以下、冷媒流路切換ユニット及びそれを備えた空気調和装置について、図面に基づいて説明する。
(1)冷媒回路構成及び動作
図1は、本開示の一実施形態にかかる空気調和装置1の全体構成図である。図2は、空気調和装置1の冷媒回路図(熱源ユニット2だけを詳細に図示)である。図3は、空気調和装置1の冷媒回路図(冷媒流路切換ユニット4−2及びそれに接続される利用ユニット3A−2〜3D−2だけを詳細に図示)である。
<全体>
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、ビル等の室内の冷房や暖房を行う装置である。空気調和装置1は、主として、熱源ユニット2と、複数(ここでは、16台)の利用ユニット3と、熱源ユニット2と利用ユニット3との間に設けられて利用ユニット3における冷媒の流れを切り換える複数(ここでは、4台)の冷媒流路切換ユニット4と、熱源ユニット2から延びる熱源側冷媒連絡管5と、利用ユニット4から延びる利用側冷媒連絡管6と、を有している。したがって、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路19は、熱源ユニット2と、利用ユニット3と、冷媒流路切換ユニット4と、冷媒連絡管5、6と、が接続されることによって構成されている。
熱源ユニット2は、建物の屋上等の屋外に設けられている。利用ユニット3は、建物内に設けられており、ここでは、居室内又はその天井裏空間等に設けられている。冷媒流路切換ユニット4は、建物内に設けられており、ここでは、通路の天井裏空間に設けられている。
熱源ユニット2と冷媒流路切換ユニット4とは、熱源側冷媒連絡管5によって接続されており、ユニット2、4間において、冷媒のやりとりがなされるようになっている。具体的には、熱源ユニット2は、熱源側冷媒連絡管5−1によって冷媒流路切換ユニット4−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−1は、熱源側冷媒連絡管5−2によって冷媒流路切換ユニット4−2に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2は、熱源側冷媒連絡管5−3によって冷媒流路切換ユニット4−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3は、熱源側冷媒連絡管5−4によって冷媒流路切換ユニット4−4に接続されている。言い換えれば、冷媒流路切換ユニット4の1つ(ここでは、冷媒流路切換ユニット4−1)は、熱源ユニット2に接続されており、冷媒流路切換ユニット4間は、熱源ユニット2から順に直列に接続されている。
利用ユニット3と冷媒流路切換ユニット4とは、利用側冷媒連絡管6によって接続されており、ユニット3、4間において、冷媒のやりとりがなされるようになっている。具体的には、冷媒流路切換ユニット4−1は、利用側冷媒連絡管6−1によって複数(ここでは、4台)の利用ユニット3A−1〜3D−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2は、利用側冷媒連絡管6−2によって複数(ここでは、4台)の利用ユニット3A−2〜3D−2に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3は、利用側冷媒連絡管6−3によって複数(ここでは、4台)の利用ユニット3A−3〜3D−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−4は、利用側冷媒連絡管6−4によって複数(ここでは、4台)の利用ユニット3A−4〜3D−4に接続されている。言い換えれば、冷媒流路切換ユニット4はそれぞれ、異なる利用ユニット3(ここでは、4台1組の利用ユニット3)に接続されており、利用ユニット3間は、冷媒流路切換ユニット4を介して並列に接続されている。
そして、空気調和装置1では、利用ユニット3における冷媒の流れを、冷媒流路切換ユニット4によって、利用ユニット3ごとに切り換えることが可能になっている。したがって、空気調和装置1は、利用ユニット3ごとに個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能ないわゆる冷暖フリー型の空気調和装置を構成している。
<熱源ユニット>
上記のように、熱源ユニット2は、熱源側冷媒連絡管5を介して冷媒流路切換ユニット4に接続されており、冷媒回路19の一部を構成している。
ここで、熱源側冷媒連絡管5は、第1熱源側冷媒連絡管7と、第2熱源側冷媒連絡管8と、第3熱源側冷媒連絡管9と、を有している。したがって、熱源ユニット2と冷媒流路切換ユニット4とは、3種1組の熱源側冷媒連絡管7、8、9によって接続されている。具体的には、熱源ユニット2は、熱源側冷媒連絡管7−1、8−1、9−1によって冷媒流路切換ユニット4−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−1は、熱源側冷媒連絡管7−2、8−2、9−2によって冷媒流路切換ユニット4−2に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2は、熱源側冷媒連絡管7−3、8−3、9−3によって冷媒流路切換ユニット4−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3は、熱源側冷媒連絡管7−4、8−4、9−4によって冷媒流路切換ユニット4−4に接続されている。
次に、熱源ユニット2の回路構成について説明する。熱源ユニット2は、主として、圧縮機21と、第1熱源側切換弁22と、熱源側熱交換器23と、熱源側膨張弁24と、複数(ここでは、3つ)の閉鎖弁25〜27と、第2熱源側切換弁29と、を有している。
圧縮機21は、冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、ケーシング内に圧縮機モータ及び圧縮要素が収容された密閉型圧縮機からなる。
第1熱源側切換弁22は、熱源側熱交換器23を冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「熱源側放熱状態」とする)に、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器23のガス側とを接続することが可能である(図2の第1熱源側切換弁22の実線を参照)。また、第1熱源側切換弁22は、熱源側熱交換器23を冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「熱源側蒸発状態」とする)に、圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器23のガス側とを接続することが可能である(図2の第1熱源側切換弁22の破線を参照)。このように、第1熱源側切換弁22は、熱源側熱交換器23を流れる冷媒の流れ方向(ここでは、熱源側放熱状態及び熱源側蒸発状態)を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
熱源側熱交換器23は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための熱交換器である。熱源側熱交換器23は、そのガス側が第1熱源側切換弁22に接続され、その液側が熱源側膨張弁24に接続されている。ここで、熱源ユニット2は、熱源側熱交換器23を通過する室外空気の流れを生成させるための熱源側ファン28を有している。
熱源側膨張弁24は、冷媒を減圧するための機器であり、例えば、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。熱源側膨張弁24は、その一端側が熱源側熱交換器23の液側に接続され、その他端側が第1閉鎖弁25に接続されている。
第2熱源側切換弁29は、圧縮機21から吐出された冷媒を第2熱源側冷媒連絡管8に送る場合(以下、「冷媒導出状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第2閉鎖弁26とを接続することが可能である(図2の第2熱源側切換弁29の破線を参照)。また、第2熱源側切換弁29は、第2熱源側冷媒連絡管8を流れる冷媒を圧縮機21の吸入側に送る場合(以下、「冷媒導入状態」とする)には第2閉鎖弁26と圧縮機21の吸入側とを接続することが可能である(図2の第2熱源側切換弁29の実線を参照)。このように、第2熱源側切換弁29は、第2熱源側冷媒連絡管8を流れる冷媒の流れ方向(ここでは、冷媒導出状態及び冷媒導入状態)を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
閉鎖弁25〜27は、熱源ユニット2と外部(ここでは、冷媒流路切換ユニット4)との接続や切り離しを行う際に開閉される手動弁である。第1閉鎖弁25は、その一端側が熱源側膨張弁24に接続され、その他端側が第1熱源側冷媒連絡管7(ここでは、第1熱源側冷媒連絡管7−1)に接続されている。第2閉鎖弁26は、その一端側が第2熱源側切換弁29に接続され、その他端側が第2熱源側冷媒連絡管8(ここでは、第2熱源側冷媒連絡管8−1)に接続されている。第3閉鎖弁27は、その一端側が圧縮機21の吸入側に接続され、その他端側が第3熱源側冷媒連絡管9(ここでは、第3熱源側冷媒連絡管9−1)に接続されている。
<利用ユニット>
上記のように、利用ユニット3は、利用側冷媒連絡管6を介して冷媒流路切換ユニット4に接続されており、冷媒回路19の一部を構成している。
ここで、利用側冷媒連絡管6は、第1利用側冷媒連絡管10と、第2利用側冷媒連絡管11と、を有している。したがって、利用ユニット3と冷媒流路切換ユニット4とは、2種1組の利用側冷媒連絡管10、11によって接続されている。具体的には、冷媒流路切換ユニット4−1は、4組の利用側冷媒連絡管10−1、11−1(10A−1及び11A−1、10B−1及び11B−1、10C−1及び11C−1、10D−1及び11D−1)によって利用ユニット3A−1〜3D−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2は、4組の利用側冷媒連絡管10−2、11−2(10A−2及び11A−2、10B−2及び11B−2、10C−2及び11C−2、10D−2及び11D−2)によって利用ユニット3A−2〜3D−2に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3は、4組の利用側冷媒連絡管10−3、11−3(10A−3及び11A−3、10B−3及び11B−3、10C−3及び11C−3、10D−3及び11D−3)によって利用ユニット3A−3〜3D−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−4は、4組の利用側冷媒連絡管10−4、11−4(10A−4及び11A−4、10B−4及び11B−4、10C−4及び11C−4、10D−4及び11D−4)によって利用ユニット3A−4〜3D−4に接続されている。
次に、利用ユニット3の回路構成について説明する。尚、利用ユニット3A−1〜3D−1、3A−2〜3D−2、3A−3〜3D−3、3A−4〜3D−4はいずれも同じ構成であるため、ここでは、利用ユニット3を区別するための符号の添え字「A」、「B」、「C」、「D」や「−1」、「−2」、「−3」、「−4」を省略して説明を行う。利用ユニット3は、主として、利用側膨張弁31と、利用側熱交換器32と、を有している。
利用側膨張弁31は、冷媒を減圧するための機器であり、例えば、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。利用側膨張弁31は、その一端側が第1利用側冷媒連絡管10に接続され、その他端側が利用側熱交換器32の液側に接続されている。
利用側熱交換器32は、冷媒と室内空気との熱交換を行うための熱交換器である。利用側熱交換器32は、その液側が利用側膨張弁31に接続され、そのガス側が第2利用側冷媒連絡管11に接続されている。ここで、利用ユニット3は、利用側熱交換器31を通過する室内空気の流れを生成させるための利用側ファン33を有している。
<冷媒流路切換ユニット>
上記のように、冷媒流路切換ユニット4は、熱源ユニット2と利用ユニット3との間に設けられて、熱源側冷媒連絡管5を介して冷媒流路切換ユニット4に接続され、かつ、利用側冷媒連絡管6を介して冷媒流路切換ユニット4に接続されており、冷媒回路19の一部を構成している。
次に、冷媒流路切換ユニット4の回路構成について説明する。尚、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−4はいずれも同じ構成であるため、ここでは、冷媒流路切換ユニット4を区別するための符号の添え字「−1」、「−2」、「−3」、「−4」をできるだけ省略して説明を行う。冷媒流路切換ユニット4は、主として、第1内部連絡管41と、第2内部連絡管42と、第3内部連絡管43と、第4内部連絡管44A〜44Dと、第5内部連絡管45A〜45Dと、第1流路切換弁46A〜46Dと、第2流路切換弁47A〜47Dと、を有している。
第1内部連絡管41は、その一端側及び/又はその他端側が第1熱源側冷媒連絡管7に接続されている。ここで、第1内部連絡管41の一端側には、第1熱源側冷媒連絡管7に接続するための第1熱源側小ノズル71が形成されており、第1内部連絡管41の他端側には、第1熱源側冷媒連絡管7に接続するための第2熱源側小ノズル72が形成されている。言い換えれば、第1内部連絡管41は、第1熱源側小ノズル71と第2熱源側小ノズル72とを接続している。具体的には、冷媒流路切換ユニット4−1の第1内部連絡管41−1は、その一端側(第1熱源側小ノズル71−1)が第1熱源側冷媒連絡管7−2に接続され、その他端側(第2熱源側小ノズル72−1)が第1熱源側冷媒連絡管7−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2の第1内部連絡管41−2は、その一端側(第1熱源側小ノズル71−2)が第1熱源側冷媒連絡管7−2に接続され、その他端側(第2熱源側小ノズル72−2)が第1熱源側冷媒連絡管7−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3の第1内部連絡管41−3は、その一端側(第1熱源側小ノズル71−3)が第1熱源側冷媒連絡管7−3に接続され、その他端側(第2熱源側小ノズル72−3)が第1熱源側冷媒連絡管7−4に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−4の第1内部連絡管41−4は、その一端側(第1熱源側小ノズル71−4)が第1熱源側冷媒連絡管に接続されておらず、その他端側(第2熱源側小ノズル72−4)が第1熱源側冷媒連絡管7−4に接続されている。
第2内部連絡管42は、その一端側及び/又はその他端側が第2熱源側冷媒連絡管8に接続されている。ここで、第2内部連絡管42の一端側には、第2熱源側冷媒連絡管8に接続するための第1熱源側中ノズル81が形成されており、第2内部連絡管42の他端側には、第2熱源側冷媒連絡管8に接続するための第2熱源側中ノズル82が形成されている。言い換えれば、第2内部連絡管42は、第1熱源側中ノズル81と第2熱源側中ノズル82とを接続している。具体的には、冷媒流路切換ユニット4−1の第2内部連絡管42−1は、その一端側(第1熱源側中ノズル81−1)が第2熱源側冷媒連絡管8−2に接続され、その他端側(第2熱源側中ノズル82−1)が第2熱源側冷媒連絡管8−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2の第2内部連絡管42−2は、その一端側(第1熱源側中ノズル81−2)が第2熱源側冷媒連絡管8−2に接続され、その他端側(第2熱源側中ノズル82−2)が第2熱源側冷媒連絡管8−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3の第2内部連絡管42−3は、その一端側(第1熱源側中ノズル81−3)が第2熱源側冷媒連絡管8−3に接続され、その他端側(第2熱源側中ノズル82−3)が第2熱源側冷媒連絡管8−4に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−4の第2内部連絡管42−4は、その一端側(第1熱源側中ノズル81−4)が第2熱源側冷媒連絡管に接続されておらず、その他端側(第2熱源側中ノズル82−4)が第2熱源側冷媒連絡管8−4に接続されている。
第3内部連絡管43は、その一端側及び/又はその他端側が第3熱源側冷媒連絡管9に接続されている。ここで、第3内部連絡管43の一端側には、第3熱源側冷媒連絡管9に接続するための第1熱源側大ノズル91が形成されており、第3内部連絡管43の他端側には、第3熱源側冷媒連絡管9に接続するための第2熱源側大ノズル92が形成されている。言い換えれば、第3内部連絡管43は、第1熱源側大ノズル91と第2熱源側大ノズル92とを接続している。具体的には、冷媒流路切換ユニット4−1の第3内部連絡管43−1は、その一端側(第1熱源側大ノズル91−1)が第3熱源側冷媒連絡管9−2に接続され、その他端側(第2熱源側大ノズル92−1)が第3熱源側冷媒連絡管9−1に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−2の第3内部連絡管43−2は、その一端側(第1熱源側大ノズル91−2)が第3熱源側冷媒連絡管9−2に接続され、その他端側(第2熱源側大ノズル92−2)が第3熱源側冷媒連絡管9−3に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−3の第3内部連絡管43−3は、その一端側(第1熱源側大ノズル91−3)が第3熱源側冷媒連絡管9−3に接続され、その他端側(第2熱源側大ノズル92−3)が第3熱源側冷媒連絡管9−4に接続されている。冷媒流路切換ユニット4−4の第3内部連絡管43−4は、その一端側(第1熱源側大ノズル91−4)が第3熱源側冷媒連絡管に接続されておらず、その他端側が第3熱源側冷媒連絡管9−4(第2熱源側大ノズル92−4)に接続されている。
このように、冷媒流路切換ユニット4には、3種の熱源側冷媒連絡管7、8、9に接続される第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91の組(第1熱源側連絡ノズル)、及び、3種の熱源側冷媒連絡管7、8、9に接続される第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92の組(第2熱源側連絡ノズル)という2組の熱源側連絡ノズルが設けられている。
複数(ここでは、4本)の第4内部連絡管44A〜44Dは、第1内部連絡管41に接続されている。第4内部連絡管44A〜44Dはそれぞれ、その一端側が第1内部連絡管41の途中部分から分岐されるように接続されている。また、第4内部連絡管44A〜44Dはそれぞれ、その他端側が第1利用側冷媒連絡管10A〜10Dに接続されている。ここで、第4内部連絡管44A〜44Dの他端側には、第1利用側冷媒連絡管10A〜10Dに接続する利用側小ノズル101A〜101Dが形成されている。言い換えれば、第4内部連絡管44A〜44Dは、第1内部連絡管41と利用側小ノズル101A〜101Dとを接続している。
複数(ここでは、4本)の第5内部連絡管45A〜45Dはそれぞれ、第2内部連絡管42から分岐される第6内部連絡管48A〜48Dと、第3内部連絡管43から分岐される第7内部連絡管49A〜49Dと、第6内部連絡管48A〜48Dと第7内部連絡管49A〜49Dとを合流させる第8内部連絡管50A〜50Dと、を有している。第6内部連絡管48A〜48Dはそれぞれ、その一端側が第2内部連絡管42の途中部分に接続され、その他端側が第8内部連絡管50A〜50Dの一端側に接続されている。また、第7内部連絡管49A〜49Dはそれぞれ、その一端側が第3内部連絡管43の途中部分に接続され、その他端側が第8内部連絡管50A〜50Dの一端側に接続されている。そして、第8内部連絡管50A〜50Dはそれぞれ、その他端側が第2利用側冷媒連絡管11A〜11Dに接続されている。ここで、第8内部連絡管50A〜50Dの他端側には、第2利用側冷媒連絡管11A〜11Dに接続する利用側大ノズル111A〜111Dが形成されている。言い換えれば、第5内部連絡管45A〜45Dは、第2内部連絡管42及び第3内部連絡管43と利用側大ノズル111A〜111Dとを接続している。
複数(ここでは、4つ)の第1流路切換弁46A〜46Dはそれぞれ、第6内部連絡管48A〜48Dに設けられている。また、複数(ここでは、4つ)の第2流路切換弁47A〜47Dはそれぞれ、第7内部連絡管49A〜49Dに設けられている。第1流路切換弁46A〜46D及び第2流路切換弁47A〜47Dは、例えば、電動膨張弁や電磁弁からなる。そして、第1流路切換弁46A〜46Dは、対応する利用ユニット3A〜3Dが冷房運転を行う場合に閉状態にされ、対応する利用ユニット3A〜3Dが暖房運転を行う場合に開状態にされる。但し、冷媒回路19の全体で暖房運転を行う利用ユニットが存在しない場合(言い換えれば、冷媒回路19全体で冷房運転を行う利用ユニットのみが存在する場合)には、対応する利用ユニット3A〜3Dが冷房運転を行う場合であっても、第1流路切換弁46A〜46Dは開状態にされる。また、第2流路切換弁47A〜47Dは、対応する利用ユニット3A〜3Dが冷房運転を行う場合に開状態にされ、対応する利用ユニット3A〜3Dが暖房運転を行う場合に閉状態にされる。このように、第1流路切換弁46A〜46D及び第2流路切換弁47A〜47Dは、利用ユニット3A〜3Dにおける冷媒の流れ方向(ここでは、冷房運転及び暖房運転)を切り換えることが可能である。
また、第6内部連絡管48A〜48Dにはそれぞれ、第1フィルタ51A〜51Dが設けられている。第1フィルタ51A〜51Dは、第6内部連絡管48A〜48Dを流れる冷媒に同伴する異物を捕捉するための機器である。第1フィルタ51A〜51Dは、第6内部連絡管48A〜48Dのうち、第2内部連絡管42からの分岐部分と第1流路切換弁46A〜46Dとの間の部分に設けられている。第7内部連絡管49A〜49Dにはそれぞれ、第2フィルタ52A〜52Dが設けられている。第2フィルタ52A〜52Dは、第7内部連絡管49A〜49Dを流れる冷媒に同伴する異物を捕捉するための機器である。第2フィルタ52A〜52Dは、第7内部連絡管49A〜49Dのうち、第3内部連絡管43からの分岐部分と第2流路切換弁47A〜47Dとの間の部分に設けられている。第8内部連絡管50A〜50Dにはそれぞれ、第3フィルタ53A〜53Dが設けられている。第3フィルタ53A〜53Dは、第8内部連絡管50A〜50Dを流れる冷媒に同伴する異物を捕捉するための機器である。
また、第4内部連絡管44A〜44Dにはそれぞれ、過冷却熱交換器54A〜54Dが設けられており、第9内部連絡管55A〜55Dが接続されている。
過冷却熱交換器54A〜54Dは、第9内部連絡管55A〜55Dを流れる冷媒によって第4内部連絡管44A〜44Dを流れる冷媒を冷却するための機器であり、例えば、二重管式の熱交換器からなる。そして、過冷却熱交換器54A〜54Dはそれぞれ、第4内部連絡管44A〜44Dを流れる冷媒を流すための流路と、第9内部連絡管55A〜55Dを流れる冷媒を流すための流路と、が形成されている。
第9内部連絡管55A〜55Dはそれぞれ、その一端側が第4内部連絡管44A〜44Dの途中部分から分岐されるように接続されており、その他端側が第10内部連絡管56の途中部分に合流するように接続されている。そして、第9内部連絡管55A〜55Dはそれぞれ、途中部分に過冷却熱交換器54A〜54D(第9内部連絡管55A〜55Dを流れる冷媒を流すための流路)が設けられている。また、第9内部連絡管55A〜55Dにはそれぞれ、第4フィルタ57A〜57D、及び、過冷却膨張弁58A〜58Dが設けられている。第4フィルタ57A〜57Dは、第9内部連絡管55A〜55Dを流れる冷媒に同伴する異物を捕捉するための機器である。過冷却膨張弁58A〜58Dは、冷媒を減圧するための機器であり、例えば、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。第4フィルタ57A〜57Dは、第9内部連絡管55A〜55Dのうち、第4内部連絡管44A〜44Dからの分岐部分と過冷却熱交換器54A〜54D(第9内部連絡管55A〜55Dを流れる冷媒を流すための流路)との間の部分に設けられている。過冷却膨張弁58A〜58Dは、第9内部連絡管55A〜55Dのうち、第4フィルタ57A〜57Dと過冷却熱交換器54A〜54D(第9内部連絡管55A〜55Dを流れる冷媒を流すための流路)との間の部分に設けられている。また、第10内部連絡管56には、第11内部連絡管59が接続されている。第11内部連絡管59は、第3内部連絡管43に接続されている。このため、第10内部連絡管56は、第11内部連絡管59を介して第3内部連絡管43に接続されている。
<冷媒回路動作>
次に、空気調和装置1の冷媒回路動作について説明する。上記の回路構成を有する空気調和装置1では、全冷房運転、全暖房運転、冷房主体運転及び暖房主体運転を行うことができる。ここで、全冷房運転は、冷房運転を行う利用ユニット3だけが存在する運転である。全暖房運転は、暖房運転を行う利用ユニット3だけが存在する運転である。冷房主体運転は、冷房運転を行う利用ユニット3及び暖房運転を行う利用ユニット3の両方が混在しているが、熱源ユニット2が熱源側放熱状態(図2の第1熱源側切換弁22の実線を参照)になっている運転である。暖房主体運転は、冷房運転を行う利用ユニット3及び暖房運転を行う利用ユニット3の両方が混在しているが、熱源ユニット2が熱源側蒸発状態(図2の第1熱源側切換弁22の破線を参照)になっている運転である。尚、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−4はいずれも同じ構成であるため、ここでは、冷媒流路切換ユニット4を区別するための符号の添え字「−1」、「−2」、「−3」、「−4」や冷媒流路切換ユニット4の構成部品を区別するための符号の添え字「A」、「B」、「C」、「D」をできるだけ省略して説明を行う。
−全冷房運転−
全冷房運転の際、例えば、すべての利用ユニット3が冷房運転を行う際には、第1熱源側切換弁22が熱源側放熱状態に切り換えられ、かつ、第2熱源側切換弁29が冷媒導入状態に切り換えられて、圧縮機21、熱源側ファン28及び利用側ファン33が駆動される。また、第1流路切換弁46及び第2流路切換弁47が開状態にされる。
すると、熱源ユニット2において圧縮機21から吐出された冷媒は、第1熱源側切換弁22を通じて熱源側熱交換器23に送られ、熱源側熱交換器23において、室外空気と熱交換を行って放熱する。熱源側熱交換器23において放熱した冷媒は、熱源側膨張弁24及び第1閉鎖弁25を通じて熱源ユニット2から流出する。
熱源側膨張弁24及び第1閉鎖弁25を通じて熱源ユニット2から流出した冷媒は、第1熱源側冷媒連絡管7−1、冷媒流路切換ユニット4−1の第1内部連絡管41−1、第1熱源側冷媒連絡管7−2、冷媒流路切換ユニット4−2の第1内部連絡管41−2、第1熱源側冷媒連絡管7−3、冷媒流路切換ユニット4−3の第1内部連絡管41−3、第1熱源側冷媒連絡管7−4、冷媒流路切換ユニット4−4の第1内部連絡管41−4の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4において第1内部連絡管41を流れる冷媒が第4内部連絡管44に順次分岐される。そして、第4内部連絡管44に分岐された冷媒は、その一部が第9内部連絡管55に分岐され、残りが過冷却熱交換器54に送られる。第9内部連絡管55に分岐された冷媒も、過冷却膨張弁58によって減圧された後に過冷却熱交換器54に送られる。第4内部連絡管44を流れる冷媒は、過冷却熱交換器54において、第9内部連絡管55を流れる冷媒と熱交換を行って冷却された後に、冷媒流路切換ユニット4から流出する。一方、第9内部連絡管55を流れる冷媒は、過冷却熱交換器54において、第4内部連絡管44を流れる冷媒と熱交換を行って加熱された後に、第10内部連絡管56及び第11内部連絡管59を通じて第3内部連絡管43に送られる。
冷媒流路切換ユニット4から流出した冷媒は、第1利用側冷媒連絡管10を通じて利用ユニット3に送られる。利用ユニット3に送られた冷媒は、利用側膨張弁31によって減圧された後に、利用側熱交換器32に送られる。利用側熱交換器32に送られた冷媒は、室内空気と熱交換を行って蒸発し、利用ユニット3から流出する。
利用ユニット3から流出した冷媒は、第2利用側冷媒連絡管11を通じて冷媒流路切換ユニット4に送られる。
冷媒流路切換ユニット4に送られた冷媒は、第8内部連絡管50に送られ、その後、第6内部連絡管48と第7内部連絡管49とに分岐して送られる。第6内部連絡管48に送られた冷媒は、第1流路切換弁46を通じて第2内部連絡管42に送られる。また、第7内部連絡管49に送られた冷媒は、第2流路切換弁47を通じて第3内部連絡管43に送られて、第9内部連絡管55を流れる冷媒と合流する。
冷媒流路切換ユニット4−4の第2内部連絡管42−4を流れる冷媒は、冷媒流路切換ユニット4−4から流出し、第2熱源側冷媒連絡管8−4、冷媒流路切換ユニット4−3の第2内部連絡管42−3、第2熱源側冷媒連絡管8−3、冷媒流路切換ユニット4−2の第2内部連絡管42−2、第2熱源側冷媒連絡管8−2、冷媒流路切換ユニット4−1の第2内部連絡管42−1、第2熱源側冷媒連絡管8−1の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4において第2内部連絡管42を流れる冷媒が順次合流する。そして、第2内部連絡管42を流れる冷媒がすべて合流した後の第2熱源側冷媒連絡管8−1を流れる冷媒が、熱源ユニット2に送られる。また、冷媒流路切換ユニット4−4の第3内部連絡管43−4を流れる冷媒は、冷媒流路切換ユニット4−4から流出し、第3熱源側冷媒連絡管9−4、冷媒流路切換ユニット4−3の第3内部連絡管43−3、第3熱源側冷媒連絡管9−3、冷媒流路切換ユニット4−2の第3内部連絡管43−2、第3熱源側冷媒連絡管9−2、冷媒流路切換ユニット4−1の第3内部連絡管43−1、第3熱源側冷媒連絡管9−1の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4において第3内部連絡管43を流れる冷媒が順次合流する。そして、第3内部連絡管43を流れる冷媒がすべて合流した後の第3熱源側冷媒連絡管9−1を流れる冷媒が、熱源ユニット2に送られる。
熱源ユニット2に送られた冷媒は、第2閉鎖弁26及び第2熱源側切換弁29を通じて、また、第3閉鎖弁27を通じて圧縮機21に吸入され、再び、圧縮される。
−全暖房運転−
全暖房運転の際、例えば、すべての利用ユニット3が暖房運転を行う際には、第1熱源側切換弁22が熱源側蒸発状態に切り換えられ、かつ、第2熱源側切換弁29が冷媒導出状態に切り換えられて、圧縮機21、熱源側ファン28及び利用側ファン33が駆動される。また、第1流路切換弁46が開状態にされ、第2流路切換弁47が閉状態にされる。
すると、熱源ユニット2において圧縮機21から吐出された冷媒は、第2熱源側切換弁29及び第2閉鎖弁26を通じて熱源ユニット2から流出する。
第2閉鎖弁26を通じて熱源ユニット2から流出した冷媒は、第2熱源側冷媒連絡管8−1、冷媒流路切換ユニット4−1の第2内部連絡管42−1、第2熱源側冷媒連絡管8−2、冷媒流路切換ユニット4−2の第2内部連絡管42−2、第2熱源側冷媒連絡管8−3、冷媒流路切換ユニット4−3の第2内部連絡管42−3、第2熱源側冷媒連絡管8−4、冷媒流路切換ユニット4−4の第2内部連絡管42−4の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4において第2内部連絡管42を流れる冷媒が第6内部連絡管48に順次分岐される。そして、第6内部連絡管48に分岐された冷媒は、第1流路切換弁46及び第8内部連絡管50を通じて冷媒流路切換ユニット4から流出する。
冷媒流路切換ユニット4から流出した冷媒は、第2利用側冷媒連絡管11を通じて利用ユニット3に送られる。利用ユニット3に送られた冷媒は、利用側熱交換器32に送られる。利用側熱交換器32に送られた冷媒は、室内空気と熱交換を行って放熱する。利用側熱交換器32において放熱した冷媒は、利用側膨張弁31によって減圧された後に、利用ユニット3から流出する。
利用ユニット3から流出した冷媒は、第1利用側冷媒連絡管10を通じて冷媒流路切換ユニット4に送られる。
冷媒流路切換ユニット4に送られた冷媒は、第4内部連絡管44を通じて第1内部連絡管41に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−4の第1内部連絡管41−4を流れる冷媒は、冷媒流路切換ユニット4−4から流出し、第1熱源側冷媒連絡管7−4、冷媒流路切換ユニット4−3の第1内部連絡管41−3、第1熱源側冷媒連絡管7−3、冷媒流路切換ユニット4−2の第1内部連絡管41−2、第1熱源側冷媒連絡管7−2、冷媒流路切換ユニット4−1の第1内部連絡管41−1、第1熱源側冷媒連絡管7−1の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4において第1内部連絡管41を流れる冷媒が順次合流する。そして、第1内部連絡管41を流れる冷媒がすべて合流した後の第1熱源側冷媒連絡管7−1を流れる冷媒が、熱源ユニット2に送られる。
熱源ユニット2に送られた冷媒は、第1閉鎖弁25を通じて熱源側膨張弁24に送られる。熱源側膨張弁24に送られた冷媒は、熱源側膨張弁24によって減圧された後に、熱源側熱交換器23に送られる。熱源側熱交換器23に送られた冷媒は、室外空気と熱交換を行って蒸発する。熱源側熱交換器23において蒸発した冷媒は、第1熱源側切換弁22を通じて圧縮機21に吸入され、再び、圧縮される。
−冷房主体運転−
冷房主体運転の際、例えば、冷媒流路切換ユニット4−4に接続される利用ユニット3−4が暖房運転を行い、他の冷媒流路切換ユニット4−1〜4−3に接続される利用ユニット3−1、3−2、3−3が冷房運転を行う際には、第1熱源側切換弁22が熱源側放熱状態に切り換えられ、かつ、第2熱源側切換弁29が冷媒導出状態に切り換えられて、圧縮機21、熱源側ファン28及び利用側ファン33が駆動される。また、冷媒流路切換ユニット4−4の第1流路切換弁46−4が開状態にされ、冷媒流路切換ユニット4−4の第2流路切換弁47−4が閉状態にされ、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−3の第1流路切換弁46−1、46−2、46−3が閉状態にされ、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−3の第2流路切換弁47−1、47−2、47−3が開状態にされる。
すると、熱源ユニット2において圧縮機21から吐出された冷媒は、一部が第1熱源側切換弁22を通じて熱源側熱交換器23に送られ、残りが第2熱源側切換弁29及び第2閉鎖弁26を通じて熱源ユニット2から流出する。熱源側熱交換器23に送られた冷媒は、熱源側熱交換器23において、室外空気と熱交換を行って放熱する。熱源側熱交換器23において放熱した冷媒は、熱源側膨張弁24及び第1閉鎖弁25を通じて熱源ユニット2から流出する。
第2閉鎖弁26を通じて熱源ユニット2から流出した冷媒は、第2熱源側冷媒連絡管8−1、冷媒流路切換ユニット4−1の第2内部連絡管42−1、第2熱源側冷媒連絡管8−2、冷媒流路切換ユニット4−2の第2内部連絡管42−2、第2熱源側冷媒連絡管8−3、冷媒流路切換ユニット4−3の第2内部連絡管42−3、第2熱源側冷媒連絡管7−4、冷媒流路切換ユニット4−4の第2内部連絡管42−4の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4−4の第2内部連絡管42−4を流れる冷媒が第6内部連絡管48−4に順次分岐される。そして、第6内部連絡管48−4に分岐された冷媒は、第1流路切換弁46−4及び第8内部連絡管50−4を通じて冷媒流路切換ユニット4−4から流出する。
冷媒流路切換ユニット4−4から流出した冷媒は、第2利用側冷媒連絡管11−4を通じて利用ユニット3−4に送られる。利用ユニット3−4に送られた冷媒は、利用側熱交換器32−4に送られる。利用側熱交換器32−4に送られた冷媒は、室内空気と熱交換を行って放熱する。利用側熱交換器32−4において放熱した冷媒は、利用側膨張弁31−4によって減圧された後に、利用ユニット3−4から流出する。
利用ユニット3−4から流出した冷媒は、第1利用側冷媒連絡管10−4を通じて冷媒流路切換ユニット4−4に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−4に送られた冷媒は、第4内部連絡管44−4を通じて第1内部連絡管41−4に送られる。
熱源側膨張弁24及び第1閉鎖弁25を通じて熱源ユニット2から流出した冷媒は、第1熱源側冷媒連絡管7−1、冷媒流路切換ユニット4−1の第1内部連絡管41−1、第1熱源側冷媒連絡管7−2、冷媒流路切換ユニット4−2の第1内部連絡管41−2、第1熱源側冷媒連絡管7−3、冷媒流路切換ユニット4−3の第1内部連絡管41−3の順に送られる。しかも、この冷媒には、冷媒流路切換ユニット4−4の第1内部連絡管41−4を流れる冷媒が、第1熱源側冷媒連絡管7−4を通じて合流する。このとき、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3において第1内部連絡管41−1、41−2、41−3を流れる冷媒が第4内部連絡管44−1、44−2、44−3に順次分岐される。そして、第4内部連絡管44―1、44−2、44−3に分岐された冷媒は、その一部が第9内部連絡管55−1、55−2、55−3に分岐され、残りが過冷却熱交換器54−1、54−2、54−3に送られる。第9内部連絡管55−1、55−2、55−3に分岐された冷媒も、過冷却膨張弁58−1、58−2、58−3によって減圧された後に過冷却熱交換器54−1、54−2、54−3に送られる。第4内部連絡管44−1、44−2、44−3を流れる冷媒は、過冷却熱交換器54−1、54−2、54−3において、第9内部連絡管55−1、55−2、55−3を流れる冷媒と熱交換を行って冷却された後に、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3から流出する。一方、第9内部連絡管55−1、55−2、55−3を流れる冷媒は、過冷却熱交換器54−1、54−2、54−3において、第4内部連絡管44−1、44−2、44−3を流れる冷媒と熱交換を行って加熱された後に、第10内部連絡管56−1、56−2、56−3及び第11内部連絡管59−1、59−2、59−3を通じて第3内部連絡管43−1、43−2、43−3に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3から流出した冷媒は、第1利用側冷媒連絡管10−1、10−2、10−3を通じて利用ユニット3−1、3−2、3−3に送られる。利用ユニット3−1、3−2、3−3に送られた冷媒は、利用側膨張弁31−1、31−2、31−3によって減圧された後に、利用側熱交換器32−1、32−2、32−3に送られる。利用側熱交換器32−1、32−2、32−3に送られた冷媒は、室内空気と熱交換を行って蒸発し、利用ユニット3−1、3−2、3−3から流出する。
利用ユニット3−1、3−2、3−3から流出した冷媒は、第2利用側冷媒連絡管11−1、11−2、11−3を通じて冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3に送られた冷媒は、第8内部連絡管50−1、50−2、50−3、第2流路切換弁47−1、47−2、47−3を含む第7内部連絡管49−1、49−2、49−3を通じて第3内部連絡管43−1、43−2、43−3に送られて、第9内部連絡管55−1、55−2、55−3を流れる冷媒と合流する。
冷媒流路切換ユニット4−3の第3内部連絡管43−3を流れる冷媒は、冷媒流路切換ユニット4−3から流出し、第3熱源側冷媒連絡管9−3、冷媒流路切換ユニット4−2の第3内部連絡管43−2、第3熱源側冷媒連絡管9−2、冷媒流路切換ユニット4−1の第3内部連絡管43−1、第3熱源側冷媒連絡管9−1の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3において第3内部連絡管43−1、43−2、43−3を流れる冷媒が順次合流する。そして、第3内部連絡管43−1、43−2、43−3を流れる冷媒がすべて合流した後の第3熱源側冷媒連絡管9−1を流れる冷媒が、熱源ユニット2に送られる。
熱源ユニット2に送られた冷媒は、第3閉鎖弁27を通じて圧縮機21に吸入され、再び、圧縮される。
−暖房主体運転−
暖房主体運転の際、例えば、冷媒流路切換ユニット4−4に接続される利用ユニット3−4が冷房運転を行い、他の冷媒流路切換ユニット4−1〜4−3に接続される利用ユニット3−1、3−2、3−3が暖房運転を行う際には、第1熱源側切換弁22が熱源側蒸発状態に切り換えられ、かつ、第2熱源側切換弁29が冷媒導出状態に切り換えられて、圧縮機21、熱源側ファン28及び利用側ファン33が駆動される。また、冷媒流路切換ユニット4−4の第1流路切換弁46−4が閉状態にされ、冷媒流路切換ユニット4−4の第2流路切換弁47−4が開状態にされ、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−3の第1流路切換弁46−1、46−2、46−3が開状態にされ、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−3の第2流路切換弁47−1、47−2、47−3が閉状態にされる。
すると、熱源ユニット2において圧縮機21から吐出された冷媒は、第2熱源側切換弁29及び第2閉鎖弁26を通じて熱源ユニット2から流出する。
第2閉鎖弁26を通じて熱源ユニット2から流出した冷媒は、第2熱源側冷媒連絡管8−1、冷媒流路切換ユニット4−1の第2内部連絡管42−1、第2熱源側冷媒連絡管8−2、冷媒流路切換ユニット4−2の第2内部連絡管42−2、第2熱源側冷媒連絡管8−3、冷媒流路切換ユニット4−3の第2内部連絡管42−3の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3の第2内部連絡管42−1、42−2、42−3を流れる冷媒が第6内部連絡管48−1、48−2、48−3に順次分岐される。そして、第6内部連絡管48−1、48−2、48−3に分岐された冷媒は、第1流路切換弁46−1、46−2、46−3及び第8内部連絡管50−1、50−2、50−3を通じて冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3から流出する。
冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3から流出した冷媒は、第2利用側冷媒連絡管11−1、11−2、11−3を通じて利用ユニット3−1、3−2、3−3に送られる。利用ユニット3−1、3−2、3−3に送られた冷媒は、利用側熱交換器32−1、32−2、32−3に送られる。利用側熱交換器32−1、32−2、32−3に送られた冷媒は、室内空気と熱交換を行って放熱する。利用側熱交換器32−1、32−2、32−3において放熱した冷媒は、利用側膨張弁31−1、31−2、31−3によって減圧された後に、利用ユニット3−1、3−2、3−3から流出する。
利用ユニット3−1、3−2、3−3から流出した冷媒は、第1利用側冷媒連絡管10−1、10−2、10−3を通じて冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3に送られた冷媒は、第4内部連絡管44−1、44−2、44−3を通じて第1内部連絡管41−1、44−2、44−3に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−3の第1内部連絡管41−3を流れる冷媒は、冷媒流路切換ユニット4−3から流出し、第1熱源側冷媒連絡管7−3、冷媒流路切換ユニット4−2の第1内部連絡管41−2、第1熱源側冷媒連絡管7−2、冷媒流路切換ユニット4−1の第1内部連絡管41−1、第1熱源側冷媒連絡管7−1の順に送られる。このとき、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3において第1内部連絡管41−1、41−2、41−3を流れる冷媒が順次合流する。しかも、この冷媒の一部は、第1熱源側冷媒連絡管7−4を通じて冷媒流路切換ユニット4−4に送られる。そして、冷媒流路切換ユニット4−4に送られた冷媒を除く第1内部連絡管41−1、41−2、41−3を流れる冷媒がすべて合流した後の第1熱源側冷媒連絡管7−1を流れる冷媒は、熱源ユニット2に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−4に送られた冷媒は、第1内部連絡管41−4から第4内部連絡管44−4に順次分岐される。そして、第4内部連絡管44−4に分岐された冷媒は、その一部が第9内部連絡管55−4に分岐され、残りが過冷却熱交換器54−4に送られる。第9内部連絡管55−4に分岐された冷媒も、過冷却膨張弁58−4によって減圧された後に過冷却熱交換器54−4に送られる。第4内部連絡管44−4を流れる冷媒は、過冷却熱交換器54−4において、第9内部連絡管55−4を流れる冷媒と熱交換を行って冷却された後に、冷媒流路切換ユニット4−4から流出する。一方、第9内部連絡管55−4を流れる冷媒は、過冷却熱交換器54−4において、第4内部連絡管44−4を流れる冷媒と熱交換を行って加熱された後に、第10内部連絡管56−4及び第11内部連絡管59−4を通じて第3内部連絡管43−4に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−4から流出した冷媒は、第1利用側冷媒連絡管10−4を通じて利用ユニット3−4に送られる。利用ユニット3−4に送られた冷媒は、利用側膨張弁31−4によって減圧された後に、利用側熱交換器32−4に送られる。利用側熱交換器32−4に送られた冷媒は、室内空気と熱交換を行って蒸発し、利用ユニット3−4から流出する。
利用ユニット3−4から流出した冷媒は、第2利用側冷媒連絡管11−4を通じて冷媒流路切換ユニット4−4に送られる。
冷媒流路切換ユニット4−4に送られた冷媒は、第8内部連絡管50−4、第2流路切換弁47−4を含む第7内部連絡管49−4を通じて第3内部連絡管43−4に送られて、第9内部連絡管55−4を流れる冷媒と合流する。
冷媒流路切換ユニット4−4の第3内部連絡管43−4を流れる冷媒は、冷媒流路切換ユニット4−4から流出し、第3熱源側冷媒連絡管9−3、冷媒流路切換ユニット4−2の第3内部連絡管43−2、第3熱源側冷媒連絡管9−2、冷媒流路切換ユニット4−1の第3内部連絡管43−1、第3熱源側冷媒連絡管9−1の順に送られる。第3熱源側冷媒連絡管9−1を流れる冷媒は、熱源ユニット2に送られる。
第1熱源側冷媒連絡管7−1を通じて熱源ユニット2に送られた冷媒は、第1閉鎖弁25を通じて熱源側膨張弁24に送られる。熱源側膨張弁24に送られた冷媒は、熱源側膨張弁24によって減圧された後に、熱源側熱交換器23に送られる。熱源側熱交換器23に送られた冷媒は、室外空気と熱交換を行って蒸発する。熱源側熱交換器23において蒸発した冷媒は、第1熱源側切換弁22を通じて圧縮機21の吸入側に送られる。そして、この冷媒は、第3熱源側冷媒連絡管9−1を通じて熱源ユニット2に送られた冷媒とともに、圧縮機21に吸入され、再び、圧縮される。
(2)冷媒流路切換ユニットの詳細構成
図4は、冷媒流路切換ユニット4の外観(前側面板123に電装品ボックス140が装着された状態)を示す斜視図である。図5は、冷媒流路切換ユニット4の回路構成を示す斜視図である。図6は、冷媒流路切換ユニット4の外観(前側面板123に電装品ボックス140が装着された状態)を示す上面図である。図7は、冷媒流路切換ユニット4の回路構成を示す上面図である。図8は、冷媒流路切換ユニット4の外観(前側面板123に電装品ボックス140が装着された状態)を示す左側面図である。図9は、冷媒流路切換ユニット4の回路構成を示す左側面図である。図10は、冷媒流路切換ユニット4の外観(前側面板123に電装品ボックス140が装着された状態)を示す右側面図である。図11は、冷媒流路切換ユニット4の外観を示す後側面図である。図12は、冷媒流路切換ユニット4の外観(前側面板123に電装品ボックス140が装着された状態)を示す前側面図である。図13は、熱源側連絡ノズル(熱源側小ノズル71、72、熱源側中ノズル81、82及び熱源側大ノズル91、92)の詳細を示す図である。図14は、冷媒流路切換ユニット4の外観(前側面板123に装着された電装品ボックス140のボックス蓋142が取り外された状態)を示す前側面図である。図15は、冷媒流路切換ユニット4の外観(左側面板125に電装品ボックス140が装着された状態)を示す斜視図である。図16は、冷媒流路切換ユニット4の外観(左側面板125に装着された電装品ボックス140のボックス蓋142が取り外された状態)を示す左側面図である。図17は、冷媒流路切換ユニット4の外観(右側面板126に電装品ボックス140が装着された状態)を示す斜視図である。図18は、冷媒流路切換ユニット4の外観(右側面板126に装着された電装品ボックス140のボックス蓋142が取り外された状態)を示す右側面図である。図19は、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4間接続の構成を示す斜視図(電装品ボックス140を前側面板123に装着した状態)である。図20は、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4間接続の構成を示す上面図(電装品ボックス140を前側面板123に装着した状態)である。図21は、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4間接続の構成を示す斜視図(電装品ボックス140を左側面板125や右側面板126に装着した状態)である。図22は、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4間接続の構成を示す上面図(電装品ボックス140を左側面板125や右側面板126に装着した状態)である。
<ユニット構成>
次に、冷媒流路切換ユニット4のユニット構成について説明する。尚、冷媒流路切換ユニット4−1〜4−4はいずれも同じ構成であるため、ここでも、冷媒流路切換ユニット4を区別するための符号の添え字「−1」、「−2」、「−3」、「−4」をできるだけ省略して説明を行う。また、以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」及び「後」といった方向は、図4〜図18に示す方向を意味する。冷媒流路切換ユニット4は、主として、ケース120と、電装品ボックス140と、を有している。ケース120内には、上記に説明した回路構成(内部連絡管や流路切換弁等)が収容されている。電装品ボックス140には、ケース120内の機器(流路切換弁や過冷却膨張弁等)を制御する電装部品が収容されている。
−全体−
ケース120は、略直方体形状の箱体であり、主として、ケース120の上面を構成する上面板121と、ケース120の下面を構成する下面板122と、ケース120の側面を構成する側面板123、124、125、126と、を有している。ここで、前側面板123は、ケース120の側面のうち前側面を構成している。後側面板124は、ケース120の側面のうち前側面(前側面板123)に対向する後側面を構成している。左側面板125は、ケース120の側面のうち前側面(前側面板123)及び後側面(後側面板124)に交差する方向を向く左側面を構成している。右側面板126は、ケース120の側面のうち左側面(左側面板125)に対向する右側面を構成している。
ここで、冷媒流路切換ユニット4は、吊り下げ式のユニットである。そして、ケース120には、上方から下方に向かって延びる吊りボルト等の固定具を介して設置場所に固定するための複数(ここでは、4つ)の被固定具127が設けられている。具体的には、左側面板125の前側面寄りの端部及び後側面寄りの端部に被固定具装着部128、129が形成されており、被固定具127がネジ止め等によって被固定具装着部128、129に固定されている。また、右側面板126の前側面寄りの端部及び後側面寄りの端部には、被固定具装着部130、131が形成されており、被固定具127がネジ止め等によって被固定具装着部130、131に固定されている。ここで、被固定具装着部130は、右側面板126の前側面寄りの端部において、左側面板125の前側面寄りの端部に形成された被固定具装着部128に対向する位置に配置されており、被固定具装着部131は、右側面板126の後側面寄りの端部において、左側面板125の後側面寄りの端部に形成された被固定具装着部131に対向する位置に配置されている。
−熱源側連絡ノズル及び利用側連絡ノズル−
左側面板125には、熱源側冷媒連絡管7、8、9に接続される第1熱源側連絡ノズルとしての第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91が設けられている。また、右側面板126には、熱源側冷媒連絡管7、8、9に接続される第2熱源側連絡ノズルとしての第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92が設けられている。したがって、冷媒流路切換ユニット4には、熱源側連絡ノズル(ここでは、熱源側小ノズル、熱源側中ノズル及び熱源側大ノズル)が2組設けられている。また、後側面板124には、利用側冷媒連絡管10、11に接続される利用側連絡ノズルとしての利用側小ノズル101A〜101D、利用側大ノズル111A〜111Dが複数(ここでは、4組)設けられている。ここで、熱源側連絡ノズル71、72、81、82、91、92及び利用側連絡ノズル101A〜101D、111A〜111Dにはそれぞれ、周囲に断熱材が装着されるが、ここでは図示を省略している。
第1熱源側小ノズル71は、左側面板125から左方に向かって突出する管状部分である。第1熱源側小ノズル71は、左側面板125のうち後側面板123に近い方(少なくとも前後方向の中央よりも後方)に寄せて配置されている。具体的には、第1熱源側小ノズル71は、左側面板125の後側面板123に近い部分のうち、被固定具装着部129の前方で、かつ、上下方向の中央付近に配置されている。そして、第1熱源側小ノズル71は、左側面板125を貫通しており、ケース120内において、第1内部連絡管41の一端側に接続されている。
第2熱源側小ノズル72は、右側面板126から右方に向かって突出する管状部分である。第2熱源側小ノズル72は、第1熱源側小ノズル71と同じ径を有している。第2熱源側小ノズル72は、右側面板126のうち後側面板123に近い方(少なくとも前後方向の中央よりも後方)に寄せて配置されている。具体的には、第2熱源側小ノズル72は、右側面板126の後側面板123に近い部分のうち、被固定具装着部131の前方で、かつ、上下方向の中央付近に配置されている。第2熱源側小ノズル72は、第1熱源側小ノズル71を左側面板125における軸心方向に沿って仮想的に右側面板126に向かって延ばした場合に右側面板126に当接する位置に配置されている(ノズル延長線P1参照)。ここで、ノズル延長線P1は、第1熱源側小ノズル71及び第1熱源側小ノズル72の管中心(軸心)を通る線である。そして、第2熱源側小ノズル72は、右側面板126を貫通しており、ケース120内において、第1内部連絡管41の他端側に接続されている。
第1熱源側中ノズル81は、左側面板125から左方に向かって突出する管状部分である。第1熱源側中ノズル81は、第1熱源側小ノズル71よりも大径である。第1熱源側中ノズル81は、左側面板125のうち後側面板123に近い方(少なくとも前後方向の中央よりも後方)に寄せて配置されている。具体的には、第1熱源側中ノズル81は、左側面板125の後側面板123に近い部分のうち、被固定具装着部129の前方で、かつ、第1熱源側小ノズル71の上方に配置されている。第1熱源側小ノズル71及び第1熱源側中ノズル81は、左側面板125の上下方向に沿って一列に並んで配置されている(配列方向線P4参照)。ここで、配列方向線P4は、第1熱源側小ノズル71及び第1熱源側中ノズル81の管中心を結ぶ線(言い換えれば、左側面板125においてノズル延長線P1、P2に直交する線)である。そして、第1熱源側中ノズル81は、左側面板125を貫通しており、ケース120内において、第2内部連絡管42の一端側に接続されている。
第2熱源側中ノズル82は、右側面板126から右方に向かって突出する管状部分である。第2熱源側中ノズル82は、第1熱源側中ノズル72よりも大径である。また、第2熱源側中ノズル82は、第1熱源側中ノズル81と同じ径を有している。第2熱源側中ノズル82は、右側面板126のうち後側面板123に近い方(少なくとも前後方向の中央よりも後方)に寄せて配置されている。具体的には、第2熱源側中ノズル82は、右側面板126の後側面板123に近い部分のうち、被固定具装着部131の前方で、かつ、第2熱源側小ノズル72の上方に配置されている。また、第2熱源側中ノズル82は、第1熱源側中ノズル81を左側面板125における軸心方向に沿って仮想的に右側面板126に向かって延ばした場合に右側面板126に当接する位置に配置されている(ノズル延長線P2参照)。ここで、ノズル延長線P2は、第1熱源側中ノズル81及び第2熱源側中ノズル82の管中心(軸心)を通る線である。また、第2熱源側小ノズル72及び第2熱源側中ノズル82は、右側面板126の上下方向に沿って一列に並んで配置されている(配列方向線P4参照)。ここで、配列方向線P4は、第2熱源側小ノズル72及び第2熱源側中ノズル82の管中心を結ぶ線(言い換えれば、右側面板126においてノズル延長線P1、P2に直交する線)である。そして、第2熱源側中ノズル82は、右側面板126を貫通しており、ケース120内において、第2内部連絡管42の他端側に接続されている。
第1熱源側大ノズル91は、左側面板125から左方に向かって突出する管状部分である。第1熱源側大ノズル91は、第1熱源側小ノズル71や第1熱源側中ノズル81よりも大径である。第1熱源側大ノズル91は、左側面板125のうち後側面板123に近い方(少なくとも前後方向の中央よりも後方)に寄せて配置されている。具体的には、第1熱源側大ノズル91は、左側面板125の後側面板123に近い部分のうち、被固定具装着部129の前方で、かつ、第1熱源側小ノズル71の下方に配置されている。言い換えれば、第1熱源側小ノズル71は、第1熱源側中ノズル81と第1熱源側大ノズル91との間に配置されている。また、第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91は、左側面板125の上下方向に沿って一列に並んで配置されている(配列方向線P4参照)。ここで、配列方向線P4は、第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91の管中心を結ぶ線(言い換えれば、左側面板125においてノズル延長線P1、P2、P3に直交する線)である。そして、第1熱源側大ノズル91は、左側面板125を貫通しており、ケース120内において、第3内部連絡管43の一端側に接続されている。
第2熱源側大ノズル92は、右側面板126から右方に向かって突出する管状部分である。第2熱源側大ノズル92は、第2熱源側小ノズル72や第2熱源側中ノズル82よりも大径である。また、第2熱源側大ノズル92は、第1熱源側大ノズル91と同じ径を有している。第2熱源側大ノズル92は、右側面板126のうち後側面板123に近い方(少なくとも前後方向の中央よりも後方)に寄せて配置されている。具体的には、第2熱源側大ノズル92は、右側面板126の後側面板123に近い部分のうち、被固定具装着部131の前方で、かつ、第2熱源側小ノズル72の下方に配置されている。言い換えれば、第2熱源側小ノズル72は、第2熱源側中ノズル82と第2熱源側大ノズル92との間に配置されている。また、第2熱源側大ノズル92は、第1熱源側大ノズル91を左側面板125における軸心方向に沿って仮想的に右側面板126に向かって延ばした場合に右側面板126に当接する位置に配置されている(ノズル延長線P3参照)。ここで、ノズル延長線P3は、第1熱源側大ノズル91及び第2熱源側大ノズル92の管中心(軸心)を通る線である。また、第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92は、右側面板126の上下方向に沿って一列に並んで配置されている(配列方向線P4参照)。配列方向線P4は、第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92の管中心を結ぶ線(言い換えれば、右側面板126においてノズル延長線P1、P2、P3に直交する線)である。そして、第2熱源側大ノズル92は、右側面板126を貫通しており、ケース120内において、第3内部連絡管43の他端側に接続されている。
第1熱源側連絡ノズル(第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91)の長さL1は、左側面板125から100mm以上である。そして、第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91は、同じ長さである。また、第2熱源側連絡ノズル(第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92)の長さL2は、右側面板126から100mm以上である。そして、第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92は、同じ長さである。
第1熱源側連絡ノズル(第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91)、及び、第2熱源側連絡ノズル(第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92)には、少なくとも2つの異なる径を有する異径部が形成されている。ここで、異径部の径のうちの1つは、各連絡ノズルの異径部以外の部分(各連絡ノズルの根元部分から異径部までの間の部分)の径と同じであってもよい。ここでは、第1熱源側連絡ノズル及び第2熱源側連絡ノズルのそれぞれに、先端部に向かって径が段階的に変化する形状をなす異径部が形成されている。
具体的には、第1熱源側小ノズル71及び第2熱源側小ノズル72には、径が先端部に向かって4段階に小さくなるように変化する異径部73が形成されている。異径部73は、先端部に向かって順に、最も大径の第1部74(径d11)、第1部74よりも径が小さい第2部75(径d12)、第2部75よりも径が小さい第3部76(径d13)、及び、第3部76よりも径が小さい第4部77(径d14)を有している。そして、異径部73は、第1部74(切断線X1)、第2部75(切断線X2)、及び、第3部76(切断線X3)のいずれかの位置で切断されることによって、又は、いずれの位置でも切断されないことによって、第1熱源側小ノズル71及び第2熱源側小ノズル72の径をd11、d12、d13及びd14のいずれかに変更できるようになっている。尚、異径部73は、径が4段階に変化するものに限定されず、2段階や3段階に変化するものであってもよいし、5段階以上に変化するものであってもよい。
また、第1熱源側中ノズル81及び第2熱源側中ノズル82には、径が先端部に向かって2段階に小さくなるように変化する異径部83が形成されている。異径部83は、先端部に向かって順に、最も大径の第1部84(径d21)、及び、第1部84よりも径が小さい第2部85(径d22)を有している。ここで、異径部83の第1部84は、異径部73の第1部74及び第2部75の合計長さと同じ長さを有している。異径部83の第2部85は、異径部73の第3部76及び第4部77の合計長さと同じ長さを有している。異径部83の第1部84の径d21は、異径部73の第1部74及び第2部75の径d11、d12よりも大きい。異径部83の第2部85の径d22は、異径部73の第3部76及び第4部77の径d13、d14よりも大きい。そして、異径部83は、第1部84(切断線X1、切断線X2)、及び、第2部85(切断線X3)のいずれかの位置で切断されることによって、又は、いずれの位置でも切断されないことによって、第1熱源側中ノズル81及び第2熱源側中ノズル82の径をd21及びd22のいずれかに変更できるようになっている。尚、異径部83は、径が2段階に変化するものに限定されず、3段階以上に変化するものであってもよい。
また、第1熱源側大ノズル91及び第2熱源側大ノズル92には、径が先端部に向かって3段階に小さくなるように変化する異径部93が形成されている。異径部93は、先端部に向かって順に、最も大径の第1部94(径d31)、第2部94よりも径が小さい第2部95(径d32)、及び、第2部95よりも径が小さい第3部96(径d33)を有している。ここで、異径部93の第1部84は、異径部73の第1部74と同じ長さを有している。異径部93の第2部95は、異径部73の第1部75及び第3部76の合計長さと同じ長さを有している。異径部93の第3部96は、異径部73の第4部77と同じ長さを有している。異径部93の第1部94の径d31は、異径部73の第1部74の径d11や異径部83の第1部84の径d21よりも大きい。異径部93の第2部95の径d32は、異径部73の第2部75及び第3部76の径d13、d14や異径部83の第1部84の径d21及び第2部85の径d22よりも大きい。異径部93の第3部96の径d33は、異径部73の第4部77や異径部83の第2部85の径d22よりも大きい。そして、異径部93は、第1部94(切断線X1)、及び、第2部95(切断線X2、X3)のいずれかの位置で切断されることによって、又は、いずれの位置でも切断されないことによって、第1熱源側大ノズル91及び第2熱源側大ノズル92の径をd31、d32及びd33のいずれかに変更できるようになっている。尚、異径部93は、径が3段階に変化するものに限定されず、2段階に変化するものであってもよいし、4段階以上に変化するものであってもよい。
第1熱源側連絡ノズル間の間隔、及び、第2熱源側連絡ノズル間の間隔は、40mm以上である。具体的には、互いに隣り合う第1熱源側小ノズル71及び第1熱源側中ノズル81間、及び、互いに隣り合う第2熱源側小ノズル72及び第2熱源側中ノズル82間においては、両ノズル間の間隔が最小となる第1部74と第1部84との間隔S1が、40mm以上である。また、互いに隣り合う第1熱源側小ノズル71及び第1熱源側大ノズル91間、及び、互いに隣り合う第2熱源側小ノズル72及び第2熱源側大ノズル92間においては、両ノズル間の間隔が最小となる第1部74と第1部94との間隔S2が、40mm以上である。
利用側小ノズル101A〜101Dは、後側面板124から後方に向かって突出する管状部分である。利用側小ノズル101A〜101Dは、左右方向に並んで配置されている。また、利用側小ノズル101A〜101Dは、後側面板124のうち上面板121に近い方(少なくとも上下方向の中央よりも上方)に寄せて配置されている。そして、利用側小ノズル101A〜101Dは、後側面板124を貫通しており、ケース120内において、第4内部連絡管44A〜44Dの他端側に接続されている。
利用側大ノズル111は、後側面板124から後方に向かって突出する管状部分である。利用側大ノズル111は、利用側小ノズル101よりも大径である。利用側大ノズル111A〜111Dは、左右方向に並んで配置されている。また、利用側大ノズル111A〜111Dは、後側面板124のうち、利用側小ノズル101A〜101Dの下方に配置されている。そして、利用側大ノズル111A〜111Dは、後側面板124を貫通しており、ケース120内において、第5内部連絡管45A〜45D(第8内部連絡管50A〜50D)の他端側に接続されている。
−内部連絡管−
第1内部連絡管41は、ケース120内において、第1熱源側小ノズル71側の端部から第2熱源側小ノズル72側の端部まで、左側面板125、前側面板123、右側面板126の順に沿うように延びている。尚、熱源側小ノズル71、72は、第1内部連絡管41の一部であるとも言えるが、ここでは、説明の便宜上、ケース120内にある部分を第1内部連絡管41と呼び、ケース120外にある部分を熱源側小ノズル71、72と呼ぶようにしている。
第2内部連絡管42は、ケース120内において、第1熱源側中ノズル81側の端部から第2熱源側中ノズル82側の端部まで、ノズル延長線P2を通って真っ直ぐに延びている。尚、熱源側中ノズル81、82は、第2内部連絡管42の一部であるとも言えるが、ここでは、説明の便宜上、ケース120内にある部分を第2内部連絡管42と呼び、ケース120外にある部分を熱源側中ノズル81、82と呼ぶようにしている。
第3内部連絡管43は、ケース120内において、第1熱源側大ノズル91側の端部から第2熱源側大ノズル92側の端部まで、ノズル延長線P3を通って真っ直ぐに延びている。尚、熱源側大ノズル91、92は、第3内部連絡管43の一部であるとも言えるが、ここでは、説明の便宜上、ケース120内にある部分を第3内部連絡管43と呼び、ケース120外にある部分を熱源側大ノズル91、92と呼ぶようにしている。
第10内部連絡管56は、ケース120内において、第3内部連絡管43よりも少し前方かつ下方の位置において、左右方向に真っ直ぐに延びている。
第11内部連絡管59は、ケース120内において、第3内部連絡管43の途中部分と第3内部連絡管43の途中部分とを接続している。
第4内部連絡管44A〜44Dはそれぞれ、ケース120内において、第1内部連絡管41のうち前側面板123に沿う部分から分岐されており、後方に向かって延びている。また、第4内部連絡管44A〜44Dは、左右方向に並んで配置されている。第4内部連絡管44A〜44Dは、後方に向かう途中において、第2内部連絡管42と第3内部連絡管43との間を横切って、後側面板124側、言い換えれば、利用側小ノズル101A〜101Dまで延びている。第4内部連絡管44A〜44Dの途中部分からはそれぞれ、第9内部連絡管55A〜55Dが分岐されている。また、第4内部連絡管44A〜44Dのうち第9内部連絡管55A〜55Dが分岐された部分よりも後方の位置には、過冷却熱交換器54A〜54Dが設けられている。したがって、第4内部連絡管44A〜44Dはそれぞれ、過冷却熱交換器54A〜54Dを前後方向に通過して後方に向かって延びている。尚、利用側小ノズル101A〜101Dは、第4内部連絡管44A〜44Dの一部であるとも言えるが、ここでは、説明の便宜上、ケース120内にある部分を第4内部連絡管44A〜44Dと呼び、ケース120外にある部分を利用側小ノズル101A〜101Dと呼ぶようにしている。
また、第9内部連絡管55A〜55Dも過冷却熱交換器54A〜54Dを前後方向に通過して後方に向かって延びており、そして、第10内部連絡管56に接続されている。第9内部連絡管55A〜55Dの途中部分にはそれぞれ、第4フィルタ57A〜57D、及び、過冷却膨張弁58A〜58Dが設けられている。過冷却膨張弁58A〜58Dはそれぞれ、ケース120内の空間のうち前後方向の中央よりも前方の位置に、左右方向に並んで配置されている。言い換えれば、過冷却膨張弁58A〜58Dは、ケース120の左側面及び右側面(2つの対向する側面)に沿って配置されている。また、過冷却膨張弁58A〜58Dはそれぞれ、コイル部がケース120内の上部空間に位置する姿勢で配置されている。
第5内部連絡管45A〜45Dを構成する第6内部連絡管48A〜48Dはそれぞれ、ケース120内において、第2内部連絡管42の途中部分から分岐されており、後方に向かって延び、第5内部連絡管45A〜45Dを構成する第8内部連絡管50A〜50Dに接続されている。第6内部連絡管48A〜48Dの途中部分にはそれぞれ、第1フィルタ51A〜51D、及び、第1流路切換弁46A〜46Dが設けられている。第1流路切換弁46A〜46Dはそれぞれ、ケース120内の空間のうち前後方向の中央よりも前方で、かつ、過冷却膨張弁58A〜58Dよりも後方の位置に、左右方向に並んで配置されている。言い換えれば、第1流路切換弁46A〜46Dは、ケース120の左側面及び右側面(2つの対向する側面)配置されている。また、第1流路切換弁46A〜46Dはそれぞれ、コイル部がケース120内の上部空間に位置する姿勢で配置されている。
第5内部連絡管45A〜45Dを構成する第7内部連絡管49A〜49Dはそれぞれ、ケース120内において、第3内部連絡管43の途中部分から分岐されており、後方に向かって延び、第5内部連絡管45A〜45Dを構成する第8内部連絡管50A〜50Dに接続されている。第7内部連絡管49A〜49Dの途中部分にはそれぞれ、第2フィルタ52A〜52D、及び、第2流路切換弁47A〜47Dが設けられている。第2流路切換弁47A〜47Dはそれぞれ、ケース120内の空間のうち前後方向の中央よりも前方で、かつ、過冷却膨張弁58A〜58Dよりも前方の位置に、左右方向に並んで配置されている。言い換えれば、第2流路切換弁47A〜47Dは、ケース120の左側面及び右側面(2つの対向する側面)配置されている。また、第2流路切換弁47A〜47Dはそれぞれ、コイル部がケース120内の上部空間に位置する姿勢で配置されている。
第5内部連絡管45A〜45Dを構成する第8内部連絡管50A〜50Dは、第6内部連絡管48A〜48D及び第7内部連絡管49A〜49Dと合流した位置から後方に向かって延びている。また、第8内部連絡管50A〜50Dは、左右方向に並んで配置されている。第8内部連絡管50A〜50Dは、後方に向かう途中において、第2内部連絡管42と第3内部連絡管43との間を横切って、後側面板124側、言い換えれば、利用側大ノズル111A〜111Dまで延びている。第8内部連絡管50A〜50Dの途中部分にはそれぞれ、第3フィルタ53A〜53Dが設けられている。尚、利用側大ノズル111A〜111Dは、第8内部連絡管50A〜50Dの一部であるとも言えるが、ここでは、説明の便宜上、ケース120内にある部分を第8内部連絡管50A〜50Dと呼び、ケース120外にある部分を利用側大ノズル111A〜111Dと呼ぶようにしている。
−ケース開口、電装品ボックス及びその装着部−
ケース120の側面のうち、前側面(前側面板123)、左側面(左側面板125)及び右側面(右側面板126)にはそれぞれ、ケース開口132、133、134が形成されている。したがって、ここでは、ケース120の側面のうち、対向する2つの側面(左側面及び右側面)と、左側面及び右側面の両方に交差する方向を向く側面(前側面)に、ケース開口132、133、134が形成されている。ここで、左側面板125及び右側面板126には、熱源側連絡ノズル(熱源側小ノズル71、72、熱源側中ノズル81、82及び熱源側大ノズル91、92)が設けられているため、ケース開口(ここでは、ケース開口133、134)は、ケース120の側面のうち、熱源側連絡ノズルが設けられている側面(ここでは、左側面及び右側面)に設けられていることになる。また、利用側連絡ノズル(利用側小ノズル101A〜101D及び利用側大ノズル111A〜111D)が設けられている後側面板124には、ケース開口が設けられていないため、利用側連絡ノズルは、ケース開口(ここでは、ケース開口132、133、134)及び熱源側連絡ノズルが設けられた側面以外の側面(ここでは、後側面)に設けられていることになる。
ケース開口133は、左側面板125の上部に配置されている。ここで、上部とは、少なくとも上下方向の中央よりも上方の部分のことである。ここでは、ケース開口133が、ケース120内に配置される流路切換弁46A〜46D、47A〜47B及び過冷却膨張弁58A〜58Dのコイル部と概ね同じ高さ位置(ケース120の上部空間)に配置されている。また、ケース開口133は、横長の略長方形状の開口であり、ここでは、人間の手が入る程度のサイズを有している。また、ケース開口133は、左側面板125のうち第1熱源側連絡ノズル(第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91)の側方(ここでは、前方)に配置されている。言い換えれば、第1熱源側連絡ノズルは、ケース開口133よりも利用側連絡ノズル(利用側小ノズル101A〜101D及び利用側大ノズル111A〜111D)が設けられている側面(後側面)に近い方に配置されている。具体的には、ケース開口133が、左右方向の中央から少し前方に寄った位置、ここでは、流路切換弁46A〜46D、47A〜47B及び過冷却膨張弁58A〜58Dのコイル部と概ね同じ前後方向位置に配置されている。また、ケース120は、ケース開口133を覆うケース蓋135を有している。ここでは、左側面板125のうちケース開口133の周囲部(ここでは、ケース開口133のコーナー部付近)にネジ穴136が形成されており、ケース蓋135をネジ止めにより固定できるようになっている。尚、ケース蓋135の固定構造は、ネジ止めに限定されるものではなく、引っ掛け固定や嵌め込み固定等のような他の固定構造であってもよい。
ケース開口134は、右側面板126の上部に配置されている。ここで、上部とは、少なくとも上下方向の中央よりも上方の部分のことである。ここでは、ケース開口134が、ケース120内に配置される流路切換弁46A〜46D、47A〜47B及び過冷却膨張弁58A〜58Dのコイル部と概ね同じ高さ位置(ケース120の上部空間)に配置されている。また、ケース開口134は、横長の略長方形状の開口であり、ここでは、人間の手が入る程度のサイズを有している。そして、ここでは、ケース開口134が、ケース開口133と同じサイズである。また、ケース開口134は、右側面板126のうち第2熱源側連絡ノズル(第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92)の側方(ここでは、前方)に配置されている。言い換えれば、第2熱源側連絡ノズルは、ケース開口134よりも利用側連絡ノズル(利用側小ノズル101A〜101D及び利用側大ノズル111A〜111D)が設けられている側面(後側面)に近い方に配置されている。具体的には、ケース開口134が、左右方向の中央から少し前方に寄った位置、ここでは、流路切換弁46A〜46D、47A〜47B及び過冷却膨張弁58A〜58Dのコイル部と概ね同じ前後方向位置に配置されている。そして、ここでは、ケース開口134が、ケース開口133と対向する位置に配置されている。また、ケース120は、ケース開口134を覆うケース蓋136を有している。ここでは、右側面板126のうちケース開口134の周囲部(ここでは、ケース開口134のコーナー部付近)にネジ穴137が形成されており、ケース蓋136をネジ止めにより固定できるようになっている。尚、ケース蓋136の固定構造は、ネジ止めに限定されるものではなく、引っ掛け固定や嵌め込み固定等のような他の固定構造であってもよい。
ケース開口132は、前側面板123の上部に配置されている。ここで、上部とは、少なくとも上下方向の中央よりも上方の部分のことである。ここでは、ケース120内に配置される流路切換弁46A〜46D、47A〜47B及び過冷却膨張弁58A〜58Dのコイル部と概ね同じ高さ位置(ケース120の上部空間)に配置されている。また、ケース開口132は、横長の略長方形状の開口であり、ここでは、人間の手が入る程度のサイズを有している。そして、ここでは、ケース開口134が、ケース開口133、134と同じサイズである。また、ケース開口132は、前側面板123の左右方向の中央付近に配置されている。また、前側面板123には、電装品ボックス140を装着するボックス装着部138が形成されている。ボックス装着部138は、前側面板123のうち、ケース開口132を含む左右方向の中央付近の略長方形状の部分である。ボックス装着部138には、電装品ボックス140をネジ止めするためのネジ穴139が形成されている。
電装品ボックス140は、ケース120よりも小さい略直方体形状の箱体であり、主として、一面が開放された箱状のボックス本体141と、ボックス本体141の開放面を覆う長方形形状のボックス蓋142と、を有している。ボックス本体141は、主として、略長方形状の装着面部143と、装着面部143の4つの辺部から交差する方向に延びる略長方形状の周囲面部144〜147と、を有している。ボックス蓋142は、装着面部143に対向して装着面部143と概ね同じサイズを有しており、周囲面部144〜147にネジ止め等によって固定されるようになっている。尚、ボックス蓋142の固定構造は、ネジ止めに限定されるものではなく、引っ掛け固定や嵌め込み固定等のような他の固定構造であってもよい。装着面部143には、制御基板148や端子台149が流路切換弁46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dを制御する電装部品として設けられている。また、装着面部143には、電装品ボックス140をボックス装着部138に装着するためのネジが貫通するネジ穴150が形成されている。さらに、装着面部143には、ボックス開口151が形成されている。ボックス開口151は、電装品ボックス140がボックス装着部138に装着された状態において、装着面部143のケース開口132に対向する部分(装着面部143の上部)に形成されている。また、ボックス開口151は、略長方形状の開口であり、ここでは、人間の手が入る程度のサイズを有している。そして、ここでは、ボックス開口151が、ケース開口132と同じサイズである。制御基板148や端子台149等の電装部品は、ボックス開口151を避けて配置されている。ここでは、電装品ボックス140がボックス装着部138に装着された状態において、制御基板148や端子台149等の電装部品は、ボックス開口151の下側に配置されている。言い換えれば、電装部品は、ボックス開口151からケース開口132を通じてケース120内にアクセスできる状態で電装品ボックス140に収容されていることになる。制御基板148と流路切換弁46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dとの間には、電気配線152(内部配線)が接続されている。内部配線152は、電装品ボックス140がボックス装着部138に装着された状態において、ボックス開口151及びケース開口132を通じてケース120内に引き込まれるようになっている。また、制御基板148や端子台149には、ケース120外の機器(電源や他のユニット2、3等)に接続するための通信線153や電源線154(外部配線)が接続されている。電装品ボックス140には、外部配線153、154を外部に引き出すための外部配線開口155、156が形成されている。ここでは、外部配線開口155が周囲面部146に形成され、外部配線開口156が周囲面部147に形成されている。尚、外部配線開口が形成される面は、周囲面部146、147の2面に限定されるものではなく、周囲面部145等を含めた2つ以上の面に形成されていてもよい。
また、ここでは、左側面板125及び右側面板126にも、前側面板132のボックス装着部138と同様のボックス装着部157、158が形成されている。
ボックス装着部157は、左側面板125のうち、ケース開口133を含む左右方向の中央から少し前方付近の略長方形状の部分である。また、ボックス装着部157は、左側面板125のうち第1熱源側連絡ノズル(第1熱源側小ノズル71、第1熱源側中ノズル81及び第1熱源側大ノズル91)の側方(ここでは、前方)に配置されている。言い換えれば、第1熱源側連絡ノズルは、ボックス装着部157よりも利用側連絡ノズル(利用側小ノズル101A〜101D及び利用側大ノズル111A〜111D)が設けられている側面(後側面)に近い方に配置されている。そして、ボックス装着部157には、ボックス装着部138と同様に、電装品ボックス140をネジ止めするためのネジ穴159が形成されている。
ボックス装着部158は、右側面板126のうち、ケース開口134を含む左右方向の中央から少し前方付近の略長方形状の部分である。また、ボックス装着部158は、右側面板126のうち第2熱源側連絡ノズル(第2熱源側小ノズル72、第2熱源側中ノズル82及び第2熱源側大ノズル92)の側方(ここでは、前方)に配置されている。言い換えれば、第2熱源側連絡ノズルは、ケース開口134よりも利用側連絡ノズル(利用側小ノズル101A〜101D及び利用側大ノズル111A〜111D)が設けられている側面(後側面)に近い方に配置されている。そして、ボックス装着部158には、ボックス装着部138と同様に、電装品ボックス140をネジ止めするためのネジ穴160が形成されている。
また、ここでは、左側面板125及び右側面板126と同様に、前側面板123のうちケース開口132の周囲部(ここでは、ケース開口132のコーナー部付近)にネジ穴161が形成されている。そして、左側面板125又は右側面板126に電装品ボックス140を装着する場合に、ケース開口132にケース蓋135又はケース蓋136をネジ止めにより固定できるようになっている。
<ユニット間接続の構成>
次に、冷媒流路切換ユニット4(ここでは、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4)間接続の構成について説明する。
ここでは、図1に示すように、通路の両側に複数の居室が配置されているため、通路の天井裏空間の長手方向に沿って、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4が配置されている。ここで、冷媒流路切換ユニット4−1、4−4については、利用側連絡ノズル101−1、111−1、101−4、111−4の先端部が通路の片側(図1における上方)を向くように配置され、冷媒流路切換ユニット4−2、4−3については、利用側連絡ノズル101−2、111−2、101−3、111−3の先端部が通路の片側(図1における下方)を向くように配置されている。言い換えれば、冷媒流路切換ユニット4−2、4−3は、冷媒流路切換ユニット4−1、4−4に対して180度回転させた状態で配置されている。また、ここでは、冷媒流路切換ユニット4−1と冷媒流路切換ユニット4−2とが極力近づけて配置され、冷媒流路切換ユニット4−3と冷媒流路切換ユニット4−4とが極力近づけて配置されている。
そして、冷媒流路切換ユニット4−1と冷媒流路切換ユニット4−2とは、互いのノズル延長線P1、P2、P3がそれぞれ一直線になるように配置されている。言い換えれば、冷媒流路切換ユニット4−1の第1熱源側連絡ノズル71−1、81−1、91−1の管中心と冷媒流路切換ユニット4−2の第1熱源側連絡ノズル71−2、81−2、91−2の管中心とが対向している。また、冷媒流路切換ユニット4−2と冷媒流路切換ユニット4−3とは、互いのノズル延長線P1、P2、P3がそれぞれ一直線になるように配置されている。言い換えれば、冷媒流路切換ユニット4−2の第2熱源側連絡ノズル72−2、82−2、92−2の管中心と冷媒流路切換ユニット4−3の第1熱源側連絡ノズル71−3、81−3、91−3の管中心とが対向している。また、冷媒流路切換ユニット4−3と冷媒流路切換ユニット4−4とは、互いのノズル延長線P1、P2、P3がそれぞれ一直線になるように配置されている。言い換えれば、冷媒流路切換ユニット4−3の第2熱源側連絡ノズル72−3、82−3、92−3の管中心と冷媒流路切換ユニット4−4の第2熱源側連絡ノズル72−4、82−4、92−4の管中心とが対向している。このように、冷媒流路切換ユニット4−1、4−2、4−3、4−4の熱源側連絡ノズルはすべて、ノズル延長線P1、P2、P3が一直線になるように配置されている。
そして、熱源ユニット2と冷媒流路切換ユニット4−1の第2熱源側連絡ノズル72−1、82−1、92−1はそれぞれ、熱源ユニット2から延びる熱源側冷媒連絡管7−1、8−1、9−1に接続されている。ここで、第2熱源側連絡ノズル72−1、82−1、92−1は、異径部73、83、93が切断線X1の位置で切断された状態(言い換えれば、第1部74、第1部84、第1部94に変更された状態)で、接続される。また、冷媒流路切換ユニット4−1の第1熱源側連絡ノズル71−1、81−1、91−1と冷媒流路切換ユニット4−2の第1熱源側連絡ノズル71−2、81−2、91−2とはそれぞれ、直管からなる熱源側冷媒連絡管7−2、8−2、9−2によって接続されている。ここで、第1熱源側連絡ノズル71−1、81−1、91−1及び第1熱源側連絡ノズル71−2、81−2、91−2は、異径部73、83、93が切断線X2の位置で切断された状態(第2部75、第1部84、第2部95に変更された状態)で接続される。したがって、第1熱源側連絡ノズル71−1、81−1、91−1と第1熱源側連絡ノズル71−2、81−2、91−2との間は、異径継手を介することなく、配管接続されている。また、冷媒流路切換ユニット4−2の第2熱源側連絡ノズル72−2、82−2、92−2と冷媒流路切換ユニット4−3の第1熱源側連絡ノズル71−3、81−3、91−3とはそれぞれ、直管からなる熱源側冷媒連絡管7−3、8−3、9−3によって接続されている。ここで、第2熱源側連絡ノズル72−2、82−2、92−2及び第1熱源側連絡ノズル71−3、81−3、91−3は、異径部73、83、93が切断線X3の位置で切断された状態(第3部76、第2部85、第2部95に変更された状態)で接続される。したがって、第2熱源側連絡ノズル72−2、82−2、92−2と第1熱源側連絡ノズル71−3、81−3、91−3との間は、異径継手を介することなく、配管接続されている。また、冷媒流路切換ユニット4−3の第2熱源側連絡ノズル72−3、82−3、92−3と冷媒流路切換ユニット4−4の第2熱源側連絡ノズル72−4、82−4、92−4とはそれぞれ、直管からなる熱源側冷媒連絡管7−4、8−4、9−4によって接続されている。ここで、第2熱源側連絡ノズル72−3、82−3、92−3及び第2熱源側連絡ノズル72−4、82−4、92−4は、異径部73、83、93が切断されない状態(第4部77、第2部85、第3部96の状態)で接続される。したがって、第2熱源側連絡ノズル72−3、82−3、92−3と第2熱源側連絡ノズル72−4、82−4、92−4との間は、異径継手を介することなく、配管接続されている。また、冷媒流路切換ユニット4−4の第1熱源側連絡ノズル71−4、81−4、91−4には、熱源側冷媒連絡管が接続されず、先端部が圧潰する等によって封止されている。
そして、ここでは、冷媒流路切換ユニット4において、電装品ボックス140をケース120の前側面(前側面板123)、左側面(左側面板125)及び右側面(右側面板126)のいずれかに装着することができる。
例えば、図19及び図20に示すように、すべての冷媒流路切換ユニット4において、ケース120の前側面(前側面板123)のボックス装着部138に電装品ボックス140を装着することができる。
また、図21及び図22に示すように、冷媒流路切換ユニット4−1において、ケース120の左側面(左側面板125)のボックス装着部157に電装品ボックス140を装着することができる。また、冷媒流路切換ユニット4−2においても、ケース120の左側面(左側面板125)のボックス装着部157に電装品ボックス140を装着することができる。この場合には、冷媒流路切換ユニット4−1の電装品ボックス140は、冷媒流路切換ユニット4−1のボックス装着部138、157、158のうち、冷媒流路切換ユニット4−2に近い方(ここでは、ケース120の左側面)のボックス装着部157に装着されていることになる。また、冷媒流路切換ユニット4−3においては、ケース120の右側面(右側面板126)のボックス装着部158に電装品ボックス140を装着することができる。また、冷媒流路切換ユニット4−4においても、ケース120の右側面(右側面板126)のボックス装着部158に電装品ボックス140を装着することができる。この場合にも、冷媒流路切換ユニット4−3の電装品ボックス140は、冷媒流路切換ユニット4−3のボックス装着部138、157、158のうち、冷媒流路切換ユニット4−4に近い方(ここでは、ケース120の右側面)のボックス装着部158に装着されていることになる。
(3)特徴
次に、冷媒流路切換ユニット4及びそれを備えた空気調和装置1の特徴について説明する。
<A>
ここでは、上記のように、冷媒流路切換ユニット4において、ケース120の側面(前側面、後側面、左側面及び右側面)のうち、3つの側面(ここでは、前側面、左側面及び右側面)に、ケース開口132、133、134(メンテナンス開口)を形成している(図4、図8、図10、図12及び図14〜図18参照)。
このため、ここでは、3つのケース120の側面(前側面板123、左側面板125及び右側面板126)に形成されたケース開口132、133、134を使用して、ケース120内を視認しつつケース120内に手を入れること、又は、ケース120内に両手を入れることができる。このため、ケース120の上面(上面板121)を開けることなく、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスを行うことができる。
特に、ここでは、上記のように、ケース開口(メンテナンス開口)形成された側面のうち、2つの側面(ここでは、左側面及び右側面)が対向しており、1つの側面(ここでは、前側面)が対向する2つの側面の両方に交差する方向を向いている(図4、図15及び図17参照)。
このため、ここでは、対向する2つの側面の両方に交差する方向を向く側面(ここでは、前側面)からケース120内を視認しつつ、対向する2つの側面(ここでは、左側面及び右側面)からケース120内に両手を入れて、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスを行うことができる。このようなケース120内へのアクセス手法は、例えば、ケース120の前側面に電装品ボックス140が装着されており(図4参照)、かつ、ケース120の前側面側からアクセスするように点検口が設けられる場合(図20参照)に有効である。具体的には、作業者が、電装品ボックス140のボックス蓋142を取り外すことによってケース120の前側面のケース開口132を開けるとともに(図14参照)、ケース120の左側面及び右側面のケース蓋135、136を取り外すことによってケース120の左側面及び右側面のケース開口133、134を開けた状態にする。そして、この状態において、作業者がケース開口132からケース120内を視認しつつ、ケース開口133、134からケース120内に両手を入れて、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスを行うことができる。
また、対向する2つの側面(左側面及び右側面)の一方からケース120内を視認しつつ、対向する2つの側面に交差する方向を向く側面(ここでは、前側面)からケース120内に片手を入れて、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスを行うことができる。このようなケース120内へのアクセス手法は、例えば、ケース120の左側面又は右側面に電装品ボックス140が装着されており(図15又は図17参照)、かつ、ケース120の左側面側又は右側面側からアクセスするように点検口が設けられる場合(図22参照)に有効である。具体的には、作業者が、電装品ボックス140のボックス蓋142を取り外すことによってケース120の左側面のケース開口133又は右側面のケース開口134を開けるとともに(図16又は図18参照)、ケース120の前側面のケース蓋135又はケース蓋136を取り外すことによってケース120の前側面のケース開口132を開けた状態にする。そして、この状態において、作業者がケース開口133又はケース開口134からケース120内を視認しつつ、ケース開口132からケース120内に片手を入れて、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスを行うことができる。
このように、ここでは、高さ寸法が小さい空間に設置される場合であっても、ケースの上面を開けることなく、流路切換弁のメンテナンスを行うことができ、作業性を向上させることができる。
尚、対向する2つの側面(ここでは、左側面及び右側面)の両方に交差する方向を向く側面(ここでは、前側面)に電装品ボックス140を装着すると(図4参照)、このままでは、メンテナンス時に、電装品ボックス140が邪魔になってしまい、このままでは、ケース開口132を通じて、ケース120内の視認やケース120内に手を入れることができなくなる。左側面や右側面に電装品ボックス140を装着する場合にも(図15及び図17参照)、このままでは、メンテナンス時に、電装品ボックス140が邪魔になってしまい、このままでは、ケース開口133、134を通じて、ケース120内の視認やケース120内に手を入れることができなくなる。しかし、ここでは、上記のように、電装品ボックス140のケース開口132、133、134に対向する部分にボックス開口151を形成しているため(図14、図16及び図18参照)、電装品ボックス140を装着しているにもかかわらず、ケース120内の視認を行うことができ、また、ケース120内に手を入れることができるようになっている。
また、このとき、電装品ボックス140のケース開口132、133、134に対向する部分にボックス開口151を形成する際に、電装部品148、149がボックス開口151の大部分を覆っていると、電装部品148、149がケース120内の視認やケース120内に手を入れることを妨げることになる。
しかし、ここでは、上記のように、電装部品148、149をボックス開口151からケース開口132、133、134を通じてケース120内にアクセスできる状態で電装品ボックス140に収容している(図14、図16及び図18参照)。このため、ここでは、電装部品148、149がケース120内の視認やケース120内に手を入れることを妨げにくくできるようになっている。
尚、ここでは、電装部品148、149が、ボックス開口151を全く覆わないように、ボックス開口151の下方に配置されているが、これに限定されるものではなく、作業者が、ボックス開口151及びケース開口132、133、134を通じてケース120内に片手を入れることができる程度が維持されるのであれば、電装部品148、149が、ボックス開口151を部分的に覆っていてもよい。
<B>
また、ここでは、上記のように、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dを、ケース開口133、134(メンテナンス開口)が形成された2つの対向する側面(ここでは、左側面及び右側面)に沿って複数(ここでは、左右方向に4個ずつ)配置している(図4、図8、図10、図12及び図14〜図18参照)。
ここでは、対向する2つの側面(左側面及び右側面)からケース120内に両手を入れる際に、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dへのアクセスが容易になり、また、対向する2つの側面の両方に交差する方向を向く側面(前側面)からケース120内を視認する際に、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dの視認が容易になる。
<C>
また、ケース開口133、134(メンテナンス開口)が形成された側面(ここでは、左側面及び右側面)に熱源側連絡ノズル(第1熱源側連絡ノズル71、81、91及び第2熱源側連絡ノズル72、82、92)を設けると、熱源側連絡ノズル及び熱源側連絡ノズルに接続される熱源側冷媒連絡管7、8、9が邪魔になり、ケース120内の視認やケース120内に手を入れることを妨げるおそれがある。
しかし、ここでは、上記のように、ケース開口133、134が形成された側面(左側面及び右側面)に熱源側連絡ノズルを設ける際に、熱源側連絡ノズルをケース開口133、134の側方に配置している(図4、図8、図10及び図15〜図18参照)。
これにより、ここでは、熱源側連絡ノズル及び熱源側連絡ノズルに接続される熱源側冷媒連絡管が邪魔になりにくく、ケース内の視認やケース内に手を入れることを妨げるおそれを少なくできる。
また、ケース開口133、134が形成された側面(左側面及び右側面)に熱源側連絡ノズルを設ける際に、熱源側連絡ノズルをケース開口133、134よりも利用側連絡ノズル101、111が形成された側面(ここでは、後側面)から遠い方に配置すると、利用側連絡ノズル101、111及び利用側連絡ノズル101、111に接続される利用側冷媒連絡管10、11が邪魔になり、ケース120内の視認やケース120内に手を入れることを妨げるおそれがある。
しかし、ここでは、上記のように、ケース開口133、134が形成された側面(左側面及び右側面)に熱源側連絡ノズルを設ける際に、熱源側連絡ノズルを(左側面及び右側面)よりも利用側連絡ノズル101、111が形成された側面(後側面)に近い方に配置している(図4、図8、図10及び図15〜図18参照)。
これにより、ここでは、利用側連絡ノズル及び利用側連絡ノズルに接続される利用側冷媒連絡管が邪魔になりにくく、ケース内の視認やケース内に手を入れることを妨げるおそれを少なくできる。
<D>
また、ここでは、ケース開口132、133、134(メンテナンス開口)を、ケース120の側面の上部に配置している(図4、図8、図10及び図15〜図18参照)。ここで、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dは、そのコイル部がケース120内の上部空間に位置する姿勢で配置されている。したがって、ここでは、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58D(特に、コイル部)へのアクセスが容易になっている。
(4)変形例
<A>
上記実施形態の冷媒流路切換ユニット4では、ケース120の3つの側面(前側面、左側面及び右側面)にケース開口132、133、134(メンテナンス開口)が形成されているが、これに限定されず、少なくとも2つの側面にケース開口が形成されていてもよい。
例えば、ケース120の側面のうち対向する2つの側面(ケース120の左側面及び右側面)だけにケース開口133、134が形成されていてもよい。この場合であっても、対向する2つの側面からケース120内に両手を入れることができ、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスの作業性を向上させることができる。また、ケース120の側面のうち交差する方向を向く2つの側面(ケース120の前側面及び左側面、又は、ケース120の前側面及び右側面)だけに、ケース開口132、133、又は、ケース開口132、134が形成されていてもよい。この場合であっても、交差する方向を向く2つの側面から、ケース120内に両手を入れること、又は、ケース120内を視認しつつケース120内に手を入れることができ、流路切換弁46A〜46A〜46D、47A〜47Dや過冷却膨張弁58A〜58Dのメンテナンスの作業性を向上させることができる。
<B>
上記実施形態及び変形例Aでは、空気調和装置1が、熱源ユニット2を1台有しているが、これに限定されず、熱源ユニット2を複数台有していてもよい。また、空気調和装置1は、利用ユニット3を16台有しているが、これに限定されず、利用ユニット3の台数がもっと多くてもよいし、少なくてもよい。
<C>
上記実施形態及び変形例A、Bでは、冷媒流路切換ユニット4が、4台の利用ユニット3を接続可能なものとなっているが、これに限定されず、2台や3台の利用ユニット3を接続可能なものであってもよいし、5台以上の利用ユニット3を接続可能なものであってもよい。
<D>
上記実施形態及び変形例A〜Cでは、冷媒流路切換ユニット4が、過冷却熱交換器54、過冷却膨張弁58や第4フィルタ57A〜57Dを含む第9内部連絡管55、第10内部連絡管56、及び、第11内部連絡管59を有しているが、これに限定されるものではなく、冷媒流路切換ユニット4に冷媒を冷却する機能を有しなくてもよい場合には、これらを有していなくてもよい。
<E>
上記実施形態及び変形例A〜Dでは、冷媒流路切換ユニット4間が、熱源側冷媒連絡管5(7、8、9)を介して接続されているが、冷媒流路切換ユニット4間の距離が非常に小さい場合には、熱源側連絡ノズル間を直接接続してもよい。
<F>
上記実施形態及び変形例A〜Eでは、第1熱源側連絡ノズル71、81、91や第2熱源側連絡ノズル72、82、92が、互いに対向するケース120の側面に上下方向に沿って一列に並んでいるが、これに限定されず、一列に並んでいなくてもよいし、ケース120の別の面に形成されていてもよい。
<G>
上記実施形態及び変形例A〜Fでは、第1熱源側連絡ノズル71、81、91や第2熱源側連絡ノズル72、82、92に異径部73、83、93が形成されているが、これに限定されず、異径部73、83、93が形成されていなくてもよい。
<H>
上記実施形態及び変形例A〜Gでは、冷媒流路切換ユニット4間の直列接続を行うために、ケース120に、第1熱源側連絡ノズル71、81、91及び第2熱源側連絡ノズル72、82、92という2組の熱源側連絡ノズルが形成された構成を採用しているが、これに限定されず、熱源側連絡ノズルを1組だけ有する構成であってもよい。
<I>
上記実施形態及び変形例A〜Hでは、電装品ボックス140を装着する面(前側面板123、左側面板125、あるいは、右側面板126)にはケース蓋135,136を固定していない。そして、上述のように、前側面板123ではなく、左側面板125又は右側面板126に電装品ボックス140を装着する場合には、ケース開口132にケース蓋135又はケース蓋136をネジ止めにより固定できる。ケース蓋135,136は、図8及び図10に示すように、ケース開口を完全に覆う部材であり、ケース蓋135,136に開口は形成されていない。
これに代えて、変形例Iでは、図23及び図24に示すように、ケース蓋135に、小さな開口(以下、小開口という)135aを形成する。この小開口135aは、人間の手を入れるための穴ではなく、配線を通すための穴である。ここでは、ケース蓋135の上部の一部を切り欠くことによって、小開口135を形成している。これにより、ケース蓋135がケース開口132を覆うように前側面板123に固定された状態においても、ケース120には、ケース開口132及び小開口135aから成る内外連通穴が開く。一方、変形例Iでは、図24に示すように、電装品ボックス140の背面の装着面部143にも、小開口143aを開ける。図24では、小開口143aを見易くする目的で、電装品ボックス140の周囲面部144の一部を切り抜いた状態を示している。装着面部143の小開口143aの位置は、対向するケース蓋135の小開口135aの位置と同じである。また、装着面部143の小開口143aの形状及び大きさは、ケース蓋135の小開口135aと概ね同じである。このため、ケース蓋135がケース開口132を覆っている状態のケース120の前側面板123に、電装品ボックス140を装着すると、ケース開口132及び小開口135aから成るケース120の内外連通穴と電装品ボックス140の小開口143aとが連通する。したがって、電装品ボックス140のボックス蓋142を取り外せば、ケース蓋135をケース120の前側面板123に固定した状態のままであっても、電気配線152(内部配線;図14参照)を、電装品ボックス140からケース120内へと、小開口143a及び小開口135aを介して引き込むことができる。
なお、変形例Iの構造であっても、小開口143a及び小開口135aは存在するものの、ケース開口132の大部分はケース蓋135で覆われており(図23参照)、電装品ボックス140とケース120との間から水が電装品ボックス140内に侵入する可能性は殆ど無い。
また、変形例Iの冷媒流路切換ユニット4においても、ケース開口132はメンテナンス開口である。ケース蓋135を取り外し、ケース開口132を利用して、ケース120内に手を入れたり、ケース120内を視認したりすることができる。この場合、電装品ボックス140のボックス蓋142を取り外す、あるいは、電装品ボックス140を取り外すといった措置を行った後に、ケース蓋135を取り外すことになる。
<付記>
以上、本開示の実施形態を説明したが、請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能であることが理解されるであろう。