JP6776971B2 - 真空ポンプおよびポンプ一体型の電源装置 - Google Patents
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Description
また、複数の加熱対象箇所を複数のヒータで加熱することがある。複数のヒータを用いる場合、それぞれのヒータに駆動回路を設ける必要がある。しかし、上述したように交流電力によるヒータの駆動回路には、漏電検知回路と、リレーと、電流センサと、ヒューズとを設ける必要がある。そのため、ヒータの駆動回路を複数設けると、ターボ分子ポンプの電源装置の小型化が難しくなる。
(2)上記態様の真空ポンプにおいて、好ましくは、前記ポンプユニットは交流ヒータをさらに有する。この態様では、前記電源装置は、前記交流ヒータを制御する交流ヒータ制御部を備える。
(3)交流ヒータを備えたさらに好ましい態様の真空ポンプは、前記交流ヒータ制御部に電力を給電する第1の強電ラインと、前記ポンプ用電源に電力を給電する第2の強電ラインと、前記直流ヒータ電源に電力を給電する第3の強電ラインとが結線された共通強電ラインを備え、この共通強電ラインにノイズフィルタが設けられている。
(4)上記(1)〜(3)の真空ポンプは、好ましくは、さらに、前記ポンプユニットを構成するポンプ筐体と、前記電源装置を構成する電源装置筐体と、前記ポンプ筐体と前記電源装置筐体との間に介在される冷却装置とを有する。この場合、前記ポンプ制御部と、前記直流ヒータ制御部とは前記冷却装置に取り付けられる。
(5)上記(1)の態様の真空ポンプのポンプユニットは、さらに前記2つの直流ヒータに加えて、1以上の直流ヒータを設けてもよい。
(6)本発明の他の態様は、上述した種々の態様の真空ポンプに用いられるポンプ一体型の電源装置である。
(実施形態1)
図1は、本実施の形態の真空ポンプの一例であるターボ分子ポンプを示す図である。ターボ分子ポンプ1は、真空排気を行うポンプユニット100と、ポンプユニット100を駆動制御するコントロールユニット200とを備えている。コントロールユニット200を電源装置200と表記することもできる。実施形態1のターボ分子ポンプ1は、ポンプユニット100とコントロールユニット200が一体化された電源一体型真空ポンプである。ポンプユニット100とコントロールユニット200との間には冷却装置300が介在されている。冷却装置300は内部に冷却水を導入してコントロールユニット200を構成する発熱要素を冷却する。
なお、排気管38から排気される気体の圧力はターボ分子ポンプ1ではもっとも高い圧力であり、ターボ分子ポンプ1に吸気される気体中の不純物が昇華する温度がもっとも高い。そこで、実施形態1の真空ポンプ1においては、排気管38に装着されたヒータ53で加熱される温度は、他のヒータ51,52に比べて高い温度に設定される。そこで、ヒータ53はAC200Vで駆動する交流ヒータ(以下、ACヒータと呼ぶ)を採用してより高い温度まで排気管38を加熱可能とする。
ターボ分子ポンプ1は、ポンプユニット100と、ポンプユニット100と一体化された電源装置200とを有する。
電源装置200内には、モータ101および磁気軸受装置102を駆動制御するポンプ制御部201と、ACヒータ53をAC200Vで駆動するACヒータ制御部202と、DCヒータをDC48Vで駆動するDCヒータ制御部203と、CPU204と、DCヒータ電源205と、ポンプ用電源206とが設けられている。電源205,206はともにAC/DCコンバータを内蔵してAC200Vを降圧してDC電圧を出力する。
(1)実施形態1の真空ポンプは、ポンプモータ101を有し、吸気した気体を排気する排気機能部、2つの直流ヒータ51,52、および1つの交流ヒータ53を有するポンプユニット100と、ポンプ制御部201、およびポンプ制御部201に電力を給電するポンプ用電源206、上記2つの直流ヒータ51,52を制御する直流ヒータ制御部203、および直流ヒータ制御部203に電力を給電する直流ヒータ電源、交流ヒータ53を制御する交流ヒータ制御部202を内蔵したポンプ一体型の電源装置200とを備える。
このように実施形態1の真空ポンプは3つのヒータを必要とするが、そのうち2つは直流ヒータとしたので、3つすべてを交流ヒータとする場合に比べて電源装置を小型化できる。
(2)実施形態1の真空ポンプは、ポンプユニットを構成するポンプ筐体30と、電源装置200を構成する電源装置筐体と、ポンプ筐体30と電源装置筐体との間に介在される冷却装置300とを有し、ポンプ制御部201と直流ヒータ制御部203とは冷却装置300に取り付けられている。
ポンプ制御部201と直流ヒータ制御部203を冷却装置300で直接冷却することにより、電源装置内の回路発熱を抑制できる。
図3を参照して、実施形態1の電源装置一体型真空ポンプの変形例1について説明する。図3は、ターボ分子ポンプ1の変形例1についての電源装置200の構成を示す図である。
本変形例1では、ACヒータ制御部202に交流電力を給電する強電ラインHL1と、DCヒータ電源205に交流電力を給電する強電ラインHL2と、ポンプ用電源206に交流電力を給電する強電ラインHL3とを共通化した強電ラインHC0にフィルタ281が設けられている。フィルタ281は、AC200Vの電源ラインを通じて侵入、漏洩するノイズを抑制するための電源用EMCフィルタである。
図4(a),(b)を参照して、実施形態1の電源装置一体型真空ポンプの変形例2について説明する。図4(a)はターボ分子ポンプ1Aの構成を示す図であり、図4(b)はターボ分子ポンプ1Aの電源装置200Aの構成を示す図である。
本変形例2では、排気管38(図1参照)を加熱するヒータとして、AC200Vで駆動するACヒータ53に代えてDC48Vで駆動するDCヒータ54を用いる。すなわち、ACヒータをDCヒータに代え、3つのDCヒータを使用した真空ポンプにも本発明を適用できる。
本変形例2では、ACヒータ制御部202が廃止される。DCヒータ制御部203は、3つのDCヒータ51,52,54に供給するヒータ駆動電力DCH1,DCH2,DCH3を制御する不図示の3つのFETと、電流検出用の不図示の3つのシャント抵抗とを有する。
(1)実施形態1の変形例2の真空ポンプでは、3つのヒータのすべてを直流ヒータとしたので、電源装置200Aは実施形態1の電源装置200よりもさらに小型化が可能である。
図5(a),(b)を参照して、電源装置一体型真空ポンプの実施形態2について説明する。以下の説明では、実施形態1の変形例2と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、実施形態1の変形例2と同じである。
(1)ヒータが2つだけ必要な場合、実施形態2の真空ポンプのように2つのヒータを直流ヒータとすれば、2つの交流ヒータを使用する場合に比べて、電源装置を小型化できる。
Claims (6)
- ポンプモータを有し、吸気した気体を排気する排気機能部、および少なくとも2つの直流ヒータを有するポンプユニットと、
ポンプ制御部、前記ポンプ制御部に電力を給電するポンプ用電源、前記2つの直流ヒータを制御する直流ヒータ制御部、および、前記ポンプ用電源とは別個に設けられ、前記直流ヒータ制御部に電力を給電する1つの直流ヒータ電源を内蔵したポンプ一体型の電源装置とを備える真空ポンプ。 - 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
前記ポンプユニットは、交流ヒータをさらに有し、
前記電源装置は、前記交流ヒータを制御する交流ヒータ制御部を備える真空ポンプ。 - 請求項2に記載の真空ポンプにおいて、
前記交流ヒータ制御部に電力を給電する第1の強電ラインと、前記ポンプ用電源に電力を給電する第2の強電ラインと、前記直流ヒータ電源に電力を給電する第3の強電ラインとが結線された共通強電ラインにノイズフィルタを設けた真空ポンプ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
前記ポンプユニットを構成するポンプ筐体と、前記電源装置を構成する電源装置筐体と、前記ポンプ筐体と前記電源装置筐体との間に介在される冷却装置とを有し、前記ポンプ制御部と、前記直流ヒータ制御部とは前記冷却装置に取り付けられている真空ポンプ。 - 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
前記ポンプユニットには、さらに前記2つの直流ヒータに加えて、1以上の直流ヒータを設けた真空ポンプ。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の真空ポンプに用いられるポンプ一体型の電源装置。
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