JP6779582B2 - 被加工物のレーザ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザビームを被加工物に照射して被加工物を加工する被加工物のレーザ加工方法に関する。
格子状に複数の分割予定ラインが設定され、該分割予定ラインにより区画された各領域にIC等のデバイスが形成された基板を該分割予定ラインに沿って分割すると、個々のチップを形成できる。例えば、パッケージ基板などに用いられるセラミックス基板や金属基板等の被加工物の分割には、出力の高い炭酸ガスレーザ(COレーザ)を使用して被加工物をレーザ加工(アブレーション加工)するレーザ加工装置が用いられる。
該レーザ加工装置を用いた被加工物のレーザ加工では、炭酸ガスレーザの照射により発生する熱によって被加工物を溶融及び気化させて被加工物を分割する。該レーザ加工を実施すると、熱により被加工物が部分的に溶融して溶融物(ドロス)が発生する。該溶融物の温度が低下して被加工物に再付着すると、該溶融物を被加工物から取り除くのは容易ではない。
ところで、レーザ加工装置は該被加工物を保持するチャックテーブルを備える。被加工物のレーザ加工時には、該被加工物は該チャックテーブル上に保持される。そのため、被加工物にレーザビームを集光して照射して被加工物を分割する際に、形成される個々のチップ間を通過するレーザビームの一部がチャックテーブルに照射されると、該チャックテーブルに損傷を生じる場合がある。
そこで、チャックテーブルの保持面に被加工物の該分割予定ラインに対応したレーザ逃げ溝を形成する技術が知られている(特許文献1参照)。集光されたレーザビームがレーザ逃げ溝に進入すると分散するため、チャックテーブルに照射されるレーザビームのパワー密度を低減させ、チャックテーブルの損傷を抑制できる。該レーザ逃げ溝は深ければ深いほどチャックテーブルの損傷をより抑制できる。
このチャックテーブルで被加工物を保持する際には、該レーザ逃げ溝の位置に対して分割予定ラインの位置が合わせられる。レーザ加工の際に発生した溶融物は該レーザ逃げ溝に落下するため、被加工物に該溶融物が再付着しにくい。さらに、積極的に溶融物をレーザ逃げ溝に落下させるためにレーザ加工装置の加工ヘッドから被加工物に気体を噴出するレーザ加工装置も提案されている(特許文献2参照)。
特開2013−121598号公報 特開2016−22484号公報
しかしながら、該レーザ逃げ溝への溶融物の落下を促す気体(アシストガス)を加工ヘッドから噴出できるレーザ加工装置を用いても、発生する溶融物の再付着を完全には防止できない。すなわち、被加工物が分割されて形成されるチップの裏面側のエッジ部に溶融物が僅かに残留して固着してしまう。チップに固着した溶融物を除去するのは容易ではなく、除去する事でチップが欠けてしまう恐れもある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アブレーション加工で生じる溶融物を容易に除去できる被加工物のレーザ加工方法を提供することである。
本発明の一態様によると、複数の分割予定ラインが表面に設定された板状の被加工物を該分割予定ラインに沿って分割する被加工物のレーザ加工方法であって、該被加工物の裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、該分割予定ラインに対応するレーザ逃げ溝によって複数の領域に区画された保持面を備えるチャックテーブルに該被加工物の該保護部材側を保持させて、該被加工物を固定する被加工物固定ステップと、該被加工物に対して吸収性を有する波長のレーザビームを、該チャックテーブルに固定された該被加工物の該分割予定ラインに沿って照射するとともに、該被加工物の表面に向かってアシストガスを噴射し、該レーザビームの照射により発生した被加工物の溶融物を該アシストガスで該レーザ逃げ溝側へと吹き飛ばしつつ、該被加工物と該保護部材とを該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップと、該溶融物が付着した該保護部材を、該溶融物とともに被加工物から除去する保護部材除去ステップと、を備えることを特徴とする被加工物のレーザ加工方法が提供される。
本発明の一態様において、該被加工物は、セラミックスまたは金属を含んでもよい。また、該レーザビームは炭酸ガスレーザまたはファイバーレーザでもよい。
本発明の一態様に係る被加工物のレーザ加工方法によると、被加工物にレーザビームを照射する前に該被加工物の裏面に保護部材を貼着する。そして、被加工物の表面側から分割予定ラインに沿ってレーザビームを照射して被加工物を溶融及び気化させつつ、アシストガスを被加工物に向けて噴出する。すると、該レーザビームによるレーザ加工(アブレーション加工)で生じた溶融物が該アシストガスによりチャックテーブルのレーザ逃げ溝側へ吹き飛ばされる。
もし、被加工物の分割により形成されるチップの裏面側に保護部材が貼着されていなければ、チップの裏面側のエッジにアシストガスにより吹き飛ばしきれない一部の該溶融物が付着して残留してしまう。その一方で、本発明の一態様に係る被加工物のレーザ加工方法では、被加工物の裏面側に保護部材が貼着されているため、該溶融物は該保護部材に付着して残留する。
そして、本発明の一態様に係る被加工物のレーザ加工方法では、該保護部材を除去することで、残留した溶融物を除去できる。チップの裏面側に貼着された保護部材を除去するのは、被加工物に直接付着した溶融物を除去するよりも容易である。しかも、チップの裏面側に保護部材が貼着されている間は、該裏面が保護されるため、該チップに損傷が生じにくくなる。
したがって、本発明の一態様によると、アブレーション加工で生じる溶融物を容易に除去できる被加工物のレーザ加工方法が提供される。
保護部材貼着ステップを模式的に示す斜視図である。 レーザ加工装置を模式的に示す斜視図である。 図3(A)は、被加工物固定ステップを模式的に示す斜視図であり、図3(B)は、チャックテーブルに固定された被加工物を模式的に示す斜視図である。 図4(A)は、分割ステップを模式的に示す部分断面図であり、図4(B)は、分割ステップを拡大して模式的に示す部分断面図である。 テープの張り替えを模式的に示す斜視図である。 図6(A)は、保護部材が除去される前の被加工物を模式的に示す斜視図であり、図6(B)は、保護部材が除去された被加工物を模式的に示す斜視図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る加工方法で加工される被加工物と、該被加工物に貼着される保護部材について説明する。図1には、該被加工物及び該保護部材が模式的に示されている。
該被加工物1の表面1aには、格子状に複数の分割予定ライン3が設定され、該分割予定ライン3により区画された各領域にIC等のデバイス5が形成されている。該被加工物1を最終的に該分割予定ライン3に沿って分割すると、個々のチップを形成できる。被加工物1は、例えば、パッケージ基板などに用いられるセラミックス基板や金属基板等の板状の基板である。
被加工物1の裏面1bに貼着される保護部材7は、可撓性を有するフィルム状の基材と、該基材の一方の面に形成された糊層(接着剤層)と、を有する。例えば、基材にはPO(ポリオレフィン)が用いられる。POよりも剛性の高いPET(ポリエチレンテレフタラート)や、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン等が用いられても良い。また、糊層(接着剤層)には、例えば、シリコーンゴム、アクリル系材料、エポキシ系材料等が用いられる。
次に、被加工物1の分割予定ライン3に沿って被加工物1にレーザビームを照射するレーザ加工装置について図2を用いて説明する。図2には、該レーザ加工装置2の斜視図が模式的に示されている。図2に示すように、レーザ切削装置2は、各構成要素を支持する基台4を備える。基台4の上面にはチャックテーブル(保持手段)6が設けられ、該チャックテーブル6の上方には、加工ヘッド8が設けられる。
基台4の上方には、X軸移動機構(移動手段)10が設けられる。X軸移動機構10は、基台4の上面に設けられX軸方向に平行な一対のX軸ガイドレール12を備える。X軸ガイドレール12には、X軸移動テーブル14がスライド可能に配設される。
X軸移動テーブル14の裏面側(下面側)には、ナット部(不図示)が設けられ、このナット部には、X軸ガイドレール12と平行なX軸ボールネジ16が螺合される。X軸ボールネジ16の一端部には、X軸パルスモータ18が連結される。X軸パルスモータ18でX軸ボールネジ16を回転させると、X軸移動テーブル14は、X軸ガイドレール12に沿ってX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル14の上面側には、Y軸移動機構(移動手段)20が設けられる。Y軸移動機構20は、X軸移動テーブル14の上面に設けられY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール22を備える。Y軸ガイドレール22には、Y軸移動テーブル24がスライド可能に配設される。
Y軸移動テーブル24の裏面側(下面側)には、ナット部(不図示)が設けられ、このナット部には、Y軸ガイドレール22と平行なY軸ボールネジ26が螺合される。Y軸ボールネジ26の一端部には、Y軸パルスモータ28が連結される。Y軸パルスモータ28でY軸ボールネジ26を回転させると、Y軸移動テーブル24は、Y軸ガイドレール22に沿ってY軸方向に移動する。
Y軸移動テーブル24の上方にはチャックテーブル6が設けられる。チャックテーブル6は、支持台30に設けられた回転機構(不図示)と連結されており、Z軸と平行な回転軸の周りに回転可能である。チャックテーブル6の上面には保持具32が固定用ねじ34により固定されている。保持具32について、図3(A)を用いて詳説する。図3(A)には、チャックテーブル6の上面に固定された保持具32を模式的に示す斜視図が含まれている。
保持具32の上面には、複数の直方体状の立設部材36が行列状に設けられている。各立設部材36の高さは同一であり、すべての立設部材36の上面は同一平面に含まれる。該立設部材36の配列は被加工物1に形成されたデバイス5の配列に対応している。各立設部材36の間の隙間によって形成された溝は被加工物1の分割予定ライン3の配列に対応しており、該溝はレーザ逃げ溝38として機能する。
各立設部材36の内部には吸引路50a(図4(A)参照)が形成されており、該吸引路50aの一端側は立設部材36の上面に形成された吸引孔40に通じている。チャックテーブル6の支持台30の内部には吸引路50b(図4(A)参照)が形成されており、各立設部材36の該吸引路50aの他端側は該吸引路50bに接続されている。該吸引路50bの下端側は吸引源50(図4(A)参照)に接続されている。
各立設部材36に各デバイス5が対応するように、かつ、各レーザ逃げ溝38に各分割予定ライン3が対応するように各立設部材3にわたって被加工物1を載せ、各吸引孔40を通じて該吸引源50から被加工物1に負圧を作用させると、被加工物1が吸引保持される。すなわち、各立設部材36の上面が協働して被加工物を保持するための保持面36aとして機能する。そして、該保持面36aはレーザ逃げ溝38によって区画される。
なお、保持具32は、様々な種別の被加工物1に対応できるように交換可能である。例えば、レーザ加工装置2でレーザ加工する被加工物1の種別に対応していない保持具32がチャックテーブル6上に固定されている場合、固定用ねじ34を外して保持具32を取り除く。そして、適切な保持具32を取り付けて固定用ねじ34を締めてチャックテーブル6に該保持具32を固定する。
図2に示す通り、レーザ加工装置2の基台4上にはチャックテーブル6に隣接して壁部42が設けられている。壁部42は上方に突出しており、壁部42の上端には加工ユニット44が配設されている。加工ユニット44は、チャックテーブル6の上方の加工ヘッド8と、該加工ヘッド8に隣接する撮像ユニット46と、を有している。
加工ユニット44に、レーザビーム発振器(レーザビーム発振手段)(不図示)を収容したケーシング48を備える。レーザビーム発振器から発振されたレーザビームは、ケーシング48の先端に取り付けられた加工ヘッド8によって集光されて、チャックテーブル6に保持される被加工物1に照射される。
撮像ユニット46は、レーザ加工装置2のコントローラ(不図示)に接続されており、被加工物1を撮像して得られた撮像画像のデータを該コントローラに送信できる。撮像ユニット46により被加工物1を撮像して得られた撮像画像を基にレーザ加工装置2の各移動手段を作動させて、被加工物1の所定の箇所を加工できるように加工ヘッド8に対して被加工物1を位置合わせできる。
レーザビーム発振器で発振され加工ヘッド8から被加工物1に照射されるレーザビームは、被加工物1に対して吸収性を有する波長のレーザビームである。該レーザビームは、例えば、ヘリウム及び窒素を混合した炭酸ガス(CO)を媒質として発振されるレーザビーム(炭酸ガスレーザ)またはファイバーレーザであり、出力は20W〜50W、繰り返し周波数は100kHz程度のパルスレーザビームである。該レーザビームの照射時の被加工物1の加工送り速度は600mm/s程度とする。
ケーシング48には給気路52a(図4(A)参照)が設けられており、該給気路52aの一端は加工ヘッド8に接続されている。該給気路52aの他端はアシストガス供給源52(図4(A)参照)に接続されており、該アシストガス供給源52は該給気路52aを介して加工ヘッド8にアシストガスを供給できる。
該加工ヘッド8は、チャックテーブル6に向いた噴出口を有しており、該噴出口からチャックテーブル6に保持された被加工物1に向けてアシストガスを噴出するとともに、該噴出口から被加工物1にレーザビームを照射できる。アシストガスは、例えば、加工ヘッド8から0.5〜2MPaの圧力で噴射される。
次に、レーザ加工装置2を用いて実施される本実施形態に係る被加工物のレーザ加工方法について説明する。該被加工物のレーザ加工方法では、まず、保護部材貼着ステップを実施する。図1は、保護部材貼着ステップを模式的に示す斜視図である。本ステップでは、図1に示す通り、被加工物1の裏面1bに保護部材7を貼着する。
本実施形態に係る被加工物のレーザ加工方法では、該保護部材貼着ステップの後に、被加工物1をレーザ加工装置2のチャックテーブル6に保持させる被加工物固定ステップを実施する。該被加工物固定ステップについて図3(A)及び(B)を用いて説明する。図3(A)は、被加工物固定ステップを模式的に示す斜視図である。
被加工物固定ステップでは、図3(A)に示す通り、被加工物1の各分割予定ライン3をチャックテーブル6の各レーザ逃げ溝38に合わせ、各デバイス5を各立設部材36に合わせる。そして、チャックテーブル6の保持面36aに該被加工物1の該保護部材7側(裏面1b側)を向けて、保持面36a上に被加工物1を載せる。
そして、チャックテーブル6の吸引源50(図4(A)参照)を作動させ、バルブ50c(図4(A)参照)を開けて被加工物1に負圧を作用させ、被加工物1をチャックテーブル6に吸引保持させる。図3(B)は、チャックテーブル6に固定された被加工物1を模式的に示す斜視図である。
次に、本実施形態に係る被加工物のレーザ加工方法における分割ステップについて説明する。該分割ステップでは、分割予定ライン3に沿って被加工物1にレーザビームを照射してアブレーション加工を行い、被加工物1を分割する。該分割ステップについて図4(A)及び(B)を用いて説明する。図4(A)は、分割ステップを模式的に示す部分断面図であり、図4(B)は、分割ステップを模式的に示す拡大部分断面図である。
まず、被加工物1の分割予定ライン3に沿って加工ヘッド8からレーザビームを照射できるように、レーザ加工装置2の移動手段を作動させて、分割予定ライン3の延長線の上方に加工ヘッド8を位置付ける。次に、給気路52aのバルブ52bを開いて、アシストガス供給源52から加工ヘッド8にアシストガスを供給する。すると、加工ヘッド8から被加工物1に向けてアシストガスが噴出される。
そして、X軸移動機構10を作動させて被加工物1を加工送りしながら、該被加工物1に対して吸収性を有する波長のレーザビームを分割予定ライン3に沿って加工ヘッド8から照射する。すると、アブレーション加工が実施され被加工物1が部分的に溶融して、被加工物1と、保護部材7と、が次々と分割される。
一つの分割予定ライン3に沿って被加工物1を分割した後は、次々に隣接する分割予定ライン3に沿って被加工物1を分割する。一つの方向に平行な各分割予定ライン3に沿って被加工物1を分割した後は、チャックテーブル6を回転させ被加工物1の加工送り方向を変更し、さらに分割予定ライン3に沿ってレーザビームを照射して被加工物1を分割する。そして、すべての分割予定ライン3に沿って被加工物1を分割すると個々のチップ1cが形成される。
保持具32の各立設部材36の上面にはそれぞれ吸引孔40が形成されており、各立設部材36はそれぞれ形成された個々のチップ1cを吸引できるため、個々のチップ1cは引き続きチャックテーブル6に吸引保持され続ける。
分割ステップにおいて被加工物1が溶融して発生した溶融物は、加工ヘッド8から噴出するアシストガスにより、立設部材36の間のレーザ逃げ溝38に吹き飛ばされる。しかし、加工ヘッド8からアシストガスを噴出してもすべての溶融物は吹き飛ばされず、図4(B)に示す通り、形成されるチップ1cの底部のエッジに一部の溶融物54が残る。
従来の構成においては、チップ1cの底部には保護部材7が貼着されていないため、該溶融物54はチップ1cに直接付着していた。チップ1cに該溶融物54が付着すると、これを除去するのは容易ではなく、除去する事でチップが欠けてしまう恐れもあった。その一方で、本実施形態に係る被加工物のレーザ加工方法では、形成されたチップ1cの底面には保護部材7が存在し溶融物54は該保護部材7に付着する。そこで、該溶融物54が付着した該保護部材7を、該溶融物54とともに被加工物1から除去する保護部材除去ステップを実施する。
まず、被加工物1(チップ1c)をフレームに張られたテープに支持させる。図5は、テープの張り替えを模式的に示す斜視図である。図5に示すように、フレーム9に張られたテープ11を被加工物1(チップ1c)の表面に貼着する。
ここで、テープ11は、例えば、保護部材7と同様に構成される。すなわち、テープ11は、基材と、該基材上の糊層(接着剤層)と、で構成される。テープ11の糊層(接着剤層)をチャックテーブル6に吸引保持された被加工物1(チップ1c)の表面に向けて、テープ11を被加工物1(チップ1c)に貼着させる。
そして、チャックテーブル6のバルブ50cを閉じて吸引源50から被加工物1への負圧の供給を停止する。すると、チャックテーブル6による被加工物1の吸引保持が解除される。テープ11ごとフレーム9を引き上げると、被加工物1(チップ1c)は、フレーム9に張られたテープ11に保持される。
図6(A)に、フレーム9に張られたテープ11に保持された被加工物1(チップ1c)を示す。図6(A)に示される通り、保護部材7が上方に露出するため、該保護部材7を除去できるようになる。図6(B)を用いて該保護部材の除去を説明する。図6(B)は、保護部材の除去を模式的に示す斜視図である。
保護部材7は、すべてのチップ1cにわたってまとめて除去する。その場合、例えば、保護部材全体にわたって更に剥離用粘着テープを貼着し保護部材ごと剥離用粘着テープを剥がす。保護部材7は、紫外線硬化型の粘着層を備える粘着テープであってもよく、その場合、剥離前に保護部材7に紫外線を照射し剥離を容易にする。また、保護部材7は、チップ1c毎に除去されてもよい。保護部材7が除去されると、該保護部材7とともに該保護部材7に付着した溶融物54が除去される。
本発明の一態様に係る被加工物のレーザ加工方法によると、保護部材7を除去するだけで、容易に被加工物1から溶融物54を除去できる。さらに、保護部材7を除去するまでの間、被加工物1(チップ1c)裏面1b側は該保護部材7により保護される。
なお、上記実施形態では、アシストガスを加工ヘッド8から噴出させて、溶融物をレーザ逃げ溝に積極的に吹き飛ばすが、本発明の一態様はこれに限定されない。加工ヘッド8からアシストガスが被加工物1に噴出されなくてもよく、その場合でも、保護部材7を除去することで、形成されるチップの裏面側のエッジ付近に付着する溶融物を除去できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 被加工物
1a 表面
1b 裏面
3 分割予定ライン
5 デバイス
7 保護部材
9 フレーム
11 テープ
2 レーザ加工装置
4 基台
6 チャックテーブル
8 加工ヘッド
10 X軸移動機構(移動手段)
12 X軸ガイドレール
14 X軸移動テーブル
16 X軸ボールネジ
18 X軸パルスモータ
20 Y軸移動機構(移動手段)
22 Y軸ガイドレール
24 Y軸移動テーブル
26 Y軸ボールネジ
28 Y軸パルスモータ
30 支持台
32 保持具
34 固定用ねじ
36 立設部材
36a 保持面
38 レーザ逃げ溝
40 吸引孔
42 壁部
44 加工ユニット
46 撮像ユニット
48 ケーシング
50 吸引源
50a,50b 吸引路
50c,52b バルブ
52 アシストガス供給源
52a 給気路
54 溶融物

Claims (3)

  1. 複数の分割予定ラインが表面に設定された板状の被加工物を該分割予定ラインに沿って分割する被加工物のレーザ加工方法であって、
    該被加工物の裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、
    該分割予定ラインに対応するレーザ逃げ溝によって複数の領域に区画された保持面を備えるチャックテーブルに該被加工物の該保護部材側を保持させて、該被加工物を固定する被加工物固定ステップと、
    該被加工物に対して吸収性を有する波長のレーザビームを、該チャックテーブルに固定された該被加工物の該分割予定ラインに沿って照射するとともに、該被加工物の表面に向かってアシストガスを噴射し、該レーザビームの照射により発生した被加工物の溶融物を該アシストガスで該レーザ逃げ溝側へと吹き飛ばしつつ、該被加工物と該保護部材とを該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップと、
    該溶融物が付着した該保護部材を、該溶融物とともに被加工物から除去する保護部材除去ステップと、
    を備えることを特徴とする被加工物のレーザ加工方法。
  2. 該被加工物は、セラミックスまたは金属を含むことを特徴とする請求項1記載の被加工物のレーザ加工方法。
  3. 該レーザビームは炭酸ガスレーザまたはファイバーレーザであることを特徴とする請求項1又は2記載の被加工物のレーザ加工方法。
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