JP6777856B2 - 制振部材の製造方法及び構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
好ましくは、前記成形体は、中空部を有する。
好ましくは、前記制振部材は、前記成形体を前記ヒンジ部で折り畳んだときに対向する面の間に弾性部材を備える。
好ましくは、前記弾性部材は、不織布で構成される。
好ましくは、前記不織布は、樹脂繊維で構成される。
好ましくは、前記樹脂繊維を構成する樹脂は、前記成形体を構成する樹脂よりもピカット軟化点が高い。
好ましくは、前記樹脂繊維は、5デニール以上の繊維である。
好ましくは、前記弾性部材は、前記成形体と一体成形される。
好ましくは、前記制振部材は、前記成形体を前記ヒンジ部で折り畳んだときに外周となる面にクッション部材を備える。
好ましくは、前記クッション部材は、不織布で構成される。
好ましくは、前記クッション部材は、前記成形体と一体成形される。
好ましくは、前記成形体は、少なくとも2つのヒンジ部を備える。
好ましくは、前記成形体は、3つの基部が2つのヒンジ部で連結された構成を備える。
好ましくは、前記成形体は、2つの基部が1つのヒンジ部で連結された構成を備える。
好ましくは、前記成形体は、発泡成形体である。
1−1.第1実施形態
図1を用いて、本発明の第1実施形態の制振部材1について説明する。制振部材1は、筒体5に挿入されることによって筒体5の振動を抑制することによって筒体5を通じた音の伝搬を低減するための部材である。筒体5は、例えば自動車のインパネ内のリインフォースであり、パイプ状であり、内周の断面は例えば円形である。
図2を用いて、本発明の第2実施形態の制振部材1について説明する。本実施形態は、第1実施形態に類似しており、成形体2の構成の違いが主な相違点である。
図3を用いて、本発明の一実施形態の制振部材の製造方法の実施に利用可能な成形機6について説明する。成形機6は、樹脂供給装置7と、ヘッド18と、分割金型19,20を備える。樹脂供給装置7は、ホッパー12と、押出機13と、インジェクタ16と、アキュームレータ17を備える。押出機13とアキュームレータ17は、連結管25を介して連結される。アキュームレータ17とヘッド18は、連結管27を介して連結される。
以下、各構成について詳細に説明する。
ホッパー12は、原料樹脂11を押出機13のシリンダ13a内に投入するために用いられる。原料樹脂11の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂11は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などが挙げられる。原料樹脂11は、ホッパー12からシリンダ13a内に投入された後、シリンダ13a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ13a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ13aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ13a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。シリンダ13a内に配置されるスクリューの数は、1本でもよく、2本以上であってもよい。
シリンダ13aには、シリンダ13a内に発泡剤を注入するためのインジェクタ16が設けられる。原料樹脂11を発泡させない場合は、インジェクタ16は省略可能である。インジェクタ16から注入される発泡剤は、物理発泡剤、化学発泡剤、及びその混合物が挙げられるが、物理発泡剤が好ましい。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、およびブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、さらにはそれらの超臨界流体を用いることができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作ることが好ましく、窒素であれば臨界温度−149.1℃、臨界圧力3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa以上とすることにより得られる。化学発泡剤としては、酸(例:クエン酸又はその塩)と塩基(例:重曹)との化学反応により炭酸ガスを発生させるものが挙げられる。化学発泡剤は、インジェクタ16から注入する代わりに、ホッパー12から投入してもよい。
発泡剤が添加されている又は添加されていない溶融樹脂11aは、シリンダ13aの樹脂押出口から押し出され、連結管25を通じてアキュームレータ17内に注入される。アキュームレータ17は、シリンダ17aとその内部で摺動可能なピストン17bを備えており、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが貯留可能になっている。そして、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが所定量貯留された後にピストン17bを移動させることによって、連結管27を通じて溶融樹脂11aをヘッド18内に設けられたダイスリットから押し出して垂下させてパリソン23を形成する。パリソン23の形状は、特に限定されず、筒状であってもよく、シート状であってもよい。
パリソン23は、一対の分割金型19,20間に導かれる。分割金型19,20を用いてパリソン23の成形を行うことによって、成形体が得られる。分割金型19,20を用いた成形の方法は特に限定されず、分割金型19,20のキャビティ内にエアーを吹き込んで成形を行うブロー成形であってもよく、分割金型19,20のキャビティの内面からキャビティ内を減圧してパリソン23の成形を行う真空成形であってもよく、その組み合わせであってもよい。溶融樹脂が発泡剤を含有する場合、パリソン23は、発泡パリソンとなり、成形体は、発泡成形体となる。
制振部材1は、パリソン形成工程、成形工程、及び後処理工程を備える方法によって形成可能である。以下、各工程について詳細に説明する。以下、第1実施形態の制振部材1の製造方法を例に挙げて説明するが、第2実施形態の制振部材1も同様の方法で製造可能である。
パリソン形成工程では、図4〜図5に示すように、溶融樹脂をヘッドから押し出して垂下させてパリソン23を形成し、パリソン23を分割金型19,20の間に配置する。分割金型19は、ピンチオフ部19bで囲まれたキャビティ19aを備える。分割金型20は、ピンチオフ部20bで囲まれたキャビティ20a内に突起20cを備える。
成形工程では、図6に示すように、分割金型19,20の型締めを行ってパリソン23の成形を行って成形体2を形成する。この際、突起20cに対応する部位において、パリソン23が分割金型19,20によって圧縮されてヒンジ部2cが形成される。また、シート3a,4aは、それぞれ、パリソン23と分割金型19、パリソン23と分割金型20によって挟まれることによって、成形体2に一体成形される。
後処理工程では、図6に示すように成形されたバリ23bのついた成形体2を分割金型19,20から取り出し、バリ23bを除去する。これによって、第1実施形態の構成の制振部材1が得られる。
2 :成形体
2a :第1基部
2a1 :当接面
2b :第2基部
2b1 :当接面
2b2 :当接面
2c :ヒンジ部
2d :中空部
2e :基部
2e1 :当接面
3 :弾性部材
3a :弾性部材シート
4 :クッション部材
4a :クッション部材シート
5 :筒体
6 :成形機
7 :樹脂供給装置
11 :原料樹脂
11a :溶融樹脂
12 :ホッパー
13 :押出機
13a :シリンダ
16 :インジェクタ
17 :アキュームレータ
17a :シリンダ
17b :ピストン
18 :ヘッド
19 :分割金型
19a :キャビティ
19b :ピンチオフ部
20 :分割金型
20a :キャビティ
20b :ピンチオフ部
20c :突起
23 :パリソン
23b :バリ
25 :連結管
27 :連結管
Claims (16)
- 筒体内に挿入される制振部材の製造方法であって、
前記制振部材は、成形体を備え、
前記成形体は、複数の基部と、前記複数の基部のうちの隣接する2つを連結するヒンジ部を備え、
前記製造方法は、
溶融樹脂を押し出してパリソンを形成して一対の分割金型間に配置する押出工程と、
前記分割金型の型締めを行って前記パリソンの成形を行って前記成形体を形成する成形工程を備え、
前記分割金型の型締めの際に前記分割金型で前記パリソンを圧縮することによって前記成形体に前記ヒンジ部が形成され、
前記制振部材は、前記成形体を前記ヒンジ部で折り畳んだときに対向する面の間に弾性部材を備える、制振部材の製造方法。 - 前記成形体は、中空部を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記弾性部材は、不織布で構成される、請求項1又は請求項2に記載の方法。
- 前記不織布は、樹脂繊維で構成される、請求項3に記載の方法。
- 前記樹脂繊維を構成する樹脂は、前記成形体を構成する樹脂よりもピカット軟化点が高い、請求項4に記載の方法。
- 前記樹脂繊維は、5デニール以上の繊維である、請求項4又は請求項5の何れか1つに記載の方法。
- 前記弾性部材は、前記成形体と一体成形される、請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の方法。
- 前記制振部材は、前記成形体を前記ヒンジ部で折り畳んだときに外周となる面にクッション部材を備える、請求項1〜請求項7の何れか1つに記載の方法。
- 筒体内に挿入される制振部材の製造方法であって、
前記制振部材は、成形体を備え、
前記成形体は、複数の基部と、前記複数の基部のうちの隣接する2つを連結するヒンジ部を備え、
前記製造方法は、
溶融樹脂を押し出してパリソンを形成して一対の分割金型間に配置する押出工程と、
前記分割金型の型締めを行って前記パリソンの成形を行って前記成形体を形成する成形工程を備え、
前記分割金型の型締めの際に前記分割金型で前記パリソンを圧縮することによって前記成形体に前記ヒンジ部が形成され、
前記制振部材は、前記成形体を前記ヒンジ部で折り畳んだときに外周となる面にクッション部材を備える、制振部材の製造方法。 - 前記クッション部材は、不織布で構成される、請求項8又は請求項9に記載の方法。
- 前記クッション部材は、前記成形体と一体成形される、請求項8〜請求項10の何れか1つに記載の方法。
- 前記成形体は、少なくとも2つのヒンジ部を備える、請求項1〜請求項11の何れか1つに記載の方法。
- 前記成形体は、3つの基部が2つのヒンジ部で連結された構成を備える、請求項1〜請求項12の何れか1つに記載の方法。
- 前記成形体は、2つの基部が1つのヒンジ部で連結された構成を備える、請求項1〜請求項11の何れか1つに記載の方法。
- 前記成形体は、発泡成形体である、請求項1〜請求項14の何れか1つに記載の方法。
- 筒体内に制振部材を挿入する工程を備える、構造体の製造方法であって、
前記制振部材は、請求項1〜請求項15の何れか1つに記載の方法によって製造された制振部材であり、
前記制振部材を前記ヒンジ部で折り畳んだ状態で前記制振部材が前記筒体に挿入される、方法。
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