JP6776662B2 - 平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法 - Google Patents

平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6776662B2
JP6776662B2 JP2016130424A JP2016130424A JP6776662B2 JP 6776662 B2 JP6776662 B2 JP 6776662B2 JP 2016130424 A JP2016130424 A JP 2016130424A JP 2016130424 A JP2016130424 A JP 2016130424A JP 6776662 B2 JP6776662 B2 JP 6776662B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
flat plate
capacitance
antenna
plate electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016130424A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018006968A (ja
Inventor
片岡 慎
慎 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2016130424A priority Critical patent/JP6776662B2/ja
Publication of JP2018006968A publication Critical patent/JP2018006968A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6776662B2 publication Critical patent/JP6776662B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)

Description

本発明は、平面アンテナ、当該平面アンテナを有する非接触通信媒体、及び、当該平面アンテナを用いた非接触通信媒体の製造方法に関する。
HF帯(例えば13.56MHz)の信号を用いて無線通信を行う非接触ICカードが知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に記載の非接触ICカードでは、基材の何れかの面に平面アンテナコイルや無線通信処理用のICチップを配置し、両面に設けられた平行平板電極により、これら平面アンテナコイルやICチップ等が閉ループ回路になるようにしている。このような非接触ICカードは、ICチップが接続された平面アンテナコイルを介して外部機器(リーダライタ)と非接触通信を行う。
特開2004−355442号公報
このような非接触ICカードでは、通信規格等によりアンテナコイルを設置できる領域が中央領域を除く外枠領域に限られている場合がある(図11参照)。その場合には、平行平板電極を中央領域に配置することができず、各平行平板電極を平面アンテナコイルの最内周の内側又は最外周の外側に沿って基板の両面に配置する。そして、これらの平行平板電極及び裏面側の平行平板電極を結ぶジャンパ配線により、平面アンテナコイルの最内周と最外周とを接続し、閉ループ回路を構築することができる。
しかしながら、上記した非接触ICカードでは、平面アンテナコイルの両端部とジャンパ配線とを電気的に接続するために平行平板電極を用いている。このため、一般的な接続方法(カシメや溶接等による直接的な接続)と比べ、平行平板電極による容量値の変動が発生しやすく、アンテナの共振周波数が製品毎に異なってしまう場合がある。その結果、このようなアンテナを用いたRFIDのインレットや非接触通信媒体の通信距離も製品毎に異なってしまう可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、アンテナの共振周波数を容易に調整することができる、平面アンテナ、当該平面アンテナを有する非接触通信媒体、及び、当該平面アンテナを用いた非接触通信媒体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る平面アンテナは、誘電体からなるフィルム基材と、フィルム基材の少なくとも一方の面に設けられるアンテナコイルと、アンテナコイルに接続され、フィルム基材の一方の面に配置される第1の平板電極と、フィルム基材を挟んでその厚み方向において第1の平板電極と対向するようにフィルム基材の他方の面に配置される第2の平板電極と、を備え、第1及び第2の平板電極が容量部を形成し、第1及び第2の平板電極の少なくとも何れか一方に当該容量部の容量を調整可能な容量調整部が設けられている。
上記の平面アンテナでは、容量部を形成する第1及び第2の平板電極の少なくとも何れか一方に当該容量部の容量を調整可能な容量調整部を設けるようにしている。この場合、容量調整部により、アンテナの容量部の容量を所望の値に調整することができるので、非非接触通信媒体を完成させる前に、予めアンテナの共振周波数を所望の値にしておき、製品毎のバラツキを抑えることが可能となる。その結果、この平面アンテナによれば、このアンテナが組み込まれるRFIDのインレットや非接触通信媒体の通信距離の製品毎のバラツキを抑えることが可能となる。
上記の平面アンテナにおいて、容量調整部は、第1及び第2の平板電極の少なくとも何れか一方の平板電極の端部に設けられていてもよい。この場合、容量調整部を平板電極の中央などに設けた場合に比べて調整による変動幅を抑えることができるので、第1及び第2の平板電極により形成される容量部の微調整を行い易くなる。
上記の平面アンテナにおいて、容量調整部は、1つ又は複数の電極片と、連結配線と、を有し、連結配線は、当該容量調整部が設けられた平板電極の電極本体部と電極片との間、及び、複数の電極片それぞれの間の少なくとも一方を連結してもよい。この場合、容量調整部をより簡易に製造することが可能となる。また、この場合において、連結配線は、電極片の幅よりも細い微細配線であってもよく、また、連結配線は、容量調整部が設けられた平板電極と対向する他方の平板電極と略対向しないように設けられていてもよい。このような連結配線であれば、容量調整への影響を低減することができる。
上記の平面アンテナにおいて、容量調整部は、第1及び第2の平板電極の少なくとも何れか一方の平板電極の端部のうちアンテナコイル又は他の電極に連結されていない側の端部に設けられていることが好ましい。例えば、容量調整部が電極片と連結配線とから構成される場合に容量調整のために所定の連結配線を切断したとしても、上記構成であれば、アンテナとしての機能を阻害することなく、容量調整を行うことが可能となる。
上記の平面アンテナにおいて、アンテナコイルの終端付近に実装されるICチップの実装位置よりも手前のアンテナコイルの途中から第1及び第2の平板電極のうち近接する平板電極側に分岐して当該平板電極に接続される分岐配線が更に設けられ、分岐配線が接続される平板電極は、容量調整部を有し、又は、容量調整部を有する他方の平板電極に対向し、これにより、ICチップと並列な容量部を形成してもよい。この場合、ICチップと並列に設けた容量部により、コイルと閉ループを形成する容量部と比べて、小さな電極サイズを増減させることで、大きな幅での共振周波数の調整を行うことができる。このため、この構成によれば、ICチップと並列に設けた容量部により共振周波数の大まかな調整を行い、その後、コイルと閉ループを形成する容量部により共振周波数の微調整を行うといったことが可能となるため、調整の幅を大きくとることができ、かつ、より正確な周波数の調整を行うことが可能となる。
また、本発明は別の側面として、上述した平面アンテナを備えた非接触通信媒体の発明として捉えることもできる。この非接触通信媒体は、上述した何れかの平面アンテナと、平面アンテナ上に実装され、アンテナコイルを介して無線通信処理を行うICチップと、ICチップが実装された平面アンテナをその間に挟み込む基材と、を備えている。この場合、上述した平面アンテナ同様、非接触通信媒体の通信距離の製品毎のバラツキを抑えることが可能となる。
また、本発明は更に別の側面として、上述した平面アンテナを用いた非接触通信媒体の製造方法の発明として捉えることもできる。このような非接触通信媒体の製造方法は、上述した何れかの平面アンテナ、無線通信処理を行うICチップ、及び基材を準備する工程と、平面アンテナの容量調整部に対して物理的な力を加えて、第1及び第2の平板電極が形成する容量部の容量を所望の値に調整する工程と、平面アンテナ上にICチップを実装する工程と、調整する工程で容量が所望の値に調整された調整後の平面アンテナ及びICチップを基材の間に積層配置してラミネートする工程と、を備えている。
上記の非接触通信媒体の製造方法は、平面アンテナの容量調整部に対して物理的な力を加えて、第1及び第2の平板電極が形成する容量部の容量を所望の値に調整する工程を備えている。この場合、容量調整部により、アンテナの容量部の容量を所望の値に調整することができるので、非非接触通信媒体を完成させる前に、予めアンテナの共振周波数を所望の値にしておき、製品毎のバラツキを抑えることが可能となる。この結果、この非接触通信媒体の製造方法によれば、アンテナが組み込まれるRFIDのインレットや非接触通信媒体の通信距離の製品毎のバラツキを抑えることも可能となる。
上記の非接触通信媒体の製造方法において、容量調整部は、1つ又は複数の電極片と、連結配線とを有し、連結配線は、当該容量調整部が設けられた平板電極の電極本体部と電極片との間、及び、複数の電極片それぞれの間の少なくとも一方を連結するように構成され、調整する行程では、容量調整部の連結配線の何れかを破断させて容量部の容量を調整するようにしてもよい。この場合、容量調整部による容量調整をより簡易に行うことができる。
本発明によれば、アンテナの共振周波数を容易に調整することができる、平面アンテナ、当該平面アンテナを有する非接触通信媒体、及び、当該平面アンテナを用いた非接触通信媒体の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る非接触ICカードの分解斜視図である。 図2は、図1に示す非接触ICカードの平面アンテナの平面図である。 図3は、図2に示す平面アンテナの断面図であり、(a)は、III(a)―III(a)線に沿った断面図であり、(b)は、III(b)―III(b)線に沿った断面図である。 図4は、図1に示す平面アンテナの両面に配置される電極パターンそれぞれを示す平面図であり、(a)は、表面側の電極パターンを示し、(b)は、裏面側の電極パターンを示す。 図5は、図2に示す容量調整部の一部を拡大した部分拡大平面図である。 図6は、図2に示す平面アンテナの等価回路を示す図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係る平面アンテナの平面図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る平面アンテナの変形例を示す平面図である。 図9は、図7に示す平面アンテナの等価回路を示す図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る平面アンテナの平面図である。 図11は、非接触ICカードにおけるアンテナ設置領域及びアンテナ非設置領域の概要を示す平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る非接触通信媒体、及び、非接触通信媒体に用いられる平面アンテナについて、非接触ICカードを例にとって詳細に説明する。本発明に係る非接触通信媒体は、非接触ICカードに限られず、非接触ICタグなどその他の非接触通信媒体であってもよい。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いる場合があり、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る非接触ICカード(非接触通信媒体)について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る非接触ICカードの分解斜視図である。図1に示すように、非接触ICカード1は、一対のカード基材2,3と、一対のカード基材2,3の間に挟み込まれる平面アンテナ10とを備えている。非接触ICカード1は、主にHF帯(例えば13.56MHz)の信号を用いてリーダーライター等の外部読み書き装置との間でRFID技術を用いて非接触通信を行うことができるRFID付き無線通信媒体である。カード基材2,3は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET−G)等の絶縁性や耐久性を備えた材料から構成される。
図2は、図1に示す平面アンテナの平面図である。図3は、図2に示す平面アンテナの断面図であり、(a)は、III(a)―III(a)線に沿った断面図であり、(b)は、III(b)―III(b)線に沿った断面図である。図2及び図3に示すように、非接触ICカードの平面アンテナ10は、矩形形状のフィルム基材11を備えている。平面アンテナ10では、このフィルム基材11の表面11a側に、ICチップ12、アンテナコイル13、内側平板電極14及び外側平板電極15が設けられ、フィルム基材11の裏面11b側に、内側平板電極16、外側平板電極17、及びジャンパ線18が設けられている。
フィルム基材11は、誘電体からなる基材であり、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET−G)等の絶縁性や耐久性を備えて構成されている。フィルム基材11の表面11a及び裏面11bには、エッチング等による加工前には金属箔が貼り合わされており、これら金属箔をエッチング等によって加工して、アンテナコイル13、内側平板電極14、外側平板電極15、内側平板電極16、外側平板電極17、及びジャンパ線18が形成される。
ICチップ12は、例えばID情報が格納されたICタグから構成される。ICチップ12は、フィルム基材11の表面11a上においてアンテナコイル13の経路上、例えばその終端に配置され、アンテナコイル13に接続される。ICチップ12は、導通されたアンテナコイル13を介して無線通信処理を行い、外部読み書き装置との間で所定の信号の授受を行う。
アンテナコイル13は、リーダ―ライター等の外部読み書き装置のアンテナと電磁結合して非接触の無線通信を行うための平面渦巻き(ループ)状のアンテナである。アンテナコイル13は、この無線通信により、信号の授受及び電力の受給を非接触状態で行う。アンテナコイル13は、フィルム基材11の表面11a上に配置された導体(金属箔)から形成される。具体的には、例えば厚さ15μm〜50μmのフィルム基材11の表面11a側に貼り合わされた厚さ5μm〜50μmの銅箔又はアルミ箔をエッチングすることにより、パターン形成される。なお、他の平板電極14〜17及びジャンパ線18も同様に形成される。
内側平板電極14は、フィルム基材11の表面11a上において、アンテナコイル13の内側に(最内周側に沿って)形成される平面電極である。内側平板電極14は、全体としてL字状に形成されている。外側平板電極15は、フィルム基材11の表面11a上において、アンテナコイル13の外側に(最外周側に沿って)形成される平面電極である。外側平板電極15は、全体としてL字状に形成されている。なお、詳細については後述するが、内側平板電極14及び外側平板電極15は、その一端(アンテナコイル13に接続されない側の端部)にトリミング用の配線電極14a,15aをそれぞれ備えている(図4(a)参照)。
内側平板電極16は、内側平板電極14と対をなすL字状の平面電極であり、内側平板電極14とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11b上に配置される。外側平板電極17は、外側平板電極15と対をなすL字状の平面電極であり、外側平板電極15とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11b上に配置される。なお、詳細については後述するが、内側平板電極16は、その一端(外側平板電極17に接続されない側の端部)にトリミング用の配線電極16aを備えている(図4(b)参照)。また、外側平板電極17は、このようなトリミング用の配線電極を備えていないが、備えていてもよい。
ジャンパ線18は、内側平板電極16及び外側平板電極17をフィルム基材11の裏面11b上において連結する配線である。ジャンパ線18は、内側平板電極16の一端と外側平板電極17の一端とを連結する。ジャンパ線18は、対向するアンテナコイル13との間の静電容量を小さくすることが好ましいため、その幅は出来るだけ細いことが好ましく例えば1〜3mm程度である。また、ジャンパ線18は、フィルム基材11の厚み方向において、アンテナコイル13の一部と対向するように配置されるが、好ましくは、アンテナコイル13と直交するように配置形成されている。これにより、発生する静電容量を更に小さくすることができる。なお、ここでいう「直交」は、フィルム基材11の厚み方向から見た際(フィルム基材11のアンテナ形成面から透かして見た際)に、アンテナコイル13とジャンパ線18とが90度で交差している場合のみを含む趣旨ではなく、設計上許容されるその前後10度(80度〜100度)の範囲で交差している場合を含む趣旨である。このようなジャンパ線18により、内側平板電極16と外側平板電極17との導通が図られる。
このような構成を有する非接触ICカード1は、図6に示すような等価回路として表すことができる。つまり、図6に示すように、非接触ICカード1は、ICチップ12、アンテナコイル13、第1の容量部14,16、ジャンパ線18、及び、第2の容量部15,17がこの順に直列に並ぶ閉回路を構成する。
次に、内側平板電極14、16及び外側平板電極15の端部(アンテナコイル13又は他の電極に接続されない側の端部)に設けられた、トリミング用の配線電極14a,15a,16aについて、図2〜図5を参照し、より詳細に説明する。配線電極14a,15a,16aは、内側平板電極14,16により形成される第1の容量部や外側平板電極15,17により形成される第2の容量部における容量を所望の値に調整して所望の共振周波数を得るための電極部分である。配線電極14a,15a,16aは、例えば、複数の電極片と連結配線とを含む櫛歯形状から形成されており、その一部をトリミングにより破断(断線)させることで、内側平板電極14,16により形成される第1の容量部や外側平板電極15,17により形成される第2の容量部における容量を調整することができるようになっている。なお、配線電極14a,15a,16aの構成は、これに限定されず、各平板電極における容量をトリミングなどの簡易な手段により調整することができる他の構成であってもよい。
ここで、図5を参照し、配線電極16aを例にとって、配線電極のより詳細な構造について説明する。他の配線電極14a及び15aも同様の構成を採用することができる。図5に示すように、配線電極16aは、内側平板電極16の端部(末端)に設けられており、複数の電極片16b(本実施形態では例えば6個の電極片)と、複数の電極片16bの間を互いに連結する連結配線16cと、内側平板電極16の電極本体部16d及び電極本体部16dに近接する電極片16bの間を連結する連結配線16cとを含んで構成されている。複数の電極片16bは、所定の距離を挟んで互いに離間して、一列に並ぶように配置されている。そして、このような電極片16bは、その一端(図示下端)において、略U字状の連結配線16cにより、隣接する電極片16b又は電極本体部16dに連結されている。
また、複数の電極片16bは、フィルム基材11の厚み方向において、内側平板電極14に対向し、内側平板電極14,16により形成される第1の容量部の一部を構成するが、何れかの連結配線16cを断線させることにより、その後の電極片16bが導通しないようにして対向面積を減少させて、容量部の容量値を調整することができるようになっている。なお、連結配線16cは、容量部の容量値の調整へ影響がでないように、内側平板電極14には略対向しないような位置に設けられている。このような配線電極16aは、内側平板電極16を金属箔をエッチングすることにより形成する際に、併せて形成することが可能である。なお、図5の例では、各電極片16bは同じ面積及び形状のものを用いたが、これに限定されるわけではなく、各電極片16bの形状や面積が異なるものを用いてもよい。
次に、このような平面アンテナ10を用いて、図1に示す非接触ICカード1を製造する製造方法について説明する。
まず、上述したトリミング用の配線電極14a,15a,16aを有する平面アンテナ10を準備する。そして、配線電極14a,15a,16aにおける何れかの連結配線16c等をパンチ等の物理的な力により断線(トリミング)させて、電極本体部16d等に接続される電極片16bの数(すなわち対向電極面積)を調整する。これにより、内側平板電極14,16により形成される第1の容量部や外側平板電極15,17により形成される第2の容量部における容量を所望の値に調整する。なお、連結配線16cの断線は、レーザなど他の物理的な手段によって行ってもよい。
続いて、上記調整された平面アンテナ10上の所定の位置(例えばアンテナコイル13の終端付近)に、無線通信処理を行うICチップを実装する。なお、この実装は、上述した容量値の調整前に行っていてもよい。
続いて、ICチップが実装され且つ第1の容量部14,16及び第2の容量部15,17が調整されると、カード基材2,3の間に平面アンテナ10を積層配置し、所定のラミネート処理を行う。以上により、所望の容量値に調整された非接触ICカード1が完成する。なお、このような容量値の調整は、各非接触ICカード毎に行ってもよいし、同じ製造ロットでは同じ容量値になる傾向があることを考慮し、ロット毎に一括して調整するようにしてもよい。
以上、本実施形態に係る平面アンテナ10によれば、容量調整部である配線電極14a,15a,16aにより、アンテナの第1の容量部14,16及び第2の容量部15,17の容量を所望の値に調整することができるので、非接触ICカード1を完成させる前に、アンテナの共振周波数を所望の値にして、製品毎のバラツキを抑えることができる。その結果、平面アンテナ10を用いることにより、このアンテナが組み込まれるRFIDのインレットや非接触ICカードの通信距離の製品毎のバラツキを抑えることも可能となる。
また、平面アンテナ10では、容量調整部である配線電極14a,15a,16aは、各平板電極14〜16の端部(末端)に設けられている。このため、平板電極14〜17により形成される容量部14,16及び15,17の微調整が行い易くなる。
また、平面アンテナ10では、容量調整部である配線電極14a,15a,16aは、複数の電極片16b等と連結配線16c等とを有し、連結配線16c等は、当該容量調整部14,16が設けられた平板電極16の電極本体部16dと近接の電極片16bとの間、及び、複数の電極片16bそれぞれの間を連結している。このため、容量調整部をより簡易に製造することが可能となると共に、容量の調整を細かく行うことができる。また、連結配線16cは、電極片16bの幅(縦幅又は横幅)よりも細い微細配線であってもよく、また、連結配線16cが、容量調整部が設けられた平板電極16と対向する他方の平板電極14と略対向しないように設けられている。このような構成により、容量調整への影響を低減することができる。
また、平面アンテナ10では、容量調整部である配線電極14a,15a,16aは、各平板電極14〜16に設けられ、各平板電極14〜16の容量調整部14a,15a,16aは、フィルム基材11の厚み方向において、他の平板電極14〜16の容量調整部14a,15a,16aと対向しないようになっている。このため、容量調整部14a,15a,16aによる調整の幅を広げることができ、より広い範囲での調整が可能となる。
なお、図11に示す規格では、49mm×81mmの全体形状を有するカードにおいて、アンテナ設置領域が34mm×64mmとなっており、アンテナコイル13は、フィルム基材11の表面11aのうちその総面積の少なくとも半分を占める中央領域(アンテナ非設置領域)にかからないようにフィルム基材11の表面11aの外枠領域(アンテナ設置領域)に設けられていてもよい。この場合、例えばID1Class1等の規格で規定されたアンテナ構成を容易に採用することができる。
[第2実施形態]
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る非接触ICカードについて説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る非接触ICカードの平面アンテナを示す平面図である。第2実施形態に係る非接触ICカードの全体構成は、第1実施形態と同様であり、平面アンテナの構成が相違するため、以下では、平面アンテナについて主に説明し、共通する点については説明を省略する場合がある。
図7に示すように、第2実施形態に係る平面アンテナ10aは、矩形形状のフィルム基材11を備えている。平面アンテナ10aでは、第1実施形態と同様に、このフィルム基材11の表面11a側に、ICチップ12、アンテナコイル13、内側平板電極14及び外側平板電極15が設けられ、フィルム基材11の裏面11b側に、内側平板電極16、外側平板電極17、及びジャンパ線18が設けられている。
第2実施形態に係る平面アンテナ10aでは、表面11a側に配置される外側平板電極15のみが容量調整部であるトリミング用の配線電極15aを備えており、他の平板電極14,16,17は、トリミング用の配線電極を備えていない。この配線電極15aは、第1実施形態と異なり、外側平板電極15の他端側に設けられており、且つ、ICチップ12の実装位置よりも手前のアンテナコイル13の途中から分岐する分岐配線19により接続されている。この分岐配線19は、ICチップ12の実装位置よりも手前のアンテナコイル13の途中から、近接する外側平板電極15側に分岐して当該平板電極15(トリミング用の配線電極15a)に接続される配線である。
第2実施形態に係る平面アンテナ10aでは、上述した分岐配線19によりアンテナコイル13と配線電極15aとが接続されるため、分岐配線19が接続される平板電極15(15a)は、容量調整部である配線電極15aを有することになり、これにより、図9に示すように、ICチップ12と並列な容量部15(15a),17を形成するようになっている。このように、第2実施形態に係る平面アンテナ10aの構成によれば、第1実施形態の平面アンテナ10による作用効果に加え、より一層の容量値の微調整が可能となる。より具体的には、ICチップ12と並列に設けた容量部15(15a),17により、コイル13と閉ループを形成する容量部14,16及び15,17と比べて、小さな電極サイズを増減させることで、大きな幅での共振周波数の調整を行うことができる。このため、この構成によれば、ICチップ12と並列に設けた容量部15(15a),17により共振周波数の大まかな調整を行い、その後、アンテナコイル13と閉ループを形成する容量部14,16及び15,17により共振周波数の微調整を行うといったことが可能となるため、調整の幅を大きくとることができ、かつ、より正確な周波数の調整を行うことが可能となる。
なお、第2実施形態に係る平面アンテナの構成は、図7に示すものに限られず、例えば図8に示す構成を採用してもよい。図8に示す平面アンテナ10bでは、裏面側に配置される内側平板電極16の一端に容量調整部であるトリミング用の配線電極16aが設けられている。この場合も、分岐配線19aが接続される平板電極14(14b)が、容量調整部である配線電極16aを有する他方の平板電極16に対向するようになっており、これにより、図9に示すようなICチップ12と並列な容量部を形成することができる。
[第3実施形態]
次に、図10を参照して、本発明の第3実施形態に係る非接触ICカードについて説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係る非接触ICカードの平面アンテナを示す平面図である。第3実施形態に係る非接触ICカードの全体構成は、第1及び第2実施形態と同様であり、平面アンテナの構成が相違するため、以下では、平面アンテナについて主に説明し、共通する点については説明を省略する場合がある。
図10に示すように、第3実施形態に係る平面アンテナ10cは、矩形形状のフィルム基材11を備えている。平面アンテナ10aでは、第1及び第2実施形態と同様に、このフィルム基材11の表面11a側に、ICチップ12、アンテナコイル13、内側平板電極14及び外側平板電極15が設けられ、フィルム基材11の裏面11b側に、内側平板電極16、外側平板電極17、及びジャンパ線18が設けられている。
また、平面アンテナ10cでは、第2実施形態の変形例(図8参照)と同様に、内側平板電極16が容量調整用の配線電極16aを有しており、かつ、内側平板電極14が対向電極14bを有している。一方、平面アンテナ10cの外側平板電極15,17では、第1実施形態と同様に、外側平板電極17が容量調整用の配線電極17aをその一端に有している。この配線電極17aの構成及び機能は、第1実施形態の配線電極14a,15a,16aと同様である。
以上、第3実施形態に係る平面アンテナ10cによれば、第1及び第2実施形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。
以上、本実施形態に係る非接触ICカード及び平面アンテナについて説明してきたが、本発明に係る非接触通信媒体や平面アンテナは上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形を適用することができる。例えば、上記実施形態では、容量調整部として櫛歯形状の調整電極の例を提示したが、平行平板電極を有する構成において、平行平板電極間の容量を調整できる構成であれば、他の構成を採用してももちろんよい。
1…非接触ICカード(非接触通信媒体)、2,3…カード基材、10,10a〜10c…平面アンテナ、11…フィルム基材、12…ICチップ、13…アンテナコイル、14…内側平板電極、14a〜17a…配線電極(容量調整部)、14b…対向電極、15…外側平板電極、16…内側平板電極、16b…電極片、16c…連結配線、16d…電極本体部、17…外側平板電極、18…ジャンパ線、19…分岐配線。

Claims (10)

  1. 誘電体からなるフィルム基材と、
    前記フィルム基材の少なくとも一方の面に設けられるアンテナコイルと、
    前記アンテナコイルに接続され、前記フィルム基材の前記一方の面に配置される第1の平板電極と、
    前記フィルム基材を挟んでその厚み方向において前記第1の平板電極と対向するように前記フィルム基材の他方の面に配置される第2の平板電極と、
    を備え、
    前記第1及び第2の平板電極が容量部を形成し、当該容量部の容量を調整可能な容量調整部として前記第1の平板電極に第1の容量調整部が設けられ且つ前記第2の平板電極に第2の容量調整部が設けられ、前記第1の容量調整部が前記フィルム基材の厚み方向において前記第2の容量調整部と対向しない、平面アンテナ。
  2. 前記第1及び第2の容量調整部のうち少なくとも一方の容量調整部は、当該容量調整部が設けられた平板電極の端部に設けられている、請求項1に記載の平面アンテナ。
  3. 前記第1及び第2の容量調整部のうち少なくとも一方の容量調整部は、1つ又は複数の電極片と、連結配線と、を有し、
    前記連結配線は、前記連結配線を有する容量調整部が設けられた平板電極の電極本体部と前記電極片との間、及び、前記複数の電極片それぞれの間の少なくとも一方を連結する、請求項1又は2に記載の平面アンテナ。
  4. 前記連結配線は、前記電極片の幅よりも細い微細配線である、請求項3に記載の平面アンテナ。
  5. 前記連結配線は、前記連結配線を有する容量調整部が設けられた平板電極と対向する他方の平板電極と略対向しないように設けられている、請求項3又は4に記載の平面アンテナ。
  6. 前記第1及び第2の容量調整部のうち少なくとも一方の容量調整部は、当該容量調整部が設けられた平板電極の端部のうち前記アンテナコイル又は他の電極に接続されていない側の端部に設けられている、請求項2〜5の何れか一項に記載の平面アンテナ。
  7. 前記アンテナコイルの終端付近に実装されるICチップの実装位置よりも手前の前記アンテナコイルの途中から前記第1及び第2の平板電極のうち近接する平板電極側に分岐して当該平板電極に接続される分岐配線が更に設けられ、
    前記分岐配線が接続される前記平板電極は、他方の平板電極に対向し、これにより、前記ICチップと並列な容量部を形成する、請求項1〜6の何れか一項に記載の平面アンテナ。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の平面アンテナと、
    前記平面アンテナ上に実装され、前記アンテナコイルを介して無線通信処理を行うICチップと、
    前記ICチップが実装された前記平面アンテナをその間に挟み込む基材と、
    を備える、非接触通信媒体。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載の平面アンテナ、無線通信処理を行うICチップ、及び基材を準備する工程と、
    前記第1及び第2の容量調整部のうち少なくとも一方の容量調整部に対して物理的な力を加えて、前記第1及び第2の平板電極が形成する容量部の容量を所望の値に調整する工程と、
    前記平面アンテナ上に前記ICチップを実装する工程と、
    前記調整する工程で容量が所望の値に調整された調整後の前記平面アンテナ及び前記ICチップを前記基材の間に積層配置してラミネートする工程と、
    を備える、非接触通信媒体の製造方法。
  10. 前記第1及び第2の容量調整部のうち少なくとも一方の容量調整部は、1つ又は複数の電極片と、連結配線とを有し、
    前記連結配線は、前記連結配線を有する容量調整部が設けられた平板電極の電極本体部と前記電極片との間、及び、前記複数の電極片それぞれの間の少なくとも一方を連結するように構成され、
    前記調整する行程では、前記連結配線の何れかを破断させて前記容量部の容量を調整する、請求項9に記載の非接触通信媒体の製造方法。
JP2016130424A 2016-06-30 2016-06-30 平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法 Active JP6776662B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016130424A JP6776662B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016130424A JP6776662B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018006968A JP2018006968A (ja) 2018-01-11
JP6776662B2 true JP6776662B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=60948166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016130424A Active JP6776662B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6776662B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7147355B2 (ja) * 2018-08-13 2022-10-05 セイコーエプソン株式会社 電子機器

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3064840B2 (ja) * 1994-12-22 2000-07-12 ソニー株式会社 Icカード
JP3700777B2 (ja) * 2001-12-17 2005-09-28 三菱マテリアル株式会社 Rfid用タグの電極構造及び該電極を用いた共振周波数の調整方法
JP2004153716A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Toppan Forms Co Ltd 非接触型データ受送信体及びそのキャパシタンス調整方法
JP2004355442A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Navitas Co Ltd 非接触データキャリア
JP2007048183A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Dainippon Printing Co Ltd 非接触icタグラベル
CN102549841B (zh) * 2009-07-28 2014-08-06 迪睿合电子材料有限公司 天线装置的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018006968A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102037607B (zh) 无线ic器件及其制造方法
JP2011238016A (ja) 非接触通信媒体、アンテナパターン配置媒体、通信装置及びアンテナ調整方法
JP4789348B2 (ja) 面状コイル部品、面状コイル部品の特性調整方法、idタグ、及び、idタグの共振周波数の調整方法
JP6197946B2 (ja) アンテナ装置および通信機器
US9634376B2 (en) Wireless communication device
CN203277640U (zh) 天线、天线装置及通信装置
JP6350766B2 (ja) アンテナ装置および電子機器
JP5482421B2 (ja) 非接触通信媒体、アンテナコイル配置媒体、通信装置及び通信方法
US20190156977A1 (en) Coil component
JP6776662B2 (ja) 平面アンテナ、非接触通信媒体、及び非接触通信媒体の製造方法
US10217040B2 (en) Contactless information medium
JP4184716B2 (ja) 非接触式データキャリア装置用補助アンテナ部材を内蔵したカバンおよび非接触式データキャリア装置用補助アンテナ部材
WO2015166835A1 (ja) アンテナ装置および通信端末装置
JP6481517B2 (ja) 非接触型情報媒体
JP2017091152A (ja) アンテナシート、非接触情報記録媒体および非接触情報記録媒体の製造方法
JP2009271656A (ja) Icカード及びその製造方法
JP6610850B1 (ja) 無線通信デバイスおよびその製造方法
JP6554899B2 (ja) 非接触通信インレイ
JP6435999B2 (ja) 非接触型情報媒体
JP5035080B2 (ja) アンテナ装置の調整方法、製造方法、及びアンテナ装置
JP2015230536A (ja) Icカード
CN103473593A (zh) 智能卡、智能卡接触垫载板及其制造方法
JP2016164739A (ja) Rfid付き無線通信端末
JP2011188216A (ja) 非接触icカード用アンテナ
JP6225508B2 (ja) デュアルicカード

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6776662

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250