JP6775350B2 - 電解アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents
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Description
アルミニウムは、標準電極電位が−1.662Vvs.SHEである。そのため、通常、アルミニウムを水溶液から電析させることは不可能である。アルミニウムを電析させる電解液としては、アルミニウム塩との混合物である溶融塩、或いは、アルミニウム塩を溶解した有機溶媒が用いられる。
本発明において、電解液の温度は10〜150℃の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、25℃〜100℃の範囲内である。電解液の温度が10℃未満であると、電解液の粘度及び抵抗が増大するため、最大電流密度が小さくなる。その結果、電析効率が低下し、アルミニウム膜の析出が不均一になりやすい。一方、電解液の温度が150℃を超えると、電解液を構成する化合物の揮発や分解により、電解液の組成が不安定になる。特に、EMICとAlCl3とを含有する溶融塩を電解液として用いた場合、AlCl3の揮発と、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンの分解が顕著となる。さらに、電解液の温度を保持するためのエネルギーも大きく、電解槽の劣化も促進されるため生産効率が低下する。
本発明において、陽極はアルミニウムからなる。陰極としては、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、カーボンなどが用いられる。チタン、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属は表面に緻密な自然酸化被膜を形成しているため、耐食性に優れている。また、自然酸化被膜があることでアルミニウム膜との密着性が低下するため、陰極として適する。また、カーボンのような非金属材料はアルミニウム膜との結合力が低いため、陰極として適する。陰極表面の一部に大きな凸凹が存在すると、析出したアルミニウムが凹みに食い込む。そして、凹みに食い込んだアルミニウム膜を陰極表面から剥離する際に、大きな剥離抵抗が発生し、これによってアルミニウム箔が破損したり、切断したりする。
本発明に係る電解アルミニウム箔において、箔表面の算術平均粗さRaはいずれの部位でも0.10μm以上2.50μm以下の範囲にある。特に、箔表面の算術平均粗さRaは、箔表面の幅方向中央部と幅方向端部とで測定したときの差が2.00μm以下であることが好ましい。ここで「幅方向」とは、陰極板の幅方向であり、陰極がドラム状である場合には、陰極ドラムの回転方向に対して垂直な方向をいう。「幅方向中央部」とは、幅方向の中央近傍であり、具体的に、幅方向の中心から幅の1/4の距離までの部分を意味する。また、「幅方向端部」とは、幅方向の最端部から幅の1/4の距離までの部分を意味する。なお、箔表面の算術平均粗さRaは、電解液と接していた面の算術平均粗さであり、陰極と接していた面の算術平均粗さとは区別される。
EMIC:AlCl3=1:2のモル比で混合した溶液に、表1に記載の添加剤濃度になるように1−10フェナントロリン一水和物を添加した電解液を用意した。電解槽に電解液を入れ、電解液中に陰極のチタン板(幅30mm、長さ60mm、表面粗さRa0.10μm)と、陽極の99.9%のアルミニウム板(幅50mm、長さ60mm)を設置した。ここで、陽極のアルミニウム板は、陰極のチタン板と電極間距離2cmとなるように対向させて配置した。電析面積が20×20mm2になるように、チタン板にPTFE製のテープでマスキングを施した。電解液は、マグネチックスターラーで撹拌した。表1に記載の電流密度で膜厚10μmとなるまで通電し、陰極表面にアルミニウム膜を析出させた。通電終了後、チタン板に析出したアルミニウム膜をアセトンと純水で洗浄した。析出したアルミニウム膜をピンセットを用いてチタン板から剥離することにより、電解アルミニウム箔を回収した。
作製した電解アルミニウム箔の表面粗さをレーザー顕微鏡で測定した。表面粗さは、幅方向中央部と幅方向端部とで測定した。幅方向中央部の表面粗さRa1に関しては、幅方向の中心から幅の1/4の距離までの範囲で3点測定し、その平均値を算出した。幅方向端部の表面粗さRa2に関しては、幅方向の最端部から幅の1/4の距離までの範囲で3点測定し、その平均値を算出した。表面粗さRa1、Ra2が共に0.1μm以上2.5μm以下の範囲内にある場合に、平滑性を「○」と判定し、表面粗さRa1、Ra2のうちどちらか一方が上記範囲内から外れている場合、又は、表面粗さRa1、Ra2が共に上記範囲から外れている場合には平滑性が「×」と判定した。
作製した電解アルミニウム箔の結晶粒径をSEM画像上で100μm相当の長さの線を引き、線上に乗っている粒子の個数で割り付ける方法にて算出した。結晶粒径は、幅方向中央部と幅方向端部とで測定した。幅方向中央部の結晶粒径に関しては、幅方向の中心から幅の1/4の距離までの範囲で3点測定し、その平均値を算出した。幅方向端部の結晶粒径に関しては、幅方向の最端部から幅の1/4の距離までの範囲で3点測定し、その平均値を算出した。また、作製した電解アルミニウム箔の表面を、FE−SEM(Zeiss製)及びEPMA(JEOL製)で観察した。隙間、欠陥などが見られない場合に、粗密性を「○」と判定し、隙間、欠陥などが見られた場合に粗密性を「×」と判定した。
析出したアルミニウム膜を陰極表面から剥離する際、アルミニウム箔が破断せずに回収できた場合に、剥離性を「○」と判定し、アルミニウム箔に割れが生じたり、アルミニウム箔が崩れてしまい、膜状のまま回収できなかった場合に、剥離性を「×」と判定した。
Claims (3)
- 電解液が供給され、陰極を備える電解槽中で、前記陰極の表面上にアルミニウム膜を析出させる工程と、
析出したアルミニウム膜を前記陰極の表面から剥離してアルミニウム箔とする工程を含む電解アルミニウム箔の製造方法であって、
前記陰極の表面の算術平均粗さRaは0.10〜0.40μmであり、
前記電解液は、1−10フェナントロリン一水和物を0.01〜0.5g/L含有する溶融塩であり、
電流密度が10〜100mA/cm2であり、
前記アルミニウム箔は、箔表面の算術平均粗さRaがいずれの部位でも0.10μm以上2.50μm以下の範囲にあり、かつ、平均結晶粒径がいずれの部位でも1.00μm以上5.00μm以下の範囲にあることを特徴とする電解アルミニウム箔の製造方法。 - 前記箔表面の算術平均粗さRaは、前記箔表面の幅方向中央部と幅方向端部とで測定したときの差が2.00μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の電解アルミニウム箔の製造方法。
- 前記電解液が、アルキルイミダゾリウムハロゲン化物又はアルキルピリジニウムハロゲン化物と、アルミニウムハロゲン化物を含有する溶融塩であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電解アルミニウム箔の製造方法。
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