JP6778300B2 - 車両用操舵ハンドル - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵ハンドルに係り、特に、運転者が操作可能な操作手段が設けられた車両用操舵ハンドルに関するものである。
一般に、自動車等の車両では、ナビゲーション装置などの車載機器等を動作させるための各種操作スイッチ(以下、「操作部」と称す)が設けられている。
従来、このような操作部は、運転席の周辺部分(例えば、コンソールパネル)に配置されることが多かったため、ドライバー(運転者)が操作部を操作する際、手を伸ばす必要があり、操作性が悪いといった問題があった。
そこで、例えば、操作部(タッチパネル)を、ステアリングハンドルのスポーク部に取り付ける技術が提案されている(特許文献1参照)。
このような技術によれば、ドライバーは、ステアリングホイールを握ったまま、操作部を操作することができるため、操作性の向上を図ることが可能となる。
特開2014−211690号
上記特許文献1に記載のステアリングハンドルでは、ステアリングホイールを握ったままでの、タッチパネルの操作は、親指を、タッチパネルの表面に沿って移動(揺動)させることにより行われる。
ここで、一般に、親指を手のひら(親指以外の中手骨)上で揺動させる場合、人間の手の構造上、親指の中手骨をそれ以外の指の中手骨に近づけたり遠ざけたりしつつ、親指の指骨を中手骨との接続部分(第2関節)を支点として動かすようにしている。
このような場合、親指の中手骨を十分に動かすことができないため、その結果、親指の揺動範囲(可動範囲)は狭いものとなる。このことは、特許文献1に記載ステアリングハンドルにおいて、ステアリングホイールを握った状態でタッチパネルを操作する場合にも同様なことがいえる。
すなわち、特許文献1に記載のステアリングハンドルでは、親指の揺動範囲が狭いため、操作性を確保する観点から、操作部の取り付け範囲を大きくすることができない、といった問題があった。
仮に、上述した揺動範囲を超える位置に操作部を設けた場合、ドライバーは、操作部を操作するため、視線を操作部に向ける可能性が生じ、かかる場合、安全性の面において十分とは言いがたくなってしまう。
本発明は、上記不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、操作性および安全性を確保しつつ、広い範囲に操作部を設けることが可能な車両用操舵ハンドルを提供することにある。
前記課題は、本発明の車両用操舵ハンドルによれば、運転者が操舵時に把持する把持部と、運転者が操作可能な操作部と、を備えた車両用操舵ハンドルであって、前記操作部は、運転者が前記把持部の所定位置を把持した状態で車両後方側から押圧操作可能な位置に設けられ、前記把持部は、車両が直進走行している状態において、その一部が上下方向に所定間隔を空けて切断された切断部を有し、前記切断部の下側切断端は、前記操作部よりも上方の位置で、かつ、運転者が前記所定位置を把持した状態で車両前方側に位置する指がその上方を車両後方へ向けて通過可能に設けられ、前記操作部は、第1の操作部と、前記第1の操作部の下方に並んで配置される第2の操作部とを有し、前記第1の操作部は、前記第2の操作部と比較して、1つの操作指示を受け付ける押圧操作範囲が広く形成されていることにより解決される
上記構成では、運転者が把持部を把持した状態で、当該把持部の車両前方側に位置する指(例えば、人さし指)を、例えば、切断部の下側切断端上を車両後方へ向けて動かすことによって、手の指先側を、手首を支点として車両後方へ自然に(回転)移動させることができるように構成されている。
手をこのように回転移動させると、今まで、手のひら上に位置していた、把持部の車両後方側に位置する指(例えば、親指)を、上記切断部の下側切断端上に位置する指の側方(例えば、人さし指の親指側の側方)上に位置させることが可能となる。
かかる場合、車両後方側の指の中手骨が、それ以外の指の中手骨から遠ざかることになるため、この状態で、車両後方側の指を揺動させると、指骨を中手骨との接続部分(例えば、親指の第2関節)を支点として動かすことができるほか、中手骨も手根骨との接続部分を支点として十分に動かすことが可能となる。
すなわち、上記構成によれば、指骨のみならず、中手骨も十分に動かすことが可能なため、車両後方側の指の揺動範囲を飛躍的に増大させることができる。
従って、上記構成によれば、操作部を操作することが可能な指の揺動範囲を拡大することができるため、車両用操舵ハンドルに設けられる、操作部の取り付け範囲を広げても、運転者は、操作部を注視することなく、十分に操作することが可能となる。
以上のように、本発明に係る車両用操舵ハンドルによれば、簡単な構成で、操作性および安全性を損なうことなく、操作部の取り付け範囲を拡大することができる。
本発明の実施の一形態に係る車両の車室内を示す斜視図である。 ステアリングハンドルを運転席側から視た状態を示す平面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 ステアリングハンドルの径方向外側から視た状態を示す要部拡大側面図である。 表示装置および操作部のそれぞれに表示される画像の一例を示す図であって、(a)は表示装置に表示される画像の一例を示す図、(b)は操作部に表示される画像の一例を示す図である。 図5に示す画像が表示された後に、表示装置および操作部のそれぞれに表示される画像の一例を示す図であって、(a)は表示装置に表示される画像の一例を示す図、(b)は操作部に表示される画像の一例を示す図である。 手のひら側を視た状態における右手の骨の構造を示す平面図である。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の一形態に係る車両の車室内を示す斜視図、図2はステアリングハンドルを運転席側から視た状態を示す平面図、図3は図2のIII−III矢視断面図、図4は図2のステアリングハンドルの径方向外側から視た状態を示す要部拡大側面図、図5は表示装置および操作部のそれぞれに表示される画像の一例を示す図、図6は図5に示す画像が表示された後に、表示装置および操作部のそれぞれに表示される画像の一例を示す図、図7は手のひら側を視た状態における右手の骨の構造を示す平面図である。
なお、図中FRは車両前方を、UPは車両上方をそれぞれ示している。また、以下の説明における左右方向は、車両に着座した乗員が車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。さらに、以下の説明におけるステアリングハンドルの左右および上下は、車両が直進走行を行っている状態での左右および上下をそれぞれ意味する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両1は、ドライバーDによる操縦によって走行可能な自動車等であって、運転席2の車両前方に設けられるインストルメントパネル3と、運転席2とインストルメントパネル3との間に配置されるステアリングハンドル4とを備えている。なお、上記ステアリングハンドル4が特許請求の範囲に記載の「車両用操舵ハンドル」に該当する。
インストルメントパネル3の車幅方向中央には、表示装置5が設けられている。表示装置5は、表示手段としての表示パネルと操作手段(例えば、タッチパネル)とが一体的に設けられたものである。表示パネルには、ドライバーD等の乗員が、操作手段を操作することによって、各種情報(例えば、地図情報画像を含むいわゆるナビゲーション画像)を表示させることができるようになっている。詳しくは後述するが、本実施形態では、表示装置5に設けられる操作手段の他、後述するステアリングハンドル4の操作部20(図2参照)を操作することによっても、表示パネルに各種情報を表示させることが可能となっている。なお、以下においては、表示装置5がインストルメントパネル3の車幅方向中央に設けられている場合を例にとって説明するが、このような表示装置5に代えて、例えば、運転席2の車両前方に配置される、いわゆるヘッドアップディスプレイ(HUD)を採用することも可能である。
図1および図2に示すように、ステアリングハンドル4は、ドライバーDが車両1を走行させる際に把持する環状のリング部11と、リング部11の略中央に配置されるとともにハンドル回転軸(図示省略)に連結されるボス部12と、リング部11とボス部12とを連結するスポーク部13と、補強部17と、操作部20とを有している。このステアリングハンドル4は、チルトレバー(図示省略)を操作することによって上下方向に移動できるように構成されている。なお、上記リング部11と操作部20とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「把持部」と「操作部」とに該当する。
スポーク部13は、車両1が直進走行を行っている状態(ドライバーDが直進操舵を行っている状態)において、ボス部12から左方向に延設される左側スポーク部13Lと、ボス部12から右方向に延設される右側スポーク部13Rと、ボス部12から下方に延設される下側スポーク部13Dとを有している。詳しくは後述するが、本実施形態では、右側スポーク部13Rの車両後方側の表面13Raに、操作部20が設けられており、ドライバーDがリング部11の所定位置(以下、「操作位置P」と称す)を把持した状態で、右手HRの親指Ftを移動(揺動)させることによって、操作部20を操作することができるようになっている。なお、本実施形態では、スポーク部13の本数を3本としているが、これに限られず、4本以上としてもよく、また、2本以下とすることも可能である。また、上記ボス部12および右側スポーク部13Rが特許請求の範囲に記載の「延設部」に該当する。
補強部17は、ボス部12から右斜め上方へ延設される右側補強部17Rと、ボス部12から左斜め上方へ延設される左側補強部17Lとを有し、スポーク部13と同様に、リング部11とボス部12とを連結している。詳しくは後述するが、本実施形態において、リング部11は、右側スポーク部13Rと接続される部位からその上方の所定位置までの間が切断されており、その強度が、切断されていないものと比べて低いものとなっている。このため、本実施形態では、リング部11の上記所定位置とボス部12とを補強部17で連結することによって、リング部11の強度が確保されるようになっている。なお、本実施形態では、補強部17の本数を2本としているが、1本または3本以上とすることも可能である。また、本実施形態では、補強部17を設けたが、リング部11の強度を向上させることによって、補強部17を昭楽することも可能である。
図2および図3に示すように、補強部17は、その延設方向に沿って内部に配置される芯金部14と、芯金部14の外周部分を被覆する被覆部15とを有している。なお、以下の説明では、補強部17の内部構造について説明するが、リング部11、ボス部12およびスポーク部13も同様な構造となっているため、必要がある場合を除き、その説明を省略する。
芯金部14は、断面略U字状に形成される金属部材からなり、リング部11およびボス部12の内部にそれぞれ配置される芯金部(図示省略)と相互に連結されている。なお、図示を省略するが、スポーク部13の内部にも芯金部14と同様な部材が配置され、この部材も芯金部14と同様に、リング部11およびボス部12のそれぞれに配置される芯金部と相互に連結されている。
被覆部15は、芯金部14の外周を覆うように配置される軟質層15aと、軟質層15aの外周を覆うように配置される表皮層15bとを有している。軟質層15aは、ポリウレタン等の合成樹脂等により形成されている。一方、表皮層15bには、合成皮革や天然皮革等が用いられている。
図2〜図4および図7に示すように、リング部11は、右側スポーク部13Rに接続される部位から、その上方の所定位置までの間が切断された切断部16を有している。切断部16の下側切断端16Aは、右側スポーク部13Rの上端面13Rbと連続する連続面を有し、運転者が操作位置Pを把持した状態で、人さし指Ffなどで触れることが可能な位置に設けられている。切断部16の下側切断端16Aと上側切断端16Bとの間の距離は、ドライバーDの指(本実施形態では、人さし指Ff)を挿通することが可能な大きさ(約3cm以上)に設定されている。なお、上記切断部16と、下側切断端16Aと、上側切断端16Bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「切断部」と、「上側切断端」と、「下側切断端」とに該当する。
本実施形態では、このような切断部16がリング部11に形成されているため、ドライバーDが、操作部20を操作するため、リング部11の操作位置を把持すると、右手HRの人さし指Ffの指骨Fft部分が切断部16の車両前方側に位置するようになっている。この状態で、右手HRの指先側を、手首を支点として車両後方へ移動させると、人さし指Ffの指骨Fft部分を切断部16内に位置させる(下側切断端16Aに添え置く)ことが可能となっている。
本実施形態において、下側切断端16Aには、その車両後方側の端部に、上方に向けて突出する凸部16aが形成されている。このため、本実施形態では、下側切断端16Aに添え置いた人さし指Ffが、車両1の走行時における振動等によって、車両後方へ移動してしまう(切断部16から抜け落ちてしまう)ことを効果的に抑制することが可能となっている。なお、このような凸部16aは省略することも可能である。
また、この下側切断端16Aには、その車両前方側の角部の形状が、断面円弧状に形成されている。このため、ドライバーDが人さし指Ffを、引っかかることなくスムーズに、切断部16内に位置させることが可能となっている。
次に、操作部20について図1、図2、図5および図6を参照して説明する。
図1および図2に示すように、操作部20は、右側スポーク部13Rの車両後方側の表面13Raに取り付けられている。この操作部20は、表示装置5と同様に、表示手段としての表示パネルとタッチセンサとが一体的に設けられたものであって、ドライバーDが操作面に対して指等を接触または近接させることによって操作入力(例えば、フリック操作)をすることが可能な、いわゆるタッチパネル式のものである。
図5および図6に示すように、本実施形態に係る操作部20は、主として、表示装置5に各種情報を表示させる場合に用いられ、上側操作領域20aと、その下方に並んで配置される下側操作領域20bとを有している。操作部20における操作入力は、上側操作領域20aまたは下側操作領域20bに表示されるアイコン画像Iを、ドライバーDが操作面を介してタッチ等することにより行われるようになっている。なお、上記上側操作領域20aと下側操作領域20bとが、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の操作部」と「第2の操作部」とに該当する。
本実施形態では、表示装置5に表示される画像と、操作部20に表示される画像とは、相互に連動するように構成されている。
例えば、図5(a)および図5(b)に示すように、操作部20には、表示装置5に「NAVI MENU」画面が表示されている場合、その画面中に含まれる「出発地・目的地の設定」等のアイコン画像Iが表示されるようになっている。
なお、この状態で、ドライバーDが、操作部20の操作面を介して「出発地・目的地の設定」のアイコン画像Iをタッチ等すると、表示装置5には「NAVI MENU」画面から切り替わって「出発地・目的地の設定」画面が表示される一方、操作部20には文字や数字等を入力することが可能な複数の「文字」や「数字」等のアイコン画像Iが表示されるようになっている(図6(a)および図6(b)参照)。
本実施形態において、上側操作領域20aには、図5(b)に示すように、ドライバーDが比較的複雑な操作入力を行わなくても(複数回の操作入力をしなくても)操作を完了することができ、かつ、表示サイズの比較的大きめなアイコン画像I(1回の操作で表示画面が切り替わるような「出発地・目的地の設定」等のアイコン画像I)が表示されるようになっている。
これは、親指Ftの付け根Ftbから上側操作領域20aまでの距離が比較的遠く、親指Ftを上下方向に動かすとその指先側では大きく揺動してしまうため、細かい(微小な)指の移動を要する操作を行いにくい、といった理由からである(図7も参照)。
これに対し、下側操作領域20bには、図6(b)に示すように、ドライバーが比較的複雑な操作入力(複数回の操作入力)を行わなければ、操作を完了することができず、かつ、表示サイズの比較的小さめなアイコン画像I(例えば、「文字」や「数字」等のアイコン画像I)が表示されるようになっている。
これは、上側操作領域20aと比べて、親指Ftの付け根Ftbから下側操作領域20bまでの距離が比較的近く、親指Ftを上下方向に動かしてもその指先側の揺動が少ないため、細かい指の移動を要する操作を行いやすい、といった理由からである(図7も参照)。
なお、本実施形態では、操作部20として、表示パネルとタッチセンサとが一体となったもの(アイコン画像Iが表示されるもの)を採用したが、タッチセンサのみのもの(アイコン画像Iが表示されないもの、例えば、いわゆるタッチパッド)を採用することができる。また、本実施形態では、操作部20として、タッチパネル式のものを採用したが、これに限られず、押しボタン式の操作スイッチ等を採用することも可能である。
また、図2および図4に示すように、本実施形態において、右側スポーク部13Rの上端面13Rbには、上記操作部20の他、第2操作部30が設けられている。この第2操作部30は、押しボタン式の操作スイッチであり、右側スポーク部13Rの上端面13Rbから上方へ突出するように1個設けられている。なお、この第2操作部30が特許請求の範囲に記載の「その他の操作部」に該当する。
第2操作部30は、ドライバーDが人さし指Ffを切断部16内に位置させた状態で、当該人さし指Ffによって上方から押圧操作可能な位置に設けられている。本実施形態では、ドライバーDが押圧操作することによって、表示装置5(図1参照)および操作部20の電源をON/OFFさせることができるようになっている。なお、本実施形態では、第2操作部30を1個設けたが、2個以上設けることも可能である。また、本実施形態では、第2操作部30として、押しボタン式の操作スイッチを用いたが、これに限られず、その他の形式のもの、例えば、操作部20と同様に、タッチパネル式のものを用いてもよい。さらに、本実施形態では、第2操作部30を表示装置5等のON/OFFさせるものとしたが、その他の目的に用いられるものであってもよい。
次に、本実施形態に係るステアリングハンドル4の作用について、図2〜図4および図7を参照して説明する。
上述したように、本実施形態では、ドライバーDが、リング部11を把持した状態で、右手HRの親指Ftの指先を操作部20の操作面上に置くと(リング部11の操作位置Pを把持すると)、その人さし指Ffの指骨Fft部分が切断部16の車両前方側に自然に配置されるようになっている(図4参照)。
この状態で、ドライバーDが、人さし指Ffの指骨Fft部分を切断部16内に向けて移動させると、右手HRは、手首を支点として、指先側が車両後方へ自然に移動するようになる。
この状態では、今まで、水平方向において、人さし指Ffの手のひら側に位置していた親指Ftの指骨Ftt部分が、人さし指Ffの親指Ft側の側方に位置することとなる。
ここで、人の手を構成する骨について図2および図5〜図7を参照して説明する。
図7に示すように、親指Ftの骨は、大きく、手根骨HRcに接続される中手骨Ftmと、中手骨Ftmに接続される指骨Fttとによって構成される。
図2および図5〜図7に示すように、一般に、親指Ftの指骨Ftt部分を人さし指Ffの手のひら上に位置させている状態(人さし指Ffを切断部16内に位置させていない状態)において、親指Ftを揺動させた場合、当該親指Ftは、中手骨Ftmをそれ以外の指の中手骨(例えば、人さし指Ffの中手骨Ffm)に近づけたり遠ざけたりしつつ、指骨Fttを中手骨Ftmとの接続部分を支点として動く。
すなわち、このような場合、親指は、手根骨HRcと中手骨Ftmとの接続部分を支点として十分に動かすことができず、その動きのほとんどが、指骨Fttと中手骨Ftmとの接続部分(親指Ftの第2関節)を支点とした指骨Fttの動きとなることがわかる。このため、切断部16内に人さし指Ffを位置させていない状態において親指Ftを動かしても、その揺動範囲は狭く、ドライバーDは、特に、操作部20の上側操作領域20aを操作しくい、または、上側操作領域20aの上側の部分に親指Ftがとどかない、といった問題が生じうる。また、ドライバーDは、上側操作領域20aを操作するのにあたり、場合によっては、操作部20を凝視する可能性もあり、かかる場合、安全上、好ましくない場合も生じる。
一方、切断部16内に人さし指Ffを位置させると、親指Ftの中手骨Ftmが、それ以外の指の中手骨(例えば、人さし指Ffの中手骨Ffm)から遠ざかることになる。このような状態で、親指Ftを揺動させると、当該親指Ftは、その指の指骨Fttを中手骨Ftmとの接続部分を支点として動かすことができるほか、中手骨Ftmも手根骨HRcとの接続部分を支点として十分に動かすことが可能となる。
このため、切断部16内に人さし指Ffを位置させている状態では、親指Ftの揺動範囲は広く、ドライバーDは、特に、操作部20の上側操作領域20aにおいても十分に(無理なく)操作することができる。
以上のように、本実施形態によれば、リング部11の所定位置に切断部16を設ける、といった簡単な構成でありながらも、操作性および安全性を損なうことなく、操作部20の取り付け範囲を拡大することができるものといえる。なお、ステアリングハンドル4の操作にドライバーDが慣れてきた場合にあっては、ブラインドタッチによる操作も期待することができるため、かかる場合、より操作性および安全性の向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、切断部16の下側切断端16Aの端面が、右側スポーク部13Rの上端面13Rbと連続するように設けられている。このため、ドライバーDが人さし指Ffの指骨Fftを切断部16内に位置させた場合、その指先を右側スポーク部13Rの上端面13Rb上に、添え置くことが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、切断部16内に位置する人さし指Ffの指先が、中に浮いた状態となることを防止することができるため、リング部11を把持するドライバーDの手指の疲れを抑制することができるものといえる。また、本実施形態では、(下側切断端16Aの端面と連続する)右側スポーク部13Rの上端面13Rbに、第2操作部30が設けられているため、その操作を無理なく行うことが可能となっている。
さらに、本実施形態では、(親指Ftの付け根Ftbから遠い)上側操作領域20aでは操作が比較的簡単となるように構成する一方、(親指Ftの付け根Ftbから近い)下側操作領域20bでは操作が比較的複雑となるように構成したため、より操作性および安全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、操作部20に加え、右側スポーク部13Rに、切断部16内に位置させた人さし指Ffによっても操作可能な第2操作部30を設けているため、ステアリングハンドル4により多くの操作機能を持たせることができる。
なお、本実施形態では、切断部16の下側切断端16Aの端面を、右側スポーク部13Rの上端面13Rbと連続するように設けたが、必ずしも、連続させる必要がなく、例えば、右側スポーク部13Rの上端面13Rbよりも上方の位置に設けることも可能である。
また、上記実施形態では、操作部20を、ステアリングハンドル4に1箇所設けたが、2箇所以上、例えば、右側スポーク部13Rに加えて、左側スポーク部13Lにも設けてもよい。この場合、リング部11の右側に形成した切断部16と同様なものを、リング部11の左側に形成すればよい(図2の切断部16´参照)。
また、操作部20を、ステアリングハンドル4に1箇所のみ設ける場合にあっては、上記実施形態のように右側スポーク部13Rではなく、それ以外の部位、例えば、左側スポーク部13Lに設けることも可能である。この場合、リング部11の右側ではなく左側に、上記切断部16´を形成すればよい。
上記実施形態では、ドライバーDがリング部11を握った状態で操作部20を操作する際、親指Ftで行う例を示したが、他の指で行うことも可能である。
また、上述した各実施形態では、切断部16に、人さし指Ffが収納される例を示したが、リング部11を把持した状態で、車両前方側に位置する他の指が収納されてもよいことはいうまでもない。
また、本実施形態において、ドライバーDが車両1を走行させる際に把持する把持部として、環状に形成されたもの(リング部11)を例示したが、これに限られず、例えば、多角状に形成されたものであってもよい。
また、上記各実施形態では、ステアリングハンドル4を、自動車等の車両1に設けたが、他の車両(例えば、電車)にも設けることが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により、本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本考案の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1:車両,2:運転席,3:インストルメントパネル,4:ステアリングハンドル,5:表示装置,11:リング部,12:ボス部,13:スポーク部,13R:右側スポーク部,13Ra:表面,13Rb:上端面,13L:左側スポーク部,13D:下側スポーク部,14:芯金部,15:被覆部,15a:軟質層,15b:表皮層,16,16´:切断部,16A:下側切断端,16a:凸部,16B:上側切断端,17:補強部,17R:右側補強部,17L:左側補強部,20:操作部,20a:上側操作領域,20b:下側操作領域,30:第2操作部,D:ドライバー,HR:右手,HRc:手根骨,Ft:親指,Ftb:付け根,Ftm:中手骨,Ftt:指骨,Ff:人さし指,Fft:指骨,Ffm:中手骨,I:アイコン画像,P:操作位置

Claims (5)

  1. 運転者が操舵時に把持する把持部と、
    運転者が操作可能な操作部と、を備えた車両用操舵ハンドルであって、
    前記操作部は、運転者が前記把持部の所定位置を把持した状態で車両後方側から押圧操作可能な位置に設けられ、
    前記把持部は、車両が直進走行している状態において、その一部が上下方向に所定間隔を空けて切断された切断部を有し、
    前記切断部の下側切断端は、前記操作部よりも上方の位置で、かつ、運転者が前記所定位置を把持した状態で車両前方側に位置する指がその上方を車両後方へ向けて通過可能に設けられ、
    前記操作部は、第1の操作部と、前記第1の操作部の下方に並んで配置される第2の操作部とを有し、
    前記第1の操作部は、前記第2の操作部と比較して、1つの操作指示を受け付ける押圧操作範囲が広く形成されていることを特徴とする車両用操舵ハンドル。
  2. 前記第1の操作部および前記第2の操作部は、
    前記押圧操作範囲を画定する操作範囲画像が表示されるように構成され、
    前記第1の操作部は、前記第2の操作部と比較して、前記操作範囲画像が大きく表示されることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵ハンドル。
  3. 前記下側切断端は、少なくとも運転者が前記所定位置を把持した状態で接触可能な位置に設けられ、
    前記切断部の上側切断端は、前記所定位置以外の位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用操舵ハンドル。
  4. 車両が直進走行している状態において左右方向に延設され、前記把持部とハンドル回転軸とを連結する延設部をさらに備え、
    前記操作部は、前記延設部に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用操舵ハンドル。
  5. 運転者が前記所定位置を把持した状態で上方から操作可能な前記操作部とは異なる他の操作部をさらに備え、
    前記他の操作部は、前記下側切断端または前記延設部の上端面に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両用操舵ハンドル。
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