JP6777855B2 - 成形体の製造方法及び成形体の製造装置 - Google Patents
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Description
好ましくは、前記開口部は、溝状に形成される。
好ましくは、前記開口形成部材は、細長形状であり、前記開口形成部材は、前記分割金型の型締め方向と前記開口形成部材の長手方向の間の角度が20〜70度になるように配置される。
好ましくは、前記開口形成部材は、前記分割金型の型締め方向に垂直な面への射影の厚さが2mm以上である。
好ましくは、前記開口形成部材は、パイプ部を備える。
好ましくは、前記パイプ部は、先端部が尖っている。
好ましくは、前記先端部は、前記分割金型に近い側が突き出るように尖っている。
好ましくは、前記下バリ部に冷却用エアーを吹き付けることによって前記下バリ部を冷却する冷却工程を備える。
好ましくは、前記冷却用エアーは、前記パリソンを挟んで前記開口形成部材に対向する位置に吹き付けられる。
好ましくは、前記ピンチ工程の後であって前記成形工程の前に、前記パリソン内にエアーを吹き込むプリブロー工程をさらに備える。
最初に、図1を用いて、本発明の一実施形態の成形体の製造方法の実施に利用可能な成形機1について説明する。成形機1は、樹脂供給装置2と、ヘッド18と、分割金型19と、ピンチ部29と、開口形成部材30と、エアー吹出口31を備える。樹脂供給装置2は、ホッパー12と、押出機13と、インジェクタ16と、アキュームレータ17を備える。押出機13とアキュームレータ17は、連結管25を介して連結される。アキュームレータ17とヘッド18は、連結管27を介して連結される。
以下、各構成について詳細に説明する。
ホッパー12は、原料樹脂11を押出機13のシリンダ13a内に投入するために用いられる。原料樹脂11の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂11は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などが挙げられる。原料樹脂11は、ホッパー12からシリンダ13a内に投入された後、シリンダ13a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ13a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ13aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ13a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。シリンダ13a内に配置されるスクリューの数は、1本でもよく、2本以上であってもよい。
シリンダ13aには、シリンダ13a内に発泡剤を注入するためのインジェクタ16が設けられる。原料樹脂11を発泡させない場合は、インジェクタ16は省略可能である。インジェクタ16から注入される発泡剤は、物理発泡剤、化学発泡剤、及びその混合物が挙げられるが、物理発泡剤が好ましい。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、およびブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、さらにはそれらの超臨界流体を用いることができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作ることが好ましく、窒素であれば臨界温度−149.1℃、臨界圧力3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa以上とすることにより得られる。化学発泡剤としては、酸(例:クエン酸又はその塩)と塩基(例:重曹)との化学反応により炭酸ガスを発生させるものが挙げられる。化学発泡剤は、インジェクタ16から注入する代わりに、ホッパー12から投入してもよい。
発泡剤が添加されている又は添加されていない溶融樹脂11aは、シリンダ13aの樹脂押出口から押し出され、連結管25を通じてアキュームレータ17内に注入される。アキュームレータ17は、シリンダ17aとその内部で摺動可能なピストン17bを備えており、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが貯留可能になっている。そして、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが所定量貯留された後にピストン17bを移動させることによって、連結管27を通じて溶融樹脂11aをヘッド18内に設けられたダイスリットから押し出して垂下させて筒状のパリソン23を形成する。ヘッド18には、プリブローノズル28が設けられており、分割金型19の型締め前にプリブローノズル28からパリソン23内にエアーを吹き込むことが可能になっている。
パリソン23は、一対の分割金型19間に導かれる。分割金型19を用いてパリソン23の成形を行うことによって、成形体が得られる。分割金型19を用いた成形の方法は特に限定されず、分割金型19のキャビティ内にエアーを吹き込んで成形を行うブロー成形であってもよく、分割金型19のキャビティの内面からキャビティ内を減圧してパリソン23の成形を行う真空成形であってもよく、その組み合わせであってもよい。溶融樹脂が発泡剤を含有する場合、パリソン23は、発泡パリソンとなり、成形体は、発泡成形体となる。
本発明の一実施形態の発泡成形体の製造方法は、押出工程と、ピンチ工程と、プリブロー工程と、成形工程と、開口部形成工程と、冷却工程と、後工程を備える。
図2に示すように、押出工程では、溶融樹脂を押し出して筒状のパリソン23を形成して一対の分割金型19間に押し出す。
図3に示すように、ピンチ工程では、分割金型19の下側に配置されたピンチ部29においてパリソン23を挟む。これによって、パリソン23内に密閉空間23sが形成される。
図4に示すように、プリブロー工程では、プリブローノズル28から密閉空間23s内にエアーを吹き込む(つまり、プリブローを行う)ことによってパリソン23を膨張させる。プリブロー工程は、成形性を高めるために行うものであり、成形体の形状によってはプリブロー工程は不要である。
図4〜図5に示すように、成形工程では、分割金型19の型締めを行ってパリソン23の成形を行う。この際に、分割金型19内には成形体23mが形成され、分割金型19の上側には上バリ部23tが形成され、分割金型19の下側には下バリ部23bが形成される。図5に示すように、上バリ部23t及び下バリ部23bは風船状になる。
図5〜図7に示すように、開口部形成工程では、開口形成部材30を用いて風船状の下バリ部23bに開口部23b1を形成する。開口部形成工程は、成形工程の途中で行ってもよく、成形工程の完了後に行ってもよい。言い換えると、開口部形成工程は、型締めの際に分割金型19が移動している間に行ってもよく、分割金型19の型締めが完了した後に行ってもよい。
冷却工程では、下バリ部23bに冷却用エアーを吹き付けることによって下バリ部23bを冷却する。冷却用エアーは、下バリ部23bよりも温度が低いエアーであればよく、冷却用エアーには、常温のエアーを用いることができる。冷却用エアーは、エアー吹出口31から吹き出させることができる。冷却用エアーは、開口部23b1を形成しながらでも良いが、好ましくは、形成した後に下バリ部23bに吹き付けることが好ましい。この場合、冷却用エアーによって下バリ部23bを押圧して下バリ部23b内の高温エアーを開口部23b1から押し出すことができる。冷却用エアーは、パリソン23を挟んで開口形成部材30に対向する位置に吹き付けることが好ましい。この場合、下バリ部23b内の高温エアーを効率的に押し出すことができる。冷却工程は不要な場合には省略可能である。
後工程では、分割金型19から上バリ部23t及び下バリ部23bが付いた成形体23mを取り出し、成形体23mから上バリ部23t及び下バリ部23bを除去する。下バリ部23bは、しぼんだ形状になっているので、取扱いが容易である。上バリ部23tについても下バリ部23bと同様に、上バリ部23tが冷却固化される前に開口部を形成してエアー抜きを行ってもよい。また、上バリ部23tは、プリブローノズル28の吹き込み口から吸引することで風船状の上バリ部23t内のエアーを除いてもよい。また、上バリ部23tにも冷却用エアーを吹き付けるように構成してもよい。
・開口形成部材30は、2個以上でも良く、冷却におけるエアー吹出口31も複数設けても良い。
2 :樹脂供給装置
11 :原料樹脂
11a :溶融樹脂
12 :ホッパー
13 :押出機
13a :シリンダ
16 :インジェクタ
17 :アキュームレータ
17a :シリンダ
17b :ピストン
18 :ヘッド
19 :分割金型
23 :パリソン
23b :下バリ部
23b1 :下バリ部の開口部
23m :成形体
23s :密閉空間
23t :上バリ部
25 :連結管
27 :連結管
28 :プリブローノズル
29 :ピンチ部
30 :開口形成部材
30a :開口形成部材の先端部
30b :開口形成部材の開口
31 :エアー吹出口
Claims (11)
- 溶融樹脂を押し出して筒状のパリソンを形成して一対の分割金型間に押し出す押出工程と、
前記分割金型の下側に配置されたピンチ部において前記パリソンを挟むピンチ工程と、
前記ピンチ工程の後に、前記分割金型の型締めを行って前記パリソンの成形を行う成形工程を備え、
前記成形工程の際に前記分割金型の下側において前記パリソンが膨らむことによって形成される風船状の下バリ部に、開口形成部材を用いて開口部を形成する開口部形成工程を備える、成形体の製造方法。 - 前記開口部は、溝状に形成される、請求項1に記載の方法。
- 前記開口形成部材は、細長形状であり、
前記開口形成部材は、前記分割金型の型締め方向と前記開口形成部材の長手方向の間の角度が20〜70度になるように配置される、請求項1又は請求項2に記載の方法。 - 前記開口形成部材は、前記分割金型の型締め方向に垂直な面への射影の厚さが2mm以上である、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の方法。
- 前記開口形成部材は、パイプ部を備える、請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の方法。
- 前記パイプ部は、先端部が尖っている、請求項5に記載の方法。
- 前記先端部は、前記分割金型に近い側が突き出るように尖っている、請求項6に記載の方法。
- 前記下バリ部に冷却用エアーを吹き付けることによって前記下バリ部を冷却する冷却工程を備える、請求項1〜請求項7の何れか1つに記載の方法。
- 前記冷却用エアーは、前記パリソンを挟んで前記開口形成部材に対向する位置に吹き付けられる、請求項8に記載の方法。
- 前記ピンチ工程の後であって前記成形工程の前に、前記パリソン内にエアーを吹き込むプリブロー工程をさらに備える、請求項1〜請求項9の何れか1つに記載の方法。
- 筒状のパリソンの成形を行って成形体を形成するための一対の分割金型と、
前記分割金型の下側に配置され且つ前記パリソンを挟むように構成されたピンチ部と、
前記分割金型と前記ピンチ部の間に配置された開口形成部材を備え、
前記開口形成部材は、前記分割金型の型締めの際に前記分割金型の下側において前記パリソンが膨らむことによって形成される風船状の下バリ部に開口部を形成するように構成される、成形体の製造装置。
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