JP6777098B2 - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents
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Description
薄膜の膜厚の差を低減する技術が特許文献1に開示されている。
特許文献1では、蒸着開始時における基板10上の蒸着位置と蒸着終了時における基板10上の蒸着位置とが一致するように基板10を回転させたり(第1実施形態)、目標膜厚斑値aに応じて基板10の回転速度を設定したり(第2実施形態)、目標膜厚斑値a、成膜速度αおよび所望膜厚dに応じて基板10の回転速度を設定したりしている(第3実施形態)。
したがって、本発明の主な目的は、目標膜厚からのずれを低減することができる成膜装置および成膜方法を提供することにある。
(n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜装置において、
被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転を制御する制御機構であって、前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける前記制御機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構と、
を備え、
前記制御機構が、
前記モニター機構の監視結果からn層目の前記回転体の回転速度を把握し、(n+1)層目以降の前記回転体の回転速度を調整し、
前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(1)を満たすように設定する成膜装置。
(Ra 2 ×t×da)/
(60×(60×s×A+Ra×t×s))≦0.05 … (1)
[条件式(1)中、Raは(n+1)層目の回転体の回転速度[rpm]を、daは(n+1)層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。]
また、上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した成膜装置は、以下を有する。
(n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜装置において、
被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転を制御する制御機構であって、前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける前記制御機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構と、
を備え、
前記制御機構が、
前記モニター機構の監視結果からn層目のm区画目(mは1以上の正の整数である。)の前記回転体の回転速度を把握し、n層目の(m+1)区画目以降の前記回転体の回転速度を調整し、
前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(2)を満たすように設定する成膜装置。
(Rc 2 ×t×dc)/
(60×(60×s×A+Rc×t×s))≦0.05 … (2)
[条件式(2)中、Rcはn層目の(m+1)区画目以降の回転体の回転速度[rpm]を、dcは多層膜のn層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。]
被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構を備える成膜装置を用いた、(n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜方法において、
前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記モニター機構の監視結果からn層目の前記回転体の回転速度を把握し、(n+1)層目以降の前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づけ、前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(1)を満たすように設定する成膜方法。
(Ra 2 ×t×da)/
(60×(60×s×A+Ra×t×s))≦0.05 … (1)
[条件式(1)中、Raは(n+1)層目の回転体の回転速度[rpm]を、daは(n+1)層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。]
また、上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映し
た成膜方法は、以下を有する。
被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構を備える成膜装置を用いた、(n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜方法において、
前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記モニター機構の監視結果からn層目のm区画目(mは1以上の正の整数である。)の前記回転体の回転速度を把握し、n層目の(m+1)区画目以降の前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づけ、前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(2)を満たすように設定する成膜方法。
(Rc 2 ×t×dc)/
(60×(60×s×A+Rc×t×s))≦0.05 … (2)
[条件式(2)中、Rcはn層目の(m+1)区画目以降の回転体の回転速度[rpm]を、dcは多層膜のn層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。]
図1に示すとおり、成膜装置1は多層膜の成膜装置(スパッタリング装置)であって、主にドラム10、成膜機構20、モニター機構30および制御機構40を備えている。
ドラム10には複数の基板50が支持されている。ドラム10は基板50を支持しながら回転する回転体の一例である。基板50は被成膜物の一例である。ここでは基板50としてガラス基板が使用されている。
成膜機構20は基板50に対し成膜処理を行う機構であり、いわゆるスパッタリング機構である。成膜機構20はターゲット22を有している。成膜機構20では、ドラム10(基板50)側を陽極と、ターゲット22側を陰極とし、陰極側に高電圧が印加される。その結果、ガスイオン原子がターゲット22表面を叩き、飛び出したターゲット材料物質が基板50に堆積される。
ドラム10にはドラム10の回転速度を監視するモニター機構30が接続されている。モニター機構30としてはロータリーエンコーダーやレーザー速度測定器などが使用される。ドラム10がモーターで回転駆動される場合、モニター機構30はその回転軸に設置されてもよいし、ドラム10自体に設置されてもよい。ドラム10、成膜機構20およびモニター機構30にはこれらを制御する制御機構40が接続されている。
以上の成膜装置1によれば、制御機構40がモニター機構30の監視結果に基づき、ドラム10の回転や成膜機構20の動作を制御して、基板50に対し、(n+1)層以上の層を積層した多層膜を、成膜するようになっている。nは1以上の正の整数である。
続いて、成膜装置1を用いた成膜方法について説明する。
下記の成膜方法は制御機構40にあらかじめ成膜プログラムとして記憶され、制御機構40がその成膜プログラムを読み出し処理を実行するようになっている。
たとえば、目標厚さが60nmで、成膜レートが0.5nm/secであれば、成膜時間は60/0.5=120sec=2minとなる。ドラム10の回転速度が65rpm(round per minutes)であれば、成膜時のドラム10の回転数は2min×65rpm=130回転となる。
かかる場合、ドラム10の回転数が整数であるため、基板50のターゲット22を通過する回数は一致し、基板50には目標厚さの層が成膜される。
他方、目標厚さが69nmであれば、成膜時間は69/0.5=138sec=2.3minとなり、成膜時のドラム10の回転数は2.3min×65rpm=149.5回転となる。
かかる場合、成膜開始時において、基板52と基板54とが図2Aに示すようにセットされていたとすると、成膜終了時においては、図2Bに示すように基板52と基板54との位置関係が逆転する。すなわち、基板52はターゲット22を150回通過し、基板54はターゲット22を149回しか通過しない。そのため、基板54は基板52よりも0.6%程度厚さが薄くなってしまい、層の厚さが不均一となる。
上記事例2では、ドラム10の回転速度を65rpmから65.217rpmに調整する。
かかる場合、ドラム10の回転数は2.3min×65.217rpm=149.999回転となり、ほぼ150回転となる。
ただ、微小な誤差が生じ、ドラム10の回転速度が変動しうる場合がある。
たとえば、上記事例1において、ドラム10の回転速度を65rpmと設定したところ、実際のドラム10の回転速度が65.1rpmであった場合、ドラム10の回転数は2min×65.1=130.2回転となる。かかる場合、ドラム10に支持された基板50のうち、20%の基板50は131回転、他の80%の基板50は130回転となり、20%の基板50では層が約0.8%厚い厚さになってしまう。このような現象は成膜途中においても起こりうると考えられる。
そこで本実施形態では、制御機構40が、速度調整例1〜3のいずれかでドラム10の回転速度を調整するのが好ましい。
制御機構40が、モニター機構30の監視結果からn層目のドラム10の回転速度を把握し、(n+1)層目以降のドラム10の回転速度を調整する。「(n+1)層目以降」とは、(n+1)層だけを指してもよいし、(n+1)層を含むその後の層のいずれか1層またはすべての層を指してもよく、(n+1)層を含むその後の層のうち少なくとも1層という意味である。
たとえば、上記事例2において、目標厚さが69nmで、成膜レートが0.5nm/secであるとき、算出したドラム10の回転速度が65.217rpmであるところ、n層目のドラム10の回転速度が65.4rpmに変動したとする。このままの回転速度で成膜すると、n層目の回転数は(1秒間の回転数)×(成膜時間)で算出され、(65.4/60)×(69/0.5)=150.42回転となる。n層目の回転数をもっとも整数に近い150回転に近づけるには、n層目のドラム10の回転速度は(150×60)/(69/0.5)=65.217rpmと算出される。ここでは、制御機構40が、ドラム10の回転を制御して、(n+1)層目以降のドラム10の回転速度を65.4rpmからもとの65.217rpmに調整する。
(Ra2×t×da)/
(60×(60×s×A+Ra×t×s))≦0.05 … (1)
条件式(1)中、Raは(n+1)層目のドラム10の回転速度[rpm]を、daは(n+1)層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構20による成膜レート[nm/sec]をそれぞれ表す。
条件式(1)はかかる回転数の誤差が±0.05回転以下であることを示している。
条件式(1)によれば、n層目の成膜と(n+1)層目の成膜とでドラム10の回転数の誤差が±0.05回転以下に収まり、n層目の成膜と(n+1)層目の成膜とを比較するとその90%の範囲内で同一の条件で成膜することができる。
1回の計測に要する時間T[sec]はT=(A/Ra)×60で表される。
1回の計測で発生する最大の誤差時間はt[sec]となる。モニター機構30による計測間隔がt[sec]であるためである。
ドラム10の実際の回転速度Ra[rpm]はRa=(Ra×T+Ra×t)/(T+t)で表される。
誤差時間tを含むドラム10の回転速度Rb[rpm]はRb=(A/(T+t))×60で表される。
したがってドラム10の回転速度の誤差(Ra−Rb)[rpm]は
Ra−Rb=((Ra×T+Ra×t)/(T+t))−((A/(T+t))×60)と表される。
これにT=(A/Ra)×60を代入すると、
Ra−Rb=(Ra2×t)/(A×60+Ra×t)と表される。
かかる回転速度の誤差を回転数に直すと、回転数の誤差は
(da/s)×(Ra−Rb)/60=(da×Ra2×t)/((s×A×60+s×Ra×t)×60)と表され、条件式(1)が導出される。
制御機構40が、モニター機構30の監視結果からn層目のm区画目(mは1以上の正の整数である。)のドラム10の回転速度を把握し、n層目の(m+1)区画目以降のドラム10の回転速度を調整する。
すなわち、図3に示すとおり、多数の基板50を区画化すると仮定して、n層目の成膜を行う場合に、モニター機構30の監視結果からm区画目のドラム10の回転速度を把握し、(m+1)区画目以降のドラム10の回転速度を調整する。「(m+1)区画目以降」とは、(m+1)区画だけを指してもよいし、(m+1)区画を含むその後の区画のいずれか1区画またはすべての区画を指してもよく、(m+1)区画を含むその後の区画のうち少なくとも1区画という意味である。
なお、図3では多数の基板50を4つに区画化したと仮定した例を示している。
(Rc2×t×dc)/
(60×(60×s×A+Rc×t×s))≦0.05 … (2)
条件式(2)中、Rcはn層目の(m+1)区画目以降のドラム10の回転速度[rpm]を、dcは多層膜のn層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構20による成膜レート[nm/sec]をそれぞれ表す。
条件式(2)も条件式(1)と同様の原理で導出される。
条件式(2)によれば、n層目の成膜において、m区画目の成膜と(m+1)区画目の成膜とでドラム10の回転数の誤差が±0.05回転以下に収まり、m区画目の成膜と(m+1)区画目の成膜とを比較するとその90%の範囲内で同一の条件で成膜することができる。
制御機構40が、モニター機構30の監視結果からドラム10の回転速度を常に把握し、ドラム10の回転速度をリアルタイムで調整する。
上記事例2では、ドラム10の回転速度を65.217rpmに保持し続ける。
したがって特許文献1の第1実施形態にかかる技術のように、成膜時間が延長されるといった、成膜条件(成膜レートおよび成膜時間)の変動がなく、目標厚さからずれが発生するのが抑制される。層同士を比較した場合も成膜条件に変動がないため、層同士で層厚に誤差が生じるのも抑制される。
以上から、本実施形態によれば目標膜厚からのずれを低減することができる。
上記事例2では、成膜時間を2.3minから2.30002minに調整すると、ドラムの回転数は、2.30002×65.217rpm=150.0005回転となり、より150回転に近くなる。成膜時間を2.30002minとするためには、成膜レートは69nm/2.30002min=0.4999nm/secとなる。
したがって上記例2では、成膜時間を2.3minから2.30002minに調整するか、または成膜レートを0.5nm/secから0.4999nm/secに調整すればよい。
図4に示すとおり、2つの成膜機構20を設置し、制御機構40が2つの成膜機構20の動作を交互に制御して多層膜を成膜してもよい。かかる場合、一方の成膜機構20にはターゲット22を、他方の成膜機構20にはターゲット22とは異なるターゲット23を設置する。成膜機構20の設置数は適宜変更可能であり、多層膜の層の種類数に応じて変更されてもよい。
かかる構成において、制御機構40は、上記のとおり、ドラム10の回転速度を調整して、算出したドラム10の回転数を整数に近づけた場合において(速度調整例1〜3を含む。)、成膜機構20の成膜時間または成膜レートを調整するのに代えてまたは加えて、検出機構60の検出結果に基づき、ドラム10の回転位置を調整して、各層の成膜を、ドラム10の基準位置12から開始させるか、ドラム10の基準位置12で終了させるか、またはドラム10の基準位置12から開始させかつドラム10の基準位置12で終了させるのが好ましい。
かかる構成では、図5に示すとおり、ある一の酸化膜の成膜の時間帯80からその次の他の酸化膜の成膜の時間帯84に切り替わる際に、酸素プラズマ機構70による酸素プラズマ処理のみが行われる時間帯82が存在しうる。
かかる時間帯82でも、制御機構40は、ドラム10の回転速度を調整して、算出したドラム10の回転数を整数に近づけるのが好ましい。
成膜装置2も多層膜の成膜装置であり、ドーム14および成膜機構20を有している。ドーム14には複数の基板50が支持されている。ドーム14も基板50を支持しながら回転する回転体の一例である。成膜機構20は蒸着源24を有している。ドーム14がモーターで回転駆動される場合、モニター機構30はその回転軸に設置されてもよいし、ドーム14自体に設置されてもよい。成膜装置2では、成膜装置1のドラム10がドーム14に、成膜装置1のターゲット22が蒸着源24にそれぞれ置き換えられ、本発明が適用される。
2 成膜装置(蒸着装置)
10 ドラム
12 基準位置
14 ドーム
20 成膜機構
22、23 ターゲット
24 蒸着源
30 モニター機構
40 制御機構
50 基板
52、54 基板
60 検出機構
70 酸素プラズマ機構
80、82、84 時間帯
Claims (10)
- (n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜装置において、
被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転を制御する制御機構であって、前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける前記制御機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構と、
を備え、
前記制御機構が、
前記モニター機構の監視結果からn層目の前記回転体の回転速度を把握し、(n+1)層目以降の前記回転体の回転速度を調整し、
前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(1)を満たすように設定する成膜装置。
(Ra 2 ×t×da)/
(60×(60×s×A+Ra×t×s))≦0.05 … (1)
[条件式(1)中、Raは(n+1)層目の回転体の回転速度[rpm]を、daは(n+1)層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。] - (n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜装置において、
被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転を制御する制御機構であって、前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける前記制御機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構と、
を備え、
前記制御機構が、
前記モニター機構の監視結果からn層目のm区画目(mは1以上の正の整数である。)
の前記回転体の回転速度を把握し、n層目の(m+1)区画目以降の前記回転体の回転速度を調整し、
前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(2)を満たすように設定する成膜装置。
(Rc 2 ×t×dc)/
(60×(60×s×A+Rc×t×s))≦0.05 … (2)
[条件式(2)中、Rcはn層目の(m+1)区画目以降の回転体の回転速度[rpm]を、dcは多層膜のn層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。] - 請求項1又は2に記載の成膜装置において、
前記制御機構が、
前記成膜機構による成膜時間または成膜レートを調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける成膜装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の成膜装置において、
前記回転体の基準位置を検出する検出機構を備え、
前記制御機構が、
前記検出機構の検出結果に基づき、前記回転体の回転位置を調整して、各層の成膜を、前記回転体の基準位置から開始させるか、前記回転体の基準位置で終了させるか、または前記回転体の基準位置から開始させかつ前記回転体の基準位置で終了させる成膜装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の成膜装置において、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う第2の成膜機構を備え、
前記制御機構が、
一の前記多層膜の成膜からその次の他の前記多層膜の成膜に切り替わる時間帯でも、前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける成膜装置。 - 被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構を備える成膜装置を用いた、(n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜方法において、
前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記モニター機構の監視結果からn層目の前記回転体の回転速度を把握し、(n+1)層目以降の前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づけ、前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(1)を満たすように設定する成膜方法。
(Ra 2 ×t×da)/
(60×(60×s×A+Ra×t×s))≦0.05 … (1)
[条件式(1)中、Raは(n+1)層目の回転体の回転速度[rpm]を、daは(n+1)層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。] - 被成膜物を支持しながら回転する回転体と、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う成膜機構と、
前記回転体の回転速度を監視するモニター機構を備える成膜装置を用いた、(n+1)層以上(nは1以上の正の整数である。)の多層膜の成膜方法において、
前記多層膜の層の目標厚さ、初期設定された前記成膜機構の成膜レートおよび初期設定
された前記回転体の回転速度から前記回転体の回転数を算出し、前記モニター機構の監視結果からn層目のm区画目(mは1以上の正の整数である。)の前記回転体の回転速度を把握し、n層目の(m+1)区画目以降の前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づけ、前記モニター機構による計測間隔t[sec]と、1回の計測に要する前記回転体の回転数Aとを、条件式(2)を満たすように設定する成膜方法。
(Rc 2 ×t×dc)/
(60×(60×s×A+Rc×t×s))≦0.05 … (2)
[条件式(2)中、Rcはn層目の(m+1)区画目以降の回転体の回転速度[rpm]を、dcは多層膜のn層目の目標層厚[nm]を、sは成膜機構による成膜レート[nm/sec]を、それぞれ表す。] - 請求項6又は7に記載の成膜方法において、
前記成膜機構による成膜時間または成膜レートを調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける成膜方法。 - 請求項6〜8のいずれか一項に記載の成膜方法において、
前記成膜装置が前記回転体の基準位置を検出する検出機構を備え、
前記検出機構の検出結果に基づき、前記回転体の回転位置を調整して、各層の成膜を、前記回転体の基準位置から開始させるか、前記回転体の基準位置で終了させるか、または前記回転体の基準位置から開始させかつ前記回転体の基準位置で終了させる成膜方法。 - 請求項6〜8のいずれか一項に記載の成膜方法において、
前記被成膜物に対し成膜処理を行う第2の成膜機構を備え、
一の前記多層膜の成膜からその次の他の前記多層膜の成膜に切り替わる時間帯でも、前記回転体の回転速度を調整して、算出した前記回転体の回転数を整数に近づける成膜方法。
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