JP6787017B2 - トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション - Google Patents

トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション Download PDF

Info

Publication number
JP6787017B2
JP6787017B2 JP2016198193A JP2016198193A JP6787017B2 JP 6787017 B2 JP6787017 B2 JP 6787017B2 JP 2016198193 A JP2016198193 A JP 2016198193A JP 2016198193 A JP2016198193 A JP 2016198193A JP 6787017 B2 JP6787017 B2 JP 6787017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
torsion beam
arm
torsion
type suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016198193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018058513A (ja
Inventor
真司 武田
真司 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP2016198193A priority Critical patent/JP6787017B2/ja
Publication of JP2018058513A publication Critical patent/JP2018058513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6787017B2 publication Critical patent/JP6787017B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

本発明は、車両幅方向に沿って配置されるトーションビームの構造、及び該トーションビームを備えたトーションビーム式サスペンションに関する。
従来の車両の中には、車両の軽量化、省スペース化及び低コスト化を達成するため、車両幅方向に沿って配置されるトーションビームの左右端部に左右一対のトレリングアームが接合されたトーションビーム式サスペンションを採用しているものがある。
このようなトーションビーム式サスペンションのトーションビームに対しては、旋回時のロール荷重や路面の凹凸などに起因して左右の車輪相互間に生じる車両上下方向の相対変位を捩じれによって吸収し、捩じれ反力によって規制する必要があるため、トーションビームには適度な捩じり剛性が要求されている。
従来のトーションビームは、車両下側が開口した略U字型の断面形状を有しており、車両上下方向に延びる縦壁部は、車両前後の位置で対向して設けられている。これら縦壁部のうち、一方の縦壁部の板厚を他方の縦壁部よりも全体的に厚く形成して他方の縦壁部の剛性よりも高くなるように構成されている。これにより、少なくとも車両幅方向の中間部付近のトーションビームは、剛性の高い一方の縦壁部を突出させるように湾曲状に形成された湾曲部を有している(例えば、特許文献1参照)。
特許第5465776号公報
しかしながら、上述した従来のトーションビームにおいては、剛性の高い縦壁部と剛性の低い縦壁部との境目が板厚の差により段差となるため、その段差部分に応力が集中する懸念があった。一方、このような懸念を取り除くために、トーションビームの縦壁部全体の剛性を上げてしまうと、トーションビームの重量が増大するという問題があった。
また、剛性の高い縦壁部の板厚は一定に形成されているため、適度な値が要求される捩じり剛性の調整が困難であった。したがって、鋼板よりも強度の低いアルミニウム部材などを用いて、捩じり剛性の要求性能が低い軽自動車や小型車両のトーションビームに適用する場合に、鋼板と同等の強度を確保するため板厚を厚くしてしまうと、捩じり剛性が高くなり過ぎる可能性があった。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、トーションビームの重量を大幅に増大させることなく、耐久強度、静強度、及び剛性性能を効率的に向上させ、軽量化を実現することが可能なトーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンションを提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、車両幅方向に沿って配置され、車両下側が開口した断面略U字形状を有するトーションビームと、車両幅方向の左右両側部に配置されるトレリングアームとが接合されるトーションビーム式サスペンションにおいて、前記トーションビームの開口側の下端部は、車両前後方向で車両外側へ向けて折り曲げられ、前記トーションビームのうちで、車両後方側に位置する前記下端部が最も高い剛性を有し、前記トーションビーム及び前記トレリングアームには、前記トーションビーム及び前記トレリングアームの一部が接合される接合部を有し、前記トレリングアームの車両前方側に位置する前記接合部は、車両後方側に位置する前記接合部よりも高い剛性を有している。
上述の如く、本発明に係るトーションビーム式サスペンションは、車両幅方向に沿って配置され、車両下側が開口した断面略U字形状を有するトーションビームと、車両幅方向の左右両側部に配置されるトレリングアームとが接合されるものであって、前記トーションビームの開口側の下端部は、車両前後方向で車両外側へ向けて折り曲げられ、前記トーションビームのうちで、車両後方側に位置する前記下端部が最も高い剛性を有し、前記トーションビーム及び前記トレリングアームには、前記トーションビーム及び前記トレリングアームの一部が接合される接合部を有し、前記トレリングアームの車両前方側に位置する前記接合部は、車両後方側に位置する前記接合部よりも高い剛性を有している。そのため、本発明のトーションビーム式サスペンションでは、トーションビームとトレリングアームとの接合部において、車両前方側の剛性を上げつつ、車両前方側及び車両後方側の剛性差を小さくすることができる。したがって、本発明のトーションビーム式サスペンションによれば、サスペンションが車両上下方向に曲げられた際に、当該接合部付近において車両前方側の壁部が外側へ膨らんで開くように変形するのを抑え、高い応力の発生を抑制することができる。
このような構成にした理由として、トーションビーム式サスペンションにおいて、トーションビームよりも車両後方側のトレリングアームの箇所には、スプリング取付部及びアブソーバ取付部が設けられているので、車両後方側の剛性は車両前方側の剛性よりも高い。また、本発明のトーションビームは、車両後方側の下端部が最も高い剛性を有しているので、車両後方側の剛性が高い。そのため、トーションビーム式サスペンションが車両上下方向に曲げられた場合、当該接合部付近においては、剛性の低い車両前方側の壁部が外側へ膨らんで開くように変形し、高い応力が発生することになるので、このような応力の発生を抑える必要性を有するからである。
本発明の実施形態に係るトーションビーム式サスペンションを示す分解斜視図である。 図1におけるZ部の拡大図であって、トーションビームへの入力荷重を説明するための斜視図である。 本発明の実施形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビーム及びトレリングアームを接合する前の状態で上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビーム及びトレリングアームを接合した状態で上方から見た斜視図である。 図4におけるA−A線断面図である。 図4におけるB−B線断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の実施形態に係るトーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンションを示すものである。なお、図において、矢印Frは車両前方、矢印Oは車両外側方向、矢印Uは車両上方をそれぞれ示している。また、図2において、矢印F1はタイヤ接地点Gの上下力(上下荷重)、矢印F2はタイヤ接地点Gの前後力(前後荷重)、矢印F3はタイヤ接地点Gの横力(横荷重)の方向をそれぞれ示している。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係るトーションビーム式サスペンション1は、リヤサスペンションとして4輪タイプの自動車などに搭載されており、左右の車輪2は、トーションビーム式サスペンション1を介して車体(図示せず)にそれぞれ懸架されるようになっている。このようなトーションビーム式サスペンション1は、車両幅方向に沿って配置される長尺のトーションビーム3と、車両幅方向の左右両側部に配置され、トーションビーム3の左右両端部にそれぞれ連結される左右一対のトレリングアーム4を備えている。トレリングアーム4には、スプリング5及びショックアブソーバ6が取付けられ、車体に懸架されている。
本実施形態のトレリングアーム4は、図1〜図4に示すように、軽金属合金など非鉄合金を用いたアルミダイカスト製のものであり、開断面構造に形成されている。このトレリングアーム4の車両前後方向の車両内側中間部には、車両幅方向へ延びるビーム接合部4aが設けられており、該ビーム接合部4aの反対側には車両前後方向へ延びる前側アーム部4bと後側アーム部4cが設けられている。なお、トレリングアーム4は、ダイカスト製に限らず、鋳造製でも良い。また、アルミニウム板をプレス成形したもの、アルミニウム押出し材、アルミ鍛造製でもよく、これら製造方法のうちの2種類以上を用いて接合したものでも良い。トレリングアーム4の材質は、アルミニウムの限られず、マグネシウムなどの軽金属材料、樹脂材料でも良い。
トレリングアーム4のビーム接合部4aは、突き合わせられるトーションビーム3との接合部分であって、トーションビーム3の板厚に相当する厚さ分の段差が設けられている。そして、ビーム接合部4aの断面外周形状は、図6に示すように、トーションビーム3の断面内周形状とほぼ同一であり、車両側方視で車両下側が開口した垂直断面略U字形状に形成されている。すなわち、トレリングアーム4のビーム接合部4aは、車両前側の壁部41、車両後側の壁部42及び車両上部43を有している。しかも、ビーム接合部4aの車両内側に位置する先端部側は、トーションビーム3の左右両端部3aが車両上方から重ねられるようになっている。ビーム接合部4aの断面積は、車両中央側へ向かうに従って小さくなっている。このため、トーションビーム3の端部3aとトレリングアーム4のビーム接合部4aとを重ね合わせた状態では、トーションビーム3の外周部とトレリングアーム4の外周部とが略平坦(面一)になるように構成されている。
また、トレリングアーム4の前側アーム部4bには、図1及び図2に示すように、弾性部材である円筒状ブッシュ44が圧入され、このブッシュ44を介してトレリングアーム4と車体フレーム(図示せず)とをボルトにて締結し、該ボルトを中心軸として揺動運動するように構成されている。さらに、トレリングアーム4の後側アーム部4cには、ハブ取付部45、スプリング取付部46及びアブソーバ取付部47が設けられている。ハブ取付部45には、ハブ7及びブレーキドラム8が取付けられ、車輪2を回転可能に支持している。また、スプリング取付部46は、上端が車体フレーム(図示せず)に取付けられたスプリング5の下端を支持するものであり、トレリングアーム4の車両幅方向の内側に配置されている。そして、アブソーバ取付部47は、スプリング取付部46の車両後方に位置し、ショックアブソーバ6をボルトにて締結することにより、該ボルトを中心軸として揺動運動するように構成されている。ショックアブソーバ6の上端は、車体フレーム(図示せず)に支持されている。
本実施形態のトーションビーム式サスペンション1において、トーションビーム3に入力される荷重は、タイヤ接地点Gに対して、図2の矢印F1、F2及びF3で示す上下力、前後力、横力に加え、左右の車輪2へ車両上下方向で逆位相の変位を与えるロール荷重がある。また、トーションビーム式サスペンション1の車体に対する上下位置は、トーションビーム3の車両前方側に配置されたブッシュ44によって回転自由で拘束され、スプリング5及びショックアブソーバ6によって決められている。
トーションビーム3は、トレリングアーム4に入力される横力、前後力、上下力に対して高い剛性を有しているが、ロール荷重(左右の車輪2が上下逆位相でストロークした場合)の時は、トーションビーム3を捩じりながらストロークするため、適度な剛性が要求されている。主に、横力、前後力、上下力に対する剛性はトレリングアーム4部の剛性が支配し、ロール荷重に対する剛性はトーションビーム3部の剛性が支配している。それに加えて、トーションビーム3には、繰り返し荷重に対する耐久強度と大荷重に対する静強度も要求されている。
本実施形態のトーションビーム3は、図3〜図6に示すように、所定の板厚tの板状部材を湾曲して折り曲げることにより、車両側方視で車両下側が開口した垂直断面略U字形状を有する長尺の成形品である。トーションビーム3は、トレリングアーム4の板厚よりも薄い板厚を有しており、車両幅方向の左右両端部は、突き合わせられるトレリングアーム4との接合部分であるアーム接合部3aとしてそれぞれ形成されている。そして、アーム接合部3aを有するトーションビーム3は、トレリングアーム4のビーム接合部4aと対応する垂直断面略U字形状に形成されている。すなわち、トーションビーム3は、車両前側の壁部31、車両後側の壁部32及び車両上部33を有している。
このようなトーションビーム3は、アルミニウム押出し材に限られず、ダイカスト製、鋳造製でも良い。しかも、トーションビーム3の材質は、トレリングアーム4と同様、アルミニウムに限られず、マグネシウムなどの軽金属材料、樹脂材料でも良い。
なお、本発明における「折り曲げ」とは、外側に向かって折り曲げられているような状態の形状のことを指すのであって、必ずしも折り曲げる工程は必要無いものと理解されたい。すなわち、プレス等の加工によって折り曲げられた後の部材の形状を指しても良いし、押出し成形、ダイカスト、鋳造により当初より折り曲げられている部材の形状を指しても良い。
また、本実施形態のトーションビーム3においては、図5及び図6に示すように、開口側の前後両側に位置する壁部31,32の下端部31a,32aが車両前後方向で車両外側へ向けて折り曲げられてフランジ状に形成されている。しかも、車両後方側に位置する壁部32の下端部32aは、トーションビーム3のうちで、最も高い剛性を有している。
そのため、車両後方側に位置する壁部32の下端部32aには、厚肉部32Aが設けられており、該厚肉部32Aは、トーションビーム3のうちで、板厚tが最も厚く形成され、板厚tを有している。しかも、トーションビーム3のうちで、車両上部33の板厚tが最も薄く形成されている。そして、トーションビーム3の板厚tは、図5の矢印で示すように、最も薄い板厚tの車両上部33から車両前方側及び車両後方側に位置する壁部31,32の下端部31a,32aに向かって徐々に増加するように形成されている。
一方、本実施形態のトーションビーム式サスペンション1において、トレリングアーム4のビーム接合部4aのうちで、トレリングアーム4の車両前方側に位置する壁部41のビーム接合部4a1は、トレリングアーム4の車両後方側に位置する壁部42のビーム接合部4a2よりも高い剛性を有している。そのため、トレリングアーム4のビーム接合部4aにおいて、車両上部43から壁部41,42の下端部41a,42aまでの車両上下方向の長さは、図6に示すように、車両前方側と車両後方側とで異なる寸法を有しており、車両前方側に位置する壁部41のビーム接合部4a1の車両上下方向の長さL1は、車両後方側に位置する壁部42のビーム接合部4a2の車両上下方向の長さL2よりも大きく形成され、車両上下方向の寸法が長くなるように設定されている(L1>L2)。
また、トーションビーム3の車両前方側に位置する壁部31の下端部31a及びトレリングアーム4の車両前方側に位置する壁部41の下端部41aは、車両上下方向の高さが略同一に位置している。
このように構成された本発明の実施形態に係るトーションビーム3の構造、及び該トーションビーム3を備えたトーションビーム式サスペンション1の作用及び効果について説明する。
本実施形態のトーションビーム3の構造は、車両幅方向に沿って配置され、車両下側が開口した断面略U字形状を有しており、トーションビーム3の開口側の壁部31,32の下端部31a,32aが、車両前後方向で車両外側へ向けてそれぞれ折り曲げられ、トーションビーム3のうちで、車両後方側に位置する壁部32の下端部32aが最も高い剛性を有している。具体的には、トーションビーム3の車両後方側に位置する壁部32の下端部32aには厚肉部32Aが設けられており、この厚肉部32Aの板厚tは、トーションビーム3の板厚tのうちで、最も厚く形成されている。
したがって、本実施形態のトーションビーム3の構造によれば、タイヤ2から大きな力がトーションビーム3に加わった際に、最初に塑性変形する車両後方側の壁部32の静強度を効率良く向上させることができる。その理由として、トーションビーム3を備えたトーションビーム式サスペンション1においては、トーションビーム3よりも車両前方側に車体締結部が設けられ、トーションビーム3よりも車両後方側にタイヤ締結部が設けられているので、タイヤ2からの入力により、トーションビーム3が車両上下方向及び車両前後方向へ曲げ変形しようとする。しかし、トーションビーム3の車両後方側に位置する壁部32の下端部32aに設けられた厚肉部32Aが、車両上下方向及び車両前後方向に対するトーションビーム3の曲げ変形を抑えるため、トーションビーム3の静強度を高めることができるからである。
しかも、トーションビーム3の前後両側の壁部31,32には、板厚tの差による段差が存在していないので、トーションビーム3の板厚tの差による応力集中を無くすことができ、さらに板厚tの変化による捩じり剛性を容易に調整することができる。
また、本実施形態の構造を有するトーションビーム3は、開口側の前後両側に位置する壁部31,32の下端部31a,32aが車両前後方向で車両外側へ向けて折り曲げられてフランジ状に形成されているので、断面二次モーメントが大きく、高い剛性を有することになり、曲げ変形をより一層抑制することができる。それに加えて、トーションビーム3とトレリングアーム4とを接合する際には、トーションビーム3のアーム接合部3aにトレリングアーム4のビーム接合部4aを挿入する必要があるが、厚肉部32Aは、車両後方側に位置する壁部32の下端部32aの車両外側に設けられ、厚肉部32Aが邪魔になることは無くなるため、接合作業を容易に行うことができ、トーションビーム式サスペンション1の生産性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のトーションビーム3の構造においては、トーションビーム3の板厚tのうちで、車両上部33の板厚tが最も薄く形成されているので、トーションビーム3の軽量化を実現することができる。なお、トーションビーム3の車両上部33は、静強度及びロール剛性への寄与度が小さい部分であることから、薄く形成しても問題とならない。
また、車両後方からの衝突の場合、トーションビーム3が車両上部33で潰れる変形を生じやすくなるため、強度的に弱い接合部が車両前後方向に折れるように破損するのを防ぎ、さらに破損部の破面が車両前方に位置する燃料タンクに接触するのを防ぐことができる。しかも、トーションビーム3とトレリングアーム4とを溶接で接合する際に溶接の開始点が車両上部33である場合、作業性の観点から車両上側から車両前側及び車両後側に2パスで溶接を行うことになる。その際、トーションビーム3の車両上部33の板厚tを最も薄くすることで、トーションビーム3とトレリングアーム4との間の隙間を車両上部33以外の部分よりも大きくすることが可能になるため、溶接時に発生するガスを逃がしやすくすることができる。
また、トーションビーム3の板厚tは、最も薄い板厚tの車両上部33から車両前側の壁部31及び車両後側の壁部32の下端部31a,32aに向かって徐々に増加するように形成されているので、トーションビーム3の板厚tの差による応力集中を確実に無くすことができる。それに加えて、トーションビーム3の板厚tを自由に変えられるため、ロール剛性(捩じり剛性)の調整を容易に行うことができる。
一方、本実施形態のトーションビーム式サスペンション1は、車両幅方向に沿って配置され、車両下側が開口した断面略U字形状を有するトーションビーム3と、車両幅方向の左右両側部に配置されるトレリングアーム4とが接合されるものであり、トーションビーム3の開口側に位置する壁部31,32の下端部31a,32aが、車両前後方向で車両外側へ向けて折り曲げられ、トーションビーム3のうちで、車両後方側に位置する壁部32の下端部32aが最も高い剛性を有している。また、トーションビーム3及びトレリングアーム4には、互いに接合されるアーム接合部3a及びビーム接合部4aを有し、トレリングアーム4の車両前方側に位置する壁部41のビーム接合部4a1は、車両後方側に位置する壁部42のビーム接合部4a2よりも高い剛性を有している。具体的には、トレリングアーム4のビーム接合部4aにおいて、車両前方側に位置する壁部41のビーム接合部4a1の車両上下方向の長さL1が、車両後方側に位置する壁部42のビーム接合部4a2の車両上下方向の長さL2よりも大きく形成されている。
これにより、本実施形態のトーションビーム式サスペンション1では、トーションビーム3とトレリングアーム4との接合部であるアーム接合部3a及びビーム接合部4aにおいて、車両前方側の剛性を上げつつ、車両前方側及び車両後方側の剛性差を小さくすることができる。その結果、本実施形態のトーションビーム式サスペンション1によれば、サスペンションが車両上下方向に曲げられた際に、当該接合部3a,4aの付近において車両前方側の壁部31,41が外側へ膨らんで開くような変形を抑え、高い応力の発生を抑制することができる。
また、本実施形態のトーションビーム式サスペンション1において、トーションビーム3及びトレリングアーム4の車両前方側の壁部31,41の下端部31a,41aは、車両上下方向の高さが略同一に位置しているので、高さが同一でない場合と比べて応力の発生を抑制できる。
さらに、車両前方側の壁部31,41の下端部31a,41aの高さが同一であると、高さが同一でない場合と比べ、ロール剛性をより適切にでき、車両走行中の空気抵抗を減らし、騒音を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態では、トーションビーム式サスペンション1にスタビライザが取付けられていない構造となっているが、スタビライザが取付られている構造に適用しても良い。
1 トーションビーム式サスペンション
2 車輪
3 トーションビーム
3a アーム接合部
4 トレリングアーム
4a ビーム接合部
31 車両前側の壁部
31a 下端部
32 車両後側の壁部
32a 下端部
32A 厚肉部
33 車両上部
41 車両前側の壁部
41a 下端部
42 車両後側の壁部
42a 下端部
43 車両上部
厚肉部の板厚
車両上部の板厚

Claims (7)

  1. 車両幅方向に沿って配置され、車両下側が開口した断面略U字形状を有するトーションビームと、車両幅方向の左右両側部に配置されるトレリングアームとが接合されるトーションビーム式サスペンションにおいて、
    前記トーションビームの開口側の下端部は、車両前後方向で車両外側へ向けて折り曲げられ、前記トーションビームのうちで、車両後方側に位置する前記下端部が最も高い剛性を有し
    前記トーションビーム及び前記トレリングアームには、前記トーションビーム及び前記トレリングアームの一部が接合される接合部を有し、
    前記トレリングアームの車両前方側に位置する前記接合部は、車両後方側に位置する前記接合部よりも高い剛性を有していることを特徴とする、トーションビーム式サスペンション
  2. 前記トレリングアームの車両前方側に位置する前記接合部の車両上下方向の長さは、車両後方側に位置する前記接合部の車両上下方向の長さよりも大きく形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のトーションビーム式サスペンション
  3. 前記トーションビーム及び前記トレリングアームの車両前方側の下端部は、車両上下方向の高さが略同一に位置していることを特徴とする、請求項1または2に記載のトーションビーム式サスペンション
  4. 前記トーションビームの車両後方側に位置する下端部には厚肉部が設けられ、該厚肉部は、前記トーションビームのうちで、板厚が最も厚く形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション
  5. 前記トーションビームのうちで、車両上部の板厚が最も薄く形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション
  6. 前記トーションビームの板厚は、前記車両上部から車両前方側及び車両後方側の前記下端部に向かって徐々に増加するように形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
  7. 前記トーションビームは、軽合金製又は樹脂製のトーションビームであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
JP2016198193A 2016-10-06 2016-10-06 トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション Active JP6787017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016198193A JP6787017B2 (ja) 2016-10-06 2016-10-06 トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016198193A JP6787017B2 (ja) 2016-10-06 2016-10-06 トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018058513A JP2018058513A (ja) 2018-04-12
JP6787017B2 true JP6787017B2 (ja) 2020-11-18

Family

ID=61909502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016198193A Active JP6787017B2 (ja) 2016-10-06 2016-10-06 トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6787017B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029155A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Benteler Automobiltechnik Gmbh トーションビーム式アクスルのための、鋼から成るクロスストラット
WO2011111543A1 (ja) * 2010-03-12 2011-09-15 本田技研工業株式会社 トーションビーム式サスペンション
JP2013256142A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Suzuki Motor Corp トーションビーム式サスペンションのトーションビーム接合構造
JP6350914B2 (ja) * 2014-09-02 2018-07-04 スズキ株式会社 トーションビーム式サスペンション
JP2016112966A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 スズキ株式会社 トーションビーム式サスペンション

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018058513A (ja) 2018-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4431079B2 (ja) 自動車の車体構造
JP2020044976A (ja) 車両の前部車体構造
JP4418280B2 (ja) 車両用サブフレーム
CN110475681B (zh) 汽车后悬架构造
JP2013018317A (ja) 車両用部品の構造
JP6464825B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
JP4722326B2 (ja) サブフレーム支持構造
JP5419264B2 (ja) 車両の前下部構造
JP4548175B2 (ja) サスペンションロッド構造
JP2010069963A (ja) トレーリング部材およびトーションビーム式サスペンション
JP6787017B2 (ja) トーションビームの構造及びトーションビーム式サスペンション
JP2020044977A (ja) 車両の前部車体構造
JP2014117986A (ja) 自動車のサスペンションメンバ補強構造
JP3189709B2 (ja) ナックルの構造
JP2014000850A (ja) 車両用サブフレーム
JP2001191775A (ja) トレーリングアーム構造
JP2001294172A (ja) サスペンションフレーム構造
JP6875679B2 (ja) 自動車の後部サスペンション構造
JP6603578B2 (ja) サスペンションメンバの補強構造
JP6204159B2 (ja) 車体後部構造
JP6928892B2 (ja) トレリングアーム
JP7129749B2 (ja) 車両構造
JP4405376B2 (ja) 自動車のサスペンションアーム
JP5621208B2 (ja) サスペンションアーム
JP6937083B2 (ja) 車両構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201012

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6787017

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151