JP4094282B2 - 乗り物搭載機器用操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗り物に搭載される電装品、例えば自動車のAV機器やエアコンなどの車載機器に係る操作を一元的に行う乗り物搭載機器用操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乗り物に搭載される電装品(乗り物搭載機器)の操作には、取り付け位置の省スペース化や操作性から集中操作が可能な操作装置が使用され、例えば、乗り物の中で自動車に搭載されるオーディオ機器やエアコンの設定操作を行うマルチファンクションスイッチに関する発明が特開2000−276976号公報に開示されている。
図11は従来のマルチファンクションスイッチの構成を示す説明図である。図において、100は片掌で把持した状態で各操作が行えるように複数のスイッチを集中配置したマルチファンクションスイッチ、101はマルチファンクションスイッチ100のマウス状のスイッチケース、102A,102B,102Cはスイッチケース101縁端部位に備えられた押圧型の操作スイッチ、102Dはスイッチケース101側面から突出したダイヤルを回動させて、前記電装品の各種設定操作を行う操作スイッチである。また、マルチファンクションスイッチ100の各種設定操作の案内表示や、設定状態を表示する画面表示装置(図示省略)が、マルチファンクションスイッチ100を操作するユーザが視認し易い場所に備えられている。
【0003】
また上記手段に表示されるカーソルの位置を表示面上で任意の位置に移動させるために、上記操作スイッチ102Dの代わりに、ジョイスティックを備えた自動車のスイッチ装置に関する発明が特開平10−297391号公報に開示されている。このスイッチ装置は、揺動の障害とならないようにジョイスティック周辺に操作部位より高い構造物を備えないようにしたもので、比較的高さの低い押圧式のスイッチをジョイスティック周辺に複数備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の乗り物用搭載機器操作装置におけるジョイスティックの操作部位は、上記のように構成されているので、走行中は手探り状態でスイッチ操作を行うことになるので、操作する手が安定して保持されないと、車両の振動や不注意によりジョイスティックスイッチに誤って触れ、誤入力してしまう恐れがあり、その場合、元に戻すために再度正しく操作して誤入力を修正しなければならず、煩わしいという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、運転時に手探り状態で意図通りのジョイスティック操作を容易に、かつ確実に行うことができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乗り物搭載機器用操作装置は、画面表示装置の表示に基づいて乗り物搭載機器の操作を行う操作手段が操作者座席近傍に備えられた乗り物用搭載機器操作装置において、前記操作手段の本体ケースは、操作者が操作可能な範囲の運転席近傍の基台に、少なくとも一端が固定されると共に、他端に向けて延びる部分が上方に盛り上がって形成され、その本体ケース上面に凹部が形成されると共に、その凹部内にジョイスティック操作部位が配置され、かつそのジョイスティック操作部位の端部が前記凹部の開口端より外側に突出しないように設定し、さらに前記ジョイスティック操作部位の下方にジョグダイヤルを備え、該ジョグダイヤルの周縁は前記本体ケースの両側側面から突出させたことを特徴とするものである。
【0007】
この発明に係る乗り物搭載機器用操作装置の操作手段は、さらに基台上面から下がった面に固定されてなることを特徴とするものである。
【0008】
この発明に係る乗り物搭載機器用操作装置の基台は、アームレストであることを特徴とするものである。
【0009】
この発明に係る乗り物搭載機器用操作装置の操作手段は、略L字型状に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による乗り物搭載機器用操作装置による操作状態等を表示する画面表示装置を備える車両のダッシュボードを示す斜視図である。図において、1は車室内前方に備えられるダッシュボード、2はダッシュボード1の中央部に設けられ運転席と助手席とを間切るセンターコンソール、4はセンターコンソール2の上部に配置され運転者3が運転姿勢を取った状態で視認可能な位置に備えられた画面表示装置、5はスピードメータ等が配置された計器パネルである。ダッシュボード1は右ハンドル仕様のものを例示したもので、運転者3は計器パネル5と対面する位置に設けられた座席(図示省略)に着座する。以下、右ハンドル仕様の車両に備えられる乗り物搭載機器用操作装置について説明する。
【0011】
図2は、車室内に備えられたダッシュボード1と、画面表示装置4と、センターコンソール2と、センターコンソール2に連続して設けられたアームレスト(基台)6について、車室内の概略縦断面を示す説明図である。図において、10はアームレスト(基台)6の前端側の上面に設けられ、エアコン、ナビゲーション装置、オーディオ装置など車載機器の設定操作を行う操作装置(操作手段)で、運転者3が腕の肘をついた状態で操作可能にしている。
【0012】
図3は、運転席に座った運転者3が運転姿勢を取り、腕の肘をアームレスト6に乗せ、腕を安定させた状態で操作装置10を上方から掌で把持した状態を示す説明図である。図示のように操作装置10は運転席に座った運転者3の左腕直下より前方で、軽く肘を曲げ自然に身体の前方へ腕を伸ばした状態で把持できる位置に備えられている。画面表示装置4は、運転者3が運転席に座り車両の前方を見る場合に、あるいは計器パネル5を見る場合に視線をわずかに動かすだけで視認できる位置に備えられ、運転者は画面表示装置4を見ながら操作装置10を片手で操作し、車両の前方、あるいは計器パネル5を視野に入れながら、また、運転姿勢を大きく崩すことなく車両に搭載された機器の設定操作を行うことができる。
【0013】
図4は、操作装置10を上方から見た平面図である。図において、11は操作装置10が備えられるアームレスト6の上面に対して水平に回動するジョグダイヤル、12A,12B,12Cは操作装置10の上面前端近傍に備えられた押圧式の操作スイッチ(押圧スイッチ)である。例えば、ジョグダイヤル11はエアコン、オーディオ装置、ナビゲーション装置の切り替え操作及びそれらの詳細設定を画面表示装置4の表示内容に沿って行うものである。また、操作スイッチ12Aは車室内ベンチレーションの設定切り換えを行うスイッチで、操作スイッチ12Bは車室内温度設定スイッチで、操作スイッチ12Cはエアコンの自動運転と機能停止との切り換えを行うエアコンモードスイッチである。
【0014】
13は操作装置10の本体ケース(本体)、14は本体ケース13の上面の中央部近傍に備えられ、頂部が本体ケース13に設けられた凹部15の上側開口端から上方に突出しないように設けられたジョイスティック(多方向操作スイッチ)のジョイスティック操作部位である。
【0015】
なお、前記多方向操作スイッチとしては、スクロールキーとして使用できるものであれば何でも良く、例えば、トラックボール、トラックパッド、フローティングスイッチであっても良い。15はジョイスティック操作部位14の周囲を囲むように本体ケース13上面に形成されたすり鉢状の凹部、16は操作装置10の下方のアームレスト6に形成されたすり鉢状の凹部、17は凹部15の中央部位に設けられたジョイスティック操作部位14を挿通させる挿通孔である。
【0016】
図5は、操作装置10の概略縦断面を示す説明図である。図において、18はジョグダイヤル11の回動操作を検出する回動操作検出手段、19はジョイスティック操作部位14の操作を検出するジョイスティック操作検出手段で、前記ジョイスティック操作部位14と共に、ジョイスティックを構成する。7は本体ケース13の内部に備えられ、前記ジョグダイヤル11の回転位置を検出する回動操作検出手段18、ジョイスティックスイッチ操作検出手段19、操作スイッチ12A,12B,12Cの機構部などが設置され、電気的な接続が行われる回路基板である。
【0017】
また、図5に示すように、操作装置10の本体ケース13は、アームレスト6に形成された凹部16の上方に架設された形状、すなわち両端が前記アームレスト6に固定され、かつジョイスティック操作部位14が配置される部分が上方に盛り上がる形状(所謂、ブリッジ形状)に形成されている。操作装置10は、長手方向の両端部位がアームレスト6の前端側に固定され、本体ケース13の上面と底面はアームレスト6の上方向に向かって膨らみ、本体ケース13の長手方向についてアーチ状の形状を成しており、車両の前後方向に沿って縦置きにされたハンドグリップのように備えられたものである。ジョイスティック操作部位14は、垂直方向に向けて立設され、運転者3等の操作者の指によって前後左右などの所望の方向に自由に揺動され、この揺動に応じて画面表示装置4に表示される画面のスクロールやカーソル等の移動が行われるように構成されている。また、ジョイスティック操作部位14の上端部位に下方に向けて押圧が加えられ、押し込められると、この押し込みをジョイスティック操作検出手段19が検出し、画面表示装置4に表示されている機能が選択、決定されるように構成されている。挿通孔17はジョイスティック操作部位14の揺動を妨げない直径、及び形状に形成されている。
【0018】
また、操作装置10は、ジョイスティック操作部位14の下方にジョグダイヤル11を備え、この本体ケース13の両側面からジョグダイヤル11の外周部位を突出させて、運転者からも助手席に座っているものからも操作容易にしている。また、ジョイスティック操作部位14と、本体ケース13内部に備えられるジョイスティック操作検出手段19は、ジョグダイヤル11の回動中心の中央近傍に設置されている。
【0019】
図6は、操作装置10の側面図である。図示したように、ジョイスティック操作部位14は、その上端部位が本体ケース13の上面から突出しないように操作装置10に備えられ、操作装置10を運転者等が把持する際に、誤ってジョイスティック操作部位14の上端部に掌が触ってジョイスティック操作部位14が揺動されたり、押圧力が加えられないように構成されており、意図的に凹部15へ指を挿入しない限り、ジョイスティック操作部位14は操作できないようにしている。また、操作するものの掌がジョイスティック操作部位14の上端部に接触しないので、ジョグダイヤル11、押圧スイッチ12A〜12Cの操作中に誤操作することはない。
【0020】
図7は、運転者が片掌で操作装置10を把持し、ジョイスティック操作部位14を操作する状態を示す説明図である。図7(A)は運転者が左掌で操作装置10を把持した状態を示すもので、これを上方からみた様子を示した説明図である。また、図7(B)は同じく左掌で操作装置10を把持した状態を示すもので、この状態を操作装置10の側方からみた様子を示した説明図である。ジョイスティック操作部位14の操作時は、図示したように人差し指から小指までをアームレスト6の凹部16と本体ケース13との間に通し、親指をジョイスティック操作部位14上端部位に当て操作装置10を把持し、親指の動きによってジョイスティック操作部位14を操作する。操作を行っている運転者3は、ダッシュボード1に備えられた画面表示装置4の表示を視野に入れて見ながら、ジョイスティック操作部位14をブラインド操作に近い状態で操作し、画面表示装置4に表示された内容から、ジョイスティック操作部位14を垂直に下方へ押圧して所望の機能を選択、決定する。
【0021】
図8は、運転者が片掌で操作装置10の上面を包囲して握持し、操作スイッチ12A,12B,12C、及びジョグダイヤル11の操作を行う状態を示す説明図である。図8(A)は運転者が左掌で操作装置10を握持した状態を示すもので、操作装置10の上方からみた様子を示した説明図である。また、図8(B)は同じく左掌で操作装置10を握持した状態を示すもので、これを側方からみた様子を示した説明図である。図8に例示した状態は、自然に左掌で本体ケース13を握持すると、親指が操作装置10側面から突出するジョグダイヤル11に触れ、人差し指が操作スイッチ12Cに触れ、中指が操作スイッチ12Bに触れ、薬指が操作スイッチ12Aへ触れるもので、各操作スイッチ12A,12B,12C、及びジョグダイヤル11は上記のように触れる各指で操作できるように配置構成されている。
【0022】
以上の説明は、右ハンドル仕様の車両において運転者が左掌で操作装置10を操作するものであるが、上記構成のものと同一構成のものを同一場所に取り付けることによって、左ハンドル仕様になり、同一の作用効果が得られる。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、運転者は操作装置10を把持し、安定した状態でジョイスティック操作部位14を操作できるので、親指の動きを正確にジョイスティック操作部位14に伝えることができる。その結果、操作中における車両の振動や不意に起こる揺れ等の影響を受けることなく意図通りに操作することができるという効果が得られる。
【0024】
また、自然な姿勢の掌で操作できるように操作スイッチ12A,12B,12C、ジョグダイヤル11を本体ケース13に配置したので、学習を必要とせずに操作スイッチ12A,12B,12C、ジョグダイヤル11のブラインド操作を行うことができるという効果が得られる。
【0025】
また、操作装置10はブリッジ形状として、その長手方向の両端部位をアームレスト6に固定するようにしたので、運転者が操作装置10を把持した状態で車両等が揺れた場合に加えられる外力に十分耐えられる強度が確保できるという効果が得られる。
【0026】
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2による操作装置(操作手段)20を示す説明図である。図4、及び図5に示す操作装置10と同一、あるいは均等と考えられる部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図において、20は操作装置で、車室前後方向に縦置きに配置され、アームレスト6に車両後方側の一端が前記アームレスト6に固定されると共に、先端となる自由端に向けて盛り上がるように形成されている。そして、その他端に向けて延び、盛り上がった部分にジョイスティック操作部位14が配置されている。21は操作装置20の本体である。図9(A)は運転者が左掌で操作装置20を把持した状態を示すもので、これを上方からみた様子を示した説明図である。また、図9(B)は同じく運転者が左掌で操作装置20を把持した状態を示すもので、これを側方からみた様子を示した説明図である。
【0027】
操作装置20は、操作スイッチ12A,12B,12Cを本体ケース21の車両前方側となり、かつ自由端となる縁端近傍に備える。これら操作スイッチ12A,12B,12Cは、本体ケース21を掌で握持した状態で自然に指で触れることができ、触れる指でそれぞれの操作スイッチ12A,12B,12Cが操作できるように配置されている。この操作スイッチ12A,12B,12Cの配置は、実施の形態1で説明した操作スイッチ12A,12B,12Cと同様な作用効果が得られるように構成されたものである。本体ケース(本体)21の車両後方側の部位、すなわち前記自由端とは反対側の部位はアームレスト6へ固定されており、操作装置20を側方視すると、図9(B)に示すように略L字状の片持ちブリッジ形状をしている。操作装置20は、長手方向について、本体ケース21の上面と底面とがアームレスト6の上方に向かって膨らむアーチ状に形成されている。このように操作装置20は、車両後方側の部位をアームレスト6に固定しているので、操作装置20の前方に十分な取付けスペースを得ることが困難な車室に適しており、また、操作装置20の前方から容易に掌で把持することができる。
【0028】
また、操作装置20には、本体ケース21の側面から外周部位を突出させ、回動操作が行われるジョグダイヤル11が備えられ、ジョグダイヤル11の回動中心線上にはジョイスティック操作検出手段19と、本体ケース21の上面に向けて立設されたジョイスティック操作部位14とが備えられている。また、ジョイスティック操作部位14は、操作装置20の頂部近傍に設けられたすり鉢状の凹部15内に配置され、ジョイスティック操作部位14の上端部位が凹部15の上方開口から外側に突出しないように構成されている。
【0029】
なお、操作装置20の内部に備えられる回動操作検出手段18、ジョイスティック操作検出手段19等の構成、及び各操作スイッチ12A,12B,12C、ジョグダイヤル11、ジョイスティック操作部位14の動作及び設定機能等は実施の形態1による操作装置10と同様であり、説明及び図示を省略する。
【0030】
図9(A)、図9(B)に示すように運転者が左掌でジョイスティック操作部位14を操作するには、親指をジョイスティック操作部位14上端部位に乗せ、人差し指から小指までを本体ケース21とアームレスト6との間に挿入して本体ケース21を把持した状態で行う。また、操作スイッチ12A,12B,12C、ジョグダイヤル11の各操作は、実施の形態1の説明で用いた図8に示すように、本体ケース21に掌を乗せて握持した状態で行う。なお、図8は、右ハンドル仕様の車両において運転者3が左掌で操作装置10を操作するものであるが、上記構成のものと同一構成のものを同一場所に取り付けることによって、左ハンドル仕様になり、同一の作用効果が得られる。
【0031】
以上のように、この実施の形態2によれば、操作装置20の車両後方側の非自由端である部位をアームレスト6に固定し、操作装置20の車両前方側の部位がアームレスト6から開放されるように構成したので、如何なる指の大きさを持つ運転者であっても、容易に操作装置20を把持することができ、操作を行う掌を安定させてジョイスティック操作部位14を意図通りに動かすことができるという効果が得られる。
【0032】
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3による操作装置(操作手段)30を示す説明図である。図4、図5に示す操作装置10と同一、あるいは均等と考えられる部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図において、30は操作装置で、車室前後方向に縦置きに配置され、その車両前方側の一端がアームレスト6に固定されると共に、後方に延び、自由端となる先端に向けて盛り上がるように形成されている。そして、その盛り上がった部分にジョイスティック操作部位14が配置されている。31は操作装置30の本体ケース(本体)である。図10(A)は運転者が左掌で操作装置30を把持した状態を示すもので、これを上方からみた様子を示した説明図である。また、図10(B)は同じく運転者が左掌で操作装置30を把持した状態を示したもので、これを側方からみた様子を示す説明図である。
【0033】
操作装置30は、操作スイッチ12A,12B,12Cを本体ケース31の上面の車両前方側に備え、これらの操作スイッチ12A,12B,12Cは本体ケース31を掌で握持した状態で自然に指が触れ、その触れた指で操作できるように配置されている。また、本体ケース31の車両前方側の縁端部位はアームレスト6へ固定されている。操作装置30を側方視すると、図10(B)に示すように略L字状の片持ち形状をしている。操作装置30は長手方向について、その本体ケース31の上面と底面とをアームレスト6の上方向に向かって膨らむアーチ状に形成されている。このように操作装置30は、車両前方側の縁端部位をアームレスト6に固定しているので、運転席側方のアームレスト6に取り付けスペースがない場合に適しており、また、操作装置30の後方から把持することが容易にできる。
【0034】
操作装置30には、本体ケース31の側面から外周部位を突出させ回動操作が行われるジョグダイヤル11が備えられ、ジョグダイヤル11の回動中心線上にはジョイスティック操作検出手段19と、上方に向かって立設されたジョイスティック操作部位14とが備えられる。また、ジョイスティック操作部位14は、本体ケース31の上面に形成されたすり鉢状の凹部15の中央部に備えられ、ジョイスティック操作部位14の上端部位が本体ケース31の上面から突出しないように構成されている。
【0035】
なお、操作装置30の内部に備えられる回動操作検出手段18、ジョイスティック操作検出手段19等の構成、及び各操作スイッチ12A,12B,12C、ジョグダイヤル11、ジョイスティック操作部位14の動作及び設定機能等は実施の形態1で説明した操作装置10及び実施の形態2で説明した操作装置20と同様であり、その説明及び図示を省略する。
【0036】
図10(A)、図10(B)に示すように運転者が左掌でジョイスティック操作部位14を操作する場合には、親指をジョイスティック操作部位14上端部位に乗せ、人差し指から小指までを本体ケース31とアームレスト6との間に挿入し、本体ケース31を把持する。また、操作スイッチ12A,12B,12C、ジョグダイヤル11の各操作は実施の形態1の説明に用いた図8に示すように、本体ケース31に掌を乗せて握持した状態で行う。
なお、図8は、右ハンドル仕様の車両において運転者3が左掌で操作装置10を操作するものであるが、上記構成のものと同一構成のものを同一場所に取り付けることによって、左ハンドル仕様になり、同一の作用効果が得られる。
【0037】
以上のように、上記の実施の形態2,3によれば、操作装置20,30の車両前方側の部位をアームレスト6に固定し、操作装置20,30の車両前方側又は後方側がアームレスト6から開放されるように構成したので、如何なる指の大きさを持つ運転者であっても、容易に操作装置30を把持することができ、操作を行う掌を安定させてジョイスティック操作部位14を意図通りに動かすことができるという効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、画面表示装置の表示に基づいて乗り物搭載機器の操作を行う操作手段が操作者座席近傍に備えられた乗り物用搭載機器操作装置において、前記操作手段の本体ケースは、操作者が操作可能な範囲の運転席近傍の基台に、少なくとも一端が固定されると共に、他端に向けて延びる部分が上方に盛り上がって形成されたので、掌で握りやすく、操作しやすい。また、その本体ケースの上面に形成された凹部内にジョイスティック操作部位が配置され、かつそのジョイスティック操作部位の端部が前記凹部の開口端より外側に突出しないように設定したので、乗り物の振動や不意に起こる揺れの影響を受けることなく容易、かつ意図通りに操作でき、また誤入力を防ぐことができる。さらに前記ジョイスティック操作部位の下方にジョグダイヤルを備え、該ジョグダイヤルの周縁は前記本体ケースの両側側面から突出させたので、ジョグダイヤルの操作が容易に行えるという効果が得られる。
【0039】
この発明によれば、操作手段が、基台上面から下がった面に固定されているので、操作手段を操作し易いという効果が発揮される。
【0040】
この発明によれば、操作手段の設けられる基台をアームレストとすることで従来から設定されている装置を利用でき、コスト的に有利であるという効果が発揮される。また、運転者は自然な状態で安定して操作手段を把持できるので、乗り物が揺れた場合にも確実に操作できるという効果が得られる。
【0041】
この発明によれば、操作手段は、略L字型状に形成されているので、如何なる指の大きさを持つ運転者であっても容易に操作手段を把持することができ、操作を行う掌を安定させて意図通りに操作することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による乗り物搭載機器用操作装置を備える車両のダッシュボードを示す斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による車室内の概略縦断面を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による操作装置を掌で把持した状態を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による操作装置を上方から見た平面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による操作装置の概略縦断面を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による操作装置の側面図である。
【図7】 ジョイスティックを操作する状態を示す説明図である。
【図8】 操作スイッチ、及びジョグダイヤルの操作を行う状態を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による操作装置を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態3による操作装置を示す説明図である。
【図11】 従来のマルチファンクションスイッチの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ダッシュボード
2 センターコンソール
4 画面表示装置
5 計器パネル
6 アームレスト(基台)
7 回路基板
10 操作装置(操作手段)
11 ジョグダイヤル
12A,12B,12C 操作スイッチ(押圧スイッチ)
13 本体ケース
14 ジョイスティック操作部位
15 凹部
16 凹部
17 挿通孔
18 回動操作検出手段
19 ジョイスティック操作検出手段
20 操作装置(操作手段)
21 本体ケース
30 操作装置(操作手段)
31 本体ケース
100 マルチファンクションスイッチ
101 スイッチケース
102A,102B,102C,102D 操作スイッチ
Claims (4)
- 画面表示装置の表示に基づいて乗り物搭載機器の操作を行う操作手段が操作者座席近傍に備えられた乗り物用搭載機器操作装置において、
前記操作手段の本体ケースは、操作者が操作可能な範囲の運転席近傍の基台に、少なくとも一端が固定されると共に、他端に向けて延びる部分が上方に盛り上がって形成され、その本体ケース上面に凹部が形成されると共に、その凹部内にジョイスティック操作部位が配置され、かつそのジョイスティック操作部位の端部が前記凹部の開口端より外側に突出しないように設定し、さらに前記ジョイスティック操作部位の下方にジョグダイヤルを備え、該ジョグダイヤルの周縁は前記本体ケースの両側側面から突出させたことを特徴とする乗り物搭載機器用操作装置。 - 前記操作手段は、さらに前記基台上面から下がった面に固定されてなることを特徴とする請求項1記載の乗り物搭載機器用操作装置。
- 前記基台は、アームレストであることを特徴とする請求項2記載の乗り物搭載機器用操作装置。
- 前記操作手段は、略L字型状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の乗り物搭載機器用操作装置。
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