JP6790468B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両に関する。特には、内燃機関を有する鞍乗型車両に関する。
エンジン(内燃機関)の振動を低減するための構成として、クランクシャフトにバランサウェイトを一体に回転するように設け、ピストンの往復方向の振動をこのバランスウェイトの回転によって低減する構成が知られている。ただし、このような構成では、バランサウェイトの回転に伴い、ピストンの往復方向に対して直角方向の振動が発生する。ピストンの往復方向に対して直角方向の振動を低減するための構成として、特許文献1には、前記バランサウェイトとは別に、クランクシャフトの回転に同期してピストンの往復方向に対して直角方向に揺動するバランサウェイトを設ける構成が開示されている。
特開昭62−56645号公報
しかしながら、上述の特許文献1に示されるバランサウェイトの構成では、バランサコンロッド(12)がクランクシャフトの軸受(ベアリング(4))よりも外側で連結され、さらにバランサコンロッド(12)に連結されるバランサウェイト(13)がクランクケース(2)側端部で支持されているが、この場合バランサウェイト(13)を収容するクランクケース(2)は側方に幅広になると共にその側端が大きく迫り出すことになる。このようなエンジンを自動二輪車などの鞍乗型車両に適用すると、クランクケース側端部付近に位置するステップや乗員の脚部の周辺のスペースが狭くなり、乗員の操作性、乗り心地が低下する。
前記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、揺動するバランサウェイトが設けられたエンジンを有する鞍乗型車両において、バランサウェイトなどの部品配置を最適化してクランクケースをコンパクトにし、乗員の操作性、乗り心地の向上を図ることである。
前記課題を解決するため、本発明は、エンジンを有する鞍乗型車両であって、前記エンジンは、回転中心線が車幅方向に平行となる向きでクランクケースに収容されるクランクシャフトと、前記クランクシャフトの上側に設けられ、燃焼室が設けられるシリンダブロックと、前記シリンダブロックの内側を略上下方向に往復動するピストンと、前記クランクシャフトおよび前記ピストンの前側に設けられ、一端部が連結部材によって前記クランクシャフトに連結されており、他端部が前記クランクケースに支持され、前記クランクシャフトの回転に同期して略前後方向に揺動する揺動部材と、を有し、前記連結部材は、前記クランクシャフトの両端部に位置する軸受部の中間部分に位置し、前記揺動部材は、前記クランクシャフトの軸線方向視にて、前記他端部が前記クランクシャフトの回転中心線を通過する水平線Hに対して前記シリンダブロックと同じ側に位置し、さらに前記他端部が、前記シリンダブロックの下端よりも上方であって、かつ前記シリンダブロックの上端よりも下方に位置することを特徴とする。
前記連結部材は、前記クランクシャフトのクランクピンに連結される構成であってもよい。
前記揺動部材は、クランクシャフト軸方向視にて、前記他端部がクランクシャフト中心軸に対して車体上側に位置する構成であってもよい。
前記クランクケースは、前記揺動部材が収容される収容部を有し、前記収容部は、前側に向かって突出しているとともに、前記収容部には、前記鞍乗型車両の車体フレームに連結される連結部が設けられる構成であってもよい。
前記車体フレームは、ステアリングヘッドパイプから下側に向かって延伸するダウンチューブを有し、前記収容部は、側面視において、前記ダウンチューブと重畳する部分を有する構成であってもよい。
前記車体フレームは、車幅方向に所定の距離をおいて離れて設けられる一対のダウンチューブを有し、前記収容部の少なくとも一部は、前記一対のダウンチューブの間に設けられる構成であってもよい。
前記車体フレームは、ステアリングヘッドパイプから下側に向かって延伸するダウンチューブを有し、前記ダウンチューブの下端部は、前記収容部に連結されている構成であってもよい。
前記揺動部材は棒状の部材であり、前記揺動部材の上端部は前記収容部に回転可能に支持されており、前記揺動部材の下端部は前記連結部材に回転可能に連結されており、前記揺動部材は、前記上端部を中心として略前後方向に揺動する構成であってもよい。
本発明によれば、揺動部材が略前後方向に揺動する揺動バランサ機構をクランクケースの中央部に配置することで、クランクケースをコンパクトにし、乗員の操作性、乗り心地の向上を図ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る自動二輪車の構成の例を模式的に示す右側面図である。 図2Aは、エンジンユニットの構成例を模式的に示す右側面図である。 図2Bは、エンジンユニットの構成例を模式的に示す断面図である。 図3は、揺動バランサ機構の構成例を模式的に示す斜視図である。 図4は、クランクケースの収容部と車体フレームとの位置関係を示す右側面図である。 図5は、クランクケースの収容部と車体フレームとの位置関係を示す前面図である。 図6は、クランクケースの収容部と車体フレームとの位置関係を示す断面図である。 図7は、第2の実施形態に係る自動二輪車のエンジンユニットおよびその近傍の車体フレームの構成例を模式的に示す右側面図である。 図8は、第2の実施形態における車体フレームとエンジンユニットとの連結構造を模式的に示す前面図である。 図9は、クランクシャフト軸中心における、燃焼室中心軸方向と燃焼室中心軸方向と直交する方向との2方向のエンジン加振力の変化を示すグラフである。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。本発明の各実施形態では、本発明が適用される鞍乗型車両として、自動二輪車を例に示す。説明の便宜上、自動二輪車(鞍乗型車両)の各向きについては、自動二輪車に搭乗する搭乗者から見た向きを基準とする。各図においては、適宜、自動二輪車の前側を矢印Frで示し、後側を矢印Rrで示し、右側を矢印Rで示し、左側を矢印Lで示し、上側を矢印Upで示し、下側を矢印Dnで示す。
<第1の実施形態>
(自動二輪車の全体的な構成)
まず、本発明の第1の実施形態に係る自動二輪車1の全体的な構成の例について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る自動二輪車1の構成の例を模式的に示す右側面図である。図1に示すように、自動二輪車1は、骨格である車体フレーム11aと、駆動力源としてのエンジンユニット5(内燃機関)とを有する。
第1の実施形態では、車体フレーム11aは、エンジンユニット5のクランクケース51(後述)の前側に設けられ、かつ、左右方向(車幅方向)に所定の距離をおいて離れている2本の棒状の部分を有する。このような部分を有する車体フレーム11aとして、クレードルフレームの一種であるセミダブルクレードルフレームを例に示す。ただし、クレードルフレームの他の種類であるダブルクレードルフレームであってもよい。また、車体フレーム11aは、クレードルフレームに限定されない。第1の実施形態では、前述のとおり、エンジンユニット5のクランクケース51(後述)の前側に設けられ、かつ、左右方向(車幅方向)に所定の距離をおいて離れている2本の棒状の部分を有する構成であればよい。
自動二輪車1の車体フレーム11aは、セミダブルクレードルフレームが適用される構成であれば、ステアリングヘッドパイプ111と、左右一対のメインチューブ112と、ダウンチューブ113aとを含む。これらの各部は、アルミニウム合金や鉄系金属などの金属材料からなり、溶接などによって互いに接合されている。
ステアリングヘッドパイプ111は、ステアリングシャフト131を回転可能に支持する部分であり、後傾する管状の構成を有する。左右一対のメインチューブ112のそれぞれは、ステアリングヘッドパイプ111から後方斜め下側に向かって延伸する。左右一対のメインチューブ112のそれぞれの後寄りの部分は、側面視において湾曲または屈曲しており、前寄りの部分に比較して垂直に近い方向に延伸している。なお、左右一対のメインチューブ112は、左右方向(車幅方向)に所定の距離をおいて互いに離れている。
ダウンチューブ113aは、左右一対のメインチューブ112の下側に設けられる部分である。第1の実施形態では、ダウンチューブ113aが、「エンジンユニット5のクランクケース51の前側に設けられ、かつ、左右方向(車幅方向)に所定の距離をおいて離れている2本の棒状の部分を有する」部材の例である。側面視において、ダウンチューブ113aの前側寄りの部分は略上下方向に延伸しており、後側寄りの部分(下側寄りの部分)は略水平に前後方向に延伸している。そして、ダウンチューブ113aの前端部(上端部)は、ステアリングヘッドパイプ111に結合している。ダウンチューブ113aは、略上下方向に延伸している部分の上側寄りの部分(ステアリングヘッドパイプ111に結合している部分およびその近傍)は、前面視において左右方向の略中央に設けられる1本の棒状の構成を有する。それよりも下側寄りの部分および略水平に前後方向に延伸している部分は、左右方向に所定の距離をおいて離れて延伸する左右一対の(2本の)棒状の構成を有する。そして、左右一対の棒状の部分のそれぞれの後端部は、左右一対のメインチューブ112の後端部(下端部)に結合している。
なお、ダウンチューブ113aの前側寄りの部分は、略上下方向に延伸する構成であればよく、厳密に上下方向に延伸していなくてもよい。例えば、図1に示すように、側面視において、ダウンチューブ113aの前側寄りの部分は、左右一対のメインチューブ112の前側寄りの部分よりも垂直に近い方向で、かつ、前傾する方向に延伸する構成が適用される。このような構成により、側面視において、左右一対のメインチューブ112とダウンチューブ113aとの間には、後述するエンジンユニット5を配置するスペースが形成される。そして、このスペースに配置されるエンジンユニット5のクランクケース51の前側には、ダウンチューブ113aの前側寄りの部分のうちの左右に分岐している部分(左右一対の棒状の部分)が位置する。
左右一対のメインチューブ112のそれぞれには、左右一対のシートレール12のそれぞれが設けられる。左右一対のシートレール12は、搭乗者が着座するシート151を支持する部分である。左右一対のシートレール12は、左右方向に互いに所定の距離をおいて離れており、左右一対のメインチューブ112のそれぞれから略後方に向かって延伸する。
車体フレーム11aの前側には、ステアリングシャフト131と、左右一対のフロントフォーク132と、前輪133と、ハンドルとが設けられる。ステアリングシャフト131は、ステアリングヘッドパイプ111に挿通されており、軸受などを介してステアリングヘッドパイプ111に回転可能に支持されている。左右一対のフロントフォーク132は、それぞれ、ステアリングシャフト131の車幅方向外側に設けられる。左右一対のフロントフォーク132は、例えばトップブリッジとアンダーブラケットによりステアリングシャフト131に結合されており、ステアリングシャフト131と一体に回転する。前輪133は、左右一対のフロントフォーク132の下端部に、回転可能に支持されている。ハンドルは、ステアリングシャフト131および左右一対のフロントフォーク132の上端部近傍に設けられる。このほか、左右一対のフロントフォーク132の一方または両方には前輪133のブレーキキャリパーが設けられ、前輪133にはブレーキディスクが設けられる。また、左右一対のフロントフォーク132には、前輪133の上側を覆うフロントフェンダが取り付けられている。
車体フレーム11aの後側には、スイングアーム141と、後輪142と、ショックアブソーバー(図においては隠れて見えない)とが設けられる。スイングアーム141は、車体フレーム11aに対して上下方向(ピッチング方向)に揺動(回転)可能に連結されている。具体的には、スイングアーム141の前端部が、左右一対のメインチューブ112に設けられるピボットブラケットに、回転可能に連結されている。後輪142は、スイングアーム141の後端部に、回転可能に支持されている。後輪142には、ドリブンスプロケットが一体に回転するように設けられている。ショックアブソーバーは、スイングアーム141と車体フレーム11aとの間に介在するように設けられ、後輪142から車体フレーム11aに伝達される振動や衝撃を吸収や緩和する。
エンジンユニット5は、車体フレーム11aに取り付けられている。特に、図1に示すように、エンジンユニット5は、側面視において車体フレーム11aのメインチューブ112とダウンチューブ113aとの間に配置されている。エンジンユニット5は、回転出力軸としてドライブシャフトを有している。ドライブシャフトにはドライブスプロケットが一体に回転するように設けられている。そして、このドライブスプロケットと後輪142に設けられたドリブンスプロケットにはドライブチェーンが巻き掛けられており、エンジンユニット5が出力する回転動力は、ドライブチェーンを介して後輪142に伝達される。
また、自動二輪車1には、エアクリーナーと排気管と消音器とが設けられる。エアクリーナーは、燃焼用の空気を浄化する。エアクリーナーは、例えばエンジンユニット5の後上側に設けられる。消音器は、例えばエンジンユニット5の右側後方であって、後輪142の右上側に配置される。排気管の一方の端部はエンジンユニット5のエグゾーストポート532に接続され、他方の端部は消音器に接続される。
このほか、左右一対のシートレール12の上側には、搭乗者が着座するためのシート151が設けられる。シート151の前側で、かつ、メインチューブ112の上側には、燃料タンク152が設けられる。また、自動二輪車1は、外装部材として、フロントサイドカウル153やリヤカウル154を有する。これら外装部材は、例えば合成樹脂材料からなる殻状の部材であり、自動二輪車1の外観の意匠を構成する。
なお、前記構成は一例であり、本発明が適用できる自動二輪車1(鞍乗型車両)の構成は、前記構成に限定されない。
(エンジンユニット)
次に、自動二輪車1の駆動力源であるエンジンユニット5について説明する。エンジンユニット5は、図1に示すように、側面視において、車体フレーム11aのメインチューブ112とダウンチューブ113aとの間に設けられる。そして、エンジンユニット5は、車体フレーム11aの各部に設けられるブラケットなどを介して車体フレーム11aに懸架されている。また、エンジンユニット5は、自動二輪車1の強度部材としての機能も有する。
図2Aは、エンジンユニット5の構成例を模式的に示す右側面図である。図2Bは、エンジンユニット5の構成例を模式的に示す断面図である。なお、図2B中の一点鎖線Hは、クランクシャフト55の軸線O(回転中心線)を通過する水平線である。エンジンユニット5は、クランクケース51と、シリンダブロック52と、シリンダヘッド53と、シリンダヘッドカバー54とを有する。エンジンユニット5には、単気筒のエンジン(内燃機関)が適用される。また、エンジンユニット5は、前後方向の振動を低減するための揺動バランサ機構6を有する。
クランクケース51は、例えば左右半割の構成を有する。この場合、左右の半体をネジなどによって結合することによって、クランクケース51が組み立てられる。クランクケース51の内部の前寄りの部分には、クランク室511が設けられ、さらにクランク室511の前側には、収容部58が設けられる。クランク室511の内部には、クランクシャフト55が回転可能に収容される。クランクシャフト55は、軸線O(回転中心線)が左右方向に平行な向きで収容されている。揺動バランサ機構6は、クランクシャフト55の前側に設けられる。そして、揺動バランサ機構6は、クランク室511の前側に設けられる収容部58に収容されている。なお、揺動バランサ機構6の構成の詳細については後述する。
クランクケース51に設けられる収容部58は、クランクケース51の他の部分よりも前側に突出している。特に、収容部58は、クランクケース51の左右方向中央部に設けられ、クランクケース51の左右方向両端部よりも前側に突出している。換言すると、収容部58の左右方向寸法は、それよりも後側の部分の左右方向寸法よりも小さい。
また収容部58は、例えばクランクケース51同様に左右半割の構成とし、その左右の半体はクランクケース51の左右半体の夫々に一体に形成され、両者を結合することによって収容部58を形成する。但し、収容部58はクランクケース51と別体に形成してもよく、左右を一体に形成してもよい。
クランクケース51の前側寄りの部分の上側(クランク室511が設けられる部分の上側)には、シリンダブロック52が設けられる。シリンダブロック52には燃焼室521(シリンダ)が設けられている。そして、燃焼室521には、ピストン56が往復動可能に収容されている。そして、ピストン56とクランクシャフト55のクランクピン553とは、コンロッド57(コネクティングロッド)により連結されている。燃焼室521の軸線P、すなわち、ピストン56の往復動の方向は、上下方向に略平行である。なお、燃焼室521の軸線Pは、上下方向に対してある程度傾斜していてもよい。具体的には、燃焼室521の軸線Pは、上下方向に対して、45°未満の角度の範囲であれば傾斜していてもよい。図2Bにおいては、燃焼室521の軸線Pが前側に所定の角度傾斜している構成を例に示す。このように、エンジンユニット5のクランクシャフト55の上側に、ピストン56が略上下方向に往復動可能に設けられる。
シリンダブロック52の上側には、シリンダヘッド53が設けられている。シリンダヘッド53には、燃焼室521への吸気経路であるインテークポート531と、燃焼室521からの排気経路であるエグゾーストポート532が設けられる。さらに、シリンダヘッド53には、インテークポート531を開閉する吸気バルブと、エグゾーストポート532を開閉する排気バルブと、これらのバルブを駆動する駆動機構とが設けられる。シリンダヘッド53の上側には、シリンダヘッドカバー54が設けられている。シリンダヘッドカバー54は、シリンダヘッド53に設けられる吸気バルブと排気バルブとこれらのバルブを駆動する駆動機構とを覆う。
クランクケース51の内部の後側寄りの部分には、ミッション室512が設けられる。ミッション室512の内部には、出力する回転動力の速度を変更する変速機構と、クランクシャフト55と変速機構との間で回転動力の伝達を断続するクラッチとが設けられている。変速機構には、常時噛合式の変速機構が適用される。この場合には、変速機構は、軸線(回転中心線)が互いに平行なカウンターシャフトおよびドライブシャフトと、カウンターシャフトに設けられる所定の数のドライブギアと、ドライブシャフトに設けられる所定の数のドリブンギアとを有する。所定の数のドライブギアのそれぞれと所定の数のドリブンギアのそれぞれとは常時噛合している。そして、カウンターシャフトからドリブンシャフトに回転動力を伝達する経路(ドライブギアとドリブンギアの組)を選択的に切替えることによって、出力する回転動力の速度を変更する(すなわち、シフトチェンジする)。変速機構のドライブシャフトには、ドライブスプロケットが設けられており、このドライブスプロケットと後輪142のドリブンスプロケットには、ドライブチェーンが巻き掛けられている。そして、エンジンユニット5が出力する回転動力は、このドライブチェーンを介して後輪142に伝達される。
なお、クラッチは、ミッション室512の内部の車幅方向右側寄りに、カウンターシャフトと同軸に設けられる。そして、クランクケース51の右側面には、クラッチを覆うクラッチカバー513が設けられる。また、クランクケース51の左側寄りには、発電機であるマグネトが設けられる。そして、クランクケース51の左側面には、マグネトを覆うマグネトカバー514が設けられる。なお、クラッチカバー513とマグネトカバー514は、いずれも、クランクケース51の収容部58よりも後側の部分の側面に取り付けられる。
(揺動バランサ機構)
次に、揺動バランサ機構6について、図3を参照して説明する。図3は、揺動バランサ機構6の構成例を模式的に示す斜視図である。エンジンユニット5のクランクシャフト55には、カウンターウェイト552が設けられている。なお、図3においては、カウンターウェイト552がクランクウェブ551(クランクアーム)と一体である構成を例に示すが、このような構成に限定されない。すなわち、カウンターウェイト552とクランクウェブ551とがそれぞれクランクシャフト55から互いに反対方向に延出する構成であってもよい。そして、このカウンターウェイト552によって、ピストン56の往復動の方向、すなわち、略上下方向の振動を低減させる。ただし、このような構成であると、カウンターウェイト552の回転によって、ピストン56の往復動の方向に直角な方向、すなわち、略前後方向の振動が発生する。そこで、揺動バランサ機構6によって、略前後方向の振動を低減させる。図3に示すように、揺動バランサ機構6は、揺動部材61と連結部材62とを有する。
揺動部材61は、棒状の構成を有する部材である。揺動部材61は、クランクシャフト55の前側に、その長手方向がシリンダブロック52の燃焼室521の軸線Pと略平行となる向きで設けられている。シリンダブロック52の燃焼室521の軸線Pは上下方向に略平行であることから、揺動部材61の長手方向も上下方向に略平行となる。揺動部材61の長手方向の一方の端部(上端部)は、クランクケース51の収容部58に結合されたピボットピン63により、クランクケース51に対して揺動可能(回転可能)に、吊り下げられるような態様で支持されている。揺動部材61の揺動の中心線(ピボットピン63の軸線)は、クランクシャフト55の軸線Oに平行、すなわち、左右方向に平行である。このため、揺動部材61は、長手方向の他方の端部(下端部)側が側面視において燃焼室521の軸線Pに略直角方向に往復動する態様で、上端部を中心として略前後方向に揺動できる。前述のとおり、燃焼室521の軸線が上下方向に略直角であれば、揺動部材61は、下端部側が上端部を中心として略前後方向に揺動できる。また、揺動部材61の揺動の中心、すなわち、ピボットピン63は、クランクシャフト55の軸線Oよりも車体上下方向上側に位置している。
連結部材62も、揺動部材61と同様に棒状の構成を有する部材である。連結部材62は、その長手方向が、上面視において前後方向に平行で、かつ、側面視においてシリンダブロック52の燃焼室521の軸線Pに直角な方向と略平行となる向きで設けられている。シリンダブロック52の燃焼室521の軸線Pは上下方向に略平行であることから、揺動部材61の長手方向は前後方向に略平行となる。そして、連結部材62は、クランクシャフト55の両端部に位置する軸受部554の中間部分(内側部分)に、例えば対向する一対のクランクウェブ551の中間部分(内側部分)に設けられ(図6も参照)、連結部材62の長手方向の一方の端部(後端部)は、クランクシャフト55のクランクピン553に回転可能に連結される。連結部材62の他方の端部(前端部)は、揺動部材61の他方の端部(下端部)に回転可能に連結されている。ここでは、連結部材62の他方の端部と揺動部材61の他方の端部とが、円柱状または円筒状の部材である揺動ピン64を介して、互いに回転可能に連結される構成を示す。ただし、このような構成に限定されるものではない。要は、連結部材62の他方の端部と揺動部材61の他方の端部とが相対的に回転可能に連結される構成であればよい。
このような構成であると、揺動バランサ機構6の揺動部材61は、クランクシャフト55の回転に同期して、ピストン56の往復動の方向およびクランクシャフト55の軸線Oに略直角な方向(すなわち、側面視でピストン56の往復動の方向に直角な方向)に往復動する。このため、ピストン56の往復動の方向およびクランクシャフト55の軸線Oに直角な方向に関して、クランクシャフト55に設けられるカウンターウェイト552の回転方向に伴う慣性力が、揺動部材61の揺動による慣性力により相殺される。したがって、ピストン56の往復動およびクランクシャフト55の軸線Oに直角な方向の振動が低減される。
図9は、クランクシャフト軸中心における、燃焼室中心軸方向と燃焼室中心軸方向と直交する方向との2方向のエンジン加振力の変化を示すグラフである。このような揺動バランサ機構6を有するエンジンユニット5の振動は、図9に示されるように、燃焼室521の軸線Pに平行な方向(ピストン56の往復動の方向)に比較して、燃焼室521の軸線Pに直角な方向且つクランクシャフト55の軸線Oに直角な方向の方が大きい。一方、自動二輪車1の搭乗者は、自動二輪車1の前後方向の振動よりも上下方向の振動を不快に感じやすいことが明らかとなった。そこで、エンジンユニット5は、燃焼室521の軸線Pが上下方向に略平行となり、揺動部材61の揺動方向(燃焼室521の軸線Pの延伸方向およびクランクシャフト55の軸線Oに直角な方向)が略前後方向に略平行となる向きで、車体フレーム11aに懸架される。なお、エンジンユニット5は、燃焼室521の軸線Pが上下方向に平行となる向きで設けられる構成であることが好ましいが、このような構成に限定されない。燃焼室521の軸線Pは、上下方向に対して45°未満の範囲で傾斜していてもよい。このような構成によれば、自動二輪車1の前後方向の振動を上下方向の振動に比較して低減できるため、乗り心地の向上を図ることができる。
そして、揺動バランサ機構6の連結部材62が、クランクシャフト55の軸受部554の内側部分にて連結されることにより、揺動バランサ機構6及び揺動バランサ機構6を収容する収容部58がクランクケース51の中央部に位置する。このため、クランクケース側端部がコンパクトに保たれ、付近に位置するステップや乗員の脚部の周辺のスペースが確保し易くなり、乗員の操作性、乗り心地の向上を図ることができる。
特に連結部材62が対向する一対のクランクウェブ551の軸方向中間に位置し、コンロッド57と共にクランクピン553に連結される構造とすれば、クランクシャフト55側に連結部材62用の特別な連結構造を設けることなく、よりシンプル、コンパクトな構造となると共に、揺動バランサ機構6(連結部材62または揺動部材61)がクランクシャフト軸方向で一対のカウンターウェイト552の中央に近づく(望ましくは、シリンダ軸方向視にて、連結部材62の少なくとも一部が前記一対のカウンターウェイト552の軸方向の中央を通過する仮想線(図6における一点鎖線C)に対して重なる)ことになり、揺動バランサ機構6がクランクシャフト55に与えるモーメントの影響を抑えることができる。
さらに、詳しくは後述するが、エンジンユニット5の前側に車体フレーム11a(ダウンチューブ113a)が有る車両においては、クランクケース51の前方に位置する収容部58をエンジン懸架部として利用できる。特に、収容部58がクランクケース51中央部に位置する場合には、車体フレーム11aを側方に拡げることなく懸架可能であり、シンプル且つ剛性の高い懸架が可能になる。
また、クランクシャフト55の軸線Oの方向視において、揺動部材61の上端部を支持するピボットピン63がクランクシャフト55の軸線Oよりも上側に配置される構造である。すなわち、図2Bに示すように、揺動部材61の上端部を支持するピボットピン63は、クランクシャフト55の軸線Oを通過する水平線Hよりも上側に位置している。このような構成によれば、揺動バランサ機構6及び揺動バランサ機構6を収容する収容部58がクランクケース51の上部に位置するため、クランクケース51の下部がコンパクトに保たれ、付近に位置するステップや乗員の脚部の周辺のスペースが確保し易くなり、乗員の操作性、乗り心地の向上を図ることができる。
特に収容部58をエンジン懸架部として利用する場合には、クランクケース51の上部で車体フレーム11a(ダウンチューブ113a)に懸架できるため、クランクケース下部が一層コンパクトにできる。
(クランクケースの収容部と車体フレームとの関係)
次に、クランクケース51に設けられる収容部58と車体フレーム11aとの関係について、図4〜図6を参照して説明する。図4〜図6は、クランクケース51の収容部58と車体フレーム11aとの位置関係を示す図である。それぞれ、図4は右側面図、図5は前面図、図6は上下方向に直角な面で切断した断面図である。図6中の一点鎖線Cは、一対のカウンターウェイト552の軸方向の中央位置を示す線である。
図4〜図6に示すように、エンジンユニット5の前側には、ダウンチューブ113aの略上下方向に延伸する部分が設けられている。そして、エンジンユニット5のクランクケース51の前側には、ダウンチューブ113aのうちの略上下方向に延伸する左右一対の棒状の部分(左右方向に分岐している部分)が位置している。説明の便宜上、「ダウンチューブ113aのうちの略上下方向に延伸する左右一対の棒状の部分」を、「左右一対の縦棒状部114」と記す。そして、クランクケース51に設けられる収容部58は、これらの左右一対の縦棒状部114どうしの間に入り込んでいる。すなわち、図4に示すように、クランクケース51に設けられる収容部58の少なくとも一部と左右一対の縦棒状部114とは、側面視において重畳している。ただし、クランクケース51の本体部(クランクシャフト55が収容される部分)は、左右一対の縦棒状部114どうしの間に入り込んでおらず、左右一対の縦棒状部114の後側に位置している。同様に、クランクケース51の右側面に取り付けられているクラッチカバー513と、クランクケース51の左側面に取り付けられているマグネトカバー514も、左右一対の縦棒状部114どうしの間に入り込んでおらず、左右一対の縦棒状部114の後側に位置している。
なお、左右一対の縦棒状部114どうしの間隔は、クランクケース51に設けられる収容部58を入れ込むことができる間隔であればよい。前述のとおり、クランクケース51の収容部58よりも後側の部分は、左右一対の縦棒状部114よりも後側に配置される。このため、左右一対の縦棒状部114どうしの間隔は、クランクケース51の収容部58よりも後側の部分を入れ込むことができない間隔であってもよい。
そして、左右一対の縦棒状部114と、エンジンユニット5のクランクケース51に設けられる収容部58とは、所定の箇所において連結している。説明の便宜上、クランクケース51の収容部58のダウンチューブ113aに連結される部分を、「連結部581」と称する。例えば、図4に示すように、左右一対の縦棒状部114のそれぞれには、ネジを挿通可能なように左右方向に貫通する貫通孔を有する板状のブラケット115aが設けられる。また、収容部58の左右両側面の上縁部近傍には、ネジを締結可能なネジ孔が設けられる。このネジ孔が設けられる部分が、連結部581となる。収容部58の上縁部近傍が左右一対の縦棒状部114に設けられるブラケット115aどうしの間に入り込んでいる。そして、左右一対の縦棒状部114に設けられるブラケット115aと収容部58の左右両側面の上縁部近傍に設けられる連結部581とが、ネジによって連結されている。このように、収容部58は、連結部581において、左右一対の縦棒状部114と連結している。
なお、連結部581の具体的な構成は特に限定されない。例えば、連結部581は、収容部58の左右側面から左右方向外側に突出する筒状やブロック状の構成などが適用できる。また、ブラケット115aが嵌まり込むように窪んでいてもよい。このほか、このような構造物が設けられず、収容部58の側面に単にネジを締結可能なネジ孔が設けられる構成であってもよい。要は、連結部581は左右一対の縦棒状部114のそれぞれに連結できる構成であればよい。
また、左右一対の縦棒状部114にブラケット115aが設けられる構成でなくてもよい。例えば、左右一対の縦棒状部114のそれぞれに、ネジを挿通可能で左右方向に貫通する貫通孔が設けられる構成であってもよい。また、収容部58に連結部581が設けられる構成であればよく、具体的な位置は特に限定されない。例えば、連結部581が収容部58の高さ方向の中央部に位置する構成であってもよく、下縁部近傍に設けられる構成であってもよい。さらに、連結部581が左右側面のそれぞれに複数箇所設けられる構成であってもよい。
なお、クランクケース51は、収容部58に設けられる連結部581のほかにも、車体フレーム11aと連結されている箇所を有するが、ここでは説明を省略する。
このように、側面視において、収容部58の少なくとも一部が、左右一対の縦棒状部114に重畳しており、この重畳する部分に、収容部58を左右一対の棒状部114に連結するための連結部581が設けられる。そして、収容部58に連結部581を設けることによって、車体フレーム11aとエンジンユニット5との結合剛性の向上を図ることができる。このため、例えば高速走行時や高負荷運転時におけるドライバビリティの向上を図ることができる。さらに、車体フレーム11aの耐久性の向上を図ることができる。
また、ダウンチューブ113aのうちの左右一対の縦棒状部114どうしの間にクランクケース51に設けられる収容部58を配置することにより、スペースの有効利用を図り、自動二輪車1の大型化を抑制できる。特に、このような構成とすることにより、自動二輪車1の前後方向の寸法の大型化を抑制することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について、図7と図8を参照して説明する。なお、第1の実施形態と共通の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
図7は、第2の実施形態に係る自動二輪車1のエンジンユニット5およびその近傍の車体フレーム11bの構成例を模式的に示す右側面図である。図8は、車体フレーム11bとエンジンユニット5との連結構造を模式的に示す前面図である。第2の実施形態では、車体フレーム11bは、エンジンユニット5のクランクケース51の前側に設けられ、略上下方向に延伸し、下端部がエンジンユニット5の前側に位置する棒状の部分を有する。このような部分を有する車体フレーム11bとして、いわゆるダイヤモンドフレームを例に示す。
車体フレーム11bは、「エンジンユニット5のクランクケース51の前側に設けられ、略上下方向に延伸し、下端部がエンジンユニット5の前側に位置する棒状の部分」として、棒状のダウンチューブ113bを有する。ダウンチューブ113bは、ステアリングヘッドパイプ111から略下方に向かって延伸する1本の棒状の構成を有する。ダウンチューブ113bの上端部はステアリングヘッドパイプ111に結合しており、下端部はエンジンユニット5の前側に位置している。このように、第2の実施形態では、ダウンチューブ113bは、略水平に前後方向に延伸している部分を有さない。なお、エンジンユニット5の構成は、第1の実施形態と共通の構成が適用できる。ただし、ダウンチューブ113bに連結される連結部581の位置や構成(例えば、ネジ孔が設けられる位置やネジ孔の構成)は、第1の実施形態と異なっていてもよい。
図7と図8に示すように、ダウンチューブ113bの下端部には、左右方向に所定の距離をおいて離れた位置に左右一対のブラケット115bが設けられる。例えば、左右一対のブラケット115bは、それぞれ、ダウンチューブ113bの下端部から下側に向かって延伸する板状の構成を有している。そして、左右一対のブラケット115bにそれぞれには、ネジを挿通可能で左右方向に貫通する貫通孔が設けられている。
クランクケース51に設けられる収容部58の左右側面の上縁部近傍には、連結部581が収容部58の他の部分と一体に設けられ、この連結部581にはネジを締結可能なネジ孔が設けられる。収容部58の上縁部近傍に設けられる連結部581は、左右一対のブラケット115bどうしの間に入り込んでいる。そして、連結部581は、左右一対のブラケット115bのそれぞれに設けられる貫通孔を挿通し、連結部581に設けられるネジ孔に締結されたネジによって、左右一対のブラケット115bと連結部581(すなわち、収容部58の上縁部近傍)とが連結される。このように、収容部58の上縁部近傍に、車体フレーム11bと連結する連結部581が設けられる。
なお、収容部58の上縁部近傍に設けられる連結部581は、左右の側面のそれぞれにネジ孔が設けられる構成であってもよく、左右方向に貫通する貫通孔(この貫通孔はネジ孔でなくてもよい)が設けられる構成であってもよい。連結部581の左右の側面のそれぞれにネジ孔が設けられる構成であれば、左右一対のブラケット115bのそれぞれと連結部581の左右の側面のそれぞれとが、別々のネジによって連結される。左右方向に貫通する貫通孔が設けられる構成であれば、左右一対のブラケット115bと連結部581の貫通孔とをまとめて貫通するようにボルトが挿通され、このボルトにナットが締結される構成であってもよい。このような構成であっても、連結部581(すなわち、収容部58の上縁部近傍)と左右一対のブラケット115bとが連結される。このような構成においては、収容部58に収容されるピボットピン63に、軸線方向に貫通する貫通孔が設けられる中空軸状の部材が適用され、この貫通孔にボルトが挿通される構成であってもよい。
このように、第2の実施形態においても、収容部58に連結部581が設けられる。このような構成によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明したが、前記各実施形態は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前記各実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、鞍乗型車両として自動二輪車を示したが、本発明が適用できる鞍乗型車両は自動二輪車に限定されない。本発明は、三輪車や四輪の不整地走行車など、エンジン(エンジンユニット)を有する各種の鞍乗型車両に適用できる。
本発明は、エンジンを有する鞍乗型車両に好適な技術である。そして、本発明によれば、乗り心地の向上を図ることができる。
1:自動二輪車、11a,11b車体フレーム、113a,113b:ダウンチューブ、114:左右一対の縦棒状部、5:エンジンユニット、51:クランクケース、513:クラッチカバー、514:マグネトカバー、52:シリンダブロック、521:燃焼室、53:シリンダヘッド、55:クランクシャフト、551:クランクウェブ、552:カウンターウェイト、553:クランクピン、554:軸受部、56:ピストン、57:コンロッド、58:収容部、581:連結部、6:揺動バランサ機構、61:揺動部材、62:連結部材、63:ピボットピン、64:揺動ピン、C:一対のカウンターウェイトの中央位置を示す線、O:クランクシャフトの軸線、P:燃焼室の軸線、H:水平方向を示す線

Claims (7)

  1. エンジンを有する鞍乗型車両であって、
    前記エンジンは、
    回転中心線が車幅方向に平行となる向きでクランクケースに収容されるクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトの上側に設けられ、燃焼室が設けられるシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの内側を略上下方向に往復動するピストンと、
    前記クランクシャフトおよび前記ピストンの前側に設けられ、一端部が連結部材によって前記クランクシャフトに連結されており、他端部が前記クランクケースに支持され、前記クランクシャフトの回転に同期して略前後方向に揺動する揺動部材と、
    を有し、
    前記連結部材は、前記クランクシャフトの両端部に位置する軸受部の中間部分に位置し、
    前記揺動部材は、前記クランクシャフトの軸線方向視にて、前記他端部が前記クランクシャフトの回転中心線を通過する水平線Hに対して前記シリンダブロックと同じ側に位置し、
    さらに前記他端部が、前記シリンダブロックの下端よりも上方であって、かつ前記シリンダブロックの上端よりも下方に位置することを特徴とする鞍乗型車両。
  2. 前記連結部材は、前記クランクシャフトのクランクピンに連結されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両。
  3. 前記クランクケースは、前記揺動部材が収容される収容部を有し、
    前記収容部は、前側に向かって突出しているとともに、
    前記収容部には、前記鞍乗型車両の車体フレームに連結される連結部が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗型車両。
  4. 前記車体フレームは、ステアリングヘッドパイプから下側に向かって延伸するダウンチューブを有し、
    前記収容部は、側面視において、前記ダウンチューブと重畳する部分を有することを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両。
  5. 前記車体フレームは、車幅方向に所定の距離をおいて離れて設けられる一対のダウンチューブを有し、
    前記収容部の少なくとも一部は、前記一対のダウンチューブの間に設けられることを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両。
  6. 前記車体フレームは、ステアリングヘッドパイプから下側に向かって延伸するダウンチューブを有し、
    前記ダウンチューブの下端部は、前記収容部に連結されていることを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両。
  7. 前記揺動部材は棒状の部材であり、
    前記揺動部材の上端部は前記収容部に回転可能に支持されており、
    前記揺動部材の下端部は前記連結部材に回転可能に連結されており、
    前記揺動部材は、前記上端部を中心として略前後方向に揺動することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の鞍乗型車両。
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