JP6773410B2 - ポリアミドの製造方法 - Google Patents
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(1)2,5−ビス(アミノメチル)フランまたは2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランを主成分とするジアミン成分と、ジカルボン酸成分とからなり、数平均分子量が5000以上であるポリアミドの製造方法であって、
前記ジアミン成分と前記ジカルボン酸成分とからなる塩を、前記塩の融点以上の沸点を有する溶媒を用いて、前記塩の融点以上、(得られるポリアミドの融点−20℃)以下の温度で重合することを特徴とするポリアミドの製造方法。
自動車部品としては、例えば、シフトレバー、ギアボックス等の台座に用いるベースプレート、エンジンカバーが挙げられる。
電気・電子部品としては、例えば、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、ICやLEDのハウジングが挙げられる。
フィルム、シートは、例えば、スピーカー振動板、フィルムコンデンサ、絶縁フィルム、各種包装フィルムとして用いることができる。
繊維は、例えば、エアーバッグ基布、フィルターとして用いることができる。
(1)2,5−ビス(アミノメチル)フラン
エタノール中に、HMF(225.0質量部)と、水素化ホウ素ナトリウム(90.0質量部)を連続して添加し、20℃で16時間撹拌した。反応終了後、10%塩酸水溶液をゆっくりと添加してpHを7とした。その後、40℃で、減圧蒸留により溶剤を蒸発させ、エタノールから白色固体を再結晶化させ、フラン−2,5−ジメタノールを得た。
得られたフラン−2,5−ジメタノール(215.0質量部)を、ピリジン(346.5質量部)に溶解し、それを、(−20〜0℃)の塩化チオニル(579.7質量部)を含有する酢酸エチルに1時間かけて滴下した。その後、室温に昇温し、石油エーテルを添加し、さらに氷冷水を加えた。有機相を、10%炭酸カリウム水溶液を用いて洗浄し、乾燥させ、その後、減圧蒸留により溶剤を蒸発させ、2,5−ビス(クロロメチル)フランを得た。
得られた2,5−ビス(クロロメチル)フラン(162.0質量部)と、アジ化ナトリウム(192.0質量部)を、ジメチルスルホキシドに添加し、50℃で16時間撹拌した。反応終了後、氷冷水と石油エーテルを用いて有機相を抽出し、乾燥させ、減圧濃縮し、2,5−ビス(アジドメチル)フランを得た。
得られた2,5−ビス(アジドメチル)フラン(157.5質量部)と、Raneyニッケル(68.0質量部)を、メタノールに添加し、1気圧の水素下、室温で40時間撹拌した。反応終了後、反応物を濾過し、濾液を濃縮し、2,5−ビス(アミノメチル)フランを得た。
メタノール中に、HMFと、Raneyニッケル(HMFに対して1.5当量)を添加し、5.76気圧の水素圧力下、60℃で20時間攪拌した。反応終了後、濾過と蒸留を繰り返すことにより精製し、テトラヒドロフラン−2,5−ジメタノールを得た。
得られたテトラヒドロフラン−2,5−ジメタノール(118.8質量部)と、トリエチルアミン(454.5質量部)を、0℃のジクロロメタンに添加し、さらに、メタンスルホニルクロリド(307.8質量部)を滴下し、0℃で1時間攪拌した。その後、氷冷水を添加し、有機相を分離した。有機相を、希釈(1M)塩酸溶液で洗浄した後、さらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、(テトラヒドロフラン−2,5−ジイル)ビス(メチレン)ジメタンスルホネートを得た。
得られた(テトラヒドロフラン−2,5−ジイル)ビス(メチレン)ジメタンスルホネート(236.7質量部)と、アジ化ナトリウム(270.0質量部)を、ジメチルスルホキシドに添加し、95℃で一晩撹拌した。反応終了後、氷冷水に添加し、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。その後、濃縮して2,5−ビス(アジドメチル)テトラヒドロフランを得た。
得られた2,5−ビス(アジドメチル)テトラヒドロフラン(166.5質量部)と、炭素担持パラジウム(10%、10.8質量部)を、メタノールに添加し、1気圧の水素圧力下、室温で一晩撹拌した。反応終了後、反応物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランを得た。
得られた2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランを、13C−NMR分析により、重水素化メタノールを用いて分析したところ、シス/トランス異性体比は90/10であった。
(1)樹脂組成
高分解能核磁気共鳴装置(日本電子社製ECA500 NMR)を用いて、1H−NMR分析することにより、それぞれの共重合成分のピーク強度から樹脂組成を求めた(分解能:500MHz、溶媒:トリフルオロ酢酸−d/重水=9/1(体積比)、温度:25℃)。
ポリアミド7〜8mgをヘキサフルオロイソプロパノール5mLに溶解後、0.45μmフィルターで濾過したサンプルを、東ソー社製ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)を用いて、以下の条件で測定した。
検出器:東ソー社製 示差屈折率検出器RI−8020
カラム:東ソー社製 TSKgel GMHHR−H
溶離液:トリフルオロ酢酸ナトリウムを10mM含有するヘキサフルオロイソプロパノール
流速:0.4mL/分
測定温度:40℃
標準試料:Agilent Technologies社製 ポリメチルメタクリレート Easi Vial PM(登録商標)
パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC−7を用いて、常温から300℃まで20℃/分で昇温した後、5分間保持後、500℃/分で25℃まで降温し、5分間保持後、300℃まで20℃/分で昇温した。2回目の昇温時に得られた曲線の融解に由来するピークの頂点を融点とした。
ポリアミドを十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて成形し、長さ125mm×幅12mm×厚み0.8mmの試験片を作製した。なお、シリンダ温度は(得られるポリアミドの融点+20℃)、金型温度は100℃とした。
得られた試験片を、25℃の水中に24時間静置し、静置前の試験片の質量の値を基準として、下記式により吸水率を算出した。
吸水率(%)=(静置後の試験片の質量)/(静置前の試験片の質量)×100
ポリアミドを十分に乾燥した後、熱プレス機(林機械製作所社製)を用いてプレスした後、冷却し、長さ150mm×幅10mmとなるように切り抜き、試験片を得た。なお、熱プレス機のプレス板温度は、(得られるポリアミドの融点+20℃)に設定した。
得られた試験片を用いて、JIS K−7127に準拠して、model−2020(INTESCO社製)を用いて測定した。使用セルは1000N、試験速度は50mm/分、チャック間隔は100mmとした。
アジピン酸28.41質量部をエタノール400質量部に溶解した溶液中に、2,5−ビス(アミノメチル)フラン24.53質量部を滴下し、3時間撹拌した。得られた析出物をろ別した後、減圧乾燥器にて乾燥し、ポリアミド塩を得た。
得られたポリアミド塩27質量部とデカリン50質量部を、撹拌羽根、ヒーター、窒素流入口、排出口が備わった重合装置に投入し、窒素流通下、180℃で12時間加熱撹拌した。
反応溶液の冷却後、固形分をろ別し、エタノールおよびヘキサンで洗浄した後、減圧下で乾燥し(50℃×12時間)、ポリアミドを得た。
表1の記載の樹脂組成になるように用いる原料を変更し、表1に記載のように製造条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、ポリアミドを得た。
アジピン酸23質量部と、2,5−ビス(アミノメチル)フラン20質量部とを、水に20質量%で溶解させ、それを80℃で2時間加熱し、ポリアミド塩を得た。
得られたポリアミド塩を、撹拌羽根、ヒーター、窒素流入口、排出口が備わった重合装置に投入し、窒素流通下、200℃で3時間加熱撹拌し、ポリアミドを得た。
表1に記載のように製造条件を変更する以外は、比較例4と同様の操作をおこなって、ポリアミドを得た。
比較例2のポリアミドは、(ポリアミドの融点−20℃)を超える温度以上で重合したため、数平均分子量が低かった。
比較例3のポリアミドは、ポリアミドの融点以上の温度で重合したため、数平均分子量が低かった。そのため、試験片を得ることができず、吸水率や引張強度を測定することができなかった。
比較例4、5のポリアミドは、ポリアミドの融点以上の温度で重合したため、数平均分子量が低かった。
Claims (1)
- 2,5−ビス(アミノメチル)フランまたは2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランを主成分とするジアミン成分と、ジカルボン酸成分とからなり、数平均分子量が5000以上であるポリアミドの製造方法であって、
前記ジアミン成分と前記ジカルボン酸成分とからなる塩を、前記塩の融点以上の沸点を有する溶媒を用いて、前記塩の融点以上、(得られるポリアミドの融点−20℃)以下の温度で重合することを特徴とするポリアミドの製造方法。
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