JP6786928B2 - 作業車両の負荷演算システム - Google Patents

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Description

本発明は、作業車両の負荷演算システムに関するものである。
従来から、1回転当りの容量の大小を切換えることで、供給油量に対する回転数を低速モード又は高速モードに切換えることのできる可変容量型ウインチモータを用いたウインチの制御装置が知られている。
例えば、特許文献1のウインチの制御装置は、ブーム長さ、ブーム角度、モーメント等に基づいて演算した吊荷の荷重とスプール開度とに応じて高低速切換を行っている。このウインチの制御装置では、高低速切換の判定に高価な過負荷防止装置が必要であるうえ、荷重計で荷重を計測する必要もあった(図4及び図5参照)。
特開2012−62175号公報
ところで、近年、住宅地での積み下ろし作業における騒音を抑制することなどを目的として、油圧ポンプの駆動源に従来型のエンジン(PTO方式)ではなく電動モータを用いる電動駆動が注目されてきている。電動駆動の油圧ポンプを備える作業車においても、高低速切換や荷振制御のために荷重を推定することが必要である。
そこで、本発明は、簡易な構成によって荷重を推定することができる、作業車両の負荷演算システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の作業車両の負荷演算システムは、作業車両の負荷演算システムであって、複数のアクチュエータと、複数の前記アクチュエータへ動力を分配する動力分配装置と、前記動力分配装置を介して複数の前記アクチュエータの動力源となる電動モータと、前記電動モータの電流値を検出する電流検出器と、検出された電流値に基づいて前記アクチュエータの負荷を判定する判定部と、を備え、ある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値を記憶する記憶部と、複数の前記アクチュエータを制御する制御部と、をさらに備え、前記制御部は、ある1つの前記アクチュエータの操作中の前記電動モータの電流値と、記憶されたある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値と、の差異に基づいて、ある1つの前記アクチュエータの負荷を計算するようになっている
また、本発明の他の作業車両の負荷演算システムは、作業車両の負荷演算システムであって、油圧で駆動される複数のアクチュエータと、複数の前記アクチュエータへ圧油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動する電動モータと、前記電動モータの電流値を検出する電流検出器と、検出された電流値に基づいて前記アクチュエータの負荷を判定する判定部と、を備え、ある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値を記憶する記憶部と、複数の前記アクチュエータを制御する制御部と、をさらに備え、前記制御部は、ある1つの前記アクチュエータの操作中の前記電動モータの電流値と、記憶されたある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値と、の差異に基づいて、ある1つの前記アクチュエータの負荷を計算するようになっている
このように、本発明の作業車両の負荷演算システムは、複数のアクチュエータと、複数の動力分配装置と、電動モータと、電動モータの電流値を検出する電流検出器と、検出された電流値に基づいてアクチュエータの負荷を判定する判定部と、を備え、ある1つのアクチュエータの操作前の電動モータの電流値を記憶する記憶部と、複数のアクチュエータを制御する制御部と、をさらに備え、制御部は、ある1つのアクチュエータの操作中の電動モータの電流値と、記憶されたある1つのアクチュエータの操作前の電動モータの電流値と、の差異に基づいて、ある1つのアクチュエータの負荷を計算するようになっている。このため、複数のアクチュエータが同時に操作された場合であっても、他のアクチュエータの負荷の影響を取り除いて、ある1つのアクチュエータに作用する負荷を演算できるようになる。
また、本発明の他の作業車両の負荷演算システムは、油圧で駆動される複数のアクチュエータと、複数の油圧ポンプと、油圧ポンプを駆動する電動モータと、電動モータの電流値を検出する電流検出器と、検出された電流値に基づいてアクチュエータの負荷を判定する判定部と、を備え、ある1つのアクチュエータの操作前の電動モータの電流値を記憶する記憶部と、複数のアクチュエータを制御する制御部と、をさらに備え、制御部は、ある1つのアクチュエータの操作中の電動モータの電流値と、記憶されたある1つのアクチュエータの操作前の電動モータの電流値と、の差異に基づいて、ある1つのアクチュエータの負荷を計算するようになっている。このため、複数のアクチュエータが同時に操作された場合であっても、他のアクチュエータの負荷の影響を取り除いて、ある1つのアクチュエータに作用する負荷を演算できるようになる。
積載型トラッククレーンの全体の構成を説明する側面図である。 実施例1の油圧系の構成の説明図である。 実施例1の制御系の構成のブロック図である。 従来例の油圧系の構成の説明図である。 従来例の制御系の構成のブロック図である。 実施例2の負荷演算システムの構成の説明図である。 実施例3の負荷演算システムの構成の説明図である。 実施例3の負荷演算システムの操作量と最高速度との関係を示すグラフである。(a)は階段状に変化する場合であり、(b)は逆比例状に変化する場合である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(機械系の構成)
まず、本実施例の作業車両の負荷演算システム2(図2参照)を備える移動式クレーンとしての積載型トラッククレーン1の機械系の全体構成について、図1を用いて説明する。ただし、本発明は、積載型トラッククレーン1だけではなく、電動油圧ポンプを動力源とする作業機械に広く適用することができる。
本実施例の積載型トラッククレーン1は、走行機能を有する車体10と、車体10の転倒を防止するアウトリガ11と、車体10に旋回自在に立設されたポスト12と、ポスト12に起伏自在に支持されたブーム13と、ブーム13を起伏させるアクチュエータとして起伏シリンダ71と、ワイヤ15を介してブーム13先端から吊り下げられるフック16と、荷物を積載する荷台17と、運転用のキャビン18と、を備えている。この他に、積載型トラッククレーン1は、図2に示すように、油圧で駆動される複数のアクチュエータとして、ブーム13の内部に配置されてブーム13を伸縮させる伸縮シリンダ72と、ブーム13及びポスト12を一体に旋回させる旋回モータ73と、を備えている。
さらに、図2に示すように、ポスト12の内部には、ウインチ48及び減速機47が配置されており、アクチュエータとしての可変容量型ウインチモータ44の回転によってワイヤ15を巻取り又は繰り出すことができる。
また、ブーム13は、基端部がポスト12に起伏自在に支持される第1ブーム131、第1ブーム131に挿入される第2ブーム132、第2ブーム132に挿入される第3ブーム133、によって入れ子状に構成されている。
(油圧系の構成)
次に、本実施例の作業車両の負荷演算システム2を含む油圧回路の構成について、図2を用いて説明する。
本実施例の作業車両の負荷演算システム2を含む油圧回路は、複数のアクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプ41と、リリーフ弁42と、方向流量制御弁43と、可変容量型ウインチモータ44と、切換弁45と、傾転角制御シリンダ46と、減速機47と、ウインチ48と、によって構成されている。
方向流量制御弁43は、6ポート手動切換弁であり、作業者がウインチ操作手段としての操作レバー49を手動で操作することで、操作量に比例して作動油の方向及び流量が調整されて可変容量型ウインチモータ44に供給される。加えて、方向流量制御弁43には、スプール位置を検出する操作量検出器としての差動トランス54が取り付けられている。この他、方向流量制御弁43は、遠隔操作端末(不図示)を操作することで操作することもできる。
可変容量型ウインチモータ44は、斜板式又は斜軸式のアキシャルピストンモータであり、コントローラ3の指示によって低速モード又は高速モードで回転する。具体的には、コントローラ3の指示を受けた切換弁45がオフ位置に切換えられた場合には、傾転角制御シリンダ46の圧油が開放されて内蔵スプリングによって大容量位置(低速モード)となる。一方、切換弁45がオン位置に切換えられた場合には、可変容量型ウインチモータ44の駆動圧がシャトル弁を介して傾転角制御シリンダ46に供給されて小容量位置(高速モード)となる。
同様に、図示しないが、それぞれの方向流量制御弁が手動操作(又は遠隔操作)によって操作されることで、コントローラ3は起伏シリンダ71、伸縮シリンダ72、旋回モータ73の動作方向及び動作速度を指示する。すなわち、本実施例の作業車両の負荷演算システム2では、油圧ポンプ41は、複数のアクチュエータ71、72、73、44へ圧油を供給している。逆に言うと、油圧ポンプ41を回転駆動する電動モータ60は、複数のアクチュエータ71、72、73、44から同時に負荷を受ける可能性がある。
このように、作業車両の負荷演算システム2は、油圧ポンプ41を回転駆動させる電動モータ60を備えている。そして、電動モータ60に流れるモータ電流は、バッテリ(電池)から供給され、インバータ61によって監視及び制御されている。すなわち、本実施例の作業車両としての積載型トラッククレーン1は、複数のアクチュエータを動作させる油圧ポンプ41の動力源として、従来のようにPTOを介してエンジンの回転動力を取り出すのではなく、電動モータ60を使用している。
電動モータ60は、いわゆるACモータであり、インバータ61を使用することによって、トルクや回転数などを細かく制御できる。ACモータとしては、同期モータ、誘導モータ、交流整流子モータのいずれを用いてもよい。
インバータ61は、バッテリからの直流電力を交流電力に変換する。また、インバータ61は、直流から交流へ変換する際に、電動モータ60用に周波数や電流量を調整する。すなわち、インバータ61は、電動モータ60に適切な電流を流すとともに電動モータ60の回転数を制御する。このように、インバータ61は、電動モータ60に流れるモータ電流を計測する電流検出器としての機能も有している。
そして、本実施例のインバータ61は、あらかじめ所定の電流閾値を記憶する記憶部61aと、記憶された電流閾値を実際のモータ電流と比較・判定する判定部61bと、を備えており、判定結果信号をコントローラ3に送信する。この判定は、例えば、単純に2段階(電流閾値に対する大小関係)を判定するものであってもよいし、複数段階を判定するものであってもよい。
そして、インバータ61からの判定結果信号を受信したコントローラ3は、以下に説明するように、インバータ61からの判定結果信号と、スプール位置Pの判定結果信号と、に基づいて、低速モード又は高速モードのいずれを指示するか判定し、切換弁45に対してオフ(低速モード)又はオン(高速モード)を指示する。
(制御部の構成)
次に、本実施例のウインチの制御装置2の制御部としてのコントローラ3の構成について、図2、3を用いて説明する。
本実施例の制御部としてのコントローラ3は、汎用のマイクロコンピュータであり、位置判定部34と、切換位置記憶部35と、モード判定部36と、出力部37と、を備えている。すなわち、従来のように、荷重演算部(31)と、荷重判定部(32)と、切換荷重記憶部(33)と、は備えていない(図5も参照)。
位置判定部34は、差動トランス54で検出された方向流量制御弁43のスプール位置Pによって、操作レバー49の操作量を間接的に判定する。つまり、位置判定部34は、切換位置記憶部35に記憶した切換位置PXと、検出されたスプール位置Pと、の大小関係を判定する。ここにおいて切換位置PXは、高速モードと低速モードの切換時の速度差による衝撃と、微動操作領域の広さと、を考慮し、衝撃を抑えつつ微動領域を確保できるように決められる。
モード判定部36は、インバータ61での判定結果と、スプール位置Pの判定結果と、に基づいて、低速モード又は高速モードのいずれを指示するか判定する。具体的にいうと、モード判定部36は、スプール位置Pが切換位置PX未満の場合には、微動操作したいという意思があると考えられるため、モータ電流と電流閾値の大小に関係なく、低速モードと判定する。
一方、モード判定部36は、スプール位置Pが切換位置PX以上の場合には、高速移動させたいという意思があると考えられるため、モータ電流と電流閾値の大小関係によって適用すべきモードを変える。つまり、スプール位置Pが切換位置PX以上の場合には、モータ電流が電流閾値未満であれば、高速移動の意図を優先して高速モードと判定し、モータ電流が電流閾値以上であれば、安全性を優先して低速モードと判定する。
(操作量が少ない場合)
より具体的にいうと、操作量が少ない場合(すなわち、スプール位置Pが切換位置PX未満の場合)には、操作者は微動操作したいという意思があると推定されるため、モータ電流によらず(すなわち、吊荷の重さによらず)、低速モードを維持する。
(操作量が多く、モータ電流が小さい場合)
操作量が多く(すなわち、スプール位置Pが切換位置PX以上の場合)、かつ、モータ電流が小さい場合(吊荷が軽い場合)には、操作者は吊荷を高速移動させたいという意思があると推定されるため、この意思を尊重して高速モードとする。高速モードで移動させても、吊荷が軽いため、安全性を損なう恐れは小さい。さらに、吊荷を迅速に運搬することができる。
(操作量が多く、モータ電流が大きい場合)
操作量が多く(すなわち、スプール位置Pが切換位置PX以上の場合)、かつ、モータ電流が大きい場合(吊荷が重い場合)には、操作者は吊荷を高速移動させたいという意思があると推定されるものの、吊荷が重く安全性を損なう恐れがあるため低速モードとする。低速モードで移動させないと、吊荷が重いため、安全性を損なう恐れがある。
(複数のアクチュエータが同時に操作される場合)
上述した各場合において、実際には、同時に複数のアクチュエータが操作される可能性がある。そうすると、電動モータ60には、複数のアクチュエータから負荷がかかるようになるため、単一のアクチュエータのみの負荷を判定することが困難となる。そこで、ある1つのアクチュエータの操作前の電動モータ60の電流値を記憶する記憶部38をさらに搭載し、コントローラ3が、ある1つのアクチュエータの操作中の電動モータ60の電流値と、記憶されたある1つのアクチュエータの操作前の電動モータ60の電流値と、の差異に基づいて、ある1つのアクチュエータの負荷を判定するように構成することができる。例えば、コントローラ3が、可変容量型ウインチモータ44の操作中の電動モータ60の電流値と、記憶された可変容量型ウインチモータ44の操作前の電動モータ60の電流値と、の差異に基づいて、可変容量型ウインチモータ44の負荷を判定するように構成することができる。
次に、本実施例の作業車両の負荷演算システム2の効果を列挙して説明する。
(1)このように、本実施例の作業車両の負荷演算システム2は、油圧で駆動される複数のアクチュエータである起伏シリンダ71、伸縮シリンダ72、旋回モータ73、及び、可変容量型ウインチモータ44と、複数のアクチュエータ71〜73、44へ圧油を供給する油圧ポンプ41と、油圧ポンプ41を駆動する電動モータ60と、電動モータ60の電流値を検出する電流検出器の機能を有するとともに、検出された電流値に基づいてアクチュエータの負荷を判定する判定部61bの機能を有するインバータ61と、を備えることを特徴とする。
このように、本実施例の構成によれば、過負荷防止装置がない機種においても、安価かつ簡易な構成によって荷重を推定することができるようになる。つまり、荷重を測定するために、新規に圧力センサやロードセルを追加する必要がない。これによって、実際の吊荷の荷重に基づいて作動速度を自動で高速又は低速に切り換えられるようになる。
(2)また、ある1つのアクチュエータの操作前の電動モータ60の電流値を記憶する記憶部38と、複数のアクチュエータを制御する制御部としてのコントローラ3と、をさらに備え、コントローラ3は、ある1つのアクチュエータの操作中の電動モータ60の電流値と、記憶されたある1つのアクチュエータの操作前の電動モータ60の電流値と、の差異に基づいて、ある1つのアクチュエータの負荷を判定するようになっている。このため、複数のアクチュエータが同時に操作された場合であっても、他のアクチュエータの負荷の影響を取り除いて、ある1つのアクチュエータに作用する負荷を演算できるようになる。
(3)具体的には、複数のアクチュエータとして、起伏シリンダ71と、伸縮シリンダ72と、旋回シリンダ73と、可変容量型ウインチモータ44と、を備える積載型トラッククレーン1において、記憶部38は、可変容量型ウインチモータ44の操作前の電動モータ60の電流値を記憶し、コントローラ3は、可変容量型ウインチモータ44の操作中の電動モータ60の電流値と、記憶された可変容量型ウインチモータ44の操作前の電動モータ60の電流値と、の差異に基づいて、可変容量型ウインチモータ44の負荷を判定するようになっている。このため、起伏シリンダ71、伸縮シリンダ72、及び旋回シリンダ73等が同時に操作されても、これらのアクチュエータの負荷の影響を取り除いて、可変容量型ウインチモータ44に作用する負荷を正確に演算できるようになる。
(4)また、コントローラ3は、演算された可変容量型ウインチモータ44の負荷の判定結果と、可変容量型ウインチモータ44の操作レバーの操作量と、に基づいて、可変容量型ウインチモータ44を高速モード又は低速モードに切り換えるように構成されている。このため、インバータ61によって推定された吊荷の荷重、及び、オペレータの意思に基づく操作レバーの操作量に比例するスプール位置Pの両方を考慮してモード判定することで、安全性と操作性を調和させることができる。
つまり、安全性を優先して吊荷の荷重のみに基づいてモード判定すると、吊荷の荷重が小さいときには高速モードとなってしまい、操作量を小さくしても低速モードによる微動操作ができなくなるため、操作性が悪くなる。一方、操作性を優先して操作量のみに基づいてモード判定すると、吊荷の荷重が大きくても操作量が大きいときには高速モードとなり安全性を損なう可能性がある。そこで、吊荷の荷重と操作量の両方に基づいてモード判定することで、操作性と安全性を調和させることができる。
以下、図6を用いて、実施例1の油圧システムとは異なり、電動モータ60の回転動力を機械的な動力分配機構81によって分配して利用する場合について説明する。なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
(構成)
実施例2の作業車両の負荷演算システム2A(図6参照)を備える移動式クレーンとしての積載型トラッククレーン1の機械系の全体構成は実施例1の積載型トラッククレーン1と略同様である。
そして、本実施例の作業車両の負荷演算システム2Aは、バッテリ電流によって回転駆動される電動モータ60と、電動モータ60のインバータ61と、電動モータ60の回転動力を回転動力のままで分配するデファレンシャル・遊星歯車機構などの動力分配機構81と、動力分配機構81を介して伝達された回転動力を高速又は低速に切り換えて減速機47へ伝達する高低速切換機構82と、操作レバー84と、を備えている。さらに、動力分配機構81には、高低速切換機構82の他にも、回転動力を回転動力として使用する別の負荷83が接続されている。
インバータ61は、実施例1と同様に、あらかじめ所定の電流閾値を記憶する記憶部61aと、記憶された電流閾値を実際のモータ電流と比較・判定する判定部61bと、を備えており、判定結果信号をコントローラ3に送信する。
そして、インバータ61からの判定結果信号を受信したコントローラ3は、実施例1と略同様に、インバータ61からの判定結果信号と、操作レバー84の位置の判定結果信号と、に基づいて、低速モード又は高速モードのいずれを指示するか判定し、高低速切換機構82に対して低速モード又は高速モードを指示する。
(作用・効果)
次に、本実施例の作業車両の負荷演算システム2Aの効果を説明する。
(1)このように、本実施例の作業車両の負荷演算システム2Aは、複数のアクチュエータと48、72、83と、複数のアクチュエータ48、72、83へ動力を分配する動力分配機構81と、動力分配機構を介して複数のアクチュエータ48、72、83の動力源となる電動モータ60と、電動モータ60の電流値を検出する電流検出器(インバータ61に内蔵)と、検出された電流値に基づいてアクチュエータ48、72、83の負荷を判定する判定部61bと、を備えている。
このように、本実施例の構成によれば、過負荷防止装置がない機種においても、安価かつ簡易な構成によって荷重を推定することができるようになる。つまり、荷重を測定するために、新規に圧力センサやロードセルを追加する必要がない。これによって、実際の吊荷の荷重に基づいて作動速度を自動で高速又は低速に切り換えられるようになる。特に、回転動力を回転動力のままで利用する複数のアクチュエータ48、72、83に分配する際にも本発明を適用することができる。
(2)さらに、ある1つのアクチュエータとしてのウインチ48の操作前の電動モータ60の電流値を記憶する記憶部61aと、複数のアクチュエータ48、72、83を制御するコントローラ3と、をさらに備え、コントローラ3は、ウインチ48の操作中の電動モータ60の電流値と、操作前の電動モータ60の電流値と、の差異に基づいて、あるウインチ48の負荷を計算するようになっている。このため、複数のアクチュエータ48、72、83が同時に操作された場合であっても、他のアクチュエータ72、83の負荷の影響を取り除いて、ウインチ48に作用する負荷を演算できるようになる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以下、図7、図8を用いて、実施例1、2とは異なり、電動モータ60の回転動力をそのまま利用する場合について説明する。なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
本実施例の作業車両の負荷演算システム2Bは、図7に示すように、バッテリ電流によって回転駆動される電動モータ60と、電動モータ60に直接に連結されたウインチ48と、操作レバー84と、を備えている。さらに、インバータ61には、コントローラ30が内蔵されており、インバータ61の内部で、記憶及び/又は判定ができるようになっている。
さらに、本実施例では、図8に示すように、電動モータ60への電流値が電流閾値を超えた場合に、負荷が重いと判定し、操作量が多くても電動モータ60の回転速度を低下(低速モードに)する。この場合、電流値の大きさに応じて複数段階(図8(a)参照)、あるいは逆比例的に最高速度を低下させることも考えられる(図8(b)参照)。その際には、設定された最高速度に比例させて、操作レバー84の操作量に応じた回転速度を割り当てることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例では、判定部61bの機能を有するインバータ61と、制御部としてのコントローラ3と、を別々に備える場合について説明したが、これに限定されるものではなく、1つのハードウェアにおいて判定部と制御部の機能を兼ねることもできる。さらに、電流閾値の記憶部61aと、ある1つのアクチュエータの操作前の電動モータ60の電流値を記憶する記憶部38と、は同一のハードウェアであってもよい。
また、実施例では、ウインチ48を回転させる可変容量型ウインチモータ44の負荷を判定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は電動モータ60の負荷電流に応じて制御を切り替える構成に広く適用できる。例えば、電動モータ60によって直接にウインチ48を回転させる場合にも適用できる(実施例3を参照)。
さらに、実施例では、積載型トラッククレーン1に作業車両の負荷演算システム2を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。電動モータ60で回転駆動される油圧ポンプ41を動力源とする作業機械であれば、広く本発明を適用することができる。この他、電動モータ60の動力を機械的に分配して利用する作業機械にも、本発明を適用することができる(実施例2を参照)。
1:積載型トラッククレーン(作業車両);
2,2A,2B:作業車両の負荷演算システム;
3,30:コントローラ;
34:位置判定部; 35:切換位置記憶部; 36:モード判定部;
37:出力部; 38:記憶部;
41:油圧モータ; 44:可変容量型ウインチモータ; 49:操作レバー;
54:差動トランス;
60:電動モータ; 61:インバータ; 61a:記憶部; 61b:判定部;
71:起伏シリンダ; 72:伸縮シリンダ; 73:旋回モータ
81:動力分配機構; 82:高低速切換機構; 83:別の負荷; 84:操作レバー

Claims (5)

  1. 作業車両の負荷演算システムであって、
    複数のアクチュエータと、
    複数の前記アクチュエータへ動力を分配する動力分配装置と、
    前記動力分配装置を介して複数の前記アクチュエータの動力源となる電動モータと、
    前記電動モータの電流値を検出する電流検出器と、
    検出された電流値に基づいて前記アクチュエータの負荷を判定する判定部と、を備え、
    ある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値を記憶する記憶部と、複数の前記アクチュエータを制御する制御部と、をさらに備え、
    前記制御部は、ある1つの前記アクチュエータの操作中の前記電動モータの電流値と、記憶されたある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値と、の差異に基づいて、ある1つの前記アクチュエータの負荷を計算するようになっている、作業車両の負荷演算システム。
  2. 作業車両の負荷演算システムであって、
    油圧で駆動される複数のアクチュエータと、
    複数の前記アクチュエータへ圧油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプを駆動する電動モータと、
    前記電動モータの電流値を検出する電流検出器と、
    検出された電流値に基づいて前記アクチュエータの負荷を判定する判定部と、を備え、
    ある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値を記憶する記憶部と、複数の前記アクチュエータを制御する制御部と、をさらに備え、
    前記制御部は、ある1つの前記アクチュエータの操作中の前記電動モータの電流値と、記憶されたある1つの前記アクチュエータの操作前の前記電動モータの電流値と、の差異に基づいて、ある1つの前記アクチュエータの負荷を計算するようになっている、作業車両の負荷演算システム。
  3. 複数の前記アクチュエータとして、ブーム起伏シリンダと、ブーム伸縮シリンダと、旋回シリンダと、可変容量型ウインチモータと、を備える移動式クレーンにおいて、
    前記記憶部は、前記可変容量型ウインチモータの操作前の前記電動モータの電流値を記憶し、
    前記制御部は、前記可変容量型ウインチモータの操作中の前記電動モータの電流値と、記憶された前記可変容量型ウインチモータの操作前の前記電動モータの電流値と、の差異に基づいて、前記可変容量型ウインチモータの負荷を計算するようになっている、請求項1又は請求項2に記載された作業車両の負荷演算システム。
  4. 前記制御部は、演算された前記ある1つのアクチュエータの負荷と、前記ある1つのアクチュエータの操作レバーの操作量と、に基づいて、前記ある1つのアクチュエータの速度を変化させるように構成されている、請求項1又は請求項2に記載された作業車両の負荷演算システム。
  5. 前記制御部は、演算された前記可変容量型ウインチモータの負荷と、前記可変容量型ウインチモータの操作レバーの操作量と、に基づいて、前記可変容量型ウインチモータを高速モード又は低速モードに切り換えるように構成されている、請求項3に記載された作業車両の負荷演算システム。
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