｎｔｒｙ」

Claims (7)

1. 液体の充てん物を保管及び輸送するパレットコンテナ（１０）であって、
   交換可能なプラスチック製内容器（１６）と、
   前記プラスチック製内容器（１６）を緊密に包囲する、管格子フレーム（１４）からなる支持外装であって、前記管格子フレーム（１４）はパレット（１２）の上部外縁に固定されている支持外装と、
   を備え、長方形の前記パレット（１２）は、
   格納された前記プラスチック製内容器（１６）の台架としてのフラットなパレット上面デッキと、
   ４つの隅脚部（２４）、該隅脚部（２４）間に配置される４つの中間脚部（２６）及び周囲を取り巻くように水平に延びる長方形のベースリングとしてのベース管（３４）を有するパレット下部構造と、
   を有し、
   前記パレット上面デッキは、フラットで平らな長方形の金属板（１８）からなり、該金属板（１８）は、該金属板（１８）の四辺に、それぞれの辺に沿って延在する直角下向きの短いそれぞれ１つの折曲片（２０）を有する、
   パレットコンテナ（１０）において、
   前記パレット上面デッキの前記金属板（１８）は、上方に立ち上げられたあらゆる凸設部、例えば面平面内の補強ビード又は外側の周壁状突出部を有さず、上方から載置される管格子フレーム（１４）の最下部にあって、周囲を取り巻くように水平に延びるフレーム管（２２）により、前記金属板（１８）の下側に配置された前記隅脚部（２４）及び前記中間脚部（２６）に対して、該隅脚部（２４）及び該中間脚部（２６）に設けられて前記折曲片（２０）に適合された凹部（２８）内に押し込まれて固定され、これにより平らな長方形の前記金属板（１８）が外側において線状に前記パレット下部構造に張設されるようになっており、
   前記パレット下部構造は、管フレーム支持構造として形成されており、該管フレーム支持構造は、前記金属板（１８）の直ぐ下側にある上側の平面内に、平行四辺形状に互いに菱形に延びる４つの管（３２）を有し、かつ周囲を取り巻くように延びる長方形のベース管（３４）を下側の平面内に有し、上側の平面内の前記管（３２，３０，４２）は、下側の平面内の前記ベース管（３４）に４つの前記隅脚部（２４）及び該隅脚部（２４）間に位置する４つの前記中間脚部（２６）を介して結合されている、
   ことを特徴とするパレットコンテナ。
2. 互いに菱形に延びる４つの前記管（３２）は、それぞれの端部において下向きに折り曲げられており、隣り合う２つの前記中間脚部（２６）にそれぞれ差し込まれた折り曲げられた管端部（３６）を介して前記ベース管（３４）に結合されている、請求項１記載のパレットコンテナ。
3. 前記管フレーム支持構造は、前記金属板（１８）の直ぐ下側にある上側の平面内に、菱形に延びる４つの前記管（３２）に対して付加的に、平行な２つの別の長手方向管（３０）を有し、該長手方向管（３０）は、それぞれ、排出バルブの下側に設けられた前面の前記中間脚部（３８，４０）と、後面の前記中間脚部（２６）とに支承され、固定されている、請求項１又は２記載のパレットコンテナ。
4. 前記管フレーム支持構造は、前記金属板（１８）の直ぐ下側にある上側の平面内に、菱形に延びる４つの前記管（３２）に対して付加的に、平行な２つの別の横方向管（４２）を有し、該横方向管（４２）は、それぞれ、側面の両前記中間脚部（２６）に支承され、固定されている、請求項１から３までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
5. 辺に沿って延在する直角下向きの短い前記折曲片（２０）は、それぞれ１つの別の水平方向に延びる直角Ｌ字形の短い折曲片（４４）を有し、該折曲片（４４）は、上方から載置される前記管格子フレーム（１４）の最下部にあって、周囲を取り巻くように水平に延びるフレーム管（２２）により覆われ、前記金属板（１８）の下側を外側において前記隅脚部（２４）及び前記中間脚部（２６）に沿って配置されて前記折曲片（２０，４４）に適合された前記凹部（２８）の底面に載置されて固定され、これにより平らな長方形の前記金属板（１８）が外側において線状に前記パレット下部構造にトランポリン状に張設されるようになっている、請求項１から４までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
6. 前記金属板（１８）は、フォークリフトのフォークを係合させ得る領域にそれぞれ、対角方向に延びる前記管（３２）及び横方向管（４２）又は長手方向管（３０）の横に平行に、適当な下向きの凹設部（４６）を有し、該凹設部（４６）は、前記管（３２，４２）の直径より浅く形成されている、請求項１から５までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
7. パレット支持管フレームの、フォークリフトのフォークが下から専ら係合する４つの対角方向の前記管（３２）及び両方の平行な管（４２，３０）に、滑り止めが被覆されている、請求項１から６までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。

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