JP6723005B2 - ポリアミドおよびその成形体 - Google Patents

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本発明は、2,5−フランジカルボン酸を用いたポリアミドに関するものである。
地球温暖化や石油資源枯渇の問題が深刻化しつつあり、地球環境保全の見地から、バイオマスプラスチックの利用が注目されている。バイオマスプラスチックとしては、ポリ乳酸やポリブチレンサクシネート、さらに最近ではバイオポリエチレン等も開発されている。しかしながら、これらのバイオマスプラスチックは融点が180℃未満で耐熱性に劣るものである。プラスチックの耐熱性を高める方法として、分子鎖中に芳香環を導入することが有効であるが、バイオマス由来で芳香環を有するモノマーは限られている。その中で、2,5−フランジカルボン酸は芳香族でありながらバイオマスから得られ、これを用いたポリアミドは、上記バイオマスプラスチックより耐熱性が高いことが期待されている。
2,5−フランジカルボン酸を用いたポリアミドとしては、例えば、特許文献1に、2,5−フランジカルボン酸と脂肪族ジアミンまたは脂環族ジアミンとを用いたポリアミドが開示され、非特許文献1に、2,5−フランジカルボン酸とパラジアミノベンゼンからなるポリアミドが開示されている。
特開2013−006963号公報
POLYMER COMMUNICATIONS,vol.26,p246−249(1985)
しかしながら、特許文献1のポリアミドは、結晶性が低いため、成形体とした場合の機械特性が低く、用途が限定されていた。また、非特許文献1のポリアミドは、塩素化剤でカルボン酸を酸塩化物にしたのちに界面重合する必要があり、工業的に有利な溶融重合や固相重合で製造することができず、得られるポリアミドは溶融成形ができないものであった。
本発明は、2,5−フランジカルボン酸をその構成に有しつつ、溶融重合や固相重合で製造可能であって、耐熱性、機械特性に優れたポリアミドを提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリアミドの融解エネルギーを30J/gとすることにより、成形体とした場合の機械的特性が向上することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)2,5−フランジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分と、ジアミン成分からなり、ジアミン成分は、パラキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミンおよびオルトキシリレンジアミンのみからなる群より選ばれる1以上のジアミンであるポリアミド。
(2)キシリレンジアミンがパラキシリレンジアミンであることを特徴とする(1)に記載のポリアミド。
(3)融解エネルギーが30J/g以上であることを特徴とする(1)または(2)に記載のポリアミド。
(4)(1)〜(3)いずれかに記載のポリアミドからなる成形体。
本発明によれば、2,5−フランジカルボン酸をその構成に有しつつ、溶融重合や固相重合で製造可能であって、耐熱性、機械特性に優れたポリアミドを提供することができる。
本発明のポリアミドは、ジカルボン酸成分とジアミン成分から構成される。
ジカルボン酸成分としては、2,5−フランジカルボン酸を主成分とする必要がある。なお、本発明において、2,5−フランジカルボン酸を主成分とするとは、2,5−フランジカルボン酸の共重合量が、全ジカルボン酸成分に対して、50〜100モル%であることをいう。2,5−フランジカルボン酸の共重合量は、80〜100モル%とすることがより好ましく、100モル%とすることがさらに好ましい。2,5−フランジカルボン酸の主成分とすることにより、環境面でのメリットが大きくなる。
2,5−フランジカルボン酸は、そのエステル誘導体を加水分解することにより得ることができる。エステル誘導体は、例えば、ガラクトースを硝酸酸化して得られるガラクタル酸から合成したり(例えば、特開2008−127282号公報)、また、フルクトース等の単糖から合成したりすることができる(例えば、Topics in Catalysis、vol.13、p237−242、2000)。
ジカルボン酸成分には、他のジカルボン酸として、2,5−フランジカルボン酸とは異なる芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸を用いてもよい。
2,5−フランジカルボン酸とは異なる芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,3’−ジカルボン酸、ジフェノキシエーテル−3,3’−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3’−ジカルボン酸が挙げられる。中でも、テレフタル酸は、汎用性の点から好ましい。
脂環族ジカルボン酸としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、水添ダイマー酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ダイマー酸が挙げられる。
ジアミン成分としては、キシリレンジアミンを主成分とする必要がある。なお、本発明において、キシリレンジアミンを主成分とするとは、キシリレンジアミンの共重合量が、全ジアミン成分に対して、50〜100モル%であることをいう。キシリレンジアミンの共重合量は、80〜100モル%とすることがより好ましく、100モル%とすることがさらに好ましい。キシリレンジアミンが主成分でない場合、耐熱性が低下したり、成形体とした場合の機械特性が低下したりするので好ましくない。
キシリレンジアミンとしては、例えば、パラキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン、オルトキシリレンジアミンが挙げられる。中でも、耐熱性や成形体とした場合の機械特性が高くなることから、パラキシリレンジアミンが好ましい。
ジアミン成分には、他のジアミンとして、キシリレンジアミンとは異なる芳香族ジアミン、脂環族ジアミン、脂肪族ジアミンを用いてもよい。
キシリレンジアミンとは異なる芳香族ジアミンとしては、例えば、パラジアミノベンゼン、メタジアミノベンゼン、オルトジアミノベンゼンが挙げられる。
脂環族ジアミンとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)が挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミンが挙げられる。
上記のジアミンの中でも、耐熱性や成形性を高くすることができるため、炭素数5〜12の脂肪族ジアミンまたは炭素数が6以上の含脂環ジアミンが好ましく、生物由来の原料の割合を増やすことができるため、炭素数が5、8、9、10の直鎖状脂肪族ジアミンがより好ましい。炭素数が5、8、9、10の直鎖状脂肪族ジアミンは、植物由来の原料から、バイオ発酵またはオゾン分解等により、対応するジカルボン酸を合成し、さらに、それをアミノ化することにより得ることができる。例えば、1,5−ペンタンジアミンであれば、廃糖蜜の発酵で得られるL−リジンをアミノ化することにより得ることができ、1,8−オクタンジアミンや1,9−ノナンジアミンであれば、オリーブ油や米糠油から得られるオレイン酸をアミノ化することにより得ることができ、1,10−デカンジアミンであれば、ひまし油から得られるリシノール酸をアミノ化することにより得ることができる。
本発明のポリアミドの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、塩を作製したのち、その塩を重合する方法を挙げることができる。
ポリアミドの塩を得る方法としては、ジカルボン酸成分とジアミン成分を水中または有機溶媒中で反応させて塩を得る方法を挙げることができる。用いる溶媒の量は、ジカルボン酸成分とジアミン成分の合計100質量部に対して、2質量部以上とすることが好ましく、10質量部以上とすることがより好ましい。反応温度は、常圧下では80〜100℃とすることが好ましく、加圧条件下では100〜150℃で反応させることが好ましい。反応時間は、反応温度に達してから0.1〜5時間とすることが好ましく、0.1〜3時間とすることがより好ましい。
塩の重合は、得られるポリアミドの融点以上の温度で溶融重合をおこなってもよいし、得られるポリアミドの融点未満の温度で固相重合をおこなってもよい。圧力は、常圧下でおこなってもよいし、加圧下でおこなってよい。溶融重合をおこなう場合、その反応温度は、{(得られるポリアミドの融点)+10℃}〜350℃とすることが好ましく、その反応時間は、反応温度に達してから0.5〜6時間とすることが好ましい。固相重合をおこなう場合、その反応温度は、{(得られるポリアミドの融点)−100℃}以上、(得られるポリアミドの融点)未満でおこなうことが好ましく、その反応時間は、反応温度に達してから0.5〜100時間とすることが好ましい。なお、塩の重合においては、重合時にジアミンが揮発することがあるので、揮発相当分のジアミン成分を予め塩の重合前に添加してもよいし重合途中に添加してもよい。
塩の重合をおこなった後、さらに分子量を上げるため、常圧下、不活性ガス流通下で重合を継続しておこなってもよいし、また減圧下で重合を継続しておこなってもよい。不活性ガス流通下で重合を継続する場合、不活性ガスの流量は0.01〜10L/(kg・分)とすることが好ましい。また、減圧下で重合を継続する場合、減圧度は1000Pa以下とすることが好ましい。
ポリアミドを重合する際、重合速度向上の点から、触媒を用いることが好ましい。触媒としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸またはそれらの塩が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。触媒の使用量は、全ジカルボン酸成分と全ジアミン成分の合計のモル数に対して、2モル%以下とすることが好ましい。
また、重合度調整や分解、着色抑制等の目的で、末端封鎖剤を用いてもよい。末端封鎖剤としては、モノカルボン酸、モノアミンが挙げられる。モノカルボン酸としては、例えば、酢酸、ラウリン酸、安息香酸が挙げられ、モノアミンとしては、例えば、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。末端封鎖剤の使用量は、全ジカルボン酸成分と全ジアミン成分の合計のモル数に対して、5モル%以下とすることが好ましい。
本発明のポリアミドのバイオマス割合は、25%以上とすることが好ましく、50%以上とすることがより好ましい。バイオマス割合を25%以上とすることにより、環境面でのメリットが大きくなる。
本発明のポリアミドの96%濃硫酸中、濃度1g/dL、25℃での相対粘度は、1.5以上とすることが好ましく、2.0以上とすることがより好ましい。相対粘度を1.5以上とすることにより、成形体とした場合の機械特性をより向上させることができる。なお、相対粘度は、重合時間や末端封鎖剤の含有量を調整することにより制御することができる。
本発明のポリアミドの融点は、220℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。ポリアミドの融点を220℃とすれば、従来のバイオプラスチックに比較して十分に耐熱性が高いといえる。また、本発明のポリアミドの融解エネルギーは、30J/g以上とすることが好ましく、50J/g以上とすることがより好ましい。融解エネルギーを30J/g以上とすることにより、結晶性が高くなり、成形体とした場合の機械特性を向上させることができる。融点や融解エネルギーは、用いるキシリレンジアミンをパラキシレンジアミンとしたり、キシリレンジアミンの共重合量を高くしたりすることにより、高くなる傾向がある。
本発明のポリアミドを成形体とした場合の吸水率は、1%以下とすることが好ましく、0.5質量%以下とすることがより好ましい。吸水率を1%以下とすることにより、長時間保管時の寸法変化をより抑制することができる。また、ポリアミドを成形体とした場合の引張強度は、50MPa以上とすることが好ましく、55MPa以上とすることがより好ましい。引張強度を50MPa以上とすることにより、成形体としての性能をより向上させることができる。吸水率は融解エネルギーが高いほど低くなる傾向があり、引張強度は融解エネルギーが高いほど高くなる傾向がある。
本発明のポリアミドには、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、繊維状補強材、充填材、顔料等の添加剤を加えてもよい。繊維状補強材としては、例えば、ガラス繊維や炭素繊維が挙げられ、充填材としては、例えば、タルク、膨潤性粘土鉱物、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、グラファイト、フィラーが挙げられ、顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラックが挙げられる。添加剤は、全ジカルボン酸成分と全ジアミン成分の合計に対して、20質量%以下が好ましい。
本発明のポリアミドは、射出成形、押出成形、ブロー成形等の公知の成形方法により、各種成形品に加工することができる。
本発明のポリアミド成形品は、自動車部品、電気・電子部品として好適に用いることができる。
自動車部品としては、例えば、シフトレバー、ギアボックス等の台座に用いるベースプレート、エンジンカバーが挙げられる。
電気・電子部品としては、例えば、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、ICやLEDのハウジングが挙げられる。
また、本発明のポリアミドは公知の製膜方法や紡糸方法により、フィルム、シート、繊維に加工することができる。
フィルム、シートは、例えば、スピーカー振動板、フィルムコンデンサ、絶縁フィルム、各種包装フィルムとして用いることができる。
繊維は、例えば、エアーバッグ基布、フィルターとして用いることができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
1.分析方法
(1)樹脂組成
高分解能核磁気共鳴装置(日本電子社製ECA500 NMR)を用いて、H−NMR分析することにより、それぞれの共重合成分のピーク強度から樹脂組成を求めた(分解能:500MHz、溶媒:トリフルオロ酢酸−d/重水=9/1(体積比))、温度:25℃)。
(2)バイオマス割合
以下の式により求めた。
バイオマス割合(%)=用いたバイオマス由来原料の乾燥重量/ポリアミドの乾燥重量 ×100
(3)相対粘度
96%硫酸を溶媒とし、濃度1g/dL、25℃で測定した。
(4)融点、融解エネルギー
パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC−7を用いて、常温から300℃まで20℃/分で昇温した後、5分間保持後、500℃/分で25℃まで降温し、5分間保持後、300℃まで20℃/分で昇温した。2回目の昇温時に得られた曲線の融解に由来するピークの頂点を融点とし、その面積を融解エネルギーとした。
(5)吸水率
ポリアミドを十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて成形し、長さ125mm×幅12mm×厚み0.8mmの試験片を作製した。なお、シリンダ温度は(得られるポリアミドの融点+20℃)、金型温度は100℃とした。
得られた試験片を、25℃の水中に24時間静置し、静置前の試験片の質量の値を基準として、下記式により吸水率を算出した。
吸水率(%)=(静置後の試験片の質量)/(静置前の試験片の質量)×100
(6)引張強度
ポリアミドを十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて成形し、長さ150mm×幅10mm×厚み0.8mmの試験片を作製した。なお、シリンダ温度は(得られるポリアミドの融点+20℃)、金型温度は100℃とした。
得られた試験片を用いて、JIS K−7127に準拠して、model−2020(INTESCO社製)を用いて測定した。使用セルは1000N、試験速度は50mm/粉、チャック間隔は100mmとした。
2.原料
(1)2,5−フランジカルボン酸(FDCA)(植物由来)
反応容器に、ガラクタル酸(レモンやリンゴの果実からの抽出物)250質量部、1−ブタノール2500質量部、硫酸500質量部を添加し、油浴中で8時間加熱還流した。生成した水は共沸により除去した。反応後、ジイソプロピルエーテル1500質量部と蒸留水1000質量部を加えて洗浄し、さらに、1質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液1000質量部を加えて1回、蒸留水1000質量部を加えて2回洗浄した。その後、有機層を取り出し、減圧蒸留をおこない(150℃/1.4mmHg)、2,5−フランジカルボン酸ジブチルを得た。収率は48モル%であった。得られた2,5−フランジカルボン酸ジブチルを、メタノールを用いて再結晶した後、加水分解して、2,5−フランジカルボン酸を得た。
(2)イソフタル酸(IPA)(石油由来)
(3)パラキシリレンジアミン(PDXA)(石油由来)
(4)メタキシリレンジアミン(MXDA)(石油由来)
(5)1,6−ヘキサンジアミン(HMDA)(石油由来)
(6)4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(MBCHA)(石油由来)
実施例1
パラキシリレンジアミン17.1質量部をN−メチルピロリドン(NMP)700質量部に溶解した溶液を、FDCA19.7質量部をNMP400質量部に溶解した溶液中に滴下し、80℃で3時間加熱撹拌した。その後、析出物を濾別し、減圧乾燥機で乾燥し、ポリアミド塩を得た。
得られたポリアミド塩を、撹拌羽根、ヒーター、窒素流入口、排出口が備わった重合装置に投入し、窒素流通下、250℃で12時間加熱撹拌し、ポリアミドを得た。
実施例2〜4、比較例1、2
樹脂組成を変更する以外は、実施例1と同様に、ポリアミドの溶融重合や固相重合をおこなった。
表1に、実施例および比較例で得られたポリアミドの樹脂組成および特性値を示す。
実施例1〜4のポリアミドは、いずれも、溶融重合や固相重合が可能で、融点が高く、成形体とした場合の引張強度が高かった。
比較例1のポリアミドは、ジアミン成分において1,6−ヘキサンジアミンを主成分としていたため、融点が低く、引張強度が低かった。
比較例2のポリアミドは、ジアミン成分において4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)を主成分としていたため、融点が低く、引張強度が低かった。

Claims (4)

  1. 2,5−フランジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分と、ジアミン成分からなり、ジアミン成分は、パラキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミンおよびオルトキシリレンジアミンのみからなる群より選ばれる1以上のジアミンであるポリアミド。
  2. キシリレンジアミンがパラキシリレンジアミンであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド。
  3. 融解エネルギーが30J/g以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載のポリアミドからなる成形体。
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